JP2002172655A - 熱可塑性樹脂射出成形用金型 - Google Patents

熱可塑性樹脂射出成形用金型

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JP2002172655A JP2000370785A JP2000370785A JP2002172655A JP 2002172655 A JP2002172655 A JP 2002172655A JP 2000370785 A JP2000370785 A JP 2000370785A JP 2000370785 A JP2000370785 A JP 2000370785A JP 2002172655 A JP2002172655 A JP 2002172655A
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泰行 水田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェルドマーク、フローマーク、ヒケ等のな
い美しい高度転写成形品を低圧で成形するための射出成
形用金型を提供する。 【解決手段】 本発明の熱可塑性樹脂の射出成形用金型
は、キャビティ型2と、コアプレート13に嵌合された
コア型8とを有し、コア型8に、成形品のボスまたはリ
ブ用の凹部14を有するコアピース31が嵌合され、キ
ャビティ型2とコア型8及びコアピース31との間でキ
ャビティ部5が形成されている。コア型8およびコアピ
ース31に、キャビティ部5内へ向けて圧縮気体を供給
し得る気体供給口24が形成され、コア型8およびコア
ピース31に加熱手段が配置され、コアピース31とコ
ア型8との間には第1の断熱層が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャビティ型表面
の光沢や微細な凹凸模様を成形品表面に忠実に転写で
き、内部応力ひずみが極力少なく、かつ表面にヒケのな
い美しい成形品を極低圧で成形することを特徴とする熱
可塑性樹脂成形用金型に関し、さらに詳しくは裏面にリ
ブまたはボス等、部分厚肉部を有する薄肉成形品、部分
極薄肉部を有する成形品、あるいは結晶性樹脂成形品の
成形において、上記ヒケのない外観の美しい成形品を極
低圧で成形することを特徴とする熱可塑性樹脂射出成形
品用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の熱可塑性樹脂射出成形用金型は、
通常、一般鋼材、ニッケル、ニッケル合金、銅、銅合金
等の金属材料にて製作されており、金型のキャビティ内
に、ゲート部より溶融樹脂を充填し、保圧工程を経て所
定形状に賦形するものである。
【0003】しかし、これらの鋼材型を用いて成形され
た射出成形品における問題点は、外観問題と機能問題に
大別でき、前者では転写不良、ウェルドマーク、フロー
マーク、ヒケなどの問題があり、後者では内部応力によ
る成形品の強度低下、環境応力亀裂などの問題である。
これらの問題発生は以下に示すおおむね3つの根本原因
に集約することができる。
【0004】その第1は、射出成形用金型は、通常、熱
伝導率の良好な鋼材で製作されているため、金型のキャ
ビティ内へ溶融樹脂を充填時、該溶融樹脂が型表面に接
するや否や瞬時に樹脂表面に固化層が形成されることで
ある。この瞬時に形成される固化層は型表面の精密転写
を阻害するばかりでなく、成形品に各種外観不良(例え
ば、ウェルドマーク、フローマーク、ジェッティング
等)を与える原因となる。
【0005】第2の原因は、溶融樹脂の固化収縮率が大
きいこととキャビティ内での圧力伝達性が悪いことであ
り、このため成形品の低圧部および肉厚部にヒケ不良が
発生し易い。例えば、裏面にリブが形成された製品を成
形する場合、該リブ部において肉厚になるので、リブ部
に対応する製品の表面側に上記したヒケが発生すること
がある。
【0006】これらの問題に対する対応策として、一般
に高型温、高射出圧力の成形条件が用いられているが、
この高射出圧力が不良発生の第3の原因である。すなわ
ち、高圧による二次欠陥が品質(ソリ、バリ、内部応力
などの発生)、生産性、型コスト等、多方面に現われ
る。
【0007】一方、最近では高品質化ならびに低価格指
向から型表面の精密転写はもちろんのこと、成形の低圧
化および薄肉化要望と同時に、無塗装化要望も強まって
いる。これらの要望は従来の成形技術ではもはや対応不
可能で、新しい成形法の開発が強く要望されている。
【0008】これらに対応する最近の成形技術の一つと
して、ガスアシスト成形法が広く普及しつつある。厚肉
部のヒケ対応策として有効でかつ設計自由度の大きい技
術も開発されているが、やはり低圧部のヒケ発生とか、
ガスチャンネル上の色ムラは防止できず、転写不良、ウ
エルドマーク、フローマーク発生の弊害を取り除くもの
