JP2002177911A - 基板洗浄装置および基板洗浄方法 - Google Patents

基板洗浄装置および基板洗浄方法

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JP2002177911A
JP2002177911A JP2000380864A JP2000380864A JP2002177911A JP 2002177911 A JP2002177911 A JP 2002177911A JP 2000380864 A JP2000380864 A JP 2000380864A JP 2000380864 A JP2000380864 A JP 2000380864A JP 2002177911 A JP2002177911 A JP 2002177911A
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substrate
scrub
rotation
wafer
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JP2000380864A
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English (en)
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Hirotaka Tsujikawa
裕貴 辻川
Tadao Okamoto
伊雄 岡本
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板の表面および周端面を良好に洗浄すること
ができる基板洗浄装置および基板洗浄方法を提供する。 【解決手段】処理対象のウエハWには、薬液が供給され
る一方で、+C方向に20rpm(周端面洗浄用回転速
度)で回転する洗浄用ブラシ66,86が接触させられ
る。そして、洗浄用ブラシ66,86が接触してから予
め定める低速回転時間T1(たとえば、T1=10se
c)が経過すると、洗浄用ブラシ66,86の回転速度
が1000rpm(表面洗浄用回転速度)に上げられる。
さらに、洗浄用ブラシ66,86の回転速度が1000
rpmに上げられてから予め定める高速正転時間T2(た
とえば、T2=15sec)が経過すると、洗浄用ブラシ
66,86の回転方向が+C方向から−C方向に反転さ
れて、洗浄用ブラシ66,86が−C方向に1000rp
mで回転される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体ウエハ、
光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディス
ク用基板、液晶表示装置用ガラス基板、およびプラズマ
ディスプレイパネル用ガラス基板などに代表される各種
の被処理基板を洗浄するための基板洗浄装置および基板
洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程では、たとえば、
微細配線の形成工程において、半導体ウエハ(以下単に
「ウエハ」という。)の表面に対してCMP(化学的機
械的研磨)処理が行われる場合がある。CMP処理後の
ウエハの表面には、スラリー(研磨剤)が残留している
ので、ウエハに対して次の工程を行う前に、ウエハの洗
浄を行う必要がある。
【0003】CMP処理後の基板を洗浄するための基板
洗浄装置は、たとえば、ウエハの表面および裏面を洗浄
するための両面洗浄ユニットと、両面洗浄後のウエハの
表面を精密洗浄する精密洗浄ユニットと、精密洗浄後の
ウエハを水洗・乾燥する水洗・乾燥ユニットとを備えて
いる。両面洗浄ユニットは、たとえば、ウエハの周端面
を保持しつつ回転する複数本の保持ローラと、この保持
ローラの回転によって回転されるウエハの上下面をそれ
ぞれスクラブ洗浄する一対のディスク型スクラブ洗浄部
材と、ウエハの上面に洗浄液を供給する洗浄液供給機構
とを備えている。
【0004】ディスク型スクラブ洗浄部材は、ウエハの
回転軸線と平行な回転軸線まわりに定速回転する固定型
のスクラブ洗浄部材であって、ウエハの中心から周端縁
をはみ出す位置にまで及ぶように洗浄領域が定められて
いる。したがって、保持ローラによるウエハの回転によ
って、ウエハの中心から周縁部までをスクラブ洗浄で
き、かつ、ウエハの周端面までスクラブ洗浄することが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来からの両
面洗浄ユニットにおいては、ウエハの回転速度およびデ
ィスク型スクラブ洗浄部材の回転速度がいずれも一定値
に固定されているため、ウエハの表面領域および周端面
の両方のスクラブ洗浄を必ずしも十分に行うことができ
ないという問題があった。たとえば、従来の両面洗浄ユ
ニットにおいては、ウエハの回転速度は約20rpmとさ
れ、ディクス型スクラブ洗浄部材の回転速度は約100
0rpmとされている。このような条件下では、ウエハの
表面の洗浄は十分に行えるが、ウエハの周端面の洗浄能
力が不足することが確認されている。これは、ディスク
型スクラブ洗浄部材が高速に回転されているために、デ
ィスク型スクラブ洗浄部材のウエハの周端面に対する当
たりが弱くなっているためであると考えられる。
【0006】そこで、この発明の目的は、基板の表面お
よび周端面を良好に洗浄することができる基板洗浄装置
および基板洗浄方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の
目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板
(W)を保持して回転させる基板保持回転手段(6)
と、この基板保持回転手段によって回転されている基板
