JP2002173631A - ガスバリアコーティング組成物、その製造方法およびガスバリアコーティングフィルム - Google Patents

ガスバリアコーティング組成物、その製造方法およびガスバリアコーティングフィルム

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JP2002173631A JP2001288954A JP2001288954A JP2002173631A JP 2002173631 A JP2002173631 A JP 2002173631A JP 2001288954 A JP2001288954 A JP 2001288954A JP 2001288954 A JP2001288954 A JP 2001288954A JP 2002173631 A JP2002173631 A JP 2002173631A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高湿度下においても酸素透過度が極めて小さ
く、かつ塗工時に塗膜が白化することなく、人体に無害
なガスバリア性コーティング組成物を得る。 【解決手段】 (a)ポリビニルアルコール系樹脂、
(b)R1 m M(OR2 n で表される、金属アルコレ
ート、該金属アルコレートの加水分解物、該金属アルコ
レートの縮合物、該金属アルコレートのキレート化合
物、該金属キレート化合物の加水分解物、該金属キレー
ト化合物の縮合物、金属アシレート、該金属アシレート
の加水分解物、および該金属アシレートの縮合物の群か
ら選ばれた少なくとも1種、ならびに(c)溶剤を含有
するコーティング組成物であって、(c)溶剤が水と親
水性有機溶媒を主成分とし、かつその比(水/親水性有
機溶媒)が50/50〜20/80重量%である、ガス
バリアコーティング組成物、さらには、合成樹脂フィル
ム上、あるいは、金属および/または無機化合物の蒸着
膜を設けた合成樹脂フィルム上に、上記組成物から形成
される塗膜が積層されたガスバリアコーティングフィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品、食品、化
粧品、煙草、トイレタリー分野などの包装用途などに用
いられ、酸素、水蒸気、その他の内容物を変質させるガ
スの透過を阻止するのに有効なガスバリアコーティング
組成物、およびこれを用いたガスバリア性に優れたガス
バリアコーティングフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医薬品、食品、化粧品、煙草、ト
イレタリー分野などの包装用途などに用いられる包装材
料は、例えば食品用であれば蛋白質、油脂類の酸化など
の内容物の変質を防止し、味などの品質保持のために、
酸素、水蒸気、その他の内容物を変質させるガスを透過
させないガスバリア性を有する材料が用いられている。
【0003】このような従来の問題点に対応し、例えば
特開平7−266485号公報には、高分子樹脂組成物
からなる基材上に、1種以上の金属アルコキシドあるい
はその加水分解物と、分子中に少なくとも2個以上のイ
ソシアネート基を有するイソシアネート化合物との混合
溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥し
てなるガスバリア性被膜層を形成したガスバリア材が提
案されている。しかしながら、このガスバリア材には、
イソシアネート基を有するイソシアネート化合物、メラ
ミン、ホルムアルデヒド、塩化スズなどが含有されてお
り、特に医療品、食品用途では人体へ間接的に経口する
可能性があり、人体に有害であるという問題点を有して
いる。
【0004】一方、特許第1,476,209号公報で
は、イソシアネートなどを含まず、有害性の低いポリビ
ニルアルコールからなるコート材が提案されている。し
かしながら、食品用のレトルト包装などに使われる場
合、レトルト処理は120℃以上の高温多湿条件にて行
われるため、高湿度下での酸素バリア性が必要となる。
ポリビニルアルコール系樹脂からなるコート材のガスバ
リア性は、湿度により著しく影響を受け、高湿度下では
ガスバリア性が大きく低下するという問題点がある。さ
らには、ポリビニルアルコール系樹脂の溶剤として、水
/アルコール類の混合溶媒を使用する場合、塗工環境、
特に湿度による影響を受け、場合によっては塗膜が白化
するという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
技術的課題を背景になされたもので、多湿条件下でも酸
素や水蒸気などの気体に対するバリア性が低下すること
なく、かつ、塗工環境によらず塗膜が均一透明になり、
またイソシアネート基を有するイソシアネート化合物、
メラミン、ホルムアルデヒド、塩化スズなどの人体への
有害性が懸念される化合物を含まず、人体に無害なガス
バリアコーティング組成物、およびこれを用いたガスバ
リア性に優れたガスバリアコーティングフィルムを提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)ポリビ
ニルアルコール系樹脂(以下「(a)成分」ともい
う)、(b)一般式(1) R1 m M(OR2 n ・・・・・(1) (式中、Mは金属原子、R1 は同一または異なり、炭素
数1〜8の有機基、R2は同一または異なり、炭素数1
〜5のアルキル基または炭素数1〜6のアシル基もしく
はフェニル基を示し、mおよびnはそれぞれ0以上の整
数であり、m+nはMの原子価である)で表される、金
属アルコレート、該金属アルコレートの加水分解物、該
金属アルコレートの縮合物、該金属アルコレートのキレ
ート化合物、該金属キレート化合物の加水分解物、該金
属キレート化合物の縮合物、金属アシレート、該金属ア
シレートの加水分解物、および該金属アシレートの縮合
物の群から選ばれた少なくとも1種(以下「(b)成
分」ともいう)、ならびに(c)溶剤を含有するコーテ
ィング組成物であって、(c)溶剤が水と親水性有機溶
媒を主成分とし、かつその比(水/親水性有機溶媒)が
50/50〜20/80重量%であることを特徴とす
る、ガスバリアコーティング組成物に関する。ここで、
上記(a)ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ
ビニルアルコールおよびエチレン・ビニルアルコール共
重合体の群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
また、上記(a)ポリビニルアルコール系樹脂のメルト
フローインデックスは、210℃、荷重21.168N
の条件下で1〜50g/10分であることが好ましい。
さらに、本発明のガスバリアコーティング組成物は、
(c)溶剤を構成する親水性有機溶媒として、炭素数1
〜8の飽和脂肪族の1価アルコール、炭素数1〜8の飽
和脂肪族の2価アルコールのエーテル化合物、および含
窒素有機溶媒の群から選ばれた少なくとも1種が好まし
い。さらに、本発明のガスバリアコーティング組成物
は、さらに、(d)無機微粒子(以下「(d)成分」と
もいう)を含有することが好ましい場合がある。さら
に、本発明のガスバリアコーティング組成物は、さらに
(e)ホウ素化合物(以下「(e)成分」ともいう)を
含有することが好ましい場合がある。さらに、本発明の
ガスバリアコーティング組成物は、さらに、β−ジケト
ン類および/またはβ−ケトエステル類を含有すること
が好ましい場合がある。さらに、本発明のガスバリアコ
ーティング組成物は、加熱ゲル化率が1〜90%である
ことが好ましい。次に、本発明は、上記(b)成分を水
または水と親水性有機溶媒を含む溶剤中で加水分解した
のち、上記(a)成分と混合することを特徴とする上記
ガスバリアコーティング組成物の製造方法に関する。次
に、本発明は、合成樹脂フィルム上に、上記ガスバリア
コーティング組成物から形成される塗膜が積層されてな
ることを特徴とする、ガスバリアコーティングフィルム
に関する。次に、本発明は、合成樹脂フィルム上に、金
属および/または無機化合物の蒸着膜と上記ガスバリア
コーティング組成物から形成される塗膜とが積層されて
なることを特徴とする、ガスバリアコーティングフィル
ムに関する。上記蒸着膜としては、化学気相成長法およ
び/または物理気相成長法による無機酸化物の蒸着膜が
好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】ガスバリアコーティング組成物 (a)成分;本発明に用いられる(a)成分であるポリ
ビニルアルコール系樹脂としては、ポリビニルアルコー
ルおよびエチレン・ビニルアルコール系共重合体の群か
ら選ばれた少なくとも1種が挙げられる。上記(a)成
分のうち、ポリビニルアルコールは、一般にポリ酢酸ビ
ニルをケン化して得られるものである。このポリビニル
アルコールとしては、酢酸基が数十%残存している部分
ケン化ポリビニルアルコールでも、もしくは酢酸基が残
存しない完全ケン化ポリビニルアルコールでも、あるい
はOH基が変性された変性ポリビニルアルコールでもよ
く、特に限定されるものではない。上記ポリビニルアル
コールの具体例としては、(株)クラレ製のRSポリマ
ーであるRS−110(ケン化度=99%、重合度=
1,000)、同社製のクラレポバールLM−20SO
(ケン化度=40%、重合度=2,000)、日本合成
化学工業(株)製のゴーセノールNM−14(ケン化度
=99%、重合度=1,400)などが挙げられる。
【0008】また、(a)成分のうち、エチレン・ビニ
ルアルコール共重合体は、エチレンと酢酸ビニルとの共
重合体のケン化物、すなわち、エチレン−酢酸ビニルラ
ンダム共重合体をケン化して得られるものであり、酢酸
基が数十モル%残存している部分ケン化物から、酢酸基
が数モル%しか残存していないかまたは酢酸基が残存し
ない完全ケン化物まで含み、特に限定されるものではな
いが、ガスバリア性の観点から好ましいケン化度は80
モル%以上、より好ましくは90モル%以上、さらに好
ましくは95モル%以上である。
【0009】エチレン・ビニルアルコール共重合体中の
エチレンに由来する繰り返し単位の含量(以下「エチレ
ン含量」ともいう)は、通常、0〜50モル%、好まし
くは20〜45モル%である。
【0010】上記エチレン・ビニルアルコール共重合体
の具体例としては、(株)クラレ製、エバールEP−F
101(エチレン含量;32モル%)、日本合成化学工
業(株)製、ソアノールD2630(エチレン含量26
%)、D2908(エチレン含量;29モル%)、D2
935(エチレン含量:29モル%)、A3245(エ
チレン含量32%)などが挙げられる。
【0011】以上の(a)ポリビニルアルコール系樹脂
のメルトフローインデックスは、210℃、荷重21.
168N条件下で、好ましくは1〜50g/10分、さ
らに好ましくは5〜45g/10分、特に好ましくは7
〜40g/10分である。メルトフローインデックスが
1g/10分未満であると、ガスバリア性が低下する場
合がある。一方、50g/10分を超えると、耐湿性、
耐溶剤性が低下する場合があり好ましくない。
【0012】これらの(a)ポリビニルアルコール系樹
脂は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を
混合して用いることもできる。
【0013】(a)成分を構成するポリビニルアルコー
ル系樹脂は、それ自体、ガスバリア性、耐候性、耐有機
溶剤性、透明性、熱処理後のガスバリア性などに優れ
る。加えて、(a)ポリビニルアルコール系樹脂は、本
発明の組成物から得られる塗膜を硬化させる際に、ポリ
ビニルアルコールに由来する繰り返し単位中に存在する
水酸基が、後記(b)成分および/また(d)成分と共
縮合することにより、優れた塗膜性能をもたらすことが
できる。
【0014】本発明のガスバリアコーティング組成物に
おける(a)成分の割合は、後記(b)成分100重量
部に対し、10〜10,000重量部、好ましくは20
〜5,000重量部、さらに好ましくは100〜1,0
00重量部である。10重量部未満では、得られる塗膜
にクラックが入りやすく、ガスバリア性が低下し、一
方、10,000重量部を超えると、得られる塗膜が高
湿度下ではガスバリア性が低下し好ましくない。
【0015】(b)成分;本発明に用いられる(b)成
分は、上記一般式(1)で表される、金属アルコレー
ト、該金属アルコレートの加水分解物、該金属アルコレ
ートの縮合物、該金属アルコレートのキレート化合物
(以下「金属キレート化合物」とも言う)、該金属キレ
ート化合物の加水分解物、該金属キレート化合物の縮合
物、金属アシレート、該金属アシレートの加水分解物、
および該金属アシレートの縮合物の群から選ばれた少な
くとも1種である。すなわち、(b)成分は、これら9
種のうちの1種だけでもよいし、任意の2種以上の混合
物であってもよい。さらに、上記金属キレート化合物
は、金属アルコレートと、β−ジケトン類、β−ケトエ
ステル類、ヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシカルボン
酸塩、ヒドロキシカルボン酸エステル、ケトアルコール
およびアミノアルコールから選ばれる少なくとも1種の
化合物(以下「キレート化剤」ともいう)との反応で得
られる。これらのキレート化剤の中でも、β−ジケトン
類またはβ−ケトエステル類を用いることが好ましく、
これらの具体例としては、アセチルアセトン、アセト酢
酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸−n−プロピ
ル、アセト酢酸−i−プロピル、アセト酢酸−n−ブチ
ル、アセト酢酸−sec−ブチル、アセト酢酸−t−ブ
チル、2,4−ヘキサン−ジオン、2,4−ヘプタン−
ジオン、3,5−ヘプタン−ジオン、2,4−オクタン
−ジオン、2,4−ノナン−ジオン、5−メチル−ヘキ
サン−ジオンなどを挙げることができる。
【0016】ここで、上記金属アルコレートの加水分解
物、上記金属キレート化合物の加水分解物、および上記
金属アシレートの加水分解物は、金属アルコレートに含
まれるOR2基がすべて加水分解されている必要はな
く、例えば1個だけが加水分解されているもの、2個以
上が加水分解されているもの、あるいはこれらの混合物
であってもよい。また、上記金属アルコレートの縮合
物、上記金属キレート化合物の縮合物、および上記金属
アシレートの縮合物は、金属アルコレート、金属キレー
ト化合物、および金属アシレートの加水分解物のM−O
H基が縮合してM−O−M結合を形成したものである
が、本発明では、M−OH基がすべて縮合している必要
はなく、僅かな一部のM−OH基が縮合したもの、縮合
の程度が異なっているもの、また、M−OR基とM−O
H基が混在している縮合物の混合物などをも包含した概
念である。
【0017】また、(b)成分として縮合物を使用する
場合は、上記金属アルコレート、上記金属キレート化合
物、および金属アシレートを予め加水分解・縮合したも
のを使用しても良く、あるいは市販されている縮合物を
使用しても良い。また、金属アルコレートの縮合物をそ
のまま使用しても良く、あるいは、上記キレート化剤と
反応させ、金属キレート化合物の縮合物として使用して
も良い。上記金属アルコレートの縮合物の市販品として
は、日本曹達(株)製のA−10、B−2、B−4、B
−7、B−10などがある。(b)成分は、(a)成分
との共縮合体を形成する作用をなすものと考えられる。
【0018】上記一般式(1)における、Mで表される
金属原子としては、ジルコニウム、チタンおよびアルミ
ニウムを好ましいものとして挙げることができ、特に好
ましくはチタンである。R1の炭素数1〜8の1価の有
機基は、一般式(1)で表される化合物が金属アルコレ
ートである場合と金属アシレートである場合とで異な
