JP2002171887A - スプール - Google Patents

スプール

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JP2002171887A
JP2002171887A JP2000374024A JP2000374024A JP2002171887A JP 2002171887 A JP2002171887 A JP 2002171887A JP 2000374024 A JP2000374024 A JP 2000374024A JP 2000374024 A JP2000374024 A JP 2000374024A JP 2002171887 A JP2002171887 A JP 2002171887A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】釣糸を巻き取るためのスプールを安価な材料を
用いて製造する。スプールとして要求される剛性を確保
しながら安価に製造する。 【解決手段】スプール10を本体11、鍔部12,13
および側板14の部品により構成した。これらは紙等で
簡単な形状に裁断し、簡単に組み立てることができる構
造とした。本体11に複数の係止片15a〜15hを設
け、隣り合う係止片同士によって鍔部12,13を挟み
込むようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】この発明は、釣糸を巻き取
るためのスプールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】釣糸は、一般に単体で販売されるもので
はなく、通常はスプールに所定長さだけ巻き取られた状
態(これを「釣糸ユニット」という。)で販売されてい
る。このスプールは、一般に図5に示すような構造であ
る。すなわち、円筒状の本体1に一対の鍔部2が設けら
れており、これにより両者間に凹部3(釣糸巻取部)が
形成される。そして、この凹部3に釣糸4が順次巻き取
られる。このように、釣糸4が凹部3に巻き取られると
いう構造上、スプールには次のことが要求される。
【0003】まず、釣糸4を所定のテンションを付加し
た状態で巻き取るために所要の剛性が要求される。ま
た、釣糸4を整然と巻き取るためには、凹部3の端部
(本体1と鍔部2との境界部分)に隙間等を無くす必要
がある。なぜなら、かかる部分に隙間があれば、釣糸4
が当該隙間に食い込んでしまうからである。
【0004】これらの要求を満たすためには、本体1と
鍔部2とを一体的に形成するのが好ましく、そのために
従来のスプールは一般に樹脂による一体成形がなされて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のスプ
ールは非常に剛性が高く、単に釣糸を巻き取るという目
的を達成するためには少々オーバークオリティな面もあ
る。また、成形型による生産を行うためには成形型の製
造等の設備費が高く、生産のためのいわゆる立上コスト
が高い。
【0006】そこで、本発明の目的は、材料を自由に選
定することができ、しかもより簡単に生産することがで
きる安価なスプールを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1) 本願発明者は、ス
プールを従来のように成形型を用いた樹脂による一体成
形ではなく、安価な材料(たとえば紙やプラスチックシ
ート等)を用いて部品を構成し、これらを簡単に組み立
てることができれば上記目的を達成できる点に着目し
た。
【0008】(2) そこで、本願に係るスプールは、釣
糸を巻き取るためのスプールであって、円筒状の本体
と、本体の外周面に外嵌され、本体と協働して釣糸巻取
部を形成する一対の鍔部とを備え、上記本体は、その外
周面の周方向に沿って当該外周面の外側に突出形成され
た複数の係止片を有し、当該係止片の少なくとも一部
は、鍔部の上記釣糸巻取部側の面に当接されていること
を特徴とするものである。
【0009】この構成によれば、スプールは、円筒状に
形成した本体と鍔部との部品に分け、これらを嵌め合わ
すという簡単な作業で組み立てられる。しかも、本体お
よび鍔部は複雑な形状とならないため、シート状の材料
を用いて簡単に形成することができる。そして、本体の
外周面に鍔部を嵌め合わすことによって、結果として両
者間に凹部が形成され、この部分が釣糸を巻き取るため
の部分すなわち釣糸巻取部を構成する。
【0010】このとき、本体に形成された複数の係止片
が鍔部と係合することによって両者は確実に連結され、
