JP2002158242A - 半導体モールド用離型シート及び樹脂封止半導体装置の製造法 - Google Patents

半導体モールド用離型シート及び樹脂封止半導体装置の製造法

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JP2002158242A
JP2002158242A JP2000358677A JP2000358677A JP2002158242A JP 2002158242 A JP2002158242 A JP 2002158242A JP 2000358677 A JP2000358677 A JP 2000358677A JP 2000358677 A JP2000358677 A JP 2000358677A JP 2002158242 A JP2002158242 A JP 2002158242A
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semiconductor
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Osamu Yamamoto
修 山本
Yasushi Oyama
泰 大山
Akira Hirose
晃 広瀬
Yoshihiro Nakayama
義浩 中山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体モールド用剥離シート、特に、半導体
チップ裏面がベアな状態のパッケージを一括モールド用
の剥離シートにおいて、成形品にシワを発生させなず、
成形品を金型から取り出す際、金型構造や離型剤による
ことなく容易に成形品を離型することができる剥離シー
ト及びそれを用いた樹脂封止半導体装置の製造法を提供
する。 【解決手段】 成形品からの離型性を担う層(A層)と
成型時の加熱に対する耐熱性を担う層(B層)との2層
を含み、成型品からの剥離力が、好ましくは0〜0.5
N/25mmである半導体モールド用離型シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体モールド用
離型シート及びそれを用いた樹脂封止半導体装置の製造
法に関する。特に、半導体チップ裏面がベアの状態の半
導体パッケージのモールド時の離型を容易にするととも
に樹脂封止成形品の外観にシワの発生がない半導体モー
ルド用離型シート及びそれを用いた樹脂封止半導体装置
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体チップは通常、外気からの遮断・
保護のため樹脂で封止されパッケージと呼ばれる成形品
として基板上に実装される。従来、成形品は封止樹脂の
流路であるランナーを介して連結した1チップ毎のパッ
ケージ成形品として成形されている。この場合、成形品
の金型からの離型を容易にする方法としては、突き出し
ピンの設置等の金型構造の工夫、封止樹脂への離型剤添
加等の成形樹脂の変性などによりなされている。
【0003】一方、近年、ボールグリッドアレイ(BG
A)方式の実装が、パッケージの小型化、多ピン化の要
請から用いられている。この方式では端子がパッケージ
の側面に配される。BGA方式は、リードフレーム方式
と異なり、端子であるボールグリッドがパッケージの底
面に設置されるため、側面同士を連結した状態で多数個
のパッケージを成形する一括モールド法が適用できる。
この一括モールド法を用いて半導体裏面がベアな状態
で、基板側および側面のみを樹脂封止したパッケージが
提案されている。
【0004】このパッケージ方法は、パッケージの薄型
化および封止樹脂の使用量低減によるコストダウンに有
効である。しかし、この工法にはつぎのような問題点が
ある。ひとつは成形品を金型から取り出す際、突き出し
ピン等の金型構造で対応する場合、パッケージが薄いた
め、パッケージにダメージを与えてしまうこととパッケ
ージ形状がかわると金型を新たに製作する必要が生じる
ことであり、今ひとつは成形品が大きくなるために生じ
るソリを抑えるため使用される低熱収縮性の封止材にお
いては離型剤の添加によっても離型性が十分に得られな
いことである。
【0005】そこで、この対策として、ポリエチレンテ
レフタレート(PTFE)系のシートを金型内に装着し
て離型を容易にすることが行なわれている。ところが、
1枚のPTFEシートを使用すると金型への装着時にシ
ワが発生し、このために成型品表面にシワが発生しやす
くなるという欠点がある。また、PTFE系シートは半
導体チップ裏面との密着性が悪く、モールドした封止樹
