JP2002173246A - ベルト駆動装置及びそれを備えた電子写真装置 - Google Patents
ベルト駆動装置及びそれを備えた電子写真装置Info
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- JP2002173246A JP2002173246A JP2000375432A JP2000375432A JP2002173246A JP 2002173246 A JP2002173246 A JP 2002173246A JP 2000375432 A JP2000375432 A JP 2000375432A JP 2000375432 A JP2000375432 A JP 2000375432A JP 2002173246 A JP2002173246 A JP 2002173246A
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Abstract
成部A〜Dに対し記録用紙pを搬送する転写搬送ベルト
1が蛇行時に回転駆動する検知リング29のトルクによ
り制御ローラ6の可動端6aをベルト走行方向前側に移
動させてベルト蛇行を制御するようにした電子写真方式
のカラープリンタにおいて、ベルトレイアウト上の過剰
な制約を受けることなく、転写搬送ベルト1に対する制
御ローラ6の蛇行制御機能を適正に発揮させることがで
きるようにする。 【解決手段】 制御ローラ6及び転写搬送ベルト1間の
摩擦係数μがμ=0.3である場合に、該両者6,1間
の接触面積SをS≧8250mm2 とするようにする。
Description
送物を搬送するベルトに対し摩擦接触しつつ案内支持す
る制御ローラによりベルト蛇行を制御するようにしたベ
ルト駆動装置及びそれを備えた電子写真装置に関し、特
に制御ローラの蛇行制御機能を適正に発揮させる対策に
関する。
では、図7に示すように、複数のローラa〜c間に転写
搬送ベルトdが走行可能に巻き掛けられており、この転
写搬送ベルトdの所定ローラc,a間に形成される搬送
スパンに沿って、複数色分(図示する例では4色分)の
画像形成部A〜Dが配置されている。そして、各画像形
成部A〜Dでは、転写搬送ベルトdを転写ローラfによ
り感光ドラムeに押し付けるようにして該感光ドラムe
上のトナー像を転写搬送ベルトd上の記録用紙pに順次
転写するようになっている。尚、同図のEは、記録用紙
p上のトナー像を定着させる定着部である。
転写搬送ベルトdが蛇行すると、トナー像の位置がベル
ト幅方向にずれて画像品質が低下することになる。その
対策の1つとして、例えば特開平11−263469号
公報に記載されたベルト蛇行制御技術が知られている。
のローラにより、軸端がベルト走行方向に沿って移動可
能な可動端とされた制御ローラが構成されているととも
に、その可動端上には、該可動端側に変位した転写搬送
ベルトにより回転駆動される検知リングが設けられてい
る。そして、転写搬送ベルトが可動端側に変位して検知
リングを回転駆動するときのトルクを利用して、制御ロ
ーラの可動端を移動させるようになっている。
る際に、ベルト走行方向に直交する方向ではなく、ベル
ト走行方向前側に移動させ、このことで、制御ローラが
転写搬送ベルトとの摩擦接触により該転写搬送ベルトを
ベルト幅方向における上記可動端とは反対の軸端側に変
位させるようになっている。
検知回路や専用の駆動手段を用いることなく、また、ベ
ルト幅方向可動端側におけるベルト張力の増大を招くこ
となく、ベルト蛇行を制御することができる。
御ローラが転写搬送ベルトとの摩擦接触により蛇行制御
を行うものであることから、制御ローラの蛇行制御機能
を適正に発揮させるには、制御ローラと転写搬送ベルト
との間に十分な摩擦力を発生させる必要があり、そのた
めに、従来の場合には、制御ローラに対する転写搬送ベ
ルトの巻付角を大きくするようになされている。
来の場合には、十分と考えられる程にベルト巻付角が確
保されたとしても、例えば制御ローラの径が小さくなる
