JP2002155731A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP2002155731A
JP2002155731A JP2000354567A JP2000354567A JP2002155731A JP 2002155731 A JP2002155731 A JP 2002155731A JP 2000354567 A JP2000354567 A JP 2000354567A JP 2000354567 A JP2000354567 A JP 2000354567A JP 2002155731 A JP2002155731 A JP 2002155731A
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exhaust gas
plasma processing
internal combustion
combustion engine
processing apparatus
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Hiroto Hirata
裕人 平田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマ処理装置を機関排気系に備える内燃
機関の排気浄化装置において、プラズマ処理装置での電
力消費を必要最小限として排気ガス中の有害物質の大気
放出量を十分に低減することである。 【解決手段】 機関排気系に配置されたプラズマ処理装
置60と、プラズマ処理装置の下流側における現在の排
気ガス状態を検出する下流側検出手段62と、下流側検
出手段により検出された排気ガス状態に基づきプラズマ
処理装置への投入電力を制御するプラズマ処理装置制御
手段40,50とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気浄
化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気ガス中における有害物質
を浄化するために、機関排気系に三元触媒装置又はNO
X吸蔵還元触媒装置等の触媒式浄化装置が配置されてい
る。このような触媒式浄化装置は、触媒が活性化温度と
なっていない時には、良好な浄化性能を有しないため
に、排気ガス中の有害物質が比較的多く大気中へ放出さ
れてしまう。また、触媒が活性化していても、浄化性能
自身が有限であるために、機関加速時のように内燃機関
から多量の有害物質が排出される時には、触媒式浄化装
置の浄化性能を超えて、やはり、比較的多くの有害物質
が大気中へ放出されてしまう。
【0003】この問題を解決するために、特開平7−1
02955号公報には、触媒式浄化装置の上流側にプラ
ズマ処理装置を配置することが開示されている。このプ
ラズマ処理装置に電圧を印加して作動すると、排気ガス
が電離してプラズマが生成され、プラズマ中のNOX
一部はN2とO2とに分離して浄化させられ、また、CO
及びHCの一部は酸素と反応してCO2及びH2Oとなっ
て浄化させられる。
【0004】こうして、機関加速時には、プラズマ処理
装置において排気ガス中の有害物質の一部を浄化するこ
とにより、残りの有害物質量が触媒式浄化装置の浄化性
能を超えないようになり、これを十分に浄化可能である
としている。また、プラズマ処理装置を通過した有害物
質はプラズマから大きなエネルギが与えられて励起状態
で触媒式浄化装置へ流入するために、触媒式浄化装置の
触媒が活性化していなくても触媒を活性化させ、触媒式
浄化装置においてこれらを十分に浄化可能であるとして
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、前述の従
来技術は、触媒式浄化装置に配置された温度センサによ
って触媒式浄化装置における触媒の活性化が不十分であ
ると判断された時、又は、アクセル開度センサ等によっ
て加速時であると判断された時には、プラズマ処理装置
を作動させ、また、触媒が十分に活性化された時、又
は、加速が終了した時には、プラズマ処理装置の作動を
停止するものであるが、これでは、プラズマ処理装置で
の電力消費が不必要に大きくなったり、排気ガス中の有
害物質が十分に浄化されずに大気中へ放出されたりする
ことがある。
【0006】従って、本発明の目的は、プラズマ処理装
置を機関排気系に備える内燃機関の排気浄化装置におい
て、プラズマ処理装置での電力消費を必要最小限として
排気ガス中の有害物質の大気放出量を十分に低減するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
による内燃機関の排気浄化装置は、機関排気系に配置さ
れたプラズマ処理装置と、前記プラズマ処理装置の下流
側における現在の排気ガス状態を検出する下流側検出手
段と、前記下流側検出手段により検出された前記排気ガ
ス状態に基づき前記プラズマ処理装置への投入電力を制
御するプラズマ処理装置制御手段とを具備することを特
徴とする。
【0008】また、請求項2に記載の本発明による内燃
機関の排気浄化装置は、請求項1に記載の内燃機関の排
気浄化装置において、前記プラズマ処理装置の上流側に
おける現在の排気ガス状態を検出する上流側検出手段を
さらに具備し、前記プラズマ処理装置制御手段は、前記
下流側検出手段により検出された前記排気ガス状態と前
記上流側検出手段により検出された前記排気ガス状態と
に基づき前記プラズマ処理装置への投入電力を制御する
ことを特徴とする。
【0009】また、請求項3に記載の本発明による内燃
機関の排気浄化装置は、機関排気系に配置されたプラズ
マ処理装置と、前記プラズマ処理装置の作動時に前記プ
ラズマ処理装置の下流側における現在の排気ガス状態を
検出する下流側検出手段と、前記下流側検出手段により
検出された前記排気ガス状態に基づき前記内燃機関から
排出される排気ガス状態を変化させるための内燃機関制
御手段とを具備することを特徴とする。
【0010】また、請求項4に記載の本発明による内燃
機関の排気浄化装置は、請求項3に記載の内燃機関の排
気浄化装置において、前記プラズマ処理装置の作動時に
前記プラズマ処理装置の上流側における現在の排気ガス
状態を検出する上流側検出手段をさらに具備し、前記内
燃機関制御手段は、前記上流側検出手段により検出され
た前記排気ガス状態と前記下流側検出手段により検出さ
れる前記排気ガス状態とに基づき前記内燃機関から排出
される排気ガス状態を変化させることを特徴とする。
【0011】また、請求項5に記載の本発明による内燃
機関の排気浄化装置は、請求項1から4のいずれかに記
載の内燃機関の排気浄化装置において、機関排気系の前
記下流側検出手段の下流側には、排気ガス中の有害物質
を蓄積する物質を含有するペレット又は前記物質が担持
されたハニカム基材が配置されていることを特徴とす
る。
【0012】また、請求項6に記載の本発明による内燃
機関の排気浄化装置は、機関排気系に配置されたプラズ
マ処理装置と、前記プラズマ処理装置の作動時に前記プ
ラズマ処理装置の上流側における現在の排気ガス状態を
検出する上流側検出手段と、前記上流側検出手段により
検出された前記排気ガス状態に基づき前記内燃機関から
排出される排気ガス状態を変化させるための内燃機関制
御手段とを具備することを特徴とする。
【0013】また、請求項7に記載の本発明による内燃
機関の排気浄化装置は、機関排気系に配置されたプラズ
マ処理装置と、前記プラズマ処理装置の上流側における
現在の排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手
段と、前記酸素濃度検出手段により検出された前記酸素
濃度に基づき前記プラズマ処理装置への投入電力を制御
するプラズマ処理装置制御手段とを具備することを特徴
とする。
【0014】また、請求項8に記載の本発明による内燃
機関の排気浄化装置は、請求項6又は7に記載の内燃機
関の排気浄化装置において、機関排気系の前記プラズマ
処理装置の下流側には、排気ガス中の有害物質を蓄積す
る物質を含有するペレット又は前記物質が担持されたハ
ニカム基材が配置されていることを特徴とする。
【0015】また、請求項9に記載の本発明による内燃
機関の排気浄化装置は、請求項1、2、3、4、6、又
は7に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記プ
