JP2002157931A - 廃棄多心電線の解体方法及び装置 - Google Patents

廃棄多心電線の解体方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】廃棄電線の解体を末熟練者でも安全、容易に行
うことを可能にする。 【解決手段】種々の多心電線Aの外部被覆Bの厚さに対
応させて、電線挟持回転ペルト装置3及び電線挿入ガイ
ド2の電線挟持間隔と、外部被覆切割刃51の突出長さ
を自動的に制御し、撚合心線群Cの外周の押さえ巻テー
プTを真空吸引装置9cで吸引回収し、撚合心線・介在
物分離並列装置8により絶縁被覆心線C1と撚合介在物
Kの撚り合わせを解いて分離整列させ、この分離並列心
線群C0を真空吸引装置9a、9bに通して撚合介在物
Kを吸引回収し、心線絶縁被覆押潰ローラ装置10で絶
縁被覆を押し潰した絶縁心線C1をペレット細断回転刃
装置11でペレットPに細断し、導体・絶縁被覆ペレッ
ト選別装置12で導体金属ペレットP1と絶縁被覆材ペ
レットP2に選別して回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄多心電線を解
体して被覆材と撚合介在物及び導体金属を分離し回収す
る方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】廃棄物の処理にあたり環境汚染物質の排
出を制限し廃棄資源の有効活用のためリサイクル制度が
制定され、廃棄電線の解体においても、再利用可能な電
線構成材料を回収することが要請されているが、従来の
電線の解体は、細い単心電線の場合は絶縁被覆をカッタ
ーで切り裂き剥離して内部の銅線を回収し、心線が複数
条の多心電線の場合は、例えば図12に示すような3心
の多心電線Aの外部被覆Bをカッターで切り裂いて剥離
し、さらに内部の撚合心線群Cの外周に巻回されている
薄いプラスチックテープ等の押さえ巻きテープTを手で
取り除いてから、撚合心線群Cを手で持って、撚合心線
の撚り合せを1条づつ手で解きながら、紙テープやジュ
ウト等の紐状の撚合介在物Kを絶縁被覆心線C1から分
離して取り除き、絶縁被覆心線C1の絶縁被覆Eをカッ
ターで剥離して、金属導体Fを回収していた。
【0003】廃棄電線の被覆を剥離して導体を回収する
公知の装置は、上下に配置したローラの一方を、電線を
挟持しながら被覆を押し切るローラと被覆を長手方向に
切断するツィンカッターローラと裁断ローラとの三種の
ローラで構成し、電線の種類や外径に応じて三種のロー
ラを使い分けるようにした実開平2−22010号の被
覆電線の皮膜剥離装置が公知である。また、電線ガイド
回転盤に設けた種々径の異なる複数の電線貫通孔内にそ
れぞれ切断刃を突出させ、電線径に適合する貫通孔を選
択して電線を挿入して被覆を切り裂き、この電線を円錐
筒に挿通して被覆を分離するようにした特開平8−31
250号の電線分別装置が公知である。また、切断刃突
出量規制溝を有する電線切込部と電線分離円錐筒を備え
た特開平8−339730号の電線分別装置が公知であ
る。また、金属外被電気ケーブルを、金属外被剥取機で
金属外被とケーブルコアに分離し、分離した金属外被を
外被切断機で連続的に外被チップに切断して搬送し、ケ
ーブルコアをコア切断機でみじん切りしてコアチップと
し、分離機で金属粒子と絶縁物粒子に分離し回収するよ
うにした特開昭50−114582号の金属外被電気ケ
ーブルの解体方法が公知である。また、電線ケーブルを
押し込み機で解体部へ送り、被覆を皮剥機の切断刃で長
手方向に切裂くとともに適当長さ毎に円周方向に切断し
て落下させ、露出導体を心線切断刃で小片に分断してカ
ッタミルに送り込むようにした特開昭50−12998
1号の電線ケーブルの解体装置が公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の、複数条の絶縁
被覆心線を撚り合せた多心電線の外部被覆を剥離し、撚
合心線と撚合介在物を分離し、心線の絶縁被覆を剥離し
て導体を回収する解体作業は、外部被覆を剥離した内部
の撚合心線の外周に巻回されているプラスチックテープ
等の押さえ巻きテープを手で取り除き、内部の撚合心線
の長く連続する絶縁被覆心線と紙テープやジュウト等の
紐条撚合介在物とが複数条撚り合せられた撚合心線を手
で持って、その撚り合せを1条づつ手で解きながら、撚
合介在物を絶縁被覆心線から分離して取り除き、心線の
絶縁被覆を剥離して導体を回収していたが、この撚り合
せられた絶縁被覆心線の金属導体は電線製造時の心線撚
合工程において撚り癖がついているために、その心線相
互の堅い撚り合せを手で1条づつ解いて絶縁被覆心線と
撚合介在物を分離する作業は、手を傷つけやすく腕力と
熟練を要し、未経験で体力の弱い者では、撚合介在物を
絶縁被覆心線から分離して完全に取り除く作業を安全に
行うことが困難であった。
【0005】前記の撚合介在物の分離、除去が不完全で
紙テープやジュウト等の介在物の細片が絶縁被覆心線に
付着しもしくは残存していると、絶縁被覆心線のPVC
等のプラスチック絶縁被覆を剥離し絶縁被覆材ペレット
と導体金属ペレットに細断してリサイクル材として分
離、回収しようとしても、残存する紙テープやジュウト
等の介在物の細片がペレット中に不純物として混入し、
リサイクル可能な資材としての分離、回収を困難にして
いた。
【0006】また、撚合心線の撚り合せを腕力で解きな
がら撚合介在物を絶縁被覆心線から手で分離して取り除
く際に、紙やジュウト等の介在物の粉塵が多量に生じ、
この粉塵は静電気を利用しても除去することができず、
作業者の健康を害するという問題点があった。
【0007】また、介在物が残存していると、絶縁被覆
心線材の回収のためペレットに細断する際に、残存介在
物が絶縁被覆心線と一緒に細断装置にかかって細断刃の
切れが損なわれ、その補修のため解体作業を中断せざる
を得なかった。
【0008】また、太い多心電線を解体するには、種々
異なる外径の電線ごとにその外部被覆の厚さに適合する
ように被覆切裂刃の切り込み深さを選択しなければなら
ないが、各種多心電線の外部被覆の厚さはすべて電線外
径に正確に対応しているとは限らず、外径が同じでも多
心電線の種類が異なれば内部心線を保護する外部被覆の
肉厚が異なる場合があるので、電線外径のみに対応させ
て被覆切裂刃の切り込み深さを選択するのでは外部被覆
の切込み深さが不充分な場合があり完全に切り裂くこと
ができない。被覆切裂刃の切り込み深さを各種の電線の
外部被覆の種々異なる厚さに適応させて切り裂くため
に、各種の電線ごとにその切断面を出して外部被覆の厚
さを測定するのでは多くの手数と時間がかかり実施困難
である。
【0009】また、心線導体の絶縁被覆の剥離に被覆圧
潰ローラを用いて心線の絶縁被覆をローラで押し潰して
剥離する際に、絶縁被覆が厚いと剥離が不完全になる欠
点がある。さらに、異なる太さの電線ごとに適合するよ
うに電線の移送装置を調整することも容易ではない。こ
のため従来は太さが異なる種々の廃棄多心電線を効率よ
く速やかに解体することは困難であった。
【0010】本発明は前記の課題を解決し、絶縁被覆心
線と撚合介在物を撚り合わせた撚合心線群の外側に外部
被覆を有する各種の多心電線を解体して電線構成材を分
離し回収するに当たって、電線挟持移送装置の電線挟持
間隔を電線外径に適合するように制御し、外部被覆を完
全に切り割ることができるように外部被覆切割刃の突出
長さを電線外径に対応して制御し、外部被覆を切り割り
剥離した内側の撚合心線群の撚り合せを解いて絶縁被覆
心線と撚合介在物の分離、回収を完全に行い、絶縁被覆
心線の絶縁被覆の圧潰剥離を確実にして、絶縁被覆材と
導体金属材をリサイクル可能に分離し回収する廃棄多心
電線の解体作業を、経験の無い体力の弱い者でも安全、
容易に、かつ効率よく迅速に行うことを可能にした廃棄
多心電線の解体方法及びその装置を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め本発明の廃棄多心電線の解体方法及び装置は、以下の
(1)の解体方法、及び(2)の解体装置、及び(3)
撚合心線押さえ巻テープの除去回収方法、及び(4)の
撚合介在物の分離回収方法、及び(5)の撚合心線・介
在物分離並列装置、及び(6)の心線絶縁被覆押潰ロー
ラ装置のように構成したことを特徴とするものである。
【0012】(1)本発明の廃棄多心電線の解体方法は
(図1参照)、絶縁被覆心線と撚合介在物を撚り合わせ
た撚合心線群の外側に外部被覆を有する多心電線の、該
外部被覆を外部被覆切割刃で切り割り剥離し、撚合心線
群の撚合介在物を分離し、絶縁被覆心線の導体金属材と
絶縁被覆材を分離して、電線構成材を回収する廃棄多心
電線の解体方法において、電線外径レーザー測定装置1
の電線外径測定値に対応して切割刃突出長さ制御部6に
より選定される前記切割刃51の被覆切込み深さdで
は、各種多心電線の種々の厚さの外部被覆を切り込み貫
くには不足する該切割刃51の突出長さ不足分を、多心
電線の種類別に補完するための被覆貫通補完長さΔD
を、前記制御部6にあらかじめ入力設定しておき、解体
する多心電線を手で持って電線外径レーザー測定装置1
に差し入れて電線外径を測定し、該電線外径レーザー測
定装置から出力される電線外径測定値信号を電線挟持間
隔制御部4と切割刃突出長さ制御部6に入力し、前記の
電線挟持間隔制御部4により電線挟持間隔が制御される
電線挟持移送回転ベルト装置3に前記の外径を測定した
多心電線を手で差し入れて該回転ベルトにより該電線を
挟持移送し、前記の電線外径測定値に対応して前記切割
刃突出長さ制御部6により選定される外部被覆切割刃5
1の被覆切込み深さdに対し、前記多心電線の種類別の
被覆貫通補完長さΔDを加算して該切割刃51の被覆貫
通長さLがL=d+ΔDとなるように、該切割刃51の
被覆貫通長さLを前記切割刃突出長さ制御部6により制
御して、前記電線挟持移送回転ベルト装置で挟持移送さ
れる多心電線の外部被覆を長手方向に該切割刃51で切