脂がチップ裏面にバリとなってしみ込んでしまう。その
結果、このバリを後加工で除去することが必要となり、
製造工程が増えてしまう。また、PTFE系シートは使
用後の廃棄の際、フッ素系ガスの発生のため焼却ができ
ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、半導体モールド用剥離シート、特に、半導体チップ
裏面がベアな状態のパッケージを一括モールド用の剥離
シートにおいて、成形品にシワを発生させない剥離シー
ト及びそれを用いた樹脂封止半導体装置の製造法を提供
することにある。本発明の第2の目的は、半導体モール
ド、特に、半導体チップ裏面がベアな状態のパッケージ
を一括モールドにおいて使用され、成形品を金型から取
り出す際、金型構造や離型剤によることなく容易に成形
品を離型することができる剥離シート及びそれを用いた
樹脂封止半導体装置の製造法を提供することにある。本
発明の第3の目的は、半導体モールド、特に、半導体チ
ップ裏面がベアな状態のパッケージを一括モールドにお
いて使用され、、チップ裏面への封止樹脂のバリの発生
がない離型シート及びそれを用いた樹脂封止半導体装置
の製造法を提供するものである。さらに、本発明の第4
の目的は、半導体モールド、特に、半導体チップ裏面が
ベアな状態のパッケージを一括モールドにおいて使用さ
れ、焼却の際、フッ素系ガス、塩素系ガスが発生しない
離型シート及びそれを用いた樹脂封止半導体装置の製造
法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のものに関
する。 1. 成形品からの離型性を担う層(A層)と成型時の
加熱に対する耐熱性を担う層(B層)との2層を含む半
導体モールド用離型シート。 2. 成型品からの剥離力が、0〜0.5N/25mm
である項1記載の半導体モールド用離型シート。 3. A層が加熱発泡性添加剤を含有する樹脂からなる
バリ防止層である項1又は2記載の半導体モールド用離
型シート。 4. A層が主としてアクリル樹脂からなる項1〜3の
いずれかに記載の半導体モールド用離型シート。 5. A層が、表面自由エネルギーが26mN/mであ
る項1又は2記載の半導体モールド用離型シート。 6. B層が、融点が180℃以上の樹脂からなる層で
ある項1〜5のいずれかに記載の半導体モールド用離型
シート。 7. B層の樹脂が、180℃における引張弾性率が
9.8MPa〜98.1MPaである項1〜6のいずれ
かに記載の半導体モールド用離型シート。 8. B層の加熱伸縮率が170℃、5分で5%以下で
ある項1〜7のいずれかに記載の半導体モールド用離型
シート。 9. 成形金型内の所定位置に樹脂封止すべき半導体装
置と離型シートを半導体装置の片面あるいは両面を項1
〜8のいずれかに記載の半導体モールド用離型シートで
覆うように配置し、型締めした後、半導体装置と離型シ
ートとの間に封止樹脂を注入成形するすることを特徴と
する樹脂封止半導体装置の製造法。
【0008】樹脂例えばアクリル酸ブチル、アクリル酸
エチル A層の樹脂は、種々の樹脂が適用可能である
が、特に耐熱性を有するアクリル酸ポリマーおよび/ま
たはメタアクリル酸ポリマーを主成分としたアクリル、
メタクリル酸、アクリロニトリル、メタクリル酸ヒドロ
キシエチル等の重合物またはこれら2種以上の共重合
物、さらにこれら重合物、共重合物と酢酸ビニルとの共
重合物)、ポリ(4−メチルペンテン−1)、シンジオ
タクチック・ポリスチレン等の耐熱性樹脂、ポリイソブ
チレン、ポリブタジエン等の合成ゴムが好ましい。これ
らから、適宜、成形品との離型性の良い樹脂が選ばれ
る。特に、アクリル樹脂では架橋を行なうことが好まし
い。架橋の方法としては、アクリル樹脂配合物溶液に架
橋剤を添加したものをB層に配し、加熱乾燥とともに熱
架橋する方法が一般的である。架橋剤としては、ヘキサ
メチレンジイソシアネート(HMDI)、トルイジンジ
イソシアネート(TDI)等のイソシアネート系架橋
剤、メラミン、ベンゾグアナミン等のメラミン系架橋剤
等がある。そのためには、成形後の成形型の開放直後に
自然に剥離するかわずかな剥離力で剥離するものが好ま
しい。特に、成形終了直後に、成形品からの本発明にお
ける離型シート(これは、成形時又は成形直後には、成
形品と離型シートのA層が接している)を剥離するため
の力(離型力)が0.5N/25mm以下になるように
調整されることが好ましい。
【0009】A層において、離型すべき対象(封止材、
基板表面等)との剥離力をさらに低下させたい場合や、
成形品の封止材表面を梨地にしたい場合に加熱発泡性添
