JPH0796380A - 複層鋼板のレーザ溶接方法及びレーザ溶接用複層鋼板 - Google Patents
複層鋼板のレーザ溶接方法及びレーザ溶接用複層鋼板Info
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- JPH0796380A JPH0796380A JP5263070A JP26307093A JPH0796380A JP H0796380 A JPH0796380 A JP H0796380A JP 5263070 A JP5263070 A JP 5263070A JP 26307093 A JP26307093 A JP 26307093A JP H0796380 A JPH0796380 A JP H0796380A
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- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K2103/00—Materials to be soldered, welded or cut
- B23K2103/02—Iron or ferrous alloys
- B23K2103/04—Steel or steel alloys
Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶接部における金属間化合物の生成、及びそ
れに伴う強度・靭性の低下を防止する溶接方法及びそれ
に用いる複層鋼板を提供すること。 【構成】 鉄系金属層1が0.40mmの冷延鋼板、ア
ルミニウム系金属層2が0.40mmの純アルミニウム
板(A1050)から成り、かつ端面で鉄系金属層が4
mm突き出た35×110×0.80mmおよび45×
90×0.80mmのFe(0.40)/Al(0.4
0)2層複層鋼板3の端面同士を突き合わせ、レーザ溶
接を行った。
れに伴う強度・靭性の低下を防止する溶接方法及びそれ
に用いる複層鋼板を提供すること。 【構成】 鉄系金属層1が0.40mmの冷延鋼板、ア
ルミニウム系金属層2が0.40mmの純アルミニウム
板(A1050)から成り、かつ端面で鉄系金属層が4
mm突き出た35×110×0.80mmおよび45×
90×0.80mmのFe(0.40)/Al(0.4
0)2層複層鋼板3の端面同士を突き合わせ、レーザ溶
接を行った。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量化、熱伝導性向
上、あるいは異種金属材接合等のために、自動車、鉄道
車両、船舶、建築構造物、調理器具等に用いられる複層
鋼板のレーザ溶接方法及びレーザ溶接に用いる複層鋼板
に関するものである。
上、あるいは異種金属材接合等のために、自動車、鉄道
車両、船舶、建築構造物、調理器具等に用いられる複層
鋼板のレーザ溶接方法及びレーザ溶接に用いる複層鋼板
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄系金属層とアルミニウム系金属層から
構成された鉄/アルミニウムクラッド材をインサート材
に用い、鉄系金属層側に鋼板を、また、アルミニウム系
金属層側にアルミニウム板をレーザによって溶接するこ
とにより、金属間化合物の生成を防いで鋼板とアルミニ
ウム板を溶接する方法が、特開平4−81288号及び
特開平4−333377号等により従来より公知であ
る。
構成された鉄/アルミニウムクラッド材をインサート材
に用い、鉄系金属層側に鋼板を、また、アルミニウム系
金属層側にアルミニウム板をレーザによって溶接するこ
とにより、金属間化合物の生成を防いで鋼板とアルミニ
ウム板を溶接する方法が、特開平4−81288号及び
特開平4−333377号等により従来より公知であ
る。
【0003】また、鋼板同士の端面を突き合わせ、その
部分にレーザを照射して溶接する方法は、特開昭59−
220229号及び特開昭63−168286号等によ
り公知である。
部分にレーザを照射して溶接する方法は、特開昭59−
220229号及び特開昭63−168286号等によ
り公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにクラッド
材を用いた異種金属の接合方法に関しては知られている
が、複層鋼板の端面突き合わせ溶接方法に関しては明ら