の表面に洗浄液を供給する洗浄液供給手段(7,8)
と、上記基板保持回転手段によって保持されて回転され
ている基板の表面に摺接して、この基板の表面をスクラ
ブ洗浄するスクラブ洗浄部材(US,LS)と、このス
クラブ洗浄部材を回転させるスクラブ洗浄部材回転駆動
手段(64,84)と、基板の洗浄処理中に、上記スク
ラブ洗浄部材回転駆動手段を制御することにより、上記
スクラブ洗浄部材の回転速度を、基板の表面の洗浄のた
めの表面洗浄用回転速度と、この表面洗浄用回転速度よ
りも低速であって、基板の周端面の洗浄のための周端面
洗浄用回転速度とに変更するスクラブ洗浄部材回転制御
手段(100)とを含むことを特徴とする基板洗浄装置
である。なお、括弧内の英数字は後述の実施形態におけ
る対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
【0008】基板の洗浄処理中とは、基板保持回転手段
によって基板が回転され、基板表面に洗浄液供給手段か
ら洗浄液が供給されて、スクラブ洗浄部材を回転中の基
板に連続的または断続的に摺接させることにより、基板
のスクラブ洗浄が行われている期間中を意味する。この
発明によれば、スクラブ洗浄部材の回転速度が、表面洗
浄用回転速度と周端面洗浄用回転速度とに変更される。
周端面洗浄用回転速度は、表面洗浄用回転速度よりも低
速であるので、基板の周端面に対する洗浄用ブラシの当
たりの強さを強めることができる。すなわち、スクラブ
洗浄部材の高速回転によって基板の表面を良好に洗浄で
き、スクラブ洗浄部材の低速回転によって、基板の周端
面を良好に洗浄できる。
【0009】周端面洗浄用回転速度は、基板の周端面と
スクラブ洗浄部材との相対速度が近くなるように設定さ
れることが好ましい。すなわち、基板の回転速度と基板
の半径との積と、周端面洗浄用回転速度とスクラブ洗浄
部材の回転半径との積と、の差の絶対値が小さいほど好
ましい。たとえば、スクラブ洗浄部材の回転半径が基板
の半径のP分の1であり、基板の回転速度がS(rpm)で
あれば、周端面洗浄用回転速度はS×P(rpm)近傍の速
度(たとえば、S×P±30rpm以内)とするのが好ま
しい。具体的には、スクラブ洗浄部材の回転半径が基板
の半径の5分の3であり、基板の回転速度が20(rpm)
であれば、周端面洗浄用回転速度は約33(rpm)近傍の
速度(たとえば、約3〜63rpm)とすればよい。この
ような周端面洗浄用回転速度により、基板周端面に対す
るスクラブ洗浄部材の当たりを十分に強くできる。
【0010】スクラブ洗浄部材の回転速度は、最初に周
端面洗浄用回転速度として一定時間(たとえば、10
秒)保持し、その後、表面洗浄用回転速度(たとえば、
1000rpm)に加速して一定時間(たとえば30秒)
保持するようにしてもよい。また、最初に表面洗浄用回
転速度として一定時間(たとえば30秒)保持し、その
後、周端面洗浄用回転速度に減速して一定時間(たとえ
ば10秒)保持するようにしてもよい。さらには、周端
面洗浄用回転速度および表面洗浄用回転速度との間で加
速および減速を繰り返し、各回転速度で各一定時間ずつ
保持するサイクルを複数回行うこととしてもよい。
【0011】周端面洗浄用回転速度への減速のために基
板の洗浄の総所要時間が長くなることが予想されるが、
表面洗浄用回転速度を速くして(たとえば、1500rp
m)、基板の表面の洗浄時間を短縮し、これにより総所
要時間の長期化を防止してもよい。請求項2記載の発明
は、上記スクラブ洗浄部材の回転軸(63,83)は、
上記基板保持回転手段によって回転される基板の回転軸
線に対する相対位置が固定されていることを特徴とする
請求項1記載の基板洗浄装置である。
【0012】この場合、スクラブ洗浄部材の回転により
洗浄される円形の洗浄領域は、基板の回転半径よりも長
い直径を有していて、この円形の洗浄領域が基板の回転
中心から基板の周端縁をはみ出す位置にまで及ぶよう
に、スクラブ洗浄部材の回転軸が定められていることが
好ましい。このような構成によって、スクラブ洗浄部材
の回転軸を基板の回転軸線に対して相対的に移動させる
ことなく、基板の表面の中央から周端縁に至る全ての領
域の洗浄を行うことができ、かつ、基板の周端面の洗浄
も良好に行える。
【0013】請求項3記載の発明は、上記スクラブ洗浄
部材回転制御手段は、基板の洗浄処理中に、上記スクラ
ブ洗浄部材回転駆動手段を制御することにより、上記ス
クラブ洗浄部材の回転方向を変更するものであることを
特徴とする請求項1または2記載の基板洗浄装置であ
る。この構成によれば、スクラブ洗浄部材の回転方向の
変更によって、とくに、基板にノッチ等の切欠きが形成
されている場合に、この切欠き部の端面の洗浄を良好に
行える。
【0014】請求項4記載の発明は、基板を保持して回
転させる基板保持回転手段(6)と、この基板保持回転
手段によって回転されている基板の表面に洗浄液を供給
する洗浄液供給手段(7,8)と、上記基板保持回転手
段によって保持されて回転されている基板の表面の中央
領域に摺接して、この基板の表面の中央領域をスクラブ
洗浄する中央領域用スクラブ洗浄部材(101,10
2)と、この中央領域用スクラブ洗浄部材を、基板の表
面の洗浄のための表面洗浄用回転速度で回転させる中央
領域用スクラブ洗浄部材回転駆動手段(103,10
4)と、上記基板保持回転手段によって保持されて回転
されている基板の表面の周縁付近において基板の周端縁
をはみ出す領域までスクラブするように配置された周縁
部用スクラブ洗浄部材(111,112,121,12
2)と、この周縁部用スクラブ洗浄部材を、上記表面洗
浄用回転速度よりも低速であって、基板の周端面の洗浄
のための周端面洗浄用回転速度で回転させる周縁部用ス
クラブ洗浄部材回転駆動手段(113,114,12
3,124)とを含むことを特徴とする基板洗浄装置で