と、十分な摩擦力が得られなくなることがあり、そのよ
うな事態に対処するには、ベルト巻付角をできるだけ大
きくせざるを得ず、その結果、ベルトレイアウト上にお
いて過剰な制約を受け、装置全体の大形化や複雑化を招
き易いという問題がある。
であり、その主な目的は、制御ローラに摩擦接触しつつ
案内支持されて記録用紙等の被搬送物を搬送するベルト
の蛇行時に、該ベルトとの接触により回転駆動される検
知部材のトルクを駆動源として制御ローラの可動端をベ
ルト走行方向前側に移動させることでベルト蛇行を制御
するようにしたベルト駆動装置において、ベルトレイア
ウト上の過剰な制約を受けることなく、該制御ローラの
蛇行制御機能を適正に発揮させられるようにすることに
ある。
めに、本発明では、「制御ローラ及びベルト間の摩擦力
の大きさは、最終的には、両者間の接触面積に依存する
ものである」という知見に基づき、その両者間の接触面
積の下限値を設定することで、ベルトレイアウト上の過
剰な制約を受けることなく、制御ローラの蛇行制御機能
を適正に発揮させられるようにした。
互いに略平行となるように配置された複数のローラと、
これら複数のローラ間に走行可能に巻き掛けられてい
て、該複数のローラのうちの所定ローラ間に形成される
スパンが被搬送物を搬送する搬送スパンとされたエンド
レスのベルトと、複数のローラのうちの1つのローラか
らなっていて、ベルトを該ベルト上に載置された被搬送
物を搬送するように走行駆動する駆動ローラと、複数の
ローラのうちの1つ以上のローラからなっていて、少な
くとも一方の軸端がベルト走行方向に沿って移動可能な
可動端とされた制御ローラと、この制御ローラの可動端
上に該可動端側に変位した制御ローラ上のベルトとの接
触により回転駆動されるように設けられた検知部材と、
この検知部材が回転駆動されたときに、該検知部材のト
ルクにより制御ローラの可動端をベルト走行方向前側に
移動させる移動手段とを備えたベルト駆動装置が前提で
ある。
との間の摩擦係数が、0.3以上である場合に、制御ロ
ーラと転写搬送ベルトとの間の接触面積が、8250m
m2以上とされているものとする。
ルトが駆動ローラに駆動されてローラ間を走行すること
により、所定ローラ間に形成された搬送スパンでは、ベ
ルト上に載置された被搬送物が搬送される。
伴い、制御ローラ上においてベルトが可動端側に変位す
ると、そのベルトは検知部材に接触して該検知部材を回
転駆動する。この検知部材のトルクにより、移動手段は
制御ローラの可動端をベルト走行方向前側に移動させ
る。これにより、制御ローラは、ベルトとの摩擦接触に
より該ベルトをベルト幅方向における上記可動端とは反
対の軸端側に変位させるように案内する。よって、制御
ローラ上のベルトが可動端側に変位するようなベルト蛇
行は回避される。
触により該ベルトを変位させる際、制御ローラ及びベル
ト間の摩擦係数μが、μ≧0.3である場合に、両者間
の接触面積Sが、S≧8250mm2 であるので、制御
ローラによる蛇行制御機能は、例えば制御ローラ上のベ
ルト巻付角や制御ローラの径の大きさに拘わらず適正に
発揮されるようになる。
きに、接触面積Sが8250mm2未満(S<8250
mm2 )であると、制御ローラの安定した蛇行制御機能
は発揮されない。また、摩擦係数μが0.3を超える場
合(μ>0.3)には、接触面積Sが8250mm2 よ
りも小さく(S<8250mm2 )ても、十分な摩擦力
を確保できる場合もあるが、上記のように接触面積Sの
下限値を定めることにより、ベルトレイアウト上の制約
は、少なくとも従来の場合に比べて確実に緩和されるこ
とになる。
において、制御ローラは、複数のローラのうち、搬送ス
パンのベルト走行方向一端側に位置するローラにより構
成されているものとする。
パンのベルト走行方向一端側に位置しているので、該制
御ローラに対するベルト巻付角は、そのような搬送スパ
ンよりも短い他のスパンのベルト走行方向一端側に位置
している場合よりも大きくなる。よって、制御ローラ及