り割り剥離し、前記の外部被覆が剥離された内部の撚合
心線群Cの周囲に巻回されている撚合心線押さえ巻テー
プTを真空吸引装置9cで真空吸引して剥離し、前記の
撚合心線押さえ巻テープTが除去された撚合心線群C
を、回動ローラ支持回転枠83の内側の回動ローラ82
で挟み、該回動ローラ支持回転枠83を撚合心線進行方
向を回転軸心方向とし撚合心線撚り方向に該撚合心線群
Cの周囲を回転させることにより、該撚合心線群Cの絶
縁被覆心線C1と撚合介在物Kが絡み合わないように各
々の撚合隣接順を保持して各絶縁被覆心線C1と撚合介
在物Kの撚り合わせを解き、前記の撚合隣接順が保持さ
れて撚り合わせが解かれた絶縁被覆心線C1と撚合介在
物Kを心線分離整列ローラ84で分離並列させ、前記の
分離並列する絶縁被覆心線C1と撚合介在物Kを真空吸
引装置9aに通し該撚合介在物Kを真空吸引して該絶縁
被覆心線C1から分離し、前記の撚合介在物Kが分離さ
れて並列する絶縁被覆心線C1を心線絶縁被覆押潰ロー
ラ装置10に送給して絶縁被覆を押し潰し、前記の絶縁
被覆が押し潰された絶縁被覆心線をペレットに細断し、
導体金属材と絶縁被覆材に選別して回収する、ことを特
徴とする方法である。
【0013】(2)本発明の廃棄多心電線の解体装置
は、絶縁被覆心線と撚合介在物を撚り合わせた撚合心線
群の外側に外部被覆を有する多心電線の外径を測定する
電線外径レーザー測定装置1と(図1、図2参照)、前
記の外径を測定した電線を電線挿入ガイド2を通して導
入し1対の回転ベルト31の間に挟持して移送する電線
挟持移送回転ベルト装置3と、(図2〜図4)前記電線
挿入ガイド2の電線挿通間隔と電線挟持移送回転ベルト
装置3の電線挟持間隔を前記電線外径レーザー測定装置
1の電線外径測定値に対応して制御する電線挟持間隔制
御部4と(図1〜図5参照)、前記の電線挟持移送回転
ベルト装置3において挟持移送される電線の両側に外部
被覆切割刃51を突出配置する外部被覆切割装置5と
(図2、図6参照)、前記電線外径レーザー測定装置1
の電線外径測定値に対応して前記外部被覆切割刃51の
被覆切込み深さdを選定し、かつ、多心電線の種類別に
前記切割刃51の突出長さの不足分を補完する被覆貫通
補完長さΔDをあらかじめ入力設定しておき、前記電線
外径測定値に対応する前記切割刃51の被覆切込み深さ
dに対し前記多心電線の種類別の被覆貫通補完長さΔD
を加算して該切割刃51の被覆貫通長さLをL=d+Δ
Dとなるように制御する切割刃突出長さ制御部6と(図
2図6参照)、前記の外部被覆切割刃で切り割られた外
部被覆をその切割間隙において分離ガイドする切割被覆
分離ガイド7と(図2参照)、前記の外部被覆が剥離さ
れた撚合心線群Cの外周の撚合心線押さえ巻テープTを
真空吸引して剥離する真空吸引装置9cと(図1、図7
〜図9参照)、前記の撚合心線押さえ巻テープTが吸引
剥離された撚合心線群Cを挟む回動ローラ82を内側に
支持し、撚合心線進行方向を回転軸心方向とし撚合心線
撚り方向に該撚合心線群Cの周囲を回転することによ
り、該撚合心線群Cの絶縁被覆心線C1と撚合介在物K
が絡み合わないように各々の撚合隣接順を保持して絶縁
被覆心線C1と撚合介在物Kの撚り合わせを解く回動ロ
ーラ支持回転枠83と、前記の絶縁被覆心線C1と撚合
介在物Kが撚り合わせを解かれて撚合隣接順に分離並列
する分離並列心線群C0を該分離並列状態に保持して移
送する心線分離整列ローラ84と(図1、図7参照)、
前記の分離並列心線群C0の撚合介在物Kを真空吸引し
て分離回収する真空吸引装置9と(図1、図7、図8参
照) 前記の撚合介在物Kが分離された絶縁被覆心線C1を回
転ローラの周速度が互いに異なる1対の回転ローラで両
側から挟んで該心線の絶縁被覆を押し潰す心線絶縁被覆
押潰ローラ装置10と(図1、図10参照)、前記の絶
縁被覆が押し潰された絶縁被覆心線を細かいペレットに
細断するペレット細断回転刃装置11と(図1、図11
参照)、前記の細断された絶縁被覆心線ペレットを導体
金属ペレットと絶縁被覆材ペレットに選別する導体・絶
縁被覆ペレット選別装置12と(図1参照)、を具備す
ることを特徴とする装置である。
【0014】(3)本発明の廃棄多心電線の撚合心線押
さえ巻テープの除去回収方法は、(図7、図9参照)、
多心電線の外部被覆を切り割り剥離し内部の撚合心線群
の撚り合わせを解いて解体する廃棄多心電線の解体方法
において、前記撚合心線群Cの外周の撚合心線押さえ巻
テープTを、真空吸引装置9cで真空吸引して取り除き
回収することを特徴とする方法である。
【0015】(4)本発明の廃棄多心電線の撚合介在物
分離回収方法は(図7、図8参照)、多心電線の外部被
覆を切り割り剥離し内部の撚合心線群の絶縁被覆心線と
撚合介在物を分離して回収する廃棄多心電線の解体方法
において、前記撚合心線群Cの撚り合わせを解いて絶縁
被覆心線C1と撚合介在物Kを分離並列させた分離並列
心線群Cを、真空吸引装置9に移送し、該撚合介在物
Kを真空吸引することにより、撚合介在物Kを絶縁被覆
心線C1から分離して回収することを特徴とする方法で
ある。
【0016】(5)本発明の廃棄多心電線の撚合心線・
介在物分離並列装置は(図7参照)、多心電線の外部被
覆を切り割り剥離して内部の撚合心線群の絶縁被覆心線
と撚合介在物を分離し回収する廃棄多心電線の解体装置
において、前記の撚合心線群Cを固定押さえローラ81
で押さえ、該固定押さえローラ81を通過した撚合心線
群Cを、回動ローラ支持回転枠83の内側に支持した回
動ローラ82で挟み、該回動ローラ支持回転枠83を撚
合心線進行方向を回転軸心方向とし撚合心線撚り方向に
該撚合心線群Cの周囲を回転させることにより、撚合心
線群Cの絶縁被覆心線C1と撚合介在物Kが絡み合わな
いように撚合隣接順を保持して絶縁被覆心線C1と撚合
介在物Kの撚り合わせを解き、前記の撚合隣接順が保持
されて撚り合わせが解かれた絶縁被覆心線C1と撚合介
在物Kを心線分離整列ローラ84で分離並列させる、こ
とを特徴とする装置である。
【0017】(6)本発明の廃棄多心電線解体装置の心
線絶縁被覆押潰ローラ装置は(図11参照)、多心電線
の外部被覆を外部被覆切割刃51で切り割り内側の絶縁
被覆心線の絶縁被覆を被覆押潰ローラで押し潰して剥離
する廃棄多心電線解体装置において、前記被覆押潰ロー
ラを、回転ローラの周速度が互いに異なる1対の回転ロ
ーラ10a、10bで構成し、前記の両回転ローラ10
a、10bで絶縁被覆心線を挟んで絶縁被覆を押し潰す
ことを特徴とする装置である。
【0018】前記(1)〜(6)のように構成した本発
明において、解体される廃棄多心電線は、図12に示す
ように、心線導体Fにプラスチック絶縁被覆Eを被覆し
た絶縁被覆心線C1の複数条例えば3条の絶縁被覆心線
C1と、その撚り合わせ間隙を埋める紙テープやジュウ
ト等の紐状の撚合介在物Kが、一緒に撚り合わせられて
撚合心線群Cが構成され、この撚合心線群Cの撚り合わ
せが解けないように外周を押さえる薄いプラスチックテ
ープ等の撚合心線押さえ巻きテープT(図では太線の破
線で図示)が巻回され、その外側にプラスチック被覆や
プラスチックと他のテープとの複合被覆等からなる外部
被覆Bが施されて多心電線Aが構成されており、解体の
ために収集された各種多数の廃棄多心電線はその種類、
太さや長さが種々雑多で混在する。本発明の方法及び装
置は、この太さが異なる各種の多心電線Aの外部被覆B
をすべて確実に切り割り剥離して回収し、内部の撚合心
線群Cの解体は、従来のように人手を使うことなく、押
さえ巻きテープTを剥離回収し、撚合心線群Cの撚り合
わせを自動的に解いて、撚合介在物Kを断片を残すこと
なく完全に取り除いて回収し、絶縁被覆心線C1の絶縁
被覆Eを剥離し、導体金属ペレットと絶縁被覆材ペレッ
トを分離して回収するものである。
【0019】このため本発明の方法は、まず、解体する
各種の多心電線Aの1本づつを手で持って、本発明の工
程を流れ平面図で略示した図1の左端部に示す電線外径
レーザー測定装置1に差し入れて電線外径を測定し、次
いでこの電線を直ちに電線挿入ガイド2に手で差し入れ
る。この電線を電線外径レーザー測定装置1に差し入れ
る作業は、解体する多数の電線の太さと種類が異なる電
線ごとに電線外径を測定し、同一種の同じ太さの電線群
ごとに纏められていれば、その同種同径の電線群の1本
を初めに該測定装置1に差し入れて外径を測定して、そ
の電線を直ちに電線挿入ガイド2に差し入れ、その残り
の電線は、同種同径なので該測定装置1への差し入れ外
径測定は省略して1本づつ電線挿入ガイド2に差し入れ
る。または解体する多数の各種の電線の1本づつを該測
定装置1に差し入れて電線外径を測定して、電線挿入ガ
イド2に差し入れる。このように電線外径レーザー測定
装置1が各々の電線外径を測定すると、該測定装置1か
ら外径測定値信号が出力されて、電線挿入ガイド2と電
線挟持移送回転ベルト装置3の間隔を制御する電線挟持
間隔制御部4に送られ、同時にこの外径測定値信号が外
部被覆切割装置5の切割刃突出長さ制御部6にも送られ
る。
【0020】前記の電線外径レーザー測定装置1で外径
を測定した多心電線Aを差し入れる電線挿入ガイド2
は、図2に示すように、電線挟持移送回転ベルト装置3
の電線差し入れ端側に配置され、この電線挿入ガイド2
の相対するガイド板21の間に電線Aを手で差し入れる
と、この電線を電線挟持移送回転ベルト装置3の回転ベ
ルトの間に挟持するようにガイドする。
【0021】電線挟持移送回転ベルト装置3は、図1〜
図4に示すように、1対の無端回転ベルト31が電線A
を挟持する間隔を空けて相対し、両回転ベルト間の電線
挟持間隔は種々の多心電線Aの太さに対応するように電
線挟持間隔制御部4により制御され、電線挿入ガイド2
を通して送給される電線Aはこの回転ベルト31で挟持
されてベルト進行方向に移送される。
【0022】前記の電線挿入ガイド2の電線挿通間隔
と、電線挟持移送回転ベルト装置3の電線挟持間隔は、
電線挟持間隔制御部4により制御される。電線挟持間隔