る。金属アルコレートである場合には、例えばメチル
基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−
ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチ
ル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル
基、2−エチルヘキシル基などのアルキル基;アセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ベンゾ
イル基、トリオイル基などのアシル基;ビニル基、アリ
ル基、シクロヘキシル基、フェニル基、グリシジル基、
(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アミド基、フ
ルオロアセトアミド基、イソシアナート基などのほか、
これらの基の置換誘導体などを挙げることができる。R
1の置換誘導体における置換基としては、例えばハロゲ
ン原子、置換もしくは非置換のアミノ基、水酸基、メル
カプト基、イソシアナート基、グリシドキシ基、3,4
−エポキシシクロヘキシル基、(メタ)アクリルオキシ
基、ウレイド基、アンモニウム塩基などを挙げることが
できる。ただし、これらの置換誘導体からなるR1の炭
素数は、置換基中の炭素原子を含めて8以下である。
【0019】また、金属アシレートである場合には、R
1の炭素数1〜8の1価の有機基としては、アセトキシ
ル基、プロピオニロキシル基、ブチリロキシル基、バレ
リロキシル基、ベンゾイルオキシル基、トリオイルオキ
シル基などのアシルオキシル基を挙げることができる。
一般式(1)中に、R1が2個存在するときは、相互に
同一でも異なってもよい。
【0020】また、R2の炭素数1〜5のアルキル基と
しては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、
i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t
−ブチル基、n−ペンチル基などを挙げることができ、
炭素数1〜6のアシル基としては、例えばアセチル基、
プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、カプロイル
基などを挙げることができる。一般式(1)中に複数個
存在するR2は、相互に同一でも異なってもよい。
【0021】これらの(b)成分のうち、金属アルコレ
ートおよび金属アルコレートのキレート化合物の具体例
としては、 (イ)テトラ−n−ブトキシジルコニウム、トリ−n−
ブトキシ・エチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−
n−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコ
ニウム、n−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテー
ト)ジルコニウム、テトラキス(n−プロピルアセトア
セテート)ジルコニウム、テトラキス(アセチルアセト
アセテート)ジルコニウム、テトラキス(エチルアセト
アセテート)ジルコニウムなどのジルコニウム化合物;
【0022】(ロ)テトラ−i−プロポキシチタニウ
ム、テトラ−n−ブトキシチタニウム、テトラ−t−ブ
トキシチタニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(エチル
アセトアセテート)チタニウム、ジ−i−プロポキシ・
ビス(アセチルアセテート)チタニウム、ジ−i−プロ
ポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタニウム、ジ
−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールアミナート)チ
タニウム、ジヒドロキシ・ビスラクテタートチタニウ
ム、ジヒドロキシチタンラクテート、テトラキス(2−
エチルヘキシルオキシ)チタニウムなどのチタン化合
物;
【0023】(ハ)トリ−i−プロポキシアルミニウ
ム、ジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアル
ミニウム、ジ−i−プロポキシ・アセチルアセトナート
アルミニウム、i−プロポキシ・ビス(エチルアセトア
セテート)アルミニウム、i−プロポキシ・ビス(アセ
チルアセトナート)アルミニウム、トリス(エチルアセ
トアセテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセト
ナート)アルミニウム、モノアセチルアセトナート・ビ
ス(エチルアセトアセテート)アルミニウムなどのアル
ミニウム化合物;などを挙げることができる。これらの
金属アルコレートおよび金属アルコレートのキレート化
合物のうち好ましいものとしては、トリ−n−ブトキシ
・エチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−i−プロ
ポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタニウム、ジ
−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールアミナート)チ
タニウム、ジヒドロキシ・ビスラクテタートチタニウ
ム、ジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアル
ミニウムおよびトリス(エチルアセトアセテート)アル
ミニウムを挙げることができ、特に好ましい化合物はジ
−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタ
ニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールアミ
ナート)チタニウム、ジヒドロキシ・ビスラクテタート
チタニウムなどのチタン化合物である。
【0024】また、金属アシレートの具体例としては、
ジヒドロキシ・チタンジブチレート、ジ−i−プロポキ
シ・チタンジアセテート、ジ−i−プロポキシ・チタン
ジプロピオネート、ジ−i−プロポキシ・チタンジマロ
ニエート、ジ−i−プロポキシ・チタンジベンゾイレー
ト、ジ−n−ブトキシ・ジルコニウムジアセテート、ジ
−i−プロピルアルミニウムモノマロニエートなどを挙
げることができ、特に好ましい化合物はジヒドロキシ・
チタンジブチレート、ジ−i−プロポキシ・チタンジア
セテートなどのチタン化合物である。これらの(b)成
分は、1種単独あるいは2種以上混合して用いられる。
【0025】(b)成分としては、コーティング液の粘
度経時変化がなく、扱いやすくなるため、後述の親水性
溶媒中に記載されている水または水と親水性有機溶媒を
含む混合溶媒中で加水分解処理を施したものを用いるこ
とが好ましい。(a)成分と混合する前に、このような
加水分解処理を行うことによって、加水分解していない
(b)成分、一部加水分解した(b)成分、一部縮合し
た(b)成分の混合物となり、組成物調製時に(a)成
分と混合した際に発生するショックなどによる急激な粘
度上昇や、経時的な粘度上昇が抑制される。この場合、
水の使用量は、R1 mM(OR2n1モルに対し、0.1
〜1,000モル、好ましくは0.5〜500モルであ
る。また、混合溶媒の場合、水と親水性有機溶媒の配合
割合は、水/親水性有機溶媒=10〜90/90〜10
(重量比)、好ましくは20〜80/80〜20、さら
に好ましくは30〜70/70〜30である。(b)成
分として、特に好ましいのは、ジ−i−プロポキシ・ビ
ス(アセチルアセトナート)チタニウム、ジ−n−ブト
キシ・ビス(トリエタノールアミナート)チタニウム、
ジヒドロキシ・ビスラクテタートチタニウムなどのチタ
ン化合物を上記混合溶媒で加水分解処理したものであ
る。
【0026】(c)溶剤;本発明のコーティング組成物
を構成する(c)溶剤は、水および親水性有機溶媒を主
成分とし、かつ水と親水性有機溶媒との比(水/親水性
有機溶媒)は、50/50〜20/80重量%、好まし
くは45/55〜25/75重量%、さらに好ましくは
40/60〜30/70重量%である。水に対する親水
性有機溶媒の比率が50重量%未満の場合、高湿度下で
塗工すると塗膜の白化を起こす場合があり、一方、80
重量%を超える場合、低湿度下で塗工すると塗膜の白化
を起こす場合があり、好ましくない。(c)成分を構成
する親水性有機溶媒の具体例としては、例えば、N,N
−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ピリ
ジンなどの親水性含窒素有機溶媒;メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブチ
ルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−
ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ールなどの炭素数1〜8の飽和脂肪族の1価アルコール
または2価アルコール;エチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エ
チレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエー
テル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プ
ロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸エチレン
グリコールモノエチルエーテルなどの炭素数1〜8の飽
和脂肪族の2価アルコールのエーテル化合物;エチレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレング
リコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリ
コールモノブチルエーテルアセテートなどの炭素数1〜
8の飽和脂肪族の2価アルコールのエステル化合物;ジ
メチルスルホキシドなどの含硫黄化合物;乳酸、乳酸メ
チル、乳酸エチル、サリチル酸、サリチル酸メチルなど
のヒドロキシカルボン酸またはヒドロキシカルボン酸エ
ステル類などが挙げられる。
【0027】これらの中で、炭素数1〜8の飽和脂肪
族の1価アルコール、炭素数1〜8の飽和脂肪族の2
価アルコールのエーテル化合物、および含窒素有機溶
媒の群から選ばれた少なくとも1種を含有することが好
ましく、より好ましくは2種、さらに好ましくは3種含
有が好ましい。本発明の組成物中に、炭素数1〜8の
飽和脂肪族の1価アルコールを含有することにより、ポ
リビニルアルコール系樹脂、ならびに得られるコーティ
ング組成物の溶解度を高めることができる。上記1価ア
ルコールの中で好ましいものとして、メタノール、エタ
ノール、i−プロピルアルコール、n−プロピルアルコ
ールが挙げられる。上記1価アルコールの使用割合は、
本発明のガスバリアコーティング組成物を構成する全溶
剤中に好ましくは0〜80重量%、さらに好ましくは2
0〜75重量%、特に好ましくは40〜70重量%であ
る。また、本発明の組成物中に、炭素数1〜8の飽和
脂肪族の2価アルコールのエーテル化合物を含有するこ
とにより、薄膜でのコーティングにおいて、特に塗工時
の湿度が高い場合において、透明で良好な塗膜が得られ
る。上記エーテル化合物の中で好ましいものとして、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレング
リコールモノエチルエーテルが挙げられる。上記エーテ
ル化合物の使用割合は、本発明のガスバリアコーティン
グ組成物を構成する全溶剤中に好ましくは50重量%以
下、さらに好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは
5〜20重量%である。さらに、本発明の組成物中に、
含窒素有機溶媒を含有することにより、薄膜でのコー
ティングにおいて外観がより透明で良好な塗膜が得られ
るとともに、無機粒子および/または無機の積層体と縮
合する際の触媒効果を発揮する。上記含窒素有機溶媒の
中で好ましいものとして、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドが挙げられる。上記
含窒素有機溶媒の使用割合は、溶媒全量中に、好ましく
は80重量%以下、さらに好ましくは1〜50重量%、
特に好ましくは5〜50重量%である。
【0028】(c)溶剤の使用量は、組成物の全固形分
濃度が好ましくは60重量%以下となるように用いられ
る。例えば、薄膜形成を目的に用いられる場合には、通
常、1〜40重量%、好ましくは2〜30重量%であ
り、また厚膜形成を目的に使用する場合には、通常、5
〜50重量%、好ましくは10〜45重量%である。組
成物の全固形分濃度が60重量%を超えると、組成物の
保存安定性が低下する傾向にある。なお、親水性有機溶
媒以外に、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン
などのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンなど
のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類
なども使用できる。
【0029】(d)成分;本発明のガスバリアコーティ
ング組成物は、基材との密着性を高めることを目的とし
て(d)成分である無機微粒子を含有することができ
る。上記無機微粒子は、平均粒子径が0.2μm以下の
実質的に炭素原子を含まない粒子状無機物質であり、金
属またはケイ素酸化物、金属またはケイ素窒化物、金属
ホウ化物が挙げられる。無機微粒子の製造方法は、例え
ば、酸化ケイ素を得るには四塩化ケイ素を酸素と水素の
炎中での加水分解により得る気相法、ケイ酸ソーダのイ
オン交換により得る液相法、シリカゲルのミルなどによ
る粉砕より得る固相法などの製造方法が挙げられるが、
これらの方法に限定されるものではない。
【0030】具体的な化合物例としては、SiO2 、A
2 3 、TiO2 、WO3 、Fe 2 3 、ZnO、N
iO、RuO2 、CdO、SnO2 、Bi2 3 、3A
23 ・2SiO2 、Sn−In2 3 、Sb−In
2 3 、CoFeOxなどの酸化物、Si3 4 、Fe
4 N、AlN、TiN、ZrN、TaNなどの窒化物、
Ti2 B、ZrB2 、TaB2 、W2 Bなどのホウ化物
が挙げられる。また、無機微粒子の形態は、粉体、水ま
たは有機溶剤に分散したコロイドもしくはゾルが挙げら
れるが、これらは限定されるものではない。これらの中
で、(a)成分および/または(b)成分と共縮合する
ことで優れた塗膜性能を得るために、好ましくは、コロ
イダルシリカ、コロイダルアルミナ、アルミナゾル、ス
ズゾル、ジルコニウムゾル、五酸化アンチモンゾル、酸
化セリウムゾル、酸化亜鉛ゾル、酸化チタンゾルなどの
粒子表面に水酸基が存在するコロイド状酸化物が用いら
れる。無機微粒子の平均粒子径は、0.2μm以下、好
ましくは0.1μm以下であり、平均粒径が0.2μm
を超えると、膜の緻密性の観点からガスバリア性が劣る
場合がある。
【0031】(d)成分の本発明の組成物中の割合は、
(a)成分および(b)成分の合計量100重量部に対
し、好ましくは、10〜900重量部、特に好ましくは
20〜400重量部である。900重量部を超えると、
得られる塗膜のガスバリア性が低下する場合がある。
【0032】(e)成分;本発明で使用するガスバリア
コーティング組成物は、コーティング組成物の貯蔵安定