びベルト間の接触面積は、無理なく大きくなる。
において、駆動ローラは、搬送スパンのベルト走行方向
前端側に位置するローラにより構成されており、一方、
制御ローラは、上記搬送スパンのベルト走行方向後端側
に位置するローラにより構成されているものとする。
スパンのベルト走行方向前端側に位置しているので、該
駆動ローラが搬送スパンのベルト走行方向後端側に位置
する場合よりも、ベルトによる被搬送物の搬送作動は適
正に行われる。一方、制御ローラは、搬送スパンのベル
ト走行方向後端側に位置しているので、ベルトとの接触
面積は無理なく大きくなる。よって、上記請求項1の発
明での作用は、駆動ローラに走行駆動されるベルトによ
る被搬送物の適正な搬送作動を損なうことなく適正に営
まれる。
発明において、制御ローラのベルト走行方向前側には、
該制御ローラを搬送スパンから隔離するローラが配置さ
れているものとする。
走行方向前側には、ローラが位置しており、このローラ
により、制御ローラは搬送スパンから隔離される。よっ
て、制御ローラが搬送スパンのベルト走行方向一端側に
配置される際に、該制御ローラの蛇行制御作動に伴う搬
送スパンでの被搬送物のベルト厚さ方向の変動が回避さ
れ、そのような変動に起因する不具合の発生は未然に防
止される。
置を備えた電子写真装置として、被搬送物は、トナー像
が転写される記録用紙とされているものとする。そし
て、ベルト駆動装置の搬送スパンに沿って配置されてい
て、上記のトナー像を形成するとともに該形成したトナ
ー像をベルト駆動装置のベルト上の記録用紙に転写する
画像形成手段を備えているものとする。
ベルト駆動装置のベルトが駆動ローラに駆動されてロー
ラ間を走行するのに伴い、搬送スパンでは、画像形成手
段により、ベルト上に載置された記録用紙にトナー像が
転写される。よって、上記請求項1〜4の発明での作用
は具体的に営まれる。
に基づいて説明する。
ユニットの全体構成を模式的に示しており、この転写搬
送ユニットは、電子写真方式のカラープリンタに組み込
まれて、トナー像を形成するとともにそのトナー像を記
録用紙p上に転写して定着させるために用いられる。
を形成しつつ該トナー像を記録用紙p上に転写する複数
(図示する例では4つ)の画像形成部A〜Dと、記録用
紙p上に転写されたトナー像を定着させる定着部Eとを
備えている。また、転写搬送ベルト1を有していて、該
転写搬送ベルト1を図1の反時計回り方向に走行駆動す
ることにより、図外の給紙部から供給された記録用紙p
を4つの画像形成部A〜Dを順に経由して定着部Eに送
るベルト駆動装置Fを備えている。
を形成しつつ該トナー像を記録用紙pとの接触により該
記録用紙p上に転写する円筒状の感光ドラム2と、トナ
ーとは逆の極性の電荷が付与されていて、対応する感光
ドラム2との間に転写搬送ベルト1を挟み込んで該転写
搬送ベルト1上の記録用紙pを感光ドラム2に接触させ
るための転写ローラ3とを有する。これら4つの画像形
成部A〜Dは、定着部Eに向かってベルト走行方向(図
1に矢印で示す方向)に順に並ぶように配置されてお
り、1番目の画像形成部Aはイエローのトナー像を、2
番目の画像形成部Bはマゼンタのトナー像を、3番目の
画像形成部Cはシアンのトナー像を、そして、最後とな
る4番目の画像形成部Dはブラックのトナー像をそれぞ
れ形成して記録用紙p上に転写するようになっている。
また、転写搬送ベルト1は、本実施形態ではそのベルト
幅寸法WがW=312mmであり、その基材には、比誘
電率の高いPET(ポリエステル),ETFE(エチレ
ン・テトラフルオロエチレン共重合体),PVDF(フ
ッ化ビニリデン樹脂)等の樹脂系フィルムが用いられて
おり、その表面には誘電体材料が配置されている。
うに、軸心が互いに略平行となるように配置された4本
のローラ4〜7を備えており、上記の転写搬送ベルト1
は、これらローラ4〜7間に走行可能に巻き掛けられて
いる。これらローラ4〜7のうち、定着部Eの近傍に配
置されたローラ4は、転写搬送ベルト1との摩擦接触に
より該転写搬送ベルト1を走行駆動する駆動ローラであ