制御部4は、前記の電線外径レーザー測定装置1の電線
外径測定値信号を受け、この外径測定値に対応して、電
線挿入ガイド2の相対するガイド板間の電線挿通間隔を
制御するとともに、電線挟持移送回転ベルト装置3の相
対する回転ベルト31の電線挟持間隔を制御する。これ
により送給される多心電線Aの外径が異なるごとにその
太さの電線が確実に挿通、挟持される。
【0023】前記の電線挟持移送回転ベルト装置3で挟
持されて移送される多心電線Aの外部被覆Bを上下両側
で長手方向に切り割るために、図1、図2に示すように
外部被覆切割装置5を設ける。この外部被覆切割装置5
は、相対する回転ベルト31で挟持されて移送される電
線Aの上下両側面に相対するようにそれぞれ外部被覆切
割刃51の刃先を突出させて設置する。この外部被覆切
割刃51は、各種の多心電線の種々の厚さの外部被覆に
対して切り込み貫けるように該切割刃51の突出長さが
切割刃突出長さ制御部6により制御される。
【0024】一般に用途、耐電圧等が同じ同種同型の多
心電線は外径が同じであれば外部被覆の厚さもほぼ同等
であり、多心電線Aの外径が大ならば多数の内部心線を
保護する外部被覆Bの厚さは厚く、小径ならば外部被覆
Bの厚さも薄いので、この外部被覆Bを外部被覆切割刃
51で電線長手方向に切り割るには、多心電線の外径を
測定しその測定値に対応して、電線外径が大ならば外部
被覆Bの肉厚が厚いのでその厚い肉厚に対応するように
該切割刃51の刃先が切込む深さを大にし、電線外径が
小ならば外部被覆Bの薄い肉厚に対応するように該切割
刃51の刃先が切込む深さが小になるように制御して外
部被覆を切り割ることができるならば、解体する電線の
外径が異なるごとに電線断面を露呈させて外部被覆の厚
さを測定するような手数と時間をかける必要がなくな
り、切り割り作業が容易になる。このため電線外径レー
ザー測定装置1で解体する多心電線Aの外径を測定し、
この電線外径測定値の大小に対応して外部被覆の肉厚も
大小に変わるので、この電線外径測定値信号を受けた切
割刃突出長さ制御部6により、外部被覆切割刃51の被
覆切込み深さを選定する。本発明においては、この電線
外径測定値に対応して前記制御部6により選定される前
記切割刃51の被覆に切込む深さを「被覆切込み深さ」
と定義し、その深さの値をdとして「被覆切込み深さ
d」とする。
【0025】前記のように各種の多心電線の外部被覆を
切り割るに当たって、電線外径を測定しその外径測定値
に対応する外部被覆切割刃51の被覆切込み深さを設定
するだけで外部被覆を完全に切り割ることができるので
あれば便利であるが、解体される多数の各種多心電線の
型は多様なので、前記のように該切割刃51の被覆切込
み深さを電線外径測定値だけに対応させて設定するだけ
では、太い多心電線の外部被覆の種々異なる厚さの被覆
すべてを完全に切り込み貫くには該切割刃51の突出長
さが必ずしも充分でない。電線の外径が同じであれば各
種の多心電線の外部被覆の厚さはすべて同じ厚さとは限
らず、外径が同じでも電線の用途、型等の種類が異なれ
ば多数の内部心線を保護するための外部被覆Bの厚さも
異なる。配電ケーブルと通信ケーブルでは異なり、配電
ケーブルでも屋外用と屋内用では異なり、電圧によって
も異なり、使用目的や布設態様によっても種類が異な
る。このため前記のように多心電線の外径が異なるごと
にその外部被覆に対する外部被覆切割刃51の被覆切込
み深さdを電線外径測定値に対応させて選定しても、電
線外径が同じ多心電線であってもその種類によっては外
部被覆の肉厚が厚すぎて該切割刃51の被覆切込み深さ
dが充分でなく、その刃先が外部被覆を完全に切り込み
貫くには該切割刃51の突出長さが不足する場合があ
る。
【0026】本発明は、前記のような各種の多心電線の
種々異なる厚さの外部被覆に対して外部被覆切割刃51
の刃先を完全に切り込み貫かせるために、該切割刃51
の刃先の突出長さが不足することがないように制御す
る。即ち外部被覆の厚さが厚い種類の多心電線の外部被
覆を該切割刃51が完全に切り込み貫くためには、電線
外径レーザー測定装置1の電線外径測定値に対応して切
割刃突出長さ制御部6により選定される該切割刃51の
被覆切込み深さdの値では、該切割刃51の突出長さが
不足する種類の多心電線に対しては、該制御部6により
選定される被覆切込み深さdに対して、該切割刃51の
突出長さの不足長さ分を加算し補完して、該切割刃51
が外部被覆を切込み貫くに足る充分な長さに突出するよ
うに調整する。この各種多心電線の外部被覆の種々の厚
さに対する該切割刃51の突出長さの不足長さ分の補完
は、多心電線の種類により外部被覆の厚さが異なるので
各種多心電線の種類別に補完する。
【0027】前記のように、電線外径測定値に対応して
前記制御部6により選定される外部被覆切割刃51の被
覆切込み深さdの値に対し、各種多心電線の種類別に該
切割刃51の刃先の突出長さの不足分を補完して、外部
被覆を完全に切込み貫く長さに突出させる該切割刃の補
完長さ分を、本発明では「被覆貫通補完長さ」と定義
し、その長さの値をΔDとして「被覆貫通補完長さΔ
D」とする(d、ΔDは図12参照)。前記の外部被覆
切割刃51の刃先の突出長さの制御は、前記の電線外径
測定値に対応して前記制御部6により選定される該切割
刃51の被覆切込み深さdに対し、多心電線の種類別の
被覆貫通補完長さΔDを加算して、該切割刃51の刃先
の被覆貫通長さLを、L=d+ΔDとなるように前記制
御部6により制御する。このように電線外径測定値に対
応して選定される被覆切込み深さdに対して加算する多
心電線の種類別の被覆貫通補完長さΔDは、解体する電
線を電線外径レーザー測定装置1に差し入れて電線外径
を測定する前に、外部被覆切割刃突出長さ制御部6のパ
ソコン記憶装置に該被覆貫通補完長さΔDの数値をあら
かじめインプットして設定しておく。このようにインプ
ットしておけば、解体する電線を先ず電線外径レーザー
測定装置1に差し入れると、電線外径測定値に応じて前
記切割刃51の刃先の被覆貫通長さLが前記のd+ΔD
となるように自動的に制御される。
【0028】前記の切割刃51の突出長さの多心電線の
種類別の調整は以下のように行う。外径が同じ多心電線
であっても、例えば種類V、W、X、Y等の各種多心電
線のうち、種類Vの多心電線の外部被覆は厚さが最も薄
いものと仮定してこの厚さをδ0とし、種類Wの多心電
線の外部被覆厚さは種類Vよりも厚いδ1とし、種類X
の多心電線の外部被覆厚さはさらに厚いδ2とし、種類
Yの多心電線の外部被覆厚さはさらに厚いδ3と仮定
し、種類Wの外部被覆の厚さδ1は種類Vの外部被覆厚
さδ0よりもδ1−δ0=ΔD1だけ肉厚であり、種類
Xの外部被覆厚さδ2は種類Vの外部被覆厚さδ0より
もδ2−δ0=ΔD2だけ肉厚であり、種類Yの外部被
覆厚さδ3は種類Vの外部被覆厚さδ0よりもδ3−δ
0=ΔD3だけ肉厚であると仮定する。このV、W、
X、Y各種の多心電線の外部被覆に対して外部被覆切割
刃51の刃先が完全に切り込み貫くには、種類Vの多心
電線の外部被覆厚さが最も薄いδ0である場合は、該切
割刃51の被覆貫通長さLは、電線外径測定値に対応し
て切割刃突出長さ制御部6により選定される切割刃51
の被覆切込み深さdと同じとして充分であるように該制
御部6による前記dの値を設定する。このため種類Vの
多心電線の外径測定値に対応して該制御部6により該切
割刃51の被覆切込み深さdが選定されると、この被覆
切込み深さdの値をそのまま被覆貫通長さLの値として
切割刃51の突出長さに不足はなく、これに更に突出長
さを補完する必要はない。
【0029】これに対し、種類Vよりも外部被覆の厚さ
が肉厚なW、X、Yの各種の多心電線の場合は、種類V
の外部被覆の前記最低厚さδ0に対してW、X、Yの種
類別にΔD1、ΔD2、ΔD3だけ厚くなる肉厚差があ
る。このW、X、Yの種類別に外部被覆が厚くなる肉厚
差があるということは、前記切割刃51が外部被覆を切
込み貫くことが可能な切割刃の突出長さとしては、種類
Vの多心電線のように被覆貫通長さLが被覆切込み深さ
dと同じ切割刃突出長さに設定してしまうと、種類W、
X、Yの各多心電線の場合はその種類別にΔD1、ΔD
2、ΔD3の肉厚差だけ外部被覆貫通長さLが不足する
ということである。この切割刃突出長さの不足分は、種
類W、X、Yの各外部被覆を完全に切込み貫くために
は、種類Vの被覆貫通長さL(=被覆切込み深さd)の
値に対して、この種類別の不足長さ分ΔD1、ΔD2、
ΔD3だけ加算し補完する必要があり、前記切割刃51
の突出長さをこの種類別にΔD1、ΔD2、ΔD3だけ
長く突出させなければならない。すなわちこのW、X、
Yの種類別の肉厚差ΔD1、ΔD2、ΔD3は前記の多
心電線の種類別の「被覆貫通補完長さΔD」に相当する
ことになる。
【0030】前記のように電線外径測定値が同じでも種
類別に外部被覆の肉厚差がある各種の多心電線に対して
外部被覆切割刃51の被覆貫通長さLを設定する具体例
は以下のようになる。例えばV、W、X、Yの各種類の
多心電線のうち、外部被覆の厚さが最も薄いδ0の種類
Vの多心電線の場合は、前記切割刃51の被覆貫通長さ
Lは、前記の電線外径測定値に対応する被覆切込み深さ
dと同じであって補完する必要はなく、前記の被覆貫通
補完長さΔD0がゼロであり、電線外径測定値に対応し
て前記制御部6により選定される被覆切込み深さdの値
が被覆貫通長さLの値となる。種類W、X、Yの各多心
電線の場合の該切割刃51の被覆貫通長さLについて
は、種類Wの多心電線の場合は、その外部被覆厚さδ1
が前記種類Vの外部被覆厚さδ0よりも厚く肉厚差ΔD
1だけ厚いので、この肉厚差ΔD1を例えば0.5mm
と仮定すると、このΔD1=0.5mmが、前記の多心
電線の種類別の(種類Wの)被覆貫通補完長さΔDとな
る。同様に種類Xの多心電線の場合は、その外部被覆厚
さδ2が前記種類Vの外部被覆厚さδ0よりも厚く肉厚
差ΔD2だけ厚いので、この肉厚差ΔD2を例えば0.
