JP3638793B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、紙やプラスチックシート等の転写体に画像を形成するプリンタ,複写機,ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、シート状の紙等の転写体にカラー画像を形成するプリンタは、一般に転写ドラム方式,中間転写方式,タンデム方式及び多重現像方式の4種の記録方式に分類される。このうち、近年の高速記録化の要請の下、記録速度において他の方式よりも優れたタンデム方式が多く採用されるようになっている。このタンデム方式のプリンタは、転写体の搬送方向にブラック,シアン,マゼンタ,イエローの各画像形成手段を適宜配置し、これら各画像形成手段に対して転写ベルトユニットで転写体を順次搬送し、各画像形成手段に形成された各色のトナー画像を順次転写体に転写した後、定着デバイス(定着手段)で所望のカラー画像を転写体に定着させるようになっている。
【0003】
このようなタンデム方式のプリンタに使用される転写ベルトユニットにおいては、複数の画像形成手段が転写体搬送方向に一列に配置されているため、給紙部から送り出される転写体を、駆動ローラと従動ローラに巻掛けられた無端状の転写ベルトで静電吸着して、各画像形成手段に搬送するようになっている。そして、各画像形成手段に対応して配置された転写ローラ(転写手段)が転写ベルトを介して転写体の裏面に帯電トナーと逆極性の電荷を与え、画像形成手段側の帯電トナーを転写体に転写させるようになっている。
【0004】
ここで、白黒画像のみが印刷される場合、他のカラーの画像形成手段に対応する各カラー転写ローラは何等印刷に関与しない。このような場合、カラーの画像形成手段及びカラー転写ローラを作動し続けると、画像形成手段及びカラー転写ローラの寿命を短くするだけで、印刷コストも高くなる。そのため、白黒画像のみが印刷される場合には、各カラー転写ローラを所定位置まで退避(下降)させて、カラーの画像形成手段と転写ベルトとの圧接状態を解除すると共に、カラーの画像形成手段の作動を停止するようになっている。尚、カラー画像が印刷される場合には、各カラー転写ローラを所定の退避位置から所定の印刷位置まで移動(上昇)させて、各カラー転写ローラと画像形成手段との間に転写ベルトを挟圧するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、このようなカラープリンタに対して、高速化・高画質化の要望はもちろんのこと、小型化の要望も大きくなっている。しかしながら、上記のように、シアン,マゼンタ,イエローの各カラーの画像形成手段に対応する各カラー転写ローラを昇降するように構成されたカラープリンタは、各カラー転写ローラを支持体により支持し、その支持体の一端側を回動中心として支持体を回動させることにより、各カラー転写ローラを各カラーの画像形成手段に対して昇降させるようになっている。したがって、このような従来のカラープリンタは、支持体の他端側に位置するカラー転写ローラの昇降量が大きくなるため、それら各カラー転写ローラの昇降スペースを充分に確保し、昇降手段の収容スペースを充分に確保する必要があることから、小型化の設計に制限があった。
【0006】
そこで、本発明は、転写ローラの昇降手段の構造を簡単化すると共に、転写ローラを僅かなスペースでもって昇降させることにより、転写ベルトユニットを小型化することができ、ひいてはカラープリンタを小型化することができる技術の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、転写体を吸着保持して走行する転写ベルトに沿って白黒用画像形成手段と複数のカラー用画像形成手段とを配置すると共に、これら画像形成手段に対応させて白黒用転写手段とカラー用転写手段とを配置し、これら画像形成手段に形成されたトナー像を転写体に前記各転写手段で順次転写して、転写体にカラー画像を形成する画像形成装置に関するものである。そして、前記カラー用転写手段を支持体で支持する一方、前記白黒用転写手段をベースプレートで支持し、前記支持体と前記ベースプレートのいずれか一方から延びる一対のガイド部材に、この一対のガイド部材に対応するように前記支持体と前記ベースプレートのいずれか他方に形成したカム溝をスライド可能に係合し、昇降力付与手段によって前記支持体に昇降力を付与することにより、前記ガイド部材を前記カム溝内でスライドさせて、前記支持体を前記カラー用画像形成手段に対して平行に昇降させるようになっている。また、この発明において、前記カム溝が、転写体走行方向と平行に延びる横溝部と、この横溝部から斜め上方へ延びる斜め溝部とを備えている。また、この発明において、前記昇降力付与手段が、転写体走行方向の力を前記支持体に作用させることを特徴としている。ここで、白黒用画像形成手段とは、ブラックのトナーが使用される画像形成手段をいう。また、カラー用画像形成手段とは、シアン,マゼンタ,イエローやその他のカラートナーが使用される画像形成手段をいう。
【0008】
