JP2002173247A - ベルト駆動装置及びそれを備えた電子写真装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録用紙を搬送する転写搬送ベルトが制御ロ
ーラの可動端側に変位したときに、そのベルト側縁部を
検知リング２９に摩擦接触させて該検知リング２９を回
転駆動し、そのときの検知リング２９のトルクにより制
御ローラの可動端をベルト走行方向前側に移動させてベ
ルト蛇行を制御するようにした電子写真式のカラープリ
ンタにおいて、ベルト側縁部を検知リング２９に強く摩
擦接触させるようにしても、本体４１に対する摩擦部材
４２の周方向のずれを防止することができるようにす
る。 【解決手段】 本体４１に凹溝４１ａを設ける一方、摩
擦部材４２には、本体４１に対する摩擦部材４２の周方
向の移動を規制するように凹溝４１ａに係合する凸条４
２ａを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、記録用紙等の被搬
送物を搬送するベルトが蛇行時に摩擦接触して回転駆動
する検知部材のトルクを利用してベルト蛇行を制御する
ようにしたベルト駆動装置及びそれを備えた電子写真装
置に関し、特に検知部材の本体を覆う摩擦部材の該本体
に対する滑りを防止する対策に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、電子写真方式のカラープリンタ
では、図３に例示するように、複数のローラ４〜７間に
走行可能に巻き掛けられた転写搬送ベルト１の走行路上
に、複数色分（図示する例では４色分）の画像形成部Ａ
〜Ｄが配置されており、転写搬送ベルト１上に供給され
た記録用紙ｐをベルト搬送しつつ、その記録用紙ｐ上に
各トナー像を順次転写するようになっている。

【０００３】上記のようなカラープリンタにおいては、
転写搬送ベルトが蛇行すると、トナー像の位置がベルト
幅方向にずれて画像品質が低下することになる。これに
対しては、例えば特開平１１−２６３４６９号公報に記
載された蛇行制御技術が知られている。このものでは、
複数のローラのうちの１つのローラにより、少なくとも
一方の軸端が移動可能な可動端とされた制御ローラを構
成する。そして、可動端上には、該可動端側に変位した
転写搬送ベルトとの摩擦接触により回転駆動される検知
リングを相対回転可能に設け、この検知リングが回転駆
動されたときのトルクにより可動端をベルト走行方向前
側に移動させるようにすることで、電気的な蛇行検知回
路や専用の駆動手段を用いることなく、ベルト蛇行を制
御できるようになされている。

【０００４】その際に、検知リングは、転写搬送ベルト
との摩擦接触により確実に回転駆動されるように、図８
に示すように、本体ａと、例えば短繊維入りゴム等から
なっていて、本体ａの側周面を覆うように設けられた筒
状の摩擦部材ｂとからなっており、この摩擦部材ｂ内に
本体ａを圧入して一体化するようになされている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
カラープリンタでは、転写搬送ベルトが検知リングを回
転駆動するときに、転写搬送ベルトが検知リングの摩擦
部材ｂに強く摩擦接触するようになると、摩擦部材ｂが
本体ａに対して周方向に滑るようになり、そのために、
制御ローラの可動端を移動させるに足りるだけの十分な
トルクが得られなくなるという問題がある。

【０００６】また、上記の検知リングは、一般に、制御
ローラから軸方向に離れるに従って径が漸次大きくなる
断面テーパ状（図８参照）をなしていることから、本体
ａに対し摩擦部材ｂが制御ローラ側（同図の右側図）に
ずれることがあり、このことによっても、上記のような
滑りが生じるようになることがある。

【０００７】本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたも
のであり、その主な目的は、記録用紙等の被搬送物を搬
送するベルトが蛇行時に摩擦接触して回転駆動する検知
部材のトルクによりベルト蛇行を制御するようにしたベ
ルト駆動装置において、検知部材の本体及び摩擦部材間
の係合機構に改良を加えることで、ベルトを摩擦部材に
強く摩擦接触させても、摩擦部材と本体との間に滑りが
生じないようにすることにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、検知リングの本体と摩擦部材とを周
方向において機械的に係合させるようにした。

【０００９】具体的には、請求項１の発明では、軸心が
互いに略平行となるように配置された複数のローラと、
これら複数のローラ間に走行可能に巻き掛けられたエン
ドレスのベルトと、複数のローラのうちの１つのローラ
からなっていて、ベルトを該ベルト上に載置された被搬
送物を搬送するように走行駆動する駆動ローラと、複数
のローラのうちの１つ以上のローラからなっていて、少
なくとも一方の軸端が該ローラ上のベルトをローラ軸心
に沿って変位させる方向に移動可能な可動端とされた制
御ローラと、この制御ローラの可動端上に、該可動端側
に変位したベルトとの摩擦接触により回転駆動されるよ
うに設けられた検知部材と、この検知部材が回転駆動さ
れて発生するトルクを受け、制御ローラの可動端を該制
御ローラ上のベルトを検知部材から離れるように変位さ
せる方向に移動させる移動手段とを備えたベルト駆動装
置が前提である。