り、この駆動ローラ4は転写搬送ユニットのシャーシ8
に回転可能に支持されていて、図外の電動モータに駆動
連結されている。駆動ローラ4の材料としては、転写搬
送ベルト1との間に高い摩擦係数(μ≧0.3)の得ら
れるもの、例えばEPDM(エチレン・プロピレン・ジ
エン共重合体)系の架橋ゴム等が採用される。尚、その
他のローラ5〜7の材料としては、ステンレス鋼やアル
ミニウム合金等の金属が用いられる。
(図1及び図2の右下側)に配置されたローラ5は、転
写搬送ベルト1に張力を付与するためのテンションロー
ラである。このテンションローラ5は、シャーシ8に取
り付けられた1対のL字状部材9,9の各一端に回転可
能に取り付けられている。各L字状部材9は、その屈曲
部においてテンションローラ5の軸心に直交する鉛直面
内において揺動可能にシャーシ8に枢支されていて、そ
の他端とシャーシ8との間には、L字状部材9をテンシ
ョンローラ5が転写搬送ベルト1の内周面を押圧する方
向(図2の時計回り方向)に常時付勢する引張コイルば
ね10が介装されており、これにより、転写搬送ベルト
1に張力が付与されるようになっている。
前側(図1及び図1の右側)に配置されたローラ6は、
転写搬送ベルト1の蛇行を制御するための制御ローラで
ある。この制御ローラ6は、後に詳しく説明するが、一
方の軸端がローラ軸心に直交する方向に移動可能な可動
端6aとされていて、この可動端6aの移動により転写
搬送ベルト1の蛇行を制御するようになっている。
(図1及び図2の左側)に配置されたローラ7は案内ロ
ーラであり、この案内ローラ7と駆動ローラ4との間に
形成されている転写搬送ベルト1の上下2つのスパンの
うち、上側のスパンが搬送スパンとされている。また、
案内ローラ7の上方には、該案内ローラ7と平行な軸心
回りに回転可能な補助ローラ11が配置されている。こ
れら上下1対のローラ7,11は、転写搬送ベルト1を
ベルト厚さ方向に挟み込んだ状態で該転写搬送ベルト1
の走行に伴って連れ回りすることで、給紙部から供給さ
れた記録用紙pを転写搬送ベルト1の走行速度に合わせ
て該転写搬送ベルト1上に受け取るようになっている。
ック用の画像形成部D以外の3つの画像形成部A〜Cの
各転写ローラ3と、案内ローラ7及び補助ローラ11と
は、図3に示すように、転写フレーム12に回転可能に
保持されており、その転写フレーム12は、ブラック用
の画像形成部Dの転写ローラ3と同じ軸心回りに揺動可
能にシャーシ8に枢支されている。その際に、ブラック
用画像形成部Dの転写ローラ3は、対応する感光ドラム
2との間に転写搬送ベルト1を常に挟み込む位置に配置
されていてシャーシ8に直接に取り付けられている。こ
の転写フレーム12は、次に述べる揺動機構により、フ
ルカラープリントの行われるフルカラーモード時には、
全ての画像形成部A〜Dの転写ローラ3が感光ドラム2
との間に転写搬送ベルト1を挟み込む位置に上方回動
し、一方、モノクロプリントの行われるモノクロモード
時には、ブラック用以外の3つの各画像形成部A〜Cの
転写ローラ3が感光ドラム2との間に転写搬送ベルト1
を挟み込む上記の位置から下方に回動するようになって
いる。
フレーム12をモードに応じて揺動させる揺動機構13
が設けられている。この揺動機構13は、上記のローラ
3〜7,11に平行に配置された駆動軸14を有してお
り、この駆動軸14は、図外の駆動手段に駆動連結され
ていて、モードが切り換えられる毎に半回転ずつ回転駆
動されるようになっている。また、駆動軸14には、カ
ム部材15が回転一体に連結されており、駆動軸14の
側方(図2の右方)には、該駆動軸14に平行に配置さ
れた支持軸16が設けられている。この支持軸16は両
端においてシャーシ8に支持されており、支持軸16に
は、各々、該支持軸16に直交する方向に延びるように
設けられた中間部材17及び押圧部材18が支持軸16
回りに揺動可能に取り付けられている。中間部材17
は、一端部(同図の左端部)の下面が上記のカム部材1