スプールの所定の剛性を確保することができる。しか
も、係止片の少なくとも一部が鍔部の釣糸巻取部側の面
(内側面)に当接しているから、当該係止片の部分にお
いては鍔部と本体との隙間が当該係止片によって被われ
る。これにより、釣糸を釣糸巻取部に巻き取る際に、釣
糸が本体と鍔部との隙間に食い込んでしまうという不都
合を避けることができる。
【0011】(3) また、上記複数の係止片は、上記内
側面と当該面に対して反対側の面(外側面)とに順に交
互に当接する構造とすることもできる。かかる構造とす
ることにより、鍔部は、上記内側面と外側面とが隣り合
う係止片によって挟み込まれた状態となる。これによ
り、鍔部は本体に確実に固定される。
【0012】(4) また、上記内側面に当接する係止片
の先端部が鍔部と係合する構造とすることもできる。か
かる構造とすることによって、鍔部を本体に対してより
確実に固定することができる。
【0013】具体的には、上記係止片の先端部を鍔部側
へ屈曲させ、鍔部にスリット状の切込部を形成し、上記
係止片の屈曲させた部分を切込部に挿通して両者を係止
することができる。これにより、きわめて簡単な構造で
鍔部と係止片との係合構造を実現することができる。
【0014】(5) 上記鍔部には、当該鍔部の外縁から
スプールの径方向に切欠形成された凹部により構成され
る釣糸渡し部を形成することもできる。かかる釣糸渡し
部を設けることにより、たとえばスプールを複数連ねて
各スプールに順に連続して釣糸を巻き取る場合に、一の
スプールへの巻取作業が終わった後に隣のスプールへ釣
糸を巻き取って行く際に、釣糸を一のスプールから隣り
合うスプールへ架け渡す作業を容易に行うことができ
る。
【0015】上記釣糸渡し部は、上記鍔部の外縁部の2
カ所を上記径方向に切り込み、当該切り込んだ部分を上
記釣糸巻取部の外側へ屈曲させて形成することができ
る。かかる構造とすることによって、鍔部を切り込み、
その部分を外側へ屈曲させるだけで簡単に釣糸渡し部を
構成することができる。しかも、このように切り込んだ
部分を外側に屈曲させることにより、一のスプールの釣
糸巻取部から隣り合うスプールの釣糸巻取部へ釣糸を渡
す際に、釣糸が隣り合うスプール間に食い込んでしまう
という不都合を避けることができる。
【0016】(6) 上記鍔部には、当該鍔部の外縁から
スプールの径方向に切り込んで構成される第1の釣糸係
止部を形成することもできる。これにより、スプールに
巻き取られた釣糸の端部を鍔部に係止しておくことがで
きる。
【0017】(7) また、少なくとも一方側の鍔部に
は、当該鍔部と当接する側板を備えることもできる。こ
れにより、スプール全体の剛性をさらに向上させること
ができ、側板の形状を変化させることによって、樹脂に
よる一体成形を行った場合と同様の剛性を確保すること
も可能である。
【0018】(8) 上記側板に上記係止片が挿通し得る
側板係止用スリットを形成し、上記係止片の少なくとも
一部が当該側板係止用スリットに挿通係止される構造と
することができる。かかる構造とすることによって、き
わめて簡単な構造で側板と係止片(すなわち本体および
鍔部)と確実に係合し、スプールの剛性を向上させるこ
とができる。
【0019】上記側板係止用スリットは、側板の径方向
と直交する方向に円弧状に且つ上記係止片の幅寸法より
も長い寸法に形成することができる。このようにすれ
ば、係止片を側板係止用スリットに挿通した後、側板を
周方向に回転させることにより、係止片が側板係止用ス
リットに食い込む。したがって、両者の係合はさらに強
固なものとなり、側板をより確実に固定してスプール全
体の剛性をさらに向上させることができる。
【0020】(9) 上記側板の中央部に、スプール位置
決め用孔を形成することもできる。これにより、スプー
ルを複数連ねて連続して釣糸を巻き取る作業を行う際
に、スプール同士の位置決めを容易にすることができ
る。特に、上記スプール位置決め用孔は、多角形状の孔
であることが好ましい。
【0021】(10) 上記スプール位置決め用孔の内縁か
らスプールの径方向に切り込んで構成される第2の釣糸
係止部が形成することもできる。これにより、スプール
に巻き取った釣糸の端部をスプールの内側で係止するこ
とができる。特に、巻き取った釣糸の端部を一旦釣糸渡
し部に掛け、さらにこれをスプールの内側に導いて第2
の釣糸係止片に係止することができる。
【0022】(11) 上記本体および鍔部は、紙により構
成することができる。これにより、スプールをきわめて
安価に製造することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0024】図1は、本発明の一実施形態に係るスプー