【００１０】そして、上記検知部材は、本体と、該本体
の外周に外嵌合されていて、転写搬送ベルトと摩擦接触
するための筒状の摩擦部材とを有してなるものとする。
その上で、上記本体の外周には、係止部が設けられてお
り、一方、上記摩擦部材の内周には、本体の係止部に係
合して該本体に対する摩擦部材の周方向の移動を規制す
る係合部が設けられているものとする。

【００１１】上記の構成において、ベルト駆動装置で
は、ベルトが駆動ローラに駆動されてローラ間を走行す
ることにより、ベルト上に載置された被搬送物は、所定
のローラ間に形成された搬送スパンにおいて搬送され
る。

【００１２】一方、上記のベルトに蛇行が発生するのに
伴い、制御ローラ上においてベルトが可動端側に変位す
ると、そのベルトは検知部材に摩擦接触して該検知部材
を回転駆動し、この検知部材のトルクにより、移動手段
は制御ローラの可動端を移動させ、この可動端の移動に
より、制御ローラ上のベルトは検知部材から離れるよう
に変位する。これにより、制御ローラ上のベルトが可動
端側に変位するようなベルト蛇行は回避される。

【００１３】このとき、検知部材の本体と摩擦部材と
は、係止部及び係合部により、本体に対する摩擦部材の
周方向の移動が規制されるように係合しているので、転
写搬送ベルトが検知部材の摩擦部材に強く摩擦接触した
としても、本体に対する摩擦部材の周方向の滑りは抑え
られる。よって、移動手段は、転写搬送ベルトとの摩擦
接触により回転駆動される検知部材から、制御ローラの
可動端を該制御ローラ上の転写搬送ベルトを検知部材か
ら離れるように変位させる方向に移動させるのに十分な
トルクが得られるようになる。

【００１４】請求項２の発明では、上記請求項１の発明
において、本体の係止部は、半径方向内方に向かって凹
陥しかつ軸心に沿って延びるように形成された凹溝から
なっており、一方、摩擦部材の係合部は、半径方向内方
に向かって突出しかつ軸心に沿って延びるように形成さ
れた凸条からなるものとする。

【００１５】上記の構成において、検知リングの本体と
摩擦部材とは、本体側の係止部に摩擦部材の係合部が係
入することで、周方向において係合する。よって、上記
請求項１の発明での係止部及び係合部による作用は具体
的に営まれる。

【００１６】請求項３の発明では、上記請求項１及び２
の発明において、本体の係止部を第１の係止部とすると
ともに、摩擦部材の係合部を第１の係合部とする。そし
て、上記本体には、第１係止部に加え、第２の係止部が
設けられており、一方、上記摩擦部材には、第１係合部
に加え、本体の第２係止部に係合して該本体に対する摩
擦部材の軸方向の移動を規制する第２の係合部が設けら
れているものとする。

【００１７】上記の構成において、検知部材の本体と摩
擦部材とは、第２係止部及び第２係合部により、本体に
対する摩擦部材の軸方向の移動が規制されるように係合
しているので、特に、検知部材が、制御ローラ側の端部
径よりも該制御ローラとは反対側の端部径の方が大きい
断面テーパ状をなしている場合でも、摩擦部材が本体に
対し軸方向にずれて両者間に滑りが生じるという事態は
未然に防止される。

【００１８】請求項４の発明では、上記請求項３の発明
において、本体の第２係止部は、該本体の制御ローラと
は反対側の端部周縁に半径方向内方に向かって凹陥する
ように設けられた周溝からなっており、一方、摩擦部材
の第２係合部は、該摩擦部材の制御ローラとは反対側の
端部周縁に半径方向内方に向かって突出するように設け
られたフランジ部からなるものとする。

【００１９】上記の構成において、検知リングの本体と
摩擦部材とは、本体側の係止部に摩擦部材の係合部が係
入することで、軸方向において係合する。よって、上記
請求項３の発明での第２係止部及び第２係合部による作
用は具体的に営まれる。

【００２０】請求項５の発明では、上記のベルト駆動装
置を備えた電子写真装置として、被搬送物は、トナー像
が転写される記録用紙とされているものとする。そし
て、上記ベルト駆動装置のベルト走行路に沿って配置さ
れていて、トナー像を形成するとともに該形成したトナ
ー像をベルト駆動装置のベルト上の上記記録用紙に転写
する画像形成手段を備えているものとする。

【００２１】上記の構成において、電子写真装置では、
ベルト駆動装置のベルトが走行するのに伴い、ベルト上
に載置された記録用紙は、搬送スパンにおいて画像形成
手段によりトナー像を転写されるように搬送される。よ
って、上記請求項１〜４の発明での作用は具体的に営ま
れる。

【００２２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。

【００２３】図３は、本発明の実施形態に係る転写搬送
ユニットの全体構成を模式的に示しており、この転写搬
送ユニットは、電子写真方式のカラープリンタに組み込
まれて、トナー像を記録用紙ｐ上に転写して定着させる
ために用いられる。

