JP2001029746A - 窒素酸化物の吸蔵装置及び除去装置 - Google Patents

窒素酸化物の吸蔵装置及び除去装置

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JP2001029746A
JP2001029746A JP11206393A JP20639399A JP2001029746A JP 2001029746 A JP2001029746 A JP 2001029746A JP 11206393 A JP11206393 A JP 11206393A JP 20639399 A JP20639399 A JP 20639399A JP 2001029746 A JP2001029746 A JP 2001029746A
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JP
Japan
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photocatalyst
light
nox
oxide
exhaust gas
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Pending
Application number
JP11206393A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Suzuki
賢一郎 鈴木
Hirobumi Shinjo
博文 新庄
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 排気ガス中に含まれるNOxを選択的に吸蔵
することを目的とする。 【解決手段】 排気ガス中に配置された光触媒と、該光
触媒に光を照射する光導入手段とを有する窒素酸化物吸
蔵装置であって光触媒として、チタニア酸化タングステ
ン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化ニオグのうちの
1種以上およびPt,Rh,Pd,希土類元素、アルカ
リ金属、アルカリ土類金属のうちの1種以上からなる触
媒を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】自動車等の内燃機関、石油ス
トーブ、工場等の排出ガス中の窒素酸化物(NOx)を
吸蔵する装置及び除去する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の内燃機関等から排出される排
気ガス中に含まれている窒素酸化物(NOx)が大気汚
染の原因となることから排気ガス中に含まれるNOx、
とりわけ一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2)を
低減、抑制することが求められてきた。
【0003】例えば自動車のガソリンエンジンの排気ガ
ス中に含まれるNOxを低減する手法として、一酸化炭
素(CO)、炭化水素(HC)等の酸化とNOxの還元
とを同時に行って排気ガスを浄化する三元触媒の手法が
あり、触媒物質としては、貴金属(ロジウム、白金)と
セリウムを耐熱性担体基材にアルミナからなるコート層
に担持させたものが広く知られている。
【0004】また酸素過剰雰囲気においてガソリンを希
薄燃焼させるリーンバーンエンジンが燃費の向上、二酸
化炭素(CO2)の発生抑制の点で有効であるために実
用化されており、この場合には空燃比(Air−Fue
l Ratio)がリーンの時はNOxを吸蔵し、スト
イキ(Stoichiometric)の時は吸蔵され
たNOxを放出して還元するタイプのアルミナ担体にバ
リウム酸化物とランタン酸化物及び白金を担持した触媒
などが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】NOxは排気ガス中の
水素やHCなどの還元性物質と反応することによって還
元され浄化される。しかしガソリンエンジンにおいて、
排気ガス中に酸素(O2)が多量に含まれている場合に
は、触媒上これらの還元性物質と酸素との反応が還元性
物質とNOxの還元反応より優先して生じる。このため
にNOxの還元反応が充分に生じないままNOxが排出
される場合がある。排気ガス温度が低い場合(250℃
以下)ではその傾向が特に顕著である。また高温域(5
00℃)ではリーンバーン用の触媒の安定性が問題とな
る。
【0006】そこで本発明は以上の問題点を解決して、
排気ガス中に含まれるNOxを選択的に吸蔵することを
