JP2002160734A - ボックス型パレット - Google Patents

ボックス型パレット

Info

Publication number
JP2002160734A
JP2002160734A JP2000356085A JP2000356085A JP2002160734A JP 2002160734 A JP2002160734 A JP 2002160734A JP 2000356085 A JP2000356085 A JP 2000356085A JP 2000356085 A JP2000356085 A JP 2000356085A JP 2002160734 A JP2002160734 A JP 2002160734A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bottom cover
box
bottom lid
type pallet
winding spring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000356085A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3646058B2 (ja
Inventor
Kiyotsugu Takahashi
清嗣 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IYO TEKKO KK
Original Assignee
IYO TEKKO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IYO TEKKO KK filed Critical IYO TEKKO KK
Priority to JP2000356085A priority Critical patent/JP3646058B2/ja
Publication of JP2002160734A publication Critical patent/JP2002160734A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3646058B2 publication Critical patent/JP3646058B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Refuse Receptacles (AREA)
  • Pallets (AREA)
  • Load-Engaging Elements For Cranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な操作性を維持しつつ、底蓋開放時の衝
撃による部品劣化を防止できるボックス型パレットを提
供する。 【解決手段】 本発明は、下端が開放されたボックス体
10の下端後縁部に底蓋20の後端縁が回転自在に取り
付けられて、ボックス体10の下端開口部が底蓋20に
よって開閉自在に構成されるとともに、閉塞状態にロッ
クされた底蓋20が、そのロックを解除することによっ
て自重により開放されるボックス型パレットを対象とす
る。底蓋20を閉塞方向に補助的に付勢するための巻ば
ね100が設けられる。底蓋20の最大開放角度が、9
0°以上に設定されるとともに、巻ばね100の付勢力
により維持される底蓋20の開放維持角度が80°以下
に設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば工場にお
ける廃棄物、パーツ等の一時収納や搬送等に用いられる
ボックス型パレットに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のボックス型パレットとして、図
8に示すように、上下両端が開放されたボックス体
(1)における下端の一縁部に、底蓋(2)の一縁部が
蝶番軸(3)を回転軸として回転自在に設けられ、底蓋
(2)によりボックス体(1)の下端開口部が開閉され
るよう構成されるものが周知である。このボックス型パ
レットは、底蓋(2)の開放側端縁にフック受金具(4
a)が設けられるとともに、その金具(4a)に対応し
てボックス体(1)の下端部に揺動自在なフック(4
b)が設けられている。このフック(4b)はフック受
金具(4a)に係合する方向に付勢されており、底蓋
(2)を閉じた際に、フック(4b)が自動的にフック
受金具(4a)に係合されるとともに、レバー(5)の
操作により、フック(4b)を金具(4a)から離脱さ
せて係合を解除できるよう構成されている。そしてこの
ボックス型パレットを、フォークリフト等により持ち上