ではない。
【0009】本発明者らは、これら射出成形課題の根本
的解決を図るべく新しい成形法の研究に長年取り組んで
おり、成形の原理に基づいた機能性金型を順次開発し、
その実用化を試みてきた。
【0010】次に、その発明および特許出願の名称の概
略を説明する。
【0011】(1)断熱構造金型 この金型は、断熱キャビティブロックをキャビティ表面
に組み込んだものであり、該断熱キヤビテイブロック
は、型表面を裏面に断熱層を設けた薄肉金属(実用型と
して0.5mmが薄肉化の限界であった)で形成されて
いる。
【0012】(2)射出成形型(薄肉コーティング) キャビティ型表面に断熱性薄膜コーティングを施した型
である。
【0013】(3)射出成形型(特開平6−21876
9号公報、特願平5−9527号) この成形型は、型表面に極薄肉金属層を有する断熱キャ
ビティと、離型性断熱層をコア表面に有する金型であ
る。
【0014】(4)熱可塑性樹脂の射出成形用金型(特
開平8−25428号公報、特願平6−168500
号) コアプレートと断熱嵌合されたコアブロックにヒータを
設置し、および/またはコア型内部に設けた貫通孔を通
してコア型表面への気体の圧入を可能にした構造の射出
成形用金型である。
【0015】以下に上記構造を有する金型(1)〜
(4)を説明する。
【0016】(1)の断熱構造金型は、表面ニッケル層
の実用技術上の限界が0.5mmであったため、充填時
の型表面温度は90℃付近に達し(型温は65℃)、型
内充填樹脂の表面に瞬時に発生する固化層の形成を遅ら
せる程度の効果があり、転写性の向上、ウェルドマー
ク、フローマークの軽減等には有効であった。しかし、
成形品肉厚部のヒケに対しては効果がなく、従来型と同
様、高圧成形に頼ることになり、しかもこの金型ではキ
ャビティ側の冷却が遅いため、むしろキャビティ側表面
がヒケ易い傾向にある。
【0017】(2)のキャビティ表面に断熱性薄膜コー
ティングを施した型では、充填樹脂と型表面との濡れ性
改善による密着性向上に効果があり、従って、金型表面
の転写性向上には有効な技術である。しかし、低圧条件
では成形品の肉厚部のヒケ発生に対応できないため、結
局は高圧成形が必要になる。
【0018】(3)の射出成形型は、キャビティ型表面
に断熱層を形成させ、あるいはキャビティ型表面にさら
に極薄金属層を形成し、かつコア型表面に離型性断熱層
を形成した金型である。このような構成の金型は以下の
作用を有する。
【0019】射出成形時、キャビティ型の表面は 充填
された溶融樹脂の熱量で瞬時に120℃以上(ABS;
型温65℃の場合)に昇温する。その結果、溶融樹脂と
の“濡れ性”が発現して樹脂が付着する。一方、コア型
表面に離型性断熱層を施した表面では、低圧充填され、
瞬時に始まる溶融樹脂の冷却収縮のため型内圧は急速に
負圧となり、高温状態でコア型表面から樹脂の即時型離
れが起きる。
【0020】この型離れの進行により、樹脂とコア型表
面との間に空気層が形成され、それによる断熱効果が加
味されてコア側での溶融樹脂の冷却が鈍化し、高温がか
なり長時間保持される。その間のキャビティ側樹脂の冷
却収縮は、コア側溶融樹脂の移動によって容易に補償さ
れる。そして、キャビティ型表面と樹脂との濡れ性は放
熱による界面の温度低下と共に消失する。つまり、キャ
ビティ型表面における濡れ性(くっつき性)消失までの
樹脂の冷却収縮をコア側からの高温溶融樹脂移動によっ
て補償することができ、その結果、低圧で樹脂表面にヒ
ケのない転写性の良好な成形品が得られる。
【0021】ABS、PS、PC等の一般汎用材料につ
いては、前記金型構成(特願平5−9527号)で所望
の機能が発現し良好な成形品が得られるが、20%ガ
ラス繊維入りPCやガラス繊維入りPBT等、高HD
T(熱変形温度)材料等を使用する場合は、低圧成形で
はキャビティ側表面にもヒケが発生することがある。
【0022】また一般汎用材料でも薄肉部(1.5m
m厚さ)に形成されたボスやリブ(1.5mm)上に外
面ヒケが発生する。
【0023】製品厚みに対し局部的に薄く偏肉した部
分の外面にムラが発生する等の問題がある。
【0024】この原因として、は充填圧でキャビティ
内圧が高まり、瞬時に始まる冷却収縮量が微少なためコ
ア表面での樹脂の早期型離れが起こらず、むしろ断熱層
のあるキヤビテイ側表面より早く固化するようになる。
このような現象によりキャビティ側溶融樹脂の収縮補償
が充分行われず、キャビティ側にヒケが発生する。
【0025】のガラス繊維入り高HDT材料は、無充
填材料に比べて著しく高温で固化が始まるため、高温で
キヤビテイ面での濡れ付着性が早く消失し、かつ固化時
の収縮量が遙かに少ないためコア側での冷却鈍化が進ま
ず、上記と同様、キャビティ側にヒケが発生する。
【0026】のリブ部外面ヒケは、薄肉による早期冷
却に加え、放熱面積の広いT−字形コア形状に起因し、
