JP2002173878A - 皮革様シートおよびその製造方法 - Google Patents
皮革様シートおよびその製造方法Info
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- JP2002173878A JP2002173878A JP2000375571A JP2000375571A JP2002173878A JP 2002173878 A JP2002173878 A JP 2002173878A JP 2000375571 A JP2000375571 A JP 2000375571A JP 2000375571 A JP2000375571 A JP 2000375571A JP 2002173878 A JP2002173878 A JP 2002173878A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】樹脂による銀面と立毛面が混在し、十分な立体
感、凹凸の色差を有する優美な外観の皮革様シートとそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】下記〜の工程をの順序で行う
皮革様シートの製造方法。 0.5デシテックス以下の極細繊維が3次元絡合した
不織布とそれに充填された弾性体ポリマー(1)からな
る基体を形成する工程、 該基体表面を起毛する工程、 該基体に弾性ポリマー(2)含有液を含浸させ、乾燥
させる工程、 得られた皮革様シートを温水浴中で処理する工程、
感、凹凸の色差を有する優美な外観の皮革様シートとそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】下記〜の工程をの順序で行う
皮革様シートの製造方法。 0.5デシテックス以下の極細繊維が3次元絡合した
不織布とそれに充填された弾性体ポリマー(1)からな
る基体を形成する工程、 該基体表面を起毛する工程、 該基体に弾性ポリマー(2)含有液を含浸させ、乾燥
させる工程、 得られた皮革様シートを温水浴中で処理する工程、
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮革様シートおよ
びその製造方法に関し、特に衣料用、靴用もしくはイン
テリア用に用いられる柔軟で高級感のある表面タッチを
有する皮革様シートとその製造法に関するものである。
びその製造方法に関し、特に衣料用、靴用もしくはイン
テリア用に用いられる柔軟で高級感のある表面タッチを
有する皮革様シートとその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より銀面を有する皮革様シートにつ
いて様々な提案がなされ、多くの素材が生み出されてき
た。これらの多くは、シボ模様の凹凸部で、ツヤ感、色
調に差が無く凹凸感、立体感に欠ける単調な外観である
ため高級感のある外観の商品を生み出すための素材とし
ては物足りないものであった。近年、これを改良する試
みも繰り返しなされ、数多くの提案がなされている。ま
ずシボ模様の凹部をマット調にし、凹凸のツヤ差を作
り、凸部を際だたせることで立体感を表現する試みが特
公昭59−34821号公報や特公昭59−33715
号公報で提案されている。また、凹凸部の色調を変える
ことで異色感、立体感を生み出す試みが特開昭63−4
2980号公報で提案されている。さらに、スエード調
皮革状物の立毛面に弾性重合体の溶液、または分散液を
シボ模様状に塗布し、凹凸感、異色感を表現しようとす
る試みが特公平5−45717号公報や特公平3−42
358号公報等で提案されている。また、表面被覆層を
有する繊維質シートに凹凸模様を付与し凸部の被覆層を
バフィングにより除去し繊維立毛を形成させ、立毛と銀
面の混在した表面とすることが特開昭63−50580
号公報で提案されている。
いて様々な提案がなされ、多くの素材が生み出されてき
た。これらの多くは、シボ模様の凹凸部で、ツヤ感、色
調に差が無く凹凸感、立体感に欠ける単調な外観である
ため高級感のある外観の商品を生み出すための素材とし
ては物足りないものであった。近年、これを改良する試
みも繰り返しなされ、数多くの提案がなされている。ま
ずシボ模様の凹部をマット調にし、凹凸のツヤ差を作
り、凸部を際だたせることで立体感を表現する試みが特
公昭59−34821号公報や特公昭59−33715
号公報で提案されている。また、凹凸部の色調を変える
ことで異色感、立体感を生み出す試みが特開昭63−4
2980号公報で提案されている。さらに、スエード調
皮革状物の立毛面に弾性重合体の溶液、または分散液を
シボ模様状に塗布し、凹凸感、異色感を表現しようとす
る試みが特公平5−45717号公報や特公平3−42
358号公報等で提案されている。また、表面被覆層を
有する繊維質シートに凹凸模様を付与し凸部の被覆層を
バフィングにより除去し繊維立毛を形成させ、立毛と銀
面の混在した表面とすることが特開昭63−50580
号公報で提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、衣料用、靴用、
インテリア用等に使用する銀付皮革様シートは、従来の
凹凸の色差、立体感に欠ける単調な外観のために低級品
にしか使用できなくなり、凹凸の色差、立体感等の高級
な外観を有するものに対する要求が高まっている。しか
し、例えば特公昭59−34821号公報や特公昭59
