JP2001182525A - プラズマ下nox浄化方法及びその装置 - Google Patents

プラズマ下nox浄化方法及びその装置

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JP2001182525A
JP2001182525A JP36461999A JP36461999A JP2001182525A JP 2001182525 A JP2001182525 A JP 2001182525A JP 36461999 A JP36461999 A JP 36461999A JP 36461999 A JP36461999 A JP 36461999A JP 2001182525 A JP2001182525 A JP 2001182525A
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discharge
exhaust gas
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adsorbent
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JP36461999A
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Yoshihiko Ito
由彦 伊藤
Matsue Ueda
松栄 上田
Hirobumi Shinjo
博文 新庄
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気ガスが低温から高温まで効率よくNOX
を除去することができるような排気ガスの浄化方法及び
その浄化装置を提供すること。 【解決手段】 排気ガス温度が、NOX 浄化触媒3の作
用温度以下であるときには、弱塩基性を呈するプラズマ
下NOX 吸着材4の表面付近で放電し、還元剤含有排気
ガス雰囲気でプラズマを発生させて該プラズマ下NOX
吸着材4にNOXを吸着させ、排気ガス温度が、NOX
浄化触媒3の作用温度以上であるときには放電を止め
て、該プラズマ下NOX 吸着材4に吸着されていたNO
X を放出させ、該プラズマ下NOX 吸着材4から放出さ
せたNOX と排出ガス中のNOX とをNOX 浄化触媒3
に導きNOX の浄化処理を行うこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、還元剤含有排気ガ
ス雰囲気でプラズマを発生させた状態で使用すると優れ
たNOX 吸着性を有するプラズマ下NOX 吸着材を使用
した排気ガスのNOX 浄化方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の内燃機関からの排気ガ
スを浄化する技術としては、三元触媒システムを用い
て、ストイキ近傍でNOX を還元する方法が一般的であ
る。また、排気ガスを浄化する触媒間に電位をかけてプ
ラズマを発生させるとともに、還元剤を添加してNOX
を浄化する方法が知られている(特開平6−10651
号公報)。また、排気ガスを浄化処理するために、排気
ガス中の有害成分を吸着剤に吸着し、吸着した有害成分
を脱着、分解して浄化を行う際に、吸着剤に非熱プラズ
マを印加する方法が知られている(特開平11−114
351号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記三
元触媒を使用した従来技術においては、NOX の還元に
はある程度以上の温度が必須であり、そのため、触媒が
作用しない低温ではNO X 浄化活性が低下してしまうと
いう問題がある。また、上記触媒間に電位をかけてプラ
ズマを発生させる構成では、排気ガス中のNOX の還元
浄化が不十分であるばかりか、触媒が作用する温度であ
るか否かに関係なく常時プラズマを発生させているた
め、触媒が作用する温度でのプラズマ発生に伴うエネル
ギーの損失をもたらすという問題がある。また、上記排
気ガス中の有害成分を吸着後の吸着剤に非熱プラズマを
印加する方法においては、吸着材の性能以上のNOX
着はできず、プラズマ単独によるNOX 分解効率も悪い