ル10の外観斜視図であり、図2は図1において矢印A
の方向から見た外観斜視図である。また、図3は本発明
の一実施形態に係るスプール10の分解斜視図である。
【0025】これらの図を参照して、このスプール10
は釣糸を巻き取るためのものであって、紙を裁断して形
成した部品を組み合わせて構成されており、従来の成形
型を用いて樹脂による一体成形により構成されたスプー
ルに比べて非常に簡単かつ安価に製造されるものであ
る。
【0026】(1) 各部品の説明 特に図3に注目して説明すると、スプール10は次のよ
うな各部品からなる。すなわち、スプール10は、本体
11と、これに嵌め込まれた鍔部12,13と、鍔部1
3に当接固定された側板14とを備えている。
【0027】本体11は、円筒状に形成されており、そ
の端面に放射状に係止片15が8つ突出形成されてい
る。本体11は、たとえば図4に示すような型紙を裁断
し、これを丸めることにより構成することができる。す
なわち、図4に示すように、紙を裁断することによっ
て、長方形状の軸部16と、この軸部16の対向する長
辺部に等間隔で係止片15a〜15hをそれぞれ8つづ
つ連続形成する。また、軸部の一方の短辺部に連結片1
7を突出形成し、他方の短辺部に連結片17が挿通され
る切込18を形成する。そして、軸部16を長手方向に
丸めて連結片17を切込18に挿通することによって本
体11が構成される。
【0028】鍔部12は、円環状に形成されており、そ
の内径は本体11の外周面の外径に対応している。ま
た、鍔部12の外径は、本体11の外径よりも大きく設
定されている。さらに、鍔部12の外縁部近傍に、等間
隔で放射状に4つのスリット状の切込部19a、19
c、19eおよび19gが形成されている。これら切込
部19a、19c、19eおよび19gは、後述するよ
うにそれぞれ上記係止片15a、15c、15eおよび
15gに対応しており、両者が係合するようになってい
る。
【0029】各切込部19a、19c、19eおよび1
9gは、鍔部12の周方向に沿って円弧状に形成されて
おり、その長さ寸法は、対応する係止片15a、15
c、15eおよび15gの幅方向寸法に対応されてい
る。もっとも、各切込部19a、19c、19eおよび
19gの形状は円弧状に限定されるものではなく、真直
に形成することもできる。また、各切込部19a、19
c、19eおよび19gの長さ寸法についても、対応す
る係止片15a、15c、15eおよび15gの幅方向
寸法よりも長くすることもできる。
【0030】また、鍔部12の所定部、本実施形態では
切込部19aの近傍に、釣糸渡り部20が形成されてい
る。この釣糸渡り部20は、鍔部12の外縁部から径方
向に凹んだ凹部により構成されている。釣糸渡り部20
は、鍔部12の外縁部から径方向に切込21、22を入
れ、当該切り込まれた部分23を折り返すことにより形
成することができる。釣糸渡り部20の作用効果につい
ては後述する。
【0031】さらに、鍔部12には、釣糸係止部24
(第1の釣糸係止部)が形成されている。この釣糸係止
部24は、スプール10に巻き取った釣糸の端部を食い
込ませて係止しておくためのものである。釣糸係止部2
4は、鍔部12の外縁部から径方向にスリット状に切込
をいれて構成されている。
【0032】なお、鍔部13は、鍔部12と同様の構成
である。このため、鍔部13については、鍔部12と同
様の参照符号を付し、その説明は省略する。
【0033】側板14は、円盤状に形成されており、そ
の外形形状は鍔部13と同様である。側板14には、等
間隔で放射状に4つの側板係止用スリット25b、25
d、25fおよび25hが形成されている。これら側板
係止用スリット25b、25d、25fおよび25hは
それぞれ円弧状に形成されており、そのピッチ円径(い
わゆるP.C.D.)は、上記本体11の外径に対応されてい
る。
【0034】これら側板係止用スリット25b、25
d、25fおよび25hは、上記係止片15b、15
d、15fおよび15hに対応しており、図3の状態で
各係止片15b、15d、15fおよび15hがそれぞ
れ側板係止用スリット25b、25d、25fおよび2
5hに挿通係合するようになっている。
【0035】各側板係止用スリット25b、25d、2
5fおよび25hの長さ寸法は、対応する係止片15
b、15d、15fおよび15hの幅方向寸法よりも大
きく設定されている。これによる作用効果は後述する。
また、各側板係止用スリット25b、25d、25fお
よび25hの形状は円弧状に限定されるものではなく、