−33715号公報のようにシボ模様の凹部をマット調
にし凹凸部の艶差を作る方法では、艶感の単調さはなく
なるものの凹凸の色差までは表現できず、単調な外観で
あることに変わりない。また、特開昭63−42980
号公報の様に凹凸部の色調を変えるのみの方法では、シ
ボ模様に異色感がでて微妙な立体感、変化のある外観は
得られるが、その程度はわずかなものしか表現できな
い。あえて、凹凸に際だった色差をつけると不自然な外
観となり高級感とは異なるものとなる。さらに特公平5
−45717号公報や特公平3−42358号公報のよ
うに、スエード調皮革状物の立毛面にシボ模様状に樹脂
液を塗布する方法、特開昭63−50580号公報のよ
うに凸部に立毛を形成する方法では樹脂による銀面と立
毛面が混在し、変化のある興味ある外観は得られるが、
これだけでは実質的にシボ模様に皮革様の凹凸はなく十
分な立体感は表現できず、目標とする立体感、凹凸の色
差を有する高級な外観の皮革様シートは得られていな
い。本発明は、樹脂による銀面と立毛面が混在し、十分
な立体感、凹凸の色差を有する優美な外観の皮革様シー
トとその製造方法を提供するものである。
インテリア用等に使用する銀付皮革様シートは、従来の
凹凸の色差、立体感に欠ける単調な外観のために低級品
にしか使用できなくなり、凹凸の色差、立体感等の高級
な外観を有するものに対する要求が高まっている。しか
し、例えば特公昭59−34821号公報や特公昭59
−33715号公報のようにシボ模様の凹部をマット調
にし凹凸部の艶差を作る方法では、艶感の単調さはなく
なるものの凹凸の色差までは表現できず、単調な外観で
あることに変わりない。また、特開昭63−42980
号公報の様に凹凸部の色調を変えるのみの方法では、シ
ボ模様に異色感がでて微妙な立体感、変化のある外観は
得られるが、その程度はわずかなものしか表現できな
い。あえて、凹凸に際だった色差をつけると不自然な外
観となり高級感とは異なるものとなる。さらに特公平5
−45717号公報や特公平3−42358号公報のよ
うに、スエード調皮革状物の立毛面にシボ模様状に樹脂
液を塗布する方法、特開昭63−50580号公報のよ
うに凸部に立毛を形成する方法では樹脂による銀面と立
毛面が混在し、変化のある興味ある外観は得られるが、
これだけでは実質的にシボ模様に皮革様の凹凸はなく十
分な立体感は表現できず、目標とする立体感、凹凸の色
差を有する高級な外観の皮革様シートは得られていな
い。本発明は、樹脂による銀面と立毛面が混在し、十分
な立体感、凹凸の色差を有する優美な外観の皮革様シー
トとその製造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題点を解決し優美な外観を有する皮革様シートについ
て鋭意研究の結果、本発明を完成するに至った。すなわ
ち本発明は、0.5デシテックス以下の極細繊維からな
る3次元絡合不織布とそれに充填された弾性体ポリマー
からなる基体、およびその表面に形成された凹凸模様か
らなる皮革様シートにおいて、その基体表面には、弾性
体ポリマー(2)が局在化しており、凸部は立毛を有し
かつ凹部に周囲を囲まれた柄であって、個々の凸部分が
縦横0.5〜5.0mmの範囲内の大きさであることを
特徴とする皮革様シートであり、好ましくは、この皮革
様シートにおいて、凹部が、屈曲状および/または分岐
状に連続している溝である皮革様シートである。
問題点を解決し優美な外観を有する皮革様シートについ
て鋭意研究の結果、本発明を完成するに至った。すなわ
ち本発明は、0.5デシテックス以下の極細繊維からな
る3次元絡合不織布とそれに充填された弾性体ポリマー
からなる基体、およびその表面に形成された凹凸模様か
らなる皮革様シートにおいて、その基体表面には、弾性
体ポリマー(2)が局在化しており、凸部は立毛を有し
かつ凹部に周囲を囲まれた柄であって、個々の凸部分が
縦横0.5〜5.0mmの範囲内の大きさであることを
特徴とする皮革様シートであり、好ましくは、この皮革
様シートにおいて、凹部が、屈曲状および/または分岐
状に連続している溝である皮革様シートである。
【0005】さらに本発明は、皮革様シートを製造する
に際し、下記〜の工程を、 0.5デシテックス以下の極細繊維が3次元絡合した
不織布とそれに充填された弾性体ポリマー(1)からな
る基体を形成する工程、 該基体表面を起毛する工程、 該基体に弾性ポリマー(2)含有液を含浸させ、乾燥
させる工程、 得られた皮革様シートを温水浴中で処理する工程、 の順序で行うことを特徴とする皮革様シートの
製造方法である。
に際し、下記〜の工程を、 0.5デシテックス以下の極細繊維が3次元絡合した
不織布とそれに充填された弾性体ポリマー(1)からな
る基体を形成する工程、 該基体表面を起毛する工程、 該基体に弾性ポリマー(2)含有液を含浸させ、乾燥
させる工程、 得られた皮革様シートを温水浴中で処理する工程、 の順序で行うことを特徴とする皮革様シートの
製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の皮革様シートを構成する
繊維に関しては特に限定されるものではなく、公知のセ
ルロース系繊維、アクリル系繊維、ポリエステル系繊
維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリビ
ニルアルコール系繊維などの合成繊維、天然繊維、再生