げた状態で、レバー操作により底蓋(2)のロックを解
除すると、底蓋(2)及び内容物の荷重により底蓋
(2)が開放して、内容物が放出落下されるよう構成さ
れている。
【0003】またこのようなボックス型パレットにおい
ては、底蓋(2)の回転軸心側端部における下面側に
は、L字型の当たり金具(6b)が設けられている。更
にその当たり金具(6b)に対応して、ボックス体
(1)の下端部には、ストッパープレート(6a)及び
ゴム製の緩衝部材(7)が設けられている。そして底蓋
(2)を開放した際には、当たり金具(6b)が緩衝部
材(7)を介してストッパープレート(6a)に当接係
止されることにより、底蓋(2)が所定の開放角度(5
0°〜60°程度)に保持されるよう構成されている。
更に底蓋(2)が、所定の開放角度に維持された状態
で、ボックス型パレットを設置面に降ろすことにより、
底蓋(2)が設置面により上方へ押し上げられて、底蓋
(2)が閉塞されて、上記したようにフック(4b)が
自動的にフック受金具(4a)に係合されるよう構成さ
れている。
【0004】このようなボックス型パレットにおいて
は、底蓋(2)を開放した際に、底蓋(2)の当たり金
具(6b)をボックス体(1)側のストッパープレート
(6a)に緩衝部材(7)を介して当接係止させるよう
にしているが、この当接時には、底蓋(2)の荷重と、
内容物の荷重とが合わさった大きい荷重が、緩衝部材
(7)に加わるため、内容物が軽量の場合はまだしも、
内容物が1トンを超えるような高重量の場合には、長期
使用しているうちに、緩衝部材(7)が劣化破損してし
まう恐れがあった。
【0005】更に緩衝部材(7)として、硬質のものを
使用すると、当たり金具(6b)が緩衝部材(7)に衝
突した際に、梃子の原理により、緩衝部材(7)が支
点、蝶番軸(3)が作用点となって、蝶番軸(3)に多
大な変形応力が加わるので、蝶番軸(3)が早期に劣化
する恐れがあった。
【0006】そこで、本願出願人は、特願平11−23
1084号において、底蓋を閉塞方向に補助的に付勢す
る補助付勢手段を有するボックス型パレットを提案し
た。
【0007】この提案技術のボックス型パレットにおい
ては、底蓋開放時において、補助付勢手段の付勢力によ
って、底蓋の開放方向への荷重が軽減されるため、底蓋
のストッパープレートに対する衝撃力が緩和され、緩衝
部材や蝶番軸の早期劣化を防止することが可能となっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記提案技
術のボックス型ペレットにおいても、内容物が高重量の
場合には、上記補助付勢手段の付勢力のみでは底蓋の緩
衝部材に対する衝撃力を十分に緩和することが困難であ
り、場合によっては、緩衝部材や蝶番軸の劣化を招くこ
とがあり、未だ改良の余地が残されているのが現状であ
る。
【0009】なお、ストッパープレート等を設けない場
合、ストッパープレートやその緩衝部材等の破損は防止
できるものの、底蓋開放状態において、底蓋が垂直に配
置されて、所定の開放角度に維持されないため、パレッ
トを設置面に降ろした際に、底蓋先端が設置面に突っか
かって、底蓋を閉塞できなくなる。このようにパレット
の降下操作によって、底蓋を閉塞できないため、底蓋閉
塞時の操作性が悪化するという別の問題が発生する。
【0010】この発明は、上記従来技術の問題を解消
し、底蓋閉塞時の操作性を良好に維持しつつ、底蓋開放
時の衝撃による部品劣化を有効に防止できて、十分な耐
久性を得ることができるボックス型パレットを提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、下端が開放されたボックス体の下端縁
部に底蓋の端部が回転自在に取り付けられて、前記ボッ
クス体の下端開口部が前記底蓋によって開閉自在に構成
され、閉塞状態にロックされた前記底蓋が、そのロック
を解除することによって、自重により開放されるボック
ス型パレットであって、前記底蓋を閉塞方向に補助的に
付勢するための補助付勢手段が設けられ、底蓋開放状態
において、前記補助付勢手段の付勢力に抗して開放され
る底蓋の最大開放角度が90°以上に設定されるととも
に、前記補助付勢手段の付勢力により維持される底蓋の
開放維持角度が80°以下に設定されてなるものを要旨
としている。
【0012】この発明のボックス型パレットにおいて
は、底蓋の最大開放角度を90°以上に設定するととも
に、底蓋を閉塞方向に付勢する補助付勢手段を設けるも
のであるため、底蓋開放時には、底蓋が90°以上にま
で開放されて開放方向の荷重が小さい状態で、ストッパ
ープレートのストッパー部材等に当接する。このため、