真直に形成することもできる。また、各側板係止用スリ
ット25b、25d、25fおよび25hの長さ寸法に
ついても、対応する係止片15b、15d、15fおよ
び15hの幅方向寸法よりも長くすることもできる。
【0036】また、側板14の所定部、本実施形態では
側板係止用スリット25hの近傍に、釣糸渡り部26が
形成されている。この釣糸渡り部26は上記釣糸渡り部
20と対向する位置に形成されており、鍔部12の外縁
部から径方向に切り欠いた凹部により構成されている。
釣糸渡り部26の作用効果については釣糸渡り部20の
作用効果と共に後述する。
【0037】さらに、側板14の中央部には、スプール
位置決め用の孔27が形成されている。この孔27は、
円形でもよいが角形の孔が好ましい。本実施形態では、
孔27は8角形状に形成されている。このように孔27
を多角形状とすることにより、複数のスプール10を並
設する場合、たとえば、各スプールに順に釣糸を巻き取
る作業を行う際に、スプール10同士の位置決めを確実
に行うことができる。
【0038】加えて、側板14の孔27に連続して釣糸
係止部28(第2の釣糸係止部)が形成されている。こ
の釣糸係止部28は、孔27の内縁部から径方向にきり
こまれたスリットにより構成することができる。この釣
糸係止部28によって、スプール10に巻き取られる釣
糸の端部を係止することができる。
【0039】(2) スプールの組立要領 次に、スプール10の組立要領について説明する。
【0040】図3および図4を参照して、紙を打ち抜い
て形成した平板状の本体11(図4参照)を長手方向に
丸めて、連結片17を切込18に挿通する。このとき、
両者の連結を確実なものとするために接着剤等を用いて
もよい。この作業により、円筒状の本体11が形成さ
れ、各係止片15a〜15hは、円筒状の本体11の軸
方向に突出した状態となる。なお、図3では、図中手前
側の係止片15a〜15hは本体11の外周面から外方
に突出した状態となっているが、これは以下の組立作業
を説明するためにかかる状態に図示されている。
【0041】次に、鍔部12,13を本体11に嵌め込
む(外嵌する)。各鍔部12,13は円筒状の本体11
の端部、具体的には本体11の軸部16と係止片15a
〜15hとの境界部分に配置する。
【0042】そして、鍔部12については、係止片15
a、15c,15e、15gを図に示すように90°の
角度に折り曲げて、鍔部12の内側面(鍔部13と対向
する面)に当接させる。さらに、これら係止片15a、
15c,15e、15gの先端部を外側(鍔部12側)
へ屈曲させて、それぞれ鍔部12の切込部19a,19
c,19e、19gに挿通する。一方、係止片15b、
15d、15f、15hは、鍔部12の内側に挿通した
後、図に示すように90°の角度に折り曲げる。これに
より、鍔部12と本体11とは図2に示すように係合さ
れる。すなわち、係止片15a、15c,15e、15
gは、鍔部12の内側面と当接し、係止片15b、15
d、15f、15hは、鍔部12の外側面と当接する。
言い換えれば、係止片15a〜15hは、交互に鍔部1
2の内側面と外側面に当接し、隣り合う係止片15a〜
15hによって鍔部12が挟み込まれた状態となる。
【0043】なお、鍔部13についても全く同様である
が、鍔部13にはさらに側板14が取り付けられるの
で、鍔部13が取り付けられる側の係止片15b、15
d、15f、15hは、それぞれ、鍔部12の内側に挿
通した後に折り曲げることなくそのまま側板14の側板
係止用スリット25b、25d、25f、25hに挿通
される。
【0044】このとき、側板係止用スリット25b、2
5d、25f、25hの長さ寸法は、係止片15b、1
5d、15f、15hの幅寸法よりも長く設定されてい
るから、側板14を鍔部13に当接させた後に、円周方
向に回転させることにより、係止片15b、15d、1
5f、15hが側板係止用スリット25b、25d、2
5f、25hの端部に食い込んだ状態となる。特に、本
実施形態では、側板係止用スリット25b、25d、2
5f、25hを円弧状に形成しており、係止片15b、
15d、15f、15hが平坦なものであることから、
両者の食い込みが確実なものとなる。
【0045】そして、係止片15b、15d、15f、
15hを側板係止用スリット25b、25d、25f、
25hに挿通させた後に、これら係止片15b、15
d、15f、15hを90°折り曲げて側板14の外側
に当接させる。このとき、係止片15b、15d、15
f、15hを側板14の外側に確実に当接させるため
に、両者を接着剤等で接着することもできる。これによ