このような構成の本発明によれば、複数のカラー用転写手段がカム溝とガイド部材のスライドにより平行に昇降されるため、カラー用転写手段の昇降量を従来例よりも少なくしても、カラー用転写手段が画像形成手段から確実に離間する。したがって、昇降するカラー用転写転写手段が小さな収容スペース内に収容される。また、このような構成の本発明によれば、支持体がカム受け部材を介して転写体走行方向の一方向へ付勢されると、支持体がカム溝の斜め溝部に係合するガイド部材によって案内され、斜め上方へ移動する。そして、ガイド部材がカム溝の横溝部に当接する位置まで移動すると、支持体が転写体走行方向へ付勢されているため、ガイド部材がカム溝の横溝部をスライド移動し、ガイド部材がその横溝部に確実に係合する。その結果、カラー用転写手段が下方へ押圧されても、ガイド部材が横溝部でロックされることになり、カラー用転写手段が転写作業時に画像形成手段から離間することがない。一方、支持体がカム受け部材を介して転写体走行方向の他方向へ付勢されると、ガイド部材がカム溝の横溝部をスライドして横溝部から抜け出し、その後ガイド部材が斜め溝部に沿って移動するため、支持体が下降し、カラー用転写手段が画像形成手段から離間する。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明の昇降力付与手段が、前記一対のガイド部材のうちの回動可能なガイド部材を回動させるアクチュエータと、このアクチュエータによって回動させられるガイド部材と一体に回動するカムと、前記支持体に取り付けられて前記カムに摺接するカム受け部材と、を備えたことを特徴としている。ここで、アクチュエータは、モータはもちろんのこと、ガイド部材に回動力を与えることができるものであればよい。
【0012】
このような構成の本発明によれば、アクチュエータの回動力がカム及びカム受け部材を介して支持体に昇降力として伝えられる。
【0013】
請求項3の発明は、前記請求項2の発明において、前記カム受け部材が、弾性部材であることを特徴としている。
【0014】
このような構成の本発明によれば、支持体には弾性部材を介して昇降力が付与されることになり、支持体が円滑に作動することになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳述する。
【0019】
〈カラープリンタの概略構成〉
図1は、本発明の実施の形態に係るカラープリンタ(画像形成装置)の概略構成図である。
【0020】
先ず、図1に基づいてカラープリンタ2の概略構成を説明する。カラープリンタ2は、転写体としてのシート3を一枚ずつ送り出す給紙部4と、この給紙部4から送り出されたシートを後述する作像部5まで搬送する搬送部6と、この搬送部6によって搬送されたシートに転写すべきトナー画像を形成する作像部(作像ユニット)5と、前記搬送部6によって搬送されたシートを受け取り、そのシートを所定方向に搬送すると共に、そのシートに作像部5で形成されたトナー像を転写する転写搬送部7と、この転写搬送部7によって搬送されたシート上のトナー像をシートに定着させる定着部8と、この定着部8から排出されたシートを受け取る排紙部10と、前記作像部5に向けて露光用のレーザ光を照射する光学ユニット11と、を備えている。
【0021】
給紙部4は、第1の給紙トレイ12上に積載したシート3を給紙ローラ13とリバースローラ14とで一枚ずつ送り出す第1給紙部15と、手差しトレイ16上のシート(図示せず)を給紙ローラ17で送り出す第2給紙部18とからなっている。
【0022】
搬送部6は、第1給紙部15から送り出されたシート3の移動を案内する搬送路20と、この搬送路20の途中に配置された搬送ローラ21と、この搬送ローラ21からシートを受け取り、シートの斜行を補正して作像部5に送り込むレジストローラ対22と、このレジストローラ対22よりもシート搬送方向上流側の搬送路20に接続される手差し搬送路23とからなっている。
【0023】
作像部(作像ユニット)5は、シート搬送方向上流側から順に、ブラックのトナー(以下、ブラックと略称する)を有する第1作像部24、シアン顔料を含むトナー(以下、シアンと略称する)を有する第2作像部25、マゼンタ顔料を含むトナー(以下、マゼンタと略称する)を有する第3作像部26及びイエロー顔料を含むトナー(以下、イエローと略称する)を有する第4作像部27とからなっている。そして、第1から第4の各作像部24〜27は、円筒状の感光体ドラム(感光体)28と、この感光体ドラム28の外周面にトナー画像を作成する現像デバイス30と、感光体ドラム28上の残留トナーを除去するファーブラシ31及びクリーニングブレード32を備えたクリーニングデバイス33と、感光体ドラム28に電荷を付与して感光体ドラム28を帯電させる帯電デバイス34とを有している。
【0024】
尚、この作像部5は、その支持フレーム35と一体でカラープリンタ本体36から引き出すことができるようになっている。又、シート搬送方向に順次配置された各感光体ドラム28は、その外周の両端部が図示しないベアリングで高精度に回動できるように支持されている。その結果、色ズレが防止され、高精度の画像が形成される。更に、各感光体ドラム28は、図示しない駆動手段(例えば、遊星ローラ減速機付サーボモータ)によって高精度に回転駆動されるようになっている。
【0025】