平坦なキャビティ側に比べ冷却が先行することが原因で
ある。
【0027】またの薄偏肉部は冷却進行が速いため他
の部分と樹脂内圧が異なり、外面ムラが発生する。
【0028】(4)の熱可塑性樹脂の射出成形用金型
は、前記(3)の金型における問題点を解決あるいは軽
減するためのものである。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、本発明
者らはウェルドマーク、フローマーク、ヒケ等のない美
しい高度転写成形品を低圧で成形するための、新成形概
念による一連の成形システム技術を開発し、その実用化
を進めている。一方、射出成形の一般的傾向として最近
は特に自動車部品を中心に、より軽量化と低コスト化の
ため薄肉化(例えば肉厚が1.5〜1.0mm程度のも
の)が求められている。この環境下での第1の課題は薄
肉成形品(1.5〜1.0mm厚み)内部に設けられた
ボス・リブに対応するキャビティ側外面上のヒケ・ムラ
が上記現状技術では解決できないこと、第2の課題は、
薄肉で中型(A−4サイズ)以上の成形品でサイドゲー
ト等の場合(多点ピンゲートの適用不可の場合)、充填
末端部とかキャビティ側外面の一部にヒケやムラやソリ
が発生しやすいことで、同じく未解決な問題点として残
されている。
【0030】本発明者が今までに開発した一連の金型シ
ステムの要点は、キャビティ表面に断熱層を設けること
により熱慣性の小さいキャビティ型表面を形成し、充填
樹脂の熱容量で瞬時にその型面を昇温させて成形不良を
解消することにある。すなわち、キャビティ面の瞬時昇
温によりウエルド、フローマークの解消とともにメルト
の“ぬれ性”を発現させ、樹脂(メルト)がキャビティ
面に付着している間に高温のコア側樹脂をキャビティ側
に引き寄せ(移行させ)、キャビティ側の冷却収縮を補
償しようとするもので、全体の収縮ヒケをコア側に集中
させて表面にヒケのない美しい成形品を低圧射出で得る
ことを基本とし特徴としている(特開平6−21876
9号公報)。
【0031】次いで提供した金型(特開平8−2542
8号公報)は、コア型に独立温調機構を設けてコア型温
度を高温に設定し、充填樹脂のコア側温度をより高温に
設定すること、およびコア型面に加圧空気を供給して樹
脂をキャビティ側へ押し付けることの、両者の相乗効果
を発現させたものである。同時に、キャビティ、コア両
側への微妙な放熱バランスによって発生する重大欠陥
“ソリ”の、ある程度のコントロールも可能となる。こ
の相乗効果はコア側樹脂のキャビティ側への移行を促進
させ、キャビティ側樹脂の冷却収縮に対する補償力を高
めることができ、結果として特開平6−218769号
公報に記載金型の性能を更に強化したシステムである、
といえる。
【0032】両発明とも、高温のコア側樹脂をキャビテ
ィ側に移行させることによりキャビティ側樹脂の冷却収
縮を補償し外表面のヒケを防止する成形システムである
ため、型内樹脂の低圧充填は必須条件となる。
【0033】前記の未解決問題点については、その要因
を次のように分析することができる。その第1は、一般
に肉厚1.5mm程度を境に、この値以下では樹脂の充
填抵抗が急激に増加することにある。すなわち薄肉品成
形には高充填圧を要する。その結果、型内での大きな圧
力勾配をもたらし、ソリが発生したり、メルトと型面と
の接触圧が高まって界面での放熱抵抗が低下し、早期冷
却が起きる。このことは、従来の鋼材型では圧力不足に
よるヒケ・ソリ・ショートショット等が引き起こされ、
また断熱キャビティ金型ではコア/キャビティ間の冷却
差が大きくなり、ソリが助長される。いずれにしても極
薄肉成形品では形状が大きくなる程、成形が困難にな
る。これら問題点の解決は「無塗装成形品」に繋がり、
時代的要請の「成形品リサイクル化」達成のためにも重
要課題である。
【0034】本発明は上記問題を解決するためになされ
たもので、その目的とするところは、極薄肉成形品(と
りわけ1.5〜1.0mm)に設けられたボス・リブ等
のヒケ・ムラ問題の解消と、A−4サイズ以上の中型成
形品でもソリ問題や成形サイクル時間等に悪影響を来た
すことなく達成できる、熱可塑性樹脂射出成形型を提供
することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明者らが提供する成形システムの作動メカニズ
ムは、キャビティ側充填樹脂を早期冷却させ、コア側メ
ルトとの充分な温度差を保持することによりポリマー分
子のブラウン運動にキャビティ側へのドライビングフォ
ース(分子移行の方向性、または一方向拡散)を与え、
キャビティ側樹脂の冷却収縮を補償するもので、この原
理により、低圧で外表面ヒケやソリのない美しい成形品
を得ることができる。したがって特別に構成された射出
成形金型、および型機能を発揮させるための成形条件を
要し、これらが同時に充足されてはじめて、その目的が