繊維、半合成繊維等が挙げられ、これら繊維は単独であ
っても、あるいは複数種が混合使用されていてもよい。
繊維に関しては特に限定されるものではなく、公知のセ
ルロース系繊維、アクリル系繊維、ポリエステル系繊
維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリビ
ニルアルコール系繊維などの合成繊維、天然繊維、再生
繊維、半合成繊維等が挙げられ、これら繊維は単独であ
っても、あるいは複数種が混合使用されていてもよい。
【0007】良好なハンドリング性、さらに天然皮革様
の柔軟性や風合い、手触り感を得るためには、表面立毛
繊維の繊度は0.5デシテックス以下である必要があ
る。好ましくは0.2デシテックス以下である。特に本
発明において基体を構成する繊維としては、単繊度は
0.2デシテックス以下の極細繊維が数本〜数百本収束
して、トータルデシテックスが0.5〜50デシテック
スとなった、いわゆる極細繊維束が柔軟性や立毛性の点
で好ましい。
の柔軟性や風合い、手触り感を得るためには、表面立毛
繊維の繊度は0.5デシテックス以下である必要があ
る。好ましくは0.2デシテックス以下である。特に本
発明において基体を構成する繊維としては、単繊度は
0.2デシテックス以下の極細繊維が数本〜数百本収束
して、トータルデシテックスが0.5〜50デシテック
スとなった、いわゆる極細繊維束が柔軟性や立毛性の点
で好ましい。
【0008】このような極細繊維束は、相溶性を有しな
い2種以上のポリマーを混合して溶融して紡糸口金から
吐出して延伸する、いわゆる混合紡糸方法により、ある
いは該ポリマーを別々に溶融して溶融物を紡糸口金で合
せて吐出して延伸する、いわゆる複合紡糸方法により、
繊維断面が海島構造、あるいは多層張り合わせ構造とな
っている極細繊維形成性繊維を製造し、この繊維から海
成分ポリマーを除去、あるいは層間で剥離することによ
り得られる。
い2種以上のポリマーを混合して溶融して紡糸口金から
吐出して延伸する、いわゆる混合紡糸方法により、ある
いは該ポリマーを別々に溶融して溶融物を紡糸口金で合
せて吐出して延伸する、いわゆる複合紡糸方法により、
繊維断面が海島構造、あるいは多層張り合わせ構造とな
っている極細繊維形成性繊維を製造し、この繊維から海
成分ポリマーを除去、あるいは層間で剥離することによ
り得られる。
【0009】この極細繊維形成性繊維を構成する島成分
ポリマーとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロ
ン610、ナイロン612等のポリアミド類、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト等のポリエステル類等が挙げられ、また海成分ポリマ
ーとしては、ポリエチレン、ポリスチレン及びこれらの
繰り返し単位を構成単位の一部とする共重合体、共重合
ポリエステルなどが挙げられる。
ポリマーとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロ
ン610、ナイロン612等のポリアミド類、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト等のポリエステル類等が挙げられ、また海成分ポリマ
ーとしては、ポリエチレン、ポリスチレン及びこれらの
繰り返し単位を構成単位の一部とする共重合体、共重合
ポリエステルなどが挙げられる。
【0010】このような繊維をカードにかけてウェッブ
とし、得られたウェッブをニードルパンチにより又は高
圧水流を付与することによりして3次元絡合不織布とす
る。3次元絡合不織布の目付けとしては、500〜15
00g/m2が好ましい。このような3次元絡合不織布
に弾性体ポリマーの溶液又はエマルジョン液を含浸し、
凝固させて、弾性体ポリマーが充填された3次元絡合不
織布を形成する。そして、3次元絡合不織布を構成する
繊維が極細繊維形成性繊維である場合には、極細繊維化
して、極細繊維から構成された3次元絡合不織布とそれ
に含有された弾性体ポリマーからなる基体を得る。もち
ろん、極細繊維形成性繊維の極細化は、弾性体ポリマー
を充填する前に行ってもよい。
とし、得られたウェッブをニードルパンチにより又は高
圧水流を付与することによりして3次元絡合不織布とす
る。3次元絡合不織布の目付けとしては、500〜15
00g/m2が好ましい。このような3次元絡合不織布
に弾性体ポリマーの溶液又はエマルジョン液を含浸し、
凝固させて、弾性体ポリマーが充填された3次元絡合不
織布を形成する。そして、3次元絡合不織布を構成する
繊維が極細繊維形成性繊維である場合には、極細繊維化
して、極細繊維から構成された3次元絡合不織布とそれ
に含有された弾性体ポリマーからなる基体を得る。もち
ろん、極細繊維形成性繊維の極細化は、弾性体ポリマー
を充填する前に行ってもよい。
【0011】基体を構成する弾性体ポリマーとしては、
特に限定されず、ポリウレタンエラストマー、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、ポリアクリル酸エステル、アクリル酸エステ
ルあるいはメタクリル酸エステルの共重合体、シリコン
ゴム等から選ばれる、すくなくとも一種の弾性高分子が
使用できるが、良好な風合が得られる点からポリウレタ
ンエラストマーを用いることが好ましい。好ましいポリ
ウレタンエラストマーとしては、ジオールとジカルボン