ラズマ処理装置は、強誘電体材料からの放電によってプ
ラズマを発生させるものであることを特徴とする。
【0016】また、請求項10に記載の本発明による内
燃機関の排気浄化装置は、請求項5又は8に記載の内燃
機関の排気浄化装置において、前記プラズマ処理装置
は、強誘電体材料からの放電によってプラズマを発生さ
せるものであることを特徴とする。
【0017】また、請求項11に記載の本発明による内
燃機関の排気浄化装置は、請求項9に記載の内燃機関の
排気浄化装置において、前記強誘電体材料は、ハニカム
基材に担持されていることを特徴とする。
【0018】また、請求項12に記載の本発明による内
燃機関の排気浄化装置は、請求項10に記載の内燃機関
の排気浄化装置において、前記強誘電体材料は、ハニカ
ム基材に担持されていることを特徴とする。
【0019】また、請求項13に記載の本発明による内
燃機関の排気浄化装置は、請求項11に記載の内燃機関
の排気浄化装置において、前記ハニカム基材には、排気
ガス中の有害物質を蓄積する物質が担持されていること
を特徴とする。
【0020】また、請求項14に記載の本発明による内
燃機関の排気浄化装置は、請求項13に記載の内燃機関
の排気浄化装置において、前記物質は窒素酸化物を蓄積
するものであることを特徴とする。
【0021】また、請求項15に記載の本発明による内
燃機関の排気浄化装置は、請求項11に記載の内燃機関
の排気浄化装置において、前記ハニカム基材には、酸素
ストレージ物質が担持されていることを特徴とする。
【0022】また、請求項16に記載の本発明による内
燃機関の排気浄化装置は、請求項11、13、14又は
15に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記ハ
ニカム基材には、貴金属が担持されていることを特徴と
する。
【0023】また、請求項17に記載の本発明による内
燃機関の排気浄化装置は、請求項5又は8に記載の内燃
機関の排気浄化装置において、前記ペレットが金属酸化
物を含んでなることを特徴とする。
【0024】また、請求項18に記載の本発明による内
燃機関の排気浄化装置は、請求項11、13、14、1
5又は16に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
前記ハニカム基材には、金属酸化物が担持されているこ
とを特徴とする。
【0025】また、請求項19に記載の本発明による内
燃機関の排気浄化装置は、請求項5、8又は17に記載
の内燃機関の排気浄化装置において、前記ペレットが疎
水性セラミック材料を含んでなることを特徴とする。
【0026】また、請求項20に記載の本発明による内
燃機関の排気浄化装置は、請求項11、13、14、1
5、16又は18に記載の内燃機関の排気浄化装置にお
いて、前記ハニカム基材には、疎水性セラミック材料が
担持されていることを特徴とする。
【0027】また、請求項21に記載の本発明による内
燃機関の排気浄化装置は、請求項11、12、13、1
4、15、16、18又は20に記載の内燃機関の排気
浄化装置において、前記強誘電体材料は超臨界流体を利
用して前記ハニカム基材に担持されていることを特徴と
する。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明による内燃機関の排気浄化
装置における排気浄化装置本体は、強誘電体材料、有害
物質を蓄積する物質及び/又は触媒成分等、及び電源と
電極を含んで構成される。強誘電体材料としては、チタ
ン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸ストロンチウ
ム(SrTiO3)等の高い誘電率を有する材料が適切
である。
【0029】有害物質を蓄積する物質(以下「蓄積性物
質」と称する。)としては、NOxを蓄積させる場合
は、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ金属、マグ
ネシウム、バリウムのようなアルカリ土類金属、又はZ
SM−5型、A型、及びX型等のゼオライトのカチオン
をアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属のイオ
ンでイオン交換したゼオライトが、メタンのような炭化
水素を蓄積させる場合は、上記のゼオライトのカチオン
をパラジウム、銀等の貴金属イオン、又はVIIIA族
遷移金属又はIB族金属のイオンでイオン交換したゼオ
ライトが適切である。また、触媒成分としては、白金、
パラジウム、ロジウム等の貴金属が適切である。
【0030】電源は、0.1〜10kV/cm、好まし
くは、2〜4kV/cmの電位勾配を電極間に与える交
流電源が適切であり、車両バッテリを使用する場合に
は、インバータによる直流から交流への変換が必要とな
る。電源の周波数は、特に限定する必要はないが、無声
放電を形成する周波数帯から任意に選択されることがで
き、好ましくは、数10Hz〜数10kHzである。ま
た、同様な電位勾配と周波数のパルス電圧を供給する直
流電源を使用することもできる。電極は、上記の電位勾
配を電極間に与えるように配置された銅、鉄等の導電性
金属でとすることができ、その電極間距離は、排気ガス
の処理量等によって定められる。
【0031】排気浄化装置本体は、これらの構成要素か
ら、種々の態様で構成されることができ、以下、図面を
参照しながらこれらの態様を説明する。図1に示す排気
浄化装置に本体は、プラズマ処理装置としてのプラズマ
の発生領域と、触媒式浄化装置としての有害物質の吸着
領域とが分離して構成されている。図1(a)は、排気
ガスの流れの上流側に、ペレットにされた強誘電体材料
が配置され、下流側にペレットにされた蓄積性物質が配
置された態様である。強誘電体材料のペレットは、図1
(a)のように、排気通路の中央と外周側とに位置する
電極の間に配置される。
【0032】この電極に電圧を印加した状態で排気ガス
を流通させれば、強誘電体材料から放電が生じ、排気ガ
ス中の有害物質は、その一部が無害物質へ変換され、残
りがラジカル化されて吸着され易い状態になり、下流の
蓄積性物質に効率的に蓄積させることができる。ここ
で、このペレットは、攪拌造粒や押出造粒によってペレ
ットにされたものでよく、その大きさは、特に限定する
必要はないが、直径で0.1〜10mmが適切であり、
より好ましくは、直径1〜5mmである。
【0033】図1(b)は、排気ガスの流れの上流側
に、ハニカム基材に担持にされた強誘電体材料が配置さ
れ、下流側に、ハニカム基材に担持にされた蓄積性物質
が配置された態様である。このハニカム基材は、コージ
ェライトのような絶縁性材料からなるものが適切であ
る。
【0034】この態様では、電極は、担持された強誘電
体材料に接触させてハニカム基材に取り付けられる。こ
の電極に電圧を印加した状態で、上流側のハニカム基材
の中に排気ガスを流通させれば、上記のペレットの場合
と同様に、強誘電体材料から放電が生じ、排気ガス中の
有害物質は、その一部が無害物質へ変換され、残りがラ
ジカル化されて吸着され易い状態になり、下流の蓄積性
物質に効率的に蓄積させることができる。
【0035】なお、上流側を強誘電体材料のペレットと
して下流側をハニカム基材に担持された蓄積性物質と
し、又は上流側をハニカム基材に担持された強誘電体材
料として下流側をペレットの蓄積性物質とすることもで
きる。
【0036】また、この下流側の蓄積性物質には、上記
のように、アルカリ金属やゼオライト等が好適に使用さ
れるが、これらの蓄積性物質は、γ−アルミナ、シリ
カ、ジルコニアのような微細な金属酸化物の粉末と一緒
にして、ペレットにし、また、ハニカム基材に担持する
ことが好ましい。これらの金属酸化物によって蓄積性物
質を増量することで、また、微細な金属酸化物の上に蓄
積性物質を固定することで、排気ガスとの接触効率が高
くなるためである。
【0037】図2は、強誘電体材料が担持されたハニカ
ム基材に電極が接続される種々の態様を例示するもので
ある。図2(a)は、ハニカム基材の両端にメッシュ状
の電極が配置された態様、図2(b)は、ハニカム基材
の外周と中心とに電極が配置された態様、図2(c)
は、ハニカム基材の両端に帯状の電極が配置された態様
を示す。これらの電極の態様は、とりわけ、使用可能な
電圧レベルにより選択されることができ、例えば、比較
的低い電圧で放電させる必要がある場合は、電極間の距
離が短い態様が用いられる。