ため、NOX 除去性能が十分でないという問題がある。
【0004】そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、内燃機
関等の排気ガス中のNOX 成分の浄化を行う際に、NO
X 吸着材を有効に利用して、NOX 浄化触媒が作用しな
い低温からNOX 浄化触媒が作用する高温まで効率よく
NOX を除去することができ、また、NOX 吸着材の有
効利用により投入エネルギーが少なくてすむような排気
ガスの浄化方法とその装置を提供することである。すな
わち、排気ガスの温度が、NOX 浄化触媒が作用する温
度であるか否かによって、NOX 吸着材を有効に利用す
ることによって、NOX 浄化触媒が作用しない低温から
NOX 浄化触媒が作用する高温まで効率よくNOX を除
去しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、NOX
化触媒が作用しない低温での排気ガスの浄化をNOX
着材を使用して行う方法について調査・研究をしていた
ところ、弱塩基性を呈するNOX 吸着材の表面付近で放
電し、還元剤含有排気ガス雰囲気でプラズマを発生させ
て該NOX 吸着材にNOX を吸着させると、プラズマを
発生させない状態でNOX を吸着させた場合に比べてN
X の吸着性能が一段と向上すること、及びこのような
吸着材の使用によって、触媒が十分に作用しない温度に
おいても十分に排気ガス中のNOX を吸着除去できるこ
とを見いだし、本発明を完成したものである。
【0006】即ち、上記の目的を達成するための「プラ
ズマ下NOX 浄化方法」は、「還元剤含有排気ガス雰囲
気で発生させたプラズマ下においてNOX 吸着性が増大
する特性を有するプラズマ下NOX 吸着材を使用して、
プラズマ下で排気ガス中のNOX を浄化する方法であっ
て、(A)還元剤含有排気ガスの温度が、NOX 浄化触
媒の作用温度以下であるときには、該プラズマ下NOX
吸着材の表面付近で放電し、還元剤含有排気ガス雰囲気
でプラズマを発生させて該プラズマ下NOX 吸着材にN
X を吸着させ、(B)還元剤含有排気ガスの温度が、
NOX 浄化触媒の作用温度以上であるときには放電を止
めて、該プラズマ下NOX 吸着材に吸着されていたNO
X を放出させ、該プラズマ下NOX 吸着材から放出させ
たNOX と排出ガス中のNOX とをNOX 浄化触媒に導
きNOX の浄化処理を行うことを特徴とするプラズマ下
NO X 浄化方法。」 (請求項1)を要旨(発明を特定
する事項)とする。また、上記の目的を達成するための
「プラズマ下NOX 浄化方法」は、「上記プラズマは、
コロナ放電、パルスストリーマ放電、充填層バリア放
電、無声放電、沿面放電などの放電により発生されたも
のであること」(請求項2)、を発明を特定する事項と
することができる。
【0007】また、上記の目的を達成するための「プラ
ズマ下NOX 浄化装置」は、「排気管にNOX 浄化触媒
を設置し、該NOX 浄化触媒の排気ガス上流側に温度セ
ンサーを設け、該温度センサーの排気ガス上流側に還元
剤含有排気ガス雰囲気で発生させたプラズマ下において
NOX 吸着性が増大する特性を有するプラズマ下NOX
吸着材を配置し、該プラズマ下NOX 吸着材を含む領域
及び/又は該プラズマ下NOX 吸着材の排気ガス上流側
で放電し、プラズマを発生させる放電発生装置を設け、
放電発生領域よりも更に排気ガス上流側に還元剤添加装
置を設けたことを特徴とするプラズマ下NOX 浄化装
置。」(請求項3)を要旨(発明を特定する事項)とす
る。また、上記の目的を達成するための「プラズマ下N
X 浄化装置」は、「上記プラズマが、コロナ放電、パ
ルスストリーマ放電、充填層バリア放電、無声放電、沿
面放電などの放電により発生されたものであること」
(請求項4)、を発明を特定する事項とすることができ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、排気ガス温度がNOX
浄化触媒の作用温度以下であるときにNOX吸着材によ
るNOX の吸着作用をさせるものであって、還元剤含有
排気ガス雰囲気で発生させたプラズマ下においてNOX
吸着性が向上するNOX 吸着材、即ち、プラズマ下NO