5に接触するように配置されており、押圧部材18は、
一端部(同図の左端部)の上面が転写フレーム12の下
面に下方から接触するように配置されている。また、中
間部材17及び押圧部材18の両他端部(同図の両右端
部)は上下に対向するように配置されており、これら両
他端部間には圧縮コイルばね19が縮装されていて、中
間部材17及び押圧部材18を各一端部がそれぞれカム
部材15及び転写フレーム12に押し付けられるように
常時付勢している。そして、フルカラーモード時には、
駆動軸14の回転によりカム部材15が中間部材17の
一端部を押し上げることにより、押圧部材18の他端部
が押し下げられて該押圧部材18の一端部が転写フレー
ム12を押し上げ、一方、モノクロモード時には、駆動
軸14の回転によりカム部材15が中間部材17の一端
部の下方移動を許容することにより、転写フレーム12
が下方回動するようになっている。
に、軸部材20と、この軸部材20に套嵌されていて、
軸方向両端部に配置された軸受21,21を介して該軸
部材20に回転可能に保持されたローラ本体22とから
なっており、このローラ本体22の外径Dは、本実施形
態では、D=22mmとされている。上記の可動端6a
は、軸部材20の両端部のうちの一方(図3の左方)の
端部により構成されており、この可動端6aは、ビス4
2,42,…によりシャーシ8に取り付けられた支持部
材23に支持されている。軸部材20の他方(同図の右
方)の端部は、軸心に直交する方向に移動不能な固定端
6bとされており、この固定端6bはシャーシ8に支持
されている。また、この制御ローラ6に対する転写搬送
ベルト1の巻付角θは、図6(a)に示すフルカラーモ
ード時には、θ=154.95°となり、一方、図6
(b)に示すモノクロモード時には、θ=168.99
°となるようになされている。
5に示すように、略半円形状をなしており、支持部材2
3は、その周縁部の直線状の部分が、転写搬送ベルト1
の張力により制御ローラ6に加わる力を略直角に受ける
向きに位置するように配置されている。この直線状部分
における中央部には、比較的小さい第1の凹部24が切
り欠かれた状態に形成されており、この第1凹部24の
ローラ本体22側(図4の右側)には比較的大きい第2
の凹部25が同じく切り欠かれた状態に形成されてい
る。制御ローラ6の可動端6aは、これら第1及び第2
凹部24,25内を軸方向に貫通して配置されている。
その際に、第1凹部24の底面はベルト走行方向(図4
及び図5の略上方向)前後に延びる案内面23aに形成
されており、可動端6aは、この案内面23aによりベ
ルト走行方向前後に摺動可能に案内支持されている。そ
して、可動端6aがベルト走行方向前側(同各図の上
側)に移動することにより、ローラ本体22が転写搬送
ベルト1に該転写搬送ベルト1を固定端6b側(図4の
右側)に変位させる方向に案内しつつ回転し、これとは
反対に、可動端6aがベルト走行方向後側(同各図の下
側)に移動することにより、ローラ本体22が転写搬送
ベルト1に該転写搬送ベルト1を可動端6a側(図4の
左側)に変位させる方向に案内しつつ回転するようにな
っている。
ャーシ8部分(図3の左側部分)の該支持部材23より
もベルト走行方向後側には、ベルト幅方向側方に向かっ
て突出する突出部26が設けられている。一方、制御ロ
ーラ6の可動端6a上には、環状の係止部材27が軸部
材20に外嵌合された状態に連結されている。これら突
出部26の突出端と係止部材27との間には引張コイル
ばね28が伸張状態に介装されていて、制御ローラ6の
可動端6aをベルト走行方向後側に常時付勢するように
なっており、このことで、制御ローラ6上の転写搬送ベ
ルト1に可動端6a側への片寄りを付与するようになっ
ている。つまり、本実施形態では、この引張コイルばね
28は、制御ローラ6上の転写搬送ベルト1に可動端6
a側の片寄りを付与する機能を有する。
部材23との間には、検知部材としての検知リング29
が配置されている。この検知リング29は、制御ローラ