【0038】ハニカム基材に強誘電体材料が担持される
場合、この強誘電体材料と併せて、上記のような蓄積性
物質をそのハニカム基材にさらに担持することができ
る。この場合、一つのハニカム基材を有する装置が、プ
ラズマ発生機能と有害物質の吸着機能の双方を有するこ
とができ、排気ガス浄化装置をより小型化することがで
きる。また、蓄積性物質に加えて、白金、パラジウム、
ロジウムのような触媒成分を同じハニカム基材に担持す
ることができる。この場合、触媒成分の吸着促進等の作
用により、有害物質の蓄積がより促進された排気浄化装
置とすることができる。
【0039】また、蓄積性物質に代えて、強誘電体材料
と併せて、白金、パラジウム、ロジウムのような触媒成
分を同じハニカム基材に担持することができる。この場
合、触媒成分の酸化・還元促進等の作用により、有害物
質を直接浄化する排気浄化装置とすることができる。な
お、これらの触媒成分は、上記の蓄積性物質と同様に、
排気ガスとの接触効率を高めるために、γ−アルミナ、
シリカ、ジルコニアのような微細な金属酸化物の上に固
定された状態でハニカム基材に担持することが好まし
い。
【0040】この他、後述のように、セリア(Ce
2)のような酸素ストレージ物質、SiCやSi34
のような疎水性セラミックスを強誘電体材料と併せて担
持することによって、より高められた排気ガス浄化性能
が得られることが見出されている。
【0041】図3は、このような強誘電体材料等をハニ
カム基材に担持する態様を例示する。図3(a)は、ハ
ニカム基材のセル壁側に強誘電体材料が担持され、その
内側に蓄積性物質や触媒成分等の成分が担持された態
様、図3(b)は、ハニカム基材のセル壁側に蓄積性物
質等が担持され、その内側に強誘電体材料が担持された
態様、図3(c)は、強誘電体材料と蓄積性物質等が混
合されて担持された態様、図3(d)は、ハニカム基材
のセル壁側に強誘電体材料が担持され、その内側に二種
類の蓄積性物質等がそれぞれ層を形成して担持された態
様を示す。
【0042】このように、強誘電体材料と蓄積性物質等
は、種々の態様でハニカム基材に担持することができ
る。この担持は、通常のウォッシュコート、吸水担持、
蒸発乾固等により行うことができ、例えば、強誘電体材
料としてチタン酸バリウムを担持するには、チタン酸バ
リウムの粉末をスラリーにし、そのスラリーをハニカム
基材にウォッシュコートすることで行うことができる。
【0043】ここで、この強誘電体材料の担持は、超臨
界流体を利用することが好ましい態様として挙げられ
る。具体的には、二酸化炭素、エタン、トルエン、アン
モニア、フレオン13等から選択された物質を、それぞ
れ固有の臨界温度と臨界圧力を超えた条件にすることで
超臨界流体にし、この超臨界流体に、ビス(アセチルア
トセナート)バリウム・n水和物、ジ−i−プロポキシ
バリウム、酸化チタン(II)アセチルアセトナート、テト
ラ−i−プロポキシチタン、ビス(アセチルアセトナー
ト)ストロンチウム・n水和物、ストロンチウムエトキ
シド、酢酸ストロンチウムのような強誘電体材料の前駆
体を溶解させ、その溶液をハニカム基材に含浸させる。
次いで、その含浸されたハニカム基材を焼成すること
で、強誘電体材料が担持されたハニカム基材を得ること
ができる。
【0044】この方法によれば、例えば、図4に示した
ような状態に強誘電体材料を担持することもできる。こ
の図4は、予めセル壁に一定の間隔で、微細な貫通孔が
形成されたハニカム基材に、強誘電体材料が、セル壁表
面と同時にこの微細な孔を埋設して担持され、強誘電体
材料の三次元的ネットワークを形成した状態を示す。
【0045】超臨界流体溶液の極めて高い拡散性を利用
すれば、ハニカム基材のセル壁表面と同時に直径数μm
以下の微細な孔にも均一に強誘電体材料の前駆体を搬送
することができるため、強誘電体材料が均一な密度で切
れ目なく連続したネットワークの形成が可能である。こ
のようなネットワークにおいては、ハニカム基材の各部
分における強誘電体材料の電位勾配が実質的に等しくな
り、ハニカム基材の全体で均一な放電が形成されるた
め、排気ガスの浄化をより効率的にすることができる。
【0046】以上のように、排気浄化装置本体は、プラ
ズマを利用して排気ガス中の有害物質をラジカル化し、
反応活性を高めることにより、排気ガスの浄化を促進す
る装置である。触媒式浄化装置が活性化していなくて
も、排気ガスを浄化することができ、その浄化の仕方
は、強誘電体材料に各種の蓄積性物質、触媒成分を組み
合わせることにより、NOx、CO、HCの吸着浄化、
NOxの還元浄化、CO、HCの燃焼浄化、さらには、
ディーゼルエンジンのパティキュレートの燃焼浄化であ
ることができる。また、酸素ストレージ物質等の特定の
機能性物質をさらに組み合わせて、これらの浄化を一層
促進することもできる。また、強誘電体材料に蓄積性物
質等を組み合わせるのは、ペレットやハニカム基材にこ
れらを重ねて担持することでよく、したがってコンパク
トな小型化された装置にすることができ、その製造も比
較的容易である。
【0047】このように構成された排気浄化装置本体に
おいて、種々の蓄積性物質を使用した場合の実施例を以
下に説明する。実施例1〜4は、NOxをカリウムに吸
着させる態様、実施例5〜8は、メタンをゼオライトに
吸着させる態様、実施例9〜11は、ディーゼルパティ
キュレートを燃焼させる態様、実施例12〜17はメタ
ンを燃焼させる態様、実施例18〜19は、超臨界流体
を用いて担持された強誘電体材料を含む装置によってメ
タンを燃焼させる態様、実施例20〜29は、二種類の
蓄積性物質を用いてHCとNOXを同時に吸着させる態
様をそれぞれ例証する。
【0048】ここで、排気ガス中の炭化水素の特にメタ
ンは、一般に、ゼオライト等の吸着剤に吸着させる又は
触媒成分により燃焼させることが困難である。これは、
排気ガス中にはH2O、CO2のようなメタンの吸着又は
反応を阻害する成分が、メタンの量を基準にすると多量
に存在すること、及びメタンは比較的安定な化合物であ
ることによると考えられる。これに対し、下記の実施例
ではメタンの吸着と燃焼が低温においても実現できてお
り、このことは、中でも本排気浄化装置本体の高い浄化
性能を実証するものである。
【0049】実施例1 直径30mm×長さ50mmのコージェライト製ハニカ
ム基材にBaTiO3を10.0gウォッシュコート
し、550℃で1時間焼成した。このBaTiO 3を担
持したハニカム基材の両端を直径30mmの白金製メッ
シュ電極で挟み、交流電源を接続し、このハニカム基材
をガスの流れの上流に配置した。一方、直径30mm×
長さ50mmのコージェライト製ハニカム基材にγ−A
23を4.2gウォッシュコートし、550℃で1時
間焼成した。これに、ジニトロジアンミンPt溶液を用
いてPtを0.07g担持し、乾燥の後、450℃で1
時間焼成した。これに、酢酸カリウムを用いてNOx
着剤のカリウムを7mmol吸水担持し、乾燥の後、5
50℃で1時間焼成した。このハニカム基材をガスの流
れの後方に配置し、図1(b)のように排気浄化装置を
構成した。
【0050】この直列に配置した排気浄化装置の上流か
ら、下記の組成のガス: NO:1000ppm + CO2:15% + O2
10% +H2O:3% (残余:窒素) を30リットル/分の流量で流通させた。電極間には周
波数50Hzで電圧30kVの交流を印加した。この状
態で、下流のNOx吸着剤に吸着されるNOの量を測定
した。この浄化されたNOの量は、下流のハニカム基材
の出口に配置した排気ガス分析計を用いて測定したNO
濃度と、上記の入りガス中に含まれるNO濃度の差異か
ら計算した。この測定は、室温条件下で行った。
【0051】実施例2 直径30mm×長さ50mmのコージェライト製ハニカ
ム基材にBaTiO3を5.0gウォッシュコートし、
550℃で1時間焼成した。これに、γ−Al 23
3.0gウォッシュコートし、550℃で1時間焼成し
た。これに、ジニトロジアンミンPt溶液を用いてPt
を0.07g担持し、乾燥の後、450℃で1時間焼成
した。さらに、酢酸カリウムを用いてカリウムを7mm
ol吸水担持し、乾燥の後、550℃で1時間焼成し
た。このハニカム基材の両端を直径30mmの白金製メ
ッシュ電極で挟み、交流電源を接続し、図2(a)のよ
うに排気浄化装置を構成した。この装置のNOx浄化性
能を実施例1と同様にして評価した。