X 吸着材を用いること、及び排気ガスの温度によってプ
ラズマの発生を制御することを特徴とするものである。
本発明におけるプラズマ下NOX 吸着材は、プラズマ状
態が存在する雰囲気下において使用されるNOX 吸着材
である。ここにおいて、「プラズマ状態」とは、「ガス
の存在下で放電を生起し、ガスの少なくとも一部が励起
状態にあるか及び/又はガスの少なくとも一部がイオン
化された状態及び/又はラジカル状態にあること」を意
味するものとする。
【0009】本発明で使用するプラズマ下NOX 吸着材
は、強酸性担体、酸性担体、両性担体、塩基性担体の何
れかの担体に塩基性成分として作用する金属を担持し、
吸着材全体としては弱塩基性とするもの(NOX 浄化触
媒の作用温度以上でNOX の脱離を起こすもの)が使用
でき、例えば、300℃程度でNOX 脱離を起こすもの
として、・強酸性担体として、シリカ・アルミナ,ゼオ
ライト,シリカ・ジルコニア、ジルコニア、チタニア、
チタニア・シリカ、リン酸ジルコニアのうちの少なくと
も一種を選択し、その担体に、塩基性成分として作用す
る金属として、Cs,Rb,K,Ba,Na,Li,C
aからなる金属のうちの少なくとも一種を選択して担持
させ、全体として弱塩基性とするものであり、・酸性担
体として、シリカ,チタニアのうちの少なくとも一種を
選択し、その担体に、Ba,Na,Li,Ca,Al,
Zr,Nd,Ce,Y,Mgからなる金属のうち少なく
とも一種を選択して担持させ、全体として弱塩基性とす
るものであり、・両性担体又は塩基性担体として、アル
ミナ、ジルコニア、マグネシア、セリアのうちの少なく
とも一種を選択し、その担体に、Ce,Nd,Y,M
g,Zr,Al,Ta,Ga,Fe,Snからなる金属
の少なくとも一種を選択して担持させ、全体として弱塩
基性とする組み合わせが使用できる。ここにおける「担
体」は、一般に「ガスの吸着材」として使用されている
程度の多孔質性の材料は勿論のこと、一般に「ガスの吸
着材」として使用されている程度の多孔質性がないもの
でも良い。
【0010】各種担体に塩基性成分として作用する金属
を担持し、吸着材全体としては弱塩基性とすることによ
り、吸着材の安定性の点、排気ガス温度がNOX 浄化触
媒の作用温度以下であるときのNOX の吸着保持性の
点、排気ガス温度がNOX 浄化触媒の作用温度以上であ
るときのNOX の放出性などの点で優れた効果を奏する
ことができる。
【0011】上記強酸性担体、酸性担体、両性担体、塩
基性担体と担持される金属との好ましい組み合わせとし
ては、K,Ba,Na,Liとゼオライト;Ba,N
a,Li,Zr,Ce,Mgとシリカ;Ba,Na,L
i,Zr,Ce,Mgとチタニア;Ce,Y,Mg,Z
rとγ−Al23;Ce,Y,Mgとジルコニアなどを
挙げることができる。
【0012】本発明で使用するプラズマ下NOX 吸着材
の製造方法は、特に限定されるものではないが、例え
ば、金属の塩類を水に溶解又は懸濁した液に、粉末状の
担体を浸漬し、乾燥後、焼成し、次いでその焼成粉末を
粒状に成型することによりプラズマ下NOX 吸着材を製
造することができる。また、上記の焼成粉末にシリカ、
アルミナなどのバインダーを混ぜてスラリー状にしたも
のをハニカム状に成型された基材に塗布し乾燥すること
によっても製造することができる。また、ハニカムコー
ト、もしくはハニカム又は粒状に成型した担体に金属塩
の水溶液を吸収させ、乾燥後、焼成することによっても
製造することができる。このようにして得られたプラズ
マ下NOX 吸着材に担持されている金属は、金属の塩及
び/又は金属の酸化物の形態で担持されている。
【0013】本発明に係るプラズマ下NOX 浄化方法に
おいて使用するNOX 浄化触媒としては、NOX を分解
浄化できる触媒であれば特に限定されるものではなく、
例えば、γ−Al23にPt,Rh,Pd等を担持させ
た触媒、シリカにPt,Rh,Pd等を担持させた触
媒、チタニアにPt,Rh,Pd等を担持させた触媒、
ゼオライトにCu,Ni,Co,Ag,Ce等を担持さ
せた触媒などを挙げることができる。
【0014】本発明に係るプラズマ下NOX 浄化方法に
おいては、上記NOX 浄化触媒を排気管の排気ガス雰囲
気流側(以下、単に「下流側」という)に設置し、該N