ある。なお、上記中央領域用スクラブ洗浄部材および周
縁部用スクラブ洗浄部材は、いずれも一定の位置で回転
するものであってもよい。
【0015】この構成によれば、基板の中央領域は、表
面洗浄用回転速度で高速回転する中央領域用スクラブ洗
浄部材によって良好に洗浄できる一方で、基板の周端面
については、周端面洗浄用回転速度で低速回転される周
縁部用スクラブ洗浄部材によって良好に洗浄できる。な
お、この請求項4においても請求項1と同様に、基板の
回転速度と基板の半径との積と、周端面洗浄用回転速度
と周縁部用スクラブ洗浄部材の回転半径との積と、の差
の絶対値が小さいほど好ましい。たとえば、周縁部用ス
クラブ洗浄部材の回転半径が基板の半径のP分の1であ
り、基板の回転速度がS(rpm)であれば、周端面洗浄用
回転速度はS×P(rpm)近傍の速度(たとえば、S×P
±30rpm以内)とするのが好ましい。
【0016】請求項5記載の発明は、上記周縁部用スク
ラブ洗浄部材は、異なる位置に配置されて、上記周縁部
用スクラブ洗浄部材回転駆動手段によって互いに逆の方
向に回転駆動される第1周縁部用スクラブ洗浄部材(1
11,112)および第2周縁部用スクラブ洗浄部材
(121,122)を含むことを特徴とする請求項4記
載の基板洗浄装置である。この構成によれば、第1およ
び第2周縁部用スクラブ洗浄部材は互いに逆方向に回転
駆動されるので、基板の周端縁にノッチ等の切欠きが形
成されている場合に、この切欠き部の洗浄を良好に行え
る。
【0017】請求項6記載の発明は、基板(W)を回転
させる基板回転工程と、基板に洗浄液を供給する洗浄液
供給工程と、回転され、かつ、洗浄液が供給されている
基板の表面を、表面洗浄用回転速度で基板の回転軸線と
ほぼ平行な回転軸線まわりに回転するスクラブ洗浄部材
(US,LS,101,102)でスクラブ洗浄する表
面洗浄工程と、回転され、かつ、洗浄液が供給されてい
る基板の周端面を、上記表面洗浄用回転速度よりも低速
の周端面洗浄用回転速度で基板の回転軸線とほぼ平行な
回転軸線まわりに回転するとともに、基板の表面から周
端縁をはみ出した領域まで及ぶ洗浄領域を有するスクラ
ブ洗浄部材(US,LS,101,102,111,1
12,121,122)でスクラブ洗浄する周端面洗浄
工程とを含むことを特徴とする基板洗浄方法である。な
お、表面洗浄工程のためのスクラブ洗浄部材と周端面洗
浄工程のためのスクラブ洗浄部材とは同一のものであっ
てもよいし、異なるものであってもよい。
【0018】この方法により、請求項1または4に関連
して述べた効果を達成できる。請求項7記載の発明は、
基板の周端面に摺接するスクラブ洗浄部材の回転方向を
反転する回転反転工程をさらに含むことを特徴とする請
求項6記載の基板洗浄方法である。この方法により、請
求項3または5に関連して述べた効果を達成できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る基板洗浄装置の構成を示す平面
図である。また、図2は、図1のII−II断面図であり、
一部を省略し、かつ一部を概念的に示している。
【0020】この装置は、側壁1,2,3,4によって
囲まれた平面視においてほぼ矩形の処理室5と、この処
理室5内においてウエハWを水平に保持し、かつこの状
態でウエハWを回転させることができるウエハ保持装置
6と、ウエハ保持装置6により保持されたウエハWの上
面および下面に洗浄液供給ノズル7,8から洗浄液を供
給してウエハWの上面および下面をスクラブ洗浄するた
めの両面洗浄装置9とを備えている。
【0021】ウエハ保持装置6は、処理室5の側壁2ま
たは4に対して直交する方向(以下「保持方向」とい
う。)Aに関して対向配置された一対の保持ハンド1
0,30を有している。保持ハンド10,30は、保持
方向Aに沿って移動可能なもので、ベース取付部11,
31に取り付けられたベース部12,32と、ベース部
12,32の上方に配置され、ウエハWを保持するため
の各々3つの保持用ローラ13,33とをそれぞれ有し
ている。これらの保持用ローラ13,33は、ウエハW
の周端面形状に対応した円周上に配置されている。ウエ
ハWは、保持用ローラ13,33の側面にその周端面が
当接した状態で保持される。
【0022】ベース取付部11,31には、保持方向A
に沿って長く形成され、側壁2,4に形成された穴1
4,34を介して側壁2,4の外側まで延びたハンド軸
15,35の一端が連結されている。ハンド軸15,3
5の他端には、側壁2,4の外側の取付板16,36上
に固定されたシリンダ17,37のロッド18,38が
連結板19,39を介して取り付けられている。ロッド
18,38は、保持方向Aに沿って突出したり引っ込ん
だりできるようになっている。この構成により、シリン
ダ17,37を駆動することによって、保持ハンド1
0,30を保持方向Aに沿って互いに反対方向に進退さ
せることができ、ウエハWを保持用ローラ13,33の
間で挾持したり、この挾持を解放したりすることができ
る。
【0023】なお、20,40は、保持ハンド10,3
0の移動とともに伸縮自在なベローズであり、両面洗浄
装置9の洗浄液供給ノズル7,8からウエハWに供給さ
れる洗浄液、ならびにその雰囲気が、ハンド軸15,3
5に影響を与えないようにするため、あるいは処理室5
の外部に漏れるのを防ぐためのものである。また、シリ
ンダ17,37のロッド18,38やハンド軸15,3
5から発生するパーティクルが処理室5の内部に侵入す
るのを防止するためのものでもある。
【0024】保持用ローラ13,33は、ウエハWを保
持した状態でウエハWを回転させるべく、ベース部1
2,32に回転可能に設けられている。すなわち、保持
用ローラ13,33は、ベース部12,32に鉛直軸ま
わりの回転が自在であるように支持されたローラ軸2