加剤をA層の樹脂に添加することができる。加熱発泡性
添加剤を含有する樹脂からなるA層は、バリ防止層とし
ても機能する。A層に添加される加熱発泡性添加剤とし
ては、熱膨張性アクリル系樹脂ビース(商品名エクスパ
ンセル(日本フェライト(株)商品名)やマツモト・マイ
クロスフェア(松本油脂(株)商品名)等の熱膨張性粒子
や無機発泡剤(炭酸水素ナトリウム等)、ニトロソ系発
泡剤(ジニトロソペンタメチレンテトラミン等)、アゾ
系発泡剤(アゾジカーボンアマイド等)、スルホニルヒ
ドラジド系発泡剤(p−トルエンスルホニルヒドラジド
等)等があるが、取扱いの容易さから熱膨張性粒子が好
ましい。またこの熱膨張性粒子の膨張開始温度は80℃
以上であることが好ましい。
【0010】加熱発泡性添加剤の添加量は特に限定する
ものではないが、A層の樹脂に対して1〜30重量%が
好ましく、2〜15重量%であることがさらに好まし
い。1重%未満では離型性が低下する傾向があり、30
重量%を越えるとバリ防止性が不十分となる傾向があ
る。
【0011】A層は、また、表面自由エネルギーが、2
6mN/m以下であることが好ましい。A層の表面自由
エネルギーがこれ以上になると、剥離シートが成形品か
ら剥離しにくくなるということでは必ずしもないが、こ
の場合には、剥離シートが成形品から確実に剥離しやす
い。表面自由エネルギーは15mN/m以上が好まし
い。15mN/m未満になるとB層との十分な接着性が
不十分になる傾向があり、B層との一体性が損なわれる
ため、B層の特性が付加できないことがある。
【0012】A層の厚さ、特に制限はないが、0.1〜
100μmであることが好ましく、通常は1〜100μ
mであることがより好ましく、18〜100μmである
ことがさらに好ましい。但し、クワッド フラット パ
ック ノンリーデッド(QFN)タイプのパッケージを
製造する際に端子部のバリを防止するために使用する場
合は、端子部と封止材境界部でA層がひきちぎられるこ
とを防止するため、A層厚さは0.1〜10μmである
ことが特に好ましい。
【0013】B層は、成形型に接触する層であるか、成
型時にA層より成形型に近く配置するようにする層であ
り、成形型の加熱に対する耐熱性を担う層、剛性を担う
層又はこれら両方の特性を担う層である。
【0014】B層が成形型の加熱に対する耐熱性を担う
層である場合、B層には融点が180℃以上の樹脂が用
いられることが好ましい。より好ましくは融点は210
℃以上350℃以下である。融点が180℃未満では成
形時に溶融してしまうことがあり、この場合、成形型か
らの離型性、バリ防止性が得られなくなる。B層の樹脂
の融点が210℃以上であると、成形時のB層の軟化流
動がなくさらに好ましい。また、融点が350℃を超え
る樹脂では、シート状の押出成形が難しくなる傾向があ
る。本発明おける剥離シートは以上のようなA層とB層
の少なくとも2層を含むことにより、離型シートの金型
装着時や成型時の樹脂流動時に離型シートにシワを生じ
させず、従って、成形品外表面にシワ跡と生じさせるこ
とがない。
【0015】B層が剛性を持つことにより、より確実
に、離型シートの金型装着時や成型時の樹脂流動時に離
型シートにシワを生じさせず、従って、成形品表面にシ
ワ跡を生じさせることがない。また、B層樹脂は180
℃における引張弾性率が9.8MPa〜98.1MPa
である樹脂を用いることが好ましい.引張り弾性率が
9.8MPa未満では金型装着時や樹脂流動時にシート
にシワを生じ、成形品外表面にシワ跡と生じさせること
がある。また、98.1MPaを越えると金型の凹凸へ
の追従性が低下し、金型の形状によっては所期の成形品
形状が得られないことがある。B層樹脂としては、たと
えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレン
テレフタレート樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、
トリ・アセチル・セルロース樹脂等が好ましい。このB
層の上にさらに、前記した耐熱性を担う層を積層するこ
と、すなわちB層を2層とすることもできる。また、1
層で耐熱性と剛性を有することが好ましい。
【0016】B層には必要に応じてガラス繊維、カーボ
ン繊維等のフィラーを充填してもよい。B層の厚さ、特
に制限はないが、5〜50μmであることがい。
【0017】B層の材料によっては成形型からの剥離力
が大きかったり、金型表面を汚染することがある。この
場合、B層のA層と反対の面に成形型からの離型性をよ
くしたり、金型汚染を防止する層を積層しても良い。こ
