JP2002160020A - 自動車車体用接合金属帯およびその製造法 - Google Patents

自動車車体用接合金属帯およびその製造法

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JP2002160020A
JP2002160020A JP2000361260A JP2000361260A JP2002160020A JP 2002160020 A JP2002160020 A JP 2002160020A JP 2000361260 A JP2000361260 A JP 2000361260A JP 2000361260 A JP2000361260 A JP 2000361260A JP 2002160020 A JP2002160020 A JP 2002160020A
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Masato Uchihara
正人 内原
Kiyoyuki Fukui
清之 福井
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えばセンタピラーアウターやフロントサイ
ドメンバー等の自動車車体箱状構造材のプレス素材とな
るテーラードブランクを、安定して低コストで製造可能
な技術を提供する。 【解決手段】 2枚の鋼帯12a 、12b が幅方向に重ね合
わせて接合されてなり、幅方向について、2枚の鋼帯12
a 、12b のうちの一方の鋼帯12b により構成される第1
の非重なり部15と、2枚の鋼帯12a 、12b を接合すると
ともに第1の非重なり部15に連続する重なり部16と、2
枚の鋼帯12a 、12b のうちの一方の鋼帯12b により構成
されるとともに重なり部16に連続する第2の非重なり部
17とを備え、さらに重なり部16の少なくとも一部と、第
1の非重なり部15の少なくとも一部または第2の非重な
り部17の少なくとも一部とが互いに交差する平面をなす
ように成形されて使用されるテーラードブランク用鋼帯
10である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車車体用接合
金属帯およびその製造法に関し、具体的には、自動車の
例えばボディやシャシー等を構成するプレス成形部品と
して利用される一体化成形用ブランク(テーラードブラ
ンク)およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、所定の形状に切断された一枚
の金属板を素材(「ブランク」と呼ばれる)としてプレ
ス成形を行うことによりプレス加工品を製造し、次いで
このプレス加工品を溶接や接着等の適宜手段で組み立て
ることにより所望の自動車車体構成部品を組み立ててい
た。これに対し、近年、何枚かのブランクを突き合わせ
溶接によって接合して1枚のブランク(「テーラードブ
ランク」と呼ばれる)とし、このテーラードブランクに
プレス成形を行うことによりプレス加工品を製造する技
術が普及している。
【0003】このテーラードブランクを圧延素材として
プレス加工品を製造すると、以下に述べる多数の利益
(i) 〜(iv)が得られる。 (i) 通常のブランクを用いる場合には廃却処理されてい
た小型の鋼板を、溶接によってつなぎ合わせて大型のブ
ランクとして使用可能であるため、廃却品の有効利用を
図れる。
【0004】(ii)各種の自動車車体構成部品、とりわけ
相応の強度や剛性を要求される例えばセンタピラーアウ
ターやフロントサイドメンバー等の自動車車体構成部品
をプレス加工により製造しようとすると、プレス成形性
を充分に確保するためにこのプレス加工品に不可避的に
発生する強度不足を補うために、その外部や内部の一部
に部分的に各種補強部材 (レインフォース) を配置して
おり、製造コストの上昇は否めなかった。しかし、テー
ラードブランクを用いて強度が必要な部位に高強度材ま
たは厚板材を用いることにより、この部位の強度を確保
できるとともに補強部材の使用量低減により製造コスト
を削減できる。
【0005】(iii) テーラードブランクを用いて、強度
が必要な部位にだけ高張力鋼板を用い、また防錆性を高
めたい部位にだけ表面処理鋼板を用いることができるた
め、高張力鋼板や表面処理鋼板等といった高価な材料の
使用量を抑制できる。このため、自動車車体の材料費を
削減できるとともにその軽量化を促進できる。
【0006】(iv)テーラードブランクを自動車車体の各
所に用いることにより、自動車車体各部毎の強度設定の
自由度を高めることができる。このため、自動車の衝突
時における安全上最適な車体変形を確実に達成でき、衝
突安全性に優れた自動車車体を実現できる。
【0007】図9は、既に実用化されている突合わせ溶
接によるテーラードブランクの溶接方式を模式的に示す
説明図であって、図9(a) はレーザ溶接による場合を示
し、図9(b) はマッシュシーム溶接による場合を示す。
【0008】図9(a) に示すレーザ溶接による場合は、