6の軸部材20上に回転一体に設けられていて、ローラ
本体22との間には軸方向の一定の隙間が形成確保され
てる。検知リング29は、ローラ本体22側(図4の右
側)の端部径が該ローラ本体22の外径と略同じであっ
て、ローラ本体22から軸心に沿って離れるに従って径
が漸次拡大する断面テーパ状に形成されており、制御ロ
ーラ6上の転写搬送ベルト1のベルト側縁部が乗り上げ
るようにして接触することで、図4及び図5の反時計回
り方向に回転駆動されるようになっている。また、検知
リング29のローラ本体22とは反対の側(同図の左
側)の端部周縁は、半径方向外方に向かって突出する外
向きフランジ状に形成されている。これらテーパ部分の
側周面と、フランジ部分のローラ本体22側(同図の右
側)の面とは、転写搬送ベルト1との間での必要な摩擦
係数の得られる材料で形成されている。そのような材料
の一例としては、ステンレス鋼等の金属,ポリアセター
ルやポリアミド等の硬質樹脂,又は短繊維が混入されて
いて表面上の短繊維を一定方向に突出させたゴム等が挙
げられる。
検知リング29のローラ本体22とは反対の側(図3及
び図4の左側)には、ピニオン30が配置されている。
このピニオン30は軸部材20に回転一体に連結されて
いる。一方、上記支持部材23の第2凹部25の底部に
は、ピニオン30に噛合するラック31が設けられてい
る。このラック31のピッチラインは、制御ローラ6の
軸心に直交する方向における案内面23aとの間の寸法
が一定になるように、つまり、制御ローラ6の可動端6
aが案内面23a上を摺動する際にピニオン30が常時
噛合するように設定されている。そして、制御ローラ6
上の転写搬送ベルト1が検知リング29を回転駆動した
ときに、ピニオン30が検知リング29と同じ方向に回
転してラック31上をベルト走行方向前側に転動し、こ
のことで、制御ローラ6の可動端6aが引張コイルばね
28の付勢力に抗してベルト走行方向前側に移動するよ
うになっている。
6と転写搬送ベルト1との間の接触面積Sが、S≧82
50mm2 とされている。
ラーモード時には、 S=22×π×(154.95/360)×312 ≒9281〔mm2 〕>8250〔mm2 〕 であり、一方、モノクロモード時には、 S=22×π×(168.99/360)×312 ≒10122〔mm2 〕>8250〔mm2 〕 である。
に、既に説明したように、制御ローラ6は搬送スパンの
ベルト走行方向後端部側に配置されている。さらに、こ
の制御ローラ6のベルト走行方向前側には、これも既に
説明したように、案内ローラ7が配置されており、この
案内ローラ7により制御ローラ6は搬送スパンから隔離
されている。
ニットのベルト駆動装置Fにおけるベルト蛇行制御時の
作動について説明する。
ローラ4によりローラ3〜7間において反時計回り方向
に走行駆動される。このとき、制御ローラ6の可動端6
aが引張コイルばね28の付勢力により支持部材23の
案内面23a上をベルト走行方向後側に移動するので、
転写搬送ベルト1は、制御ローラ6上を走行する際に該
制御ローラ6との摩擦接触により、可動端6a側に変位
される。つまり、制御ローラ6上の転写搬送ベルト1
は、可動端6a側に片寄るようになる。
寄ってベルト側縁部が検知リング29に接触すると、こ
の検知リング29は転写搬送ベルト1により回転駆動さ
れる。すると、ピニオン30が検知リング29と同じ方
向に回転して支持部材23のラック31上をベルト走行
方向前側に転動する。これにより、制御ローラ6の可動
端6aは、引張コイルばね28の付勢力に抗して、支持
部材23の案内面23a上をベルト走行方向前側に移動
する。すると、転写搬送ベルト1は、制御ローラ6上を
走行する際に該制御ローラ6との摩擦接触により、今度
は、固定端6b側に変位する方向の力が加わる。
位することにより、この転写搬送ベルト1は検知リング
29から離れるようになる。これにより、検知リング2
9が回転駆動されなくなるので、ピニオン30の回転が
止まり、制御ローラ6の可動端6aをベルト走行方向前