【0052】実施例3 直径30mm×長さ50mmのコージェライト製ハニカ
ム基材にγ−Al23を3.0gウォッシュコートし、
550℃で1時間焼成した。これに、BaTiO3
5.0gウォッシュコートし、550℃で1時間焼成し
た。これに、ジニトロジアンミンPt溶液を用いてPt
を0.07g担持し、乾燥の後、450℃で1時間焼成
した。さらに、酢酸カリウムを用いてカリウムを7mm
ol吸水担持し、乾燥の後、550℃で1時間焼成し
た。このハニカム基材の両端を直径30mmの白金製メ
ッシュ電極で挟み、交流電源を接続し、図2(a)のよ
うに排気浄化装置を構成した。この装置のNOx浄化性
能を実施例1と同様にして評価した。
【0053】実施例4 直径30mm×長さ50mmのコージェライト製ハニカ
ムにγ−Al23 とBaTiO3を質量比3:5で含む
スラリーを8.0gウォッシュコートし、550℃で1
時間焼成した。これに、ジニトロジアンミンPt溶液を
用いてPtを0.07g担持し、乾燥の後、450℃で
1時間焼成した。さらに、酢酸カリウムを用いてカリウ
ムを7mmol吸水担持して乾燥させた後、550℃で
1時間焼成した。このハニカム基材の両端を直径30m
mの白金製メッシュ電極で挟み、交流電源を接続し、図
2(a)のように排気浄化装置を構成した。この装置の
NOx浄化性能を実施例1と同様にして評価した。
【0054】比較例1 実施例1と同様にして排気ガス浄化装置を構成し、但
し、電極間に電圧を印加せずに排気ガスを流通させ、N
O濃度を測定した。 比較例2 実施例2と同様にして排気ガス浄化装置を構成し、但
し、電極間に電圧を印加せずに排気ガスを流通させ、N
O濃度を測定した。
【0055】比較例3 実施例3と同様にして排気ガス浄化装置を構成し、但
し、電極間に電圧を印加せずに排気ガスを流通させ、N
O濃度を測定した。 比較例4 実施例4と同様にして排気ガス浄化装置を構成し、但
し、電極間に電圧を印加せずに排気ガスを流通させ、N
O濃度を測定した。
【0056】−評価結果(1)− 実施例1〜4については、担持したカリウム量より計算
される理論吸着量に対して、それぞれ95%、93%、
90%、92%のNO吸着量が観測された。一方、比較
例1〜4については、それぞれ4%、2%、2%、2%
のNO吸着量しか得られず、室温のような低温状態では
プラズマ化学反応を利用した方法が極めて有効であるこ
とが示された。
【0057】実施例5 直径30mm×長さ50mmのコージェライト製ハニカ
ム基材にBaTiO3を10.0gウォッシュコートし
た。このBaTiO3を担持したハニカム基材の両端を
直径30mmの白金製メッシュ電極で挟み、交流電源を
接続した。このハニカム基材をガスの流れの上流に配置
した。一方、直径30mm×長さ50mmのコージェラ
イト製ハニカム基材に、Ptイオン交換ZSM−5型ゼ
オライトを5gウォッシュコートし、このハニカム基材
をガスの流れの後方に配置し、図1(b)のように排気
浄化装置を構成した。
【0058】この直列に配置した排気ガス浄化装置の上
流から、下記の組成のガス: CH4:1000ppm + CO2:15% + H2
O:3%(残余:窒素) を含むガスを30リットル/分の流量で流通させた。電
極間には周波数50Hzで電圧30kVの交流を印加し
た。この状態で、下流のメタン吸着剤に吸着されるメタ
ンの量を測定した。この吸着されたメタンの量は、下流
のハニカム基材の出口に配置した排気ガス分析計を用い
て測定したメタン濃度と、上記の入りガス中に含まれる
メタン濃度の差異から計算した。この測定は、室温条件
下で行った。
【0059】実施例6 実施例5におけるPtイオン交換ZSM−5型ゼオライ
トをPdイオン交換ZSM−5型ゼオライトとした以外
は、実施例5と同様にしてメタン吸着量を測定した。
【0060】実施例7 直径30mm×長さ50mmのコージェライト製ハニカ
ム基材にBaTiO3とPtイオン交換ZSM−5型ゼ
オライトを重量比で7:3となるように調製した混合ス
ラリーを10gウォッシュコートした。このハニカム基
材の両端を直径30mmの白金製メッシュ電極で挟み、
交流電源を接続し、図2(a)のように排気浄化装置を
構成した。この装置のメタン吸着量を実施例5と同様に
して測定した。
【0061】実施例8 実施例7におけるPtイオン交換ZSM−5型ゼオライ
トをPdイオン交換ZSM−5型ゼオライトとした以外
は、実施例7と同様にしてメタン吸着量を測定した。
【0062】比較例5 実施例5と同様にして排気ガス浄化装置を構成し、但
し、電極間に電圧を印加せずに排気ガスを流通させ、メ
タン吸着量を測定した。 比較例6 実施例6と同様にして排気ガス浄化装置を構成し、但
し、電極間に電圧を印加せずに排気ガスを流通させ、メ
タン吸着量を測定した。
【0063】比較例7 実施例7と同様にして排気ガス浄化装置を構成し、但
し、電極間に電圧を印加せずに排気ガスを流通させ、メ
タン吸着量を測定した。 比較例8 実施例8と同様にして排気ガス浄化装置を構成し、但
し、電極間に電圧を印加せずに排気ガスを流通させ、メ
タン吸着量を測定した。
【0064】−評価結果(2)− 実施例5〜8については、吸着剤1gあたり、それぞれ
1.7mmol、2.0mmol、2.3mmol、
2.8mmolのメタンを吸着した。一方、比較例5〜
8についてはメタンの吸着は測定されなかった。この結
果より、プラズマを発生させることにより、室温におい
てもメタンを効率的に吸着させ得ることが分かる。
【0065】実施例9 容積1.3リットルのコージェライト製ハニカム基材に
BaTiO3スラリーを260gウォッシュコートし、
乾燥の後、550℃で焼成してBaTiO3担持ハニカ
ム基材を調製した。このハニカム基材の両端を白金製メ
ッシュ電極で挟み込み、図2(a)のように排気浄化装
置を構成した。この装置を、エンジンベンチに設置した
2000ccディーゼルエンジンからの排気管(温度調
整用の冷却管付き)に配置した。次いで、上記の電極間
に周波数50Hzで電圧50kVの交流を印加し、触媒
床温度120℃の状態で、ハニカム基材を通過したディ
ーゼル排気ガス中の微粒子(パティキュレート)を捕集
し、その量を測定した。
【0066】実施例10 実施例9と同様の方法で調製したBaTiO3担持ハニ
カム基材に、テトラアンミン白金水酸塩を使用してその
ハニカム基材に白金2.6gを担持した。この基材の両
端を白金製メッシュ電極で挟み込み、実施例9と同様に
してハニカム基材を通過した排気ガス中のパキュレート
を捕集し、その量を測定した。
【0067】実施例11 容積1.3リットルのコージェライト製ハニカム基材に
BaTiO3とCeO2を含む混合スラリー(BaTiO
3:CeO2=2:1)を300gウォッシュコートした
後、乾燥し、550℃で焼成してBaTiO3−CeO2
担持ハニカム基材を調製した。次いで、テトラアンミン
白金水酸塩を使用して白金をそのハニカム基材に2.6
g担持した。この基材の両端を白金製メッシュ電極で挟
み込み、実施例9と同様にしてハニカム基材を通過した
排気ガス中のパキュレートを捕集し、その量を測定し
た。
【0068】比較例9 実施例9で調製したハニカム基材を使用し、電極に電圧
を印加せずに、触媒床温度120℃の状態で、ハニカム
基材を通過した排気ガス中のパティキュレートを捕集
し、その量を測定した。
【0069】比較例10 実施例10で調製したハニカム基材を使用し、電極に電
圧を印加せずに、触媒床温度120℃の状態で、ハニカ
ム基材を通過した排気ガス中のパティキュレートを捕集
し、その量を測定した。
【0070】比較例11 実施例11で調製したハニカム基材を使用し、電極に電
圧を印加せずに、触媒床温度120℃の状態で、ハニカ
ム基材を通過した排気ガス中のパティキュレートを捕集
し、その量を測定した。
【0071】−評価結果(3)− 図5に、比較例9におけるパティキュレートの排気量を
基準(1とする)にした場合の実施例9〜11、比較例
10〜11のパティキュレートの排出量を示す。この結
果から明らかなように、本発明のプラズマを利用した排
気ガス浄化装置により、パティキュレートの燃焼浄化を
効率的に行い得ることが分かる。
【0072】実施例12 直径30mm×長さ50mmのコージェライト製ハニカ
ム基材にγ−Al23とBaTiO3を、重量比で3:
5となるように調製した混合スラリーを用いて9.5g
ウォッシュコートし、550℃で1時間焼成した。これ
に、テトラアンミンPd水酸塩溶液を用いてPdを0.