2枚の金属板2、3をそれぞれの長さ方向に突き合わ
せ、レーザビームにより溶接部4を形成しながら溶融溶
接する。一方、図9(b) に示すマッシュシーム溶接によ
る場合には、金属板2、3それぞれの端部同士を例えば
2mm程度それぞれの長さ方向に重ね合わせて、回転する
円盤状電極 (図示しない) により重ね合わせ部を加圧し
ながら通電加熱することにより、重ね合わせ部をつぶし
ながら溶接部4を形成して接合する。なお、マッシュシ
ーム溶接は、金属板2、3の端部同士を2mm程度重ねて
接合するものの、重ね合わせ部は溶接後には板厚方向に
潰されてならされることから、溶接の分類上は重ね合わ
せ溶接ではなく突き合わせ溶接に分類される。
【0009】このように、テーラードブランクには、多
くの長所がある反面、以下に列記する短所もある。 (v) 従来、テーラードブランクは切り板のブランクを1
枚ずつ溶接して接合することによって製造されていたた
め、切り板の搬入や搬出等に要する時間が溶接に不可避
的に伴う時間的ロスとなるために、生産効率が悪い。
【0010】(vi)レーザ溶接によりテーラードブランク
を製造するには、レーザビームを各ブランクの突き合わ
せ部に照射する必要が生じる。このため、溶接不良の発
生を防止するために、接合される各ブランクの端部の切
断精度と、レーザビームの狙い精度とをともに高める必
要があり、ブランクを切断する切断装置や溶接時の各ブ
ランクの位置決め装置に要する費用が嵩んでしまう。
【0011】(vii) マッシュシーム溶接によりテーラー
ドブランクを製造する場合にも、レーザ溶接による場合
程ではないものの、各ブランクの端面精度が低いと重ね
代が一定にならずに溶接不良の原因となり易いため、接
合される各ブランクの端面精度がやはり要求される。。
【0012】そこで、特開平11−104749号公報
には、コイルからそれぞれ巻き戻した複数枚の鋼帯の幅
方向のエッジ部を長手方向に連続的に突き合わせた後に
突き合わせ溶接することによって、テーラードブランク
の生産効率を、切り板のブランクを1枚ずつ溶接して接
合する方法の生産効率に比較して、向上させた発明が開
示されている。
【0013】また、文献(The Patchwork Technique For
Proper Material Placement on Panels : Industrial
Application on The New Peugeot 206. IBEC'98 Paper
No.982402 )には、2枚の鋼板をそれぞれの長手方向に
突き合わせるのではなくて重ね合わせた後にこの重なり
面をスポット溶接してから所定のプレス加工品にプレス
成形することにより、高価な切断装置や位置決め装置を
用いなくとも、溶接不良の発生を防止し得る発明が開示
されている。
【0014】しかし、特開平11−104749号公報
により提案された発明においても、溶接不良の発生を防
止するために、接合される各コイルの端部の切断精度
と、レーザービームの狙い精度とをともに高める必要が
あり、設備費が嵩んでしまう。特に、コイルの溶接は切
り板の溶接に比較すると溶接長が格段に長くなるため、
コイルの幅方向の端部を全長について安定して連続溶接
することは難しい。
【0015】また、文献(The Patchwork Technique For
Proper Material Placement on Panels : Industrial
Application on The New Peugeot 206. IBEC'98 Paper
No.982402 )により開示された発明では、切り板のブラ
ンクを1枚ずつを重ね合わせて溶接するため、生産効率
が低い。
【0016】そこで、本発明者らは、先に特開2000
−197969号公報により、重ねられた2枚以上の金
属板が、重なった部分の輪郭線近傍で溶接によって結合
され、この輪郭線近傍の溶接部に対向する部分の近傍で
少なくとも1箇所溶接によって結合され、重ねられた金
属板の外側面の少なくとも1面に溶接に起因した溶接部
が存在しない一体化成形用ブランクを提案した。
【0017】この提案にかかる発明により、切り板のブ
ランクを1枚ずつを重ね合わせて溶接するにもかかわら
ず、テーラードブランクを安価に製造することができ
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この提案にか
かる発明によっても、溶接素材となる切り板の搬入や搬
出等に要する時間を解消することはできず時間的ロスと
なるため、少なくともこの時間的ロスに相当する分だけ
は生産効率は低下は否めず、テーラードブランクの製造
コストの上昇は避けられなかった。
【0019】本発明の目的は、各種の自動車車体構成部
材を安定してかつ低コストで製造することができる自動
車車体用接合金属帯およびその製造法を提供することで
あり、より具体的には、例えばセンタピラーアウター、
フロントサイドメンバー、フロントフロアー、リアフロ
アー、ラジコアアッパー、シルアウターさらにはルーフ