酸またはそのエステル形成性誘導体とを反応させて得ら
れるポリエステルジオールやそれとポリエーテルとのブ
ロック共重合ジオール、ポリラクトンジオール、ポリカ
ーボネートジオール、ポリエーテルジオール等からなる
群より選ばれた数平均分子量が500〜5000の少な
くとも1種のポリマージオールを使用し、これとジイソ
シアネート化合物と低分子量伸長剤とを反応せしめて得
られる、いわゆるセグメンテッドポリウレタンが挙げら
れる。上記ポリエステルジオールの合成に用いられるジ
オール化合物としては、耐久性あるいは皮革様の風合い
の点で炭素数5以上10以下の化合物を少なくとも一部
に用いるのが好ましく、このようなジオール化合物とし
て、例えば、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オク
タンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デ
カンジオール、N−メチルジエタノールアミンなどが挙
げられる。また、ジカルボン酸の代表例として、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸などの脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸などの芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
特に限定されず、ポリウレタンエラストマー、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、ポリアクリル酸エステル、アクリル酸エステ
ルあるいはメタクリル酸エステルの共重合体、シリコン
ゴム等から選ばれる、すくなくとも一種の弾性高分子が
使用できるが、良好な風合が得られる点からポリウレタ
ンエラストマーを用いることが好ましい。好ましいポリ
ウレタンエラストマーとしては、ジオールとジカルボン
酸またはそのエステル形成性誘導体とを反応させて得ら
れるポリエステルジオールやそれとポリエーテルとのブ
ロック共重合ジオール、ポリラクトンジオール、ポリカ
ーボネートジオール、ポリエーテルジオール等からなる
群より選ばれた数平均分子量が500〜5000の少な
くとも1種のポリマージオールを使用し、これとジイソ
シアネート化合物と低分子量伸長剤とを反応せしめて得
られる、いわゆるセグメンテッドポリウレタンが挙げら
れる。上記ポリエステルジオールの合成に用いられるジ
オール化合物としては、耐久性あるいは皮革様の風合い
の点で炭素数5以上10以下の化合物を少なくとも一部
に用いるのが好ましく、このようなジオール化合物とし
て、例えば、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オク
タンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デ
カンジオール、N−メチルジエタノールアミンなどが挙
げられる。また、ジカルボン酸の代表例として、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸などの脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸などの芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
【0012】ポリマージオールの数平均分子量が500
未満の場合には、柔軟性に欠け、天然皮革様の風合いが
得られないため好ましくない。ポリマージオールの数平
均分子量が5000を越える場合には、ポリウレタン中
のウレタン基濃度が減少するため柔軟性、耐久性、耐熱
性、および耐加水分解性にバランスの取れた人工皮革が
得られにくい。また、低分子鎖伸長剤としては、例えば
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジ
オール、ヘキサンジオール、エチレンジアミン、イソホ
ロンジアミン、ヒドラジンなどの活性水素原子を2個有
する低分子量化合物が挙げられる。また、ジイソシアネ
ート化合物としては、たとえばジフェニルメタン−4,
4'−ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、
フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート等の芳香族系、ヘキサメチレンジイソシアネートで
代表される脂肪族系、ジシクロヘキシルメタン−4,
4'−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート
等の脂環族系のものが挙げられる。また、必要に応じ
て、顔料、染料、凝固調節剤、安定剤などを添加しても
よく、さらに2種以上のポリマーを併用してもかまわな
い。
未満の場合には、柔軟性に欠け、天然皮革様の風合いが
得られないため好ましくない。ポリマージオールの数平
均分子量が5000を越える場合には、ポリウレタン中
のウレタン基濃度が減少するため柔軟性、耐久性、耐熱
性、および耐加水分解性にバランスの取れた人工皮革が
得られにくい。また、低分子鎖伸長剤としては、例えば
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジ
オール、ヘキサンジオール、エチレンジアミン、イソホ