かでなく、また、この際に生じる溶接部における金属間
化合物の生成を防止する方法に関しても適切な方法がな
い。以上のように、鉄系金属層とアルミニウム系金属層
から構成された複層鋼板同士の端面を突き合わせてレー
ザ溶接を行うと、溶接部で脆弱な金属間化合物が生成さ
れ、溶接部の強度・靭性の低下を招くという問題があっ
た。
材を用いた異種金属の接合方法に関しては知られている
が、複層鋼板の端面突き合わせ溶接方法に関しては明ら
かでなく、また、この際に生じる溶接部における金属間
化合物の生成を防止する方法に関しても適切な方法がな
い。以上のように、鉄系金属層とアルミニウム系金属層
から構成された複層鋼板同士の端面を突き合わせてレー
ザ溶接を行うと、溶接部で脆弱な金属間化合物が生成さ
れ、溶接部の強度・靭性の低下を招くという問題があっ
た。
【0005】本発明はかかる従来の課題を解決するため
になされたもので、溶接部における金属間化合物の生
成、及びそれに伴う強度・靭性の低下を防止する溶接方
法及びそれに用いる複層鋼板を提供することを目的とす
る。
になされたもので、溶接部における金属間化合物の生
成、及びそれに伴う強度・靭性の低下を防止する溶接方
法及びそれに用いる複層鋼板を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、請求項1において、鉄系金属層とアル
ミニウム系金属層から構成された2層の複層鋼板同士、
あるいは最外層が鉄系金属層である3層の複層鋼板同士
の端面をレーザで溶接する際、端面で鉄系金属層あるい
はアルミニウム金属層のいずれか一方が突出した複層鋼
板を用い、突出した鉄系金属層同士あるいはアルミニウ
ム系金属層同士を突き合わせ、あるいはラップさせ、そ
の部分をレーザで溶接するものであり、また、請求項2
において、鉄系金属層とアルミニウム系金属層から構成
された2層の複層鋼板同士、あるいは最外層が鉄系金属
層である3層の複層鋼板同士の端面をレーザ溶接するの
に用いる、鉄系金属層あるいはアルミニウム金属層の一
方の層の端面が突出した形状を有するものである。
めに、本発明は、請求項1において、鉄系金属層とアル
ミニウム系金属層から構成された2層の複層鋼板同士、
あるいは最外層が鉄系金属層である3層の複層鋼板同士
の端面をレーザで溶接する際、端面で鉄系金属層あるい
はアルミニウム金属層のいずれか一方が突出した複層鋼
板を用い、突出した鉄系金属層同士あるいはアルミニウ
ム系金属層同士を突き合わせ、あるいはラップさせ、そ
の部分をレーザで溶接するものであり、また、請求項2
において、鉄系金属層とアルミニウム系金属層から構成
された2層の複層鋼板同士、あるいは最外層が鉄系金属
層である3層の複層鋼板同士の端面をレーザ溶接するの
に用いる、鉄系金属層あるいはアルミニウム金属層の一
方の層の端面が突出した形状を有するものである。
【0007】
【作用】本発明によれば、複層鋼板を連続的に継ぐこと
が出来るので、複層鋼板の広幅化が可能となる。また、
鉄系金属層及びアルミニウム系金属層の突き出し部の幅
は2〜10mm程度が望ましい。これより小さくなると
熱影響によって溶接部で金属間化合物が生成されやすく
なり、また、これより大きくなると複層鋼板としての機
械的特性が損なわれる。
が出来るので、複層鋼板の広幅化が可能となる。また、
鉄系金属層及びアルミニウム系金属層の突き出し部の幅
は2〜10mm程度が望ましい。これより小さくなると
熱影響によって溶接部で金属間化合物が生成されやすく
なり、また、これより大きくなると複層鋼板としての機
械的特性が損なわれる。
【0008】
【実施例】鉄系金属層とアルミニウム系金属層から構成
された複層鋼板同士の端面をレーザ溶接する際、端面で
鉄系金属層あるいはアルミニウム金属層の一方が突出し
た複層鋼板を用い、図1に示すように突出した鉄系金属
層同士あるいはアルミニウム系金属層同士を突き合わ
せ、あるいはラップさせてレーザで溶接することによ
り、溶接部で脆弱な金属間化合物を生成させることなく
複層鋼板の端面を溶接する。この突出部の幅は2〜10
mm程度が望ましく、厚さは、レーザで溶接できる範囲
(0.1〜10.0mm)であることが必要である。3
層の複層鋼板の場合は、図1に示したように、両側から
レーザ溶接するのがよい。突き出し部の製造法として
は、2層以上の金属層の内、いずれかの層の板幅が広い