レールサイドアウター等の自動車車体構成部材であるプ
レス成形品のプレス素材として利用されるテーラードブ
ランクを、安定してかつ低コストで製造することができ
る技術を提供することである。
【0020】さらに具体的には、本発明の目的は、従来
のテーラードブランクが有する長所、すなわち(i) 廃却
品有効利用が可能であること、(ii)自動車車体の各種補
強部材の使用量削減による製造コスト削減、(iii) 自動
車車体の材料費削減および軽量化促進、(iv)自動車車体
各部の強度設定の自由度向上をいずれも損なうことな
く、鋼板端面精度管理および溶接中の狙い位置管理基準
が緩く、不良率が小さく安定した溶接を高い生産性で実
現することがいずれも可能なテーラードブランクおよび
その製造法を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】最も広義には、本発明
は、少なくとも2枚の金属板がそれらの幅方向の一部で
重ね合わされた重なり部を備え、この重なり部で接合さ
れてなることを特徴とする自動車車体用接合金属帯であ
る。
【0022】この自動車車体用接合金属帯においては、
幅方向について、2枚の金属板のうちの一方の金属板に
より構成されるとともに重なり部に連続する第1の非重
なり部を備え、さらに、第1の非重なり部の少なくとも
一部の面が、重なり部の少なくとも一部の面と交差する
ことが、例示される。
【0023】この本発明にかかる自動車車体用接合金属
帯においては、2枚の金属板のうちの一方または他方の
金属板により構成されるとともに重なり部に連続する第
2の非重なり部を備え、さらに、第2の非重なり部の少
なくとも一部の面が、重なり部の少なくとも一部の面と
交差することが、例示される。
【0024】この本発明にかかる自動車車体用接合金属
帯においては、第1の非重なり部の少なくとも一部の面
と、第2の非重なり部の少なくとも一部の面とが、重な
り部に対して同じ側に位置するとともに、第1の非重な
り部、重なり部および第2の非重なり部それぞれの幅方
向の長さの合計に対する重なり部の幅方向の長さの比
が、0.1以上0.9以下であることが、例示される。
【0025】これらの本発明にかかる自動車車体用接合
金属帯においては、2枚の金属板が、重なり部におい
て、レーザ溶接、アーク溶接、シーム溶接、高周波誘導
加熱溶接、スポット溶接、圧延による固相接合、接着に
よる面接合または機械的接合により接合されることが、
望ましい。
【0026】すなわち、本発明は、コイルから巻き戻さ
れた少なくとも2枚の金属帯をそれらの幅方向につい
て、2枚の金属帯のうちの一方の金属帯により構成され
る第1の非重なり部と、2枚の金属帯を接合するととも
に第1の非重なり部に連続する重なり部とが形成される
ように重ね合わせた後に重なり部を接合することによっ
て得られることを特徴とする自動車車体用接合金属帯で
ある。
【0027】別の観点からは、本発明は、コイルから巻
き戻された少なくとも2枚の金属帯をそれらの幅方向に
ついて、2枚の金属帯のうちの一方の金属帯により構成
される第1の非重なり部と、2枚の金属帯を接合すると
ともに第1の非重なり部に連続する重なり部とが形成さ
れるように重ね合わせた後に重なり部を接合することを
特徴とする自動車車体用接合金属帯の製造法である。
【0028】この本発明にかかる自動車車体用接合金属
帯の製造法では、重なり部を接合した後に、さらに、第
1の非重なり部の少なくとも一部の面が、重なり部の少
なくとも一部の面に対して交差するように成形すること
が例示される。
【0029】この本発明にかかる自動車車体用接合金属
帯の製造法では、2枚の金属帯のうちの一方または他方
の金属帯により構成されるとともに重なり部に連続する
第2の非重なり部を備え、重なり部を接合した後に、第
2の非重なり部の少なくとも一部の面が重なり部の少な
くとも一部の面に対して交差するように成形することが
例示される。
【0030】さらに、この本発明にかかる自動車車体用
接合金属帯の製造法では、第1の非重なり部の少なくと
も一部と、第2の非重なり部の少なくとも一部とが、重
なり部に対して同じ側に位置するように成形されて溝型
の断面形状をなすとともに、第1の非重なり部、重なり
部および第2の非重なり部それぞれの幅方向の長さの合
計に対する重なり部の幅方向の長さの比が、0.1以上
0.9以下であることが望ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以降の説
明では、金属帯が鋼帯であるとともに、2枚の鋼帯を接
合してテーラードブランクの素材となる金属帯を製造す
る場合を例にとる。
【0032】図1および図2は、いずれも、本実施の形
態においてテーラードブランク用鋼帯10を製造する状況
を模式的に示すとともにテーラードブランク用鋼帯10の
横断面形状を示す説明図である。すなわち、図1は狭幅
および広幅の2枚のスリットコイル11a 、11b から巻き
戻した鋼帯12a 、12b を用いてレーザー溶接により重ね