目的とする。特に室温から250℃以下の低温域におい
てNOxを吸蔵又は除去することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者は、光触媒が光に
よって励起し、NOxを吸蔵することを認識した結果、
本発明に到達した。
【0008】即ち本発明の窒素酸化物吸蔵装置は、排気
ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)を吸蔵する窒素
酸化物吸蔵装置であって、排気通路に配置された光触媒
と、該光触媒に光を照射する光導入手段とを有すること
を特徴とする。
【0009】ここでいう光触媒とは光照射によってNO
xを吸蔵する光触媒をいう。その反応メカニズムは必ず
しも明らかでないが、次のように考えられる。光触媒は
光照射により励起して、光触媒の電荷分離によって電子
(e-)及び正孔(h+)が生じる。かかる電子及び正孔
は光触媒上に存在する酸素(O2)と反応し、例えばO2
-、O-、O2-という酸素活性種を生成する。これらの酸
素活性種は光触媒上に吸着しているNOx、特にNOと
反応して、NOxを光触媒に吸蔵する。
【0010】更に詳しく述べると、光照射により、光触
媒の伝導帯において電子が生じ、かかる電子はO2と反
応し、O2 -、O-、O2-といった酸素活性種を生成す
る。なお伝導帯での反応は化1に示す。
【0011】
【化1】O2 + e- → O2 -2 - + e- → 2O-- + e- → O2- 次に、生成した酸素活性種であるこれらO2 -、O-、O
2-は価電子帯において吸着しているNOや生成した正孔
と反応し、NOをNO2、NO3 -、NO2 -へと酸化さ
せ、かかるNO2、NO3 -、NO2 -は光触媒に吸蔵され
ると考えられる。価電子帯での反応は化2に示す
【0012】
【化2】NO + O2 - → NO3 - NO + O- → NO2 - NO + h+ → NO+ NO+ + O- → NO2 NO+ + O2- → NO2 - なお本発明の窒素酸化物吸蔵装置は、光源自体を必ずし
も装置の一部として備えている必要はなく、光を導入す
る光導入手段を有していればよい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の窒素酸化物吸蔵装置は、
排気ガス中に含まれるNOxを吸蔵する窒素酸化物吸蔵
装置であって、排気通路に配置された光触媒と、該光触
媒に光を照射する光導入手段とを有している。
【0014】排気通路に配置された光触媒としては、N
Oxを吸蔵する光触媒であればよく、チタニア、酸化タ
ングステン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ニオブ等の金属酸
化物半導体の一種以上、あるいは上記金属酸化物半導体
に、Pt(白金)、Pd(パラジウム)、Rh(ロジウ
ム)、希土類金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属等
の一種以上を添加したものが好ましい。NOxを吸蔵す
る効果が大きく、またSOxによる触媒被毒が少ないか
らである。但し必ずしもこれに限定されるものではな
い。NOxを吸蔵する光触媒であればよい。
【0015】なおここでチタニア、酸化タングステン、
酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ニオブをA群成分といい、Pt
(白金)、Pd(パラジウム)、Rh(ロジウム)、希
土類金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属をB群成分
というものとする。
【0016】光触媒は、粒状、蜂の巣状等の多孔体のも
のが好ましい。表面積が大きい方が吸蔵がより起こりや
すく、また排気ガスを通過させる必要があるからであ
る。
【0017】なお光触媒は、上記光触媒成分を粒状にし
たり、蜂の巣状の多孔体にしても良い。単体を用いてそ
こにコートしても良い。単体の形状としては、板状、ハ
ニカム状、クロス状、粒状等いずれの形状でも良い。
【0018】単体にコートする方法としてゾルゲル−デ
ィップコート法、スピンコート法、浸漬法、PVD法、
イオンプレーティング法等がある。また上記光触媒成分
を含むスラリーを塗布する方法もある。
【0019】A群成分にB群成分を1種以上併用する場
合、A群成分とB群成分の共沈法、A群成分にB群成分
の水溶液を含浸させる方法、A群成分の水溶液、B群成
分の水溶液を蒸発乾固させる方法がある。