7mmとすると、このΔD2=0.7mmが前記の多心
電線の種類別の(種類Xの)被覆貫通補完長さΔDとな
り、種類Yの多心電線の場合は、その外部被覆厚さδ3
が前記種類Vの外部被覆厚さδ0よりも厚く肉厚差ΔD
3だけ厚いので、この肉厚差ΔD3を例えば1.0mm
とすると、このΔD3=1.0mmが前記の多心電線の
種類別の(種類Yの)被覆貫通補完長さΔDとなる。
【0031】前記の多心電線の各種類別の被覆貫通補完
長さΔDの各数値を、解体する電線を電線外径レーザー
測定装置1に差し入れて電線外径を測定する前に、切割
刃突出長さ制御部6にあらかじめ入力し設定しておく。
各種多心電線のうち種類Vは前記切割刃51の被覆貫通
長さLが前記被覆切込み深さdと同じなので被覆貫通補
完長さΔD0は0とし、種類Wの場合は被覆貫通補完長
さΔD1を0.5mmとし、種類Xは被覆貫通補完長さ
ΔD2を0.7mmとし、種類Yは被覆貫通補完長さΔ
D3を1.0mmとして前記制御部6にインプットして
設定しておく。この多心電線の各種類別の被覆貫通補完
長さΔDの前記制御部6へのインプット設定は、該制御
部6の制御盤パネルに設けられた被覆貫通補完長さ設定
操作摘み(図2の61参照)を操作して行い、例えば多
心電線の種類V、W、X、Y等の種類別に前記被覆貫通
補完長さΔD0、ΔD1、ΔD2、ΔD3の各数値を図
2に示す種類別の被覆貫通補完長さ設定操作摘み61
V、61W、61X、61Yを操作して該制御部6にイ
ンプットし設定する。また、解体される各種多心電線の
種類別の区別は、該制御部6の制御盤パネルに設けられ
た電線種類別指定摘み(図2の62参照)を操作して行
い、例えば多心電線の種類がV又はW、X、Yならば、
それら各種の多心電線を電線挿入ガイド2に挿入する直
前ごとに、それぞれ、その挿入される多心電線の種類を
図2に示す電線種類別指定摘み62を操作してV又は
W、X、Yと指定して該制御部6のパソコン記憶装置に
インプットし設定する。
【0032】前記のように、多心電線の各種類別の被覆
貫通補完長さΔDを切割刃突出長さ制御部6にあらかじ
めインプットして設定しておき、解体される多心電線の
種類を電線挿入ガイド2に差し入れる前に電線種類別指
定摘み62で指定すれば、各種の多心電線の外径を電線
外径レーザー測定装置1で測定して、多心電線の種類が
異なっても各々の外径測定値が同じで被覆切割刃突出長
さ制御部6において選定される外部被覆切割刃51の被
覆切込み深さdが同じに選定された場合に、種類Vを指
定した電線の場合は該切割刃51の被覆貫通長さLが被
覆切込み深さdと同じ突出長さになるが、これとは外部
被覆厚さが異なる種類W、X、Yを指定した多心電線で
は、その種類別に、前記の選定される被覆切込み深さd
に対し、種類Wの電線では被覆貫通補完長さΔD1=
0.5mmが加算されて切割刃51の被覆貫通長さLは
d+0.5mmとなり、種類Xの電線では被覆貫通補完
長さΔD2=0.7mmが加算されて切割刃51の被覆
貫通長さLはd+0.5mmとなり、種類Yの電線は被
覆貫通補完長さΔD3=1.0mmが加算されて切割刃
51の被覆貫通長さLはd+1.0mmとなるように被
覆切割刃突出長さ制御部6により制御される。
【0033】前記のように解体される各種の多心電線の
各々に対する前記切割刃51の被覆貫通長さLの値の設
定は、各々の多心電線を電線外径レーザー測定装置1に
差し入れて電線外径を測定するごとに、前記制御部6の
パソコンにより自動的に算定され設定される。このよう
に電線外径レーザー測定装置1の電線外径測定値が同じ
であっても、外部被覆切割刃51の被覆貫通長さが、多
心電線の種類別に外部被覆の種々異なる厚さに適合する
ように、被覆切割刃突出長さ制御部6により制御される
ので、各種多心電線の外部被覆の厚さが種々異なっても
すべて完全に切り込み貫いて切り割ることが可能にな
る。この被覆貫通補完長さΔDは、各種多心電線の種類
が同じならば外部被覆の厚さも殆ど大差の無いほぼ同程
度の厚さであるから、多心電線の種類別に充分な被覆貫
通補完長さΔDを設定すればよい。かりにこの被覆貫通
補完長さΔDが大きすぎて該切割刃51の被覆貫通長さ
Lが突出しすぎ外部被覆を切り込みすぎて内部の撚合心
線群Cの絶縁被覆心線C1や介在物Kまで切り込むよう
なことがあっても、解体される廃棄電線であるから差支
えない。
【0034】前記のように外部被覆切割刃51の被覆貫
通長さLを充分な被覆貫通長さに設定するとにより、該
切割刃51の刃先が、多心電線Aの外部被覆Bを上下両
側面で完全に貫通し電線長手方向に切り裂くことがで
き、さらにその外部被覆Bの内側面直下にあって撚合心
線群の外周に巻回されている薄い撚合心線押さえ巻きテ
ープTをも撚合心線群の上下両側面で電線長手方向に切
り裂く。この外部被覆Bが電線長手方向に切り割られ剥
離された内部の撚合心線群の外周に巻回されている撚合
心線押さえ巻きテープTが外部被覆Bとともに電線長手
方向に切り裂かれることにより(該押さえ巻きテープT
の撚合心線群上下両側面における電線長手方向の切り裂
き部は図9にTcで図示されている)、後段の工程にて
撚合心線群の表面に残存付着する押さえ巻きテープTの
切り裂き片を真空吸引により剥離し回収することが可能
になる。
【0035】前記のように、解体する多心電線Aを電線
外径レーザー測定装置1に差し入れてその外径を測定
し、この電線を図1、図2に示す電線挿入ガイド2に通
して電線挟持移送回転ベルト装置3により挟持移送さ
せ、この挟持移送される電線Aの外部被覆Bがその上下
両面において電線長手方向に外部被覆切割刃51で切り
割られると、この切り割られた外部被覆Bの切割条片
は、上下の両切割間隙にそれぞれ設置された各切割被覆
分離ガイド7により左右に分離され電線挟持移送回転ベ
ルト装置3の両側外方にガイドされて引き取られる。
【0036】前記の外部被覆Bが長手方向に切り割られ
切割被覆分離ガイド7により分離されて剥離された外部
被覆の内面に接していた撚合心線群Cは、その外周に巻
回されている薄いプラスチックテープ等の撚合心線押さ
え巻きテープTが、上下両側で前記切割刃51の刃先に
より外部被覆の切り割りと一緒に切り裂かれ(該テープ
Tの切り裂き部は図9のTc参照)、その切り裂き片が
撚合心線群Cの外周面に付着残存しており、このテープ
切り裂き片が外周面に付着残存する状態で撚合心線群C
が電線挟持移送回転ベルト装置3により送り出されて前
方に進行し、連続的に真空吸引装置9cを通過する。こ
の真空吸引装置9cを通過するときに該装置9cの真空
吸引ブロワーにより、撚合心線群Cの外周面に付着残存
している撚合心線押さえ巻きテープTの切り裂き片が真
空吸引されて撚合心線群Cの周面から取り除かれて回収
される(図9参照)。前記テープTの真空吸引除去は、
図1と図7に示す実施形態では、撚合心線・介在物分離
並列装置8の固定押さえローラ81と回動ローラ支持回
転枠83の間の位置に真空吸引装置9cを設置して真空
吸引する例を示したが、撚合心線・介在物分離並列装置
8の前段位置、即ち該装置8の前端の固定押さえローラ
81と電線挟持移送回転ベルト装置3の後端の切割被覆
分離ガイド7との間の位置に真空吸引装置9cを設置し
て、切割被覆分離ガイド7を撚合心線群Cが通過後直ち
に周面の前記テープTを真空吸引するようにしてもよ
い。
【0037】前記の外部被覆Bが切り割り剥離され撚合
心線押さえ巻テープTが真空吸引除去されて移送進行す
る撚合心線群Cは、撚合心線・介在物分離並列装置8に
おいて、絶縁被覆心線C1と撚合介在物Kの撚り合わせ
が解かれて分離され並列された状態の分離並列心線群C
0となって、後段に移送される。この撚合心線・介在物
分離並列装置8は、前段から送り込まれる撚合心線群C
を押さえる固定押さえローラ81と、回動ローラ82を
内側に支持する回動ローラ支持回転枠83と、心線分離
整列ローラ84とを備え(図7参照)、前段の電線挟持
移送回転ベルト装置3から移送される撚合心線群Cを、
固定押さえローラ81を通過させてから回動ローラ82
に通し、この撚合心線群Cを挟んだ回動ローラ82を内
側に支持する回動ローラ支持回転枠83を、心線進行方
向を回転軸心方向とし心線撚り方向に撚合心線群Cの周
囲を回転させる。この回動ローラ支持回転枠83の撚合
心線群Cの周囲の回転とともに回動ローラ82も撚合心
線群Cの周囲を心線撚り方向に回動することにより、回
動ローラ82が撚合心線群Cの絶縁被覆心線C1と撚合
介在物Kを撚り合わせ方向に押しながら回動するので、
絶縁被覆心線C1と撚合介在物Kは絡み合わないように
撚合隣接順に並列させられて、絶縁被覆心線C1と撚合
介在物Kの撚り合わせが解かれる。この撚合心線の撚り
合わせの解除が撚合心線を繰り出す電線挟持移送回転ベ
ルト装置3側の撚合心線群Cに波及してその撚合が解け
各線条がばらけないないように、前記の撚り合わせの解
除の波及を阻止するために、送給側の撚合心線群Cを固
定押さえローラ81で挟んで押さえる。撚り合わせが解
かれて撚合隣接順に並列する絶縁被覆心線C1と撚合介
在物Kは、心線分離整列ローラ84により、撚合隣接順
に分離並列する状態が保持された分離並列心線群C0と
なって、次段に移送される。このように撚合心線群Cを
撚合心線・介在物分離並列装置8に通すことにより、撚
り合わせられた絶縁被覆心線C1と撚合介在物Kは、従
来のように手で1条づつ撚り合わせを解く必要がなく、
自動的に撚り合わせが解かれて整列される。
【0038】前記のように絶縁被覆心線C1と撚合介在
物Kの撚り合わせが解かれ心線分離整列ローラ84によ
り分離並列されて移送される分離並列心線群C0は、図
1に示す前記心線分離整列ローラ84とペレット細断回
転刃装置11の間において、真空吸引装置9を通ること
により、撚合介在物Kが真空吸引装置9のブロワーによ
り真空吸引されて絶縁被覆心線C1から分離され回収さ
れる(図8参照)。図1と図7に示す実施形態では、心
線分離整列ローラ84と心線絶縁被覆押潰ローラ装置1
0の間に第1の真空吸引装置9aを設置し、さらにこの
心線絶縁被覆押潰ローラ装置10とペレット細断回転刃
装置11の間に第2の真空吸引装置9bを設置して、こ
の前段の第1の真空吸引装置9aにより撚合介在物Kを