1,41に固定されている。ウエハWを回転させるため
に必要な駆動力は、保持用ローラ33にのみ与えられる
ようになっている。すなわち、保持用ローラ33のうち
中央の保持用ローラ33bには、側壁2の外側に設けら
れたモータ取付板42に取り付けられたモータMの駆動
力がベルト43を介して伝達されるようになっている。
さらに、中央の保持ローラ33bに伝達されてきた駆動
力は、ベルト44,45を介して他の2つの保持用ロー
ラ33a,33cにも伝達されるようになっている。
【0025】さらに詳述する。保持用ローラ33aのロ
ーラ軸41aは、図3に示すように、ベース部32に形
成された挿通穴46aを通ってベース部32の下端部付
近に形成された空間47まで延ばされており、挿通穴4
6aに配置された2つの軸受47a,48aを介してベ
ース部32に回転自在に支持されている。他の2つの保
持用ローラ33b,33cのローラ軸41b,41cも
同様に、挿通穴46b,46cを通って空間47まで延
ばされ、かつ挿通穴46b,46cに配置された2つの
軸受47b,48b:47c,48cを介してベース部
32に回転自在に支持されている。
【0026】中央のローラ軸41bには、3つのプーリ
49b,50b,51bが取り付けられている。このう
ち、最上段のプーリ49bとモータMの駆動軸52に取
り付けられたプーリ53(図2参照)との間に、ベルト
43が巻き掛けられている。そして、残りの2つのプー
リ50b,51bと他の2つのローラ軸41a,41c
にそれぞれ取り付けられたプーリ51a,51cとの間
に、ベルト44,45がそれぞれ巻き掛けられている。
【0027】以上の構成により、モータMによって中央
の保持用ローラ33bが駆動されると、これに伴って他
の2つの保持用ローラ33a,33cが駆動される。そ
の結果、保持用ローラ13,33に保持されているウエ
ハWは回転を始める。このとき、保持用ローラ13は、
ウエハWの回転につられて回転する。このようにして、
ウエハWは保持用ローラ13,33に保持された状態で
回転方向Bに沿って回転する。
【0028】図2に戻って、両面洗浄装置9は、ウエハ
保持装置6により保持されたウエハWの上方および下方
に配置された上面洗浄部60および下面洗浄部80を備
えている。上面洗浄部60および下面洗浄部80は、そ
れぞれ、保持ハンド10,30に干渉しない位置に、ウ
エハWの中心部から周縁部に至るウエハWの表面領域を
覆うように配置されている。上面洗浄部60および下面
洗浄部80は、ウエハWに対向する側に取付面61,8
1を有するベース部62,82と、ベース部62,82
に取り付けられた回転軸63,83とを有し、回転駆動
部64,84の働きによって、ほぼ鉛直な回転軸線Oま
わりに+C方向(ウエハWの回転方向Bと同方向),−
C方向(ウエハWの回転方向Bと逆方向)に正逆回転で
きるようになっている。
【0029】また、上面洗浄部60および下面洗浄部8
0は、それぞれ、昇降駆動部65,85によって上下方
向に移動できるようになっている。これにより、ウエハ
洗浄時においては、ウエハWを上面洗浄部60および下
面洗浄部80で挟み込むことができ、ウエハ洗浄後にお
いては、ウエハWから上面洗浄部60および下面洗浄部
80を離すことができるようになっている。上面ベース
部62および下面ベース部82の各取付面61,81に
は、洗浄用ブラシ66,86が設けられていて、それぞ
れ上面スクラブ洗浄部材USおよび下面スクラブ洗浄部
材LSが構成されている。洗浄用ブラシ66,86の中
央付近には、ウエハWに洗浄液を供給するための洗浄液
供給ノズル7,8がそれぞれ配置されている。洗浄液供
給ノズル7,8には、洗浄用パイプ67,87が連結さ
れている。洗浄用パイプ67,87は、回転軸63,8
3内に回転しないように挿通されており、その他端に
は、三方弁68,88を介して、フッ酸、硝酸、塩酸、
リン酸、酢酸、アンモニアなどの薬液が図示しない薬液
タンクから導かれる薬液供給路69,89、および図示
しない純水タンクから純水が導かれる純水供給路70,
90が接続されている。この構成により、三方弁68,
88の切換えを制御することによって、洗浄用パイプ6
7,87に薬液および純水を洗浄液として選択的に供給
でき、したがって洗浄液供給ノズル7,8から薬液およ
び純水を選択的に吐出させることができる。
【0030】図4は、下面洗浄部80の平面図であり、
ベース部82の取付面81に洗浄用ブラシ86を固定し
て構成された下面スクラブ洗浄部材LSの構成が示され
ている。以下では、下面スクラブ洗浄部材LSのみにつ
いて説明するが、上面洗浄部60の上面スクラブ洗浄部
材USの構成は、上下が反転されることを除き、下面ス
クラブ洗浄部材LSと同様である。ベース部82は、平
面視において円形状に形成されており、その中央には、
開口82aが貫通して形成されている。この開口82a
からは、洗浄液供給ノズル8の吐出口がウエハWの下面
に臨むように露出している。
【0031】ベース部82の開口82aの周囲に、複数
個の洗浄用ブラシ86が等角度間隔で放射状に配置され
ている。この実施形態では、4個の洗浄用ブラシ86
が、平面視において十字形状を形成するように90度の
角度間隔で固定されている。洗浄用ブラシ86は、ポリ
ビニルアルコール(PVA)、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンまたはポリウレタンなどの弾性素材からなるスポ
ンジ状の一体品であり、ベース部82の径方向に長尺な
形状を有している。この洗浄用ブラシ86は、図5に示
すように、断面形状が矩形の本体部861と、この本体
部861上に横たわる断面形状が三角形の一対の山形凸
部862,863とを有している。これらの山形凸部8
62,863は、ウエハWの下面に実質的に線接触する