【0020】更に担体にA群成分をコート後B群成分を
担持しても良い。担持の方法としては、含浸法、光電着
法、ショットブラスト法、イオン注入法等がある。
【0021】A群成分とB群成分を組み合わせて使用す
る場合であるが、B群成分のうちPt、Pd、Rhの1
種以上を用いる場合は、A群成分100重量部に対し
て、B群成分の総重量は0.05〜10重量部が好まし
く、0.1〜5重量部がより好ましい。0.05重量部
未満では効果が発揮されず、また10重量部を越える場
合には組み合わせによる効果が向上せず、貴金属を用い
た点でコスト高となりデメリットとなる。なおPt、P
d、Rhを2種以上組み合わせる場合でも各元素の総重
量は前記重量比の範囲で用いられるのが好適である。
【0022】一方B群成分のうち、希土類元素、アルカ
リ金属元素、アルカリ土類金属元素の1種以上を用いる
場合にはA群成分100重量部に対して、各元素の総重
量は0.1〜50重量部が好ましい。更に希土類元素、
アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素の1種以上と
Pt、Pd、Rhの1種と併用してA群成分に組み合わ
せて用いる場合でもA群成分100重量部に対して、各
元素の総重量が前記重量比即ち0.1〜50重量部であ
ればNOx浄化活性が向上できる。このように調製して
得られた触媒の導電性を上げ光触媒の電荷分離をよくし
たり、NOxの吸着サイト数を増やしたりするため還元
処理を必要に応じて行っても良い。
【0023】本発明の窒素酸化物吸蔵装置においては、
光触媒は排気通路内に配置される。例えば蜂の巣状で多
孔体の光触媒をそのまま排気通路内に配置しても良い。
また粒状で多孔体の光触媒を排気ガスが出入りする多数
の細孔を有している容器の中に収納して、この容器を排
気通路に配置しても良い。
【0024】NOxの吸蔵の効率の点からは、排気ガス
の排気管の中に光触媒を配置するのが好ましい。例えば
蜂の巣状で多孔体の光触媒をそのまま排気管の内部に取
り付けても良い。あるいは光触媒を収納した容器を排気
管の内部に取り付けても良い。更に予め排気ガスの通気
管を作成し、その中に光触媒を配置した上でそれを排気
ガスの排気管とつないでも良い。
【0025】なお光触媒がNOxを吸蔵し、NOxの吸
蔵が飽和に達するともはや吸蔵する能力を持たなくなる
ので、配置された光触媒を交換する必要がある。容器に
収納された光触媒については、容器をいわゆるカートリ
ッジにして、その容器を交換してもよいし、また容器は
そのままにして光触媒のみを交換しても良い。更に容器
に収納されないで配置されたものについては単に交換す
ればよい。排気ガスの通気管を作製して、通気管の内部
に光触媒を配置した場合には、通気管を取り外して交換
することが可能となる。なおこの場合容器は透明であれ
ば容器の外部からの光が光触媒に照射できるようにな
る。そのため例えば耐熱性、紫外線の透過性の点から石
英製ガラスを用いても良い。
【0026】光触媒に照射される光は光触媒が励起して
光触媒反応を誘起し得る波長(アナターセ型TiO2
場合で420nm以下)の光であればよい。特に紫外光
を発するものが好ましい。紫外光は強い光電効果、光化
学反応を示すからである。例えば水銀灯、レーザ光、炭
素アーク灯等から発せられる光を用いればよい。また太
陽光を利用しても良い。太陽光を利用する場合にはコス
ト、管理の点で優れているからである。
【0027】本発明の窒素酸化物吸蔵装置は、光触媒に
光を照射する光導入手段を有している。光触媒は光が照
射されなければNOxを吸蔵しないため光触媒に光を照
射する手段を必要とする。それ故光導入手段とは光源か
らの光を光触媒に照射するための手段である。
【0028】光触媒に照射される光は人工光であっても
自然光であっても良いが、光を光触媒にまで到達させる
必要がある。それ故光導入手段は、窒素酸化物吸蔵装置
に光触媒に光を照射する光源が設けられている場合には
その光源をいう。窒素酸化物吸蔵装置に光源が設けられ
ていない場合には、外部にある光源からの光を導入して
光触媒に光を照射する手段をいう。例えば外部の光源か
らの光を光触媒にまで伝送する光ファイバーが光導入手
段である。
【0029】なお外部の光源例えば太陽光をそのまま利
用して、太陽光を光触媒に照射できるように光触媒を配
置してある場合も光導入手段を有しているものとする。
例えば通気性のある透明な容器に入れて、あるいは特に
容器に入れずに太陽光を光触媒に照射できるように排気
通路中に光触媒を配置した場合にも光導入手段を有して