性、および硬化性を向上させる目的で、(e)ホウ素化
合物を含有することができる。(e)ホウ素化合物とし
ては、ホウ酸、酸化ホウ素、ホウ砂などが挙げられる。
なかでも、ホウ酸が好ましい。(e)成分の本発明の組
成物中の割合は、(a)成分〜後記(f)成分の合計量
100重量部に対し、好ましくは0.05〜30重量
部、特に好ましくは0.1〜20重量部である。0.0
5重量部未満では、低温での貯蔵安定性が不良となり速
やかに白濁する場合がある。一方、30重量部を超える
と、得られる塗膜が白化する可能性があり好ましくな
い。
【0033】任意成分;本発明の組成物をより速く硬化
させる目的と、(a)成分と(b)成分との共縮合体を
形成させ易くする目的で、(f)硬化促進剤を使用して
もよく、比較的低い温度での硬化と、より緻密な塗膜を
得るために、この(f)硬化促進剤を併用する方が効果
的である。この(f)硬化促進剤としては、塩酸などの
無機酸;ナフテン酸、オクチル酸、亜硝酸、亜硫酸、ア
ルミン酸、炭酸などのアルカリ金属塩;水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどのアルカリ性化合物;アルキル
チタン酸、リン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンス
ルホン酸、フタル酸、コハク酸、グルタル酸、シュウ
酸、マロン酸などの酸性化合物;エチレンジアミン、ヘ
キサンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、テトラエチレンペンタミン、ピペリジン、
ピペラジン、メタフェニレンジアミン、エタノールアミ
ン、トリエチルアミン、エポキシ樹脂の硬化剤として用
いられる各種変性アミン、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノプ
ロピルトリメトキシシランなどのアミン系化合物が挙げ
られる。これらの(f)硬化促進剤の組成物中における
割合は、本発明の組成物の固形分100重量部に対し
て、通常、00.5〜50重量部、好ましくは0.5〜
30重量部用いられる。
【0034】さらに、本発明の組成物には、安定性向上
剤として、先に挙げたβ−ジケトン類および/またはβ
−ケトエステル類を添加することができる。すなわち、
上記(b)成分として組成物中に存在する上記金属アル
コレート中の金属原子に配位することにより、(a)成
分と(b)成分との縮合反応をコントロールする作用を
し、得られる組成物の保存安定性を向上させる作用をな
すものと考えられる。β−ジケトン類および/またはβ
−ケトエステル類の使用量は、上記(b)成分における
金属原子1モルに対し、好ましくは2モル以上、さらに
好ましくは3〜20モルである。
【0035】本発明のガスバリアコーティング組成物
は、通常、上記(a)〜(b)成分および場合により上
記任意成分を、(c)溶剤(水および親水性有機溶剤)
中で溶解または分散することによって得られる。このよ
うに、本発明のガスバリアコーティング組成物は、上記
(a)〜(b)成分および場合により上記任意成分を、
水および親水性有機溶媒を主成分とする(c)溶剤中で
混合することによって得られ、好ましくは上記(a)成
分と(b)成分、必要に応じて(d)成分を、水または
水および親水性有機溶媒中で、加水分解および/または
縮合することによって得られる。この際、反応条件は、
温度は5〜100℃、好ましくは20〜90℃、さらに
好ましくは30〜80℃、時間は0.005〜20時
間、さらに好ましくは0.1〜20時間、好ましくは
0.1〜10時間である。
【0036】なお、本発明のガスバリアコーティング組
成物には、得られる塗膜の着色、厚膜化、下地への紫外
線透過防止、防蝕性の付与、耐熱性などの諸特性を発現
させるために、別途、充填材を添加・分散させることも
可能である。ただし、充填材は、上記(d)成分を除
く。充填材としては、例えば有機顔料、無機顔料などの
非水溶性の顔料または顔料以外の、粒子状、繊維状もし
くは鱗片状の金属および合金ならびにこれらの酸化物、
水酸化物、炭化物、窒化物、硫化物などが挙げられる。
この充填材の具体例としては、粒子状、繊維状もしくは
鱗片状の、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、銀、亜
鉛、フェライト、カーボンブラック、ステンレス鋼、二
酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化クロ
ム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化コ
バルト、合成ムライト、水酸化アルミニウム、水酸化
鉄、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、クレー、ケ
イソウ土、消石灰、石膏、タルク、炭酸バリウム、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ベント
ナイト、雲母、亜鉛緑、クロム緑、コバルト緑、ビリジ
アン、ギネー緑、コバルトクロム緑、シェーレ緑、緑
土、マンガン緑、ピグメントグリーン、群青、紺青、ピ
グメントグリーン、岩群青、コバルト青、セルリアンブ
ルー、ホウ酸銅、モリブデン青、硫化銅、コバルト紫、
マルス紫、マンガン紫、ピグメントバイオレット、亜酸
化鉛、鉛酸カルシウム、ジンクエロー、硫化鉛、クロム
黄、黄土、カドミウム黄、ストロンチウム黄、チタン
黄、リサージ、ピグメントイエロー、亜酸化銅、カドミ
ウム赤、セレン赤、クロムバーミリオン、ベンガラ、亜
鉛白、アンチモン白、塩基性硫酸鉛、チタン白、リトポ
ン、ケイ酸鉛、酸化ジルコン、タングステン白、鉛亜鉛
華、バンチソン白、フタル酸鉛、マンガン白、硫酸鉛、
黒鉛、ボーン黒、ダイヤモンドブラック、サーマトミッ
ク黒、植物性黒、チタン酸カリウムウィスカー、二硫化
モリブデンなどが挙げられる。これらの充填材の平均粒
径または平均長さは、通常、50〜50,000nm、
好ましくは100〜5,000nmである。充填材の組
成物中の割合は、充填材以外の成分の全固形分100重
量部に対し、好ましくは0〜300重量部、さらに好ま
しくは0〜200重量部である。
【0037】なお、本発明のガスバリアコーティング組
成物には、そのほかオルトギ酸メチル、オルト酢酸メチ
ル、テトラエトキシシランなどの公知の脱水剤、各種界
面活性剤、上記以外の、シランカップリング剤、チタン
カップリング剤、染料、分散剤、増粘剤、レベリング剤
などの添加剤を配合することもできる。
【0038】本発明のガスバリアコーティング組成物を
調製するに際しては、上記(a)〜(c)成分、もしく
は(a)〜(d)成分、(a)〜(e)もしくは(a)
〜(f)成分を含有する組成物を調製すればよい。なか
でも、好ましくは、上記(b)成分を水または水と親水
性有機溶媒を含む混合溶媒中で加水分解したのち、水お
よび/または親水性有機溶媒中で溶解した(a)成分を
混合する。このようにすると、ガスバリアコーティング
組成物の経時的な粘度変化がなく、取り扱い性に優れた
ガスバリアコーティング組成物が得られる。(e)成分
を用いる場合の本発明のガスバリアコーティング組成物
の調製方法の具体例としては、例えば下記〜が挙げ
られる。これらの調製方法において用いられる(b)成
分は、水または水と親水性有機溶媒を含む混合溶媒中で
あらかじめ加水分解したものを用いてもよい。 (c)溶剤(水および親水性有機溶媒)に溶解させた
(a)成分に、(e)成分を添加したのち、(b)成分
を添加する方法。 (c)溶剤(水および親水性有機溶媒)に溶解させた
(a)成分に、(e)成分を添加したのち、(b)成分
を添加し、加水分解および/または縮合する方法。 (c)溶剤(水および親水性有機溶媒)に溶解させた
(a)成分に、(b)成分を添加し、加水分解および/
または縮合を行ない、そののちに(e)成分を添加する
方法。 (c)溶剤(水および親水性有機溶媒)に、(a)、
(b)および(e)成分を一括添加し、溶解・分散する
方法。または、そののちに加水分解および/または縮合
を行う方法。 なお、(e)成分の添加の時期・方法については、特に
限定されず、いずれの時期・方法においてもよい。
【0039】また、(d)成分を用いる場合の本発明の
コーティング組成物の調製方法の具体例としては、あら
かじめ水および/または親水性有機溶媒を含む混合溶媒
中に分散させた(d)成分を水および/または親水性有
機溶媒を含む混合溶媒中に溶解させた(a)成分中に加
えるか、あらかじめ水および/または親水性有機溶媒を
含む混合溶媒中に分散させた(d)成分を(b)成分中
に加えるか、あるいは(a)〜(b)、または(a)〜
(b)および(e)成分のコーティング組成物を調製し
たのちに、水および/または親水性有機溶媒を含む混合
溶媒中に分散させた(d)成分を加える方法が一般的で
あるが、これに限定されるものではない。
【0040】本発明のコーティング組成物は、塗膜化後
にゲル分を有することが好ましい。具体的には、本発明
のコーティング組成物をPETフィルム上に膜厚が1μ
mになるように塗装したのち、140℃で2分間乾燥し
てフィルム化したもの0.25gをn−プロパノールと
水の混合液(n−プロパノール/水(重量比)=1/
1)83ml中に60℃1時間溶解後、不溶分をろ過、
乾燥して得られた不溶分から算出した不溶分率(以下
「加熱ゲル化率」という)が好ましくは1〜90%、さ
らに好ましくは5〜70%である。加熱ゲル化率が1%
未満であると、耐水性が著しく低下してガスバリア性が
低下するため好ましくない。一方、90%を超えると、
吸水率が向上してガスバリア性が低下するため好ましく
ない。
【0041】ガスバリアコーティングフィルム 本発明のガスバリアコーティング組成物は、特に、ガス
バリア性コート材に有用である。すなわち、合成樹脂フ
ィルム上に、本発明のガスバリアコーティング組成物か
らなる塗膜を、あるいは、金属および/または無機化合
物の蒸着膜と本発明のガスバリアコーティング組成物か
らなる塗膜を積層することにより、ガスバリア性に優れ
たガスバリアコーティングフィルムが得られる。ここ
で、合成樹脂フィルムとしては、シート状またはフィル
ム状のものであって、例えば、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエス
テル系樹脂、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン
4,6、ナイロン12などのポリアミド系樹脂、ポリア
ミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリス
ルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、
ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビ
ニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン
化物などのポリビニルアルコール系樹脂、ポリアクリロ
ニトリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニルア
セタール系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリア
リレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレ
ンオキサイド、テトラフルオロエチレン、一塩化三フッ
化エチレン、フッ化エチレン−プロピレン共重合体など
のフッ素系樹脂、その他各種の樹脂フィルム、シートを
使用することができる。
【0042】本発明において、上記樹脂フィルム、シー
トの形成方法としては、例えば、上記樹脂の1種ないし
それ以上を使用し、インフレーション法、Tダイ法、そ
の他成膜化法を用いて、上記の樹脂を単独で成膜化する
方法、あるいは、2種以上の異なる樹脂を使用して多層
共押し出し成膜化する方法、さらには、2種以上の樹脂
を使用し、成膜化する前に混合して成膜化する方法など
により、樹脂のフィルム、シートを製造し、さらに、例
えば、テンター方式、あるいは、チューブラー方式など
を利用して1軸ないし2軸方向に延伸してなる樹脂のフ
ィルム、シートを形成することができる。本発明におい
て、基材フィルムの膜厚としては、好ましくは5〜20
0μm程度、より好ましくは10〜50μm程度であ
る。
【0043】なお、上記において、樹脂の製膜化に際し
て、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械
的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃
性、抗カビ性、電気的特性、その他を改良、改質する目
的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤を添加するこ
とができる。その添加量としては、ごく微量から数十%
まで、その目的に応じて、任意に添加することができ
る。また、上記において、一般的な添加剤としては、例
えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑
剤、充填剤、強化剤、補強剤、帯電防止剤、難燃剤、耐
炎剤、発泡剤、防カビ剤、塗料、顔料などの着色剤、そ
の他を使用することができ、さらには、改質用樹脂など
も使用することができる。また、本発明において、基材
フィルムは、必要に応じて、例えば、コロナ放電処理、
オゾン処理、酸素ガスまたはチッ素ガスなどを用いて低
温プラズマ処理、グロー放電処理、逆スパッタ処理、化
学薬品などを用いて処理する酸化処理、その他の前処理
を任意に施すことができる。上記の表面前処理は、無機
酸化物の蒸着膜を形成する前に別工程で実施してもよ
く、また、例えば、低温プラズマ処理やグロー放電処理
などによる表面処理の場合は、上記の無機酸化物の蒸着
膜を形成する前処理としてインライン処理により前処理
で行うことができ、このような場合は、その製造コスト
を低減することができるという利点がある。上記の表面
前処理は、基材フィルムと無機酸化物の蒸着膜との密着
性を改善するための方法として実施するものである。
【0044】上記の密着性を改善する方法として、その
他、例えば、基材フィルムの表面に、あらかじめ、プラ
イマーコート剤層、アンダーコート剤層、あるいは、蒸
着アンカーコート剤層などを任意に形成することもでき
る。上記の前処理のコート剤層として、例えば、エチレ
ンイミン系、アミン系、エポキシ系、ポリエステル系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、その他をビヒクルの主成分と
する樹脂組成物(プライマー)を使用することができ
る。上記コート剤層の形成法として、例えば、溶剤型、
水性型、あるいは、エマルジョン型などのコート剤を使
用し、ロールコート法、グラビアロールコート法、キス
コート法、その他コート法を用いてコートすることがで
き、そのコート時期としては、基材フィルムの2軸延伸
処理後の後工程として、あるいは、2軸延伸処理のイン
ライン処理などで実施することができる。なお、本発明
において、基材フィルムとしては、具体的には、2軸延
伸ポリプロピレンフィルム、2軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフィルム、または、2軸延伸ナイロンフィル
ムを使用することが好ましい。
【0045】上記の合成樹脂フィルムなどの基材(以下
「基材」ともいう)上に、本発明のガスバリアコーティ
ング組成物から形成される塗膜(以下「本発明の塗膜」
ともいう)を積層するが、この際、基材あるいは本発明