その当接時におけるストッパー部材等への衝撃が非常に
小さくなるとともに、底蓋の蝶番軸に多大な変形応力が
加わることもない。
【0013】更に内容物を放出した後は、補助付勢手段
の付勢力によって、底蓋を、80°以下の開放角度に維
持されるため、その状態でパレット自体を設置面に降ろ
すことにより、底蓋を確実に閉塞することができる。
【0014】また本発明においては、底蓋の開放維持角
度を60〜70°に設定することにより、パレット自体
を設置面に降ろした際の底蓋の閉塞を、より確実に行う
ことができる。
【0015】すなわち本発明においては、前記底蓋の開
放維持角度が60〜70°に調整されてなる構成を採用
するのが好ましい。
【0016】また、本発明においては、前記補助付勢手
段が、前記底蓋における回転軸心の両側部に対応してそ
れぞれ設けられてなる構成を採用するのが望ましい。
【0017】すなわちこの構成を採用する場合には、底
蓋をその両側位置においてバランス良く均等に支持する
ことができるので、底蓋の開閉をスムーズに行うことが
できる。
【0018】また、本発明においては、前記補助付勢手
段としての巻ばねが、巻ばね支持軸に外嵌された状態
で、その巻ばね支持軸が、前記ボックス体の下端縁部に
前記底蓋の回転軸心と平行に設けられる一方、前記巻ば
ねの他端が前記ボックス体の下部に調整ボルトを介して
固定され、その調整ボルトの締結操作及び緩め操作によ
って、前記巻ばねの前記底蓋に対する付勢力が調整され
るよう構成されてなるものを採用するのが良い。
【0019】すなわちこの場合には、巻ばねの付勢力を
自在に調整することができ、所望の底蓋開閉動作を得る
ことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1及び図2はこの発明の実施形
態であるボックス型パレットを示す図である。これらの
図に示すように、このパレットは、上下両端が開放され
た角筒状のボックス体(10)と、ボックス体(10)
の下端開口部の形状に対応する平面視方形状の底蓋(2
0)とを有している。そして、ボックス体(10)の内
部下端に、その後縁に沿って固定された蝶番軸(11)
を回転軸として、底蓋(20)の後縁部が回転自在に取
り付けられ、これによりボックス体(10)の下端開口
部が底蓋(20)により開閉されるよう構成されてい
る。
【0021】図1ないし図3に示すように、ボックス体
(10)の下端後縁部及び底蓋(20)の下面前端縁に
は、前後脚フレーム(31)(31)がそれぞれ固定さ
れるとともに、底蓋(20)の下面両側縁部における前
後両端を除く部分には、両側脚フレーム(32)(3
2)がそれぞれ固定される。
【0022】後脚フレーム(31)には、幅方向に間隔
をおいて複数の垂直桟(31b)が設けられ、その垂直
桟(31b)により仕切られて、両側に2つのフォーク
差込口(60)(60)が形成されるとともに、内側に
2つの巻ばね設置スペース(61)(61)が形成され
る。
【0023】図2ないし図4に示すように、底蓋(2
0)の下面両側部において、その後端位置から両側脚フ
レーム(32)の後端面には、L字型の当たり金具(4
0)が固定されている。またボックス体(10)の下端
における両側部後端には、上記底蓋(20)の当たり金
具(40)の両側及び後部を覆うようにして、ストッパ
ープレート(41)が固定されている。このストッパー
プレート(41)において当たり金具(40)の後方に
対応する領域には、垂直片(41a)が設けられてお
り、この垂直片(41a)に、ストッパー部材としての
ストッパーボルト(42)が貫通配置されるとともに、
そのボルト(42)の軸部に、垂直片(41a)を挟ん
で両側にナット(43)が螺着されている。そして図3
及び図4に示すように、ボックス型パレットを吊持した
状態で、底蓋(20)を開放した際に、底蓋(20)の
当たり金具(40)がストッパーボルト(42)の頭部
に当接するまで、底蓋(20)が開放されるよう構成さ
れている。
【0024】本実施形態においては、図3に示すよう
に、底蓋(20)の閉塞位置を基準にして、その位置か
ら、底蓋(20)がボルト(42)の頭部に当接するま
での開放角度が、最大開放角度(θ1)として規定され
る。
【0025】ここで、本実施形態においては、底蓋(2
0)の最大開放角度(θ1)を、90°以上に設定する
必要があり、好ましくは110°以下、より好ましくは
100°以下に設定するのが良い。すなわち、最大開放
角度(θ1)が過度に大きい場合には、底蓋開放時に底
蓋(20)が後方へ大きく振れるので、底蓋(20)が
周辺機材等に干渉する等の不具合が生じる恐れがある。
逆に最大開放角度(θ1)が過度に小さい場合には、開