り、鍔部13および側板14と本体11とは図1に示す
ように係合される。
【0046】すなわち、係止片15a、15c,15
e、15gは、鍔部13の内側面と当接し(図1では図
示せず)、係止片15b、15d、15f、15hは、
鍔部13および側板14を挿通して側板14の外側の面
に当接する。つまり、鍔部13については、鍔部12と
同様に、係止片15a〜15hは、交互に鍔部12の内
側面と外側面に当接し、隣り合う係止片15a〜15h
によって鍔部12が挟み込まれた状態となる。最後に、
鍔部13の上記切り込まれた部分23を外側(側板14
側)に折り曲げることにより、釣糸渡り部20と対向す
る釣糸渡り部26が形成される。
【0047】(3) スプールの使用要領と作用効果 次に、スプール10の使用要領についてその作用効果と
共に説明する。
【0048】上述のように本体11に鍔部12,13お
よび側板14を組み付けることにより、本体11の外周
面と鍔部12,13とによって釣糸を巻き取るための釣
糸巻取部30が構成される。釣糸は、この釣糸巻取部3
0に巻き取られ、釣糸ユニットとして販売される。
【0049】本実施形態に係るスプール10は、上述の
ように本体11、鍔部12,13および側板14の部品
に分け、これらを嵌め合わすという簡単な作業で組み立
てられる。しかも、これら各部品は簡単な形状であるか
ら、紙等のシート状の材料を用いて簡単に形成すること
ができる。このとき、本体11に形成された係止片15
a〜15hが鍔部12,13と係合することによってこ
れらが確実に連結され、スプール10の剛性を十分に確
保することができる。また、係止片15a、15c、1
5e、15gが鍔部12,13の内側面に当接している
から、釣糸巻取部30の係止片15a、15c、15
e、15gが形成されている部分においては鍔部12,
13と本体11との隙間が当該係止片15a、15c、
15e、15gによって被われる。つまり、本体11と
鍔部12,13との間に隙間を形成することがなく、こ
れにより、釣糸を釣糸巻取部30に巻き取る際に、釣糸
が本体11と鍔部12,13との間に食い込んでしまう
という不都合を避けることができる。
【0050】また、本実施形態では、各係止片15a〜
15hを交互に鍔部12,13の内側と外側に配置する
ようにしたが、少なくとも係止片15a〜15hの一部
が鍔部15a〜15hの内側に配置されるようにすれ
ば、釣糸の食い込みを防止することができる。さらに、
本実施形態では係止片15a〜15hの数を8つとした
が、これに限定されるものでないことは勿論である。
【0051】特に本実施形態では、係止片15a〜15
hは、鍔部12,13の内側面と外側面とに順に交互に
当接する構造であるから、鍔部12,13は係止片15
a〜15hによって挟み込まれ、本体11に確実に固定
されるという利点がある。
【0052】また、係止片15a、15c,15e、1
5gの先端部が鍔部12,13に係合しているから、鍔
部12,13を本体11に対してより確実に固定するこ
とができる。
【0053】さらに、鍔部12,13に釣糸渡し部2
0,26が設けられているから、たとえばスプール10
を複数連ねて自動機を用いて各スプール10に順に連続
して釣糸を巻き取る場合に、一のスプール10への巻取
作業が終わった後に隣のスプール10へ釣糸を巻き取っ
て行く際に、釣糸を一のスプール10から隣り合うスプ
ール10へ架け渡す作業を容易に行うことができる。
【0054】特に本実施形態では、釣糸渡し部20,2
6は、鍔部12,13の外縁部を切り込んで外側へ屈曲
させるという構造を採用しているから、簡単に釣糸渡し
部20,26を構成することができる。しかも、このよ
うに切り込んだ部分23(図1参照)を外側に屈曲させ
る構造とすることにより、一のスプール10の釣糸巻取
部20から隣り合うスプール10の釣糸巻取部26へ釣
糸を渡す際に、釣糸が隣り合うスプール10間に食い込
んでしまうという不都合も避けることができる。
【0055】また、本実施形態では、鍔部13に側板1
4を設けているからスプール10全体の剛性をさらに向
上させることができる。しかも、側板14の形状(肉厚
等)を設計変更することによって、樹脂による一体成形
を行った場合と同様の剛性を確保することも可能であ
る。
【0056】特に、側板14は、本体11に設けた係止
片15b、15d、15f、15hを挿通することによ
り固定されているから、きわめて簡単な構造で側板14
の確実な固定を達成することができるという利点があ
る。
【0057】さらに、本実施形態では、側板14を固定
するための側板係止用スリット25b、25d、25