板を用い、圧延法などの方法で複層鋼板を製造すればよ
い。また、突き出し部が波打って、レーザ溶接がしにく
い場合には、フィラーワイヤーを用いて肉盛り溶接のよ
うな方式を使ってもよい。なお、レーザの照射は、例え
ば図1(a)(b)で、突出層の巾Lが十分大きけれ
ば、図1(a)(b)の方向の逆側から照射してもよ
い。
された複層鋼板同士の端面をレーザ溶接する際、端面で
鉄系金属層あるいはアルミニウム金属層の一方が突出し
た複層鋼板を用い、図1に示すように突出した鉄系金属
層同士あるいはアルミニウム系金属層同士を突き合わ
せ、あるいはラップさせてレーザで溶接することによ
り、溶接部で脆弱な金属間化合物を生成させることなく
複層鋼板の端面を溶接する。この突出部の幅は2〜10
mm程度が望ましく、厚さは、レーザで溶接できる範囲
(0.1〜10.0mm)であることが必要である。3
層の複層鋼板の場合は、図1に示したように、両側から
レーザ溶接するのがよい。突き出し部の製造法として
は、2層以上の金属層の内、いずれかの層の板幅が広い
板を用い、圧延法などの方法で複層鋼板を製造すればよ
い。また、突き出し部が波打って、レーザ溶接がしにく
い場合には、フィラーワイヤーを用いて肉盛り溶接のよ
うな方式を使ってもよい。なお、レーザの照射は、例え
ば図1(a)(b)で、突出層の巾Lが十分大きけれ
ば、図1(a)(b)の方向の逆側から照射してもよ
い。
【0009】以下図面に沿って、本発明の各実施例につ
いて説明する。なお、表1は各実施例における試験結果
を具体的に示した表である。 (第1の実施例)図1(a)に示すように、鉄系金属層
1が0.40mmの冷延鋼板、アルミニウム系金属層2
が0.40mmの純アルミニウム板(A1050)から
成り、かつ端面で鉄系金属層が4mm突き出た35×1
10×0.80mmおよび45×90×0.80mmの
Fe(0.40)/Al(0.40)2層複層鋼板3の
鉄系金属層が突き出た端面同士を突き合わせ、表1に示
す条件でレーザ溶接を行い、35×220×0.80m
mおよび90×90×0.80mmの試験片を作製し
た。また、比較のため、鉄系金属層が突き出ていない複
層鋼板同士の端面を突き合わせ、鉄系金属層側からレー
ザを照射して溶接を行い、試験片を作製した。溶接後、
これらの試験片をJIS5号引張試験片およびエリクセ
ン試験片に加工し、0.2%耐力、引張強さ、伸び、成
形高さを求めた。これらの結果を複層鋼板及び複層鋼板
の素材である冷延鋼板およびアルミニウム板の値と併せ
て表1(試験No1〜No2および試験No6〜No
8)に示す。
いて説明する。なお、表1は各実施例における試験結果
を具体的に示した表である。 (第1の実施例)図1(a)に示すように、鉄系金属層
1が0.40mmの冷延鋼板、アルミニウム系金属層2
が0.40mmの純アルミニウム板(A1050)から
成り、かつ端面で鉄系金属層が4mm突き出た35×1
10×0.80mmおよび45×90×0.80mmの
Fe(0.40)/Al(0.40)2層複層鋼板3の
鉄系金属層が突き出た端面同士を突き合わせ、表1に示
す条件でレーザ溶接を行い、35×220×0.80m
mおよび90×90×0.80mmの試験片を作製し
た。また、比較のため、鉄系金属層が突き出ていない複
層鋼板同士の端面を突き合わせ、鉄系金属層側からレー
ザを照射して溶接を行い、試験片を作製した。溶接後、
これらの試験片をJIS5号引張試験片およびエリクセ
ン試験片に加工し、0.2%耐力、引張強さ、伸び、成
形高さを求めた。これらの結果を複層鋼板及び複層鋼板
の素材である冷延鋼板およびアルミニウム板の値と併せ
て表1(試験No1〜No2および試験No6〜No
8)に示す。
【0010】鉄系金属層が突き出ていない複層鋼板を用
いた場合には、溶接部で脆弱な金属間化合物が生成され
ていたため、強度が低く、また、伸び、成形高さの値は
著しく低い値であった。これに対し、鉄系金属層が突き
出た複層鋼板を用いた場合には、溶接部で金属間化合物
が生成されていないため、強度、伸び、成形高さは同じ
厚さ相当(0.4mm)の鋼板と同じ値であった。即ち
この複層鋼板の、溶接部は機械的特性も鋼板並であるた
め、溶接によって広幅化された複層鋼板は成形加工等も
可能となる。溶接部の鉄系金属層をラップさせてレーザ
溶接を行っても、結果は同様であった。 (第2の実施例)第1の実施例において、図1(b)に