溶接する場合であり、図2は略同じ幅の2枚のスリット
コイル13a 、13b から巻き戻した鋼帯14a 、14b を用い
てシーム溶接により重ね溶接する場合である。
【0033】すなわち、本実施の形態では、スリットコ
イル11a 、11b またはスリットコイル13a 、13b を図1
または図2に示すように巻き戻し方向(図1、図2にお
ける矢印方向)へ並設しておき、スリットコイル11a 、
11b またはスリットコイル13a 、13b から巻き戻された
2枚の鋼帯12a 、12b または鋼帯14a 、14b をそれらの
幅方向について重ね合わせる。なお、本実施の形態にお
ける鋼帯12a 、12b または鋼帯14a 、14b は、長手方向
から複数のテーラードブランクを切断して採取すること
ができる長さを有する鋼帯である。
【0034】図1に示す場合には、鋼帯12b の幅方向の
略中央に鋼帯12a が位置するようにして、鋼帯12a 、12
b をそれらの幅方向について重ね合わせる。一方、図2
に示す場合には、互いの一方の端部側が重なり合うよう
にして、鋼帯14a 、14b をそれらの幅方向について重ね
合わせる。
【0035】これにより、スリットコイル11b またはス
リットコイル13b を通過した時点では、図1に示す場合
には、2枚の鋼帯12a 、12b のうちの一方の鋼帯12b に
より構成される第1の非重なり部15 (図1の断面図にお
ける左右方向長さ:A)と、2枚の鋼帯12a 、12b を接合
するとともに第1の非重なり部15に連続する重なり部16
(図1の断面図における左右方向長さ:B)と、2枚の鋼
帯12a 、12b のうちの一方の鋼帯12b により構成される
とともに重なり部16に連続する第2の非重なり部17 (図
1の断面図における左右方向長さ:C)とが形成されるよ
うに重ね合わせる。
【0036】一方、図2に示す場合には、2枚の鋼帯14
a 、14b のうちの一方の鋼帯14b により構成される第1
の非重なり部19 (図2の断面図における左右方向長さ:
A)と、2枚の鋼帯14a 、14b を接合するとともに第1の
非重なり部19に連続する重なり部20 (図2の断面図にお
ける左右方向長さ:B)と、2枚の鋼帯14a 、14b のうち
の他方の鋼帯14a により構成されるとともに重なり部20
に連続する第2の非重なり部21 (図1の断面図における
左右方向長さ:C)とが形成されるように重ね合わせる。
【0037】この場合に、第1の非重なり部15、重なり
部16および第2の非重なり部17それぞれの幅方向 (図1
の断面図における左右方向) の長さA 、B 、C の合計
(A +B +C )に対する重なり部16、20の幅方向の長さ
B の比{B /(A +B +C )}が0.1以上0.9以下
であるように、重ね合わせる。
【0038】そして、この後に、重なり部16をレーザ溶
接機22aを用いて接合し、重なり部20をシーム溶接機22
b を用いて接合する。レーザ溶接機22aおよびシーム溶
接機22b は、いずれも、周知慣用なものを用いればよ
い。この接合は、図1に示す場合には鋼帯12a の幅方向
の両端部近傍をレーザ溶接により、一方、図2に示す場
合には鋼帯14a 、14b それぞれの端部近傍をシーム溶接
によりそれぞれ行われ、これにより、自動車車体接合金
属帯であるテーラードブランク用鋼帯10が製造される。
【0039】なお、本実施の形態とは異なり、重なり部
16、20を、例えば、アーク溶接、高周波誘導加熱溶接、
スポット溶接、圧延による固相接合、接着による面接合
または例えばかしめ等の機械的接合によって接合しても
よい。重なり部16、20は、レーザ溶接、シーム溶接、ア
ーク溶接、高周波誘導加熱溶接またはスポット溶接によ
り接合される場合には、鋼帯12a 、12b または鋼帯14a
、14b の幅方向へ部分的に接合され、圧延による固相
接合または接着による面接合の場合には幅方向へ全面で
接合され、さらに、機械的接合による場合にはその接合
形態に応じて幅方向へ部分的または全面的に接合され
る。しかし、重なり部16、20の全面を接合することは、
重なり部16、20の一部を接合することに比較すると難し
く、また、重なり部16、20の全面を接合していなくとも
製品としての機能を充分に満足することができる。この
ため、重なり部16、20の一部を接合することとしてもよ
い。
【0040】また、重なり部16、20は、レーザ溶接、シ
ーム溶接、アーク溶接、高周波誘導加熱溶接、固相接合
または接着による面接合等による場合には鋼帯12a 、12
b または鋼帯14a 、14b の長手方向に連続して溶接さ
れ、スポット溶接による場合には鋼帯12a 、12b または
鋼帯14a 、14b の長手方向に不連続で点溶接され、機械
的接合による場合には接合形態に応じて連続または不連
続で接合される。
【0041】また、溶接施工コストを勘案すると、図3
に模式的に示すように、スポット溶接による点溶接によ
り鋼帯12a 、12b または鋼帯14a 、14b を接合すること