真空吸引して絶縁被覆心線C1から分離し取り除いて回
収し、この撚合介在物Kが分離除去された絶縁被覆心線
C1の表面に介在物残存片が付着残存していれば、次段
の第2の真空吸引装置9bによりこの介在物残存片を真
空吸引して、撚合介在物Kを完全に吸引し取り除いて回
収する。図1と図7に示す実施形態は、心線分離整列ロ
ーラ84と心線絶縁被覆押潰ローラ装置10の間及び心
線絶縁被覆押潰ローラ装置10とペレット細断回転刃装
置11の間の両方に真空吸引装置9a、9bを設置した
が、いずれか一方即ち心線分離整列ローラ84と心線絶
縁被覆押潰ローラ装置10の間のみに真空吸引装置9a
を設置し、又は心線絶縁被覆押潰ローラ装置10とペレ
ット細断回転刃装置11の間のみに真空吸引装置9bを
設置してもよい。前記のように、絶縁被覆心線C1と一
緒に撚り合わせられた撚合介在物Kは、従来のように撚
合心線の撚り合わせを1条づつ手で解いて取り除く必要
がなく、自動的に真空吸引されて絶縁被覆心線から分離
され、断片が残ることなく完全に取り除かれて回収され
る。また、該介在物Kは真空吸引されるので粉塵が生じ
ないから、粉塵により作業者の健康が害されるという従
来の問題点が解消される。
【0039】前記のように分離並列心線群C0が真空吸
引装置9(9a、9b)を通過して撚合介在物Kが真空
吸引分離された絶縁被覆心線C1は、図1と図10に示
す心線絶縁被覆押潰ローラ装置10を通ることにより絶
縁被覆Eが押し潰される。この心線絶縁被覆押潰ローラ
装置10は、回転ローラの回転の周速度が互いに異なる
1対の回転ローラ10a、10bを備え、この回転の周
速度が異なる両回転ローラ10a、10bの間に挟まれ
て絶縁被覆心線C1が移行することにより、絶縁被覆E
の一方の側面部分と反対側の側面部分が不均一な押圧力
を受けて歪み、ひび割れして厚い絶縁被覆でも確実に割
られて剥離し易いように押し潰される。図1と図10に
示す実施形態では、前段に設置した第1の真空吸引装置
9aにより分離並列心線群C0の撚合介在物Kが真空吸
引されて、分離された絶縁被覆心線C1が心線絶縁被覆
押潰ローラ装置10に送給される例を示したが、前記第
1の真空吸引装置9aを省略して前記第2の真空吸引装
置9bだけを用い、これを心線絶縁被覆押潰ローラ装置
10とペレット細断回転刃装置11の間に設置した場合
は、絶縁被覆心線C1と撚合介在物Kが一緒に心線絶縁
被覆押潰ローラ装置10に移送され絶縁被覆心線C1の
絶縁被覆Eが押し潰される。なお、前記の図10に示す
上下1対の回転ローラ10a、10bからなる心線絶縁
被覆押潰ローラ装置10は、後記の図11に示すペレッ
ト細断回転刃装置11における上下1対の抑えローラ1
1cを該回転ローラ10a、10bと同様に異なる回転
周速度で回転させることにより、図10に示す心線絶縁
被覆押潰ローラ装置10の代わりに心線絶縁被覆押潰ロ
ーラ装置として使用するすることもできる。
【0040】前記の絶縁被覆が押し潰された絶縁被覆心
線C1は、後段のペレット細断回転刃装置11に移行す
る。このペレット細断回転刃装置11は、図1と図11
に示すように、回転板11aの周面に歯車状に刃11b
を有し、この回転刃に向けて前記の絶縁被覆心線C1の
先端を送給し続けて突き当てることにより絶縁被覆心線
の先端部がペレットPに細かく切断される。図11に示
す絶縁被覆心線C1を上下両側から挟む1対の両抑えロ
ーラ11cは、前記した心線絶縁被覆押潰ローラ装置1
0の上下1対の回転ローラと同様に、異なる回転周速度
で回転させることにより、前記の心線絶縁被覆押潰ロー
ラ装置10に代わる心線絶縁被覆押潰ローラ装置とする
こともできる。このペレット細断回転刃装置11に入る
絶縁被覆心線C1には、撚合介在物kが完全に真空吸引
されて付着残存していないので、従来の、介在物により
細断刃の切れが損なわれるという問題点が解消される。
【0041】前記の絶縁被覆心線が細断された多数のペ
レットPは図1に示す導体・絶縁被覆ペレット選別装置
12に送給されて導体金属ペレットP1と絶縁被覆材ペ
レットP2に選別される。この両ペレットP1、P2の
選別は,前記選別装置12のブロワー12aの強風中に
細断ペレットPを曝して、導体金属ペレットP1と絶縁
被覆のプラスチック材ペレットP2の比重差により両ペ
レットP1、P2を異なる位置に落下集積させて選別す
るが、ブロワーのかわりに篩等を用いることもできる。
この絶縁被覆ペレット選別装置12に送給される細断ペ
レットPには、既に介在物Kの断片が完全に真空吸引さ
れて残存していないので、従来のように不純物として混
入することがなく、リサイクル可能なPVC等のプラス
チックペレットと導体金属ペレットとして回収される。
【0042】前記の撚合心線・介在物分離並列装置8
は、複数条の心線を撚合した多心の撚合心線群Cが通る
のを許容するだけでなく、1条の絶縁被覆心線だけの撚
合介在物のない細い単線が通るのも許容するものであ
り、この場合、心線を挟み付ける固定押さえローラ81
(81a、81b)と回動ローラ82(82a、82
b)及び心線分離整列ローラ84(84a、84b)の
間隔を開いて挟み付けを解除し、回動ローラ支持回転枠
83の回転を止めて、単心電線を電線挟持移送回転ベル
ト装置3に送給すれば、移送される単心電線は撚合心線
・介在物分離並列装置8を抵抗無く通過することがで
き、各真空吸引装置9c、9a、9bを通り(このとき
電線表面に付着ゴミ等があれば真空吸引除去される)、
絶縁被覆押潰ローラ10を通って絶縁被覆が押し潰さ
れ、ペレット細断回転刃装置11によりペレットに細か
く切断され、導体・絶縁被覆ペレット選別装置12によ
り導体金属ペレットと絶縁被覆材ペレットに選別され、
ゴミ等の不純物の混入がないリサイクル可能な資材とし
て回収される。
【0043】
【発明の実施の形態】電線外径レーザー測定装置1は、
図2に示すように、電線挟持移送回転ベルト装置3の電
線送入口近傍に設置し、解体する廃棄多心電線Aを手で
持って該測定装置1の電線差入部1aに差し入れると、
電線外径がレーザーで計測されて電線外径測定値信号S
1が電線挟持間隔制御部4と切割刃突出長さ制御部6に
出力される。廃棄多心電線Aは、例えば図12に示すよ
うな3心であり、太さは断面積が30〜60mm例え
ば38mmである。
【0044】電線外径レーザー測定装置1で外径を測定
した電線Aを差し入れる電線挿入ガイド2は、図2と図
5に示すように、電線挟持移送回転ベルト装置3の電線
差入端側に配置した上下に相対する1対のガイド板21
a、21bを備える。電線外径レーザー測定装置1に手
で持つて差し入れて外径を測定した電線Aを、両ガイド
板の電線挿入端テーパー面22の間から両ガイド板21
a、21bの間に差し入れ、または外径測定済の同種同
径の電線群で外径測定を省略した電線Aを手で持つて両
ガイド板21a、21bの間に差し入れると、その電線
先端部分がガイド板先端から出て電線挟持移送回転ベル
ト装置3の回転ベルト31の間に真っ直ぐに挟持される
ように両ガイド板が電線を挟んでガイドする。前記の電
線挿入ガイド2は、両ガイド板21a、21bの間の電
線挿通間隔を電線の太さに応じて可変にするために、両
ガイド板21a、21bの間隔を調整可能に支持するガ
イド板支持装置23を備える。
【0045】前記のガイド板支持装置23は、例えば図
5に示すように、中央部の両側に逆ねじを設けた螺子杆
25の両端側に両ガイド板21a、21bを支持し、電
線挟持間隔制御部4からの制御信号S2を受けたサーボ
モータ24等により、螺子杆25を左又は右方向に所要
回転数だけ回動させて両ガイド板21a、21bの間の
電線挿通間隔gを調整する。該螺子杆25の左又は右方
向回動により両ガイド板21a、21bの支持杆が図5
の矢印O方向に移動すると両ガイド板の間の電線挿通間
隔gが開き、矢印N方向に移動すると電線挿通間隔gが
狭くなる。解体される電線Aが図2に示すように電線外
径レーザー測定装置1に差し入れられると、その電線外
径測定値信号S1を受けた電線挟持間隔制御部4が、図
5に示すように電線外径測定値に対応した電線挿入ガイ
ド制御信号S2を出力して前記のようにガイド板支持装
置23を制御し、両ガイド板21a、21bの間の電線
挿通間隔gを電線外径測定値に対応して制御する。
【0046】前記の電線挟持移送回転ベルト装置3は、
図2〜図4に示すように、電線を挟持し移送する回転ベ
ルト31を歯形、襞形等の凸条片付きゴムベルト製の1
対の無端回転ベルト31a、31bで構成し、相対する
両回転ベルト31a、31bの電線挟持間隔を電線の太
さに応じて可変にするために、両回転ベルト31を駆動
する回転輪32の回転軸位置を調整可能に支持する回転
輪支持装置33を備える。この回転輪支持装置33は、
例えば図3と図4に示すように、両回転ベルト31a、
31bの各々について、それぞれ、回転ベルト両端部の
各回転輪32の回転軸の各軸受を支持する軸受支持部3
3hと、この回転ベルト両端部の両軸受支持部33hを
連結する軸受連結杆33jと、この軸受連結杆33jの
中間部に設けた雌螺子部33kとを備える。(図3では
回転ベルト31b側の符号33のみにこの各符号33
h、33j、33kを並記したが、他方の回転ベルト3
1aの側の符号33についても同じである)。前記の両
回転ベルト31a、31bの各回転輪支持装置33の各
雌螺子部33kを螺子杆35の中央部両側の逆ねじ部に
それぞれ螺合させて取付け、この螺子杆35を左又は右
方向に所要回転数だけ回動させて両回転ベルト31a、
31bの間の電線挟持間隔Gを調整する。
【0047】前記の螺子杆35の回動は電線挟持間隔制
御部4からの制御信号S3を受けたサーボモータ34等
により回動し、螺子杆35の中央部両側の逆ねじ部に螺
合した回転ベルト31a側の雌螺子部33kと回転ベル
ト31b側の雌螺子部33kが図3、図4の矢印O方向
に移動すると両回転ベルト31a、31bの電線Aを挟
持する間隔Gが開き、矢印N方向に移動すると電線挟持
間隔Gが狭くなる。図4の36は回転ベルト31の回転
輪32を駆動する回転輪駆動モータである。解体される
電線Aが図2に示すように電線外径レーザー測定装置1
に差し入れられると、その電線外径測定値信号を受けた