示すように、端面でアルミニウム系金属層2が4mm突
き出た35×110×0.80mmおよび45×90×
0.80mmのFe(0.40)/Al(0.40)2
層複層鋼板3のアルミニウム系金属層が突き出た端面同
士を突き合わせ、表1に示す条件で同様にレーザ溶接を
行った。溶接後、これらの試験片を、JIS5号引張試
験片およびエリクセン試験片に加工し、0.2%耐力、
引張強さ、伸び、成形高さを求めた。これらの結果を複
層鋼板の素材であるアルミニウム板の値と併せて表1
(試験No3)に示す。アルミニウム系金属層が突き出
た複層鋼板を用いた場合には、溶接部で金属間化合物が
生成されていなかったが、アルミニウムの溶接部が不完
全であったため、強度、伸び、成形高さは同じ厚さのア
ルミニウムに比べて低い値であった。即ち、このような
端面突き合わせでは、第1の実施例に示したように、溶
接性、機械的特性に優れた鋼板同士を溶接した方が、機
械的特性は優れたものになることが明らかとなった。 (第3の実施例)図1(c)に示すように、鉄系金属層
1が0.40mmの冷延鋼板、アルミニウム系金属層2
が0.40mmの純アルミニウム板(A1050)から
成り、かつ端面で鉄系金属層が4mm突き出た35×1
10×1.20mmおよび45×90×1.20mmの
Fe(0.40)/Al(0.40)/Fe(0.4
0)3層複層鋼板5の鉄系金属層が突き出た端面同士を
突き合わせ、表1に示す条件でレーザ溶接を行った。ま
た、比較のため、鉄系金属層1が突き出ていない複層鋼
板同士の端面を突き合わせ、同様の条件でレーザ溶接を
行った。溶接後、これらの試験片をJIS5号引張試験
片およびエリクセン試験片に加工し、0.2%耐力、引
張強さ、伸び、成形高さを求めた。これらの結果を複層
鋼板の素材である冷延鋼板の値と併せて表1(試験No
4〜No5およびNo9〜No10)に示す。鉄系金属
層が突き出ていない複層鋼板を用いた場合には、第1の
実施例と同様に溶接部で脆弱な金属間化合物が生成され
ていたため、強度が低く、また、伸び、成形高さの値は
著しく低い値であった。これに対し、鉄系金属層1が突
き出た複層鋼板を用いた場合には、溶接部で金属間化合
物が生成されていないため、強度、伸び、成形高さは同
じ厚さ(0.4+0.4=0.8mm)相当の鋼板と同
じ値であった。
いた場合には、溶接部で脆弱な金属間化合物が生成され
ていたため、強度が低く、また、伸び、成形高さの値は
著しく低い値であった。これに対し、鉄系金属層が突き
出た複層鋼板を用いた場合には、溶接部で金属間化合物
が生成されていないため、強度、伸び、成形高さは同じ
厚さ相当(0.4mm)の鋼板と同じ値であった。即ち
この複層鋼板の、溶接部は機械的特性も鋼板並であるた
め、溶接によって広幅化された複層鋼板は成形加工等も
可能となる。溶接部の鉄系金属層をラップさせてレーザ
溶接を行っても、結果は同様であった。 (第2の実施例)第1の実施例において、図1(b)に
示すように、端面でアルミニウム系金属層2が4mm突
き出た35×110×0.80mmおよび45×90×
0.80mmのFe(0.40)/Al(0.40)2
層複層鋼板3のアルミニウム系金属層が突き出た端面同
士を突き合わせ、表1に示す条件で同様にレーザ溶接を
行った。溶接後、これらの試験片を、JIS5号引張試
験片およびエリクセン試験片に加工し、0.2%耐力、
引張強さ、伸び、成形高さを求めた。これらの結果を複
層鋼板の素材であるアルミニウム板の値と併せて表1
(試験No3)に示す。アルミニウム系金属層が突き出
た複層鋼板を用いた場合には、溶接部で金属間化合物が
生成されていなかったが、アルミニウムの溶接部が不完
全であったため、強度、伸び、成形高さは同じ厚さのア
ルミニウムに比べて低い値であった。即ち、このような
端面突き合わせでは、第1の実施例に示したように、溶
接性、機械的特性に優れた鋼板同士を溶接した方が、機
械的特性は優れたものになることが明らかとなった。 (第3の実施例)図1(c)に示すように、鉄系金属層
1が0.40mmの冷延鋼板、アルミニウム系金属層2
が0.40mmの純アルミニウム板(A1050)から
成り、かつ端面で鉄系金属層が4mm突き出た35×1
10×1.20mmおよび45×90×1.20mmの
Fe(0.40)/Al(0.40)/Fe(0.4
0)3層複層鋼板5の鉄系金属層が突き出た端面同士を
突き合わせ、表1に示す条件でレーザ溶接を行った。ま