いるものとする。
【0030】従って光導入手段としては、人工光を発す
る光源であっても良いし、光源から発生された光を伝送
する光ファイバーであってもよい。その他光源から発せ
られた光を光触媒に伝送して光を照射しうる手段であれ
ばよい。光ファイバーが光導入手段の場合には、その光
源として人工光、また太陽光を利用しても良い。
【0031】光導入手段は光触媒に照射できる位置に配
置する必要がある。排気管の内部に光触媒を配置する場
合には、光触媒に照射できる位置に光導入手段を配置す
る必要がある。この場合光触媒と光源とを共に排気管の
内部に配置しても良い。或いは光触媒と光ファイバーと
を排気管の内部に配置しても良い。
【0032】更に通気管を作成してその内部に光触媒を
配置する場合には予め光触媒に光を照射できるように通
気管及び光源の位置を設定することができる。例えば通
気管自体を透明な材質、例えばガラス等を用いて作成
し、通気管の外部に光源を配置して通気管の外部から光
触媒を照射することができる。この場合光触媒が位置す
る場所のみを透明な材質、例えばガラス等を用いても良
い。
【0033】なおNOxを吸蔵した後の排気ガスを白金
(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)など
の貴金属を担持した触媒、Cu−ゼオライト触媒等の従
来の排ガス浄化用触媒によって更に還元浄化することも
可能である。
【0034】NOxは還元ガスにより還元除去されるも
のであるが、排気ガス中に酸素が多く存在すると、この
酸素と還元ガスとが優先的に反応するためNOxの還元
が進行しない。そこで酸素量の多い場合には排気通路の
上流側において光触媒での反応によりNOxを吸蔵し、
排気ガス中の酸素量が減少した状態で排気通路の下流側
に配置したNOxの還元用触媒によりNOxを還元除去
するのが好ましい。これによりNOxの還元除去を効率
よく行うことができる。
【0035】NOxの還元用触媒としては上述したP
t、Rh、Pd等の貴金属を担持した触媒、Cu−ゼオ
ライト触媒等の排気ガス浄化触媒として従来使用されて
いるものを用いることができる。
【0036】
【実施例】以下実施例及び比較例に基づき、本発明を具
体的に説明する。
【0037】(試験1)光触媒のNOxに対する浄化能
力を把握するために試験を行った。試験1の概略図は図
1に示す。
【0038】光触媒は、チタニア(商品名P−25:デ
グサ社製)を用いた。形状はペレット状で、大きさは1
0〜20メッシュであった。光触媒の量は2cm3であ
った。
【0039】試験装置は、光源、モデルガス、フローメ
ーター、石英製円筒反応管等から構成される固定床流通
式評価装置を用いた。評価装置である石英製円筒反応管
の内部に光触媒を配置した。ガスボンベに収容されたモ
デルガスを石英製円筒反応管の一方の端面から一定量流
し込み、他方の端面から排出しながら、室温下で光触媒
に光照射を行い、反応を生じさせた。光照射のための光
源は365nmに最大波長を有し、紫外光を発する50
0W水銀灯(UI−501C:ウシオ電機製)を用い
た。モデルガスは窒素ガス(N2)バランスであって、
一酸化窒素(NO)及び酸素(O2)を含んだものを用
いた。モデルガス全体の体積(100%)を基準として
体積比で酸素は10%とし、NOはNOx計の検出下限
から55ppmとし、残部はN2であった。空間速度
(Space Velocity)は13500/hr
で行った。フローメーターはマスフロータイプ(日本タ
イラン製)を用いた。
【0040】光触媒層通過後のモデルガスのNOの濃度
を光照射開始30秒前から光照射開始240秒後まで、
一定時間ごとにNOx計(BCL−110uH+BSU
−110uH:ベスト測器社製)により測定した。なお
光照射は光照射開始して133秒後に終了した。触媒層
に入るモデルガスのNOの濃度(入りガス濃度)との比
較により光触媒の活性を求めた。
【0041】光触媒に光照射を行った際のNOの濃度の
変化を実施例1として図2に示す。又比較のために光触
媒がない場合のNOの濃度の変化も比較例1として合わ
せて図2に示す。
【0042】光触媒がある場合には、光照射とともにN
Oの濃度が減少した。光照射を始めて60秒後にNO濃
度はほぼ0ppmとなった。
【0043】一方光触媒がない場合には光照射を行って
もNOの濃度は減少しなかった。NOの光浄化反応は行
なわれなかったと考えられる。
【0044】本試験によって、光触媒反応によりNOの
浄化は可能であることがわかった。
【0045】(試験2)光触媒をモデルガスの流路の上