の塗膜上に、金属および/または無機化合物の蒸着膜
(以下「蒸着膜」ともいう)を積層することも可能であ
る。この蒸着膜を設けることによって、さらにガスバリ
ア性が良好となる。蒸着膜が存在すると、蒸着膜と上記
(b)成分は、加水分解・共縮合反応による化学結合、
水素結合、あるいは配位結合などを形成し、蒸着膜とガ
スバリアコーティング層との密着性が向上する。
【0046】上記蒸着膜としては、化学気相成長法およ
び/または物理気相成長法による無機酸化物の蒸着膜が
好ましい。ここで、本発明のガスバリアコーティングフ
ィルムを構成する化学気相成長法による無機酸化物の蒸
着膜について説明する。この化学気相成長法による無機
酸化物の蒸着膜としては、例えば、プラズマ化学気相成
長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法などの化学
気相成長法(Chemical Vapor Depo
sition法、CVD法)などを用いて無機酸化物の
蒸着膜を形成することができる。本発明においては、具
体的には、基材フィルムの一方の面に、有機ケイ素化合
物などの蒸着用モノマーガスを原料とし、キャリヤーガ
スとして、アルゴンガス、ヘリウムガスなどの不活性ガ
スを使用し、さらに、酸素供給ガスとして、酸素ガスな
どを使用し、低温プラズマ発生装置などを利用するプラ
ズマ化学気相成長法(CVD法)を用いて酸化ケイ素な
どの無機酸化物の蒸着膜を形成する方法により製造する
ことができる。上記において、低温プラズマ発生装置と
しては、例えば、高周波プラズマ、パルス波プラズマ、
マイクロ波プラズマなどの発生装置を使用することがで
き、本発明においては、高活性の安定したプラズマを得
るために、高周波プラズマ方式による発生装置を使用す
ることが望ましい。
【0047】具体的に、上記の低温プラズマ化学気相成
長法による無機酸化物の蒸着膜の形成法について、その
一例を例示して説明する。図1は、上記のプラズマ化学
気相成長法による無機酸化物の蒸着膜の形成法につい
て、その概要を示す低温プラズマ化学気相成長装置の概
略的構成図である。上記の図1に示すように、本発明に
おいては、プラズマ化学気相成長装置11の真空チャン
バー12内に配置された巻出しロール13から基材フィ
ルム2を繰り出し、さらに、該基材フィルム2を、補助
ロール14を介して所定の速度で、冷却・電極ドラム1
5周面に搬送する。
【0048】かくて、本発明においては、ガス供給装置
16,17および原料揮発供給装置18などから、酸素
ガス、不活性ガス、有機ケイ素化合物などの蒸着用モノ
マーガス、その他などを供給し、それらからなる蒸着用
混合ガス組成物を調製しながら、原料供給ノズル19を
通して、チャンバー12内に該蒸着用混合ガス組成物を
導入する。そして、上記の冷却・電極ドラム15周面上
に搬送された基材フィルム2の上に、グロー放電プラズ
マ20によってプラズマを発生させ、これを照射して、
酸化ケイ素などの無機酸化物の連続膜を形成し、製膜化
する。本発明においては、その際に、冷却・電極ドラム
15は、チャンバー外に配置されている電源21から所
定の電力が印加されており、また、冷却・電極ドラム1
5の近傍には、マグネット22を配置してプラズマの発
生が促進されるようになっている。次いで、上記で酸化
ケイ素などの無機酸化物の連続膜を形成した基材フィル
ム2は、補助ロール23を介して、巻き取りロール24
に巻き取ることによって、本発明の化学気相成長法によ
る無機酸化物の蒸着膜を形成することができる。なお、
図中、25は、真空ポンプを示す。
【0049】上記の例示は、その一例を例示するもので
あり、これによって本発明は限定されるものではないこ
とはいうまでもない。また、図示しないが、本発明にお
いては、無機酸化物の蒸着膜としては、無機酸化物の連
続膜の1層だけではなく、2層あるいはそれ以上を積層
した複合蒸着膜の状態でもよく、また、使用する材料
も、1種または2種以上の混合物で使用し、さらに、異
種の材質を混合した無機酸化物の蒸着膜を構成すること
もできる。上記において、真空チャンバー12内を真空
ポンプ25により減圧し、真空度1×10-1〜1×10
-8Torr程度、好ましくは、真空度1×10-3〜10
-7Torr程度に調整することが望ましい。また、原料
揮発供給装置18においては、原料である有機ケイ素化
合物を揮発させ、ガス供給装置16,17から供給され
る酸素ガス、不活性ガスなどと混合させ、この混合ガス
を原料供給ノズル19を介してチャンバー12内に導入
される。この場合、混合ガス中の、有機ケイ素化合物の
含有量は1〜40モル%程度、酸素ガスの含有量は10
〜70モル%程度、不活性ガスの含有量は10〜60モ
ル%程度の範囲とすることができる。また、有機ケイ素
化合物と酸素ガスと不活性ガスとの混合比は、モル比で
1:6:5〜1:17:14程度とすることができる。
【0050】一方、冷却・電極ドラム15には、電源2
1から所定の電圧が印加されているため、チャンバー1
2内の原料供給ノズル19の開口部と冷却・電極ドラム
15との近傍でグロー放電プラズマ20が生成され、こ
のグロー放電プラズマ20は、混合ガス中の1つ以上の
ガス成分から導出されるものである。この状態におい
て、基材フィルム2を一定速度で搬送させ、グロー放電
プラズマ20によって、冷却・電極ドラム15周面上の
基材フィルム2の上に、酸化ケイ素などの無機酸化物の
蒸着膜を形成することができる。なお、このときの真空
チャンバー12内の真空度は、1×10-1〜10-4To
rr程度、好ましくは、真空度1×10-1〜10-2To
rr程度に調整することが望ましく、また、基材フィル
ム2の搬送速度は、10〜300m/分程度、好ましく
は、50〜150m/分程度に調整することが望まし
い。また、上記のプラズマ化学気相成長装置11におい
て、酸化ケイ素などの無機酸化物の連続膜の形成は、基
材フィルム2の上に、プラズマ化した原料ガスを酸素ガ
スで酸化しながらSiOxの形で薄膜状に形成されるの
で、この形成される酸化ケイ素などの無機酸化物の蒸着
膜は、緻密で、隙間の少ない、可撓性に富む連続層とな
る。したがって、酸化ケイ素などの無機酸化物の蒸着膜
のガスバリア性は、従来の真空蒸着法などによって形成
される酸化ケイ素などの無機酸化物の蒸着膜と比較して
はるかに高いものとなり、薄い膜厚で充分なガスバリア
性を得ることができるものである。
【0051】また、本発明においては、SiOxプラズ
マにより、基材フィルム2の表面が清浄化され、基材フ
ィルム2の表面に、極性基やフリーラジカルなどが発生
するので、形成される酸化ケイ素などの無機酸化物の蒸
着膜と基材フィルムとの密着性が高いものとなるという
利点を有する。さらに、上記のように、酸化ケイ素など
の無機酸化物の蒸着膜の形成時の真空度は、1×10-1
〜1×10-4Torr程度、好ましくは、1×10-1
1×10-2Torr程度に調整する。このため、従来の
真空蒸着法により酸化ケイ素などの無機酸化物の蒸着膜
を形成する際の真空度、1×10-4〜1×10-5Tor
r程度に比較して低真空度であり、基材フィルム2の原
反交換時の真空状態設定時間を短くすることができ、真
空度が安定しやすく、製膜プロセスが安定化するもので
ある。
【0052】本発明において、有機ケイ素化合物などの
蒸着モノマーガスを使用して形成される酸化ケイ素の蒸
着膜は、有機ケイ素化合物などの蒸着モノマーガスと酸
素ガスなどとが化学反応し、その反応生成物が、基材フ
ィルムの一方の面に密着し、緻密な柔軟性に富む薄膜を
形成するものであり、通常、一般式SiOx(ただし、
Xは、0〜2の数を示す)で表される酸化ケイ素を主体
とする連続状の薄膜である。上記の酸化ケイ素の蒸着膜
は、透明性、ガスバリア性などの点から、一般式SiO
x(ただし、Xは、1.3〜1.9の数を示す)で表さ
れる酸化ケイ素の連続膜を主体とする薄膜であることが
好ましい。上記において、Xの値は、蒸着モノマーガス
と酸素ガスのモル比、プラズマのエネルギーなどにより
変化するが、一般的に、Xの値が小さくなればガス透過
度は小さくなるが、膜自身が黄色性を帯び、透明性が悪
くなる。
【0053】また、上記の酸化ケイ素の蒸着膜は、酸化
ケイ素を主体とし、これに、さらに炭素、水素、ケイ素
または酸素の1種類、または、その2種類以上の元素か
らなる化合物を少なくとも1種類を化学結合などにより
含有する連続膜からなることを特徴とするものである。
例えば、C−H結合を有する化合物、Si−H結合を有
する化合物、または、炭素単位がグラファイト状、ダイ
ヤモンド状、フラーレン状などになっている場合、さら
に、原料の有機ケイ素化合物やそれらの誘導体を化学結
合などによって含有する場合がある。具体例を挙げる
と、CH3 部位を持つハイドロカーボン、SiH3 シリ
ル、SiH2 シリレンなどのハイドロシリカ、SiH2
OHシラノールなどの水酸基誘導体などを挙げることが
できる。上記以外にも、蒸着過程の条件などを変化させ
ることにより、酸化ケイ素の蒸着膜中に含有される化合
物の種類、量などを変化させることができる。上記の化
合物の酸化ケイ素の蒸着膜中に含有する含有量は、0.
1〜50モル%程度、好ましくは、5〜20モル%程度
が望ましい。0.1モル%未満では、酸化ケイ素の蒸着
膜の耐衝撃性、延展性、柔軟性などが不充分となり、曲
げなどにより、擦り傷、クラックなどが発生しやすく、
高いガスバリア性を安定して維持することが困難とな
る。一方、50モル%を超えると、ガスバリア性が低下
して好ましくない。また、本発明においては、酸化ケイ
素の蒸着膜において、上記の化合物の含有量が、酸化ケ
イ素の蒸着膜の表面から深さ方向に向かって減少させる
ことが好ましい。これにより、酸化ケイ素の蒸着膜の表
面においては、上記の化合物などにより耐衝撃性が高め
られ、他方、基材フィルムとの界面においては、上記の
化合物の含有量が少ないため、基材フィルムと酸化ケイ
素の蒸着膜との密着性が強固なものになるという利点を
有する。
【0054】本発明において、上記の酸化ケイ素の蒸着
膜について、例えば、X線光電子分光装置(Xray
Photoelectron Spectroscop
y、XPS)、二次イオン質量分析装置(Second
ary Ion MassSpectroscopy、
SIMS)などの表面分析装置を用い、深さ方向にイオ
ンエッチングするなどして分析する方法を利用して、酸
化ケイ素の蒸着膜の元素分析を行なうことにより、上記
のような物性を確認することができる。また、本発明に
おいて、上記の酸化ケイ素の蒸着膜の膜厚は、好ましく
は5〜400nm程度、さらに好ましくは10〜100
nm程度である。膜厚が10nm、さらには、5nm未
満では、ガスバリア性の効果を奏することが困難となり
好ましくない。一方、膜厚が100nm、さらには、4
00nmより厚くなると、その膜にクラックなどが発生
しやすくなるので好ましくない。上記において、膜厚
は、例えば、(株)理学製の蛍光X線分析装置(機種
名;RIX2000型)を用いて、ファンダメンタルパ
ラメーター法で測定することができる。
【0055】また、上記において、酸化ケイ素の蒸着膜
の膜厚を変更する手段としては、蒸着膜の体積速度を大
きくすること、すなわち、モノマーガスと酸素ガス量を
多くする方法や、蒸着する速度を遅くする方法などによ
って行なうことができる。上記において、酸化ケイ素な
どの無機酸化物の蒸着膜を形成する有機ケイ素化合物な
どの蒸着用モノマーガスとしては、例えば、1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシ
ロキサン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチル
シラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチ
ルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピ
ルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテ
トラシロキサンなどを使用することができる。本発明に
おいて、上記の有機ケイ素化合物のうちでも、1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン、または、ヘキサメ
チルジシロキサンを原料として使用することが、その取
り扱い性、形成された連続膜の特性などから、特に、好
ましい原料である。また、上記において、不活性ガスと
しては、例えば、アルゴンガス、ヘリウムガスなどを使
用することができる。
【0056】次に、本発明のガスバリアコーティングフ
ィルムを構成する物理気相成長法による無機酸化物の蒸
着膜としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法などの物理気相成長法(P
hysical VaporDeposition法、
PVD法)を用いて形成することができる。具体的に
は、金属の酸化物を原料とし、これを加熱して基材フィ
ルムの上に蒸着する真空蒸着法、原料として金属または
金属酸化物を使用し、酸素を導入して酸化させて基材フ
ィルムの上に蒸着する酸化反応蒸着法、酸化反応をプラ
ズマで助成するプラズマ助成式の酸化反応蒸着法などを
用いて蒸着膜を形成することができる。
【0057】本発明の物理気相成長法による無機酸化物
の蒸着膜を形成する方法の1例を図示して説明する。図
2は、巻き取り式真空蒸着装置の概略的構成図である。
図2に示すように、巻き取り式真空蒸着装置51の真空
チャンバー52の中で、巻き出しロール53から繰り出
す基材フィルム2は、ガイドロール54,55を介し
て、冷却したコーティングドラム56に案内される。上
記冷却したコーティングドラム56上に案内された基材
フィルム2の無機酸化物の蒸着膜の上に、るつぼ57で
熱せられた蒸着源58、例えば、金属アルミニウム、酸
化アルミニウムなどを蒸発させ、必要に応じて酸素ガス
吹出口59より酸素ガスなどを噴出し、これを供給しな
がら、マスク60,60を介して、酸化アルミニウムな
どの無機酸化物の蒸着膜を成膜化し、次いで、酸化アル
ミニウムなどの無機酸化物の蒸着膜を形成した基材フィ
ルム2をガイドロール55′,54′を介して送り出
し、巻き取りロール61に巻き取ることによって、本発
明の物理気相成長法による無機酸化物の蒸着膜を形成す
ることができる。
【0058】上記無機酸化物の蒸着膜としては、金属酸
化物を蒸着した薄膜であればどのようなものでもよく、
例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグ
ネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム
(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素
(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム
(Zr)、イットリウム(Y)などの金属酸化物の蒸着
膜を使用することができる。包装用材料に適するものと
しては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)などの
金属酸化物を挙げることができる。上記金属酸化物の蒸
着膜は、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物、マグネシ
ウム酸化物のように、金属酸化物として呼ぶことがで
き、その標記は、SiOX 、AlOX 、MgOX などの
ようにMOX (ただし、Mは、金属元素を表し、Xの値
は金属元素によりそれぞれ範囲が異なる)で表される。
【0059】また、上記Xの値の範囲としては、ケイ素
(Si)は0〜2、アルミニウム(Al)は0〜1.