ロンジアミン、ヒドラジンなどの活性水素原子を2個有
する低分子量化合物が挙げられる。また、ジイソシアネ
ート化合物としては、たとえばジフェニルメタン−4,
4'−ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、
フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート等の芳香族系、ヘキサメチレンジイソシアネートで
代表される脂肪族系、ジシクロヘキシルメタン−4,
4'−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート
等の脂環族系のものが挙げられる。また、必要に応じ
て、顔料、染料、凝固調節剤、安定剤などを添加しても
よく、さらに2種以上のポリマーを併用してもかまわな
い。
【0013】弾性体ポリマーの付与方法については特に
限定されるものではないが、風合いのバランスの点から
3次元絡合不織布に弾性体ポリマー溶液を含浸し、湿式
凝固する方法が好ましい。また、天然皮革様の柔軟な風
合いの点から、基体を構成する極細繊維と弾性ポリマー
との重量比は、30/70〜95/5の範囲内であるこ
とが好ましい。さらに好ましくは、50/50〜90/
10の範囲内である。極細繊維の比率が低くなりすぎる
とゴムライクな風合いとなり好ましくなく、また極細繊
維の比率が高くなりすぎるとペーパーライクとなり、目
標とする天然皮革様の風合いが得られない。
限定されるものではないが、風合いのバランスの点から
3次元絡合不織布に弾性体ポリマー溶液を含浸し、湿式
凝固する方法が好ましい。また、天然皮革様の柔軟な風
合いの点から、基体を構成する極細繊維と弾性ポリマー
との重量比は、30/70〜95/5の範囲内であるこ
とが好ましい。さらに好ましくは、50/50〜90/
10の範囲内である。極細繊維の比率が低くなりすぎる
とゴムライクな風合いとなり好ましくなく、また極細繊
維の比率が高くなりすぎるとペーパーライクとなり、目
標とする天然皮革様の風合いが得られない。
【0014】3次元絡合不織布を構成する繊維を極細繊
維および/またはその束状繊維の状態にするには、重合
体を含有せしめる前の絡合不織布、また重合体を含有せ
しめた絡合不織布を、混合紡糸繊維および/または複合
紡糸繊維の海成分を溶剤あるいは分解剤で処理して繊維
から除去し島成分を残すことによって極細繊維および/
またはその束状繊維に変成する。また、不織布を構成す
る繊維が分割型繊維の場合には、繊維を構成する一成分
の膨潤剤および/または物理的に処理して各成分に分割
することにより極細繊維および/またはその束状繊維に
変成する。
維および/またはその束状繊維の状態にするには、重合
体を含有せしめる前の絡合不織布、また重合体を含有せ
しめた絡合不織布を、混合紡糸繊維および/または複合
紡糸繊維の海成分を溶剤あるいは分解剤で処理して繊維
から除去し島成分を残すことによって極細繊維および/
またはその束状繊維に変成する。また、不織布を構成す
る繊維が分割型繊維の場合には、繊維を構成する一成分
の膨潤剤および/または物理的に処理して各成分に分割
することにより極細繊維および/またはその束状繊維に
変成する。
【0015】基体層の厚みとしては、0.3〜2.0m
mが天然皮革調のものが得られやすいことから好まし
い。
mが天然皮革調のものが得られやすいことから好まし
い。
【0016】次に、基体表面に基体を構成する弾性体ポ
リマーと親和性のある溶剤を塗布するのが好ましい。弾
性ポリマーと親和性のある溶剤とは、弾性ポリマーを溶
解または膨潤させる溶剤であり、このような溶剤とし
て、例えば、弾性ポリマーがポリウレタンエラストマー
である場合、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンなどの単
独溶剤または2種以上の混合溶剤が挙げられる。
リマーと親和性のある溶剤を塗布するのが好ましい。弾
性ポリマーと親和性のある溶剤とは、弾性ポリマーを溶
解または膨潤させる溶剤であり、このような溶剤とし
て、例えば、弾性ポリマーがポリウレタンエラストマー
である場合、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンなどの単
独溶剤または2種以上の混合溶剤が挙げられる。
【0017】該溶剤の塗布量は基体の種類によって異な
るが、表面が薄い被膜を形成しうる量が好ましく、一般
には、50g/m2以下、特に5〜35g/m2の範囲が好
ましい。塗布量が少ない場合は、基体表面の繊維の仮固
定が不十分となり、起毛処理時に毛羽長の制御ができな
くなるため、表面のタッチにばらつきが生じる。塗布量
が多い場合には、十分な深さの凹凸模様の付与が困難に
なるとか、表面の風合いが硬くなるなどの問題を生ず
る。基体表面に塗布する方法は、グラビアコート法、ナ
イフコート法、スプレー法、転写法の何れでもよいが、
塗布の均一性の点からグラビアコート法が好ましい。
るが、表面が薄い被膜を形成しうる量が好ましく、一般
には、50g/m2以下、特に5〜35g/m2の範囲が好
ましい。塗布量が少ない場合は、基体表面の繊維の仮固
定が不十分となり、起毛処理時に毛羽長の制御ができな
くなるため、表面のタッチにばらつきが生じる。塗布量
が多い場合には、十分な深さの凹凸模様の付与が困難に
なるとか、表面の風合いが硬くなるなどの問題を生ず