流側(前段)に配置し、熱触媒をモデルガスの流路の下
流側(後段)に配置して、光触媒と熱触媒とを組み合わ
せた場合のNOxの浄化能力を把握するために試験を行
った。試験2の概略図は図3に示す。
【0046】光触媒は、チタニア(商品名UV100:
Sachtleben Chemie(GmbH)社
製)を用いた。形状はペレットとし、直径は2.00〜
2.80mmであった。光触媒の量は10ccであっ
た。
【0047】熱触媒はAl23(120g)にPt(2
g)を担持したものを用いた。
【0048】モデルガスを光触媒と熱触媒とからなる触
媒層を通過させて、触媒層から排出されたガス(出ガ
ス)をディーゼルモデルガス触媒評価装置CATA−5
000を用いて分析し、NOxの転化率を求めた。
【0049】モデルガスは窒素ガス(N2)バランスで
あって、NO、C36、O2を含んだものを用いた。モ
デルガス全体の体積(100%)を基準として、体積比
でNOは50ppm、C36は1200ppm、O2
5%で、残部はN2であった。モデルガスの空間速度は
50000/hrに設定した。光触媒層にモデルガスが
入る温度(入りガス温度)を150℃と300℃の2つ
の温度に設定した。光触媒に紫外線の照射をし、光照射
のための光源は試験1と同一の500W水銀灯(UI−
501C:ウシオ電機製)を用いた。熱触媒層にモデル
ガスが入る温度を400℃から150℃まで1分間に
5.7℃の割合で温度を下げていった。なお光触媒が配
置されている部分については光照射が可能なように設計
した石英製の容器を用いた。
【0050】また同じ条件で、比較のために光触媒に光
照射をしない試験も合わせて行った。
【0051】実施例2は、入りガス温度は150℃、光
触媒への光照射は有りという条件で熱触媒(NOx触
媒)を組み合わせた試験である。
【0052】比較例2は、入りガス温度は150℃、光
触媒への光照射は無しという条件で熱触媒(NOx触
媒)を組み合わせた試験である。
【0053】実施例3は、入りガス温度は300℃、光
触媒への光照射は有りという条件で熱触媒(NOx触
媒)を組み合わせた試験である。
【0054】比較例3は、入りガス温度は300℃、光
触媒への光照射は無しという条件で熱触媒(NOx触
媒)を組み合わせた試験である。
【0055】試験の結果得られたNOx転化率曲線を図
4、図5に分けて示す。図4は実施例2及び比較例2を
示し、図5は実施例3及び比較例3を示す。
【0056】図4、図5からも分かるように光照射があ
る場合の方が、光照射のない場合よりもNOxの浄化活
性が向上している。これは光触媒のNOx浄化分が加算
されていると考えられるからである。
【0057】(試験3)光触媒をモデルガスの流路の上
流側(前段)に配置し、熱触媒をモデルガスの流路の下
流側(後段)に配置して、光触媒と熱触媒とを組み合わ
せた場合のNOxの浄化能力を把握するために試験を行
った。試験3の概略図は図3に示す。
【0058】光触媒は、チタニア(商品名UV100:
Sachtleben Chemie(GmbH)社
製)を用いた。形状はペレットとし、直径は2.00〜
2.80mmであった。光触媒の量は16ccであっ
た。
【0059】熱触媒はAl23(120g)にPt(2
g)を担持したものを用いた。
【0060】モデルガスを光触媒と熱触媒とからなる触
媒層を通過させて、触媒層から排出されたガス(出ガ
ス)を試験2と同一のディーゼルモデルガス触媒評価装
置CATA−5000を用いて分析し、NOxの転化率
を求めた。
【0061】モデルガスは窒素ガス(N2)バランスで
あって、NO、C36、CO、H2O、SO2、CO2
2を含んだものを用いた。モデルガス全体の体積(1
00%)を基準として、体積比でNOは230ppm、
36は3000ppm、COは150ppm、H2
は5%、SO2は25ppm、CO2は6.7%、O2
10%で、残部はN2であった。モデルガスの空間速度
は50000/hrに設定した。触媒層にモデルガスが
入る温度(入りガス温度)を200℃に設定した。また
光触媒に紫外線の照射をする場合としない場合の2つの
場合を設定した。光照射のための光源は試験1と同一の
500W水銀灯(UI−501C:ウシオ電機製)を用
いた。更に熱触媒層に入るモデルガスの温度を500℃
から150℃まで1分間に5.7℃の割合で温度を下げ
ていった。なお光触媒が配置されている部分については
試験2と同一の容器を用いた。
【0062】試験3として3種類の試験を行った。実施
例4は前段に光触媒を配置して光照射を行い、後段に熱