5、マグネシウム(Mg)は0〜1、カルシウム(C
a)は0〜1、カリウム(K)は0〜0.5、スズ(S
n)は0〜2、ナトリウム(Na)は0〜0.5、ホウ
素(B)は0〜1.5、チタン(Ti)は0〜2、鉛
(Pb)は0〜1、ジルコニウム(Zr)は0〜2、イ
ットリウム(Y)は0〜1.5の範囲の値をとることが
できる。上記において、X=1の場合、完全な金属であ
り、透明ではなく全く使用することができない。また、
Xの範囲の上限は、完全に酸化した値である。本発明に
おいて、包装用材料として、一般的に、ケイ素(S
i)、アルミニウム(Al)以外は使用される例に乏し
い。ケイ素(Si)は1.0〜2.0、アルミニウム
(Al)は0.5〜1.5の範囲のものを、好ましく使
用することができる。
【0060】本発明において、上記無機酸化物の薄膜の
膜厚は、使用する金属、金属酸化物の種類などにより異
なるが、例えば、5〜200nm、好ましくは、10〜
100nmの範囲内で任意に選択して形成することが望
ましい。また、本発明の無機酸化物の蒸着膜としては、
無機酸化物の蒸着膜の1層だけではなく、2層またはそ
れ以上を積層した積層体の状態でもよい。また、使用す
る金属,金属酸化物は、1種または2種以上の混合物で
使用し、異種の材質で混合した無機酸化物の薄膜を構成
することもできる。
【0061】本発明のガスバリアコーティング組成物を
用いて、本発明のガスバリアコーティングフィルムを形
成する方法の具体例としては、下記の方法が挙げられ
る。 基材表面上に、本発明の塗膜を形成させる方法。な
お、必要に応じて、基材表面上に、上記のように、プラ
イマーをあらかじめ塗布して本発明の塗膜を形成させて
もよい。 基材表面上に、化学気相成長法および/または物理気
相成長法による無機酸化物の蒸着膜を設け、その蒸着膜
表面上に、本発明の塗膜を形成させる方法。なお、基材
表面上に蒸着膜を形成させるとき、必要に応じて、基材
表面上にあらかじめプライマーを塗布してもよい。 上記の本発明の塗膜表面上に、化学気相成長法およ
び/または物理気相成長法により、蒸着膜を形成させる
方法。 上記の本発明の塗膜表面上に、化学気相成長法およ
び/または物理気相成長法により、蒸着膜を形成させる
方法。 上記の蒸着膜表面上に、さらに本発明の塗膜を形成
させる方法。 上記の蒸着膜表面上に、さらに本発明の塗膜を形成
させる方法。 上記〜の基材の表面が、片面あるいは両面である
〜の方法。
【0062】合成樹脂フィルムなどの基材(上記蒸着膜
が積層された基材を含む)上に、本発明のガスバリアコ
ーティング組成物から形成される硬化塗膜(本発明の塗
膜)を積層するには、基材の表面に、グラビアコーター
などのロールコート、スプレーコート、スピンコート、
ディッピング、刷毛、バーコード、アプリケータなどの
塗装手段により、1回あるいは複数回の塗装で、乾燥膜
厚が0.01〜30μm、好ましくは0.1〜10μm
の本発明の塗膜を形成することができ、通常の環境下、
50〜300℃、好ましくは70〜200℃の温度で、
0.005〜60分間、好ましくは0.01〜10分
間、加熱・乾燥することにより、縮合が行われ、本発明
の塗膜を形成することができる。
【0063】また、必要ならば、本発明のガスバリアコ
ーティングフィルム上に、印刷絵柄層を設け、さらに必
要ならば、この印刷絵柄層上に、ヒートシール性樹脂層
を形成させることができる。上記の印刷絵柄層として
は、例えば、上記のコーティング硬化膜の上に、通常の
グラビアインキ組成物、オフセットインキ組成物、凸版
インキ組成物、スクリーンインキ組成物、その他のイン
キ組成物を使用し、例えば、グラビア印刷方式、オフセ
ット印刷方式、凸版印刷方式、シルクスクリーン印刷方
式、その他の印刷方式を使用し、例えば、文字、図形、
絵柄、記号、その他からなる所望の印刷絵柄を形成する
ことにより構成することができる。上記インキ組成物に
ついて、インキ組成物を構成するビヒクルとしては、例
えば、ポリエチレン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹
脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル
系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン系
樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、フッ化ビニリデ
ン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルア
セタール系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリブ
タジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、アルキッド系樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエ
ステル系樹脂、熱硬化型ポリ(メタ)アクリル系樹脂、
メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フ
ェノール系樹脂、キシレン系樹脂、マレイン酸樹脂、ニ
トロセルロース、エチルセルロース、アセチルブチルセ
ルロース、エチルオキシエチルセルロースなどの繊維素
系樹脂、塩化ゴム、環化ゴムなどのゴム系樹脂、石油系
樹脂、ロジン、カゼインなどの天然樹脂、アマニ油、大
豆油などの油脂類、その他の樹脂の1種ないし2種以上
の混合物を使用することができる。本発明において、上
記のようなビヒクルの1種ないし2種以上を主成分と
し、これに、染料・顔料などの着色剤の1種ないし2種
以上を加え、さらに必要ならば、充填剤、安定剤、可塑
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの光安定剤、分散
剤、増粘剤、乾燥剤、滑剤、帯電防止剤、架橋剤、その
他の添加剤を任意に添加し、溶剤、希釈剤などで充分に
混練してなる各種の形態からなるインキ組成物を使用す
ることができる。
【0064】次にまた、上記のヒートシール性樹脂層を
形成するヒートシール性樹脂としては、熱によって溶融
し相互に融着し得るものであればよく、例えば、低密度
ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹
脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−
アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合
体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポ
リマー、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレ
フィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、その他
の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系
樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リスチレン系樹脂、その他の樹脂の1種ないしそれ以上
からなる樹脂を使用することができる。本発明におい
て、ヒートシール性樹脂層としては、上記のような樹脂
の1種ないしそれ以上を使用し、例えば、インフレーシ
ョン法、Tダイ法、その他の方法で製膜化してなる樹脂
のフィルム、シート、あるいは、上記のような樹脂の1
種ないしそれ以上をビヒクルの主成分として含む樹脂組
成物によるコーティング膜などの状態で使用することが
できる。その膜厚としては、5〜100μm程度、好ま
しくは10〜50μm程度が望ましい。
【0065】本発明においては、上記のような樹脂の中
でも、特に、線状(直鎖状)低密度ポリエチレンを使用
することが好ましい。上記線状低密度ポリエチレンは、
粘着性を有することから破断の伝搬が少なく耐衝撃性を
向上させるという利点があるものであり、また、内層は
常時内容物に接触していることから、耐環境ストレスク
ラッキング性の劣化を防止するためにも有効なものであ
る。また、本発明においては、線状低密度ポリエチレン
に、他の樹脂をブレンドすることもでき、例えば、エチ
レン−ブテン共重合体などをブレンドすることにより、
若干、耐熱性に劣り高温環境下ではシール安定性が劣化
する傾向があるものの、引き裂き性が向上し、易開封性
に寄与するという利点がある。上記のようなヒートシー
ル性樹脂としての線状低密度ポリエチレンとしては、具
体的には、メタロセン触媒を用いて重合したエチレン−
α・オレフィン共重合体を使用することができる。具体
的には、三菱化学株式会社製の商品名「カーネル」、三
井石油化学工業株式会社製の商品名「エボリュー」、米
国・エクソン・ケミカル(EXXON CHEMICA
L)社製の商品名「エクザクト(EXACT)」、米国
・ダウ・ケミカル(DOW CHEMICAL)社製の
商品名「アフィニティー(AFFINITY)」、商品
名「エンゲージ(ENGAGE)」などのメタロセン触
媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体
を使用することができる。上記のメタロセン触媒を用い
て重合したエチレン−α・オレフィン共重合体を使用す
る場合には、袋体を製造するときに、低温ヒートシール
性が可能であるという利点を有する。
【0066】本発明のガスバリアコーティングフィルム
を用いた積層材においては、通常、包装用容器は、物理
的にも化学的にも過酷な条件におかれることから、包装
用容器を構成する積層材には、厳しい包装適性、すなわ
ち、変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピンホール性、耐
熱性、密封性、品質保全性、作業性、衛生性、その他の
種々の条件が要求される。このために、本発明において
は、上記のような諸条件を充足する材料を任意に選択
し、積層材を構成する材料に加えて、所望の積層材を構
成することができる。例えば、低密度ポリエチレン、中
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー
樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン
−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペン
テンポリマー、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹
脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メ
タ)アクリル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポ
リスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合
体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ
ビニルアルコール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセ
タール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロー
ス、その他などの公知の樹脂のフィルムないしシートか
ら任意に選択して使用することができる。そのほか、例
えば、セルロースフィルム(セロハン)、合成紙なども
使用することができる。本発明において、上記のフィル
ムないしシートは、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸
されたものなどのいずれのものでも使用することができ
る。また、その厚さは、任意であるが、数μmから30
0μm程度の範囲から選択して使用することができる。
上記フィルムないしシートとしては、押し出し成膜、イ
ンフレーション成膜、コーティング膜などのいずれの性
状の膜でもよい。
【0067】本発明において、本発明にかかるバリア性
フィルム、印刷絵柄層、ヒートシール性樹脂層、その他
の材料などを使用して、本発明にかかる積層材を製造す
る方法としては、例えば、ラミネート用接着剤によるラ
ミネート用接着剤層を介して積層するドライラミネーシ
ョン法、あるいは、溶融押し出し接着性樹脂による溶融
押し出し樹脂層を介して積層する押し出しラミネーショ
ン法などで行うことができる。上記において、ラミネー
ト用接着剤としては、例えば、1液、あるいは2液型の
硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル
系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、
ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他などの溶
剤型、水性型、あるいは、エマルジョン型などのラミネ
ート用接着剤を使用することができる。上記ラミネート
用接着剤のコーティング法としては、例えば、ダイレク
トグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、
キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン
法、トランスファーロールコート法、その他の方法で塗
布することができる。そのコーティング量としては、好
ましくは0.1〜10g/m2 (乾燥状態)程度、より
好ましくは1〜5g/m2 (乾燥状態)程度である。
【0068】なお、上記ラミネート用接着剤には、例え
ば、シランカップリング剤などの接着促進剤を任意に添
加することができる。また、上記において、溶融押し出
し接着性樹脂としては、上記ヒートシール性樹脂層を形
成するヒートシール性樹脂を同様に使用することがで
き、低密度ポリエチレン、特に線状低密度ポリエチレ
ン、酸変性ポリエチレンを使用することが好ましい。上
記溶融押し出し接着性樹脂による溶融押し出し樹脂層の
膜厚は、好ましくは5〜100μm程度、さらに好まし
くは10〜50μm程度である。
【0069】なお、本発明において、上記積層を行う際
に、より強固な接着強度を得る必要がある場合には、ア
ンカーコート剤などの接着改良剤などをコートすること
もできる。上記アンカーコート剤としては、例えば、ア
ルキルチタネートなどの有機チタン系アンカーコート
剤、イソシアネート系アンカーコート剤、ポリエチレン
イミン系アンカーコート剤、ポリブタジエン系アンカー
コート剤、その他の水性または油性の各種のアンカーコ
ート剤を使用することができる。本発明においては、上
記アンカーコート剤を、ロールコート、グラビアコー
ト、ナイフコート、ディップコート、スプレイコート、
その他のコーティング法でコーティングし、溶剤、希釈
剤などを乾燥して、アンカーコート剤層を形成すること