る。基体表面に塗布する方法は、グラビアコート法、ナ
イフコート法、スプレー法、転写法の何れでもよいが、
塗布の均一性の点からグラビアコート法が好ましい。
【0018】次に、基体の表面をサンドペーパーまたは
布帛でバフィングして表面に繊維立毛を形成する。繊維
立毛は均一でスエード調のライティングエフェクトのあ
る優美な外観のものが好ましい。このため、使用するペ
ーパーは目の細かいもの、できれば240番以上である
ことが好ましい。極細繊維の立毛の形成はバフィングの
接触圧力を小さくし高速回転させるとか、あるいは研磨
用サンドまたはエメリーの粒子を小さくするなどの条件
を設定することで達成できる。
布帛でバフィングして表面に繊維立毛を形成する。繊維
立毛は均一でスエード調のライティングエフェクトのあ
る優美な外観のものが好ましい。このため、使用するペ
ーパーは目の細かいもの、できれば240番以上である
ことが好ましい。極細繊維の立毛の形成はバフィングの
接触圧力を小さくし高速回転させるとか、あるいは研磨
用サンドまたはエメリーの粒子を小さくするなどの条件
を設定することで達成できる。
【0019】次に、起毛した基体に弾性ポリマー(2)
含有液を含浸し、乾燥することで、弾性体ポリマー
(2)を基体表面近傍に局在化させる。基体表面に局在
化させることで凹凸構造を形成し、基体内部に空隙がで
きることにより、柔軟な風合いを保ちつつ、高級感があ
り、表面タッチの良い皮革様シートが得られる。具体的
には、例えば100%モジュラスが40kg/cm2以
下であるようなな柔軟なポリウレタンの溶液または水系
エマルジョンを、基体重量に対する固型分付着量が好ま
しくは1〜30部となるように含浸し、そして乾燥す
る。1部未満では含浸した弾性ポリマー(2)が十分に
表面に移行せず、表面に局在化させることが難しい。ま
た30部を越える量の弾性体ポリマー(2)を付着させ
た場合には表層の弾性体ポリマー(2)構造が厚くなり
すぎて風合いが硬いものとなる。ここで、含浸する弾性
ポリマー(2)としては、ポリウレタンが好ましく用い
られ、その種類はポリエステル系、ポリエーテル系、ポ
リカーボネート系等いずれのポリウレタンでも使用でき
るが、商品としてある程度の耐久性が必要な場合、ポリ
エーテル系、ポリカーボネート系が好ましく用いられ
る。また、このなかでもハードセグメントを構成するジ
イソシアネート、および鎖伸長剤が脂環族、脂肪族等か
らなる無黄変タイプが変色や退色がなく、より一層好ま
しい。
含有液を含浸し、乾燥することで、弾性体ポリマー
(2)を基体表面近傍に局在化させる。基体表面に局在
化させることで凹凸構造を形成し、基体内部に空隙がで
きることにより、柔軟な風合いを保ちつつ、高級感があ
り、表面タッチの良い皮革様シートが得られる。具体的
には、例えば100%モジュラスが40kg/cm2以
下であるようなな柔軟なポリウレタンの溶液または水系
エマルジョンを、基体重量に対する固型分付着量が好ま
しくは1〜30部となるように含浸し、そして乾燥す
る。1部未満では含浸した弾性ポリマー(2)が十分に
表面に移行せず、表面に局在化させることが難しい。ま
た30部を越える量の弾性体ポリマー(2)を付着させ
た場合には表層の弾性体ポリマー(2)構造が厚くなり
すぎて風合いが硬いものとなる。ここで、含浸する弾性
ポリマー(2)としては、ポリウレタンが好ましく用い
られ、その種類はポリエステル系、ポリエーテル系、ポ
リカーボネート系等いずれのポリウレタンでも使用でき
るが、商品としてある程度の耐久性が必要な場合、ポリ
エーテル系、ポリカーボネート系が好ましく用いられ
る。また、このなかでもハードセグメントを構成するジ
イソシアネート、および鎖伸長剤が脂環族、脂肪族等か
らなる無黄変タイプが変色や退色がなく、より一層好ま
しい。
【0020】この立毛シートを温水浴中で処理する。温
水浴処理は、染色処理を兼ねていてもよい。例えば分散
染料、含金錯体染料、酸性染料、硫化染料等を含有する
水溶液中処理する。温水浴処理は、水中で立毛シートを
リラックス状態で攪拌させることにより行われ、処理条
件としては、好ましくは70〜150℃の温水で10分
〜5時間処理することにより達成される。温水処理によ
り基体表面に局在化した弾性体ポリマー(2)構造は、
天然皮革様の高級感のある凹凸模様を形成し、凸部は立
毛を有しかつ凹部に周囲を囲まれた柄であって、個々の
凸部分が平均縦横0.5〜5.0mmの範囲内の大きさ
である。特に、形成された凹凸模様の凹部が、屈曲状お
よび/または分岐状に連続している溝である場合には、
高級感のある天然皮革の風合い、表面のタッチが達成さ
れるという優れた効果を示すことから、本発明において
特に好ましい。また本発明において、凹凸模様は、天然
皮革のシュリンク模様に類似していることが好ましいこ
とから、凹部の溝で形成される凸部の大きさは不均一で
ある場合が好ましい。凹部の溝は、特定方向に伸びる一
体幅の溝で、かつ隣り合う凹部溝と一定間隔をおいて存
在する場合には本発明が目的とするシュリンク模様は得
られない。すなわち、本発明において、凹部溝は不規則
な模様を形成して基体表面に存在しているのが好まし
い。
水浴処理は、染色処理を兼ねていてもよい。例えば分散
染料、含金錯体染料、酸性染料、硫化染料等を含有する
水溶液中処理する。温水浴処理は、水中で立毛シートを
リラックス状態で攪拌させることにより行われ、処理条
件としては、好ましくは70〜150℃の温水で10分