【００２４】上記転写搬送ユニットは、各色のトナー像
を形成しつつ該トナー像を記録用紙ｐ上に転写する複数
（図示する例では４つ）の画像形成部Ａ〜Ｄと、記録用
紙ｐ上に転写されたトナー像を定着させる定着部Ｅとを
備えている。また、転写搬送ベルト１を有していて、該
転写搬送ベルト１を図３の反時計回り方向に走行駆動す
ることにより、図外の給紙部から供給された記録用紙ｐ
を４つの画像形成部Ａ〜Ｄを順に経由して定着部Ｅに送
るベルト駆動装置Ｆを備えている。

【００２５】上記の各画像形成部Ａ〜Ｄには、トナー像
を形成しつつ該トナー像を記録用紙ｐとの接触により該
記録用紙ｐ上に転写する円筒状の感光ドラム２と、トナ
ーとは逆の極性の電荷が付与されていて、対応する感光
ドラム２との間に転写搬送ベルト１を挟み込んで該転写
搬送ベルト１上の記録用紙ｐを感光ドラム２に接触させ
るための転写ローラ３とを有する。これら４つの画像形
成部Ａ〜Ｄは、定着部Ｅに向かってベルト走行方向（図
３に矢印で示す方向）に順に並ぶように配置されてお
り、１番目の画像形成部Ａはイエローのトナー像を、２
番目の画像形成部Ｂはマゼンタのトナー像を、３番目の
画像形成部Ｃはシアンのトナー像を、そして、最後とな
る４番目の画像形成部Ｄはブラックのトナー像をそれぞ
れ形成して記録用紙ｐ上に転写するようになっている。
また、転写搬送ベルト１の基材には、比誘電率の高いＰ
ＥＴ（ポリエステル），ＥＴＦＥ（エチレン・テトラフ
ルオロエチレン共重合体），ＰＶＤＦ（フッ化ビニリデ
ン樹脂）等の樹脂系フィルムが用いられており、その表
面には誘電体材料が配置されている。

【００２６】上記ベルト駆動装置Ｆは、図４にも示すよ
うに、軸心が互いに略平行となるように配置された４本
のローラ４〜７を備えており、上記の転写搬送ベルト１
は、これらローラ４〜７間に走行可能に巻き掛けられて
いる。これらローラ４〜７のうち、定着部Ｅの近傍に配
置されたローラ４は、転写搬送ベルト１との摩擦接触に
より該転写搬送ベルト１を走行駆動する駆動ローラであ
り、この駆動ローラ４は転写搬送ユニットのシャーシ８
に回転可能に支持されていて、図外の電動モータに駆動
連結されている。駆動ローラ４の材料としては、転写搬
送ベルト１との間に高い摩擦係数の得られるもの、例え
ばＥＰＤＭ（エチレン・プロピレン・ジエン共重合体）
系の架橋ゴム等が採用される。尚、その他のローラ５〜
７の材料としては、ステンレス鋼やアルミニウム合金等
の金属又は駆動ローラ４の場合と同じ種類のゴム等が用
いられる。

【００２７】上記駆動ローラ４のベルト走行方向前側
（図３及び図４の右下側）に配置されたローラ５は、転
写搬送ベルト１に張力を付与するためのテンションロー
ラである。このテンションローラ５は、シャーシ８に取
り付けられた１対のＬ字状部材９，９の各一端に回転可
能に取り付けられている。各Ｌ字状部材９は、その屈曲
部においてテンションローラ５の軸心に直交する鉛直面
内において揺動可能にシャーシ８に枢支されていて、そ
の他端とシャーシ８との間には、Ｌ字状部材９をテンシ
ョンローラ５が転写搬送ベルト１の内周面を押圧する方
向（図４の時計回り方向）に常時付勢する引張コイルば
ね１０が介装されており、これにより、転写搬送ベルト
１に張力が付与されるようになっている。

【００２８】上記テンションローラ５のベルト走行方向
前側（図３及び図４の右側）に配置されたローラ６は、
転写搬送ベルト１の蛇行を制御するための制御ローラで
ある。この制御ローラ６は、後に詳しく説明するが、一
方の軸端がローラ軸心に直交する方向に移動可能な可動
端６ａとされていて、この可動端６ａの移動により転写
搬送ベルト１の蛇行を制御するようになっている。

【００２９】上記制御ローラ６のベルト走行方向前側
（図３及び図４の左側）に配置されたローラ７は案内ロ
ーラであり、この案内ローラ７と駆動ローラ４との間に
形成されている転写搬送ベルト１の上下２つのスパンの
うち、上側のスパンが搬送スパンとされている。また、
案内ローラ７の上方には、該案内ローラ７と平行な軸心
回りに回転可能な補助ローラ１１が配置されている。こ
れら上下１対のローラ７，１１は、転写搬送ベルト１を
ベルト厚さ方向に挟み込んだ状態で該転写搬送ベルト１
の走行に伴って連れ回りすることで、給紙部から供給さ
れた記録用紙ｐを転写搬送ベルト１の走行速度に合わせ
て該転写搬送ベルト１上に受け取るようになっている。