達成され得る。
【0036】本発明による熱可塑性樹脂射出成形用金型
は、キャビティ型と、コアプレートに断熱壁を介して嵌
合された鉄材質から成るコア型、および該コア型に断熱
壁を介して嵌合されたボスまたはリブ用の凹部を有する
鉄またはニッケル材質等のコアピースとの間で形成され
たキャビティ部とを有し、該コア型およびコアピースに
は加熱手段が設けられており、その他、射出成形用金型
としての必要構造を有した金型と、その型機能を発揮さ
せるための後述の成形条件と併せ、上記目的が達成でき
る。
【0037】その成形条件は、メルト移行を安定的に遂
行するために必要なもので、安定的メルト移行の要因と
施策は次のようになる。
【0038】1)両サイドの温度差がメルト移行のドラ
イビングフォースとなるため、キャビティ側を低温にし
て可及的速やかにメルト両サイドに充分な温度差を発生
させる。
【0039】2)メルト易動度を高めるため、樹脂温度
と金型温度を高めに設定し、3)キャビティ内圧を低く
保持する(低圧射出)。
【0040】4)キャビティ型面へのメルトのぬれ性を
発現(樹脂の型面付着)させるとともに、コア側の高温
メルトを吸引するため、型表面に薄肉ニッケル層を形成
することにより高感度断熱キャビティを作製する。
【0041】5)断熱キャビティの場合、可及的速やか
にメルト両サイドに充分な温度差を発生させるため、キ
ャビティ型を高熱伝導金属で作製する。
【0042】6)メルトのコア側温度を高温にして放熱
冷却を緩慢にするためと、メルト/コア間の早期型離れ
促進手段、ならびにメルトの物理的移行力を高めるた
め、充填樹脂をコア型面より圧縮空気加圧する。
【0043】上記要因を基に、本構成の型機能を発揮さ
せ目的を達成するための成形条件の確認実験を行なっ
た。表1に成形条件と成形品評価結果を示す。
【0044】
【表1】 目的達成金型による成形条件と効果の関係から、問題解
決のメカニズムを説明する。
【0045】1)高圧成形条件はメルト移行を阻害し、
メルトと型面が強く接触するため冷却が早まり、また高
密度になるため収縮量が減少し、コア側メルトのヒケに
よる空気境膜が形成されない。コア面の空気境膜形成は
両サイド温度差を充分大きくするための必要事項で、メ
ルト移行の推進には必須の条件である。(条件1、3、
5は不可)断熱キャビティ、断熱コア使用時の各部表面
温度プロフィルを図1(各部表面温度プロフィル)に示
す。
【0046】図1によると、空気押しした場合、充填直
後のコア側メルト温度が167℃を示し、空気押しのな
い場合に比べて27℃高い。この理由として、充填メル
トの早期型離れが起きるためと思われる。
【0047】2)ソリについてはキャビティ型、コア型
が同温設定の場合、高圧条件下では均等に放熱するため
発生しない。一方、低圧条件下ではコア側ヒケによる空
気境膜が形成され、高温が保持される。したがって両サ
イド樹脂の温度差は大きくなる筈であるが、しかし実際
は、図1に示すように、噴射空気流の放熱促進効果によ
り成形品取出時の温度差は小さく、ソリ防止が達成され
る。(No.6合格)。
【0048】また、逆にキャビティ型/コア型間に温度
差のある場合は、必ずソリが発生する。(No.3、4
は不可)。
【0049】3)条件2は両型が同温設定で低圧射出条
件の場合であるが、肉厚が薄い上にリブ部形状がT−字
形であるため、コア側放熱面積がフラットなキャビティ
面に比べて広く、冷却が早い。したがって、80℃の型
温では冷却を遅延させるまでには至らなかったものと思
われる。空気押しを行なってもコア側樹脂にヒケが発生
しないことが、この推察を支持する。(No.2は不
可)。
【0050】4)No.6の成形条件とその効果から次
のことが言える。
【0051】キャビティおよびコア両型を同温の85℃
に高温設定するとともに、リブピースは“ぬれ付着”現
象が出現しない範囲内の上限温度に設定し、これに低圧
射出条件を組合わせ、さらに空気押しによりメルトの早
期型離れとキャビティ側へのメルト押付けを行なった場
合、充填直後にメルト・コア面の充分なヒケ発生による
空気断熱層(空気境膜)が形成され、初期の冷却遅延と
メルト両サイド温度差30℃が現出、メルト移行のため
の高いドライビングフォースがもたらされる。引き続く
空気流の放熱効果により、最終的にはキャビティ側樹脂
との温度差が無くなり、ソリのない成形品を取り出すこ
とができる。(No.6合格)。
【0052】5)条件7:リブピースを120℃に設定
し、他の条件はNo.6と同様に設定した。その結果、
リブ上のヒケ、ソリが発生し、全体のコア側のヒケはN
o.6と同様であったが、リブ部コア側にヒケの発生は
無かった。このことはリブピース温度の上げ過ぎによる
“ぬれ付着”が発生し、安定なメルト移行が起きなかっ
たことを物語っている。
【0053】上記条件は前記「安定したメルト移行を達