X浄化触媒の排気ガス上流側(以下、単に「上流側」
という)に温度センサーを設け、該温度センサーの上流
側に上記プラズマ下NOX 吸着材を設置し、該プラズマ
下NOX 吸着材を含む領域及び/又は該プラズマ下NO
X 吸着材の上流側で放電し、プラズマを発生させる放電
発生装置を設け、該温度センサーからの信号に応じ該放
電発生装置を制御する制御装置を設けると共に、プラズ
マ発生領域よりも更に上流側に還元剤添加装置を設けた
プラズマ下NOX 浄化装置を使用し、還元剤含有排気ガ
ス温度が、NOX 浄化触媒の作用温度以下であるときに
は、該プラズマ下NOX 吸着材の表面付近で放電し、還
元剤含有排気ガス雰囲気でプラズマを発生させて該プラ
ズマ下NOX 吸着材にNOX を吸着させ、還元剤含有排
気ガス温度が、NOX 浄化触媒の作用温度以上であると
きには放電を止めて、該プラズマ下NOX 吸着材に吸着
されていたNOX を放出させ、該プラズマ下NOX吸着
材から放出させたNOX と排出ガス中のNOX とをNO
X 浄化触媒に導きNOX の浄化処理を行うものである。
【0015】以下においては、図面を参照して、更に本
発明について詳細に説明する。図1は、本発明に係るプ
ラズマ下NOX 浄化装置の一実施形態の全体構成を示す
概略構成図であり、図5は、プラズマ発生制御ルーチン
のフローチャートである。本発明に係るプラズマ下NO
X 浄化装置は、例えば、排気管2の下流側にNO X 浄化
触媒3を設け、その上流側に配置されたプラズマ下NO
X 吸着材4の両側に電極5,5を配置し、電極5,5と
高圧電源6とを接続し、また、NOX 浄化触媒3とプラ
ズマ下NOX 吸着材4との間でNOX 浄化触媒3の近く
に温度センサー7を配置し、温度センサー7からの信号
8によって高圧電源6を作動させるか否かの信号9を発
信するための制御装置10を配置し、更に、電極5,5
の上流側に還元剤添加装置11を配置してなるものであ
る。エンジン1の稼動によってエンジン1から排出され
た排気ガスに還元剤添加装置11から還元剤が添加さ
れ、その還元剤含有の排気ガスが、プラズマ下NOX
着材4を通り温度センサー7に到達したときにその排気
ガス温度が測定され、排気ガス温度がNOX 浄化触媒の
作用温度(例えば、300℃)以下であるときには、フ
ローチャートに示されているように、その旨の信号8が
制御装置10に送られ、制御装置10からの信号9によ
り、高圧電源6はONとなって電極5,5間に高電圧が
印加され、プラズマ下NOX 吸着材4の表面付近で放電
し、還元剤含有排気ガス雰囲気でプラズマが発生し、該
プラズマ下NOX 吸着材4へのNOX の吸着性がより向
上される。また、排気ガス温度がNOX 浄化触媒の作用
温度(例えば、300℃)以上であるときには、その旨
の信号8が制御装置10に送られ、制御装置10からの
信号9により、高圧電源6はoffとなって電極5,5
間に印加されていた電圧が解除される。その状態でエン
ジンの稼動が続けられていれば、次の温度センサー7の
信号に応じて上記のサイクルが実行される。
【0016】上記のように、プラズマ下NOX 吸着材の
表面付近で放電し、還元剤含有排気ガス雰囲気でプラズ
マを発生せしめることにより、プラズマ下NOX 吸着材
のNOX 吸着性がより向上するメカニズムは必ずしも明
確ではないが、以下のように考えられる。即ち、プラズ
マ下NOX 吸着材の表面付近での放電により、プラズマ
下NOX吸着材付近にプラズマが発生する。このプラズ
マにより排気ガス中のNOX は、HC共存下でNO2
酸化され、プラズマ下NOX 吸着材に吸着される。プラ
ズマ下NOX 吸着材の弱塩基成分は、排気ガスが低温の
ときから下流側に配置のNOX 浄化触媒が活性化される
までNOX を保存し、NOX 浄化触媒が浄化作用をする
温度以上の温度ではNOX を放出する(この時には、放
電は行われない)。放出されたNOX はNOX 浄化触媒
で浄化されるとともに、プラズマ下NOX 吸着材は再生
され、排気ガス温度の上昇・下降が繰り返される走行
中、連続的に効率良く作用する。
【0017】本発明に係るプラズマ下NOX 浄化方法に
おいて使用される還元剤としては、通常、排気ガスの還
元の際に使用されているプロパン、軽油などの還元剤を