稜線部862a,863aをそれぞれ有し、それらの間
には、洗浄液が流通可能な断面V字状の溝864が形成
されている。
【0032】洗浄用ブラシ86による洗浄領域は、洗浄
用ブラシ86(下面洗浄部80)が回転駆動部84によ
って回転させられる場合に、ベース部82の外周付近に
位置する洗浄用ブラシ86の端部865の軌跡が描く円
で囲まれた範囲となる。この実施形態では、この洗浄用
ブラシ86による円形の洗浄領域(洗浄用ブラシ86の
回転半径内の領域)がウエハWの半径よりも長い直径を
有するように、洗浄用ブラシ86の長さが定められてお
り、また、その円形洗浄領域がウエハWの回転中心から
周端面まで及ぶように、回転軸63,83の位置が定め
られている。これにより、ウエハWの中心から周縁部ま
でをスクラブ洗浄でき、かつ、ウエハWの周端面までス
クラブ洗浄できる。なお、この実施形態においては、た
とえば、洗浄用ブラシ86の回転半径はウエハWの半径
の約5分の3とされている。
【0033】図6は、この基板洗浄装置の電気的構成を
示すブロック図である。この基板洗浄装置には、制御中
枢として機能するマイクロコンピュータなどで構成され
た制御部100が備えられている。制御部100は、予
め設定されたプログラムに従い、シリンダ17,37、
モータM、回転駆動部64,84、昇降駆動部65,8
5、および三方弁68,88を制御する。図7は、制御
部100による回転駆動部64,84の制御を説明する
ためのタイムチャートである。ウエハWの洗浄処理を開
始する前においては、保持ハンド10,30はウエハW
を保持する保持位置から退避した待機位置で待機し、か
つ上面洗浄部60および下面洗浄部80も互いにウエハ
Wから離れた状態で待機している。
【0034】図示しない搬送ロボットによって処理対象
のウエハWが搬送されてくると、制御部100は、シリ
ンダ17,37のロッド18,38を没入させて、その
搬入されてきたウエハW保持ハンド10,30に保持さ
せる。その後、制御部100は、回転駆動部64,84
を作動させて、上面洗浄部60および下面洗浄部80を
+C方向に20rpm(周端面洗浄用回転速度)で回転さ
せる。これと同時に、制御部100は、三方弁68,8
8を制御して、薬液供給路69,89と洗浄用パイプ6
7,87とを接続させる。その結果、洗浄液供給ノズル
7,8から薬液がそれぞれウエハWの上面および下面に
供給される。
【0035】その後、制御部100は、モータMを作動
させて、保持用ローラ33を回転させることにより、ウ
エハWをB方向に20rpmで回転させる。そして、制御
部100は、昇降駆動部65,85を制御し、上面洗浄
部60および下面洗浄部80を互いに近づく方向に移動
させて、洗浄用ブラシ66,86(上面スクラブ洗浄部
材USおよび下面スクラブ洗浄部材LS)を低速回転し
ているウエハWの上下面にそれぞれ接触させる。
【0036】これにより、低速回転しているウエハW
が、洗浄液供給ノズル7,8からの薬液の供給を受けつ
つ、洗浄用ブラシ66,86によって擦られる。このと
き、ウエハWの回転方向Bと洗浄用ブラシ66,86の
回転方向+Cとは同方向であり、ウエハWの周縁部付近
と洗浄用ブラシ66,86との相対速度はごく低速にな
っている。その結果、ウエハWの周端面に対する洗浄用
ブラシ66,86の当たりが十分に強くなり、主にウエ
ハWの周端面が良好にスクラブ洗浄される。
【0037】洗浄用ブラシ66,86がウエハWの上下
面にそれぞれ接触してから、予め定める低速回転時間T
1(たとえば、T1=10sec)が経過すると、制御部
100は、洗浄液供給ノズル7,8からの薬液の供給を
続ける一方で、回転駆動部64,84を制御して、洗浄
用ブラシ66,86の回転速度を1000rpm(表面洗
浄用回転速度)に上げる。すなわち、洗浄用ブラシ6
6,86を+C方向に1000rpmで回転させる。そし
て、洗浄用ブラシ66,86の回転速度を1000rpm
に上げてから、予め定める高速正転時間T2(たとえ
ば、T2=15sec)が経過すると、制御部100は、
回転駆動部64,84を制御して、洗浄用ブラシ66,
86の回転方向を+C方向から−C方向に反転させ、洗
浄用ブラシ66,86を−C方向に1000rpmで回転
させる。
【0038】これにより、高速回転する洗浄用ブラシ6
6,86によって、ウエハWの上下面がそれぞれ良好に
擦られ、ウエハWの上下面に付着しているスラリーなど
が良好に除去される。このとき、洗浄用ブラシ66,8
6がウエハWの上面に対して実質的に線接触しているこ
とにより、ウエハWの上下面から除去されたスラリーな
どは、洗浄用ブラシ66,86に捕獲されることなく、
洗浄用ブラシ66,86の回転力によって生じる遠心力
によってウエハWの外側に掃き出される。
【0039】また、洗浄用ブラシ66,86の回転方向
が途中で反転されることにより、ウエハWの周端面にノ
ッチなどの切欠きが形成されている場合に、この切欠き
部の端面を良好にスクラブ洗浄することができる。すな
わち、図8(a)に示すように、上面洗浄部60および下
面洗浄部80が+C方向に回転されているときには、洗
浄用ブラシ66,86は、見かけ上、ウエハWの周縁部
に対して+C方向に移動する。したがって、ウエハWの
周縁部に形成されたノッチNが洗浄用ブラシ66,86
の位置に到達すると、洗浄用ブラシ66,86は、ノッ
チN内に入り込んで、主にノッチNの一方端面N1に接
触し、この一方端面N1に付着した異物を積極的に取り
除く。一方、図8(b)に示すように、上面洗浄部60お
よび下面洗浄部80が−C方向に回転されているときに
は、ウエハWの周縁部に対する洗浄用ブラシ66,86
の見かけ上の移動方向は−C方向となり、洗浄用ブラシ
66,86は、主にノッチNの他方端面N2に接触し、
この他方端面N2に付着した異物を積極的に取り除く。