の層をC層という。このC層は、そのためには、成形後
の成形型の解放直後に成形型から自然に剥離するか僅か
な剥離力で剥離し、また、さらに成形型を汚染しないも
のが好ましい。特に、成形終了後に、成形型からの本発
明における離型シート(成形時または成形直後には成形
品と離型シートのA層が接している)を剥離するための
力(剥離力)が、0.5N/25mm以下になるように
調整されることが好ましい。C層のための樹脂として
は、耐熱性、非汚染性、金型からの剥離性を有する材
料、ポリ(4−メチルペンテン−1)、シンジオタクチ
ック・ポリスチレン、ポリ4フッ化エチレン(PTF
E)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(E
TFE)等のフッ素樹脂等がある。C層の厚さは、特に
制限はないが、1〜30μmであることがこのましく、
1〜10μmであることが好ましい。
【0018】各層を積層する場合は必要に応じて適切な
接着剤を介することが好ましい。接着剤としては、エポ
キシ系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着
剤、シリコン系接着剤等が好ましい。
【0019】本発明に用いられる離型シートは、次のよ
うにして製造することができる。各層を丁型ダイやイン
フレーション用ダイをもつ押出機により、共押出法によ
り各層を所定の厚さとして同時に押し出して離型シート
を作製する。各層を丁型ダイやインフレーション用ダイ
をもつ押出機による押出法により所定の厚さとしたシー
ト又はフィルムとして作製する。これらに必要に応じて
2軸延伸を加える。得られた各層のシートをラミネート
することにより製造される。ラミネートする場合は必要
に応じて適切な接着剤を介することが好ましい。各層が
接着する面は、必要に応じてコロナ放電処理等の表面処
理することができる。また、A層又は必要に応じて使用
されるC層等の樹脂を溶剤に溶解したり、加熱溶融し
て、上記のようにして作製したB層用のシート又はフィ
ルムの所定の表面に塗布して製造することもできる。
【0020】パッケージ成形工程では、金型内に樹脂封
止すべき半導体装置を載置し、A層よりもB層を成形型
側にして金型内にシートをセットし、必要に応じて、バ
キューム等により金型内面に密着させる。型締めを行
い、封止樹脂をトランスファーモールド法等により金型
内に注入する。一定時間の保持の後、型を開き成形品を
取り出す。使用するシートはロール状としておき、1回
の成形が完了した段階でシートを金型の大きさだけ巻取
り、金型内に新しいシートが供給されるようにすること
が好ましい。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明の範囲はこれら実施例によって何等限定され
るものではない。 実施例1 A層としてアクリルゴム(帝国化学産業(株)製:WS
−023)100重量部に対し、架橋剤としてコロネー
トL(日本ポリウレタン工業(株)商品名)を5重量
部、発泡剤としてエクスパンセル551DU(日本フェ
ライト(株)製)を10重量部添加したものを15%の
トルエン溶液とし、B層である35μmのポリ(4−メ
チルペンチン−1)樹脂(融点:230℃)製フィルム
(三井化学(株)製オピュランX88)にコロナ放電処
理した後ロールコータを用いて、乾燥後の厚さが15μ
mとなるように塗工乾燥してA層を形成し、離型シート
を得た。この離型シートを、下型にダミーのTAB基板
をセットした図1のようなトランスファーモールド金型
の上型に装着し、真空で固定した後、型締めし、封止材
をトランスファーモールドした。パッケージは10mm
2の半導体チップが9個配置され、チップ裏面がベアと
なるものとした。成形時の金型温度は180℃、成形圧
力70kgf/cm2、成形時間90秒とした。成形品
の離型性、チップ裏面へのバリ発生有無及びシート装着
固定時のシワ発生を観察した。また、成型品表面のシワ
の発生はなかった。
【0022】実施例2 A層としてポリイソブチレン(エクソン ケミカル カ
ンパニー製ビスタネックスMML−140)100重量
部に対し、エクスパンセル551DUを10重量部添加
した15μm厚さのものを使用し、実施例1と同様に成
形試験を行なった。また、成型品表面のシワの発生はな
かった。
【0023】比較例1 離型シートとして50μmポリテトラフルオロエチレン
樹脂製シート(東レ(株)製トヨフロン)を使用して実
施例1と同様に成形試験を行なった。また、成型品表面
にシワが発生した。
【0024】前記の観察結果を構成とともに表1に示