転写搬送部7は、フッ素系樹脂材料製の無端状転写ベルト37と、この転写ベルト37を巻掛ける駆動ローラ38及びテンションローラ(従動ローラ)40と、各感光体ドラム28と対向する位置にそれぞれ配置された転写ローラ41a,41b,41c,41dとを有している。そして、これら転写ローラ41a〜41dと各感光体ドラム28とで転写ベルト37を挟むようになっている。又、転写ベルト37の内周側の適当な位置にベルトガイドローラ43が配置されている。尚、この転写搬送部7は、感光体ドラム28,転写ローラ41a〜41d及び転写ベルト37の劣化防止のため、プリント停止時に転写ローラ41a〜41d,転写ベルト37等を備えた転写ベルトユニットを2点鎖線位置まで下降させると共に、テンションローラ40を僅かに駆動ローラ側に移動させ、感光体ドラム28と転写ローラ41a〜41dに作用する圧力、及び転写ベルト37に作用するテンションを解放するようになっている。又、この転写搬送部7は、白黒画像のみを作成する場合、他のシアン,マゼンタ,イエローの各転写ローラ41b〜41dを感光体ドラム28から離間させる機構(図示せず)を備えている。ここで、駆動ローラ38は、図示しないトルクリミッタを介して図示しない駆動モータに連繋されており、所定以上のトルクが作用すると駆動モータに対してすべりを生じるようになっている。したがって、転写ベルト37は、駆動ローラ38によって駆動力を付与されているが、感光体ドラム28の回転に従動することになる。
【0026】
定着部8は、ヒータを内蔵した加熱ローラ44と、定着ローラ45と、これら加熱ローラ44と定着ローラ45とに巻掛けられた金属製の無端状ベルト46と、定着ローラ45に押し付けられる加圧ローラ47とを有している。そして、無端状ベルト46の外表面に油を供給するドナーローラ48と、このドナーローラ48にころがり接触するオイルローラ50とクリーニングローラ51とが配置されている。
【0027】
排紙部10は、定着部8から排出されたシートを排出路53を介してカラープリンタ本体36上部に導き、画像形成面を裏にして積載する排紙トレイ54を有している。尚、排紙カバー52は、ジャム処理する際にはカラープリンタ本体36から引き出し、ジャム処理しない場合にはカラープリンタ本体36内に収納することができるようになっている。
【0028】
光学ユニット11は、ポリゴンスキャナミラー55と結像レンズ56,57及びミラー58とが各感光体ドラム28に対応して配置されており、レーザー光を光学ユニット支持板60に形成されたスリット61から感光体ドラム28に向けて照射するようになっている。
【0029】
このように構成されたカラープリンタ2は、第1給紙部15又は第2給紙部18からシートが送り出されると、そのシートが搬送部6によって第1作像部24の感光体ドラム28と転写搬送部7の転写ベルト37との間に送り込まれる。そして、シートは、感光体ドラム28と転写ローラ41a〜41dとの間を転写ベルト37で搬送される間に、ブラック,シアン,マゼンタ,イエローの各感光体ドラム28に形成されたトナー像が順次転写される。そして、カラー画像の転写が終了したシートは、転写ベルト37によって定着部8の定着ローラ45と加圧ローラ47との間に送り込まれ、ここで加熱・加圧されてカラートナー像が定着される。定着作業が終了したシートは、排紙トレイ54上に排出されることになる。
【0030】
〈転写搬送部の詳細〉
次ぎに、転写搬送部7の詳細を図2〜図4に基づき説明する。
【0031】
このうち、図2は、プリント停止時(転写ベルトユニットの下降位置)における転写搬送部7の一部を省略して示す正面図である。又、図3は、プリント時(転写ベルトユニットの上昇位置)における転写搬送部7の一部を省略して示す正面図である。更に、図4は、図3のA−A線に沿った断面図である。
【0032】
これらの図に示すように、転写搬送部7は、プリンタ本体36に固定される転写ベルトユニット支持フレーム70と、この転写ベルトユニット支持フレーム70に取り付けられた昇降手段71と、この昇降手段71で昇降可能に支持された転写ベルトユニット72とを備えている。
【0033】
(昇降手段)
このうち、昇降手段71は、転写ベルトユニット支持フレーム70に回動可能に支持された回転軸73と、この回転軸73に固定されたカム74と、回転軸73を回転駆動するモータ75とを備えている。尚、回転軸73は、転写ベルトユニット支持フレーム70の転写体搬送方向(図3中B方向)に所定の間隔をあけて一対配置されている。又、カム74は、図4に示すように、回転軸73の両端部側に一対固定されており、転写ベルトユニット72を図2の下方位置と図3の上方位置の間を平行に昇降させるようになっている。更に、モータ75は、制御手段としてのコントローラ76に接続されており、このコントローラ76から出力された制御信号に基づいて作動するようになっている。尚、コントローラ76は、プリンタ本体36側に取り付けられた図示しないスイッチや、作像ユニット5の図示しない引き出しレバーのスイッチ等からの信号に基づいて、モータ75に制御信号を出力するようになっている。
【0034】
(転写ベルトユニット)
転写ベルトユニット72は、前記した駆動ローラ38、テンションローラ40及び各転写ローラ41a〜41dをベースプレート77の一対の側板78,78で回動可能に支持するようになっている(図4参照)。尚、テンションローラ41b〜41dは、後述する昇降プレート93,93を介して側板78,78に支持されている。そして、ベースプレート77の側板78には張り出し部80が形成され、この張り出し部80の下面80a側に支持板バネ81が取り付けられている。この支持板バネ81は、ベースプレート77に固定される基部81aと、たわみ変形する可撓部81bとからなっており、図3に示すように、張り出し部80の図中左右方向に所定の間隔をあけて取り付けられている。そして、この支持板バネ81の可撓部81bが前記カム74によって支持されている。したがって、転写ベルトユニット72は、転写ベルトユニット支持フレーム70上に弾性的に支持されていることになる。