が望ましい。一方、重なり部16、20の強度の信頼性を高
めるためには、鋼帯12a 、12b または鋼帯14a 、14b の
長手方向へ線溶接により連続して溶接することが、最も
望ましい。
【0042】なお、レーザ溶接やアーク溶接のような溶
融溶接による連続線溶接では、溶接位置は図4(a) に示
す重ね合わせ部16の端部を狙ったすみ肉溶接でもよく、
または図4(b) に示す重ね合わせ溶接でもよい。しか
し、従来の突き合わせ方式のテーラードブランクと同等
な耐食性を有するテーラードブランクを製造するには、
重ね合わせ溶接よりもすみ肉溶接が好ましい。重ね合わ
せ部16のエッジが露出すると、自動車車体の電着塗装時
にこのエッジへの電着塗料のつきまわり性が悪化して耐
食性に悪影響をおよぼすおそれがあるからである。
【0043】また、線溶接を行う場合、溶接線数は特に
限定しないが、少なくとも対向する2本の溶接線を有す
ることが接合強度を充分に維持するためには望ましい。
複数の箇所を線溶接する場合は、コイルから巻き戻した
後、2カ所以上同時に溶接してもよく、1カ所溶接後コ
イルに巻き取って、その後、あらためて巻き戻して溶接
することとしてもよい。
【0044】また、溶融溶接を行う場合には、溶け込み
が裏面まで貫通する貫通溶接または裏面まで貫通しない
非貫通溶接のいずれの溶接法であってもよい。自動車ボ
ディの外装面のように、溶接部の存在が外観品質の低下
に直結する部材に、本実施の形態のテーラードブランク
用鋼帯10を適用するには、非貫通溶接であって裏面側を
外装面に用いることが好ましい。
【0045】そして、その後、再びコイル18に巻き取ら
れて製品とされる。なお、本実施の形態は溶接後にコイ
ル18に一旦巻き取った場合を示すが、コイル18には巻き
取らずに、溶接後に引き続いて例えばシャー切断やレー
ザ切断を行って、所望のテーラードブランクとしてもよ
い。
【0046】このように、図1および図2に示す本実施
の形態は、いずれも、鋼帯12a 、12b または鋼帯14a 、
14b をコイル状態から巻き戻しながら重ね合わせた後に
接合することにより、部分的に重なり部を有する接合鋼
板10を得ることができるものである。すなわち、本実施
の形態の特徴として、切り板に切断する前の鋼帯の状態
でレーザ溶接またはシーム溶接を行うこと、および突き
合わせ溶接ではなく重ね合わせ溶接を行うことの2点
が、従来のテーラードブランクの製造技術と大きく異な
る点である。
【0047】また、本実施の形態によれば、コイル11a
、13a を切断せずに重ね合わせ後に引き続いて連続し
て溶接が行われるため、切り板 (ブランク) を接合する
ことによる従来のテーラードブランクの製造時に溶接の
時間的ロスとなっていた、切り板の搬入や搬出等に要す
る時間を解消でき、高い生産効率が得られる。
【0048】また、本実施の形態によれば、突き合わせ
溶接ではなく重ね合わせ溶接を用いるため、従来の突き
合わせ溶接に比較して、高い端面精度や開先管理等が不
要である。また、溶接部の狙い位置の精度も低くてよ
い。このため、本実施の形態のテーラードブランク用鋼
帯10は、簡便な装置によっても確実に製造することが可
能であり、また、溶接不良の発生率も著しく低下する。
【0049】このようにして、図1または図2に示す本
実施の形態により、2枚の鋼帯12a、12b または鋼帯14a
、14b をそれらの幅方向に重ね合わせて接合されてな
る自動車車体用接合金属帯であるテーラードブランク用
鋼帯10が製造される。
【0050】図1に示すテーラードブランク用鋼帯10
は、その幅方向について、鋼帯12a 、12b のうちの一方
の鋼帯12b により構成される第1の非重なり部15と、2
枚の鋼帯12a 、12b をその全部または一部で接合すると
ともに第1の非重なり部15に連続する重なり部16と、2
枚の鋼帯12a 、12b のうちの一方の鋼帯12b により構成
されるとともに重なり部16に連続する第2の非重なり部
17とを備える。
【0051】一方、図2に示すテーラードブランク用鋼
帯10は、その幅方向について、鋼帯14a 、14b のうちの
一方の鋼帯14b により構成される第1の非重なり部19
と、鋼帯14a 、14b を接合するとともに第1の非重なり
部19に連続する重なり部20と、鋼帯14a 、14b のうちの
他方の鋼帯14a により構成されるとともに重なり部20に
連続する第2の非重なり部21とを備える。
【0052】また、図1または図2に示すテーラードブ
ランク用鋼帯10は、いずれも、第1の非重なり部15また
は19、重なり部16または20、および第2の非重なり部17
または21それぞれの幅方向の長さA 、B 、C の合計(A
+B +C )に対する重なり部16または20の幅方向の長さ
B の比{B /(A +B +C )}が0.1以上0.9以下
である。すなわち、比{B /(A +B +C )}が0.1
未満であると製品全体における板厚の厚い部分が少な過
ぎ、自動車車体用接合金属板として要求される機械特性
を満足できなくなるおそれがあり、一方、0.9超である