触媒を配置した試験である。実施例5は光触媒のみを配
置して光照射を行った試験である。なお実施例5につい
ては熱触媒を配置しなかったが、この場合も熱触媒を配
置した場合と同じ比較をするため熱触媒層入りガス温度
を他と同じように設定した。比較例4は熱触媒のみ配置
した試験である。
【0063】試験の結果得られたNOx転化曲線を図
6、7、8に示す。図6は実施例4の結果を示し、図7
は実施例5の結果を示し、図8は比較例4の結果を示
す。
【0064】光触媒と熱触媒の両方を用いた場合には、
NOx浄化活性は光触媒のNOx浄化分が加算されて全
温度域で向上したことが分かる。また光触媒上ではNO
x反応が選択的に起こっていたことが分かった。NOは
吸蔵されていたと推定される。
【0065】
【発明の効果】従来のNOx触媒の活性が低い温度域に
おいても、特に室温から250℃においてもNOxを吸
蔵することができ、極めて高いNOx浄化能を発揮する
ことができる。
【0066】更に光触媒を使用しているので、太陽光を
利用できる場合には極めて簡易に実施することができ
る。又何らかの光を利用できるところであれば容易に実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 試験1の概要を示す図である。
【図2】 実施例1及び比較例1の結果を示した図であ
る。
【図3】 試験2及び3の概要を示す図である。
【図4】 実施例2及び比較例2の結果を示した図であ
る。
【図5】 実施例3及び比較例3の結果を示した図であ
る。
【図6】 実施例4の結果を示した図である。
【図7】 実施例5の結果を示した図である。
【図8】 比較例4の結果を示した図である。
【符号の説明】
1:反応ガスを収容したガスボンベ 2:フローメーター 3:石英製円筒反応管 4:光触媒 5:NOx計 6:電気炉 7:熱触媒 8:ディーゼルモデルガス触媒評価装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/08 F01N 3/10 A 3/10 B01D 53/36 102B Fターム(参考) 3G091 AA02 AA12 AA18 AB01 AB04 AB09 AB14 BA03 BA14 CA00 CA03 CA26 FA02 FA04 FB02 FB10 FC07 GA01 GA03 GA05 GA06 GA16 GB01W GB02W GB02X GB03W GB03X GB04W GB04X GB05W GB06W GB07W GB09W GB10W HA08 HA18 HA20 HA25 HA44 4D048 AA06 AB02 BA01Y BA02Y BA03X BA07X BA07Y BA14Y BA15Y BA16Y BA18Y BA24Y BA27Y BA30X BA30Y BA31Y BA33Y BA36Y CC44 CD08 EA01 EA04 4G069 AA03 AA20 BA01B BA04A BA04B BA48A BB04A BC01A BC08A BC35A BC38A BC55A BC60A BC66A BC71A BC72A BC75A BC75B CA03 CA08 CA13 DA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガス中に含まれる窒素酸化物を吸蔵
    する窒素酸化物吸蔵装置であって、排気通路内に配置さ
    れた光触媒と、該光触媒に光を照射する光導入手段とを
    有することを特徴とする窒素酸化物吸蔵装置。
  2. 【請求項2】 前記光触媒は、チタニア、酸化タングス
    テン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ニオブのうちの1種以上
    からなる金属酸化物半導体、又は該金属酸化物半導体に
    Pt、Rh、Pd、希土類元素、アルカリ金属、アルカ
    リ土類金属のうちの一種以上を添加したものである請求
    項1に記載の窒素酸化物吸蔵装置。
  3. 【請求項3】 排気ガス中に含まれる窒素酸化物を除去
    する窒素酸化物除去装置であって、 前記排気通路内の排気ガス流路の上流側に配置した光触
    媒と、該光触媒に光照射する光導入手段とからなる窒素
    酸化物吸蔵装置と、 前記排気通路内の排気ガス流路の下流側に配置した窒素
    酸化物の還元用触媒とからなることを特徴とする窒素酸
    化物除去装置。
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