す。
【表1】
【0025】実施例3 A層としてポリ(4一メチルペンチンー1)樹脂(三井化学
(株)製TPX)をTダイ法で厚さ15μmのシートに製膜
した。このシートの片面をコロナ放電処理した上で、処
理した面に接着層としてアクリル系接着剤(テイサンレ
ジンEXP−724:帝国化学産業(株)製)を、乾燥
後の厚さが3μmとなるように塗布した層を介しながら
B層として2軸延伸ポリエチレンテレフタレートシート
(融点:265℃)を加熱ラミネートした厚さ55μm
の離型シートを作製した。このシートを、下型にダミー
のTAB基板をセットした図1に示すようにトランスファ
ーモールド金型の上型に装着し、真空で固定した後、型
締めし、封止材をトランスファーモールドした。金型温
度は180℃、成形圧力70kgf/cm2、成形時間
90秒とした。離型シート装着・固定時のシワ発生有
無、成形品のシワ跡発生有無、金型のクモリ発生有無を
観察した。また、成形品取出し後に成形品からの離型シ
ートの剥離力、およびハードクロムめっき板にシートを
のせ、温度180℃、圧力70kgf/cm2、時間2
分間の条件で加熱加圧した後のハードクロムめっき板か
らのシートの剥離力を180℃中で剥離角度180°剥
離速度2m/分で測定した。
【0026】実施例4 A層としてポリ(4一メチルペンチンー1)樹脂(三井化学
(株)製TPX)を、B層としてB層として軟質共重合PE
T樹脂(テフレックスFT 帝人(株)製、融点:20
0℃)を、C層としてポリ(4一メチルペンチンー1)樹脂
(三井化学(株)製TPX)を厚さがそれぞれ10μm、3
0μm、10μmとなるように3層共押出装置を用いて
厚さ50μmの離型シートを作製した。このシートを離
型シートとして実施例3と同様に成形試験を行なった。
【0027】実施例5 A層としてシンジオタクティックポリステレン樹脂(出
光石油化学(株)製ザレックS−100、融点:270
℃)15μm、B層としてポリエーテルスルホン樹脂
(融点:230℃以上)35μmを熱ラミネートした厚
さ50μmのシートを作成した。この離型シートを用い
て実施例3と同様に成形試験を行なった。
【0028】実施例6 A層シートとしてポリ(4一メチルペンチンー1)樹脂(三
井化学(株)製TPX)をTダイ法で厚さ15μmのシートに製
膜した。このシートの片面をコロナ放電処理した上で、
処理した面に接着層を介しながらB層として厚さ25μ
mのポリイミドシート(宇部興産(株)製ユーピレック
スR)を加熱ラミネートした厚さ35μmの離型シート
を作製した。以下実施例3と同様に試験を行った。
【0029】比較例2 離型シートとしてポリテトラフルオロエチレン樹脂製シ
ート(東レ(株)製トヨフロン)を使用して実施例3と同
様に成形試験を行なった。
【0030】比較例3 離型シートとして厚さ50μmの2軸延伸ポリエチレン
テレフタレートシート(ユニチカ製S−50)を使用して
実施例1と同様に成形試験を行なった。
【0031】実施例3〜6及び比較例2〜3の試験結果
を表2に示す。
【表2】
【0032】金型追従性を調べたところ(縦/横50m
m×50mmで深さが1.0mmのキャビティにシート
を配置してトランスファー成形したときの成形品の外観
で観察した場合)、実施例6では、成型品周辺部が丸み
をおびていたが、実施例3〜5では、キャビティ形状に
相似形であった。
【0033】実施例7 A層としてアクリルゴム(帝国化学産業(株)製:WS
−023)100重量部に対し、架橋剤としてコロネー
トL(日本ポリウレタン工業(株)商品名)を5重量部添
加したものを15重量%のトルエン溶液とし、B層であ
る38μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートシー
ト(ユニチカ(株)製S−38、融点265℃)にコロ
ナ放電処理した後ロールコータを用いて、乾燥後のA層
厚さが3μmとなるように塗工乾燥し離型シートを得
た。このシートを、下型にダミーのQFN用リードフレ
ームをセットしたトランスファーモールド金型の上型に
装着し、真空で固定した後、型締めし、封止材をトラン
スファーモールドした。パッケージは10mm角のQF
N型半導体チップが9個配置されたものとした。成形時
の金型温度は180℃、成形圧力70kgf/cm2
成形時間90秒とした。成形品の離型性、リードフレー
ム端子部へのバリ発生有無を観察した。上記シートのB
層の180℃弾性率(試験法はJIS K 7113に
準拠し、測定温度は180℃とした)は、77.5MP
aであった。上記シートの成形品からの剥離力は、0.