【００３０】上記４つの画像形成部Ａ〜Ｄのうち、ブラ
ック用の画像形成部Ｄ以外の３つの画像形成部Ａ〜Ｃの
各転写ローラ３と、案内ローラ７及び補助ローラ１１と
は、図３に示すように、転写フレーム１２に回転可能に
保持されており、その転写フレーム１２は、ブラック用
の画像形成部Ｄの転写ローラ３と同じ軸心回りに揺動可
能にシャーシ８に枢支されている。その際に、ブラック
用画像形成部Ｄの転写ローラ３は、対応する感光ドラム
２との間に転写搬送ベルト１を常に挟み込む位置に配置
されていてシャーシ８に直接に取り付けられている。こ
の転写フレーム１２は、次に述べる揺動機構により、フ
ルカラープリントの行われるフルカラーモード時には、
全ての画像形成部Ａ〜Ｄの転写ローラ３が感光ドラム２
との間に転写搬送ベルト１を挟み込む位置に上方回動
し、一方、モノクロプリントの行われるモノクロモード
時には、ブラック用以外の３つの各画像形成部Ａ〜Ｃの
転写ローラ３が感光ドラム２との間に転写搬送ベルト１
を挟み込む上記の位置から下方に回動するようになって
いる。

【００３１】上記転写フレーム１２の下方には、該転写
フレーム１２をモードに応じて揺動させる揺動機構１３
が設けられている。この揺動機構１３は、上記のローラ
３〜７，１１に平行に配置された駆動軸１４を有してお
り、この駆動軸１４は、図外の駆動手段に駆動連結され
ていて、モードが切り換えられる毎に半回転ずつ回転駆
動されるようになっている。また、駆動軸１４には、カ
ム部材１５が回転一体に連結されており、駆動軸１４の
側方（図４の右方）には、該駆動軸１４に平行に配置さ
れた支持軸１６が設けられている。この支持軸１６は両
端においてシャーシ８に支持されており、支持軸１６に
は、各々、該支持軸１６に直交する方向に延びるように
設けられた中間部材１７及び押圧部材１８が支持軸１６
回りに揺動可能に取り付けられている。中間部材１７
は、一端部（同図の左端部）の下面が上記のカム部材１
５に接触するように配置されており、押圧部材１８は、
一端部（同図の左端部）の上面が転写フレーム１２の下
面に下方から接触するように配置されている。また、中
間部材１７及び押圧部材１８の両他端部（同図の両右端
部）は上下に対向するように配置されており、これら両
他端部間には圧縮コイルばね１９が縮装されていて、中
間部材１７及び押圧部材１８を各一端部がそれぞれカム
部材１５及び転写フレーム１２に押し付けられるように
常時付勢している。そして、フルカラーモード時には、
駆動軸１４の回転によりカム部材１５が中間部材１７の
一端部を押し上げることにより、押圧部材１８の他端部
が押し下げられて該押圧部材１８の一端部が転写フレー
ム１２を押し上げ、一方、モノクロモード時には、駆動
軸１４の回転によりカム部材１５が中間部材１７の一端
部の下方移動を許容することにより、転写フレーム１２
が下方回動するようになっている。

【００３２】上記の制御ローラ６は、図５に示すよう
に、軸部材２０と、この軸部材２０に套嵌されていて、
軸方向両端部に配置された軸受２１，２１を介して該軸
部材２０に回転可能に保持されたローラ本体２２とから
なっている。上記の可動端６ａは、軸部材２０の両端部
のうちの一方（図５の左方）の端部により構成されてお
り、この可動端６ａは、ビス４２，４２，…によりシャ
ーシ８に取り付けられた支持部材２３に支持されてい
る。軸部材２０の他方（同図の右方）の端部は、軸心に
直交する方向に移動不能な固定端６ｂとされており、こ
の固定端６ｂはシャーシ８に支持されている。

【００３３】上記支持部材２３の周縁部は、図６及び図
７に示すように、略半円形状をなしており、支持部材２
３は、その周縁部の直線状の部分が、転写搬送ベルト１
の張力により制御ローラ６に加わる力を略直角に受ける
向きに位置するように配置されている。この直線状部分
における中央部には、比較的小さい第１の凹部２４が切
り欠かれた状態に形成されており、この第１凹部２４の
ローラ本体２２側（図６の右側）には比較的大きい第２
の凹部２５が同じく切り欠かれた状態に形成されてい
る。制御ローラ６の可動端６ａは、これら第１及び第２
凹部２４，２５内を軸方向に貫通して配置されている。
その際に、第１凹部２４の底面はベルト走行方向（図６
及び図７の略上方向）前後に延びる案内面２３ａに形成
されており、可動端６ａは、この案内面２３ａによりベ
ルト走行方向前後に摺動可能に案内支持されている。そ
して、可動端６ａがベルト走行方向前側（同各図の上
側）に移動することにより、ローラ本体２２が転写搬送
ベルト１に該転写搬送ベルト１を固定端６ｂ側（図６の
右側）に変位させる方向に案内しつつ回転し、これとは
反対に、可動端６ａがベルト走行方向後側（同各図の下
側）に移動することにより、ローラ本体２２が転写搬送
ベルト１に該転写搬送ベルト１を可動端６ａ側（図６の
左側）に変位させる方向に案内しつつ回転するようにな
っている。

