JPH0246727Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は脚筒部を有する長靴等の脚筒部を保形
するための長靴用保形芯に関する。

(ロ) 従来の技術 従来、長靴用保形芯として１枚の平板をほぼ扇
形状に裁断して、その平板の左右側端部の一方縁
に一つの突片を突設し、他端部にこの突片と組合
う一つの長孔を穿設してなり、上記突片を長孔に
係合することによつて長靴用の保形芯とすること
ができる形状構造のものは取扱いが極めて簡易で
あり、成形にも手間がかからず安価である等の利
点があるため、多く利用されている。

ところが、それでもなお、長靴には足の大きさ
に従つてサイズ毎に多種形成されているから、上
記保形芯もサイズ毎に形成し用意していなければ
ならないのでその製造並びに保管が面倒であつ
た。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 本考案は、略扇形状の一枚の平板からなる極め
て簡単な構造の長靴用保形芯であつて、同形状の
長靴用保形芯であるにもかかわらず複数サイズの
大きさに簡易な操作によつて組立可能であり、サ
イズによつて異なる寸法の長靴の脚部内周面に抵
抗なく容易に挿入し且つ確実に挿着できて長靴の
脚部を保形することができる長靴用保形芯を提供
することを目的とする。

(ニ) 問題を解決するための手段 本考案はほぼ扇形状の平板からなり、この平板
の左右側端部の一方縁に長円形状の突片が連設さ
れ、他端部に上記突片が夫々に係合しうる複数個
の透孔が穿設されてなるものである。

(ホ) 実施例 第１図は本考案の第１実施列を示す平面図であ
り、第２図は組み立てた状態を示す斜視図であ
り、第４図は第１図における突片部の拡大図であ
る。

長靴用保形芯１の材料としては、厚紙やプラス
チツクスシート等の平板が用いられているが、本
実施ではボール紙が使用されている。本実施例は
第１図に示す如く、ボール紙の平板がほぼ扇形状
に裁断形成されている。

この扇形状の平板２の左右側端部の一方縁３に
長円形状の突片４が連設されており、他端部５に
は上記突片４が夫々に係合しうるように複数個の
透孔６が穿設さている。突片４の形状は長円形状
からこれに類似する例えば扇形、長孔等平板２の
一方縁３に対してアンダーカツト状に形成された
ものであればよい。

本実施例における突片４の形状は長孔状であつ
て、突片４の上端輪郭は円弧状に形成され、他方
下端輪郭は半扇形状に形成されている。

透孔６は平板２の他端部５に平行に穿設された
複数個の長孔であつて、その間隔は長靴の１サイ
ズ毎に変化する脚囲り寸法の増減に合致するよう
規定されており、その幅は平板２の厚み、以上の
大きさに形成されており、その長さは、第４図に
示す如く突片４の下縁と平板２の一方縁３との交
点７を中心とし、突片４の上端縁に接する円の半
径８にほぼ等しいように形成されている。

上記のように形成された長靴用保形芯１は第２
図に示す如く、平板２が截頭円錘形状になるよう
にその両端部を突平４側が他端部５の外側になる
ように重合し、次に突片４の下端部を透孔に挿入
し交点７を透孔６の下端縁に一致させ、この一致
点を中心として突片４の上端部を矢印の方向に回
転すれば、突片４はスムーズに透孔６内に挿入係
止される。截頭円錘形状に組み立てられる長靴用
保形芯１の外回り寸法は、突片４が外側寄りの透
孔６と係止するに従つて大きくなる。

本実施例は、上記の如く截頭円錘形状に組み立
てる際に突片４の下端部に透孔６に挿入して一致
点を中心にして突片４の上端部を回転するだけで
確実に挿入係止することができる。

突片４の上記半径８の寸法は透孔６の長さの寸
法より大きく形成されていても、透孔６の幅が平
板２の厚みより大きく穿設されているから、突片
４を彎曲させて上記半径８の寸法を短くすること
ができるのでスムーズに挿入でき、挿入後は突片
４自体の復元力によつて彎曲が解消され、突片４
のアンダーカツト部と透孔６の上下端縁とが密着
して確実に突片４と透孔６との係合がなされる。
突片４と透孔６との係合を解くには突片４を押圧
して彎曲させるだけで上記の逆作用によつて半径
８の寸法が短くなるから容易に突片４を透孔６よ
り脱することができる。

第３図は、本考案の第２実施例を示す平面図で
ある。長靴用保形芯１は第１実施例と同様にボー
ル紙の平板２によつて略扇形状に形成されてお
り、第１実施例と異なるところは、平板２の左右
側端部の一方縁３には２個の長孔状の突片４が適
宜間隔に連設されており、平板２の他端部５には
複数個の透孔６がこれらの突片４の夫々に適合す
るよう穿設されているところにある。勿論突片４
と透孔６との係合は平板２の形状によつて３組以
上に変形される。

本実施々例によれば、長靴用保形芯１の平板２
の形状が細長でその左右側端部が長寸である場合
にそれぞれ２組の突片４と透孔６との係止によつ
て平板２が截頭円錘形状に確実に保形される。

(ヘ) 考案の効果 本考案は、ほぼ扇形状の平板からなり、この平
板の左右側端部の一方縁には突片が連設され、他
端部には上記突片に係合しうる複数個の透孔が穿
設されてなる長靴用保形芯であるから、突片を長
靴のイズに合致する透孔に係合するだけで截頭円
錘形状の長靴用保形芯を形成することができて長
靴の脚筒部に容易に挿入し確実に保形することが
でき、同形状の長靴用保形芯によつて数サイズ兼
用の長靴用保形芯としての機能を充分に発揮しう
るので、その製作及び取扱いが簡易で保管なども
容易である等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例を示す平面図、第
２図は第１図の靴用保形芯を組み立てた状態を示
す斜視図、第３図は本考案の第２実施例を示す平
面図、第４図は第１図の突片部の拡大図である。 １……長靴用保形芯、２……平板、３……一方
縁、４……突片、５……他端部、６……透孔、７
……交点、８……半径。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ほぼ扇形状の平板からなり、この平板の左右
   側端部の一方縁に長円形状の突片が連設され、
   他端部に上記突片が夫々係合しうる複数個の透
   孔が穿設されてなる長靴用保形芯。 (2) 上記突片と透孔との組が２組設けられている
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の長靴用保形芯。 (3) 上記突片はその上端輪部が円弧状であり、下
   端輪郭は半扇形状である如く、平板の一方縁に
   対してアンダーカツト状に平板の一方縁に連設
   されている実用新案登録請求の範囲第１項及び
   第２項記載の長靴用保形芯。