01N/25mmであった。成形後のチップ裏面にバリ
はなかった。成形後のQFN端子部にバリはなかった。
また、シートの装着時及び固定時にシワは発生しなかっ
た。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、半導体チップ裏面がベ
ア状態の半導体パッケージを一括モールド法により成形
する際、金型構造や封止材への離型剤添加をすることな
く、シートを金型に装着することで良好な離型を実現
し、成型品表面のシワの発生を防ぐことができる。ま
た、半導体チップ裏面への封止樹脂しみこみを防止し、
バリ発生のない成形品が得ることができる。この結果、
成形品外観不良を発生せずにパッケージ成形することが
できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 105:20 B29K 105:20 B29L 31:00 B29L 31:00 (72)発明者 中山 義浩 茨城県下館市大字五所宮1150番地 日立化 成工業株式会社五所宮事業所内 Fターム(参考) 4F100 AK01A AK01B AK08B AK25A AN02A AR00A AR00B BA02 CA01A CA02A DJ01A EJ55B GB90 JA03B JA04B JA20A JJ03B JK02B JK06 JL14A YY00 YY00B 4F206 AD08 AD35 AH37 AM33 JA02 JB17 JB20 5F061 AA01 CA21 DA06 EA02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形品からの離型性を担う層(A層)と
    成型時の加熱に対する耐熱性を担う層(B層)との2層
    を含む半導体モールド用離型シート。
  2. 【請求項2】 成型品からの剥離力が、0〜0.5N/
    25mmである請求項1記載の半導体モールド用離型シ
    ート。
  3. 【請求項3】 A層が加熱発泡性添加剤を含有する樹脂
    からなるバリ防止層である請求項1又は2記載の半導体
    モールド用離型シート。
  4. 【請求項4】 A層が主としてアクリル樹脂からなる請
    求項1〜3のいずれかに記載の半導体モールド用離型シ
    ート。
  5. 【請求項5】 A層が、表面自由エネルギーが26mN
    /m以下である請求項1又は2記載の半導体モールド用
    離型シート。
  6. 【請求項6】 B層が、融点が180℃以上の樹脂から
    なる層である請求項1〜5のいずれかに記載の半導体モ
    ールド用離型シート。
  7. 【請求項7】 B層の樹脂が、180℃における引張弾
    性率が9.8MPa〜98.1MPaである請求項1〜
    6のいずれかに記載の半導体モールド用離型シート。
  8. 【請求項8】 B層の加熱伸縮率が170℃、5分で5
    %以下である請求項1〜7のいずれかに記載の半導体モ
    ールド用離型シート。
  9. 【請求項9】 成形金型内の所定位置に樹脂封止すべき
    半導体装置と離型シートを半導体装置の片面あるいは両
    面を請求項1〜8のいずれかに記載の半導体モールド用
    離型シートで覆うように配置し、型締めした後、半導体
    装置と離型シートとの間に封止樹脂を注入成形するする
    ことを特徴とする樹脂封止半導体装置の製造法。
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