07g担持し、乾燥の後、450℃で1時間焼成した。
【0073】実施例13 直径30mm×長さ50mmのコージェライト製ハニカ
ム基材にZrO2とBaTiO3を、重量比で3:5とな
るように調製した混合スラリーを用いて9.5gウォッ
シュコートし、550℃で1時間焼成した。これに、テ
トラアンミンPd水酸塩溶液を用いてPdを0.07g
担持し、乾燥の後、450℃で1時間焼成した。
【0074】実施例14 直径30mm×長さ50mmのコージェライト製ハニカ
ム基材にTiO2とBaTiO3を、重量比で3:5とな
るように調製した混合スラリーを用いて9.5gウォッ
シュコートし、550℃で1時間焼成した。これに、テ
トラアンミンPd水酸塩溶液を用いてPdを0.07g
担持し、乾燥の後、450℃で1時間焼成した。
【0075】実施例15 直径30mm×長さ50mmのコージェライト製ハニカ
ム基材にSiO2とBaTiO3を、重量比で3:5とな
るように調製した混合スラリーを用いて9.5gウォッ
シュコートし、550℃で1時間焼成した。これに、テ
トラアンミンPd水酸塩溶液を用いてPdを0.07g
担持し、乾燥の後、450℃で1時間焼成した。
【0076】実施例16 直径30mm×長さ50mmのコージェライト製ハニカ
ム基材にSiCとBaTiO3を、重量比で3:5とな
るように調製した混合スラリーを用いて9.5gウォッ
シュコートし、550℃で1時間焼成した。これに、テ
トラアンミンPd水酸塩溶液を用いてPdを0.07g
担持し、乾燥の後、450℃で1時間焼成した。
【0077】実施例17 直径30mm×長さ50mmのコージェライト製ハニカ
ム基材にSi34とBaTiO3を、重量比で3:5と
なるように調製した混合スラリーを用いて9.5gウォ
ッシュコートし、550℃で1時間焼成した。これに、
テトラアンミンPd水酸塩溶液を用いてPdを0.07
g担持し、乾燥の後、450℃で1時間焼成した。
【0078】−評価結果(4)− 実施例12〜17で調製した触媒のハニカム基材の両端
を白金製メッシュ電極で挟み、交流電源を接続して、図
2(a)のように排気浄化装置を構成した。この各装置
を、実験室用モデルガス供給装置とガス分析装置の間に
配置し、下記の組成のガス: CH4:4000ppm + O2:10% + C
2:15% +H2O:15% (残余:窒素) を30リットル/分の流量で流通させた。電極間には周
波数50Hzで電圧10kVの交流を印加した。
【0079】この状態で、触媒床温度を5℃/分の速度
で上昇させ、CH4の浄化率を、供給ガス濃度とハニカ
ム基材からの出ガス濃度の差異から計算した。なお、同
じ排気ガス浄化装置を使用し、電圧を印加しなかった場
合の測定も行い、それらを比較例12〜17とした。こ
のCH4浄化率の結果を図6にまとめて示す。図6から
分かるように、電圧を印加することにより、CH4浄化
能力が顕著に向上することが分かる。また、Al23
のセラミックよりも、SiCやSi34のような疎水性
セラミックを強誘電体と共存させたほうが高い浄化性能
が得られることが分かり、これは、水蒸気を含む雰囲気
下では、かかる疎水性セラミックが共存することによ
り、より安定した放電が形成されるためと考えられる。
【0080】実施例18 容積1リットルの耐圧容器にビス(アセチルアトセナー
ト)バリウム・n水和物(CH3COCHCOCH32
Ba・nH2O(平均分子量335.56)の14.4
gと酸化チタン(II)アセチルアセトナート(CH3CO
CHCOCH32TiO(分子量262.12)の1
1.2gを入れ、これに助溶剤としてアセトン30gを
加えた。
【0081】この耐圧容器の上部に、容積35mlのセ
ル壁に直径約30μmの貫通孔が開いているコージェラ
イト製ハニカム基材を配置した。この耐圧容器の蓋を閉
めた後、二酸化炭素を導入し、温度150℃で圧力30
MPaの超臨界状態にし、5時間放置した。次いで、こ
のハニカム基材を取り出し、1000℃で1時間焼成し
た。この焼成後のハニカム基材の重量増加分は8.46
gであった。この量は、仕込み原料の84.6%がハニ
カム基材上でチタン酸バリウムBaTiO3になった量
に相当する。
【0082】実施例19 容積1リットルの耐圧容器にジ−i−プロポキシバリウ
ムBa(OCH(CH 32(分子量255.30)の1
0.9gとテトラ−i−プロポキチタンTi(OCH
(CH34)(分子量284.23)の12.2gを入
れ、これに助溶剤としてイソプロパノール30gを加え
た。
【0083】この耐圧容器の上部に、容積35mlのセ
ル壁に直径約30μmの貫通穴が開いているコージェラ
イト製ハニカムを配置した。この耐圧容器の蓋を閉めた
後、二酸化炭素を導入し、温度150℃で圧力30MP
aの超臨界状態にし、5時間放置した。次いで、このハ
ニカム基材を取り出し、1000℃で1時間焼成した。
この焼成後のハニカム基材の重量増加分は8.21gで
あった。この量は、仕込み原料の82.1%がハニカム
基材上でチタン酸バリウムBaTiO3になった量に相
当する。
【0084】比較例18 実施例18で用いたのと同じ容積35mlのコージェラ
イト製ハニカムに、チタン酸バリウムBaTiO3
8.3gウォシュコートし、乾燥の後、1000℃で1
時間焼成した。
【0085】−評価結果(5)− 実施例18〜19と比較例18で調製したハニカム基材
の周囲に銅板を巻いて電極とし、さらにハニカム基材の
中心部に直径2mmの銅線を通し、この外周部の円筒状
銅板と中心の銅線を、図2(b)のように、交流電源を
介した電気回路で接続した。
【0086】このようにして構成した排気ガス浄化装置
を、実験室用モデルガス供給装置とガス分析装置の間に
配置し、下記の組成のガス: CH4:1000ppm + O2:10% + C
2:15% +H2O:3% (残余:窒素) を6リットル/分の流量で流通させた。電極間には周波
数50Hzで電圧10kVの交流を印加した。この状態
におけるCH4の浄化率を、供給ガス濃度とハニカム基
材からの出ガス濃度の差異から計算した。測定温度は室
温であった。測定の結果、実施例18、実施例19、及
び比較例18のCH4浄化率は、それぞれ41%、40
%、24%であり、超臨界流体を用いて三次元的ネット
ワークに強誘電体を担持することによりCH4浄化率が
顕著に増加することが分かる。
【0087】実施例20 ZSM−5型ゼオライト(Si/Al比=40)を水に
分散させ、これに、硝酸銀水溶液を、ゼオライト中のA
l原子と硝酸銀中のAg原子のモル比が1:1となる量
で添加した。この水溶液を2時間攪拌した後、加熱して
水を殆ど完全に蒸発させ、次いで600℃で2時間焼成
した。これにより、HC吸着剤を得た。一方、モルデナ
イト型ゼオライト(Si/Al比=41)を水に分散さ
せ、これに、硝酸セリウム水溶液を、ゼオライト中のA
l原子と硝酸セリウム中のCe原子のモル比が1:1と
なる量で添加した。この水溶液を2時間攪拌した後、加
熱して水を殆ど完全に蒸発させ、次いで600℃で2時
間焼成した。これにより、NOX 吸着剤を得た。
【0088】これらのHC吸着剤、NOX 吸着剤、及び
BaTiO3 を1:1:1で含む水系スラリーを調製
し、直径30mm×長さ50mmのコージェライト製ハ
ニカム基材に、HC吸着剤、NOX 吸着剤、及びBaT
iO3 を9.5gウォッシュコートし、550℃で1時
間焼成した。このハニカム基材の両端を直径30mmの
白金製メッシュ電極で挟み、交流電源を接続し、図2
(a)のように排気浄化用装置を構成した。
【0089】実施例21〜29 ゼオライトのイオン交換されるイオン種を代えた以外は
実施例20と同様の調製手法、担持量とし、表1に示す
HC吸着剤とNOX 吸着剤をハニカム基材に担持した本
発明の排気ガス浄化用装置を作成した。
【表1】
【0090】−評価結果(6)− 実施例20〜29で作成した各装置を、実験室用モデル
ガス供給装置とガス分析装置との間に配置し、下記の組
成のガス: C36 :600ppm+O2 :10%+CO2 :6.