ゆえに、スクラブ洗浄処理が終了した時には、ノッチN
の一方端面N1および他方端面N2に異物が残留してい
ることはない。
【0040】洗浄用ブラシ66,86の回転方向を−C
方向に切り換えてから、予め定める高速反転時間T3
(たとえば、T3=15sec)が経過すると、制御部1
00は、昇降駆動部65,85を制御して、上面洗浄部
60および下面洗浄部80を互いにウエハWから離れる
方向に移動させ、ウエハWから洗浄用ブラシ66,86
を離れさせる。その後、洗浄用パイプ67,87と純水
供給路70,90とが接続されるように、三方弁68,
88を制御する。その結果、洗浄液供給ノズル7,8か
ら純水が供給され、ウエハWの上面および下面に残留し
ている薬液等が洗い流される。この後、ウエハWは、図
示しない搬送ロボットによって搬出される。
【0041】以上のようにこの実施形態によれば、ウエ
ハWに対する薬液洗浄処理の途中で、洗浄用ブラシ6
6,86(スクラブ洗浄部材US,LS)の回転速度が
20rpmから1000rpmに変更される。洗浄用ブラシ6
6,86が20rpmで低速回転されている時には、ウエ
ハWの周端面に対して洗浄用ブラシ66,86が強く当
たるから、ウエハWの周端面が良好に洗浄される。一
方、洗浄用ブラシ66,86の高速回転時には、ウエハ
Wの上下面を良好に洗浄することができる。よって、ウ
エハWの上下面(表面)および周端面を良好に洗浄する
ことができる。
【0042】また、この実施形態では、洗浄用ブラシ6
6,86が高速回転されている途中で、その洗浄用ブラ
シ66,86の回転方向が反転される。これにより、ウ
エハWの周端面に対する洗浄用ブラシ66,86の当た
り方が変わるから、とくに、ウエハWにノッチ等の切欠
きが形成されている場合に、この切欠き部の端面の洗浄
を良好に行うことができる。なお、この実施形態では、
洗浄用ブラシ66,86(スクラブ洗浄部材US,L
S)を20rpmで+C方向に回転させた後に、その+C
方向に回転している洗浄用ブラシ66,86の回転速度
を1000rpmに加速し、さらに洗浄用ブラシ66,8
6を+C方向および−C方向に正逆回転させるとした
が、洗浄用ブラシ66,86を1000rpmで−C方向
および+C方向に正逆回転させた後に、その+C方向に
回転している洗浄用ブラシ66,86の回転速度を20
rpmに減速するようにしてもよい。
【0043】図9は、この発明の他の実施形態について
説明するための概念図である。上述の第1の実施形態
は、一対のスクラブ洗浄部材US,LSでウエハWの表
面および周端面を洗浄する構成であるのに対して、この
第2の実施形態の装置は、主にウエハWの表面の中央領
域をスクラブ洗浄する上下一対の中央領域用スクラブ洗
浄部材101,102と、主にウエハWの周縁部をスク
ラブ洗浄する上下一対の第1周縁部用スクラブ洗浄部材
111,112および上下一対の第2周縁部用スクラブ
洗浄部材121,122とを備えている。その他の構成
は、上述の第1の実施形態の装置とほぼ同様である。な
お、この実施形態においては、第1周縁部用スクラブ洗
浄部材111,112および第2周縁部用スクラブ洗浄
部材121,122の回転半径はウエハWの半径の約4
分の1とされている。
【0044】中央領域用スクラブ洗浄部材101,10
2は、それぞれ回転駆動部103,104の働きによ
り、ほぼ鉛直な回転軸線まわりに、ウエハWの回転方向
Bとは逆方向の−C方向に回転されるようになってい
る。また、それぞれ昇降駆動部105,106の働きに
より、上下方向に移動して、ウエハWの表面に対して接
触/離間できるようになっている。なお、中央領域用ス
クラブ洗浄部材101,102による洗浄領域は、ウエ
ハWの中心を含むウエハWの表面上に収まっていてもよ
いし、ウエハWの周端縁をはみ出していてもよい。
【0045】第1周縁部用スクラブ洗浄部材111,1
12は、それぞれ回転駆動部113,114の働きによ
り、ほぼ鉛直な回転軸線まわりにウエハWの回転方向と
同方向の+C方向に回転されるようになっている。ま
た、それぞれ昇降駆動部115,116の働きにより、
上下方向に移動して、ウエハWの周縁部に対して接触/
離間できるようになっている。第2周縁部用スクラブ洗
浄部材121,122は、それぞれ回転駆動部123,
124の働きにより、ほぼ鉛直な回転軸線まわりに−C
方向に回転されるようになっている。また、それぞれ昇
降駆動部125,126の働きにより、上下方向に移動
して、ウエハWの周縁部に対して接触/離間できるよう
になっている。
【0046】第1周縁部用スクラブ洗浄部材111,1
12および第2周縁部用スクラブ洗浄部材121,12
2は、ウエハWの表面の周縁付近においてウエハWの周
端縁をはみ出す領域までスクラブするように配置されて
いる。また、ウエハWの表面において、中央領域用スク
ラブ洗浄部材101,102によってスクラブできない
領域は、第1周縁部部用スクラブ洗浄部材111,11
2および第2周縁部用スクラブ洗浄部材121,122
によってスクラブできるように、第1周縁部用スクラブ
洗浄部材111,112および第2周縁部用スクラブ洗
浄部材121,122の洗浄領域が設定されている。
【0047】ウエハWの薬液洗浄処理に際しては、ウエ
ハWがB方向に20rpmで回転される一方で、この回転
しているウエハWの表面に、それぞれ所定の速度で回転
している中央領域用スクラブ洗浄部材101,102、
第1周縁部用スクラブ洗浄部材111,112および第
2周縁部用スクラブ洗浄部材121,122が接触させ
られる。中央領域用スクラブ洗浄部材101,102
は、ウエハWの回転速度よりも高速な1000rpm(表
面洗浄用回転速度)で回転され、第1周縁部用スクラブ
洗浄部材111,112および第2周縁部用スクラブ洗
浄部材121,122は、100rpm(周端面洗浄用回
転速度)で低速回転される。