放時における底蓋(20)のストッパーボルト(42)
やストッパープレート(41)等への衝撃が過度に大き
くなり、ストッパープレート(41)等が早期に劣化し
たり、底蓋(20)の蝶番軸(11)に多大な変形応力
が加わって蝶番軸(11)が変形したりする恐れがあ
る。
【0026】なお、本実施形態においては、ストッパー
ボルト(42)のナット(43)に対する締結量を調整
して、ボルト頭部の底蓋(20)に対する当接位置を前
後に変更することにより、底蓋(20)の最大開放角度
(θ1)を自在に変更することができる。
【0027】図1ないし図4に示すように、底蓋(2
0)の両側縁部には、その両側縁部に沿って立ち上がる
ようにして、ガイドプレート(21)(21)が固定さ
れるとともに、底蓋(20)の両側前端には、側方へ突
出するように円柱形のフック受金具(22)が取り付け
られている。
【0028】図1及び図7に示すように、ボックス体
(10)の下端前縁部には、その前縁部に沿って回転軸
(24)が回転自在に取り付けられる。この回転軸(2
4)の両端には、上記フック受金具(22)に対応して
フック(51)の上部が固定される。各フック(51)
はその下端に設けられた係合片(51a)がそれぞれ後
方に向くように配置されている。なお、左右の両フック
(51)は、回転軸(24)の回転に伴って同期して揺
動されるよう構成されている。
【0029】ボックス体(10)の一側面において、一
方側のフック(51)の上端には、連結レバー(52)
の下端が固定される。またボックス体(10)の一側面
側における下端後部には、支持金具(53)が固定され
ており、この支持金具(53)に操作レバー(54)の
下端が回転自在に取り付けられている。
【0030】また、上記連結レバー(52)の上端に
は、連結ロッド(55)の前端が回転自在に取り付けら
れるとともに、この連結ロッド(55)の後端に、上記
操作レバー(54)の下部が回転自在に取り付けられ
る。
【0031】ボックス体(10)の一側面における連結
ロッド(55)の下方位置には、連結ロッド(55)を
前方へ、つまりフック(51)を係合方向へ付勢するロ
ッド付勢手段(56)が設けられている。そして、底蓋
(20)を閉塞した状態では、ロッド付勢手段(56)
により、連結ロッド(55)が前方へ付勢されて、フッ
ク(51)の係合片(51a)がフック受金具(22)
に係合され、これにより底蓋(20)が閉塞状態に自動
的にロックされるよう構成されている。
【0032】またこの底蓋ロック状態から、操作レバー
(54)を後方へ回転操作すると、連結ロッド(55)
が、ロッド付勢手段(56)の付勢力に抗して後方へス
ライドしてフック(51)が回転し、係合片(51a)
のフック受金具(22)への係合が解除される。こうし
てロックを解除した際、ボックス型パレットが吊持され
ていると、底蓋(20)が自重により開放されることに
なる。
【0033】また、底蓋(20)が、所定の開放角度
(後述する開放維持角度θ2)に維持された状態で、ボ
ックス型パレットを設置面(G)に降ろすと、底蓋(2
0)が設置面により上方へ押し上げられて、底蓋(2
0)が閉塞される。更にその閉塞時には、上記したよう
に、フック(51)がフック受金具(22)に自動的に
係合される。このとき図3に示すように、底蓋(20)
の先端下部に設けられたガイドローラ(45)が、設置
面(G)に転がり接触することにより、底蓋(20)が
閉塞方向にスムーズにガイドされるよう構成されてい
る。
【0034】一方、図2ないし図6に示すように、後脚
フレーム(31)の巻ばね設置スペース(61)に設け
られる補助付勢手段としての巻ばね(100)は、その
一端が棒状に延設されて底蓋支持片(101)が形成さ
れるとともに、他端がU字状に曲成されて、固定片(1
02)が形成されている。
【0035】更に巻ばね設置スペース(61)の両側板
間には、巻ばね支持軸(110)が架橋状態に取り付け
られるとともに、この巻ばね支持軸(110)に巻ばね
(100)が外嵌される。
【0036】更にボックス体(10)の後壁面における
巻ばね設置スペース(61)の上方には、後方に突出す
るようにボルト取付プレート(140)が溶接固定され
ている。
【0037】また、巻ばね(100)を固定するための
調整ボルト(120)は、その頭部に巻ばね(100)
の固定片(102)を挿通可能な頭部孔(121)が設
けられている。
【0038】この調整ボルト(120)の頭部孔(12
1)に上記巻ばね(100)の固定片(102)が挿通
されるとともに、巻ばね(100)の底蓋支持片(10
1)が、底蓋(20)の下面側に配置された状態で、調
整ボルト(120)の軸部が取付プレート(140)の