f、25hは、係止片15b、15d、15f、15h
の幅寸法よりも長い寸法に設定されており、両者は互い
に食い込むように係合しているから、両者の係合は強固
なものとなり、側板14をより確実に固定することがで
きる。
【0058】また、スプール位置決め用の孔27に連続
して釣糸係止部28が形成されているから、釣糸係止部
24では良好に係止できなかった釣糸もこれにより良好
に係止することができる。すなわち、釣糸係止部24は
鍔部12の外縁部に設けられていることから、巻き取っ
た釣糸の端部が丁度釣糸係止部24の近傍に位置する場
合は良好に係止することができるが、巻き取った釣糸の
端部が釣糸係止部24の位置にわずかにとどかない場合
等では、釣糸は釣糸巻取部30に対して1回転分巻き戻
して釣糸係止部24に係止する必要があり、これでは、
釣糸の端部をぴったりと係止することはできない。
【0059】これに対して、釣糸係止部28は側板14
の内側に形成されているから、スプール10に巻き取っ
た釣糸は、釣糸渡し部20(26)を経由して釣糸係止
部28に係止することができ、釣糸の端部をぴったりと
係止することができる。
【0060】加えて、本実施形態では、本体11、鍔部
12,13および側板14は、紙により構成し、しか
も、紙を裁断して本体11等を構成するから、材料費を
きわめて安価に抑えることができる。
【0061】(4) 設計変更例 本実施形態では、本体11,鍔部12,13および側板
14は、紙により構成したが、これに限定されることな
く、樹脂シートにより構成することもできる。かかる場
合であっても、成形型を用いた一体成形によりスプール
を構成する場合に比べて非常に安価にスプール10を製
造することができる。
【0062】また、本実施形態では側板14を設けた
が、これを省略することもできる。かかる場合であって
も、鍔部12,13は係止片15a〜15hにより挟み
込まれるようにして固定されるから、スプール10の剛
性を十分に確保することができる。
【0063】さらに、本実施形態では側板14は鍔部1
3側にのみ設けたが、これを鍔部12側にも同様に設け
ることができる。このようにすれば、スプール10の剛
性をきわめて高くすることができる。
【0064】また、、側板14に巻き取られている釣糸
の号数等の表示を予め印刷等しておくことができる。こ
れにより、従来ではスプールの側面にステッカー等を貼
って釣糸の号数表示を行っていたが、これが不要とな
り、結果として釣糸ユニットの製造コストも低減するこ
とができる。
【0065】加えて、本実施形態では、鍔部12,13
は円環状に形成したが、これに限定されることなく、外
形を多角形状に形成することもできる。また、本体11
についても本実施形態では円筒状に形成しているが、こ
れに限定されることなく、外形が多角形の筒状に形成す
ることもできる。本体11をかかる形状とすることによ
って、たとえば釣糸をきわめて弱いテンションで巻き付
ける場合であっても、確実に巻き取ることができるとい
う利点がある。
【0066】なお、印刷等を利用して側板に模様等のデ
ザインを施すことにより、見栄えのよいスプール10を
提供することも可能である。
【0067】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、スプー
ルを、安価な材料(たとえば紙やプラスチックシート
等)を用いた部品に分け、これらを簡単に組み立てるこ
とにより簡単かつ安価に構成することができる。特に紙
を用いてスプールを構成する場合には、その廃棄処分も
容易であるという利点がある。さらには、スプールを構
成する部品にデザイン的処理を施すことも簡単であり、
見栄えのよいスプールを提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るスプールの外観斜視
図である。
【図2】図1における矢印Aの方向から見た外観斜視図
である。ま
【図3】本発明の一実施形態に係るスプールの分解斜視
図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るスプールの本体の部
品図である。
【図5】従来のスプールの構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 スプール 11 本体 12 鍔部 13 鍔部 14 側板 15a〜15h 係止片 19 切込部 20 釣糸渡り部 21 切込 22 切込 23 切り込まれた部分 24 釣糸係止部 25 側板係止用スリット 26 釣糸渡り部 27 スプール位置決め用孔 28 釣糸係止部 30 釣糸巻取部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 釣糸を巻き取るためのスプールであっ