と殆ど全面同士が重ね合わされていることになり、自動
車車体用接合金属板として要求されるコスト低減を図る
ことができなくなるからである。
【0053】このため、図1または図2に示すテーラー
ドブランク用鋼帯10は、重なり部16または20の少なくと
も一部と、第1の非重なり部15または19の少なくとも一
部および第2の非重なり部17または21の少なくとも一部
とが互いに交差する平面をなす箱状の横断面形状を有す
るようにしてプレス成形されて自動車車体用接合金属帯
として使用される。
【0054】なお、プレス成形により折り曲がる位置
は、本実施の形態のように、第1の非重なり部15、19ま
たは第2の非重なり部17、21でもよく、また、重なり部
16、20でもよい。このように、本実施の形態では、図1
または図2に示すように、第1の非重なり部15、19およ
び第2の非重なり部17、21を、重なり部16、20に対して
同じ側に成形することにより、箱状のプレス成形品を製
造した場合を例にとっている。
【0055】本実施の形態では、重なり部16、20は、第
1の非重なり部15、19や第2の非重なり部17、21に対し
て板厚が増加しているため、この重なり部16、20によ
り、テーラードブランクの剛性 (例えば強度、曲げ剛性
さらには捩じり剛性等) を大幅に高めることができると
ともに、テーラードブランクの剛性向上には余り寄与し
ない第1の非重なり部15、19や第2の非重なり部17、21
の強度上昇を抑制して、むしろ良好な成形性を充分に確
保することができる。
【0056】このようにして、本実施の形態により、
(i) 廃却品有効利用が可能であること、(ii)自動車車体
の各種補強部材の使用量削減による製造コスト削減、(i
ii) 自動車車体の材料費削減および軽量化促進、(iv)自
動車車体各部の強度設定の自由度向上を損なうことな
く、鋼板端面精度管理および溶接中の狙い位置管理基準
が緩く、不良率が小さく安定した溶接を高い生産性で実
現することができる。
【0057】このため、本実施の形態によれば、例えば
センタピラーアウター、フロントサイドメンバー、フロ
ントフロアー、リアフロアー、ラジコアアッパー、シル
アウターさらにはルーフレールサイドアウター等の箱状
のプレス成形部品のみならず、各種のレインフォース等
のオープン断面のプレス成形品の素材となる自動車車体
構成部材を安定してかつ低コストで製造することができ
る。
【0058】なお、コイル状態から鋼帯を巻き戻し、複
数の鋼帯を接合して製造された製品として、クラッド鋼
板や樹脂サンドイッチ鋼板 (制振鋼板) 等が知られてい
るが、これらの鋼板は、複数の鋼帯がそれぞれの幅方向
の全面で重ね合わされており、一枚の鋼板の中で部分的
に強度や板厚を変更することを意図する本発明とは、2
枚の鋼板の接合位置において区別される。
【0059】
【実施例】(実施例1)図2に示す装置を用いて、母材
規格:SPCC、板厚:0.7mm 、板幅:200mm のコイル14a
、14b を供試材として、図5に示すように鋼帯14a 、1
4b の重ね溶接を行った。コイルエッジはスリットエッ
ジである。鋼帯14a 、14b の重ね幅は100mm であり、片
方のエッジ部を炭酸ガスレーザですみ肉溶接を行った。
一方、比較例として、図6に示すように、図2に示す装
置におけるコイルの配置位置を変更して鋼帯14a 、14b
に突き合わせ溶接を行った。
【0060】いずれの場合にも、溶接距離は20m であ
り、溶接条件は溶接速度(鋼帯送り速度)は5m/min、レ
ーザ出力は5kW とし、さらに焦点位置はワーク表面とし
た。そして、本発明例および比較例の双方について、目
視で溶接長20m のうちの健全部の長さを評価した。な
お、「健全部」とは、溶接部に分離、溶け落ち、穴あき
さらには狙い位置外れ等が発生しない部分を意味する。
結果を表1にまとめて示す。
【0061】
【表1】
【0062】表1に示すように、本発明例である試験番
号1では20m 全域にわたり健全部が得られたのに対し、
比較例である試験番号2では全長の30%の領域しか健全
部が得られなかった。
【0063】(実施例2)図1に示す装置を用いた本発
明法と、切り板を接合する比較法とのそれぞれの溶接能
率を比較した。
【0064】比較例として既存のテーラードブランクの
量産設備を用いて、溶接長1000mmの突き合わせ方式の切
り板テーラードブランクを20ヶ(総溶接長20m )作成
し、作成に要した時間を測定した。なお、比較例の溶接
条件は、レーザ出力は5kW とし、溶接速度は5m/minとし
た。結果を表2にまとめて示す。
【0065】
【表2】
【0066】本発明例は、表1における試験番号3であ
って、これは実施例1での溶接能率である。すなわち、
試験番号3では20m のテーラードブランクを製造するの
に4分間を要した。これに対し、試験番号4の比較例
は、ワークの交換の時間が必要な分だけ溶接能率が低
く、合計9分間、すなわち試験番号3の2.25倍の時間を
要した。
【0067】(実施例3)本発明例および比較例につい