使用することができ、還元剤の添加は、放電によりプラ
ズマが発生する領域よりも上流側であれば、エンジン気
筒内を含めいずれの領域でもよい。その添加量は、排気
ガス中に50〜1000ppmCとなる程度が好まし
い。
【0018】本発明に係るプラズマ下NOX 浄化方法に
おいては、プラズマ下NOX 吸着材の表面付近で放電
し、還元剤含有排気ガス雰囲気でプラズマを発生させる
ための放電としては、コロナ放電、パルスストリーマ放
電、充填層バリア放電、無声放電、沿面放電などの放電
方式から選択されうる。その際、1〜100kV、1H
z〜1MHz、好ましくは、5〜30kV,10〜50
kHzの電圧を印加することが望ましい。また、プラズ
マ下NOX 吸着材の表面付近で放電し、還元剤含有排気
ガス雰囲気でプラズマを発生させる手段としては、図1
に示した手段に限定されるものではなく、例えば、プラ
ズマ下NOX 吸着材のすぐ上流側で放電を行う手段も採
用されうる。
【0019】図2,3は、本発明に係るプラズマ下NO
X 浄化装置のプラズマ下NOX 吸着材のすぐ上流側で放
電を行う手段を示す概略図である。放電手段は、図2に
示されているように、円筒状の排気管22に設けられた
プラズマ下NOX 吸着材24より排気ガス上流側で、円
筒状の排気管22の外周に設けられ円筒状の電極25
と、円筒状の排気管22の中心部分に設けられた棒状の
電極25’と、円筒状の排気管22外に設けられ、両電
極25,25’と接続された高圧電源26と、プラズマ
下NOX 吸着材24と触媒23との間に設けられた温度
センサー27と、温度センサー27からの信号を受けて
高圧電源26に電圧を印加する制御装置20とからなる
ものである。
【0020】他の放電手段は、図3に示されているよう
に、円筒状の排気管32に設けられたプラズマ下NOX
吸着材34より排気ガス上流側に設けられ、導電性の材
料で円板状に成形されたメッシュ状のものであって、処
理ガスが自由に通過できるような一対の電極35,3
5’と、その電極35,35’間に設けられたアルミナ
などの誘電体38と、円筒状の排気管32外に設けら
れ、両電極35,35’と接続された高圧電源36と、
プラズマ下NOX 吸着材34と触媒33との間に設けら
れた温度センサー37と、温度センサー37からの信号
を受けて高圧電源36に電圧を印加する制御装置30と
からなるものである。
【0021】図4は、本発明に係るプラズマ下NOX
化装置のプラズマ下NOX 吸着材領域で放電を行う手段
を示す概略図である。放電手段は、図4に示されている
ように、円筒状の排気管42に設けられたプラズマ下N
X 吸着材44が配置されている位置で、円筒状の排気
管42の外周に設けられた円筒状の電極45と、プラズ
マ下NOX 吸着材44の中心部分(円筒状の排気管42
の中心部分)に設けられた棒状の電極45’と、円筒状
の排気管42外に設けられ、両電極45,45’と接続
された高圧電源46と、プラズマ下NOX 吸着材44と
触媒43との間に設けられた温度センサー47と、温度
センサー47からの信号を受けて高圧電源46に電圧を
印加する制御装置40とからなるものである。
【0022】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例
によって限定されるものではない。
【0023】[実施例1]酢酸マグネシウム43gを水
300ccに溶解した溶液に、ZrO2 担体120gを
浸漬し、100℃で12時間乾燥後、空気中450℃で
3時間の焼成を行い、圧粉成形をすることにより粒径1
〜2mmのNOX 吸着材粉末を得た。γ−Al23担体
120g当たり、白金(Pt)1gの担持量が得られる
ように調製したテトラアンミンPt水溶液に担体を浸漬
し、100℃で12時間乾燥後、空気中450℃で3時
間の焼成を行い、圧粉成形をすることにより、粒径1〜
2mmのNOX 浄化触媒を得た。内径20mmの反応管
に、ガス上流側にNOX 吸着材10cc、下流側にNO
X 浄化触媒2cc充填し、NOX 吸着材両端に電極を設
け、NO:100ppm,C36:500ppmC,C
O:150ppm,H2O:10%,CO2:6.7%,
2:0.4%,N2:バランスの排気モデルガスを、流