〜5時間処理することにより達成される。温水処理によ
り基体表面に局在化した弾性体ポリマー(2)構造は、
天然皮革様の高級感のある凹凸模様を形成し、凸部は立
毛を有しかつ凹部に周囲を囲まれた柄であって、個々の
凸部分が平均縦横0.5〜5.0mmの範囲内の大きさ
である。特に、形成された凹凸模様の凹部が、屈曲状お
よび/または分岐状に連続している溝である場合には、
高級感のある天然皮革の風合い、表面のタッチが達成さ
れるという優れた効果を示すことから、本発明において
特に好ましい。また本発明において、凹凸模様は、天然
皮革のシュリンク模様に類似していることが好ましいこ
とから、凹部の溝で形成される凸部の大きさは不均一で
ある場合が好ましい。凹部の溝は、特定方向に伸びる一
体幅の溝で、かつ隣り合う凹部溝と一定間隔をおいて存
在する場合には本発明が目的とするシュリンク模様は得
られない。すなわち、本発明において、凹部溝は不規則
な模様を形成して基体表面に存在しているのが好まし
い。
【0021】得られたシートは、さらに必要に応じて、
柔軟処理、もみ処理、整毛処理等を加えることにより、
さらに風合いや立体感ある色調が向上する。
柔軟処理、もみ処理、整毛処理等を加えることにより、
さらに風合いや立体感ある色調が向上する。
【0022】
【実施例】つぎに、本発明の実施態様を具体的な実施例
で説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。なお、実施例中の部、および%は断りのな
い限り重量に関するものである。なお、本発明で規定す
る繊維の繊度は、任意の50本の繊維の横断面の電顕写
真から求めた断面積の平均値から求めた値である。
で説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。なお、実施例中の部、および%は断りのな
い限り重量に関するものである。なお、本発明で規定す
る繊維の繊度は、任意の50本の繊維の横断面の電顕写
真から求めた断面積の平均値から求めた値である。
【0023】実施例1 ポリエチレンテレフタレート(島成分)とポリエチレン
(海成分)からなる繊度6デシテックスの混合紡糸繊維
の絡合不織布に、ジオール成分として炭素数6の3−メ
チル−1,5−ペンタンジオールをジオール成分として
得られる分子量2000のポリエステルジオールとポリ
カーボネートジオールを高分子ジオールとするポリウレ
タンの14%濃度のN,N−ジメチルホルムアミド(以
下、DMFで表す)溶液を含浸し、DMF水溶液に浸漬
して該ポリウレタンを凝固し、次いでトルエン中で処理
して繊維中のポリエチレンを溶解除去し、ポリエチレン
テレフタレートの極細繊維束状繊維(顕微鏡写真から求
めた平均単繊維度0.02デシテックス)の絡合不織布
にポリウレタンエラストマーが多孔質構造となって含有
した厚さ1.3mmの繊維質シートを得た。この繊維質シ
ートの一面に200メッシュのグラビアロールを使用し
て、DMFとシクロヘキサノンの50対50混合溶剤を1
8g/m2塗布し、乾燥した。この混合溶剤塗布面を粒度
400番のサンドペーパーでバフィングを行い、表面の
繊維を起毛して、極細繊維立毛が形成された繊維質シー
ト(1)を得た。
(海成分)からなる繊度6デシテックスの混合紡糸繊維
の絡合不織布に、ジオール成分として炭素数6の3−メ
チル−1,5−ペンタンジオールをジオール成分として
得られる分子量2000のポリエステルジオールとポリ
カーボネートジオールを高分子ジオールとするポリウレ
タンの14%濃度のN,N−ジメチルホルムアミド(以
下、DMFで表す)溶液を含浸し、DMF水溶液に浸漬
して該ポリウレタンを凝固し、次いでトルエン中で処理
して繊維中のポリエチレンを溶解除去し、ポリエチレン
テレフタレートの極細繊維束状繊維(顕微鏡写真から求
めた平均単繊維度0.02デシテックス)の絡合不織布
にポリウレタンエラストマーが多孔質構造となって含有
した厚さ1.3mmの繊維質シートを得た。この繊維質シ
ートの一面に200メッシュのグラビアロールを使用し
て、DMFとシクロヘキサノンの50対50混合溶剤を1
8g/m2塗布し、乾燥した。この混合溶剤塗布面を粒度
400番のサンドペーパーでバフィングを行い、表面の
繊維を起毛して、極細繊維立毛が形成された繊維質シー
ト(1)を得た。
【0024】次いで、弾性ポリマー(2)含有液として
ボンディック1310を使用し、固型分付着量5部とな
るように含浸、乾燥することにより、弾性ポリマー
(2)が基体表面に発泡体構造で局在化したシートを得
た。次に、サーキュラー染色機で130℃の温水中で6
0分間リラックス処理し、黒色の分散染料で130℃の
温水で60分間染色し、温水洗浄後、還元処理、酸化処
理、中和処理後、温水洗浄した後乾燥した。
ボンディック1310を使用し、固型分付着量5部とな
るように含浸、乾燥することにより、弾性ポリマー
(2)が基体表面に発泡体構造で局在化したシートを得
た。次に、サーキュラー染色機で130℃の温水中で6
0分間リラックス処理し、黒色の分散染料で130℃の
温水で60分間染色し、温水洗浄後、還元処理、酸化処
理、中和処理後、温水洗浄した後乾燥した。
【0025】得られた皮革様シートの表面は凹凸構造を
有し、発泡体構造が表面近傍に局在化している。凸部は
立毛を有しかつ凹部に周囲を囲まれた柄であって、凹部
の溝で形成される凸部の大きさは不均一であり、さらに
ライティングエフェクトを有し、個々の凸部分が縦横