てテーラードブランクの成形性を調査した。実施例1で
作成した溶接コイルから、図7(a) に示す形状および寸
法を有するテストピースを無作為に100 ヶ採取し、球頭
張り出し試験を行った。球頭張り出し試験では、直径50
mm球頭パンチを用い、破断が生じるまで張り出し成形を
行い、破断位置を調べた。
【0068】一方、比較例として図7(b) に示す1.4mm
厚のSPCCと0.7mm 厚のSPCCとをレーザ溶接にて突き合わ
せ溶接した試験片を100 ヶ採取し、同様の球頭張り出し
試験に供した。なお、比較例で用いた試験片は目視で穴
あきや未接合等の溶接欠陥が発生しておらず、溶接品質
が健全であると判断された試料である。結果を表3にま
とめて示す。
【0069】
【表3】
【0070】本発明例である試験番号5は100 ヶすべて
が母材破断し、良品歩留りは向上している。一方、比較
例である試験番号6では3ヶが溶接部破断し、良品歩留
まりが劣っている。
【0071】図8は、試験番号6の試験片23の球頭張り
出し試験前の形状を示す説明図である。同図に示すよう
に、比較例の破断の原因は、破断した試験片23が図8に
示すように溶接部23a の厚さが相当薄くなっていたた
め、突き合わせ精度不良(突き合わせ時のギャップの存
在)に起因するものと考えられる。
【0072】なお、母材部23b で破断する場合には、張
り出し部の高さは本発明例および比較例ともに同様であ
り、成形性に有意差は認められなかった。このため、本
発明例のテーラードブランクは、従来の突き合わせ方式
によるテーラードブランクと同等の成形性限界を有する
とともに、従来の突き合わせ方式によるテーラードブラ
ンクよりも高生産性かつ高歩留りで製造可能であること
が確認された。
【0073】(変形形態)本発明で規定する条件を満足す
る限り、本発明は他の如何なる限定条件も不要であり、
例えばテーラードブランクとして要求される必要性能
(例えば生産性、成形性、疲労特性さらには耐食性等)
を満足するために各種の変形が可能である。
【0074】また、実施の形態および各実施例の説明で
は、2枚の金属板がいずれも通常の鋼板である場合を例
にとった。しかし、金属板の材質や板厚等は何ら限定を
要さない。通常の鋼板以外に、例えば亜鉛めっき鋼板や
アルミニウム合金板等の各種の金属板を同様に用いるこ
とが可能である。また、実施の形態および各実施例の説
明のように2枚の金属板が同種材料である必要はなく、
例えば、通常の鋼板と高張力鋼板との組合せや、アルミ
ニウム合金板と鋼板との組合せ、さらにはアルミニウム
合金板および鋼板のクラッド材とアルミニウム合金板と
の組合せのように異種材料を接合することとしてもよ
い。このように、接合する金属板の種類を適宜選択する
ことにより、テーラードブランクのより一層の軽量化お
よび材料使用量削減を図ることができる。
【0075】実施の形態および各実施例の説明では、2
枚の金属板同士を接合することとしたが、接合される金
属帯の数は2枚には限定されず、3枚以上であってもよ
い。この場合、3枚以上の金属板が重なり合うことで重
なり部を構成してもよく、または、2枚以上の金属板が
重なり合う重なり部が金属板の幅方向に離れた複数箇所
に配置されるようにしてもよい。
【0076】実施の形態および各実施例の説明では、第
1の非重なり部および第2の非重なり部を、重なり部に
対して同じ側に曲げることにより、箱状のプレス成形品
を製造した場合を例にとった。しかし、本発明は、この
形態に限定されるものではなく、第1の非重なり部およ
び第2の非重なり部を、重なり部に対して互いに異なる
側に成形することにより、箱状のプレス成形品ではなく
オープン断面のプレス成形品を製造することとしてもよ
い。このようなオープン断面のプレス成形品であって
も、例えば各種のレインフォースといった自動車車体構
成部品が得られる。さらに、第1の非重なり部だけを重
なり部に対して異なる側に成形し、第2の非重なり部は
実質的に殆ど成形せずに用いてもよい。
【0077】さらに、実施の形態および各実施例とは異
なり、2枚の金属板それぞれの端部を一致させた状態で
重ね合わせた後に接合することにより、一つの非重ね部
とこれに連続する重ね部とからなるテーラードブランク
用金属帯を製造することもできる。例えば各種のレイン
フォースといった自動車車体構成部品として使用するこ
とができる。
【0078】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
り、各種の自動車車体構成部材を安定してかつ低コスト
で製造することができる自動車車体用接合金属板および
その製造法を提供すること、より具体的には、例えばセ
ンタピラーアウター、フロントサイドメンバー、フロン
トフロアー、リアフロアー、ラジコアアッパー、シルア
ウターさらにはルーフレールサイドアウター等の箱状の
自動車車体構成部材であるプレス成形品のプレス素材と
して利用されるテーラードブランクを、安定してかつ低
コストで製造することができる技術を提供することが可