5%+H2 O:15% (残余:窒素) を30リットル/分の流量で流通させた。各電極間には
周波数50Hzで電圧10kVの交流を印加した。この
状態で、ガス流通から30分間後のC36 とNOX
浄化率を、供給ガス濃度とハニカム基材の出口ガス濃度
の差異から計算した。測定温度は室温とした。この結果
を下記の表2に示す。
【0091】
【表2】 表2の結果から、本排気浄化装置により、HCとNOX
が同時に効率的に吸着浄化されることが分かる。なお、
同じ排気浄化装置を使用し、上記の交流を印加しなかっ
た場合のHCとNOX を同様に測定したが、この場合は
全く浄化が行われなかった。
【0092】このように、図1のようにプラズマ処理部
と触媒式浄化部とを別体としても、一体としても、排気
浄化装置本体は小型であり、良好な排気ガスの浄化が可
能となる。
【0093】次に、このような排気浄化装置本体を有効
に作動させるための制御を説明する。図7は、排気浄化
装置本体を備える内燃機関の排気浄化装置の全体構成を
示す概略図である。本排気浄化装置本体は、図1に示す
ようにプラズマ処理部と触媒式浄化部とが別体である。
【0094】図7において、10は機関本体であり、機
関本体10には機関本体10によって駆動される発電器
20が接続されている。30は発電器20によって発電
された電力を蓄えるバッテリである。機関本体10から
延在する排気通路11には、プラズマ処理部60が配置
されており、プラズマ処理部60の上流側にはプラズマ
処理部60へ流入する排気ガスの状態を検出する上流側
検出手段61が設けられ、プラズマ処理部60の下流側
にはプラズマ処理部60から流出した排気ガスの状態を
検出する下流側検出手段62が設けられている。また、
下流側検出手段62の下流側に触媒式浄化部70が配置
されている。
【0095】40はプラズマ処理部60への電力供給装
置であり、バッテリ30によって提供される直流電圧を
交流電圧へ変換すると共に、周波数及び交流電圧値を調
整してプラズマ処理部60への投入電力を変化させるこ
とが可能なものである。50は、この電力供給装置40
及び機関本体10を制御するための電子制御装置であ
り、バッテリ30から電力供給を受けると共に、機関本
体10、上流側検出手段61、下流側検出手段62、及
び触媒式浄化装置70の温度を検出する温度センサ等の
各種データが入力される。
【0096】図8は、機関本体10がディーゼルエンジ
ン等の希薄燃焼を実施する場合において、排気ガス中の
有害物質としてNOXを浄化させるための電力供給装置
40の制御を示す第一フローチャートである。触媒式浄
化部は、NOXを蓄積する物質と、蓄積したNOXの放出
時にNOXを還元浄化させるための触媒とを有してい
る。
【0097】第一フローチャートにおいて、先ず、ステ
ップ101では、触媒式浄化部70の温度Tを検出す
る。次いで、ステップ102において、この温度Tに基
づき、触媒式浄化部70の現在のNOX蓄積能力Aを算
出する。もちろん、NOX蓄積能力Aは、触媒式浄化部
70の温度Tに対して予めマップ化しておいても良い。
NOX蓄積能力Aは、触媒式浄化部70の温度が、所定
範囲内である時に大きくなり、この所定温度範囲を下回
るほど又上回るほど徐々に小さくなる。
【0098】次いで、ステップ103では、触媒式浄化
部70における現在のNOX蓄積能力Aに基づき、触媒
式浄化部70へ流入させても触媒式浄化部70において
十分にNOXを蓄積可能な排気ガス中の目標NOX濃度C
が算出される。これも予めマップ化しておいても良い。
【0099】ステップ104では、下流側検出手段62
として設けられたNOX濃度センサにより検出される実
際のNOX濃度C'が目標NOX濃度より大きいか否かが
判断される。この判断が肯定される時には、ステップ1
05において、プラズマ処理部60への投入電力を大き
くするように電力供給装置40が制御される。また、ス
テップ104における判断が否定される時には、ステッ
プ106においてプラズマ処理部60への投入電力を小
さくするように電力供給装置40が制御される。
【0100】ステップ104で使用する実際のNOX
度C'は、プラズマ処理部60でラジカル化されていな
いNOXの濃度であり、ラジカル化されているNOXは、
触媒式浄化部が低温度でも良好に蓄積され、大気中へ放
出されない。プラズマ処理部60への投入電力が大きく
なるほど、すなわち、プラズマ処理部60での消費電力
が大きくなるほど、良好なプラズマが生成され、多量の
NOXを無害な窒素及び酸素に分離させると共に、多量
のNOXをラジカル化させることができる。
【0101】こうして、常にプラズマ処理部60へ大き
な投入電力を供給していれば、触媒式浄化部が活性化し
ているか否かにかかわらず、大気中へほとんどNOX
放出されることはない。しかしながら、このようなプラ
ズマ処理部60での多量の電力消費は、バッテリ30及
び発電器20の大型化を伴い、また、大型の発電器を駆
動するために機関本体10での燃料消費率が悪化するこ
ととなる。
【0102】本フローチャートの制御によれば、触媒式
浄化部70の現在のNOX蓄積能力Aが十分に高くて排
気ガス中のNOX濃度がそれほど高くなければ、プラズ
マ処理部60の投入電力をゼロにする、すなわち、プラ
ズマ処理部60を作動停止することを含めて、現在のN
X蓄積能力Aを超えないようにプラズマ処理部60で
最小限のNOX浄化を実施するために、プラズマ処理部
60への投入電力が必要最小限に制御され、触媒式浄化
部70が活性化温度となっていなくても、排気ガス中の
NOX濃度が増大しても、大気中へのNOX放出量を十
分に低減することができると共に、バッテリ30及び発
電器20の大型化及び機関本体10における燃料消費率
の悪化の問題を解消することができる。
【0103】プラズマ処理部60への投入電力、すなわ
ち、プラズマ処理部60での消費電力を大きくすること
は、プラズマを発生し易くすることであり、具体的に
は、電圧を高めるか、又は、周波数をプラズマが発生し
易い周波数に変化させたりすれば良い。
【0104】本フローチャートにおいて、触媒式浄化部
におけるNOX蓄積量が蓄積限度近くとなれば、リッチ
又はストイキ空燃比運転、排気行程での気筒内燃料噴
射、又は、排気系への燃料噴射等によって排気ガスをリ
ッチ状態又はストイキ状態として、触媒式浄化部からN
Xを放出させて還元浄化する必要がある。この場合に
おいて、NOXの蓄積量は、これまでNOX濃度センサに
より検出されたNOX濃度に基づき推定可能である。こ
のようなNOX還元浄化の際には、プラズマ処理部60
で排気ガス中の未燃燃料等が燃焼しないようにプラズマ
処理部60を作動させないことが好ましい。
【0105】また、触媒式浄化部70におけるNOX
積能力Aは、現在のNOX蓄積量にも依存し、すなわ
ち、現在のNOX蓄積量が触媒式浄化部70の有限な蓄
積限度近くとなっていれば、触媒式浄化部70が十分に
活性化していても、NOX蓄積能力Aは低くなる。それ
により、NOX蓄積能力Aの算出時には、現在のNOX
積量を考慮することが好ましい。
【0106】本フローチャートにおいて、NOX蓄積能
力Aの算出には、直接的に検出された触媒式浄化部70
の温度Tを使用したが、下流側検出手段62として温度
センサを設け、触媒式浄化部70へ流入する排気ガス温
度を検出し、この排気ガス温度を間接的に触媒式浄化部
70の温度としても良い。また、排気ガスによる昇温に
は時間遅れが発生するために、所定時間前に検出された
排気ガス温度を触媒式浄化部70の温度としても良い。
【0107】また、排気ガスは、プラズマ処理部60に
おいてエネルギを受けるために昇温する。それにより、
前述したように、直接的又は間接的に検出された触媒式
浄化部の温度は、プラズマ処理部60での排気ガスの昇
温分も含まれており、例えば、触媒式浄化部の温度が前
述の所定温度範囲内、すなわち、活性化温度範囲内とな
った時点で、触媒式浄化部のNOX蓄積能力が十分に高
くなったとして、直ぐにプラズマ処理部60への投入電
力を大幅に低下させると、触媒式浄化部へ流入する排気
ガス温度の低下によって、触媒式浄化部のNOX蓄積能
力が低下し、排気ガス中のNOXを十分に蓄積すること
ができないことがある。
【0108】これを防止するために、上流側検出手段6
1として温度センサを設け、プラズマ処理部60へ流入
する排気ガス温度を検出するようにすれば、プラズマ処
理部60の下流側における排気ガス温度との温度差に基
づきプラズマ処理部における排気ガスの昇温分を把握す
ることができ、この昇温分によって触媒式浄化部が活性
化温度となっている場合には、プラズマ処理部60への
投入電力を大幅に低下しないようにすることができる。
また、プラズマ処理部60へ流入する排気ガス温度は、
機関本体10に取り付けられた回転センサ及びアクセル
ペダルのストロークセンサ等の出力から決定される機関
運転状態に基づき排気通路での放熱を考慮して推定する
ようにしても良い。
【0109】また、実際的には、定常運転時を除き、機
関本体から排出される排気ガス中のNOX濃度は変化す
るために、プラズマ処理部60の下流側で検出される排
気ガス中のNOX濃度が目標NOX濃度を大幅に下回って
いるとして、直ぐにプラズマ処理部60への投入電力を
大幅に低下させると、機関本体から排出される排気ガス
中のNOX濃度が急増したような場合において、触媒式