電線挟持間隔制御部4が電線外径測定値に対応した電線
挟持間隔制御信号S3を出力し前記のように回転輪支持
装置33を制御し両回転ベルト31a、31bの電線挟
持間隔Gを電線外径測定値に対応して制御する。なお、
前記の凸条片付きゴムベルトの無端回転ベルト31は、
図3ではベルトの外面のみに凸条片を図示したが、回転
ベルト31と回転輪32の間の滑りを防いで両回転ベル
ト間の電線挟持移送力を確保するために、回転ベルトの
内面に適宜の凹凸部(図3に凹凸部37の一部分のみを
略示)を設けるとともに、このベルト内面が接触する回
転輪32の周面に該ベルト内面の凹凸部37に噛み合う
凹凸部を形成する。
【0048】外部被覆切割装置5は、図2、図6に示す
ように、電線挟持移送回転ベルト装置3にて挟持移送さ
れる多心電線Aの上下両面に外部被覆切割刃51の刃先
が相対して突出するように1対の切割刃51(図6の5
1a、51b)を配置する。この外部被覆切割刃51
は、各種多心電線の外部被覆の種々異なる厚さに対して
該切割刃51の刃先を切り込み貫かせるために、その刃
先の突出長さが調整可能になるように切割刃支持部52
により取り付ける。この切割刃支持部52は、例えば図
6に示すように、中央部の両側に逆ねじを設けた螺子杆
54の両端に両切割刃51a、51bを支持杆で支持
し、切割刃突出長さ制御部6からの制御信号S5を受け
たサーボモータ53等により、螺子杆54を左又は右方
向に所要回転数だけ回動させて両切割刃51a、51b
の突出長さを制御する。螺子杆54の左又は右方向回動
により両切割刃51a、51bの支持杆が図6の矢印O
方向に移動すると両切割刃51a、51bの刃先の間隔
が開いて切割刃の突出長さが後退し、矢印N方向に移動
すると両切割刃の刃先の間隔が狭くなって両刃先が相互
に接近し電線Aの外部被覆に切り込むように両切割刃の
突出長さが前進する。
【0049】解体される電線Aが図2に示すように電線
外径レーザー測定装置1に差し入れられると、その電線
外径測定値信号を受けた切割刃突出長さ制御部6が電線
外径測定値に対応した切割刃の突出長さ制御信号S5を
出力して前記のように切割刃支持部52を制御し、この
支持部52に支持される両切割刃51a、51bの突出
長さを電線外径測定値に対応して制御する。前記の外部
被覆切割刃51は図面ではナイフ形の刃を図示したが、
回転円板形の刃でもよい。
【0050】前記の切割刃突出長さ制御部6は、電線外
径レーザー測定装置1の近傍に設置された制御盤に組み
込まれ、電線外径レーザー測定装置1から出力される電
線外径測定値信号S1を受けて、前記の外部被覆切割装
置5の切割刃支持部52に対し電線外径測定値に対応し
た切割刃の突出長さ制御信号S5を出力するが、この制
御部6には、前述した通り、解体する電線を電線外径レ
ーザー測定装置1に差し入れて電線外径を測定する前に
各種多心電線の種類別の被覆貫通補完長さΔDの数値を
あらかじめインプットして設定するので、このため図2
に示すように、該制御部6の制御盤パネルに被覆貫通補
完長さ設定操作摘み61を設け、例えばV、W、X、Y
等の種類別に操作摘み61V、61W、61X、61Y
を設け、この各操作摘み61V〜Yを操作して多心電線
の種類別の被覆貫通補完長さΔDの数値をインプットし
設定する。この種類別の前記ΔDの設定は、例えば、前
述した外部被覆の厚さが最も薄い種類Vの多心電線の場
合は、前記切割刃51の被覆貫通長さLが電線外径測定
値に対応する被覆切込み深さdと同じで補完する必要は
なく被覆貫通補完長さΔD0がゼロであるから、種類V
のΔD0はゼロと設定操作摘み61Vにより設定し、種
類Wの多心電線の場合は、被覆貫通補完長さΔD1を例
えば0.5mmと設定操作摘み61Wにより設定し、種
類Xの多心電線では、被覆貫通補完長さΔD2を例えば
0.7mmと設定操作摘み61Xにより設定し、種類Y
の多心電線では、被覆貫通補完長さΔD3を例えば1.
0mmと設定操作摘み61Yにより設定する。これらの
被覆貫通補完長さ設定操作摘み61は、前記のように
V、W、X、Y等の各種類ごとに設けるかわりに、1個
のみ設け、後記の電線種類別指定摘み62の操作と組み
合わせて操作することにより前記各種類ごとの被覆貫通
補完長さΔDの数値を設定するようにしてもよい。
【0051】また、前記の制御部6の制御盤パネルに
は、被覆貫通補完長さ操作摘み61とは別に、解体され
る各種多心電線の種類別を指定する、例えばV、W、
X、Y等の種類を指定する電線種類別指定摘み62を設
け、解体される多心電線を電線挿入ガイド2に差し入れ
る前に、この電線種類別指定摘み62を操作して、送給
され解体される多心電線の種類がV、W、X、Y等の何
れであるかを制御部6のバソコン記憶装置にインプット
する。解体される各々の多心電線を電線外径レーザー測
定装置1に差し入れて外径測定する前に、前記の電線種
類別指定摘み62によりその電線の種類を指定して、電
線外径レーザー測定装置1で電線外径を測定すれば、前
記制御部6により、その種類の多心電線についてその外
径測定値に対応する前記切割刃51の被覆貫通長さLが
自動的に算定される。
【0052】前記の切割刃突出長さ制御部6は、多心電
線の種類別の被覆貫通補完長さΔDや種類別の指定の設
定記録とは別に、前述したように解体される多心電線の
外径を測定した電線外径レーザー測定装置1の電線外径
測定値信号S1を受けると、この各々の電線について電
線外径測定値に対応して外部被覆切割刃51の被覆切込
み深さdの値を選定するが、この被覆切込み深さdの値
は該制御部6内において算定されるだけである。解体さ
れる多心電線の各々について、電線外径測定値に対応し
て算定される被覆切込み深さdの値に対して、該切割刃
51の被覆貫通長さLは、多心電線の種類別の被覆貫通
補完長さΔDが加算されてd+ΔD=Lと設定される。
この切割刃51の被覆貫通長さLが、解体される多心電
線が電線外径レーザー測定装置1により外径測定される
ごとに該制御部6により自動的に算出設定されて、その
結果の制御信号が外部被覆切割装置5に出力されて切割
刃51の突出長さを自動的に制御する。
【0053】切割被覆分離ガイド7は、図1と図2に示
すように、電線挟持移送回転ベルト装置3において挟持
移送される多心電線Aの外部被覆Bの上下両側面部が外
部被覆切割刃51により切り割られる上下の各切割間隙
にそれぞれ配置され、この電線の上下の切割間隙におい
て切り割られて二分された外部被覆Bの切割条片を、そ
れぞれ左右に分離して電線挟持移送回転ベルト装置3の
両側外方に引き取られるようにガイドする。
【0054】撚合心線・介在物分離並列装置8は、図7
に示すように、前部において移送される撚合心線群Cを
挟む固定押さえローラ81と、中間部の回動ローラ82
と、この回動ローラ82を内側に支持する回動ローラ支
持回転枠83と、後部の心線分離整列ローラ84とを備
える。固定押さえローラ81は1対のローラ81a、8
1bからなり、両ローラの間に挟まれた撚合心線群Cの
進行により回動させられる。回動ローラ支持回転枠83
の内側に取り付けた回動ローラ82は、1対のローラ8
2a、82bからなり、前記の固定押さえローラ81を
通過した撚合心線群Cを両側から挟み該心線群Cの進行
により回動させられる。固定押さえローラ81と回動ロ
ーラ82の間隔は、撚合心線の撚合ピッチの少なくとも
1ピッチ以上離間させ、例えばは1.5ピッチ又はそれ
以上離間させる。回動ローラ支持回転枠83は、撚合心
線群Cの進行方向(図7の鎖線X−X方向)を回転軸心
方向として、撚合心線の撚り方向(図7の左端の矢印W
0方向)と同じ回転方向の矢印Z方向に、撚合心線C群
の周囲を回転する。この回動ローラ支持回転枠83の回
転駆動は図示を省略したがモータ等の回転駆動手段によ
り回転させられる。撚合心線・介在物分離並列装置8の
後部の心線分離整列ローラ84は、1対のローラ84
a、84bからなり、絶縁被覆心線C1と撚合介在物K
が分離して並列する分離並列心線群C0を両側から挟ん
で分離並列状態を保持し、該心線群Cの進行とともに回
動する。図7の84cは分離並列心線群C0の支受台で
ある。
【0055】真空吸引装置9は、分離並列心線群C0の
撚合介在物Kを真空吸引して分離し回収する真空吸引装
置9a、9b、及び撚合心線群Cの外周に巻回された撚
合心線押さえ巻きテープTを真空吸引して分離し回収す
る真空吸引装置9cである。撚合介在物Kを真空吸引す
る真空吸引装置9a、9bは、同じ構成であり、その1
実施形態を示す図8のように、分離並列心線群C0の直
下にノズル開口が配置される真空吸引ノズル91を備
え、ノズルの心線進入側の前側板部は上端部が心線進入
側に向けて傾斜するテーパー板部92に形成し、吸引ボ
ックスカバー94に真空吸引ブロワ93を連結する。9
5はこの真空吸引装置の下部に設置して真空吸引物を回
収する回収トレイであり、図1に示す真空吸引装置9c
と真空吸引装置9a、9bにわたって連続させて設置
し、もしくは真空吸引装置9a、9bのみに設置する。
図7に示す98は必要に応じて真空吸引装置9a、9
b、9cの真空吸引ノズル91上に設けるカバーであ
り、これは省略してもよい。
【0056】前記の真空吸引装置9a、9bの真空吸引
ノズル91の開口上を、分離並列心線群C0の並列する
絶縁被覆心線C1と撚合介在物Kが連続通過すると、真
空吸引ブロワ93によるノズル開口内の吸引気流(破線
矢印f)により紐状の撚合介在物Kが連続的に吸引され
て絶縁被覆心線C1から分離され吸引ボックスカバー9
4内に吸引回収される。この吸引ボックスカバー94内
に回収された撚合介在物Kは回収トレイ95により外部
に取り出される。
【0057】撚合心線押さえ巻きテープTを真空吸引す
る真空吸引装置9cは、その1実施形態を、進行する心
線に対し直角な断面で図示した図9のように、真空吸引
ノズル91と真空吸引ブロワ93を備え、真空吸引ノズ
ル91は、撚合心線押さえ巻きテープTが既述した外部
被覆Bの切り裂きと一緒に上下両側で切り裂かれて撚合
心線群Cの周面に付着残存した状態で進入する撚合心線
群Cに対し、図示のようにその両側部周面をノズル開口
が囲んで開口するように配置し、又は少なくとも撚合心