【0048】これにより、ウエハWの中央領域は、高速
回転する中央領域用スクラブ洗浄部材101,102に
よって良好に洗浄できる一方で、ウエハWの周端面につ
いては、低速回転する第1周縁部用スクラブ洗浄部材1
11,112および第2周縁部用スクラブ洗浄部材12
1,122によって良好に洗浄できる。また、第1周縁
部用スクラブ洗浄部材111,112の回転方向+Cと
第2周縁部用スクラブ洗浄部材121,122の回転方
向−Cとは互いに逆方向であり、ウエハWの周端面に対
する第1周縁部用スクラブ洗浄部材111,112の当
たり方と第2周縁部用スクラブ洗浄部材121,122
の当たり方が異なるから、とくに、ウエハWにノッチ等
の切欠きが形成されている場合に、この切欠き部の端面
の洗浄を良好に行うことができる。すなわち、この第2
の実施形態の構成によっても、上述の第1の実施形態の
場合と同様な効果を得ることができる。
【0049】なお、この第2の実施形態において、この
切欠き部の端面の洗浄を考慮する場合には、第1周縁部
用スクラブ洗浄部材111,112がウエハWの切欠き
部に対して+C方向に移動するように、第1周縁部用ス
クラブ洗浄部材111,112の回転速度およびウエハ
Wの回転速度を設定するのが好ましい。具体的には、第
1周縁部用スクラブ洗浄部材111,112の回転速度
と第1周縁部用スクラブ洗浄部材111,112の回転
中心から切欠き部までの距離との積が、ウエハWの回転
速度とウエハWの回転中心から切欠き部までの距離との
積を超えるように、第1周縁部用スクラブ洗浄部材11
1,112の回転速度およびウエハWの回転速度を設定
するのが好ましい。このようにすれば、第2周縁部用ス
クラブ洗浄部材121,122との協働により、この切
欠き部の端面の洗浄を良好に行うことができる。 な
お、この第2の実施形態では、互いに逆方向に回転駆動
される第1周縁部用スクラブ洗浄部材111,112お
よび第2周縁部用スクラブ洗浄部材121,122を備
えた構成を取り上げたが、第1周縁部用スクラブ洗浄部
材111,112または第2周縁部用スクラブ洗浄部材
121,122の一方を省略して、残された周縁部用ス
クラブ洗浄部材の回転方向をウエハWの洗浄処理の途中
で反転させるようにしてもよい。このようにしても、ウ
エハWの表面および周端面を良好に洗浄することができ
る。
【0050】以上、この発明の2つの実施形態について
説明したが、この発明は、上述の各実施形態に限定され
るものではない。たとえば、上述の各実施形態では、ウ
エハWの回転速度が20rpmである場合を例にとった
が、ウエハWは、保持用ローラ13,33の摩耗による
パーティクルの発生を回避できるような適当な回転速度
で回転されるとよい。具体的には、ウエハWの回転速度
は、たとえば、10〜100rpmの範囲内で設定される
とよい。
【0051】また、上述の各実施形態では、周端面洗浄
用回転速度をそれぞれ20rpm、100rpmとしたが、周
端面洗浄用回転速度は、ウエハWの周端面とスクラブ洗
浄部材US,LS,111,112との相対速度が近く
なるように設定されることが好ましい。すなわち、ウエ
ハWの回転速度とウエハWの半径との積と、周端面洗浄
用回転速度とスクラブ洗浄部材US,LS,111,1
12の回転半径との積と、の差の絶対値が小さいほど好
ましい。
【0052】たとえば、上述の第1の実施形態のよう
に、スクラブ洗浄部材US,LS,111,112の回
転半径が基板の半径の5分の3であり、基板の回転速度
が20(rpm)であれば、周端面洗浄用回転速度は20×
3÷5=約33(rpm)近傍の速度(たとえば、3〜63r
pm以内)とするのが好ましい。また、上述の第2の実施
形態のように、スクラブ洗浄部材US,LS,111,
112の回転半径が基板の半径の4分の1であり、基板
の回転速度が20(rpm)であれば、周端面洗浄用回転速
度は20×4=80(rpm)近傍の速度(たとえば、50
〜110rpm以内)とするのが好ましい。このような周
端面洗浄用回転速度により、基板周端面に対するスクラ
ブ洗浄部材の当たりを十分に強くできる。
【0053】さらに、上述の各実施形態では、表面洗浄
用回転速度を1000rpmとしたが、表面洗浄用回転速
度も適当に変更することができ、たとえば、ウエハWの
表面の洗浄時間を短縮し、洗浄処理の総所要時間の長期
化を防止するために、表面洗浄用回転速度を1000rp
mよりも速く(たとえば、1500rpm)してもよい。ま
た、上述の実施形態では、ウエハWの両面に洗浄処理を
施す装置を例にとって説明したが、この発明は、ウエハ
Wの一方面のみに洗浄処理を施す装置に適用されてもよ
い。この場合、ウエハWを保持して回転させる基板保持
回転手段は、上述の実施形態で説明したウエハ保持装置
6のようなローラ保持式のものであってもよいし、ウエ
ハWの上面または下面を真空吸着してウエハWを保持し
つつ回転させることのできるバキュームチャックであっ
てもよい。
【0054】さらに、ウエハWのような円形基板だけで
なく、液晶表示装置用ガラス基板やPDP用ガラス基板
などの角形基板に洗浄処理を施す装置に対しても適用す
ることができる。その他、特許請求の範囲に記載された
事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る基板洗浄装置の構
成を示す平面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】上記基板洗浄装置に備えられた保持用ローラの
駆動機構を説明するための図である。
【図4】上記基板洗浄装置に備えられた下面洗浄部の平
面図であり、下面スクラブ洗浄部材の構成が示されてい
る。
【図5】スクラブ洗浄部材を構成する洗浄用ブラシの形
状を説明するための断面図である。
【図6】上記基板洗浄装置の電気的構成を示すブロック