浄化部70でNOXを十分に蓄積することができなくな
る。
【0110】これを防止するために、上流側検出手段6
1としてNOX濃度センサを設け、プラズマ処理部60
へ流入する排気ガス中のNOX濃度を検出するようにす
れば、NOX濃度が急増したような場合には、プラズマ
処理部60への投入電力を大幅に低下しないように、ま
た、場合によっては投入電力を増加することができる。
また、プラズマ処理部60へ流入する排気ガス中のNO
X濃度は、機関本体10に取り付けられた回転センサ及
びアクセルペダルのストロークセンサ等の出力から決定
される機関運転状態に基づき推定するようにしても良
い。
【0111】このように、下流側検出手段によって検出
される排気ガスの状態は、プラズマ処理部60でのプラ
ズマ処理の結果であり、この結果に基づきプラズマ処理
部への投入電力を制御することは排気ガスの浄化に効果
的であるが、上流側検出手段によって検出される排気ガ
スの状態は、プラズマ処理以前の排気ガスの状態であ
り、これも合わせて考慮してプラズマ処理部への投入電
力を制御することにより、さらに良好な排気ガスの浄化
を実現することができる。
【0112】これまで、第一フローチャートに従って、
プラズマ処理部60の下流側における又は上流及び下流
側における排気ガス状態に基づきプラズマ処理部への投
入電力だけを制御する場合を説明した。しかしながら、
例えば、必要な投入電力が多大となって電力供給装置の
能力を超える場合、設定値以上に投入電力を増加させた
くない場合、又は、設定値以上に投入電力を増加させら
れない場合等において、プラズマ処理部60への投入電
力を電力供給装置の最大能力値又は設定値へ固定して、
プラズマ処理部60の下流側における排気ガス中のNO
X濃度が目標NOX濃度となるように、機関本体10から
排出される排気ガス中のNOX濃度を、スロットル弁の
開度又は可変動弁機構による吸入空気量の制御、燃料噴
射量の制御、燃料噴射時期の制御、又は、点火時期の制
御等によって変化させるようにしても良い。
【0113】これらの機関本体における制御は、意図す
る機関運転状態を変化させることとなるために、制御量
をできる限り小さくすることが好ましい。プラズマ処理
部60の上流側における排気ガス中のNOX濃度は、機
関本体から排出された排気ガス中のNOX濃度であるた
めに、これを監視することにより前述の制御を必要以上
に大きく変化させないようにして、機関本体の運転状態
変化を最小限とすることができる。また、プラズマ処理
部60への投入電力が固定されるために、プラズマ処理
部でのNOXの分離浄化量及びラジカル化量もほぼ固定
されるために、プラズマ処理部60の上流側でNOX
度を監視するだけで、プラズマ処理部60の下流側にお
ける排気ガス中のNOX濃度が目標NOX濃度となるよう
に、前述のように機関本体10を制御することも可能で
ある。
【0114】これまで、排気ガス中のNOX浄化に関し
て説明したが、前述したように触媒式浄化部70で使用
する蓄積性物質及び触媒を代えることにより、同様な考
え方に基づき、排気ガス中のメタン又はディーゼルパテ
ィキュレートを浄化することも可能である。
【0115】次に、機関本体10が通常のガソリンエン
ジン等の主にストイキ燃焼を実施する場合を説明する。
この場合には、排気ガス中の有害物質としてHC、C
O、及びNOXを浄化させるために、触媒式浄化部70
で三元触媒が使用されることとなる。
【0116】三元触媒も活性化温度以下では、温度が低
いほど浄化能力が低下するために、前述同様に、触媒式
浄化部70の温度に基づき三元触媒の活性化程度を算出
し、この活性化程度が低いほどプラズマ処理部60への
投入電力を増大させることができる。すなわち、三元触
媒が全く活性化していない時には、プラズマ処理部でほ
ぼ全てのHC、CO、及びNOXを分離浄化、酸化浄
化、又はラジカル化させなければならず、必要な投入電
力は大きくなる。
【0117】触媒式浄化部の温度は、前述同様に、下流
側検出手段、又は、上流及び下流側検出手段としての温
度センサを使用して間接的に検出するようにしても良
い。
【0118】また、触媒式浄化部の三元触媒に酸素スト
レージ物質を含めれば、排気ガスの空燃比が多少のリー
ン及びリッチを繰り返しても良好に前述の有害三物質を
浄化させることができる。しかしながら、リーン空燃比
運転が長期間継続されるような場合には、三元触媒に持
たせた酸素ストレージ能力が新たな酸素を蓄積できなく
無効となり、三元触媒ではNOXを十分に浄化させるこ
とができずに大気中へ放出してしまう。
【0119】これを防止するために、下流側検出手段と
して酸素濃度センサを設けて、触媒式浄化部へ流入する
排気ガス中の酸素濃度を検出するようにすれば、リーン
空燃比運転が持続して触媒式浄化部へ持たせた酸素スト
レージ能力が無効となったことを判断することができ、
この時には、三元触媒が十分に活性化していてもプラズ
マ処理部を作動させ、三元触媒で還元浄化される以上の
NOXを分離浄化させることが可能である。
【0120】同様に、リッチ空燃比運転が長期間継続し
て、酸素ストレージ能力が酸素を放出できずに無効とな
る場合には、下流側検出手段としての酸素濃度センサに
より検出される排気ガス中の酸素濃度に基づきこれを判
断して、プラズマ処理部を作動させ、三元触媒で酸化浄
化される以上のHC及びCOを酸化浄化することが可能
である。
【0121】これまで、プラズマ処理部の下流側に触媒
式処理部が設けられている場合を説明したが、前述した
ようにプラズマ処理部と触媒式処理部とを一体にするこ
とも可能であり、この一体式プラズマ処理部への投入電
力の制御は、例えば、図9に示す第二フローチャートの
ようになる。機関本体10がディーゼルエンジン等の希
薄燃焼を実施する場合において、一体式プラズマ処理部
の下流側検出手段としてのNOX濃度センサによって検
出される排気ガス中のNOX濃度C'が十分に小さな所定
濃度C1以下である時には、投入電力が減少させられ、
逆に、NOX濃度C'がこの所定濃度C1より大きけれ
ば、投入電力が増大させられる。
【0122】こうして、一体式プラズマ処理部における
プラズマ処理でのNOX浄化能力と触媒式のNOX蓄積能
力とを合わせて大気中へ放出されるNOXを十分に低減
するようになっており、一体式プラズマ処理部への投入
電力は必要最小限とすることができる。この場合にも、
上流側検出手段としてNOX濃度センサにより一体式プ
ラズマ処理部へ流入する排気ガス中のNOX濃度を検出
するようにすれば、運転状態の変化に伴って機関本体か
ら排出される排気ガス中のNOX濃度が急激に変化する
時にも投入電力を良好に制御することができる。
【0123】また、前述同様に、一体式プラズマ処理部
への投入電力を固定して、下流側のNOX濃度センサに
より検出されるNOX濃度C'が所定濃度C1以下となる
ように、機関本体を制御するようにしても良い。これら
の機関本体における制御において、前述したように、制
御量をできる限り小さくすることが好ましく、一体式プ
ラズマ処理部の上流側における排気ガス中のNOX濃度
を監視することにより前述の制御を必要以上に大きく変
化させないようにして、機関本体の運転状態変化を最小
限とすることができる。また、一体式プラズマ処理部へ
の投入電力が固定されるために、プラズマ処理部でのN
Xの分離浄化量及びラジカル化量もほぼ固定され、一
体式プラズマ処理部の上流側でNOX濃度を監視するだ
けで、一体式プラズマ処理部の下流側における排気ガス
中のNOX濃度が所定濃度以下となるように、前述のよ
うに機関本体10を制御することも可能である。
【0124】また、一体式プラズマ処理部において、機
関本体10が通常のガソリンエンジン等の主にストイキ
燃焼を実施する場合では、排気ガス中の有害物質として
HC、CO、及びNOXを浄化させるために、触媒式浄
化部で三元触媒が使用され、一体式プラズマ処理部の下
流側、又は、上流及び下流側における排気ガス温度によ
り三元触媒の活性化程度を推定し、プラズマ処理部への
投入電力を制御する。
【0125】また、触媒式浄化部の三元触媒に酸素スト
レージ物質を含めれば、排気ガスの空燃比が多少のリー
ン及びリッチを繰り返しても良好に前述の有害三物質を
浄化させることができる。しかしながら、リーン空燃比
運転が長期間継続されるような場合には、三元触媒に持
たせた酸素ストレージ能力が新たな酸素を蓄積できなく
無効となり、三元触媒ではNOXを十分に浄化させるこ
とができずに大気中へ放出してしまう。
【0126】これを防止するために、上流側検出手段と
して酸素濃度センサを設けて、一体式プラズマ処理部へ
流入する排気ガス中の酸素濃度を検出するようにすれ
ば、リーン空燃比運転が持続して触媒式浄化部へ持たせ
た酸素ストレージ能力が無効となったことを判断するこ
とができ、この時には、三元触媒が十分に活性化してい
てもプラズマ処理部を作動させ、三元触媒で還元浄化さ
れる以上のNOXを分離浄化させることが可能である。
【0127】同様に、リッチ空燃比運転が長期間継続し
て、酸素ストレージ能力が酸素を放出できずに無効とな
る場合には、上流側検出手段としての酸素濃度センサに
より検出される排気ガス中の酸素濃度に基づきこれを判
断して、プラズマ処理部を作動させ、三元触媒で酸化浄
化される以上のHC及びCOを酸化浄化することが可能
である。このように、前述した投入電圧の制御及び機関