側に移動させようとする力はなくなる。その結果、制御
ローラ6の可動端6aは、引張コイルばね28の付勢力
により、再び、ベルト走行方向後側に移動する。これに
より、制御ローラ6上の転写搬送ベルト1には、再び可
動端6a側に片寄る力が加わるようになる。
搬送ベルト1は、制御ローラ6上におけるベルト幅方向
の一定の位置を走行するようになる。つまり、転写搬送
ベルト1は、蛇行することなく走行することとなる。
ルト1との摩擦接触により該転写搬送ベルト1を固定端
6b側に変位させる際、制御ローラ6及び転写搬送ベル
ト1間の摩擦係数μがμ=0.3である条件の下に、両
者6,1間の接触面積SがS≧8250mm2 であるの
で、制御ローラ6による蛇行制御機能は、制御ローラ6
上のベルト巻付角θや制御ローラ6の径Dの大きさに拘
わらず適正に発揮されるようになる。
のベルト走行方向後端側に位置しており、一方、駆動ロ
ーラ4は、搬送スパンのベルト走行方向前端側に位置し
ているので、上記の接触面積Sは容易に確保され、しか
も、駆動ローラ4に走行駆動される転写搬送ベルト1に
よる記録用紙pの適正な搬送作動が損なわれることはな
い。
パンに沿って配置された複数の画像形成部A〜Dに対
し、制御ローラ6に摩擦接触しつつ案内支持されて駆動
ローラ4により走行駆動されることで記録用紙pを搬送
する転写搬送ベルト1が可動端6a側に変位したとき
に、該転写搬送ベルト1との接触により回転駆動される
検知リング29のトルクを駆動源として、制御ローラ6
の可動端6aをベルト走行方向前側に移動させ、このこ
とで、ベルト蛇行を制御するようにしたカラープリンタ
の転写搬送ユニットにおいて、制御ローラ6及び転写搬
送ベルト1間の摩擦係数μがμ=0.3である場合に、
該両者6,1間の接触面積SをS≧8250mm2 とす
るようにしたので、ベルトレイアウト上の過剰な制約を
受けることなく、転写搬送ベルト1に対する制御ローラ
6の蛇行制御機能を適正に発揮させることができる。
のベルト走行方向前端側に配置する一方、上記制御ロー
ラ6を、搬送スパンのベルト走行方向後端側に配置する
ようにしたので、駆動ローラ4に走行駆動される転写搬
送ベルト1による記録用紙pの搬送作動を損なわずに無
理なく制御ローラ1上のベルト巻付角θを大きくするこ
とができ、よって、上記の接触面積Sを容易に確保する
ことができる。
のベルト走行方向後端側に配置する際に、該制御ローラ
6のベルト走行方向前側に案内ローラ7を配置し、この
案内ローラ7により制御ローラ6を搬送スパンから隔離
するようにしたので、搬送スパンにおいて制御ローラ6
の蛇行制御作動に伴う転写搬送ベルト1のベルト厚さ方
向の微小変動を回避することができ、そのようなベルト
変動に起因する記録用紙pへの転写不良を未然に防止す
ることができる。
一方の軸端のみを可動端6aとするようにしているが、
両方の軸端を可動端とするようにしてもよい。
及びラック31により移動手段を構成するようにしてい
るが、本発明では、検知リングのボス部にワイヤの一端
側を巻き付け、そのワイヤの他端を支持部材23に止着
するようにしたワイヤ式のもの等、その他の構成の移動
手段を用いることができる。
の可動端6aをベルト走行方向後側に常時付勢する引張
コイルばね28により制御ローラ6上の転写搬送ベルト
1に可動端6a側の片寄りを付与するようにしている
が、そのような片寄りを付与する手段としては、例えば
制御ローラ以外のローラをベルト幅方向に対し傾斜させ
て配置する等、特に限定されない。
の一方の軸端のみを可動端とするようにしているが、両
方の軸端を可動端とすることができる。その場合、上記
の片寄付与手段は不要になる。
式のカラープリンタに組み込まれる転写搬送ユニットの
ベルト駆動装置Fの場合について説明しているが、本発
明は種々のベルト駆動装置に適用することができる。
よれば、制御ローラに摩擦接触しつつ案内支持されて被
搬送物を搬送するベルトが蛇行時に回転駆動する検知部
材のトルクにより制御ローラの可動端をベルト走行方向
前側に移動させてベルト蛇行を制御するようにしたベル