【0035】
ベースプレート77の側板78下方には、ガイドピン82が取り付けられており、このガイドピン82が転写ベルトユニット支持フレーム70の昇降ガイド溝83にスライドできるように係合されている。したがって、転写ベルトユニット72は、回動するカム74で正確に上下方向に昇降させられる。
【0036】
(位置決めピン)
又、図5に示すように、この転写ベルトユニット72の張り出し部80の上面80bには、作像ユニット5側の位置決め穴84,85,86に係合する樹脂材料製の位置決めピン87が取り付けられている。したがって、転写ベルトユニット72がカム74で図3の状態まで持ち上げられると、転写ベルトユニット72は支持板バネ81の弾性力で作像ユニット5側に押圧されると共に、作像ユニット5側の位置決め穴84,85,86に係合する位置決めピン87により作像ユニット5に対して正確に位置決めされる。
【0037】
位置決めピン87は、図5に示すように、転写体搬送方向上流側で且つ転写体搬送方向と直交する方向に一対配置されると共に、転写体搬送方向下流側で且つ転写体搬送方向と直交する方向に一対配置されている。この位置決めピン87は、図2〜図5に示すように、平板状の基板部87aを備えており、この基板部87aの上面が作像ユニット5側の位置決め面88に当接して、転写ベルトユニット72の上昇端位置を規制するストッパ面又は位置決め面としても機能する(図3参照)。このように、位置決めピン87を樹脂材料で形成することにより、転写ベルトユニット72を作像ユニット5に押圧する際に、位置決めピン87の基板部87aで衝撃を吸収することができ、転写ベルトユニット72を作像ユニット5に対して静かに位置決めすることができる。又、位置決めピン87を樹脂材料で形成することにより、位置決めピン87を作像ユニット5側の位置決め穴84,85,86に円滑に係合することができ、転写ベルトユニット72と作像ユニット5の位置決め作業を円滑に行うことが可能となる。
【0038】
ここで、図5に示すように、作像ユニット5の底部の位置決め面5aには、上記張り出し部80の位置決めピン87に係合する第1〜第3の3種類の位置決め穴84〜86が形成されている。このうち、第1の位置決め穴84は、転写体搬送方向上流側の一方の位置決めピン87に対して僅かの隙間で係合する丸穴である。又、第2の位置決め穴85は、転写体搬送方向上流側の他方の位置決めピン87に対して転写体搬送方向に対しては僅かな隙間で係合する一方、転写体搬送方向と直交する方向に対しては充分な隙間を持って係合する長穴である。更に、第3の位置決め穴86は、転写体搬送方向下流側の一対の位置決めピン87に充分な隙間をもって係合する丸穴であり、位置決め穴本来の機能を有していない。これは、転写体搬送方向上流側の一対の位置決めピン87と作像ユニット5側の位置決め穴84,85との係合により、作像ユニット5と転写体ベルトユニット72との位置決めが確実に行えるためである。
【0039】
このように、本実施の形態は、転写体搬送方向上流側で且つ転写体搬送方向と直交する方向に一対配置された位置決めピン87,87と位置決め穴84,85とにより、転写体ベルトユニット72が作像ユニット5に対して位置決めされるため、転写ベルトユニット72による転写体の搬送開始位置が転写体搬送方向上流側で精度よく位置決めされると共に、転写体の搬送方向が正確に位置決めされることになり、作像ユニット5に対する転写体の搬送が常時正確に行われる。その結果、転写ベルトユニットによって搬送される転写体に作像ユニットのトナー画像が精度よく転写され、カラー画像形成時の色ずれがより一層効果的に抑制される。
【0040】
又、この実施の形態は、上記のように、転写体搬送方向上流側に一対配置された位置決めピン87,87及び位置決め穴84,85のうちの一方の位置決めピン87と位置決め穴84が、転写体搬送方向及び転写体搬送方向と直交する方向に対して僅かな隙間で係合するように形成されており、又、他方の位置決めピン87と位置決め穴85が、転写体搬送方向に僅かな隙間で係合する一方、転写体搬送方向と直交する方向に充分な隙間をもって係合するように形成されているため、一対の位置決めピン87,87間の寸法誤差及び一対の位置決め穴84,85間の寸法誤差を、他方の位置決めピン87と他方の位置決め穴85との隙間で吸収することができ、転写ベルトユニット72と作像ユニット5との位置決めを円滑に行うことができる。
【0041】
尚、本実施の形態において、転写体搬送方向下流側の一対の位置決めピン87を作像ユニット5側の位置決め穴86に係合させる構成を採用した理由は、転写ベルトユニット72の上昇端位置のストッパ又は位置決め面としても機能する位置決めピン87を4箇所共通で使用することにより、部品点数を少なくし、部品管理を容易にすると共に、部品コストの低減を図るためである。
【0042】
(転写ベルトユニット支持フレーム)