ができる。上記アンカーコート剤の塗布量としては、
0.1〜5g/m2 (乾燥状態)程度が好ましい。
【0070】上記の化学気相成長法と物理気相成長法の
うち、化学気相成長法で蒸着した場合は、物理気相成長
法で蒸着した場合に比べて、有機成分および水酸基など
の官能基をより多く含有し、ガスバリアコーティング層
と蒸着膜との密着性がより高くなる。
【0071】上記のように製造した本発明のガスバリア
コーティングフィルムの酸素透過度は、温度23℃、相
対湿度90%RHにおいて、1.5cm3 /m2 ・at
m・24hr以下である。上記酸素透過度の測定は、例
えば、米国・モコン(MOCON)社製の酸素透過度測
定機〔機種名、オクストラン(OX−TRAN)2/2
0〕を用い、23℃、90%RHの条件で測定すること
ができる。
【0072】本発明のガスバリアコーティングフィルム
およびその積層材は、これを使用して、製袋、製函し
て、種々の形態の物品を充填包装するに適した包装用容
器の製造を可能とする。本発明のガスバリアコーティン
グフィルムを使用して得られる包装用容器は、酸素、水
蒸気などに対するガスバリア性、透明性、耐熱性、耐衝
撃性などに優れ、ラミネート加工、印刷加工、製袋、製
函加工などの後加工適性を有し、例えば、飲食品、医薬
品、洗剤、シャンプー、オイル、歯磨き、接着剤、粘着
剤などの化学品、化粧品、その他種々の物品の充填包装
適性、保存適性などに優れているものである。上記製
袋、製函する方法について説明すると、例えば、軟包装
袋の場合、上記ガスバリアコーティングフィルムの積層
材を使用し、その内層のヒートシール性樹脂層の面を対
向させて、それを折り重ねるか、またはその2枚を重ね
合わせ、さらにその周辺端部をヒートシールしてシール
部を設けて袋体を構成することができる。その製袋方法
としては、上記積層材をその内層面を対向させて折り曲
げるか、またはその2枚を重ね合わせ、さらにその外周
の周辺端部を、側面シール型、二方シール型、三方シー
ル型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシー
ル型(ピローシール型)、ひだ付きシール型、平底シー
ル型、角底シール型、その他のヒートシール形態により
ヒートシールして、種々の包装用容器を製造する。ま
た、上記積層材は、自立性包装袋(スタンダップパウ
チ)、チューブ容器なども製造することが可能である。
上記ヒートシールの方法としては、バーシール、回転ロ
ールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波
シール、超音波シールなどの公知の方法で行うことがで
きる。さらに、上記包装用容器には、例えばワンピース
タイプ、ツーピースタイプ、その他の注出口、開閉用ジ
ッパーなどを任意に取り付けることができる。
【0073】また、紙基材を含む包装用容器を製造する
場合には、紙基材を積層した積層材を製造し、この積層
材から所望の紙容器を製造するブランク板を製造し、上
記ブランク板を使用して、胴部、底部、頭部などを製函
して、ブリックタイプ、フラットタイプ、ゲーベルトッ
プタイプなどの液体用紙容器を製造することができる。
またその形状は、角形容器、丸形などの円筒状の紙缶な
ど、どのようなものでも製造できる。上記のようにして
製造した包装用容器は、各種飲食品、接着剤、粘着剤な
どの化学品、化粧品、医薬品、雑貨品、その他の種々の
物品の充填包装に使用できる。
【0074】このようにして得られる本発明のガスバリ
アコーティングフィルムは、多湿条件下でもガスバリア
性に優れるため、食品、煙草、トイレタリー分野などの
包装材料に有用であるばかりか、太陽電池、保護膜、防
湿フィルムなどの用途に用いられる。
【0075】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるも
のではない。なお、実施例中、部および%は、特に断ら
ないかぎり、重量基準である。また、実施例中の各評価
項目は、下記に従って測定した。
【0076】加熱ゲル化率 コーティング組成物を40/10,000インチのアプ
リケーターを用いてPETフィルム上に塗装し、タバイ
乾燥機で140℃で2分間乾燥した。得られたフィルム
をピンセットにて単離したのち、0.25gサンプル瓶
に採取し、n−プロパノール/水=1/1で濃度0.3
%に調製し、60℃で1時間マグネチックスターラーで
攪拌した。得られた分散液を紙ろ紙(No.2)でろ過
したのち、ろ過物を120℃で1時間真空乾燥した。得
られた残渣より、不溶分率(加熱ゲル化率)を算出し
た。
【0077】塗膜外観 目視により、塗膜外観を評価した。酸素透過度 モダンコントロール社製、MOCON OXTRAN
2/20を用い、温度25℃、湿度90RH%雰囲気下
で測定した。
【0078】参考例1(チタンキレート化合物の調製) 還流冷却器、攪拌機を備えた反応器に、テトラ−i−プ
ロポキシチタン100部、アセチルアセトン70部を加
え、60℃で30分間攪拌し、チタンキレート化合物
(b−1)を得た。この反応生成物の純度は、75%で
あった。
【0079】参考例2(ジルコニウムキレート化合物の
調製) 還流冷却器、攪拌機を備えた反応器に、テトラ−n−ブ
トキシジルコニウム(純度100%)100部、アセト
酢酸エチル68部を加え、60℃で30分間攪拌し、ジ
ルコニウムキレート化合物(b−2)を得た。この反応
生成物の純度は、77%であった。
【0080】実施例1 (a)成分としてエチレン・ビニルアルコール共重合体
〔日本合成化学(株)製、ソアノールD2935、ケン
化度;98%以上、エチレン含量;29モル%、メルト
フローインデックス;35g/10分〕の4.2%水/
n−プロピルアルコール溶液(水/n−プロピルアルコ
ール重量比=35/65)91部、および参考例1で調
製したチタンキレート化合物(b−1)1.6部とn−
プロピルアルコール4.5部、および水3部を混合し
て、55℃で4時間加水分解した(b)とを、40℃で
混合して本発明のコーティング組成物(A)を得た。コ
ーティング組成物(A)の加熱ゲル化率は、40%であ
った。
【0081】実施例2 (a)成分として、エチレン・ビニルアルコール共重合
体〔日本合成化学(株)製、ソアノールD2630、ケ
ン化度;98%以上、エチレン含量;26モル%、メル
トフローインデックス;30g/10分〕を用いた以外
は、実施例1に従い、本発明のコーティング組成物
(B)を得た。コーティング組成物(B)の加熱ゲル化
率は、65%であった。
【0082】実施例3 (a)成分として、エチレン・ビニルアルコール共重合
体〔日本合成化学(株)製、ソアノールA3245、ケ
ン化度;98%以上、エチレン含量;32モル%、メル
トフローインデックス;45g/10分〕を用いた以外
は、実施例1に従い、本発明のコーティング組成物
(C)を得た。コーティング組成物(C)の加熱ゲル化
率は、40%であった。
【0083】実施例4 (a)成分として、ポリビニルアルコール〔(株)クラ
レ製、RSポリマーRS110、ケン化度;99%以
上、重合度1000〕を使用した以外は、実施例1に従
い、本発明のコーティング組成物(D)を得た。コーテ
ィング組成物(D)の加熱ゲルか率は、75%であっ
た。
【0084】実施例5 (b)成分を加水分解する際に、アセチルアセトンをさ
らに0.6部加えた以外は、実施例1に従い、本発明の
コーティング組成物(E)を得た。コーティング組成物
(E)の加熱ゲル化率は、75%であった。
【0085】実施例6 (b)成分として参考例2で調製したジルコニアキレー
ト化合物(b−2)を用いた以外は、実施例1に従い、
本発明のコーティング組成物(F)を得た。コーティン
グ組成物(F)の加熱化率は、40%であった。
【0086】実施例7 (a)成分として、エチレン・ビニルアルコール共重合
体〔日本合成化学(株)製、ソアノールD2935、ケ
ン化度;98%以上、エチレン含量;29モル%、メル
トフローインデックス;35g/10分〕の4.2%水
/n−プロピルアルコール溶液(水/n−プロピルアル
コール重量比52/48)91部、および参考例1で調
製したチタンキレート化合物(b−1)1.6部とn−
プロピルアルコール4.5部、および水3部を混合して
55℃で4時間加水分解した(b)成分を40℃で混合
したのち、N,N−ジメチルホルムアミド15部を加
え、本発明のコーティング組成物(G)を得た。コーテ
ィング組成物(G)の加熱ゲル化率は、35%であっ
た。
【0087】実施例8 N,N−ジメチルホルムアミドに代えてプロピレングリ
コールモノメチルエーテルを用いた以外は、実施例7に
従い、本発明のコーティング組成物(H)を得た。コー
ティング組成物(H)の加熱ゲル化率は、40%であっ
た。
【0088】実施例9 エチレン・ビニルアルコール共重合体を溶解する際の水
/n−プロピルアルコールの重量比が43/57である
以外は、実施例8に従い、本発明のコーティング組成物
(I)を得た。コーティング組成物(I)の加熱ゲル化
率は、40%であった。
【0089】実施例10 (e)成分として4.2%のホウ酸の水/n−プロピル
アルコール溶液9部を(b)成分を混合する前に加えた
以外は、実施例1に従い、本発明のコーティング組成物
(J)を得た。コーティング組成物(J)の加熱ゲル化
率は、45%であった。
【0090】実施例11 (d)成分として、コロイダルシリカ(日産化学工業
(株)製、スノーテックスIPA−ST、分散媒;イソ
プロピルアルコール、平均粒子径;10nm、固形分;
30%)10部添加した以外は、実施例1に従い、本発
明のコーティング組成物(K)を得た。コーティング組
成物(K)の加熱ゲル化率は、60%であった。
【0091】比較例1 実施例7において、N,N−ジメチルホルムアミドを加
えなかった以外は、実施例7に従い、比較用のコーティ
ング組成物(α)を得た。コーティング組成物(α)の
加熱ゲル化率は、40%であった。
【0092】評価例1〜11、比較評価例1 実施例1〜11、比較例1で得られた組成物を、コロナ
放電処理した膜厚12μmのポリエチレンテレフタレー
ト(PET)フィルム上に、バーコーターにより塗布
し、熱風乾燥機により120℃で1分間乾燥させて膜厚
1μmの塗膜を形成し、ガスバリア性コート材(コーテ
ィングフィルム)を得た。得られたガスバリア性コート
材のガスバリア性を、酸素透過度測定装置(モダンコン
トロール社製、MOCON OXTRAN 2/20)
を用い、室温で、湿度90%条件にて測定した。また、
目視観察により塗膜の透明性について評価した。これら
の結果を表1〜2に示す。
【0093】
【表1】
【0094】
【表2】
【0095】*)酸素透過度の単位は、cm3 /m2
atm・24hrである。
【0096】実施例12 (1)基材として、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを使用し、これをプラズマ化
学気相成長装置の送り出しロールに装着し、下記の条件
で厚さ0.012μmの酸化ケイ素の蒸着膜を上記2軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に
形成した。 (蒸着条件) 反応ガス混合比:ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガ
ス:ヘリウム=1:10:10(単位:slm) 真空チャンバー内の真空度:5.5×10-6mbar 蒸着チャンバー内の真空度:6.5×10-2mbar 冷却・電極ドラム供給電力:18kW フィルムの搬送速度:80m/分 蒸着面:コロナ処理面
【0097】(2)次に、上記で酸化ケイ素の蒸着膜を
形成した2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
の酸化ケイ素の蒸着膜面に、下記条件でコロナ処理を施
した。その結果、酸化ケイ素の蒸着膜表面の表面張力
は、35dynから62dynに向上した。 出力:10kW 処理速度:100m/min
【0098】(3)次に、上記でコロナ処理した酸化ケ
イ素の蒸着膜を形成した2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レートフィルムを使用し、その酸化ケイ素の蒸着膜のコ
ロナ処理面に、グラビア印刷機を使用し、その第1色目
にグラビアコート用ロールを配置し、実施例1により得
られたガスバリアコーティング組成物(A)を使用し、
これをグラビアロールコート法によりコーティングし
て、厚さ0.5g/m2(乾燥状態)のコーティング膜
を形成した。次いで、120℃で2分、加熱処理してコ
ーティング硬化膜を形成して、本発明のガスバリアコー
ティングフィルムを製造した。次に、上記ガスバリアコ
ーティングフィルムのコーティング硬化膜の上に、引き
続き上記グラビア印刷機を用い、グラビアインキ組成物
を使用して、所望の多色印刷絵柄層を形成した。
【0099】(4)次いで、上記で印刷絵柄面を形成し
た2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムをドラ
イラミネート機の第1送り出しロールに装着し、その印
刷絵柄層面に、グラビアロールコート法を用いて2液硬
化型のポリウレタン系ラミネート用接着剤を4.5g/
2 (乾燥状態)の割合で塗工して、ラミネート用接着
剤層を形成した。次いで、上記ラミネート用接着剤層面
に、厚さ70μmの低密度ポリエチレンフィルムをドラ
イラミネートして、積層材を製造した。この積層材の酸
素透過率は、0.2cm3 /m2 ・atm・24hrで
あった。
【0100】実施例13 (1)基材として、厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピ
レンフィルム(二村化学工業株式会社製、商品名、GH
−I、片面コロナ処理品)を使用し、これをプラズマ化
学気相成長装置の送り出しロールに装着し、下記の条件
で厚さ0.015μmの酸化ケイ素の蒸着膜を上記2軸
延伸ポリプロピレンフィルムの一方の面に形成した。 (蒸着条件) 反応ガス混合比:ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガ
ス:ヘリウム=1:11:10(単位:slm) 真空チャンバー内の真空度:5.2×10-6mbar 蒸着チャンバー内の真空度:5.1×10-2mbar 冷却・電極ドラム供給電力:18kW フィルムの搬送速度:70m/分 蒸着面:コロナ処理面
【0101】(2)次に、上記で酸化ケイ素の蒸着膜を
形成した2軸延伸ポリプロピレンフィルムの酸化ケイ素
の蒸着膜面に、下記条件でコロナ処理を施した。その結
果、酸化ケイ素の蒸着膜表面の表面張力は、42dyn
から65dynに向上した。 出力:10kW 処理速度:100m/min
【0102】(3)次に、上記でコロナ処理した酸化ケ
イ素の蒸着膜を形成した2軸延伸ポリプロピレンフィル
ムを使用し、その酸化ケイ素の蒸着膜のコロナ処理面
に、グラビア印刷機を使用し、その第1色目にグラビア
コート用ロールを配置し、実施例5により得られたガス
バリアコーティング組成物(E)を使用し、これをグラ
ビアロールコート法によりコーティングして、厚さ0.