ボルト挿通孔(141)に挿通される。更に取付プレー
ト(140)を挟んで両側に配置されたナット(12
1)が、調整ボルト(120)の軸部に螺合されること
により、巻ばね(100)が、その支持軸(110)を
底蓋(20)の回転軸と平行な状態で、ボックス体(1
0)の後部下端に固定される。なお図2に示すように、
底蓋(20)の底蓋支持片(101)に対応する部分に
は、溝型の案内部材(105)が溝開口部を下側に向け
た状態で固定されており、その溝内に巻ばね(100)
の底蓋支持片(101)の先端が収容されている。
【0039】そして、ボックス型パレットを吊持した状
態で、底蓋(20)を開放した際には、底蓋(20)
が、巻ばね(100)の付勢力に抗しつつ、上記最大開
放角度(θ1)まで開放した後、巻ばね(100)の付
勢力により、底蓋(20)が閉塞方向に回転して、所定
の開放角度に維持される。
【0040】本実施形態においては、図3に示すよう
に、上記所定の開放角度が、開放維持角度(θ2)とし
て規定される。なお、底蓋(20)が開放維持角度(θ
2)に維持された状態において、ボックス型パレットを
設置面(G)に降ろした際には、底蓋(20)が自動的
に閉塞されることは、既述した通りである。
【0041】ここで、本実施形態においては、この開放
維持角度(θ2)を、80°以下に設定する必要があ
り、好ましくは、60〜70°に設定するのが良い。す
なわち、開放維持角度(θ)が過度に大きい場合には、
底蓋(20)を開放維持角度(θ2)に維持した状態
で、パレットを設置面(G)に降ろした際に、底蓋(2
0)の先端が設置面(G)に掛止して、底蓋(20)が
閉塞方向にスムーズにガイドされなくなり、底蓋(2
0)の閉塞操作が困難になる恐れがある。逆に開放維持
角度(θ2)が過度に小さい場合には、例えば内容物が
軽量であると、底蓋(20)が十分に開放しない恐れが
あったり、また、巻ばね(100)としても、付勢力の
強い大型のものを使用する必要があり、装置の大型化や
コストの増大を来すとともに、底蓋開放時の巻ばね(1
00)への負担も大きくなり、早期劣化を来す恐れがあ
る。
【0042】なお図6に示すように、巻ばね(100)
を固定した状態では、ナット(121)の締結量、つま
りナット(121)を締結したり緩めたりして、調整ボ
ルト(120)を上下にスライドさせることにより、巻
ばね(100)における底蓋支持片(101)の底蓋
(20)に対する圧接度合や、巻ばね(100)の巻回
度合を調整することができ、この調整により、巻ばね
(100)の付勢力を自在に調整できるよう構成されて
いる。
【0043】一方、図1ないし図3に示すように、ボッ
クス体(10)の前後板上部には、フォークリフトのフ
ォークを差込可能なフォーク差込孔(12)が形成され
る。更にボックス体(10)上端の4つのコーナー部の
やや内側には、クレーンのフック等を係止するための吊
り金具(13)が突出するように設けられている。なお
図1において、(80)は操作レバー(54)を遠隔か
ら操作するための紐である。
【0044】本実施形態のボックス型パレットは、以上
の構成を有しており、パレット内に収容したパーツ等の
内容物を、トラックの荷台等に移載する場合には、例え
ばフォークリフトのフォークを、フォーク差込孔(1
2)内に差し込んで、ボックス型パレットをトラック荷
台の上方まで持ち上げ、その状態で、操作レバー(5
4)を後方に回転操作する。これにより、フック(5
1)のフック受金具(22)に対する係合が解除され、
底蓋(20)が、その荷重と内容物の荷重とによって開
放する。この開放過程においては、底蓋(20)の下面
に巻ばね(100)の底蓋支持片(101)が当接して
いるので、底蓋(20)は、巻ばね(100)の付勢力
に抗しながら開放される。このため、底蓋(20)は、
緩やかな速度で開放するとともに、底蓋(20)の開放
に伴って内容物が少しずつ落下していく。更に底蓋(2
0)が開放するに従って、内容物が放出されて、底蓋
(20)の開放方向への荷重が低減されていく。そし
て、底蓋(20)が90°程度まで開放されると、底蓋
(20)に、内容物の重量による荷重や底蓋(20)の
自重による荷重が加わることがないので、その後、底蓋
(20)は、巻ばね(100)の付勢力に抗しながらの
慣性力のみで最大開放角度(θ1)まで開放して、底蓋
(20)の当たり金具(40)がストッパープレート
(41)のストッパーボルト(42)に当接する。この
ように底蓋(20)の当たり金具(40)は、巻ばね
(100)の付勢力に抗しながらの慣性力のみで、スト
ッパーボルト(42)に当接するので、その当接時の衝
撃が非常に小さくなる。