た、比較のため、鉄系金属層1が突き出ていない複層鋼
板同士の端面を突き合わせ、同様の条件でレーザ溶接を
行った。溶接後、これらの試験片をJIS5号引張試験
片およびエリクセン試験片に加工し、0.2%耐力、引
張強さ、伸び、成形高さを求めた。これらの結果を複層
鋼板の素材である冷延鋼板の値と併せて表1(試験No
4〜No5およびNo9〜No10)に示す。鉄系金属
層が突き出ていない複層鋼板を用いた場合には、第1の
実施例と同様に溶接部で脆弱な金属間化合物が生成され
ていたため、強度が低く、また、伸び、成形高さの値は
著しく低い値であった。これに対し、鉄系金属層1が突
き出た複層鋼板を用いた場合には、溶接部で金属間化合
物が生成されていないため、強度、伸び、成形高さは同
じ厚さ(0.4+0.4=0.8mm)相当の鋼板と同
じ値であった。
【0011】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、溶
接部における金属間化合物の生成、及びそれに伴う強度
・靭性の低下を防止することができ、かつ複層鋼板を連
続的に継ぐことができるので複層鋼板の広幅化が可能と
なる。
接部における金属間化合物の生成、及びそれに伴う強度
・靭性の低下を防止することができ、かつ複層鋼板を連
続的に継ぐことができるので複層鋼板の広幅化が可能と
なる。
【0012】
【表1】
【図1】本発明の一実施例を説明するための断面図であ
る。
る。
1 鉄系金属層 2 アルミニウム系金属層 3 鉄/アルミニウム複層鋼板 4 レーザビーム 5 鉄/アルミニウム/鉄複層鋼板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、請求項1において、鉄系金属層とアル
ミニウム系金属層から構成された2層の複層鋼板同士、
あるいは最外層が鉄系金属層である3層の複層鋼板同士
の端面をレーザで溶接する際、端面で鉄系金属層あるい
はアルミニウム金属層のいずれか一方が突出した複層鋼
板を用い、突出した鉄系金属層同士あるいはアルミニウ
ム系金属層同士を突き合わせ、あるいはラップさせ、そ
の部分をレーザで溶接するものであり、また、請求項2
において、鉄系金属層とアルミニウム系金属層から構成
された2層の複層鋼板同士、あるいは最外層が鉄系金属
層である3層の複層鋼板同士の端面をレーザ溶接するの
に用いる、鉄系金属層あるいはアルミニウム金属層の一
方の層の端面が突出した形状を有するものである。な
お、溶接には炭酸ガスレーザ装置、YAGレーザ装置な
どを用いればよい。
めに、本発明は、請求項1において、鉄系金属層とアル
ミニウム系金属層から構成された2層の複層鋼板同士、
あるいは最外層が鉄系金属層である3層の複層鋼板同士
の端面をレーザで溶接する際、端面で鉄系金属層あるい
はアルミニウム金属層のいずれか一方が突出した複層鋼
板を用い、突出した鉄系金属層同士あるいはアルミニウ
ム系金属層同士を突き合わせ、あるいはラップさせ、そ
の部分をレーザで溶接するものであり、また、請求項2
において、鉄系金属層とアルミニウム系金属層から構成
された2層の複層鋼板同士、あるいは最外層が鉄系金属
層である3層の複層鋼板同士の端面をレーザ溶接するの
に用いる、鉄系金属層あるいはアルミニウム金属層の一
方の層の端面が突出した形状を有するものである。な
お、溶接には炭酸ガスレーザ装置、YAGレーザ装置な
どを用いればよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】 以下図面に沿って、本発明の各実施例に
ついて説明する。なお、表1は各実施例における試験結
果を具体的に示した表である。 (第1の実施例)図1(a)に示すように、鉄系金属層
1が0.40mmの冷延鋼板、アルミニウム系金属層2
が0.40mmの純アルミニウム板(A1050)から
成り、かつ端面で鉄系金属層が4mm突き出た35×1
10×0.80mmおよび45×90×0.80mmの
Fe(0.40)/Al(0.40)2層複層鋼板3の
鉄系金属層が突き出た端面同士を突き合わせ、表1に示
す条件でレーザ溶接を行い、35×220×0.80m
mおよび90×90×0.80mmの試験片を作製し
た。また、比較のため、鉄系金属層が突き出ていない複
層鋼板同士の端面を突き合わせ、鉄系金属層側からレー
ザを照射して溶接を行い、試験片を作製した。なお、本