図である。
【図7】制御部によるスクラブ洗浄部材の回転制御を説
明するためのタイムチャートである。
【図8】ウエハの周縁部にノッチが形成されている場合
におけるウエハ端面の洗浄の様子について説明するため
の図である。
【図9】この発明の他の実施形態について説明するため
の概念図である。
【符号の説明】
6 ウエハ保持装置 7,8 洗浄液供給ノズル 63,83 回転軸 64,84 回転駆動部 65,85 昇降駆動部 66,86 洗浄用ブラシ 100 制御部 101,102 中央領域用スクラブ洗浄部材 103,104 回転駆動部 105,106 昇降駆動部 111,112 第1周縁部用スクラブ洗浄部材 113,114 回転駆動部 115,116 昇降駆動部 121,122 第2周縁部用スクラブ洗浄部材 123,124 回転駆動部 125,126 昇降駆動部 US 上面スクラブ洗浄部材 LS 下面スクラブ洗浄部材 W ウエハ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/304 644 H01L 21/304 644C (72)発明者 岡本 伊雄 京都府京都市上京区堀川通寺之内上る4丁 目天神北町1番地の1 大日本スクリーン 製造株式会社内 Fターム(参考) 2H088 FA21 FA30 MA20 2H090 JC19 3B116 AA03 AB34 AB42 BA02 BA13 BB24 3B201 AA03 AB01 AB34 AB42 BA02 BA13 BB24 BB92 BB93 CB25

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板を保持して回転させる基板保持回転手
    段と、 この基板保持回転手段によって回転されている基板の表
    面に洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、 上記基板保持回転手段によって保持されて回転されてい
    る基板の表面に摺接して、この基板の表面をスクラブ洗
    浄するスクラブ洗浄部材と、 このスクラブ洗浄部材を回転させるスクラブ洗浄部材回
    転駆動手段と、 基板の洗浄処理中に、上記スクラブ洗浄部材回転駆動手
    段を制御することにより、上記スクラブ洗浄部材の回転
    速度を、基板の表面の洗浄のための表面洗浄用回転速度
    と、この表面洗浄用回転速度よりも低速であって、基板
    の周端面の洗浄のための周端面洗浄用回転速度とに変更
    するスクラブ洗浄部材回転制御手段とを含むことを特徴
    とする基板洗浄装置。
  2. 【請求項2】上記スクラブ洗浄部材の回転軸は、上記基
    板保持回転手段によって回転される基板の回転軸線に対
    する相対位置が固定されていることを特徴とする請求項
    1記載の基板洗浄装置。
  3. 【請求項3】上記スクラブ洗浄部材回転制御手段は、基
    板の洗浄処理中に、上記スクラブ洗浄部材回転駆動手段
    を制御することにより、上記スクラブ洗浄部材の回転方
    向を変更するものであることを特徴とする請求項1また
    は2記載の基板洗浄装置。
  4. 【請求項4】基板を保持して回転させる基板保持回転手
    段と、 この基板保持回転手段によって回転されている基板の表
    面に洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、 上記基板保持回転手段によって保持されて回転されてい
    る基板の表面の中央領域に摺接して、この基板の表面の
    中央領域をスクラブ洗浄する中央領域用スクラブ洗浄部
    材と、この中央領域用スクラブ洗浄部材を、基板の表面
    の洗浄のための表面洗浄用回転速度で回転させる中央領
    域用スクラブ洗浄部材回転駆動手段と、 上記基板保持回転手段によって保持されて回転されてい
    る基板の表面の周縁付近において基板の周端縁をはみ出
    す領域までスクラブするように配置された周縁部用スク
    ラブ洗浄部材と、 この周縁部用スクラブ洗浄部材を、上記表面洗浄用回転
    速度よりも低速であって、基板の周端面の洗浄のための
    周端面洗浄用回転速度で回転させる周縁部用スクラブ洗
    浄部材回転駆動手段とを含むことを特徴とする基板洗浄
    装置。
  5. 【請求項5】上記周縁部用スクラブ洗浄部材は、異なる
    位置に配置されて、上記周縁部用スクラブ洗浄部材回転
    駆動手段によって互いに逆の方向に回転駆動される第1
    周縁部用スクラブ洗浄部材および第2周縁部用スクラブ
    洗浄部材を含むことを特徴とする請求項4記載の基板洗
    浄装置。
  6. 【請求項6】基板を回転させる基板回転工程と、 基板に洗浄液を供給する洗浄液供給工程と、 回転され、かつ、洗浄液が供給されている表面を、表面
    洗浄用回転速度で基板の回転軸線とほぼ平行な回転軸線
    まわりに回転するスクラブ洗浄部材でスクラブ洗浄する
    表面洗浄工程と、 回転され、かつ、洗浄液が供給されている基板の周端面
    を、上記表面洗浄用回転速度よりも低速の周端面洗浄用
    回転速度で基板の回転軸線とほぼ平行な回転軸線まわり
    に回転するとともに、基板の表面から周端縁をはみ出し
    た領域まで及ぶ洗浄領域を有するスクラブ洗浄部材でス
    クラブ洗浄する周端面洗浄工程とを含むことを特徴とす
    る基板洗浄方法。
  7. 【請求項7】基板の周端面に摺接するスクラブ洗浄部材
    の回転方向を反転する回転反転工程をさらに含むことを
    特徴とする請求項6記載の基板洗浄方法。
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