転写ベルトユニット支持フレーム70は、図4に示すように、一対の側板70aとこの一対の側板70aを接続する底板70bとを備えており、充分な強度を有している。又、ベースプレート77は、図4に示すように、転写ベルトユニット支持フレーム70の内側に収容される大きさであり、転写ベルトユニット支持フレーム70と同様に、一対の側板78,78とこの一対の側板78,78を接続する底板79とを備えており、駆動ローラ38や転写ローラ41a等を支持し得る充分な剛性を有している。
【0043】
〈転写ベルトユニットの転写ローラ昇降手段及びテンション解除手段〉
又、転写ベルトユニット72は、図2及び図3に示すように、第2作像部25に対応する転写ローラ41b、第3作像部26に対応する転写ローラ41c及び第4作像部27に対応する転写ローラ41dのみを同時に昇降させる転写ローラ昇降手段90を備えている。尚、転写ローラ41b,41c及び41dは、図3の2点鎖線位置まで降下する。更に、転写ベルトユニット72は、プリント停止時の退避位置(図2の位置)まで下降した際に、テンションローラ40を駆動ローラ38側へ移動させ、転写ベルト37のテンションを解除するテンション解除手段91を備えている。
【0044】
(転写ローラ昇降手段)
先ず、転写ローラ昇降手段(転写手段用昇降機構)90について、図4、図6〜図7に基づき説明する。これらの図に示すように、転写ローラ(カラー用転写手段)41b〜41dは、その回転軸92の両端部がそれぞれ昇降プレート(支持体)93に回動可能に支持されている。これら転写ローラ41b〜41dの両端部を支持する一対の昇降プレート93には、それぞれほぼ同一形状の一対のカム溝94が長手方向(図6中のC1方向)に所定の間隔をもって形成されている。このカム溝94は、図6及び図7において示すように、C1方向に延びる横溝部95と、この横溝部95から斜め右上方に向かって延びる斜め溝部96とからなっており、ベースプレート77に支持されたガイド軸(ガイド部材)97がスライド可能な状態で係合されている。この一対のカム溝94に係合されるガイド軸97のうち、図6中の右側のガイド軸97は、このガイド軸97と一体に回動する偏心円板カム(カム)98を昇降プレート93の側面近傍位置に備えている。又、この偏心円板カム98を備えたガイド軸97は、モータ(アクチュエータ)100に接続されており、このモータ100で回転駆動されるようになっている。そして、昇降プレート93の側面には、偏心円板カム98を隙間をもって挟むように一対のガイドリブ101が形成されており、このガイドリブ101には、偏心円板カム98の外周面に弾性接触する板状バネ部材(カム受け部材)102が取り付けられている。この板状バネ部材102は、ガイドリブ101との間に所定の隙間が生じるように、偏心円板カム98側に張り出すように取り付けられている。したがって、図6中右側の板状バネ部材102が偏心円板カム98に押圧されると、板状バネ部材102が昇降プレート93を図6中C1方向に付勢することになる。又、図7中左側の板状バネ部材102が偏心円板カム98に押圧されると、板状バネ部材102が昇降プレート93を図7中C2方向に付勢することになる。これによって、板状バネ部材102によって付勢された昇降プレート93が円滑に作動する。
【0045】
このように構成された転写ローラ昇降手段90は、図6の状態において、コントローラ76からモータ100に作動制御信号が出力され、その作動制御信号に基づいてモータ100が回動し、図中右側の板状バネ部材102が偏心円板カム98で押圧されて撓み変形すると、昇降プレート93が板状バネ部材102によって図中C1方向へ付勢される。その結果、ガイド軸97がカム溝94の斜め溝部をスライドし、昇降プレート93が斜め上方へ上昇する。そして、ガイド軸97が横溝部95の下方壁95aに当接すると、昇降プレート93が更に板状バネ部材102によって図中C1方向へ付勢される。その結果、ガイド軸97とカム溝94の横溝部95とが完全に係合し(図7参照)、転写ローラ41b〜41dが作像ユニット5側(図7中上方側)から押圧されても、昇降プレート5が下降することがない。即ち、昇降プレート93は、図7に示す上端位置においてガイド軸97でロックされることになる。
【0046】
一方、転写ローラ昇降手段90は、図7の状態において、図中左側の板状バネ部材102が偏心円板カム98によって押圧されて撓み変形すると、昇降プレート93が板状バネ部材102によって図中C2方向へ付勢される。その結果、ガイド軸97とカム溝94の横溝部95との係合が解除され、昇降プレート93のロック状態が解除されることになる。以後、図7中左側の板状バネ部材102が更に偏心円板カム98に押圧されると、ガイド軸97がカム溝94の斜め溝部96内をスライドすることになり、昇降プレート93が2点鎖線位置まで斜めに下降する。その結果、第2作像部25から第4作像部27に対応する各転写ローラ41b〜41dが図6に示す所定の退避位置(図7の2点鎖線位置)まで下降する。
【0047】
このように、本実施の形態の転写ローラ昇降手段90によれば、昇降プレート93は、ガイド軸97とカム溝94との摺動により、平行に上下動し、各転写ローラ41b〜41dが同様に上下動するため、転写ローラ41b〜41dの退避量(下降寸法)を小さくすることができ、転写ベルトユニット72の高さ寸法(方向寸法)を小さくすることができるので、転写ベルトユニット72を小型化することが可能となる。よって、この転写ベルトユニット72を使用するカラープリンタ2を小型化することが可能となる。