【0045】一方、底蓋(20)が最大開放角度(θ
1)まで開放して内容物が全て放出された後は、巻ばね
(100)の付勢力により、底蓋(20)が閉塞方向に
ゆっくりと持ち上げられていき、60〜70°程度の開
放角度(開放維持角度θ2)で維持される。
【0046】こうして、内容物を放出した後は、ボック
ス型パレットを、トラック荷台等の設置面に降ろして、
上記したように、底蓋(20)を閉塞させて、所定の箇
所に戻すことになる。
【0047】以上のように、本実施形態のボックス型パ
レットによれば、底蓋(20)の最大開放角度(θ1)
を90°以上に設定するとともに、底蓋(20)を閉塞
方向に付勢するための巻ばね(100)を設けるもので
あるため、底蓋(20)を開放した際には、底蓋(2
0)が最大開放角度(θ1)まで開いて開放方向の荷重
が小さい状態で、ストッパープレート(41)に当接す
るため、当接時の衝撃が非常に小さくなり、ストッパー
プレート(41)やそのボルト(42)が早期に劣化す
るのを防止できるとともに、蝶番軸(11)に多大な変
形応力が加わることがなく、蝶番軸(11)が早期に劣
化するのを防止できる。このように底蓋開放時の衝撃に
よる部品の早期劣化を防止できるので、十分な耐久性を
得ることができる。
【0048】更に内容物を放出した後は、巻ばね(10
0)の付勢力によって、底蓋(20)が、所定の角度
(θ2)に維持されるため、その状態でパンレット自体
を設置面に降ろすことにより、底蓋(20)を確実に閉
塞することができ、良好な操作性を得ることができる。
【0049】また、本実施形態においては、巻ばね(1
00)の付勢力によって、底蓋(20)が低速で開放さ
れるので、内容物が適量ずつ放出される。このため、内
容物を程良く安定させた状態で放出することができ、良
好な作業性を得ることができるとともに、内容物の散乱
や急な落下も防止できるので、作業者の安全性をより一
層向上させることができる上、内容物の破損も確実に防
止することができる。
【0050】更に本実施形態においては、底蓋(20)
を閉塞方向へ補助的に付勢するための補助付勢手段とし
て、底蓋(20)の開放量に伴って、付勢力(蓄勢力)
が次第に増大する巻ばね(100)を用いているため、
開放開始直後では巻ばね(100)の付勢力が小さいの
で、底蓋(20)がスムーズに開放していき、開放完了
直前では巻ばね(100)の付勢力が大きいので、底蓋
(20)の開放速度が非常に遅くなり、底蓋(20)の
ストッパープレート(41)の衝撃等を、より一層緩和
させることができ、上記の効果を、より確実に得ること
ができる。
【0051】また本実施形態においては、底蓋(20)
の回転軸心上における両側位置に、巻ばね(100)を
それぞれ配置しているため、底蓋(20)をその両側位
置において、バランス良く均等に付勢することができる
ので、底蓋(20)の開閉をスムーズに行えるととも
に、より一層耐久性を向上させることができる。
【0052】また本実施形態においては、ナット(12
1)を調整ボルト(120)に対し、締結したり、緩め
たりすることにより、巻ばね(100)の付勢力を調整
できるよう構成しているため、巻ばね(100)の付勢
力を微調整することができ、底蓋(20)を最適な速度
で開放させることができ、上記した底蓋開放に関連する
効果をより確実に得ることができる。
【0053】また本実施形態においては、ボックス体
(10)に設けられた後脚フレーム(31)に、巻ばね
(100)を取り付けるようにしているため、巻ばね取
付スペースを、別途設ける必要がなく、スペースの有効
利用を図ることができる。
【0054】更に後脚フレーム(31)におけるフォー
ク差込口(60)を避けた位置に、巻ばね設置スペース
(61)を形成するようにしているため、フォークリフ
トによる搬送作業等、他の性能に悪影響を及ぼすような
こともない。
【0055】なお、上記実施形態においては、本発明
を、ボックス体の下端開口部が、1枚の底蓋により開閉
されるボックス型パレットに適用する場合について説明
しているが、それだけに限られず、本発明は、底蓋が2
枚に分割されたボックス型パレットにも適用することが
できる。
【0056】また本発明において、補助付勢手段として
は、上記のような巻ばねだけに限られず、板ばねの他、
圧縮コイルばねや、引張コイルばね等も使用することが
できる。
【0057】また補助付勢手段の取付位置も上記のもの
だけに限られるものではなく、更に補助付勢手段の取付
数も2つだけに限られず、1つ又は3つ以上設けても良
い。
【0058】
【発明の効果】以上のように、この発明のボックス型パ
レットによれば、底蓋の最大開放角度を90°以上に設
定するとともに、底蓋を閉塞方向に付勢するための補助