【００３４】上記支持部材２３の取り付けられているシ
ャーシ８部分（図５の左側部分）の該支持部材２３より
もベルト走行方向後側には、ベルト幅方向側方に向かっ
て突出する突出部２６が設けられている。一方、制御ロ
ーラ６の可動端６ａ上には、環状の係止部材２７が軸部
材２０に外嵌合された状態に連結されている。これら突
出部２６の突出端と係止部材２７との間には引張コイル
ばね２８が伸張状態に介装されていて、制御ローラ６の
可動端６ａをベルト走行方向後側に常時付勢するように
なっており、このことで、制御ローラ６上の転写搬送ベ
ルト１に可動端６ａ側への片寄りを付与するようになっ
ている。つまり、本実施形態では、この引張コイルばね
２８は、制御ローラ６上の転写搬送ベルト１に可動端６
ａ側の片寄りを付与する機能を有する。

【００３５】上記制御ローラ６のローラ本体２２と支持
部材２３との間には、検知部材としての検知リング２９
が配置されている。この検知リング２９は、制御ローラ
６の軸部材２０上に回転一体に設けられていて、ローラ
本体２２との間には軸方向の一定の隙間が形成確保され
てる。検知リング２９は、ローラ本体２２側（図５の右
側）の端部径が該ローラ本体２２の外径と略同じであっ
て、ローラ本体２２から軸心に沿って離れるに従って径
が漸次拡大する断面テーパ状に形成されており、制御ロ
ーラ６上の転写搬送ベルト１のベルト側縁部が乗り上げ
るようにして接触することで、図６及び図７の反時計回
り方向に回転駆動されるようになっている。

【００３６】上記の検知リング２９は、図１及び図２に
示すように、本体４１と、この本体４１の外周に外嵌合
されていて、転写搬送ベルト１と摩擦接触するための筒
状の摩擦部材４２とを有してなっている。摩擦部材４２
は、例えば、短繊維が混入されていて表面上の短繊維を
一定方向に突出させたゴム等、転写搬送ベルト１との間
での必要な摩擦係数の得られる材料からなっている。ま
た、本体４１の制御ローラ６とは反対の側（図１の左
側）の端部周縁には、半径方向外方に向かって突出する
外向きフランジ状の鍔部４３が設けられており、この鍔
部４３の制御ローラ６側（図１の右側）の面には、該鍔
部４３に対するベルト側縁の接触を緩和する弾性部材４
４が配置されている。

【００３７】上記制御ローラ６の可動端６ａ上における
検知リング２９のローラ本体２２とは反対の側（図５及
び図６の左側）には、ピニオン３０が配置されている。
このピニオン３０は軸部材２０に回転一体に連結されて
いる。一方、上記支持部材２３の第２凹部２５の底部に
は、ピニオン３０に噛合するラック３１が設けられてい
る。このラック３１のピッチラインは、制御ローラ６の
軸心に直交する方向における案内面２３ａとの間の寸法
が一定になるように、つまり、制御ローラ６の可動端６
ａが案内面２３ａ上を摺動する際にピニオン３０が常時
噛合するように設定されている。そして、制御ローラ６
上の転写搬送ベルト１が検知リング２９を回転駆動した
ときに、ピニオン３０が検知リング２９と同じ方向に回
転してラック３１上をベルト走行方向前側に転動し、こ
のことで、制御ローラ６の可動端６ａが引張コイルばね
２８の付勢力に抗してベルト走行方向前側に移動するよ
うになっている。

【００３８】そして、本実施形態では、上記検知リング
２９の本体４１の外周には、第１係止部としての凹溝４
１ａが設けられており、一方、摩擦部材４２の内周に
は、その凹溝４１ａに係合して本体４１に対する摩擦部
材４２の周方向の移動を規制する凸条４２ａが設けられ
ているまた、上記本体４１には、第２係止部としての周
溝４１ｂが設けられており、一方、摩擦部材４２には、
その小径部４１ｂに係合して本体４１に対する摩擦部材
４２の軸方向の移動を規制するフランジ部４２ｂが設け
られている。

【００３９】具体的には、上記本体４１の凹溝４１ａ及
び摩擦部材４２の凸条４２ａは、軸心に沿って延びるよ
うに設けられている。また、本体４１の周溝４１ｂは、
鍔部４３に沿って断面凹字状に形成されており、一方、
摩擦部材４２のフランジ部４２ｂは、該摩擦部材４２の
制御ローラとは反対側の開口縁に半径方向内方に突出す
るように設けられている。