1.0〜3.5mmの範囲内の大きさであり、凹凸部に
立体感があり、柔軟で高級感のある外観であった。
有し、発泡体構造が表面近傍に局在化している。凸部は
立毛を有しかつ凹部に周囲を囲まれた柄であって、凹部
の溝で形成される凸部の大きさは不均一であり、さらに
ライティングエフェクトを有し、個々の凸部分が縦横
1.0〜3.5mmの範囲内の大きさであり、凹凸部に
立体感があり、柔軟で高級感のある外観であった。
【0026】比較例1 実施例1において、弾性ポリマー(2)の含浸処理を実
施しない以外は同様にして皮革様シートを得た。得られ
た皮革様シートは、表面に発泡体構造が局在化しないた
めに表面のタッチは悪く、風合いの良い優美な外観の皮
革様シートは得られなかった。
施しない以外は同様にして皮革様シートを得た。得られ
た皮革様シートは、表面に発泡体構造が局在化しないた
めに表面のタッチは悪く、風合いの良い優美な外観の皮
革様シートは得られなかった。
【0027】
【発明の効果】本発明で得られた皮革様シートは、基体
表面に局在化した発泡体構造と表面の凹凸模様を有し、
立毛部である凸部分のサイズが適度であるため高級感を
有し、毛羽感、柔軟性に優れた風合いのため、高級な衣
料用、靴用、インテリア用等に利用できる。
表面に局在化した発泡体構造と表面の凹凸模様を有し、
立毛部である凸部分のサイズが適度であるため高級感を
有し、毛羽感、柔軟性に優れた風合いのため、高級な衣
料用、靴用、インテリア用等に利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 13/127 D06M 13/127 15/564 15/564 5/08 Fターム(参考) 3B154 AA07 AB22 BA14 BA25 BA37 BB39 BB58 BB59 BD18 BF06 BF07 DA09 DA13 DA19 4F055 AA02 BA02 DA02 DA07 DA17 EA04 EA07 EA12 EA14 EA24 EA31 FA19 FA20 GA02 HA04 HA22 4L031 AA14 AA18 AB11 AB34 BA32 BA33 CA15 CA16 4L033 AA05 AA07 AB07 AC11 AC15 BA04 BA09 CA50 CA52
Claims (3)
- 【請求項1】0.5デシテックス以下の極細繊維からな
る3次元絡合不織布とそれに充填された弾性体ポリマー
(1)からなる基体、およびその表面に形成された凹凸
模様からなる皮革様シートにおいて、その基体表面に
は、弾性体ポリマー(2)が局在化しており、該凹凸模
様の凸部は、立毛を有しかつ凹部に周囲を囲まれた柄で
あって、個々の凸部分が縦横平均0.5〜5.0mmの
範囲内の大きさであることを特徴とする皮革様シート。 - 【請求項2】凹部が、屈曲状および/または分岐状に連
続している溝である請求項1記載の皮革様シート。 - 【請求項3】皮革様シートを製造するに際し、下記〜
の工程、 0.5デシテックス以下の極細繊維が3次元絡合した
不織布とそれに充填された弾性体ポリマー(1)からな
る基体を形成する工程、 該基体表面を起毛する工程、 該基体に弾性ポリマー(2)含有液を含浸させ、乾燥
固化さる工程、 得られた皮革様シートを温水浴中で処理する工程、 を、の順序で行うことを特徴とする皮革様シー
トの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000375571A JP2002173878A (ja) | 2000-12-11 | 2000-12-11 | 皮革様シートおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000375571A JP2002173878A (ja) | 2000-12-11 | 2000-12-11 | 皮革様シートおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002173878A true JP2002173878A (ja) | 2002-06-21 |
Family
ID=18844568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000375571A Pending JP2002173878A (ja) | 2000-12-11 | 2000-12-11 | 皮革様シートおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002173878A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006274454A (ja) * | 2005-03-28 | 2006-10-12 | Toray Ind Inc | 立毛調シート状物およびその製造方法 |
-
2000
- 2000-12-11 JP JP2000375571A patent/JP2002173878A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006274454A (ja) * | 2005-03-28 | 2006-10-12 | Toray Ind Inc | 立毛調シート状物およびその製造方法 |
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