付勢手段を設けるものであるため、底蓋開放時には、底
蓋が90°以上にまで開放されて開放方向の荷重が小さ
い状態で、ストッパープレートのストッパー部材等に当
接するため、当接時のストッパー部材への衝撃が非常に
小さくなるとともに、底蓋の蝶番軸に多大な変形応力が
加わることがないので、ストッパー部材や蝶番軸等の部
品が早期に劣化するのを防止でき、十分な耐久性を得る
ことができる。更に内容物を放出した後は、補助付勢手
段の付勢力によって、底蓋を、80°以下、好ましくは
60〜70°程度の開放角度に維持されるため、その状
態でパレット自体を設置面に降ろすことにより、底蓋を
確実に閉塞することができ、底蓋閉塞時に良好な操作性
を得ることができるという利点がある。
【0059】本発明において、補助付勢手段を、底蓋に
おける回転軸の両側部に対応して設ける場合には、底蓋
をその両側位置においてバランス良く均等に支持するこ
とができるので、底蓋の開閉をスムーズに行えるととも
に、より一層耐久性を向上させることができるという利
点がある。
【0060】また本発明において、巻ばねの端部を調整
ボルト及びナットを用いて固定して、その調整ボルト及
びナット間の締結操作及び緩め操作によって、巻ばねの
付勢力を調整できるよう構成する場合には、巻ばねの付
勢力を自在に調整することができるので、上記の効果を
より確実に得ることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態であるボックス型パレット
を正面側から見た状態での斜視図である。
【図2】実施形態のボックス型パレットを背面側から見
た状態での斜視図である。
【図3】実施形態のボックス型パレットの下側部を示す
側面図である。
【図4】実施形態のボックス型パレットにおけるストッ
パープレート周辺を示す側面断面図である。
【図5】実施形態のボックス型パレットにおける巻ばね
部周辺を分解して示す斜視図である。
【図6】実施形態のボックス型パレットにおける巻ばね
部周辺を示す側面断面図である。
【図7】実施形態のボックス型パレットにおけるレバー
操作力伝達機構を示す斜視図である。
【図8】従来のボックス型パレットを示す側面図であ
る。
【符号の説明】
10…ボックス体 20…底蓋 100…巻ばね(補助付勢手段) 101…底蓋支持片 102…固定片 110…巻ばね支持軸 120…調整ボルト

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下端が開放されたボックス体の下端縁部
    に底蓋の端部が回転自在に取り付けられて、前記ボック
    ス体の下端開口部が前記底蓋によって開閉自在に構成さ
    れ、閉塞状態にロックされた前記底蓋が、そのロックを
    解除することによって、自重により開放されるボックス
    型パレットであって、 前記底蓋を閉塞方向に補助的に付勢するための補助付勢
    手段が設けられ、 底蓋開放状態において、前記補助付勢手段の付勢力に抗
    して開放される底蓋の最大開放角度が90°以上に設定
    されるとともに、前記補助付勢手段の付勢力により維持
    される底蓋の開放維持角度が80°以下に設定されてな
    ることを特徴とするボックス型パレット。
  2. 【請求項2】 前記底蓋の開放維持角度が60〜70°
    に調整されてなる請求項1記載のボックス型パレット。
  3. 【請求項3】 前記補助付勢手段が、前記底蓋における
    回転軸心の両側部に対応してそれぞれ設けられてなる請
    求項1又は2記載のボックス型パレット。
  4. 【請求項4】 前記補助付勢手段としての巻ばねが、巻
    ばね支持軸に外嵌された状態で、その巻ばね支持軸が、
    前記ボックス体の下端縁部に前記底蓋の回転軸心と平行
    に設けられる一方、 前記巻ばねの他端が前記ボックス体の下部に調整ボルト
    を介して固定され、その調整ボルトの締結操作及び緩め
    操作によって、前記巻ばねの前記底蓋に対する付勢力が
    調整されるよう構成されてなる請求項1ないし3のいず
    れかに記載のボックス型パレット。
JP2000356085A 2000-11-22 2000-11-22 ボックス型パレット Expired - Fee Related JP3646058B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000356085A JP3646058B2 (ja) 2000-11-22 2000-11-22 ボックス型パレット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000356085A JP3646058B2 (ja) 2000-11-22 2000-11-22 ボックス型パレット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002160734A true JP2002160734A (ja) 2002-06-04