成する要因」のすべてに対応しており、本基本構成射出
成形型[4)、5)は断熱キャビティ型での対応で、本
基本構成鉄型には該当しない]と併せ、その機能を発揮
させるための必須成形条件としての(保持圧力400k
g/cm2以下、保圧時間5秒以下)の低圧・短時間射
出を実施することにより、本目的が達成され得る。
【0054】前記本発明による射出成形用金型の基本構
成に加え、以下の項目は成形制約条件の緩和および目的
の安定的達成に寄与するものである。
【0055】上記キャビティ型、コア型、あるいはコア
ピースについて下記の構成を有する各々より選択した1
種あるいは2種以上を組合わせて実施するのが好まし
い。
【0056】上記コアプレートとコア間、およびコア型
とコアピース間の断熱壁は耐熱プラスチック、耐熱プラ
スチック複合材料、あるいは空気断熱層等により形成さ
れる。
【0057】上記キャビティ型の表面に断熱層が設けら
れているのが好ましい。
【0058】上記キャビティ型表面の断熱層上に、さら
に金属層が設けられているのが好ましい。
【0059】上記キャビティ型上の断熱層が耐熱プラス
チック、耐熱プラスチック複合材料、ガラス、セラミッ
ク、および琺瑯から成る群から選択された1種または多
種から成り、その熱伝導率は0.05ca1/cm・s
ec・℃以下であり、かつ厚さは0.001〜2mmで
あるのが好ましい。
【0060】上記キャビティ型上の断熱層が厚さ0.1
〜2mmの耐熱プラスチックまたは耐熱プラスチック複
合材料から成り、その表面に0.001〜0.3mmの
金属層が形成されているのが好ましい。
【0061】上記のキャビティ型が鉄、ニッケル材等よ
り熱伝導性の良好なCu、Cu合金、Al材等で作製さ
れるのが好ましい。
【0062】上記コア型およびコアピース型の表面に、
フッ素樹脂、フッ素樹脂複合材料、シリコーン系樹脂、
シリコーン系複合材料、およびフッ素樹脂分散ニッケル
めっきから成る群から選択された1種、あるいはそれ以
上から成る離型層が設けられているのが好ましく、さら
に上記離型層の厚さが0.01〜0.1mmであるのが
好ましい。
【0063】上記コア型およびコアピース表面の一部ま
たは全面に断熱層が厚さ0.3〜2.0mmの耐熱性プ
ラスチックまたは耐熱性プラスチック複合材料から成
り、その表面に0.1〜0.5mmの金属層が形成され
ているのが好ましい。
【0064】上記コア型およびコアピースの材質をSU
S、Ti、あるいはTi合金等の鉄材より熱伝導率の低
い鋼材で製作されるのが好ましい。
【0065】上記コア型およびコアピースの全体または
一部が多孔性金属材料で形成されるか、あるいはその内
部を通ってキャビティ内に圧縮気体を供給する供給口が
型表面に設置されているのが好ましい。
【0066】上記圧縮気体供給口が設置されたコアピー
スのパーティング面外周にシャープエッジを有する微細
溝がループ状に一重または多重に掘削されているのが好
ましい。
【0067】上記コア型面に、ゲートに繋がった深さ2
mm以下、幅3〜10mmの圧力伝達用リブ溝を掘削
し、コア面に、例えば格子状にバランスよく配置するの
が好ましい。
【0068】上記の該射出成形金型を用い、該金型キャ
ビティ部に熱可塑性樹脂を極低圧短時間射出するが好ま
しい。
【0069】上記の射出成形型キャビティのコア型面に
常温の低圧圧縮空気を導入し熱可塑性樹脂を射出するこ
とが好ましい。
【0070】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0071】本発明の熱可塑性樹脂射出成形用金型は、
図2および図3に示すように、キャビティプレート12
と、該キャビティプレート12に嵌合されたキャビティ
型2と、コアプレート13と、該コアプレート13に嵌
合されたコア型8と、該コア型8に嵌合されたコアピー
ス31と、該キャビティ型2と該コア型8及びコアピー
ス31との間で形成された、溶融樹脂が充填されるキャ
ビティ部5と、受け板11とを有する。
【0072】なお、図中6はスプルー、9,19は取付
け板、10はノズルタッチ部、14はコア型8に設けら
れたリブ溝、15は突出ピンである。
【0073】射出成形機から射出された溶融樹脂は、ノ
ズルタッチ部10よりスプルー6を通ってダイレクトに
キャビティ部5に充填されるように構成されている。
【0074】上記キャビティ型2の表面に設けられた断
熱層の熱伝導率は低い程良く、好ましくは9×10-3
al/cm・sec・℃以下がよい。
【0075】断熱層は耐熱性プラスチック、耐熱性プラ
スチック複合材料、あるいはジルコニア、ガラス、ホー
ロー等で形成することができ、成形品に表面光沢を要す
るものには後者の無機材料がよい。
【0076】耐熱性プラスチックまたは耐熱性プラスチ
ック複合材料で断熱層が形成される場合、その断熱層の
厚さは0.3〜2.0mmが好ましく、その表面に0.