    て、 円筒状の本体と、 本体の外周面に外嵌され、本体と協働して釣糸巻取部を
    形成する一対の鍔部とを備え、 上記本体は、その外周面の周方向に沿って当該外周面の
    外側に突出形成された複数の係止片を有し、当該係止片
    の少なくとも一部は、鍔部の上記釣糸巻取部側の面に当
    接されていることを特徴とするスプール。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスプールにおいて、 上記複数の係止片は、上記釣糸巻取部側の面と当該面に
    対して反対側の面とに順に交互に当接されていることを
    特徴とするスプール。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のスプールにおい
    て、 上記係止片のうち上記釣糸巻取部側の面に当接するもの
    は、その先端部が鍔部と係合していることを特徴とする
    スプール。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のスプールにおいて、 上記係止片の先端部は鍔部側へ屈曲されており、鍔部に
    形成されたスリット状の切込部に挿通係止されているこ
    とを特徴とするスプール。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載のス
    プールにおいて、 上記鍔部には、当該鍔部の外縁からスプールの径方向に
    切欠形成された凹部により構成される釣糸渡し部が形成
    されていることを特徴とするスプール。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のスプールにおいて、 上記釣糸渡し部は、上記鍔部の外縁部の2カ所を上記径
    方向に切り込み、当該切り込んだ部分を上記釣糸巻取部
    の外側へ屈曲させて形成されていることを特徴とするス
    プール。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載のス
    プールにおいて、 上記鍔部には、当該鍔部の外縁からスプールの径方向に
    切り込んで構成される第1の釣糸係止部が形成されてい
    ることを特徴とするスプール。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載のス
    プールにおいて、 少なくとも一方側の鍔部には、当該鍔部と当接する側板
    が備えられていることを特徴とするスプール。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のスプールにおいて、 上記側板には、上記係止片が挿通し得る側板係止用スリ
    ットが形成されており、上記係止片の少なくとも一部が
    当該側板係止用スリットに挿通係止されていることを特
    徴とするスプール。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のスプールにおいて、 上記側板係止用スリットは、側板の径方向と直交する方
    向に円弧状に且つ上記係止片の幅寸法よりも長い寸法に
    形成されていることを特徴とするスプール。
  11. 【請求項11】 請求項8ないし10のいずれかに記載
    のスプールにおいて、 上記側板の中央部には、スプール位置決め用孔が形成さ
    れていることを特徴とするスプール。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のスプールにおいて、 上記スプール位置決め用孔は、多角形状の孔であること
    を特徴とするスプール。
  13. 【請求項13】 請求項11または12のいずれかに記
    載のスプールにおいて、 上記スプール位置決め用孔の内縁からスプールの径方向
    に切り込んで構成される第2の釣糸係止部が形成されて
    いることを特徴とするスプール。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし13のいずれかに記載
    のスプールにおいて、 上記本体および鍔部は、紙により構成されていることを
    特徴とするスプール。
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