量2L/minで流し、反応管を加熱して排気モデルガ
ス温度を常温〜500℃まで、20℃/minの速度に
て昇温し、15kV,25kHzの交流電圧を印加し放
電を行って排気モデルガスのNOX 浄化処理を行った。
その際、排気モデルガス温度が300℃以上となった時
点で放電を止めた。
【0024】[実施例2]水300ccに酢酸ナトリウ
ム16gを溶解した後、ジルコニア・チタニア担体12
0gを浸漬し、100℃で12時間乾燥後、空気中45
0℃で3時間焼成を行い、圧粉成形をすることにより粒
径1〜2mmのNOX 吸着材粉末を得た。このようにし
て調製されたNOX 吸着材粉末を用いたこと以外は、実
施例1と同様にしてNOX 浄化処理を行った。
【0025】[実施例3]水300ccに酢酸イットリ
ウム67gを溶解した後、チタニア担体120gを浸漬
し、100℃で12時間乾燥後、空気中450℃で3時
間焼成を行い、圧粉成形をすることにより粒径1〜2m
mのNOX 吸着材粉末を得た。このようにして調製され
たNOX 吸着材粉末を用いたこと以外は、実施例1と同
様にしてNOX 浄化処理を行った。
【0026】[比較例1]放電をおこなわなかったこと
以外は、実施例1と同様にして排気モデルガスのNOX
浄化処理を行った。
【0027】[比較例2]NOX 吸着材を使用せず、放
電もおこなわず、実施例1で用いた触媒のみを使用して
実施例におけると同様の排気モデルガスのNOX 浄化処
理を行った。
【0028】[NOX 浄化率テスト]実施例1〜3及び
比較例1,2において、各入りガス温度での上記反応管
入口及び出口でのNOX 濃度を測定し、次式によりNO
X 浄化率を求め、その結果を図6に示した。NOX 浄化
率(%)=[(入口NOX 濃度−出口NOX 濃度)/入
口NOX 濃度]×100
【0029】図6は、本発明に係るプラズマ下NOX
化方法と比較のNOX 浄化方法における排気ガス温度と
NOX 浄化率との関係を示すグラフである。図6から、
本発明に係るプラズマ下NOX 浄化方法(実施例1〜
3)は、比較例1,2のNOX 浄化方法に比べて、特に
低温でのNOX 浄化効果が高いことが明らかである。
【0030】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、内燃機
関等からの排気ガス中のNOX 成分を排気ガスが低温の
ときから高温のときまで効率よく除去することができ、
また、NOX 浄化触媒が作用する温度では、放電を止め
るために投入エネルギーが少なくてすむ等の優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマ下NOX 浄化装置の一実
施形態の全体構成を示す概略構成図でありる。
【図2】本発明に係るプラズマ下NOX 浄化装置の放電
手段を示す概略構成図である。
【図3】本発明に係るプラズマ下NOX 浄化装置の他の
放電手段を示す概略構成図である。
【図4】本発明に係るプラズマ下NOX 浄化装置の更に
他の放電手段を示す概略構成図である。
【図5】プラズマ発生制御ルーチンのフローチャートで
ある。
【図6】本発明に係るプラズマ下NOX 浄化方法と比較
のNOX 浄化方法における排気ガス温度とNOX 浄化率
との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン 2,22,32,42 排気管 3,23,33,43 NOX 浄化触媒 4,24,34,44 プラズマ下NOX 吸着材 5,25,35,45 電極 25’,35’,45’ 電極 6,26,36,46 高圧電源 7,27,37,47 温度センサー 8,9 信号 10,20,30,40 制御装置 11 還元剤添加装置 12 排気ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 19/08 B01J 20/02 B 20/02 F01N 3/18 B F01N 3/18 B01D 53/36 101A (72)発明者 新庄 博文 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 3G091 AB04 AB09 AB14 BA14 BA32 BA39 CA16 