01〜0.3mmの金属層が形成されているのが好まし
い。
【0077】本発明による熱可塑性樹脂射出成形用金型
は、キャビティ型と、コアプレートに嵌合されたコア
型、および該コア型に嵌合されたボスまたはリブ用の凹
部を有するコアピースとの間で形成されたキャビティ部
と、その他、射出成形用金型としての必要構造を有し、
さらに樹脂充填時、コア型面およびコアピースの凹部型
状表面に形成された気体供給口より圧縮気体を供給し、
圧縮気体の圧力によって溶融樹脂をキャビティ側に押し
付けると共にコアピース側成形品表面またはコア型側成
形品表面にヒケを発生させ、コア型/樹脂界面に空気境
膜を形成させるものである。
【0078】上記鋼材により作製されたキャビティ型に
対して、コア型温度をやや高めに設定することにより、
コア側に早期型離れの契機が生まれ、加速度的に成長
し、キャビティ側とコア側の樹脂層に温度勾配が付くの
で、冷却固化が速く進行するキャビティ側の収縮に対し
て、遅く進行する高温コア側から溶融樹脂が移動して補
償が行われる。
【0079】上記構成の鋼材により作製されたキャビテ
ィ型およびコア型の温度はやや高めに設定することが好
ましい。型内に充填された溶融樹脂は型表面と接し、冷
却固化がやや速く進行するキャビティ側とやや遅く進行
するコア側の収縮差が相乗的にコア側に現れ、更に増長
して樹脂の型離れが発生するが、この速度が大変重要で
ある。型離れした樹脂のコア側表面ピーク温度は、14
0℃位に達し、このキャビティ型側との温度差が、ドラ
イビングホースとなり、分子の移行による収縮補償が行
われる。
【0080】エアー押しの場合、コア型面での早期離型
れを実現し、ピーク温度は160℃以上に達しエアー圧
との相乗効果で安定した収縮補償が行われる。この補償
がキャビティ側のヒケを解消する。この補償力は、両面
の温度差とコア側樹脂の易動度で決まる。
【0081】すなわち、温度差が大きいほど好ましい
が、30℃以上の温度差になると、成形品の反り、変形
が大きく発生するため実用的に制約される。
【0082】しかし、実用上許容可能な温度差では、先
行冷却部の収縮補償が不十分で、ボス、リブ上にヒケが
発生することが多い。この解決策として、リブ部をコア
型から断熱した”コアピース”とし、ヒータ等の独立加
熱手段43を設けてより高温に設定する。このように、
リブ部を局部加熱することにより、反り変形、成形サイ
クル長時間化なしにリブ上にヒケのない成形品を得るこ
とができる。
【0083】キャビティ型は、通常の鋼材にて作製され
たキャビティ型に比して、キャビティ型表面に断熱層が
形成され、場合によっては、該断熱層上にさらに、薄肉
金属層が形成された断熱キャビティの使用はさらに好ま
しい。
【0084】断熱層は、耐熱プラスチック、耐熱プラス
チック複合材、ガラス、セラミック、および琺瑯からな
る群から選択された一種からなり、その熱伝導率は、
0.05cal/cm・sec・℃以下であり、かつ厚
さは0.001〜2.0mmであり、表面金属層の厚さ
は0.001〜0.3mmが好ましい。
【0085】上記断熱キャビティ型の場合、型表面は充
填溶融樹脂の熱量により瞬時に昇温して該溶融樹脂との
濡れ性が発現し、樹脂はキャビティ型表面に付着する。
キャビティ型側の冷却収縮に対しコア側からの材料補給
をより促進するため、キャビティ型側のヒケが防止され
易い。また、型表面の瞬時の昇温により充填時固化層の
発生が遅延するため、ウエルドマークやフローマークの
ない美しい外観を持つ成形品が得られる。
【0086】コアプレートに嵌合されたコア型には、ヒ
ータ等の加熱手段が設置され、また嵌合面には断熱層が
設けられてコア型の温度調節が容易になっている。断熱
層としては、プラスチック、セラミック、あるいは空気
間隙等が利用できる。この断熱層はキャビティプレート
およびコアプレートの摺動部の温度差を僅少化し、摺動
を容易にする。金属層厚さは、樹脂充填時の表面温度を
決定し、断熱層の熱伝導率および厚さは除冷の程度を決
める。
【0087】上記断熱キャビティ金型のキャビティ部
に、溶融樹脂を充填した場合、樹脂は所定の温度範囲で
濡れ性を発現して型表面に付着状態になる。このよう
に、充填後冷却処理においては、キャビティ型側が型面
に付着しているので、コア側からの溶融樹脂の移動が容
易に行われ、低圧成形条件下で、ヒケ、ウエルドマー
ク、フローマーク等のない美しい外観を有する成形品が
得られる。