線群Cの下側面にノズル開口が開口するように配置し、
該ノズル91の下部のボックスカバー94に真空吸引ブ
ロワ93を連結する。92は進行する心線が進入する側
のノズル前側板部であり、前記の図8に示した真空吸引
装置9aのテーパー板部92と同様に、上端部が心線進
入側に向けて傾斜するテーパー板部に形成する。96は
真空吸引ノズル91の心線が通過する側の側板のノズル
側面板上端に形成した電線通過開口縁である。95は、
前記の図8に示す実施形態と同様に、真空吸引装置9c
の下部に設置する真空吸引物の回収トレイであり、前記
の真空吸引装置9a、9bに設置する回収トレイと連続
させて設置するか、又は真空吸引装置9cのみに設置す
る。
【0058】前記の真空吸引装置9cは、外周面の撚合
心線押さえ巻きテープTが上下両側で切り裂かれた撚合
心線群Cが、電線挟持移送回転ベルト装置3(図1参
照)により真空吸引ノズル91上に移送されて図9の紙
面から手前に向け直角方向に進行すると、撚合心線群C
の外周の撚合心線押さえ巻きテープTは、図9に示すよ
うに上下両側の電線長手方向の切り裂き部Tcで切り裂
かれて左右に二分割されているので、ノズル上端部の吸
気開口97からノズル内に真空吸引される吸引気流(破
線矢印f)が、撚合心線群Cの左右両周面上の撚合心線
押さえ巻きテープTの二分割されたテープ片を吸引して
撚合心線群Cの周面から剥離し、吸引ボックスカバー9
4内に吸引回収する。この吸引ボックスカバー94内に
回収されたテープ吸引片は回収トレイ95により外部に
取り出される。
【0059】心線絶縁被覆押潰ローラ10は、図10に
示すように、並列して進入する絶縁被覆心線C1群を両
側から押し潰すように挟みつけながら排出前進させる方
向に回転する1対の回転ローラ10a、10bを備え、
両回転ローラ10a、10bは図示を省略した回転駆動
モータにより互いに異なる周速度で回転する。この回転
ローラ10aの回転の周速度と回転ローラ10bの回転
の周速度との速度比率は、両ローラの直径が同じ場合、
1:4〜1:6の範囲の程度にする。10cは絶縁被覆
心線C1を支受する台である。この両回転ローラ10
a、10bに挟みつけられた絶縁被覆心線C1の絶縁被
覆Eは、一方の側面部分と反対側の側面部分が、両回転
ローラの回転周速度の差異により異なる押し潰し力を受
けて不均一に歪み被覆に亀裂Crが生ずるので、多数の
心線群の厚い絶縁被覆でも確実に押し潰され割られて剥
離し易くなる。両回転ローラ10a、10bの回転の周
速度を所定の比率で異ならせるには、径が同じ両回転ロ
ーラについて、各回転ローラごとの両回転駆動モータの
回転数を異ならせるか、又は、共通回転駆動モータの両
回転ローラに対する回転伝達歯車の歯車比を異ならせる
か、又は、共通回転駆動モータで駆動される両回転ロー
ラの径を異ならせる等により、両回転ローラの回転周速
度を異ならせる。前記の両回転ローラ10a、10bの
間隔は、その間に挟つける絶縁被覆心線C1の径が大に
なるとその太さに応じて間隔が拡がり、電線径が小にな
るとその太さに応じて間隔が狭くなるように、両ローラ
軸をスプリング等で支持して電線の太さに応じて弾力的
に可変になるように構成する。
【0060】図1に上面図を示したペレット細断回転刃
装置11は、図11に示すように、回転板11aの周面
に歯車状に設けた多数の刃11bを有し、前記の絶縁被
覆が押し潰された絶縁被覆心線C1を上下から、抑えロ
ーラ11cで挟みつけて抑えながら台11d上を移送
し、その絶縁被覆心線の先端をこの回転刃11bに向け
て突き当てると、前記の押し潰されて亀裂が入った絶縁
被覆と心線導体の先端が回転刃11bによりペレットP
に細かく切断される。このとき絶縁被覆心線C1が回転
刃11bの食い込みにより回転板11aの回転とともに
引きずり込まれないように、抑えローラ11cで絶縁被
覆心線C1を両側から挟み抑えつけて保持する。この抑
えローラ11cの回転は、絶縁被覆心線C1が台11d
上を進行する速度に合致して回転するのではなく、心線
C1の移送速度よりもやや遅い回転速度で回転し心線の
進行に対し抵抗となるように回転することにより、心線
C1が回転刃11bに引き込まれないように抑える。ま
たは抑えローラ11cの回転に対し若干の制動力を加え
るような抵抗負荷を付与する。なお、前記の絶縁被覆心
線C1を上下から挟む上下1対の両抑えローラ11c
を、図10に示す絶縁被覆押潰ローラ10の回転ローラ
10a、10bと同様に、図示を省略した回転駆動モー
タにより互いに異なる回転周速度で回転させることによ
り、前記心線絶縁被覆押潰ローラ10の代わりの心線絶
縁被覆押潰ローラとすることができる。
【0061】図1に示す導体・絶縁被覆ペレット選別装
置12は、ブロワー12aを備え、その強空気流中に前
記の細断ペレットPを投入して、導体金属ペレットP1
と絶縁被覆材のプラスチックペレットP2をその比重差
により異なる位置に落下集積させて選別する。ブロワー
12aのかわりに篩装置を用いて選別してもよい。この
選別された導体金属ペレットとPVC等のプラスチック
ペレットはリサイクル材として回収される。
【0062】
【発明の効果】本発明は、前記のように、廃棄多心電線
を解体して撚合心線群の撚合介在物を分離回収するに当
たって、絶縁被覆心線と撚合介在物の撚り合わせを解い
て分離整列させ、真空吸引装置を通過させて撚合介在物
を真空吸引するので、絶縁被覆心線から撚合介在物が自
動的に分離されて完全に断片が残ることなく回収され、
従来のように粉塵が生ぜず作業者の健康を害するおそれ
がない。しかも、従来のように撚合心線の撚り合せを手
で1条づつ解いて撚合介在物を分離する手作業をする必
要がなく、効率良く撚合介在物を分離回収することがで
きる。
【0063】また、撚合心線群の絶縁被覆心線と撚合介
在物の撚り合わせを解いて分離整列させる作業は、人手
を使わずに、撚合心線群を撚合心線・介在物分離並列装
置8に通すだけでよく、撚合心線群を挟んだ回動ローラ
82の支持回転枠83を、撚合心線進行方向を回転軸心
方向として撚合心線撚り方向に該撚合心線群の周囲を回
転させることにより、絶縁被覆心線と撚合介在物が絡み
合わないように撚合隣接順を保持して撚り合わせを解く
ことができる。しかも固定押さえローラ81により撚合
の解除が撚合心線群の送給側に波及するのを防ぐことが
でき、撚合が解かれた絶縁被覆心線と撚合介在物を心線
分離整列ローラ84により分離並列させて次段工程に移
送するので、撚合心線群の絶縁被覆心線と撚合介在物の
堅い撚り合せを解く作業を、従来のように手で持って撚
り合せの1条づつを腕力で解く怪我をし易い作業をする
必要がなく、体力の弱い末経験者でも安全、容易に行う
ことが可能になる。
【0064】また、撚合心線群の周面に巻回されている
撚合心線押さえ巻きテープも、真空吸引により自動的に
取り除いて回収するので、従来のように撚合心線群を手
で持って押さえ巻きテープを撚合心線群外周面から手で
剥離する作業をする必要がなく、迅速に剥離し回収する
ことができる。
【0065】また、絶縁被覆が押し潰された絶縁被覆心
線をペレット細断回転刃装置でペレットに細断する際
に、撚合介在物は真空吸引されて付着残存していないの
で、従来のように残存介在物により細断刃の切れが損な
われることがない。
【0066】また、前記の細断されたペレットを導体・
絶縁被覆ペレット選別装置で導体金属ペレットと絶縁被
覆材ペレットに選別する際に、介在物の断片等の不純物
は真空吸引されて残存せずペレット中に混入していない
から、リサイクル可能な回収資材が得られる。
【0067】また、外部被覆切割刃の突出長さLを、電
線外径レーザー測定装置の電線外径測定値に対応して切
割刃突出長さ制御部により選定される外部被覆切割刃の
被覆切込み深さdに対し、多心電線の種類別に該切割刃
が外部被覆を切込み貫くための不足長さ分を補完する被
覆貫通補完長さΔDを加算した被覆貫通長さLになるよ
うに制御するので、同外径の各種多心電線の外部被覆の
厚さが種々異なってもその各々の外部被覆厚さを測定す
る必要なく、すべて完全に切り割ることが可能になり、
多数の廃棄多心電線の解体処理作業を容易、迅速に行う
ことができる。さらに、該切割刃が外部被覆を充分に切
込み貫くように前記被覆貫通長さを選定することによ
り、該切割刃が外部被覆の直下の撚合心線押さえ巻きテ
ープも切り裂くので、この撚合心線押さえ巻きテープを
真空吸引により取り除き回収する作業を行うことが可能
になる。
【0068】また、多心電線の絶縁被覆心線群を回転ロ
ーラで挟んで絶縁被覆を押し潰す心線絶縁被覆押潰ロー
ラ装置の、1対の回転ローラの回転の周速度を互いに異
ならせたので、絶縁被覆の一方の側面部分と反対側の側
面部分とが不均一な押圧力により歪んでひび割れが生
じ、絶縁被覆の厚さが厚くても確実に押し潰して割るこ
とができ、剥離が容易になる。
【0069】また、電線挿入ガイドの電線挿通間隔と電
線挟持移送回転ベルト装置の電線挟持間隔を電線外径測
定値に対応して制御するので、太さが異なる電線でも電
線挿入ガイドが確実にガイドし、該回転ベルト装置が確
実に電線を挟持して移送することができる。
【0070】また、電線挟持移送回転ベルト装置におい
て挟持移送されながら切割刃で切り割られる外部被覆
を、切割間隙に配置した切割被覆分離ガイドにより両側
外方にガイドするので、切り割られた外部被覆の剥離を
迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工程の流れの概略を示す平面図
【図2】電線挟持移送回転ベルト装置と外部被覆切割装
置とその周辺装置各部の1実施形態を示す図
【図3】電線挟持移送回転ベルト装置の動作を説明する
ための概略平面図
【図4】電線挟持移送回転ベルト装置の動作を説明する
ための概略側面図
【図5】電線挿入ガイドの動作を説明するための概略図
【図6】外部被覆切割装置の動作を説明するための概略
【図7】撚合心線・介在物分離並列装置と真空吸引装置
9(9a、9c)の概略斜視図
【図8】撚合介在物の真空吸引装置の1実施形態の斜視
【図9】撚合心線押さえ巻きテープの真空吸引装置の1
実施形態の断面図
【図10】心線絶縁被覆押潰ローラ装置の概略図