【００４０】次に、上記のように構成された転写搬送ユ
ニットのベルト駆動装置Ｆにおけるベルト蛇行制御の作
動について説明する。

【００４１】ベルト駆動装置Ｆの転写搬送ベルト１は、
駆動ローラ４によりローラ３〜７間において反時計回り
方向に走行駆動される。このとき、制御ローラ６の可動
端６ａが引張コイルばね２８の付勢力により支持部材２
３の案内面２３ａ上をベルト走行方向後側に移動するの
で、転写搬送ベルト１は、制御ローラ６上を通過する際
に該制御ローラ６により可動端６ａ側に変位される。つ
まり、制御ローラ６上の転写搬送ベルト１は、走行に伴
い、可動端６ａ側に片寄るようになる。

【００４２】上記転写搬送ベルト１が可動端６ａ側に片
寄ってベルト側縁部が検知リング２９に接触すると、こ
の検知リング２９は転写搬送ベルト１により回転駆動さ
れる。すると、ピニオン３０が検知リング２９と同じ方
向に回転して支持部材２３のラック３１上をベルト走行
方向前側に転動する。これにより、制御ローラ６の可動
端６ａは、引張コイルばね２８の付勢力に抗して、支持
部材２３の案内面２３ａ上をベルト走行方向前側に移動
する。すると、制御ローラ６上の転写搬送ベルト１に
は、今度は、固定端６ｂ側に変位する方向の力が加わ
る。

【００４３】上記転写搬送ベルト１が固定端６ｂ側に変
位することにより、この転写搬送ベルト１は検知リング
２９から離れるようになる。これにより、検知リング２
９が回転駆動されなくなるので、ピニオン３０の回転が
止まり、制御ローラ６の可動端６ａをベルト走行方向前
側に移動させようとする力はなくなる。その結果、制御
ローラ６の可動端６ａは、引張コイルばね２８の付勢力
により、再び、ベルト走行方向後側に移動する。これに
より、制御ローラ６上の転写搬送ベルト１には、再び可
動端６ａ側に片寄る力が加わるようになる。

【００４４】以上のような作動の繰返しを通じて、転写
搬送ベルト１は、制御ローラ６上におけるベルト幅方向
の一定の位置を走行するようになる。つまり、転写搬送
ベルト１は、蛇行することなく走行することとなる。

【００４５】その際に、検知リング２９の本体４１と摩
擦部材４２とは、凹溝４１ａ及び凸条４２ａにより、本
体４１に対する摩擦部材４２の周方向の移動が規制され
るように係合しているので、転写搬送ベルト１が検知リ
ング１の摩擦部材４２に強く摩擦接触する場合でも、本
体４１に対する摩擦部材４２の周方向の滑は抑えられ
る。よって、ピニオン３０及びラック３１は、転写搬送
ベルト１との摩擦接触により回転駆動される検知リング
２９から、制御ローラ６の可動端６ａをベルト走行方向
前側に移動させるのに十分なトルクが得られるようにな
る。

【００４６】また、上記検知リング２９の本体４１と摩
擦部材４２とは、周溝４１ｂ及びフランジ部４２ｂによ
り、本体４１に対する摩擦部材４２の軸方向の移動が規
制されるように係合しているので、検知リング２９が、
制御ローラ６側の端部径よりも該制御ローラ６とは反対
側の端部径の方が大きい断面テーパ状をなしているにも
拘わらず、摩擦部材４２が本体４１に対し軸方向にずれ
て両者４１，４２間に滑りが生じるという事態は未然に
防止される。

【００４７】したがって、本実施形態によれば、４つの
画像形成部Ａ〜Ｄにより記録用紙ｐ上に各色のトナー像
が転写されるように該記録用紙ｐを搬送する転写搬送ベ
ルトが制御ローラ６の可動端６ａ側に変位したときに、
そのベルト側縁部を検知リング２９に摩擦接触させて該
検知リング２９を回転駆動し、そのときの検知リング２
９のトルクによりラック３１上のピニオン３０をベルト
走行方向前側に転動させ、それにより制御ローラ６の可
動端６ａをベルト走行方向前側に移動させてベルト蛇行
を制御するようにしたカラープリンタの転写搬送ユニッ
トにおいて、上記検知リング２９の本体４１に凹溝４１
ａを設ける一方、該検知リング２９の摩擦部材４２に
は、本体４１に対する摩擦部材４２の周方向の移動を規
制するように上記凹溝４１ａに係合する凸条４２ａを設
けるようにしたので、転写搬送ベルト１の側縁部を検知
リング２９に強く摩擦接触させるようにしても、本体４
１に対する摩擦部材４２の周方向のずれを防止すること
ができ、よって、ピニオン３０及びラック３１により制
御ローラ６の可動端６ａをベルト走行方向前側に移動さ
せるのに十分なトルクを得ることができる。