CA18 CA26 DA01 DA02 DA08 DB10 EA17 GB01X GB01Y GB02Y GB03Y GB04Y GB06W GB07W GB09X GB09Y GB10X GB10Y GB16X GB16Y HA20 HA36 HA37 4D012 CA12 CA15 CD01 CG03 CH05 CH10 4D048 AA06 AB02 AB03 AC02 BA03X BA30X BA41X BB01 BD01 CA01 CC38 DA01 DA02 DA06 DA20 EA03 4G066 AA13A AA18C AA20C AA25C AA28B AB07A BA20 CA28 DA02 FA12 FA22 FA26 FA34 FA37 GA01 4G075 AA03 BA05 BA06 CA47 EA06 EB21 EB41 EC21 FB04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 還元剤含有排気ガス雰囲気で発生させた
    プラズマ下においてNOX 吸着性が増大する特性を有す
    るプラズマ下NOX 吸着材を使用して、プラズマ下で排
    気ガス中のNOX を浄化する方法であって、(A)還元
    剤含有排気ガスの温度が、NOX 浄化触媒の作用温度以
    下であるときには、該プラズマ下NOX 吸着剤の表面付
    近で放電し、還元剤含有排気ガス雰囲気でプラズマを発
    生させて該プラズマ下NOX 吸着剤にNOX を吸着さ
    せ、(B)還元剤含有排気ガスの温度が、NOX 浄化触
    媒の作用温度以上であるときには放電を止めて、該プラ
    ズマ下NOX 吸着剤に吸着されていたNOX を放出さ
    せ、該プラズマ下NOX 吸着材から放出させたNOX
    排出ガス中のNOX とをNOX 浄化触媒に導きNOX
    浄化処理を行うことを特徴とするプラズマ下NO X 浄化
    方法。
  2. 【請求項2】 前記プラズマが、コロナ放電、パルスス
    トリーマ放電、充填層バリア放電、無声放電、沿面放電
    などの放電により発生されたものである請求項1に記載
    のプラズマ下NOX 浄化方法。
  3. 【請求項3】 排気管にNOX 浄化触媒を設置し、該N
    X 浄化触媒の排気ガス上流側に温度センサーを設け、
    該温度センサーの排気ガス上流側に還元剤含有排気ガス
    雰囲気で発生させたプラズマ下においてNOX 吸着性が
    増大する特性を有するプラズマ下NOX 吸着材を配置
    し、該プラズマ下NOX 吸着材を含む領域及び/又は該
    プラズマ下NOX 吸着材の排気ガス上流側で放電し、プ
    ラズマを発生させる放電発生装置を設け、プラズマ発生
    領域よりも更に排気ガス上流側に還元剤添加装置を設け
    たことを特徴とするプラズマ下NOX 浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記プラズマが、コロナ放電、パルスス
    トリーマ放電、充填層バリア放電、無声放電、沿面放電
    などの放電により発生されたものである請求項3に記載
    の排気ガス中のNOX 浄化装置。
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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US7377101B2 (en) 2004-02-13 2008-05-27 Fleetguard, Inc. Plasma fuel converter NOx adsorber system for exhaust aftertreatment
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WO2010079619A1 (ja) * 2009-01-09 2010-07-15 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置
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