9g/m2 (乾燥状態)のコーティング膜を形成した。
次いで、100℃で3分、加熱処理してコーティング硬
化膜を形成して、本発明のガスバリアコーティングフィ
ルムを製造した。次に、上記ガスバリアコーティングフ
ィルムのコーティング硬化膜の上に、引き続き上記グラ
ビア印刷機を用い、グラビアインキ組成物を使用して、
所望の多色印刷絵柄層を形成した。
【0103】(4)次いで、上記で印刷絵柄面を形成し
た2軸延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネート
機の第1送り出しロールに装着し、その印刷絵柄層面
に、グラビアロールコート法を用いて2液硬化型のポリ
ウレタン系ラミネート用接着剤を4.5g/m2 (乾燥
状態)の割合で塗工して、ラミネート用接着剤層を形成
した。次いで、上記ラミネート用接着剤層面に、厚さ7
0μmの無延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネ
ートして、積層材を製造した。この積層材の酸素透過率
は、0.6cm3 /m2 ・atm・24hrであった。
【0104】実施例14 (1)基材として、厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフ
ィルムを使用し、これをプラズマ化学気相成長装置の送
り出しロールに装着し、下記の条件で厚さ0.015μ
mの酸化ケイ素の蒸着膜を上記2軸延伸ナイロンフィル
ムの一方の面に形成した。 (蒸着条件) 反応ガス混合比:ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガ
ス:ヘリウム=1:11:10(単位:slm) 真空チャンバー内の真空度:5.2×10-6mbar 蒸着チャンバー内の真空度:5.1×10-2mbar 冷却・電極ドラム供給電力:18kW フィルムの搬送速度:70m/分 蒸着面:コロナ処理面
【0105】(2)次に、上記で酸化ケイ素の蒸着膜を
形成した2軸延伸ナイロンフィルムの酸化ケイ素の蒸着
膜面に、下記条件でコロナ処理を施した。その結果、酸
化ケイ素の蒸着膜表面の表面張力は、42dynから6
5dynに向上した。 出力:10kW 処理速度:100m/min
【0106】(3)次に、上記でコロナ処理した酸化ケ
イ素の蒸着膜を形成した2軸延伸ナイロンフィルムを使
用し、その酸化ケイ素の蒸着膜のコロナ処理面に、グラ
ビア印刷機を使用し、その第1色目にグラビアコート用
ロールを配置し、実施例9により得られたガスバリアコ
ーティング組成物(I)を使用し、これをグラビアロー
ルコート法によりコーティングして、厚さ0.5g/m
2 (乾燥状態)のコーティング膜を形成した。次いで、
120℃で1分、加熱処理してコーティング硬化膜を形
成して、本発明のガスバリアコーティングフィルムを製
造した。次に、上記ガスバリアコーティングフィルムの
コーティング硬化膜の上に、引き続き上記グラビア印刷
機を用い、グラビアインキ組成物を使用して、所望の多
色印刷絵柄層を形成した。
【0107】(4)次いで、上記で印刷絵柄面を形成し
た2軸延伸ナイロンフィルムをドライラミネート機の第
1送り出しロールに装着し、その印刷絵柄層面に、グラ
ビアロールコート法を用いて2液硬化型のポリウレタン
系ラミネート用接着剤を4.5g/m2 (乾燥状態)の
割合で塗工して、ラミネート用接着剤層を形成した。次
いで、上記ラミネート用接着剤層面に、厚さ70μmの
無延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネートし
て、積層材を製造した。この積層材の酸素透過率は、
0.5cm3 /m2 ・atm・24hrであった。
【0108】実施例15 上記実施例12の(4)において、印刷絵柄層を形成し
た2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの印刷
絵柄層面に、ラミネート用接着剤層を介して、厚さ70
μmの低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネート
して積層材を製造する代わりに、印刷絵柄層を形成した
2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを押し出
しラミネート機の第1送り出しロールに装着し、その印
刷絵柄層面に、溶融押し出し用低密度ポリエチレンを使
用し、厚さ20μmにこれを溶融押し出ししながら、厚
さ70μm低密度ポリエチレンフィルムを押し出しラミ
ネートし、それ以外は、上記実施例12と全く同様にし
て、積層材を製造した。この積層材の酸素透過率は、
0.3cm3 /m2 ・atm・24hrであった。
【0109】実施例16 上記実施例13の(4)において、印刷絵柄層を形成し
た2軸延伸ポリプロピレンフィルムの印刷絵柄層面に、
ラミネート用接着剤層を介して、厚さ70μmの無延伸
ポリプロピレンフィルムをドライラミネートして積層材
を製造する代わりに、印刷絵柄層を形成した2軸延伸ポ
リプロピレンフィルムを押し出しラミネート機の第1送
り出しロールに装着し、その印刷絵柄層面に、溶融押し
出し用低密度ポリエチレンを使用し、厚さ20μmにこ
れを溶融押し出ししながら、厚さ70μm低密度ポリエ
チレンフィルムを押し出しラミネートし、それ以外は、
上記実施例13と全く同様にして、積層材を製造した。
この積層材の酸素透過率は、0.8cm3 /m2 ・at
m・24hrであった。
【0110】実施例17 上記実施例14の(4)において、印刷絵柄層を形成し
た2軸延伸ナイロンフィルムの印刷絵柄層面に、ラミネ
ート用接着剤層を介して、厚さ70μmの無延伸ポリプ
ロピレンフィルムをドライラミネートして積層材を製造
する代わりに、印刷絵柄層を形成した2軸延伸ナイロン
フィルムを押し出しラミネート機の第1送り出しロール
に装着し、その印刷絵柄層面に、溶融押し出し用低密度
ポリエチレンを使用し、厚さ20μmにこれを溶融押し
出ししながら、厚さ70μm低密度ポリエチレンフィル
ムを押し出しラミネートし、それ以外は、上記実施例1
4と全く同様にして、積層材を製造した。この積層材の
酸素透過率は、0.6cm 3 /m2 ・atm・24hr
であった。
【0111】実施例18 (1)基材として、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを使用し、これを巻き取り式
真空蒸着装置の送り出しロールに装着し、次いで、上記
フィルムをコーティングドラムの上に繰り出して、アル
ミニウムを蒸着源に用い、酸素ガスを供給しながら、エ
レクトロンビーム(EB)加熱方式による酸化反応真空
蒸着法により、上記2軸延伸ポリエチレンテレフタレー
トフィルムの上に、膜厚0.02μmの酸化アルミニウ
ムの蒸着膜を形成した。 (蒸着条件) 蒸着源:アルミニウム 真空チャンバー内の真空度:5.2×10-6mbar 蒸着チャンバー内の真空度:1.1×10-6mbar EB出力:40kW フィルムの搬送速度:600m/分 蒸着面:コロナ処理面
【0112】(2)次に、上記で酸化アルミニウムの蒸
着膜を形成した2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの酸化アルミニウムの蒸着膜面に、下記条件でコ
ロナ処理を施した。その結果、酸化アルミニウムの蒸着
膜表面の表面張力は、45dynから60dynに向上
した。 出力:10kW 処理速度:100m/min
【0113】(3)次に、上記でコロナ処理した酸化ア
ルミニウムの蒸着膜を形成した2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフィルムを使用し、その酸化アルミニウム
の蒸着膜のコロナ処理面に、グラビア印刷機を使用し、
その第1色目にグラビアコート用ロールを配置し、実施
例1により得られたガスバリアコーティング組成物
(A)を使用し、これをグラビアロールコート法により
コーティングして、厚さ0.9g/m2 (乾燥状態)の
コーティング膜を形成した。次いで、120℃で1分、
加熱処理してコーティング硬化膜を形成して、本発明の
ガスバリアコーティングフィルムを製造した。次に、上
記ガスバリアコーティングフィルムのコーティング硬化
膜の上に、引き続き上記グラビア印刷機を用い、グラビ
アインキ組成物を使用して、所望の多色印刷絵柄層を形
成した。
【0114】(4)次いで、上記で印刷絵柄層を形成し
た2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムをドラ
イラミネート機の第1送り出しロールに装着し、その印
刷絵柄層面に、グラビアロールコート法を用いて2液硬
化型のポリウレタン系ラミネート用接着剤を4.5g/
2 (乾燥状態)の割合で塗工して、ラミネート用接着
剤層を形成した。次いで、上記ラミネート用接着剤層面
に、厚さ70μmの低密度ポリエチレンフィルムをドラ
イラミネートして、積層材を製造した。この積層材の酸
素透過率は、0.2cm3 /m2 ・atm・24hrで
あった。
【0115】実施例19 (1)基材として、厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピ
レンフィルム(二村化学工業株式会社製、商品名、GH
−I、片面コロナ処理品)を使用し、これを巻き取り式
真空蒸着装置の送り出しロールに装着し、次いで、上記
フィルムをコーティングドラムの上に繰り出して、アル
ミニウムを蒸着源に用い、酸素ガスを供給しながら、エ
レクトロンビーム(EB)加熱方式による酸化反応真空
蒸着法により、上記2軸延伸ポリプロピレンフィルムの
上に、膜厚0.02μmの酸化アルミニウムの蒸着膜を
形成した。 (蒸着条件) 蒸着源:アルミニウム 真空チャンバー内の真空度:8.2×10-6mbar 蒸着チャンバー内の真空度:1.0×10-6mbar EB出力:40kW フィルムの搬送速度:500m/分
【0116】(2)次に、上記で酸化アルミニウムの蒸
着膜を形成した2軸延伸ポリプロピレンフィルムの酸化
アルミニウムの蒸着膜面に、下記条件でコロナ処理を施
した。その結果、酸化アルミニウムの蒸着膜表面の表面
張力は、47dynから62dynに向上した。 出力:10kW 処理速度:100m/min
【0117】(3)次に、上記でコロナ処理した酸化ア
ルミニウムの蒸着膜を形成した2軸延伸ポリプロピレン
フィルムを使用し、その酸化アルミニウムの蒸着膜のコ
ロナ処理面に、グラビア印刷機を使用し、その第1色目
にグラビアコート用ロールを配置し、実施例5により得
られたガスバリアコーティング組成物(E)を使用し、
これをグラビアロールコート法によりコーティングし
て、厚さ0.5g/m2(乾燥状態)のコーティング膜
を形成した。次いで、100℃で3分、加熱処理してコ
ーティング硬化膜を形成して、本発明のガスバリアコー
ティングフィルムを製造した。次に、上記ガスバリアコ
ーティングフィルムのコーティング硬化膜の上に、引き
続き上記グラビア印刷機を用い、グラビアインキ組成物
を使用して、所望の多色印刷絵柄層を形成した。
【0118】(4)次いで、上記で印刷絵柄層を形成し
た2軸延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネート
機の第1送り出しロールに装着し、その印刷絵柄層面
に、グラビアロールコート法を用いて2液硬化型のポリ
ウレタン系ラミネート用接着剤を4.5g/m2 (乾燥
状態)の割合で塗工して、ラミネート用接着剤層を形成
した。次いで、上記ラミネート用接着剤層面に、厚さ7
0μmの無延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネ
ートして、積層材を製造した。この積層材の酸素透過率
は、0.6cm3 /m2 ・atm・24hrであった。
【0119】実施例20 (1)基材として、厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフ
ィルムを使用し、これを巻き取り式真空蒸着装置の送り
出しロールに装着し、次いで、上記フィルムをコーティ
ングドラムの上に繰り出して、アルミニウムを蒸着源に
用い、酸素ガスを供給しながら、エレクトロンビーム
(EB)加熱方式による酸化反応真空蒸着法により、上
記2軸延伸ナイロンフィルムの上に、膜厚0.02μm
の酸化アルミニウムの蒸着膜を形成した。 (蒸着条件) 蒸着源:アルミニウム 真空チャンバー内の真空度:7.2×10-6mbar 蒸着チャンバー内の真空度:1.0×10-6mbar EB出力:40kW フィルムの搬送速度:500m/分 蒸着面:コロナ処理面
【0120】(2)次に、上記で酸化アルミニウムの蒸
着膜を形成した2軸延伸ナイロンフィルムの酸化アルミ
ニウムの蒸着膜面に、下記条件でコロナ処理を施した。
その結果、酸化アルミニウムの蒸着膜表面の表面張力
は、45dynから60dynに向上した。 出力:10kW 処理速度:100m/min
【0121】(3)次に、上記でコロナ処理した酸化ア
ルミニウムの蒸着膜を形成した2軸延伸ナイロンフィル
ムを使用し、その酸化アルミニウムの蒸着膜のコロナ処
理面に、グラビア印刷機を使用し、その第1色目にグラ
ビアコート用ロールを配置し、実施例9により得られた
ガスバリアコーティング組成物(I)を使用し、これを
グラビアロールコート法によりコーティングして、厚さ
0.5g/m2 (乾燥状態)のコーティング膜を形成し
た。次いで、120℃で2分、加熱処理してコーティン
グ硬化膜を形成して、本発明のガスバリアコーティング
フィルムを製造した。次に、上記ガスバリアコーティン
グフィルムのコーティング硬化膜の上に、引き続き上記
グラビア印刷機を用い、グラビアインキ組成物を使用し
て、所望の多色印刷絵柄層を形成した。
【0122】(4)次いで、上記で印刷絵柄層を形成し
た2軸延伸ナイロンフィルムをドライラミネート機の第
1送り出しロールに装着し、その印刷絵柄層面に、グラ
ビアロールコート法を用いて2液硬化型のポリウレタン
系ラミネート用接着剤を4.5g/m2 (乾燥状態)の
割合で塗工して、ラミネート用接着剤層を形成した。次
いで、上記ラミネート用接着剤層面に、厚さ70μmの
無延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネートし
て、積層材を製造した。この積層材の酸素透過率は、
0.5cm3 /m2 ・atm・24hrであった。
【0123】実施例21 上記実施例18の(4)において、印刷絵柄層を形成し
た2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの印刷
絵柄層面に、ラミネート用接着剤層を介して、厚さ70
μmの低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネート
して積層材を製造する代わりに、印刷絵柄層を形成した
2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを押し出
しラミネート機の第1送り出しロールに装着し、その印
刷絵柄層面に、溶融押し出し用低密度ポリエチレンを使
用し、厚さ20μmにこれを溶融押し出ししながら、厚
さ70μm低密度ポリエチレンフィルムを押し出しラミ
ネートし、それ以外は、上記実施例18と全く同様にし
て、積層材を製造した。この積層材の酸素透過率は、
0.3cm3 /m2 ・atm・24hrであった。
【0124】実施例22 上記実施例19の(4)において、印刷絵柄層を形成し
た2軸延伸ポリプロピレンフィルムの印刷絵柄層面に、
ラミネート用接着剤層を介して、厚さ70μmの無延伸
ポリプロピレンフィルムをドライラミネートして積層材
を製造する代わりに、印刷絵柄層を形成した2軸延伸ポ
リプロピレンフィルムを押し出しラミネート機の第1送
り出しロールに装着し、その印刷絵柄層面に、溶融押し
出し用低密度ポリエチレンを使用し、厚さ20μmにこ
れを溶融押し出ししながら、厚さ70μm低密度ポリエ
チレンフィルムを押し出しラミネートし、それ以外は、
上記実施例19と全く同様にして、積層材を製造した。
この積層材の酸素透過率は、0.8cm3 /m2 ・at
m・24hrであった。
【0125】実施例23 上記実施例20の(4)において、印刷絵柄層を形成し
た2軸延伸ナイロンフィルムの印刷絵柄層面に、ラミネ
ート用接着剤層を介して、厚さ70μmの無延伸ポリプ
ロピレンフィルムをドライラミネートして積層材を製造
する代わりに、印刷絵柄層を形成した2軸延伸ナイロン
フィルムを押し出しラミネート機の第1送り出しロール
に装着し、その印刷絵柄層面に、溶融押し出し用低密度
ポリエチレンを使用し、厚さ20μmにこれを溶融押し
出ししながら、厚さ70μm低密度ポリエチレンフィル
ムを押し出しラミネートし、それ以外は、上記実施例2
0と全く同様にして、積層材を製造した。この積層材の
酸素透過率は、0.6cm 3 /m2 ・atm・24hr
であった。
【0126】実施例24 (1)基材として、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを使用し、これをプラズマ化
学気相成長装置の送り出しロールに装着し、下記の条件
で厚さ0.012μmの酸化ケイ素の蒸着膜を上記2軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に
形成した。 (蒸着条件) 反応ガス混合比:ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガ
ス:ヘリウム=1:10:10(単位:slm) 真空チャンバー内の真空度:5.5×10-6mbar 蒸着チャンバー内の真空度:6.5×10-2mbar 冷却・電極ドラムの供給電力:18kW フィルムの搬送速度:80m/分 蒸着面:コロナ処理面
【0127】(2)次に、上記で酸化ケイ素の蒸着膜を
形成した2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
を使用し、これを巻き取り式真空蒸着装置の送り出しロ
ールに装着し、これをコーティングドラムの上に繰り出
して、アルミニウムを蒸着源に用い、酸素ガスを供給し
ながら、エレクトロンビーム(EB)加熱方式による反
応真空蒸着法により、上記酸化ケイ素の蒸着膜を形成し
た2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの酸化
ケイ素の蒸着膜の上に、膜厚0.02μmの酸化アルミ
ニウムの蒸着膜を形成した。さらに、上記酸化アルミニ
ウムの蒸着膜面に、下記条件でコロナ処理を施した。そ
の結果、酸化アルミニウムの蒸着膜表面の表面張力は、
40dynから65dynに向上した。 出力:10kW 処理速度:100m/min
【0128】(3)次に、上記で酸化アルミニウムの蒸
着膜と酸化ケイ素の蒸着膜を形成した2軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルムを使用し、その酸化アルミ
ニウムの蒸着膜の面に、グラビア印刷機を使用し、その
第1色目にグラビアコート用ロールを配置し、その第1
色目に実施例1により得られたガスバリアコーティング
組成物(A)を使用し、これをグラビアロールコート法
によりコーティングして、厚さ1.0g/m2 (乾燥状
態)のコーティング膜を形成した。次いで、120℃で
1分、加熱処理してコーティング硬化膜を形成して、本
発明のガスバリアコーティングフィルムを製造した。次
に、上記ガスバリアコーティングフィルムのコーティン
グ硬化膜の上に、引き続き上記グラビア印刷機を用い、
グラビアインキ組成物を使用して、所望の多色印刷絵柄
層を形成した。
【0129】(4)次いで、上記で印刷絵柄層を形成し
た2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムをドラ
イラミネート機の第1送り出しロールに装着し、その印
刷絵柄層面に、グラビアロールコート法を用いて2液硬
化型のポリウレタン系ラミネート用接着剤を4.5g/
2 (乾燥状態)の割合で塗工して、ラミネート用接着
剤層を形成した。次いで、上記ラミネート用接着剤層面
に、厚さ70μmの低密度ポリエチレンフィルムをドラ
イラミネートして、積層材を製造した。この積層材の酸
素透過率は、0.2cm3 /m2 ・atm・24hrで
あった。
【0130】実施例25 (1)基材として、厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピ
レンフィルム(二村化学工業株式会社製、商品名、GH
−I、片面コロナ処理品)を使用し、これをプラズマ化
学気相成長装置の送り出しロールに装着し、下記の条件
で厚さ0.015μmの酸化ケイ素の蒸着膜を上記2軸
延伸ポリプロピレンフィルムの一方の面に形成した。 (蒸着条件) 反応ガス混合比:ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガ
ス:ヘリウム=1:11:10(単位:slm) 真空チャンバー内の真空度:5.2×10-6mbar 蒸着チャンバー内の真空度:5.1×10-2mbar 冷却・電極ドラム供給電力:18kW フィルムの搬送速度:70m/分 蒸着面:コロナ処理面
【0131】(2)次に、上記で酸化ケイ素の蒸着膜を
形成した2軸延伸ポリプロピレンフィルムを使用し、こ
れを巻き取り式真空蒸着装置の送り出しロールに装着
し、これをコーティングドラムの上に繰り出して、アル
ミニウムを蒸着源に用い、酸素ガスを供給しながら、エ
レクトロンビーム(EB)加熱方式による反応真空蒸着
法により、上記酸化ケイ素の蒸着膜を形成した2軸延伸
ポリプロピレンフィルムの酸化ケイ素の蒸着膜の上に、
膜厚0.02μmの酸化アルミニウムの蒸着膜を形成し
た。さらに、上記酸化アルミニウムの蒸着膜面に、下記
条件でコロナ処理を施した。その結果、酸化アルミニウ
ムの蒸着膜表面の表面張力は、42dynから65dy
nに向上した。 出力:10kW 処理速度:100m/min
【0132】(3)次に、上記で酸化アルミニウムの蒸
着膜と酸化ケイ素の蒸着膜を形成した2軸延伸ポリプロ
ピレンフィルムを使用し、その酸化アルミニウムの蒸着
膜の面に、グラビア印刷機を使用し、その第1色目にグ
ラビアコート用ロールを配置し、実施例5により得られ
たガスバリアコーティング組成物(E)を使用し、これ
をグラビアロールコート法によりコーティングして、厚
さ0.8g/m2 (乾燥状態)のコーティグ膜を形成し
た。次いで、120℃で1分、加熱処理してコーティン
グ硬化膜を形成して、本発明のガスバリアコーティング
フィルムを製造した。次に、上記ガスバリアコーティン
グフィルムのコーティング硬化膜の上に、引き続き上記
グラビア印刷機を用いて、グラビアインキ組成物を使用
し、所望の多色印刷絵柄層を形成した。
【0133】(4)次いで、上記で印刷絵柄層を形成し
た2軸延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネート
機の第1送り出しロールに装着し、その印刷絵柄層面
に、グラビアロールコート法を用いて2液硬化型のポリ
ウレタン系ラミネート用接着剤を4.5g/m2 (乾燥
状態)の割合で塗工して、ラミネート用接着剤層を形成
した。次いで、上記ラミネート用接着剤層面に、厚さ7
0μmの無延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネ
ートして、積層材を製造した。この積層材の酸素透過率
は、0.5cm3 /m2 ・atm・24hrであった。
【0134】実施例26 (1)基材として、厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフ
ィルムを使用し、これをプラズマ化学気相成長装置の送
り出しロールに装着し、下記の条件で厚さ0.015μ
mの酸化ケイ素の蒸着膜を上記2軸延伸ナイロンフィル
ムの一方の面に形成した。 (蒸着条件) 反応ガス混合比:ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガ
ス:ヘリウム=1:11:10(単位:slm) 真空チャンバー内の真空度:5.2×10-6mbar 蒸着チャンバー内の真空度:5.1×10-2mbar 冷却・電極ドラム供給電力:18kW フィルムの搬送速度:70m/分 蒸着面:コロナ処理面
【0135】(2)次に、上記で酸化ケイ素の蒸着膜を
形成した2軸延伸ナイロンフィルムを使用し、これを巻
き取り式真空蒸着装置の送り出しロールに装着し、これ
をコーティングドラムの上に繰り出して、アルミニウム
を蒸着源に用い、酸素ガスを供給しながら、エレクトロ
ンビーム(EB)加熱方式による反応真空蒸着法によ
り、上記酸化ケイ素の蒸着膜を形成した2軸延伸ナイロ
ンフィルムの酸化ケイ素の蒸着膜の上に、膜厚0.02
μmの酸化アルミニウムの蒸着膜を形成した。さらに、
上記酸化アルミニウムの蒸着膜面に、下記条件でコロナ
処理を施した。その結果、酸化アルミニウムの蒸着膜表
面の表面張力は、45dynから65dynに向上し
た。 出力:10kW 処理速度:100m/min
【0136】(3)次に、上記で酸化アルミニウムの蒸
着膜と酸化ケイ素の蒸着膜を形成した2軸延伸ナイロン
フィルムを使用し、その酸化アルミニウムの蒸着膜の面
に、グラビア印刷機を使用し、その第1色目にグラビア
コート用ロールを配置し、実施例9により得られたガス
バリアコーティング組成物(I)を使用し、これをグラ
ビアロールコート法によりコーティングして、厚さ1.
2g/m2 (乾燥状態)のコーティング膜を形成した。
次いで、120℃で2分、加熱処理してコーティング硬
化膜を形成して、本発明のガスバリアコーティングフィ
ルムを製造した。次に、上記ガスバリアコーティングフ
ィルムのコーティング硬化膜の上に、引き続き上記グラ
ビア印刷機を用いて、グラビアインキ組成物を使用し
て、所望の多色印刷絵柄層を形成した。
【0137】(4)次いで、上記で印刷絵柄層を形成し
た2軸延伸ナイロンフィルムをドライラミネート機の第
1送り出しロールに装着し、その印刷絵柄層面に、グラ
ビアロールコート法を用いて2液硬化型のポリウレタン
系ラミネート用接着剤を4.5g/m2 (乾燥状態)の
割合で塗工して、ラミネート用接着剤層を形成した。次
いで、上記ラミネート用接着剤層面に、厚さ70μmの
無延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネートし
て、積層材を製造した。この積層材の酸素透過率は、
0.4cm3 /m2 ・atm・24hrであった。
【0138】実施例27 上記実施例24の(4)において、印刷絵柄層を形成し
た2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの印刷
絵柄層面に、ラミネート用接着剤層を介して、厚さ70
μmの低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネート
して積層材を製造する代わりに、印刷絵柄層を形成した
2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを押し出
しラミネート機の第1送り出しロールに装着し、その印
刷絵柄層面に、溶融押し出し用低密度ポリエチレンを使
用し、厚さ20μmにこれを溶融押し出ししながら、厚
さ70μm低密度ポリエチレンフィルムを押し出しラミ
ネートし、それ以外は、上記実施例24と全く同様にし
て、積層材を製造した。この積層材の酸素透過率は、
0.2cm3 /m2 ・atm・24hrであった。
【0139】実施例28 上記実施例25の(4)において、印刷絵柄層を形成し
た2軸延伸ポリプロピレンフィルムの印刷絵柄層面に、
ラミネート用接着剤層を介して、厚さ70μmの無延伸
ポリプロピレンフィルムをドライラミネートして積層材
を製造する代わりに、印刷絵柄層を形成した2軸延伸ポ
リプロピレンフィルムを押し出しラミネート機の第1送
り出しロールに装着し、その印刷絵柄層面に、溶融押し
出し用低密度ポリエチレンを使用し、厚さ20μmにこ
れを溶融押し出ししながら、厚さ70μm低密度ポリエ
チレンフィルムを押し出しラミネートし、それ以外は、
上記実施例42と全く同様にして、積層材を製造した。
この積層材の酸素透過率は、0.6cm3 /m2 ・at
m・24hrであった。
【0140】実施例29 上記実施例26の(4)において、印刷絵柄層を形成し
た2軸延伸ナイロンフィルムの印刷絵柄層面に、ラミネ
ート用接着剤層を介して、厚さ70μmの無延伸ポリプ
ロピレンフィルムをドライラミネートして積層材を製造
する代わりに、印刷絵柄層を形成した2軸延伸ナイロン
フィルムを押し出しラミネート機の第1送り出しロール
に装着し、その印刷絵柄層面に、溶融押し出し用低密度
ポリエチレンを使用し、厚さ20μmにこれを溶融押し
出ししながら、厚さ70μm低密度ポリエチレンフィル
ムを押し出しラミネートし、それ以外は、上記実施例2
6と全く同様にして、積層材を製造した。この積層材の
酸素透過率は、0.5cm 3 /m2 ・atm・24hr
であった。
【0141】実施例30 実施例27の(3)において、ガスバリアコーティング
組成物(E)を使用した以外は、上記実施例27と同様
にして、積層材を製造した。この積層材の酸素透過率
は、0.4cm3 /m2 ・atm・24hrであった。
【0142】
【発明の効果】本発明によれば、高湿度下においても酸
素透過度が極めて小さく、かつ塗工時に塗膜が白化する
ことなく、人体に無害なガスバリア性コーティング組成
物が得られ、合成樹脂フィルム上、あるいは、金属およ
び/または無機化合物の蒸着膜を設けた合成樹脂フィル
ム上にコーティングすることで、さらに優れたガスバリ
ア性を示すコート材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラズマ化学気相成長装置の概略的構成図であ
る。
【図2】巻き取り式真空蒸着装置の概略的構成図であ
る。
【符号の説明】
2 ;基材フィルム 11;プラズマ化学気相成長装置 12;真空チャンバー 51;巻き取り式真空蒸着装置 56;コーティングドラム
フロントページの続き (72)発明者 志保 浩司 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 山本 浩 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 秋田 紀雄 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 千葉 大道 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA01C AA17C AB00C AH08B AH08H AK01A AK21B AK69B AT00A BA02 BA07 CA03 CC01B EH66C JC00 JD02 4J038 CE021 DM022 JA23 JC38

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリビニルアルコール系樹脂、 (b)一般式(1) R1 m M(OR2 n ・・・・・(1) (式中、Mは金属原子、R1 は同一または異なり、炭素
    数1〜8の有機基、R2は同一または異なり、炭素数1
    〜5のアルキル基または炭素数1〜6のアシル基もしく
    はフェニル基を示し、mおよびnはそれぞれ0以上の整
    数であり、m+nはMの原子価である)で表される、金
    属アルコレート、該金属アルコレートの加水分解物、該
    金属アルコレートの縮合物、該金属アルコレートのキレ
    ート化合物、該金属キレート化合物の加水分解物、該金
    属キレート化合物の縮合物、金属アシレート、該金属ア
    シレートの加水分解物、および該金属アシレートの縮合
    物の群から選ばれた少なくとも1種、ならびに (c)溶剤を含有するコーティング組成物であって、
    (c)溶剤が水と親水性有機溶媒を主成分とし、かつそ
    の比(水/親水性有機溶媒)が50/50〜20/80
    重量%であることを特徴とする、ガスバリアコーティン
    グ組成物。
  2. 【請求項2】 (a)ポリビニルアルコール系樹脂が、
    ポリビニルアルコールおよびエチレン・ビニルアルコー
    ル共重合体の群から選ばれた少なくとも1種である請求
    項1記載のガスバリアコーティング組成物。
  3. 【請求項3】 (a)ポリビニルアルコール系樹脂のメ
    ルトフローインデックスが210℃、荷重21.168
    Nの条件下で1〜50g/10分である請求項1または
    2記載のガスバリアコーティング組成物。
  4. 【請求項4】 (c)溶剤を構成する親水性有機溶媒
    が、炭素数1〜8の飽和脂肪族の1価アルコール、炭素
    数1〜8の飽和脂肪族の2価アルコールのエーテル化合
    物、および含窒素有機溶媒の群から選ばれた少なくとも
    1種である請求項1記載のガスバリアコーティング組成
    物。
  5. 【請求項5】 さらに、(d)無機微粒子を含有する請
    求項1〜4いずれか1項記載のガスバリアコーティング
    組成物。
  6. 【請求項6】 さらに、(e)ホウ素化合物を含有する
    請求項1〜5いずれか1項記載のガスバリアコーティン
    グ組成物。
  7. 【請求項7】 さらに、β−ジケトン類および/または
    β−ケトエステル類を含有する請求項1〜6いずれか1
    項記載のガスバリアコーティング組成物。
  8. 【請求項8】 加熱ゲル化率が1〜90%である請求項
    1〜7いずれか1項記載のガスバリアコーティング組成
    物。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の(b)成分を水または水
    と親水性有機溶媒を含む溶剤中で加水分解したのち、
    (a)成分と混合することを特徴とする、請求項1〜8
    いずれか1項記載のガスバリアコーティング組成物の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 合成樹脂フィルム上に、請求項1〜8
    いずれか1項記載のガスバリアコーティング組成物から
    形成される塗膜が積層されてなることを特徴とする、ガ
    スバリアコーティングフィルム。
  11. 【請求項11】 合成樹脂フィルム上に、金属および/
    または無機化合物の蒸着膜と、請求項1〜8いずれか1
    項記載のガスバリアコーティング組成物から形成される
    塗膜とが積層されてなることを特徴とする、ガスバリア
    コーティングフィルム。
  12. 【請求項12】 上記蒸着膜が、化学気相成長法および
    /または物理気相成長法による無機酸化物の蒸着膜であ
    る請求項11記載のガスバリアコーティングフィルム。
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