【００４８】さらに、上記本体４１に周溝４１ｂを設け
る一方、摩擦部材４２には、本体４１に対する摩擦部材
４２の軸方向の移動を規制するように上記周溝４１ｂに
係合するフランジ部４２ｂを設けるようにしたので、検
知リング２９が、制御ローラ６側の端部径よりも該制御
ローラ６とは反対側の端部径の方が大きい断面テーパ状
をなしているにも拘わらず、本体４１に対し摩擦部材４
２が制御ローラ６側にずれて両者４１，４２間に滑りが
生じるという事態についても未然に防止することができ
る。

【００４９】尚、上記の実施形態では、検知リング２９
の本体４１の第１係止部及び摩擦部材４２の第１係合部
を、それぞれ凹溝４１ａ及び凸条４２ａにより構成する
ようにしているが、第１係止部及び第１係合部を設ける
位置やその形状については、検知部材の全体形状等に応
じて適宜設計することができる。

【００５０】また、上記の実施形態では、検知リング２
９の本体４１及び摩擦部材４２にそれぞれ第２係止部と
しての周溝４１ｂ及び第２係合部としてのフランジ部４
２ｂを設けるようにしているが、本体４１に対する摩擦
部材４２の軸方向の移動が生じない場合や、生じたとし
ても特に不具合を招かない場合には、それら第２係止部
及び第２係合部を省略することができる。また、設ける
場合でも、それらの配置や形状については、特に限定さ
れるものではなく、例えば、第１係止部及び第１係合部
の機能を兼用できるようにしてもよい。

【００５１】また、上記の実施形態では、ピニオン３０
及びラック３１により移動手段を構成するようにしてい
るが、本発明では、検知リングのボス部にワイヤの一端
側を巻き付け、そのワイヤの他端を支持部材２３に止着
するようにしたワイヤ式のもの等、その他の構成の移動
手段を用いることができる。

【００５２】また、上記の実施形態では、制御ローラ６
の可動端６ａをベルト走行方向後側に常時付勢する引張
コイルばね２８により制御ローラ６上の転写搬送ベルト
１に可動端６ａ側の片寄りを付与するようにしている
が、そのような片寄りを付与する手段としては、例えば
制御ローラ以外のローラをベルト幅方向に対し傾斜させ
て配置する等、特に限定されない。

【００５３】また、上記の実施形態では、制御ローラ６
の一方の軸端のみを可動端とするようにしているが、両
方の軸端を可動端とすることができる。その場合、上記
の片寄付与手段は不要になる。

【００５４】さらに、上記の実施形態では、電子写真方
式のカラープリンタに組み込まれる転写搬送ユニットの
ベルト駆動装置Ｆの場合について説明しているが、本発
明は種々のベルト駆動装置に適用することができる。

【００５５】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１の発明に
よれば、被搬送物を搬送するベルトが蛇行時に摩擦接触
して回転駆動する検知部材のトルクを駆動源としてベル
ト蛇行を制御するようにしたベルト駆動装置において、
検知部材の本体に係止部を設ける一方、検知部材の摩擦
部材に、上記係止部に係合して本体に対する摩擦部材の
周方向の移動を規制する係合部を設けるようにしたの
で、ベルトが検知部材に摩擦接触して該検知部材を回転
駆動するときに、ベルトを検知部材の摩擦部材に強く摩
擦接触させるようにしても、摩擦部材が本体に対して周
方向に滑るのを抑えることができ、よって、制御ローラ
の可動端を移動させるに足りるだけの十分なトルクを得
ることができるようになる。

【００５６】請求項２の発明によれば、上記本体の係止
部を、半径方向内方に向かって凹陥しかつ軸方向に延び
るように形成された凹溝で構成する一方、摩擦部材の係
合部を、半径方向内方に向かって突出しかつ軸方向に延
びるように形成された凸条で構成するようにしたので、
上記請求項１の発明による効果を具体的に得ることがで
きる。

【００５７】請求項３の発明によれば、上記本体の係止
部を第１の係止部とするとともに、上記摩擦部材の係合
部を第１の係合部とした上で、本体に第２の係止部を設
ける一方、摩擦部材に、上記本体の第１係止部に係合し
て該本体に対する摩擦部材の軸方向の移動を規制する第
２の係合部を設けるようにしたので、上記請求項１の発
明による効果に加え、本体に対する摩擦部材の軸方向の
滑りも抑えることができる。

【００５８】請求項４の発明によれば、上記本体の第２
係止部を、該本体の制御ローラとは反対側の端部周縁に
半径方向内方に向かって凹陥するように設けられた周溝
で構成する一方、上記摩擦部材の第２係合部を、該摩擦
部材の制御ローラとは反対側の端部周縁に半径方向内方
に向かって突出するように設けられたフランジ部で構成
するようにしたので、上記請求項３の発明による効果を
具体的に得ることができる。

【００５９】請求項５の発明によれば、電子写真装置
を、上記のベルト駆動装置を備えるものとするようにし
たので、上記請求項１〜４の発明による効果を具体的に
得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係る転写搬送ユニットの検
知リングを示す分解側面図である。