ト駆動において、制御ローラ及びベルト間の摩擦係数が
0.3以上である場合に、該両者間の接触面積を825
0mm2 以上とするようにしたので、ベルトレイアウト
上の過剰な制約を受けることなく、ベルトに対する制御
ローラの蛇行制御機能を適正に発揮させることができ
る。
を、搬送スパンのベルト走行方向一端側に位置するロー
ラにより構成するようにしたので、制御ローラ及びベル
ト間の接触面積を無理なく大きく確保することができ
る。
を、搬送スパンのベルト走行方向前端側に位置するロー
ラにより構成する一方、上記制御ローラを、搬送スパン
のベルト走行方向後端側に位置するローラにより構成す
るようにしたので、駆動ローラに走行駆動されるベルト
の搬送作動を損なうことなく、上記請求項2の発明によ
る効果を得ることができる。
のベルト走行方向前側にローラを廃止し、そのローラに
より制御ローラを搬送スパンから隔離するようにしたの
で、上記請求項1〜3の発明による効果を得つつ、制御
ローラの蛇行制御作動に伴ってベルトがベルト厚さ方向
に変動することに起因する不具合の発生を未然に防止す
ることができる。
して、上記のベルト駆動装置を備えるようにしたので、
上記請求項1〜4の発明による効果を具体的に得ること
ができる。
体構成を模式的に示す側面図である。
を示す側面図である。
ローラ及びその周辺部分を示す正面図である。
を示す斜視図である。
る。
時(b)の制御ローラに対するベルト巻付角を模式的に
示す側面図である。
1相当図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 軸心が互いに略平行となるように配置さ
れた複数のローラと、 上記複数のローラ間に走行可能に巻き掛けられ、該複数
のローラのうちの所定ローラ間に形成されるスパンが被
搬送物を搬送する搬送スパンとされたエンドレスのベル
トと、 上記複数のローラのうちの1つのローラからなり、上記
ベルトを該ベルト上に載置された被搬送物を搬送するよ
うに走行駆動する駆動ローラと、 上記複数のローラのうちの1つ以上のローラからなり、
少なくとも一方の軸端がベルト走行方向に沿って移動可
能な可動端とされた制御ローラと、 上記制御ローラの可動端上に該可動端側に変位した制御
ローラ上のベルトとの接触により回転駆動されるように
設けられた検知部材と、 上記検知部材が回転駆動されたときに、該検知部材のト
ルクにより上記制御ローラの可動端をベルト走行方向前
側に移動させる移動手段とを備えたベルト駆動装置であ
って、 上記制御ローラと上記ベルトとの間の摩擦係数μが、μ
≧0.3とされ、 上記制御ローラと上記ベルトとの間の接触面積Sが、S
≧8250mm2 とされていることを特徴とするベルト
駆動装置。 - 【請求項2】 請求項1記載のベルト駆動装置におい
て、 制御ローラは、複数のローラのうち、搬送スパンのベル
ト走行方向一端側に位置するローラにより構成されてい
ることを特徴とするベルト駆動装置。 - 【請求項3】 請求項2記載のベルト駆動装置におい
て、 駆動ローラは、搬送スパンのベルト走行方向前端側に位
置するローラにより構成され、 制御ローラは、上記搬送スパンのベルト走行方向後端側
に位置するローラにより構成されていることを特徴とす
るベルト駆動装置。 - 【請求項4】 請求項1,2又は3記載のベルト駆動装
置において、 制御ローラのベルト走行方向前側に、該制御ローラを搬
送スパンから隔離するローラが配置されていることを特
徴とするベルト駆動装置。 - 【請求項5】 請求項1,2,3又は4記載のベルト駆
動装置を備えた電子写真装置であって、 被搬送物は、トナー像が転写される記録用紙であり、 上記ベルト駆動装置の搬送スパンに沿って配置され、上
記トナー像を形成するとともに該形成したトナー像をベ
ルト駆動装置のベルト上の記録用紙に転写する画像形成
手段を備えていることを特徴とする電子写真装置。
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