【0048】
ここで、転写ローラ昇降手段90は、プリント停止時等において、転写ベルトユニット72が作像ユニット5から離間させられて図2の位置に下降する際に、コントローラ76からモータ100に制御信号が出力されて、図7に示す上端位置から図6に示す下端位置まで昇降プレート93を下降させる。又、転写ローラ昇降手段90は、第1作像部24のみを使用し、白黒画像のみ作成する場合も、図7に示す上端位置から図6に示す下端位置まで昇降プレート93を下降させる。したがって、図7に示すように、昇降プレート93が上端位置に上昇させられる場合は、カラー画像のプリント時である。
【0049】
尚、上記実施の形態は、カム溝94を昇降プレート93に形成し、ガイド軸97をベースプレート77で支持する態様を示したが、これに限られず、ガイド軸97を昇降プレートで支持し、カム溝をベースプレート77に形成するようにしてもよい。又、カムとしては偏心円板カム98に限られず、昇降プレート93に昇降力を付与し得るカムであればよい。又、上記実施の形態は、偏心円板カム98がガイド軸97と一体回動するように構成されているが、偏心円板カム98をガイド軸97と別に配置し、ガイド軸97を回動させず、偏心円板カム98のみを回動させるようにしてもよい。
【0050】
(テンション解除手段)
次ぎに、転写ベルト37のテンション解除手段91を、図8及び図9に基づいて説明する。尚、図8は、テンションローラ40が転写ベルト37にテンションを与える位置に保持されている状態を示している。又、図9は、テンションローラ40が転写ベルト37のテンションを解除する位置に保持されている状態を示している。
【0051】
これらの図に示すテンション解除手段91は、図2及び図3に示す転写ベルトユニット72のベースプレート77にスライド可能な状態で係合されたテンションローラ支持プレート110と、このテンションローラ支持プレート110を駆動ローラ38から離す方向(図中D方向)に常時付勢するテンションスプリング111とを有している。
【0052】
このうち、テンションローラ支持プレート110は、テンションローラ40の回転軸40aの両端部をそれぞれ回動可能に支持するため、図4に示すベースプレート77の両側の側板78とこの側板78にガイドピン112を介して固定されたガイドプレート113との間にそれぞれスライド可能に係合されており、一対のガイドピン112にスライド可能に係合する長穴14が形成されている。
【0053】
テンションスプリング111は、その一端がテンションローラ支持プレート110に係合され、その他端が転写ベルトユニット72のベースプレート77に係合されて、転写ベルト37にテンションを与える方向(D方向)へテンションローラ支持プレート110を常時付勢する引っ張りバネである。尚、テンションローラ支持プレート110は、図8に示すように、ガイドピン112が長穴114の左側端部に当接するまでテンションスプリング111により図中右方向(D方向)へ引っ張られるようになっている。
【0054】
ここで、カム74が図8中矢印E方向へ回動し、そのカム74の回動に伴って転写ベルトユニット72が図3の位置から図2の位置へ向けて下降すると、テンションローラ支持プレート110の先端のフック115がカム74のアーム116に係合する。そして、テンションローラ支持プレート110は、図9に示すように、カム74と共に回動するアーム116によってテンションスプリング111のバネ力に抗して所定量L1移動させられる。その結果、転写ベルト37のテンションが解放される。
【0055】
一方、テンションローラ支持プレート110は、カム74が時計回り方向(図9中F方向)に所定角度回動させられ、転写ベルトユニット72が作像ユニット5側へ向けて移動させられると(図2の位置から図3の位置へ向けて上昇させられると)、カム74のアーム116とテンションローラ支持プレート110のフック115との係合が解除され、テンションスプリング111により図8に示す位置まで移動させられる。その結果、テンションローラ支持プレート110に対して回動可能に支持されたテンションローラ40が転写ベルト37に張力を与えることになる。
【0056】
このような構成のテンション解除手段91によれば、転写ベルトユニット72が下降すると自動的に転写ベルト37のテンションを解除し、転写ベルトユニット72が上昇すると自動的に転写ベルト37にテンションを与えることになる。したがって、このテンション解除手段91を備えたカラープリンタ2は、転写ベルトユニット72の下降時、即ち機械停止時には転写ベルト37のテンションを解除し、転写ベルト37の耐久性を向上させることができ、長期に亘り円滑な画像印刷を可能とすることができるため、カラープリンタ2に対する信頼性を格段に向上させることができる。
【0057】
(テンション解除手段の他の実施の形態)