【図２】制御ローラ側から見た検知リングを示す図であ
る。

【図３】転写搬送ユニットの全体構成を模式的に示す側
面図である。

【図４】転写搬送ユニットにおけるベルト駆動装置の全
体構成を示す側面図である。

【図５】記録用紙供給側から見たベルト駆動装置の制御
ローラ周辺部分を示す正面図である。

【図６】ベルト駆動装置の検知リング周辺部分を示す斜
視図である。

【図７】転写搬送ユニットのシャーシ外側から見た検知
リング周辺部分を示す側面図である。

【図８】従来の転写搬送ユニットの検知リングを示す図
１相当図である。

【符号の説明】

Ｆ ベルト駆動装置 １ 転写搬送ベルト（ベルト） ４ 駆動ローラ ５ テンションローラ（ローラ） ６ 制御ローラ ６ａ 可動端 ７ 案内ローラ（ローラ） ２９ 検知リング（検知部材） ３０ ピニオン（移動手段） ３１ ラック（移動手段） ４１ （検知リングの）本体 ４１ａ 凹溝（第１係止部） ４１ｂ 周溝（第２係止部） ４２ （検知リングの）摩擦部材 ４２ａ 凸条（第２係合部） ４２ｂ フランジ部（第２係合部） Ａ〜Ｄ 画像形成部（画像形成手段） ｐ 記録用紙（被搬送物）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒川 哲史 東京都東大和市桜が丘２丁目229番地 カ シオ計算機株式会社東京事業所内 (72)発明者 村尾 雅之 兵庫県神戸市兵庫区明和通３丁目２番15号 バンドー化学株式会社内 Ｆターム(参考） 2H032 AA05 AA15 BA18 BA23 3F023 AA05 BA02 BB01 BC01 GA03 3F049 AA02 BB04 BB11 LA02 LB03 3J049 AA01 BB05 BD01 BG04 CA10

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 軸心が互いに略平行となるように配置さ
   れた複数のローラと、 上記複数のローラ間に走行可能に巻き掛けられたエンド
   レスのベルトと、 上記複数のローラのうちの１つのローラからなり、上記
   ベルトを該ベルト上に載置された被搬送物を搬送するよ
   うに走行駆動する駆動ローラと、 上記複数のローラのうちの１つ以上のローラからなり、
   少なくとも一方の軸端が該ローラ上のベルトをローラ軸
   心に沿って変位させる方向に移動可能な可動端とされた
   制御ローラと、 上記制御ローラの可動端上に、該可動端側に変位したベ
   ルトとの摩擦接触により回転駆動されるように設けられ
   た検知部材と、 上記検知部材が回転駆動されて発生するトルクを受け、
   上記制御ローラの可動端を該制御ローラ上のベルトを検
   知部材から離れるように変位させる方向に移動させる移
   動手段とを備えたベルト駆動装置であって、 上記検知部材は、本体と、該本体の外周に外嵌合されて
   いて、ベルトと摩擦接触するための筒状の摩擦部材とを
   有してなり、 上記本体の外周に、係止部が設けられている一方、 上記摩擦部材の内周に、上記本体の係止部に係合して該
   本体に対する摩擦部材の周方向の移動を規制する係合部
   が設けられていることを特徴とするベルト駆動装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載のベルト駆動装置におい
   て、 本体の係止部は、半径方向内方に向かって凹陥しかつ軸
   心に沿って延びるように形成された凹溝からなり、 摩擦部材の係合部は、半径方向内方に向かって突出しか
   つ軸心に沿って延びるように形成された凸条からなるこ
   とを特徴とするベルト駆動装置。
3. 【請求項３】 請求項１又は２記載のベルト駆動装置に
   おいて、 本体の係止部は、第１の係止部であり、 摩擦部材の係合部は、第１の係合部であり、 上記本体に、上記第１係止部に加え、第２の係止部が設
   けられている一方、 上記摩擦部材に、上記第１係合部に加え、上記本体の第
   ２係止部に係合して該本体に対する摩擦部材の軸方向の
   移動を規制する第２の係合部が設けられていることを特
   徴とするベルト駆動装置。
4. 【請求項４】 請求項３記載のベルト駆動装置におい
   て、 本体の第２係止部は、該本体の制御ローラとは反対側の
   端部周縁に半径方向内方に向かって凹陥するように設け
   られた周溝からなり、 摩擦部材の第２係合部は、該摩擦部材の制御ローラとは
   反対側の端部周縁に半径方向内方に向かって突出するよ
   うに設けられたフランジ部からなることを特徴とするベ
   ルト駆動装置。
5. 【請求項５】 請求項１，２，３又は４記載のベルト駆
   動装置を備えた電子写真装置であって、 被搬送物は、トナー像が転写される記録用紙であり、 上記ベルト駆動装置のベルト走行路に沿って配置され、
   上記トナー像を形成するとともに該形成したトナー像を
   ベルト駆動装置のベルト上の上記記録用紙に転写する画
   像形成手段を備えていることを特徴とする電子写真装
   置。