【0088】上記キャビティと前記各種コアを組み合わ
せることにより、リブ等の局部肉厚を含んだ成形品前面
に低圧成形条件下で安定して、ヒケ、ウエルドマーク、
フローマークのない美しい成形品が得られる。
【0089】以下に、さらに詳細に本発明の要部を説明
する。
【0090】図3に示すように、コアピース31の底部
には凹部14が設けられ、この凹部14によって成形品
の裏面側にてボスまたはリブ等が形成される。このボス
またはリブが形成される部分の肉厚は他の部分に比べて
厚くなっており、従って、この肉厚部における成形品の
表面(キャビティ型2側に形成される)の外観不良が、
従来金型では難しいものであった。凹部14の形状は任
意であり、リブを形成する場合、通常は成形品を補強す
るために溝状に形成され、成形品の裏面側にて対角線状
等に複数の凹部14が形成される(図4)。上記ゲート
部の先端部はこの凹部14に位置しているのが好まし
く、ゲートからキャビティ部5内へ供給された溶融樹脂
は凹部14に沿ってキャビティ部5内へ充填され、その
後比較的薄肉を形成するキャビティ部5へ充填される。
【0091】上記コア型8は第3の断熱層41を介して
上記コアプレート13に嵌合されている。つまり、第3
断熱層41はコア型8の周囲前面に設けられ、コア型8
とコアプレート13との間およびコア型8と受け板との
間を断熱している。
【0092】第3断熱層41は、例えば、以下のように
して形成することができる。
【0093】コアプレート13及び受け板と接するコア
型8の外周部に、厚み2mm〜5mmの樹脂含浸ガラスクロ
ス断熱板をビスにて張り付ける。また、コア型8の外周
に細いリブを残して肉ぬすみをし、空気断熱層を形成し
てもよい。また、第3断熱層41はコア型8全体のみな
らず、キャビティ部5を形成するコア型8の一部でもよ
い。詳細は、特開平8−25428号公報に開示されて
いる。
【0094】このコア型8内には、ヒータ等の加熱手段
が配置されている。具体的には、ヒータ挿入用孔をコア
型8を設け、この孔にヒータを挿入してもよい(シース
ヒータとも呼ばれる)。
【0095】また、上記コアピース31もコア型8に対
して断熱嵌合されている。つまり、コア型8に凹所が形
成され、第1の断熱層42を介してコアピース31が嵌
合されている。コアピース31内にもヒータ等の加熱手
段が、上記コア型8の場合と同様に配置されている。従
って、コア型8及びコアピース31を独立操作して温調
することができる。上記コアプレート13とコア型8と
の間に配置される第3断熱層41、およびコア型8とコ
アピース31との間に配置される第1断熱層42として
は、プラスチック、セラミックあるいは空気間隙から形
成することができる。
【0096】コア型8の表面には離型層を形成するのが
よく、そのような離型層としては、フッ素系樹脂コーテ
ィング、フッ素系複合樹脂コーティング、シリコン系複
合樹脂コーティング、フッ素樹脂分散ニッケルメッキ等
が利用できる。コア型8の金属材料としては、一般の鋼
材に比べて熱伝導率の低いステンレス材、チタン材等を
使用することもできる。
【0097】該コア型8およびコアピース31には、該
キャビティ部5内へ向けて圧縮気体を供給し得る気体供
給口24が形成されている。コア型8およびコアピース
31を、連続する通気孔を有するポーラス鋼などの多孔
性部材で形成し、このコア型8の裏面側に気体導入部を
形成し、コア型8およびコアピース31を通して空気な
どの気体をキャビティ部5内へ均一に圧送するようにし
てもよい。
【0098】また、上記コア型8と突出ピン15との間
に空気が流通可能な小間隙を形成し、コア型8の背面側
に形成した空気供給部24から小間隙を通して空気をキ
ャビティ部5内へ圧送するようにしてもよい。
【0099】コアプレート13、コア型8およびコアピ
ース31における設定温度は、それぞれ以下の設定温度
が好ましい。
【0100】コア型8の温度は、コアプレートよりやや
高く設定する。コアピース31の温度はコアプレートよ
り30℃〜50℃高く設定する。
【0101】このような構成金型による射出成形では、
樹脂の射出充填完了と同時にコンプレッサーから圧縮空
気等を送ることで、溶融充填樹脂をコア側よりキャビテ
イ型面へ均一に押し付けることができる。このことは、
キャビティ側での密着機能とコア側での離型の断熱機能
を物理的に付加することになり、従来に比してさらに低
圧で転写性のよい成形が安定して行える。
【0102】