図10は、テンション解除手段の他の実施の形態を示すものである。この図に示すテンション解除手段121は、機械停止状態、即ち転写ベルトユニット72が最下端位置まで下降した状態(図2の状態)において、カム74が図9の位置からG方向に所定角度θだけ更に回動するようになっている。そして、図1に示すプリンタ本体36から作像ユニット5を引き出す際に、作像ユニット5の引き出し動作をセンサ122が関知すると、その検知信号がセンサ122からコントローラ76に出力され、コントローラ76から回転軸73を駆動するモータ75に制御信号が出力される。そして、モータ75がコントローラ76からの制御信号に基づいて回転軸73を所定角度回動させ、カム74を退避位置から中間位置まで回動させる。その結果、テンションローラ支持プレート123がテンションスプリング124に付勢されて図10中右方向(H方向)へ所定寸法L2だけ移動し、転写ベルト37の弛みが少なくなるようにテンションローラ40で転写ベルト37に張りを与える。ここで、カム74は、中間位置から退避位置まで回動しても転写ベルトユニット72の位置が変化しないように、支持板バネ81と接触するカム面125が回転軸73の回動中心を中心とする半径寸法Rで円弧状に形成されている。
【0058】
このような実施の形態のテンション解除手段121を備えたカラープリンタ2は、作像ユニット5を引き出す際に、弛んだ転写ベルト37が張られ、転写ベルト37が引き出される作像ユニット5に引っかかるようなことがなくなる。したがって、このようなテンション解除手段121を備えたカラープリンタ2は、転写ベルトユニット72の昇降量を少なくすることができ、カラープリンタ2の高さ寸法を小さくすることができ、カラープリンタ2の小型化を図ることができる。
【0059】
〈転写ローラ支持軸受〉
図11及び図12は、転写ローラ41a〜41dの回転軸130a〜130dを回動可能に支持する軸受ユニット131の詳細を示す図である。これらの図に示すように、軸受ユニット131は、導電性材料で形成された軸受132と、この軸受132を図中上方へ付勢する導電性材料製の圧縮バネ133とからなっており、転写ベルトユニット72のベースプレート77の側板78と昇降プレート93の軸受収容溝134内にそれぞれスライド可能な状態で収容されている。
【0060】
そして、軸受132の下端には、圧縮バネ133の上端部に係合する突起135が形成され、圧縮バネ133と軸受132とが常時接触状態を保つことができるようになっている。又、圧縮バネ133の下端には、図示しない外部の電源にワイヤ136を介して接続された導電部137が配置されている。尚、転写ローラ41a〜41dは、ウレタンゴム・EPDM・シリコンゴム等のソリッド発泡樹脂で形成されており、その回転軸130a〜130dが通電可能な金属で形成されている。
【0061】
このように構成された軸受ユニット131は、転写ローラ41a〜41dの回転軸130a〜130dが軸受132の軸受穴138内を転動することになり、軸受132と回転軸130a〜130dとの接触面が変化するため、回転軸130a〜130dの端部と板状接触端子とが常時一箇所で摺接するように構成された従来技術に比較し、通電不良を生じにくく、長期に亘り確実に転写ローラ41a〜41dに通電することが可能になる。尚、回転軸130a〜130dの端部と板状接触端子とが常時一箇所で摺接するように構成された従来技術は、両者の摺接部が早期に磨耗したり、いわゆる焼き付き等の不具合を生じ、通電不良を生じる虞があった。
【0062】
したがって、本実施の形態の軸受ユニット131を備えたカラープリンタ2は、転写ローラ41a〜41dに確実に通電して、転写ベルト37を介して転写体の裏面に帯電トナーと逆極性の電荷を与え、転写体に帯電したトナーを確実に転写することができ、長期に亘り高画質の画像を形成することができる。
【0063】
又、本実施の形態は、上記のように導電部137,圧縮バネ133及び軸受132を介して転写ローラ41a〜41dに通電するように構成されているため、第2作像部25から第4作像部27に対応する転写ローラ41b〜41dを昇降させる場合でも、転写ローラ41a〜41dと軸受132とが常時接触しており、転写ローラ41b〜41dに確実に通電される。したがって、本実施の形態の軸受ユニット131を使用したカラープリンタ2は、複数の転写ローラ41b〜41dを昇降させるような場合でも、転写ローラ41b〜41dに確実に通電することができ、高画質の画像を確実に形成することができる。尚、転写ローラ41b〜41dの回転軸130b〜130dの端部と板状接触端子とが常時一箇所で摺接するように構成された従来技術は、転写ローラ41b〜41d側が板状接触端子に対して昇降すると、転写ローラ41b〜41dと板状接触端子とを常時確実に接触させておくことが困難であるという問題を有していた。
【0064】
又、本実施の形態によれば、全ての転写ローラ41a〜41dが導電部137,圧縮バネ133及び軸受132を介して通電されるようになっているため、転写ローラ41a〜41dに通電するための構成が同一の構成でよく、構成が複雑化することがない。
【0065】
尚、上記実施の形態は、軸受132が圧縮バネ133及び導電部137を介して外部電源に接続されるようになっているが、外部電源から延びるワイヤ136と圧縮バネ133とを接続し、導電部137を省略するようにしてもよい。又、上記実施の形態は、画像形成装置としてのカラープリンタを例に採って説明したが、これに限られず、ファクシミリ,複写機等に広く適用することができる。更に、上記実施の形態において、感光体としてドラム状感光体を例示したが、これに限られず、ベルト状の感光体等にも適用ができる。
【0066】
【発明の効果】