実施例においては、いずれも溶接に炭酸ガスレーザ装置
を用いた。溶接後、これらの試験片をJIS5号引張試
験片およびエリクセン試験片に加工し、0.2%耐力、
引張強さ、伸び、成形高さを求めた。これらの結果を複
層鋼板及び複層鋼板の素材である冷延鋼板およびアルミ
ニウム板の値と併せて表1(試験No1〜No2および
試験No6〜No8)に示す。
ついて説明する。なお、表1は各実施例における試験結
果を具体的に示した表である。 (第1の実施例)図1(a)に示すように、鉄系金属層
1が0.40mmの冷延鋼板、アルミニウム系金属層2
が0.40mmの純アルミニウム板(A1050)から
成り、かつ端面で鉄系金属層が4mm突き出た35×1
10×0.80mmおよび45×90×0.80mmの
Fe(0.40)/Al(0.40)2層複層鋼板3の
鉄系金属層が突き出た端面同士を突き合わせ、表1に示
す条件でレーザ溶接を行い、35×220×0.80m
mおよび90×90×0.80mmの試験片を作製し
た。また、比較のため、鉄系金属層が突き出ていない複
層鋼板同士の端面を突き合わせ、鉄系金属層側からレー
ザを照射して溶接を行い、試験片を作製した。なお、本
実施例においては、いずれも溶接に炭酸ガスレーザ装置
を用いた。溶接後、これらの試験片をJIS5号引張試
験片およびエリクセン試験片に加工し、0.2%耐力、
引張強さ、伸び、成形高さを求めた。これらの結果を複
層鋼板及び複層鋼板の素材である冷延鋼板およびアルミ
ニウム板の値と併せて表1(試験No1〜No2および
試験No6〜No8)に示す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【表1】
Claims (2)
- 【請求項1】 鉄系金属層とアルミニウム系金属層から
構成された2層の複層鋼板同士、あるいは最外層が鉄系
金属層である3層の複層鋼板同士の端面をレーザで溶接
する際、端面で鉄系金属層あるいはアルミニウム系金属
層のいずれか一方が突出した複層鋼板を用い、突出した
鉄系金属層同士あるいはアルミニウム系金属層同士を突
き合わせ、あるいはラップさせ、その部分をレーザで溶
接することを特徴とする複層鋼板のレーザ溶接方法。 - 【請求項2】 鉄系金属層とアルミニウム系金属層から
構成された2層の複層鋼板同士、あるいは最外層が鉄系
金属層である3層の複層鋼板同士の端面をレーザ溶接す
るのに用いる、鉄系金属層あるいはアルミニウム系金属
層の一方の層の端面が突出した形状を有することを特徴
とする複層鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5263070A JPH0796380A (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 複層鋼板のレーザ溶接方法及びレーザ溶接用複層鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP5263070A JPH0796380A (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 複層鋼板のレーザ溶接方法及びレーザ溶接用複層鋼板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0796380A true JPH0796380A (ja) | 1995-04-11 |
Family
ID=17384426
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP5263070A Withdrawn JPH0796380A (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 複層鋼板のレーザ溶接方法及びレーザ溶接用複層鋼板 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0796380A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-09-28 JP JP5263070A patent/JPH0796380A/ja not_active Withdrawn
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