【発明の効果】発明によれば、薄肉部のボス、リブ部上
にも低圧成形でヒケの発生しない、かつ反りの発生しな
い成形品を提供することができる。
【0103】特に、上記のようなキャビティ型およびコ
ア型を組み合わせた金型構成とすることにより、通常型
による従来の高圧条件に比べ比較的低圧で(従来の60
%以下)ヒケ、フローマーク、ウエルドマーク、ソリ等
のないキャビティ型面をよく転写した美しい外観をもっ
た成形品が、汎用樹脂から、高粘度、高耐熱、及びガラ
ス繊維入り樹脂まで、成形機の多段射出圧力制御、速度
制御等の必要もなく一速一圧条件で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】断熱キャビティ、断熱コア使用時の各部表面温
度プロフィルを示す図である。
【図2】本発明の射出成形用金型の一例を示す概略断面
図である。
【図3】図1に示す射出成形用金型の要部拡大図であ
る。
【図4】コアブロックに設けた圧リーダーリブ用溝の一
例を示す正面図である。
【符号の説明】
2 キャビティ型 5 キャビティ部 8 コア型 13 コアプレート 14 凹部 24 気体供給口 31 コアピース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福岡 政義 大阪府大阪市旭区森小路1丁目2番27号 株式会社太洋工作所内 (72)発明者 水田 泰行 大阪府大阪市旭区森小路1丁目2番27号 株式会社太洋工作所内 (72)発明者 佐々木 一博 大阪府大阪市旭区森小路1丁目2番27号 株式会社太洋工作所内 Fターム(参考) 4F202 AG28 AJ13 AK14 AM33 AM35 AM36 CA11 CB01 CK18 CK43 CN01 CN21

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティ型と、コアプレートに嵌合さ
    れたコア型とを有し、該コア型に、成形品のボスまたは
    リブ用の凹部を有するコアピースが嵌合され、該キャビ
    ティ型と該コア型及びコアピースとの間でキャビティ部
    が形成されている熱可塑性樹脂射出成形用金型であっ
    て、 該コア型およびコアピースに、該キャビティ部内へ向け
    て圧縮気体を供給し得る気体供給口が形成され、該コア
    型および該コアピースに加熱手段が配置され、該コアピ
    ースと該コア型との間には第1の断熱層が形成されてい
    る熱可塑性樹脂射出成形用金型。
  2. 【請求項2】 前記第1断熱層が、プラスチック、セラ
    ミックあるいは空気間隙からなる請求項1に記載の金
    型。
  3. 【請求項3】 前記キャビティ型の表面に第2の断熱層
    が形成されている請求項1又は2に記載の金型。
  4. 【請求項4】 前記第2断熱層上に薄肉金属層が形成さ
    れている請求項3に記載の金型。
  5. 【請求項5】 前記第2断熱層が、耐熱プラスチック、
    耐熱プラスチック複合材、ガラス、セラミック、および
    琺瑯からなる群から選択された一種からなり、その熱伝
    導率は、0.05ca1/cm・sec・℃以下であ
    り、かつ厚さは0.001〜2.0mmであり、前記表
    面金属層の厚さは0.001〜0.3mmである請求項
    4に記載の金型。
  6. 【請求項6】 前記コアプレートに嵌合されたコア型に
    加熱手段が設置されている請求項1〜5のいずれかに記
    載の金型。
  7. 【請求項7】 前記コアプレートとコア型との間に、プ
    ラスチック、セラミック、あるいは空気間隙からなる第
    3の断熱層が設けられている請求項1〜6のいずれかに
    記載の金型。
  8. 【請求項8】 前記コアピースに圧リーダー用リブ溝が
    掘削され、ゲート部に連結している請求項1〜7のいず
    れかに記載の金型。
  9. 【請求項9】 成形品の局部薄偏肉部に対応した前記コ
    ア型表面に第4の断熱層が設けられている請求項1〜7
    のいずれかに記載の金型。
  10. 【請求項10】 前記第4の断熱層が耐熱プラスチッ
    ク、耐熱プラスチック複合材料、および無機断熱材料か
    らなる群から選択された一種からなる請求項9に記載の
    金型。
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