本願発明によれば、複数のカラー用転写手段がカム溝とガイド部材のスライドにより平行に昇降されるため、カラー用転写手段の昇降量を従来例よりも少なくしても、カラー用転写手段が画像形成手段から確実に離間する。したがって、昇降するカラー用転写転写手段が小さな収容スペース内に収容される。また、このような構成の本発明によれば、支持体がカム受け部材を介して転写体走行方向の一方向へ付勢されると、支持体がカム溝の斜め溝部に係合するガイド部材によって案内され、斜め上方へ移動する。そして、ガイド部材がカム溝の横溝部に当接する位置まで移動すると、支持体が転写体走行方向へ付勢されているため、ガイド部材がカム溝の横溝部をスライド移動し、ガイド部材がその横溝部に確実に係合する。その結果、カラー用転写手段が下方へ押圧されても、ガイド部材が横溝部でロックされることになり、カラー用転写手段が転写作業時に画像形成手段から離間することがない。一方、支持体がカム受け部材を介して転写体走行方向の他方向へ付勢されると、ガイド部材がカム溝の横溝部をスライドして横溝部から抜け出し、その後ガイド部材が斜め溝部に沿って移動するため、支持体が下降し、カラー用転写手段が画像形成手段から離間する。
【0068】
また、本発明は、昇降力付与手段が、回動可能なガイド部材を回動させるアクチュエータと、このアクチュエータによって回動させられるガイド部材を一体に回動するカムと、前記支持体に取り付けられて前記カムに摺接するカム受け部材とを備え、アクチュエータの回動力がカム及びカム受け部材を介して支持体に昇降力として伝えられるようになっているため、簡単な構造で確実に支持体を平行に昇降することができるので、画像形成装置の小型化を図ることができる。
【0069】
また、本発明は、カム受け部材を弾性部材で構成しているため、カラー用転写手段を支持する支持体に弾性部材を介して昇降力が付与されることになり、支持体を円滑に作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概略構成図。
【図2】本発明の実施の形態を示す転写搬送部の一部を省略して示す正面図(転写ベルトユニットの下降位置を示す状態図)。
【図3】本発明の実施の形態を示す転写搬送部の一部を省略して示す正面図(転写ベルトユニットの上昇位置を示す状態図)。
【図4】図3のA−A線に沿う断面図。
【図5】作像ユニットと転写ベルトユニットとの位置決め状態を示す図。
【図6】転写ローラ昇降手段の第1の作動状態(下降位置)を示す図。
【図7】転写ローラ昇降手段の第2の作動状態(上昇位置)を示す図。
【図8】テンション解除手段の第1の作動状態を示す図。
【図9】テンション解除手段の第2の作動状態を示す図。
【図10】テンション解除手段の他の実施の形態を示す作動状態図。
【図11】転写ローラの軸受ユニットの正面図。
【図12】転写ローラの軸受ユニットの一部を切り欠いて示す側面図。
【符号の説明】
2……カラープリンタ(画像形成装置)、3……シート(転写体)、24……第1作像部(白黒用画像形成手段)、25……第2作像部(カラー用画像形成手段)、26第3作像部(カラー用画像形成手段)、27……第4作像部(カラー用画像形成手段)37……転写ベルト、41a……転写ローラ(白黒用転写手段)、41b〜41d……転写ローラ(カラー用転写手段)、77……ベースプレート(基部)、90……転写ローラ昇降手段(転写手段用昇降機構)、93……昇降プレート(支持体)、94……カム溝、95……横溝部、96……斜め溝部、97……ガイド軸(ガイド部材)、98……偏心円板カム(カム)、100……モータ(アクチュエータ)、102……板状バネ部材(カム受け部材)

Claims (3)

  1. 転写体を吸着保持して走行する転写ベルトに沿って白黒用画像形成手段と複数のカラー用画像形成手段とを配置すると共に、これら画像形成手段に対応させて白黒用転写手段とカラー用転写手段とを配置し、これら画像形成手段に形成されたトナー像を転写体に前記各転写手段で順次転写して、転写体にカラー画像を形成する画像形成装置において、
    前記カラー用転写手段を支持体で支持する一方、前記白黒用転写手段をベースプレートで支持し、前記支持体と前記ベースプレートのいずれか一方から延びる一対のガイド部材に、この一対のガイド部材に対応するように前記支持体と前記ベースプレートのいずれか他方に形成したカム溝をスライド可能に係合し、昇降力付与手段によって前記支持体に昇降力を付与することにより、前記ガイド部材を前記カム溝内でスライドさせて、前記支持体を前記カラー用画像形成手段に対して平行に昇降させるようになっており、
    前記カム溝が、転写体走行方向と平行に延びる横溝部と、この横溝部から斜め上方へ延びる斜め溝部とを備え、
    前記昇降力付与手段が、転写体走行方向の力を前記支持体に作用させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記昇降力付与手段が、前記一対のガイド部材のうちの回動可能なガイド部材を回動させるアクチュエータと、このアクチュエータによって回動させられるガイド部材と一体に回動するカムと、前記支持体に取り付けられて前記カムに摺接するカム受け部材と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記カム受け部材が、弾性部材であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
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