本体の制御の考え方は、プラズマ処理装置が触媒式浄化
部を含んでいてもいなくても効果的である。
【0128】
【発明の効果】こうして、本発明によれば、プラズマ処
理装置を機関排気系に備える内燃機関の排気浄化装置に
おいて、プラズマ処理装置での電力消費を必要最小限と
して排気ガス中の有害物質の大気放出量を十分に低減す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気浄化装置本体を例示する模式図で
ある。
【図2】電極が取り付けられた本発明の排気浄化装置本
体を例示する模式図である。
【図3】強誘電体材料と蓄積性物質等が担持される態様
を例示する模式図である。
【図4】強誘電体材料がハニカム基材に担持される態様
を例示する模式図である。
【図5】ディーゼルパティキュレートの浄化性能を比較
したグラフである。
【図6】メタンの浄化性能を比較したグラフである。
【図7】本発明による内燃機関の排気浄化装置の全体構
成を示す概略図である。
【図8】プラズマ処理部への投入電力を制御するための
第一フローチャートである。
【図9】一体式プラズマ処理部への投入電力を制御する
ための第二フローチャートである。
【符号の説明】
10…機関本体 11…排気通路 40…電力供給装置 50…電子制御装置 60…プラズマ処理部 61…上流側検出手段 62…下流側検出手段 70…触媒式浄化部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 368 F02D 45/00 368G Fターム(参考) 3G084 BA00 BA24 DA10 FA28 FA30 3G091 AA18 AB03 AB09 AB14 BA01 BA14 BA15 CB02 CB03 CB05 CB07 DB10 DC06 EA01 EA07 EA17 EA18 EA26 EA33 EA34 EA35 GA01 GA10 GB02Y GB03Y GB05W GB06W GB07W GB09Y GB10Y GB17X HA36 HA37

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関排気系に配置されたプラズマ処理装
    置と、前記プラズマ処理装置の下流側における現在の排
    気ガス状態を検出する下流側検出手段と、前記下流側検
    出手段により検出された前記排気ガス状態に基づき前記
    プラズマ処理装置への投入電力を制御するプラズマ処理
    装置制御手段とを具備することを特徴とする内燃機関の
    排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記プラズマ処理装置の上流側における
    現在の排気ガス状態を検出する上流側検出手段をさらに
    具備し、前記プラズマ処理装置制御手段は、前記下流側
    検出手段により検出された前記排気ガス状態と前記上流
    側検出手段により検出された前記排気ガス状態とに基づ
    き前記プラズマ処理装置への投入電力を制御することを
    特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 機関排気系に配置されたプラズマ処理装
    置と、前記プラズマ処理装置の作動時に前記プラズマ処
    理装置の下流側における現在の排気ガス状態を検出する
    下流側検出手段と、前記下流側検出手段により検出され
    た前記排気ガス状態に基づき前記内燃機関から排出され
    る排気ガス状態を変化させるための内燃機関制御手段と
    を具備することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記プラズマ処理装置の作動時に前記プ
    ラズマ処理装置の上流側における現在の排気ガス状態を
    検出する上流側検出手段をさらに具備し、前記内燃機関
    制御手段は、前記上流側検出手段により検出された前記
    排気ガス状態と前記下流側検出手段により検出される前
    記排気ガス状態とに基づき前記内燃機関から排出される
    排気ガス状態を変化させることを特徴とする請求項3に
    記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 【請求項5】 機関排気系の前記下流側検出手段の下流
    側には、排気ガス中の有害物質を蓄積する物質を含有す
    るペレット又は前記物質が担持されたハニカム基材が配
    置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれ
    かに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 【請求項6】 機関排気系に配置されたプラズマ処理装
    置と、前記プラズマ処理装置の作動時に前記プラズマ処
    理装置の上流側における現在の排気ガス状態を検出する
    上流側検出手段と、前記上流側検出手段により検出され
    た前記排気ガス状態に基づき前記内燃機関から排出され
    る排気ガス状態を変化させるための内燃機関制御手段と
    を具備することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  7. 【請求項7】 機関排気系に配置されたプラズマ処理装
    置と、前記プラズマ処理装置の上流側における現在の排
    気ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、前
    記酸素濃度検出手段により検出された前記酸素濃度に基
    づき前記プラズマ処理装置への投入電力を制御するプラ
    ズマ処理装置制御手段とを具備することを特徴とする内
    燃機関の排気浄化装置。
  8. 【請求項8】 機関排気系の前記プラズマ処理装置の下
    流側には、排気ガス中の有害物質を蓄積する物質を含有
    するペレット又は前記物質が担持されたハニカム基材が
    配置されていることを特徴とする請求項6又は7に記載
    の内燃機関の排気浄化装置。
  9. 【請求項9】 前記プラズマ処理装置は、強誘電体材料
    からの放電によってプラズマを発生させるものであるこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4、6、又は7に記
    載の内燃機関の排気浄化装置。
  10. 【請求項10】 前記プラズマ処理装置は、強誘電体材
    料からの放電によってプラズマを発生させるものである
    ことを特徴とする請求項5又は8に記載の内燃機関の排
    気浄化装置。
  11. 【請求項11】 前記強誘電体材料は、ハニカム基材に
    担持されていることを特徴とする請求項9に記載の内燃
    機関の排気浄化装置。
  12. 【請求項12】 前記強誘電体材料は、ハニカム基材に
    担持されていることを特徴とする請求項10に記載の内
    燃機関の排気浄化装置。
  13. 【請求項13】 前記ハニカム基材には、排気ガス中の
    有害物質を蓄積する物質が担持されていることを特徴と
    する請求項11に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  14. 【請求項14】 前記物質は窒素酸化物を蓄積するもの
    であることを特徴とする請求項13に記載の内燃機関の
    排気浄化装置。
  15. 【請求項15】 前記ハニカム基材には、酸素ストレー
    ジ物質が担持されていることを特徴とする請求項11に
    記載の内燃機関の排気浄化装置。
  16. 【請求項16】 前記ハニカム基材には、貴金属が担持
    されていることを特徴とする請求項11、13、14又
    は15に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  17. 【請求項17】 前記ペレットが金属酸化物を含んでな
    ることを特徴とする請求項5又は8に記載の内燃機関の
    排気浄化装置。
  18. 【請求項18】 前記ハニカム基材には、金属酸化物が
    担持されていることを特徴とする請求項11、13、1
    4、15又は16に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  19. 【請求項19】 前記ペレットが疎水性セラミック材料
    を含んでなることを特徴とする請求項5、8又は17に
    記載の内燃機関の排気浄化装置。
  20. 【請求項20】 前記ハニカム基材には、疎水性セラミ
    ック材料が担持されていることを特徴とする請求項1
    1、13、14、15、16又は18に記載の内燃機関
    の排気浄化装置。
  21. 【請求項21】 前記強誘電体材料は超臨界流体を利用
    して前記ハニカム基材に担持されていることを特徴とす
    る請求項11、12、13、14、15、16、18又
    は20に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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