能となった。
【0079】さらに具体的には、本発明により、従来の
テーラードブランクが有する長所、すなわち(i) 廃却品
有効利用が可能であること、(ii)自動車車体の各種補強
部材の使用量削減による製造コスト削減、(iii) 自動車
車体の材料費削減および軽量化促進、(iv)自動車車体各
部の強度設定の自由度向上を損なうことなく、鋼板端面
精度管理および溶接中の狙い位置管理基準が緩く、不良
率が小さく安定した溶接を高い生産性で実現することが
いずれも可能なテーラードブランクおよびその製造法を
提供することが可能となった。
【0080】かかる効果を有する本発明の意義は、極め
て著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態においてテーラードブランク用鋼帯
を製造する状況を模式的に示す説明図であり、狭幅およ
び広幅の2枚のスリットコイルから巻き戻した鋼帯を用
いてレーザ溶接により重ね溶接する場合である。
【図2】実施の形態においてテーラードブランク用鋼帯
を製造する状況を模式的に示す説明図であり、略同じ幅
の2枚のスリットコイルから巻き戻した鋼帯を用いてシ
ーム溶接により重ね溶接する場合である。
【図3】スポット溶接による点溶接により鋼帯を接合す
る状況を模式的に示す説明図である。
【図4】図4(a) は、重ね合わせ部のエッジを狙ったす
み肉溶接を示し、図4(b) は、重ね合わせ溶接を示す。
【図5】実施例1において本発明例について行った溶接
の状況を示す説明図である。
【図6】実施例1において比較例について行った溶接の
状況を示す説明図である。
【図7】実施例3で行った球頭張り出し試験に供された
試験片の形状を示す説明図であり、図7(a) は本発明例
を、図7(b) は比較例をそれぞれ示す。
【図8】実施例3で行った球頭張り出し試験に供された
比較例の試験片の形状を示す説明図である。
【図9】既に実用化されている突合わせ溶接によるテー
ラードブランクの溶接方式を模式的に示す説明図であっ
て、図9(a) はレーザ溶接による場合を示し、図9(b)
はマッシュシーム溶接による場合を示す。
【符号の説明】
10 テーラードブランク用鋼帯 12a 、12b 鋼帯 15 第1の非重なり部 16 重なり部 17 第2の非重なり部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 13/02 B23K 13/02 26/00 310 26/00 310G 310S // B23K 101:16 101:16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルから巻き戻された少なくとも2枚
    の金属帯をそれらの幅方向について、前記2枚の金属帯
    のうちの一方の金属帯により構成される第1の非重なり
    部と、前記2枚の金属帯を接合するとともに前記第1の
    非重なり部に連続する重なり部とが形成されるように重
    ね合わせた後に前記重なり部を接合することによって得
    られることを特徴とする自動車車体用接合金属帯。
  2. 【請求項2】 コイルから巻き戻された少なくとも2枚
    の金属帯をそれらの幅方向について、前記2枚の金属帯
    のうちの一方の金属帯により構成される第1の非重なり
    部と、前記2枚の金属帯を接合するとともに前記第1の
    非重なり部に連続する重なり部とが形成されるように重
    ね合わせた後に前記重なり部を接合することを特徴とす
    る自動車車体用接合金属帯の製造法。
  3. 【請求項3】 前記重なり部を接合した後に、さらに、
    前記第1の非重なり部の少なくとも一部の面が、前記重
    なり部の少なくとも一部の面に対して交差するように成
    形することを特徴とする請求項2に記載された自動車車
    体用接合金属帯の製造法。
  4. 【請求項4】 前記2枚の金属帯のうちの一方または他
    方の金属帯により構成されるとともに前記重なり部に連
    続する第2の非重なり部を備え、前記重なり部を接合し
    た後に、前記第2の非重なり部の少なくとも一部の面
    が、前記重なり部の少なくとも一部の面に対して交差す
    るように成形することを特徴とする請求項3に記載され
    た自動車車体用接合金属帯の製造法。
  5. 【請求項5】 前記第1の非重なり部の少なくとも一部
    と、前記第2の非重なり部の少なくとも一部とは、前記
    重なり部に対して同じ側に位置するように成形されて溝
    型の断面形状をなすとともに、前記第1の非重なり部、
    前記重なり部および前記第2の非重なり部それぞれの前
    記幅方向の長さの合計に対する前記重なり部の前記幅方
    向の長さの比は、0.1以上0.9以下であることを特
    徴とする請求項4に記載された自動車車体用接合金属帯
    の製造法。
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