【図11】ペレット細断回転刃装置の概略図
【図12】解体される多心電線の1例の断面図
【符号の説明】
1;電線外径レーザー測定装置 2;電線挿入ガイド 3;電線挟持移送回転ベルト装置 31:回転ベルト 4;電線挟持間隔制御部 5:外部被覆切割装置 51:外部被覆切割刃 6:切割刃突出長さ制御部 7:切割被覆分離ガイド 8:撚合心線・介在物分離並列装置 81:固定押さえローラ 82:回動ローラ 83:回動ローラ支持回転枠 84:心線分離整列ローラ 9、9a、9b、9c:真空吸引装置 10:心線絶縁被覆押潰ローラ装置 10a、10b:回転ローラ 11:ペレット細断回転刃装置 12:導体・絶縁被覆ペレット選別装置 A:多心電線 B:外部被覆 C:撚合心線群 C0:分離並列心線群 C1:分離された絶縁被覆心線 K:撚合介在物 E:絶縁被覆心線C1の絶縁被覆 F:心線導体 T:撚合心線押さえ巻テープ d:電線外径測定値に対応して切割刃突出長さ制御部に
より選定される外部被覆切割刃の被覆切込み深さ ΔD:切割刃の突出長さの不足分を補完して外部被覆を
切込み貫く長さに突出させる「被覆貫通補完長さ」 L: 外部被覆切割刃の被覆貫通長さ P:絶縁被覆心線細断ペレット P1:導体金属ペレット P2:絶縁被覆材ペレ
ット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁被覆心線と撚合介在物を撚り合わせた
    撚合心線群の外側に外部被覆を有する多心電線の、該外
    部被覆を外部被覆切割刃で切り割り剥離し、前記撚合心
    線群の撚合介在物を分離し、絶縁被覆心線の導体金属材
    と絶縁被覆材を分離して、電線構成材を回収する廃棄多
    心電線の解体方法において、電線外径レーザー測定装置
    1の電線外径測定値に対応して切割刃突出長さ制御部6
    により選定される前記切割刃51の被覆切込み深さdで
    は、各種多心電線の種々の厚さの外部被覆を切り込み貫
    くには不足する該切割刃51の突出長さ不足分を、多心
    電線の種類別に補完するための被覆貫通補完長さΔD
    を、前記制御部6にあらかじめ入力設定しておき、解体
    する多心電線を手で持って電線外径レーザー測定装置1
    に差し入れて電線外径を測定し、該電線外径レーザー測
    定装置から出力される電線外径測定値信号を電線挟持間
    隔制御部4と切割刃突出長さ制御部6に入力し、前記の
    電線挟持間隔制御部4により電線挟持間隔が制御される
    電線挟持移送回転ベルト装置3に前記の外径を測定した
    多心電線を手で差し入れて該回転ベルトにより該電線を
    挟持移送し、前記の電線外径測定値に対応して前記切割
    刃突出長さ制御部6により選定される外部被覆切割刃5
    1の被覆切込み深さdに対し、前記多心電線の種類別の
    被覆貫通補完長さΔDを加算して該切割刃51の被覆貫
    通長さLがL=d+ΔDとなるように、該切割刃51の
    被覆貫通長さLを前記切割刃突出長さ制御部6により制
    御して、前記電線挟持移送回転ベルト装置で挟持移送さ
    れる多心電線の外部被覆を長手方向に該切割刃51で切
    り割り剥離し、前記の外部被覆が剥離された内部の撚合
    心線群Cの周囲に巻回されている撚合心線押さえ巻テー
    プTを真空吸引により取り除き回収し、前記の撚合心線
    押さえ巻テープTが除去された撚合心線群Cを、回動ロ
    ーラ支持回転枠83の内側の回動ローラ82で挟み、該
    回動ローラ支持回転枠83を撚合心線進行方向を回転軸
    心方向とし撚合心線撚り方向に該撚合心線群Cの周囲を
    回転させることにより、該撚合心線群Cの絶縁被覆心線
    C1と撚合介在物Kが絡み合わないように各々の撚合隣
    接順を保持して各絶縁被覆心線C1と撚合介在物Kの撚
    り合わせを解き、前記の撚合隣接順が保持されて撚り合
    わせが解かれた絶縁被覆心線C1と撚合介在物Kを心線
    分離整列ローラ84で分離並列させ、前記の分離並列す
    る心線群C0の撚合介在物Kを真空吸引して分離回収
    し、前記の撚合介在物Kが分離されて並列する絶縁被覆
    心線C1を心線絶縁被覆押潰ローラ装置10に送給して
    絶縁被覆を押し潰し、前記の絶縁被覆が押し潰された絶
    縁被覆心線をペレットに細断し、導体金属材と絶縁被覆
    材に選別して回収する、ことを特徴とする廃棄多心電線
    の解体方法。
  2. 【請求項2】絶縁被覆心線と撚合介在物を撚り合わせた
    撚合心線群の外側に外部被覆を有する多心電線の外径を
    測定する電線外径レーザー測定装置1と、前記の外径を
    測定した電線を電線挿入ガイド2を通して導入し1対の
    回転ベルト31の間に挟持して移送する電線挟持移送回
    転ベルト装置3と、前記電線挿入ガイド2の電線挿通間
    隔と電線挟持移送回転ベルト装置3の電線挟持間隔を、
    前記電線外径レーザー測定装置1の電線外径測定値に対
    応して制御する電線挟持間隔制御部4と、前記の電線挟
    持移送回転ベルト装置3において挟持移送される電線の
    両側に外部被覆切割刃51を突出配置する外部被覆切割
    装置5と、前記電線外径レーザー測定装置1の電線外径
    測定値に対応して前記外部被覆切割刃51の被覆切込み
    深さdを選定し、かつ、多心電線の種類別に前記切割刃
    51の突出長さの不足分を補完する被覆貫通補完長さΔ
    Dをあらかじめ入力設定しておき、前記電線外径測定値
    に対応する前記切割刃51の被覆切込み深さdに対し前
    記の多心電線の種類別の被覆貫通補完長さΔDを加算し
    て該切割刃51の被覆貫通長さLをL=d+ΔDとなる
    ように制御する切割刃突出長さ制御部6と、前記の外部
    被覆切割刃で切り割られた外部被覆をその切割間隙にお
    いて分離ガイドする切割被覆分離ガイド7と、前記の外
    部被覆が剥離された内部の撚合心線群Cの外周の撚合心
    線押さえ巻テープTを真空吸引して除去する真空吸引装
    置9と、前記の撚合心線押さえ巻テープTが吸引除去さ
    れた撚合心線群Cを挟む回動ローラ82を内側に支持し
    て、撚合心線進行方向を回転軸心方向とし撚合心線撚り
    方向に該撚合心線群Cの周囲を回転することにより、該
    撚合心線群Cの絶縁被覆心線C1と撚合介在物Kが絡み
    合わないように各々の撚合隣接順を保持して撚り合わせ
    を解く回動ローラ支持回転枠83と、前記の絶縁被覆心
    線C1と撚合介在物Kが撚り合わせを解かれて撚合隣接
    順に分離並列する分離並列心線群C0を該分離並列状態
    に保持して移送する心線分離整列ローラ84と、前記の
    分離並列心線群C0の撚合介在物Kを真空吸引して分離
    回収する真空吸引装置9と、前記の撚合介在物Kが分離
    された絶縁被覆心線C1を回転ローラの周速度が互いに
    異なる1対の回転ローラで両側から挟んで該心線の各絶
    縁被覆を押し潰す心線絶縁被覆押潰ローラ装置10と、
    前記の絶縁被覆が押し潰された絶縁被覆心線を細かいペ
    レットに細断するペレット細断回転刃装置11と、前記
    の細断された絶縁被覆心線ペレットを導体金属ペレット
    と絶縁被覆材ペレットに選別する導体・絶縁被覆ペレッ
    ト選別装置12と、を具備することを特徴とする廃棄多
    心電線の解体装置。
  3. 【請求項3】多心電線の外部被覆を切り割り剥離し内部
    の撚合心線群の撚り合わせを解いて解体する廃棄多心電
    線の解体方法において、撚合心線群Cの外周の撚合心線
    押さえ巻テープTを、真空吸引装置9cで真空吸引して
    取り除き回収することを特徴とする廃棄多心電線の撚合
    心線押さえ巻テープの除去回収方法。
  4. 【請求項4】多心電線の外部被覆を切り割り剥離し内部
    の撚合心線群の絶縁被覆心線と撚合介在物を分離して回
    収する廃棄多心電線の解体方法において、前記撚合心線
    群Cの撚合を解いて絶縁被覆心線C1と撚合介在物Kを
    分離並列させた分離並列心線群Cを、真空吸引装置9
    に移送し、該撚合介在物Kを真空吸引することにより、
    撚合介在物Kを絶縁被覆心線C1から分離して回収する
    ことを特徴とする廃棄多心電線の撚合介在物の分離回収
    方法。
  5. 【請求項5】多心電線の外部被覆を切り割り剥離して内
    部の撚合心線群の絶縁被覆心線と撚合介在物を分離し回
    収する廃棄多心電線の解体装置において、前記の撚合心
    線群Cを固定押さえローラ81で押さえ、該固定押さえ
    ローラ81を通過した撚合心線群Cを、回動ローラ支持
    回転枠83の内側に支持した回動ローラ82で挟み、該
    回動ローラ支持回転枠83を、撚合心線進行方向を回転
    軸心方向とし撚合心線撚り方向に該撚合心線群Cの周囲
    を回転させることにより、撚合心線群Cの絶縁被覆心線
    C1と撚合介在物Kが絡み合わないように撚合隣接順を
    保持して絶縁被覆心線C1と撚合介在物Kの撚り合わせ
    を解き、前記の撚合隣接順が保持されて撚り合わせが解
    かれた絶縁被覆心線C1と撚合介在物Kを心線分離整列
    ローラ84で分離並列させて移送する、ことを特徴とす
    る廃棄多心電線の撚合心線・介在物分離並列装置。
  6. 【請求項6】多心電線の外部被覆を外部被覆切割刃51
    で切り割り内側の絶縁被覆心線の絶縁被覆を被覆押潰ロ
    ーラで押し潰して剥離する廃棄多心電線の解体装置にお
    いて、前記被覆押潰ローラを、回転ローラの周速度が互
    いに異なる1対の回転ローラ10a、10bで構成し、
    前記の両回転ローラ10a、10bで絶縁被覆心線を挟
    んで絶縁被覆を押し潰すことを特徴とする廃棄多心電線
    の心線絶縁被覆押潰ローラ装置。
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