JP3646058B2 JP3646058B2 (ja) 2005-05-11

Family

ID=18828392

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000356085A Expired - Fee Related JP3646058B2 (ja) 2000-11-22 2000-11-22 ボックス型パレット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3646058B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109703862A (zh) * 2019-03-11 2019-05-03 深圳市尚普瑞科技有限公司 包装盒
JP2022068419A (ja) * 2020-10-22 2022-05-10 トキワスチール株式会社 廃材ボックス

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109703862A (zh) * 2019-03-11 2019-05-03 深圳市尚普瑞科技有限公司 包装盒
CN109703862B (zh) * 2019-03-11 2023-12-19 深圳市尚普瑞科技有限公司 包装盒
JP2022068419A (ja) * 2020-10-22 2022-05-10 トキワスチール株式会社 廃材ボックス

Also Published As

Publication number Publication date
JP3646058B2 (ja) 2005-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2510064B2 (ja) ボックス型パレット
JP2002160734A (ja) ボックス型パレット
JP3325543B2 (ja) ボックス型パレット
CN210735110U (zh) 集装箱
US8240735B2 (en) Tailgate damping/detent system
CN211002859U (zh) 集装箱
JP2004123166A (ja) ボックス型パレット
KR100727348B1 (ko) 트럭 적재함용 잠금장치
JP5022161B2 (ja) 遊技機の枠装置
JP2572532B2 (ja) ボックス型パレット
KR20090129634A (ko) 덤프트럭의 리어게이트 록킹장치
JP3159944B2 (ja) ボックス型パレット
US20080251305A1 (en) Engine hood door including variable door handle
JP3234923B2 (ja) ドラム缶の吊り装置
JPH07137662A (ja) トラック荷台の係脱機構
JP2001019108A (ja) 運搬車両に着脱自在に搭載される塵芥収容箱の開閉扉固縛装置
JP4248789B2 (ja) キャビネット
KR100445875B1 (ko) 윙바디 트럭용 측면 게이트의 이중 캐치구조
US20040040821A1 (en) Drop safe having a gas spring control system
JPH06321239A (ja) ボックスパレット
JP3711003B2 (ja) コンテナにおける天蓋開閉装置
JPH09278050A (ja) 開閉用ヒンジ構造
JPH09273345A (ja) 扉ロック機構
JP2002104582A (ja) ボックス型パレット
JPS6154628B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040810

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050118

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050207

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090210

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees