JP2002155397A - 熱可塑性樹脂被覆アルミニウム板およびこの成形体 - Google Patents

熱可塑性樹脂被覆アルミニウム板およびこの成形体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絞り加工、しごき加工などの際に、層間剥離
や樹脂被覆膜にクラックが発生し難く、樹脂被覆膜に亀
裂が発生し難く、かつ、樹脂被覆膜がアルミニウム板か
ら容易に剥離することがない熱可塑性樹脂被覆アルミニ
ウム板、およびこのアルミニウム板よりなる成形体を提
供する。 【解決手段】 アルミニウム板の少なくとも片面に、厚
さが50〜3000オングストロームの無孔質陽極酸化
皮膜を形成し、さらにこの無孔質陽極酸化皮膜の上に処
理塗膜層を形成し、この塗膜層の上に熱可塑性樹脂被覆
膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂被覆
アルミニウム板およびこの成形体に関する。さらに詳し
くは、絞り加工、絞りしごき加工、かしめ加工を施す際
の層間剥離や、経時的な層間剥離などの欠陥が生じ難
く、さらに加工後に熱処理を施した際にも被覆膜の剥離
が生じ難い、加工密着性および加工後の耐熱密着性に優
れた熱可塑性樹脂被覆アルミニウム板、およびこの熱可
塑性樹脂被覆アルミニウム板製の成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムまたはアルミニウム合金板
などの金属板に、熱可塑性樹脂被覆膜を積層してなる樹
脂被覆金属板は、加工性、耐食性、電気絶縁性などの優
れた特性を活かして、アルミニウム電解コンデンサ−の
外装用容器など、種々の分野で用いられている。これら
の用途においては、樹脂被覆金属板は成形加工されて目
的物とされるので、成形加工工程で熱可塑性樹脂被覆膜
に剥離、亀裂(クラック)、破損などが生じないことが
要求される。これらの要求に応え、加工密着性に優れた
熱可塑性樹脂被覆金属板を得ることを目的として、従
来、様々な試みが行われてきた。
【0003】例えば、金属素材表面に下地膜としてX線
光電子分光法による表面分析スペクトル値が一定値以下
のエポキシ樹脂の薄膜を設け、この薄膜にポリアミド樹
脂フィルムを積層する方法(特開平1−238931号
公報参照)、金属素材表面に下地膜として脂肪酸または
ヒドロキシメチル置換フェノ−ルからなる塗膜を形成
し、この塗膜を350℃以上の加熱温度で熱処理して熱
変性薄膜とし、この薄膜にポリアミド樹脂フィルムを積
層する方法(特開平3−2036号公報参照)、金属板
上にX線回析により一定範囲の回析強度を有するポリア
ミド樹脂を、溶融押出して積層する方法(特開平11−
245330号公報参照)、などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
提案された方法によって製造されたポリアミド樹脂被覆
金属板は、絞り加工の工程では加工した部分の剥離は生
じ難いが、加工後に時間が経過すると加工した部分の密
着強度が低下する。密着強度が経時的に低下しないよう
にするために、特開平1−66030号公報や特開平2
−18043号公報によって提案されているように、絞
り加工などの成形加工後にさらに熱処理工程によって、
フィルムを再溶融させることが必要であるなどの難点が
ある。
【0005】本発明者らは、かかる状況にあって、上記
課題を一挙に解決した熱可塑性樹脂被覆アルミニウム板
を提供すべく鋭意検討の結果、本発明を完成するに至っ
たものである。すなわち、本発明の目的は、次のとおり
である。 1.絞り加工や絞りしごき加工などの加工を施す際に、
層間剥離や被覆樹脂層にクラックが発生し難く、樹脂被
覆膜に亀裂が発生し難く、かつ、樹脂被覆膜がアルミニ
ウム板から容易に剥離することがない、熱可塑性樹脂被
覆アルミニウム板を提供すること。 2.加工した後に時間が経過しても、加工した部分の密
着強度の低下が起こらず、成形加工後の熱処理が不要
で、加工密着性および加工後密着性に優れた熱可塑性樹
脂被覆アルミニウム板を提供すること。 3.上記熱可塑性樹脂被覆アルミニウム板製の成形体を
提供すること。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1発明では、アルミニウム板の少なくと
も片面に、微孔質陽極酸化皮膜を形成し、さらにこの微
孔質陽極酸化皮膜の上に処理塗膜層を形成し、この塗膜
層の上に熱可塑性樹脂被覆膜を形成した熱可塑性樹脂被
覆アルミニウム板を提供する。さらに、本発明の第2発
明では、上記の熱可塑性樹脂被覆アルミニウム板を成形
加工した熱可塑性樹脂被覆アルミニウム板製の成形体を
提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る熱可塑性樹脂被覆アルミニウム板において
アルミニウム(Al)とは、純AlおよびAl合金を意
味する。具体的には、純Al系の1000系、Al−M
n系の3000系合金、Al−Mg系の5000系合金
が挙げられる。これらアルミニウムは、これら例示した
ものに限定されるものではない。これらアルミニウム
は、厚さが0.1〜2mmの板状にされる。熱可塑性樹
脂被覆アルミニウム板の用途が、アルミニウム電解コン
デンサ−の外装容器である場合は、1000系または3
000系のものが好ましい。
【0008】上記のアルミニウム板は、溶体化処理、時
効処理などの種々の調質処理や前処理を施したものであ
ってもよい。前処理は特に限定されず、アルミニウム板
の表面に付着した油脂分を除去し、表面の不均質な酸化
物の皮膜を除去することができる処理であればよい。例
えば、弱アルカリ性の脱脂液による脱脂処理を施したの
ち、水酸化ナトリウム水溶液でアルカリエッチングをし
たのち、硝酸水溶液中でデスマット処理を行う方法や、
脱脂処理後に酸洗浄を行う方法などが、適宜採用され
る。また、脱脂と同時に積極的にエッチングしてアルミ
ニウム板表面が着色しない程度に粗面化し、アンカ−効
果を向上させることもできる。ここでエッチング法とし
ては、水酸化ナトリウムなどによるアルカリエッチン
グ、硫酸、フッ化水素酸などによる酸エッチング、硝酸
などの酸性溶液中での電解によるエッチングなどが挙げ
られる。
【0009】上記アルミニウム板には、次いで、この前
処理を施した後のアルミニウム板の少なくとも片面に、
微孔質陽極酸化皮膜を形成する。アルミニウム板に微孔
質陽極酸化皮膜を形成することにより、アルミニウム板
と熱可塑性樹脂被覆膜との密着性を向上させることがで
きる。アルミニウム板に微孔質陽極酸化皮膜を形成する
には、アルミニウム板を電解質溶液中で電解する陽極酸
化処理を施すことにより、アルミニウム板の少なくとも
一方の表面に実質上微孔質陽極酸化皮膜を形成すること
ができる。
【0010】ここで実質上微孔質とは、アルミニウム板
の表面を被覆した陽極酸化皮膜の全面積に対するアルミ
ニウム板の表面を被覆した陽極酸化皮膜に存在する孔の
総面積の比率(有孔度という)が30%以下であること
をいう。また、有孔度が5%以下の場合は、特に、実質
上無孔質という。
【0011】上記の孔とは、陽極酸化被膜の成長過程で
形成される、アルミニウム基材から皮膜表面に向う穴で
ある。大きさとしては、直径50〜2000オングスト
ローム、深さ50オングストローム以上が目安となる。
この発明においては、陽極酸化皮膜の表面を10万倍の
倍率で電子顕微鏡観察して孔部の面積率を求めて有孔度
(%)とした。このような孔の面積率は、陽極酸化皮膜
の断面を高倍率の透過電子顕微鏡観察をし、皮膜表面部
を観察することにより同様に求めることができる。ま
た、アルミニウム合金中に存在する晶析出物及びその周
辺には、陽極酸化皮膜は形成されていない場所が存在す
るが、このような場所は孔とはみなさない。陽極酸化皮
膜は、当初は、孔のない状態が形成され、形成される過
程で、孔が形成されていく。そして、陽極酸化皮膜が形
成された段階の表面の開口部の面積から有孔度が算出さ
れる。
【0012】無孔質陽極酸化皮膜は、陽極酸化皮膜の溶
解性の低い電解質の水溶液中でアルミニウムを陽極とし
て電解処理することを形成させることができる。具体的
には、アジピン酸塩、マロン酸塩、フタル酸塩、ケイ酸
塩などをあげることができ、このような電解液を用いる
ことで有孔度は比較的低く調整できる。また、硫酸、リ
ン酸などの皮膜溶解性の高い電解液を用いた場合でも、
多孔質化する前の段階、すなわち、無孔質皮膜から多孔
質皮膜に変化する途中の段階で電解を停止させれば、無
孔質或いは微孔質な皮膜を形成させることが可能であ
る。このような溶解性の高い電解質を用いる場合に、特
に有孔度に着目することなく、通常の膜厚まで電解する
と、有孔度%を越える多孔質皮膜となる。
【0013】微孔質陽極酸化皮膜の厚さは、50〜30
00オングストロームの範囲で選ぶものとする。皮膜の
厚さが50オングストローム未満であると、皮膜を均一
に形成するのが難しくなり熱可塑性樹脂被覆膜との十分
な密着性が得られない。また、ピンホ−ルなどが生じて
アルミニウムが溶出する虞れがある。他方、皮膜の厚さ
が3000オングストロームを越えると、アルミニウム
の表面が微孔質陽極酸化皮膜による光の干渉によって、
黄色、紫色、白色などの外観を呈したり、成形時にクラ
ックが生じ易くなることから、製品外観やアルミニウム
溶出の観点から好ましくない。微孔質陽極酸化皮膜の特
に好ましい厚さは、100〜2000オングストローム
である。
【0014】微孔質陽極酸化皮膜の厚さは、アルミニウ
ム板の電解水溶液への浸漬時間(電解時間)、電解水溶
液の種類、電解質の濃度、電解液のpH、電解水溶液の
温度、印加電圧、電流密度などの電解条件により調節す
ることができる。電解時間は、電解条件により異なる
が、2〜200秒の範囲で選ぶことができる。
【0015】電解液としては、生成する微孔質陽極酸化
皮膜を溶解し難く、かつ無孔質の陽極酸化皮膜を生成す
る電解質の液であればよく、アジピン酸塩、酒石酸塩、
クエン酸塩、マロン酸塩およびケイ酸塩などの群から選
ばれる1種または2種以上を溶解した皮膜溶解性の低い
電解質水溶液を用いるとよいが、特に、これに限定され
るものではない。電解質水溶液中の電解質濃度は、2〜
150g/lが好ましい。電解質濃度が2g/lより低
濃度では皮膜むらが生じやすく、一方、150g/lを
越えると溶解し難く沈殿を生じることがあるからであ
る。
【0016】電解水溶液の温度は、40℃以上とするの
が好ましい。温度が40℃未満では、電解質の溶解性が
低く、液抵抗による電圧ロスが大きくなるからである。
温度が60℃を越えると加熱にコストを要するので、電
解水溶液の温度は、40℃〜60℃の範囲とするのがよ
く、中でも温度が50〜60℃の範囲であると、無孔質
の陽極酸化皮膜の含水量を少なくするのに効果的であ
り、特に好ましい。また、電解質水溶液中の水素イオン
濃度(pH)は、3〜8の範囲が好ましい。pHが3よ
り低いと陽極酸化皮膜は多孔質化する傾向にあり一方、
pHが8を越えると生成した皮膜が溶解したり、皮膜の
生成率が低下して所定の厚みが得られなくなるからであ
る。
【0017】この電解水溶液中で、アルミニウム板は、
連続的または断続的であっても陽極となるように電源に
接続されて電解される。陰極には、不溶性の導電材料が
用いられる。印加電圧は、目標とする皮膜の厚さに応じ
て調製し、おおむね3〜200Vである。電解する際の
電流には、直流電流が用いられ、電流密度は0.3〜1
0A/dm2程度である。電流密度が0.3A/dm2
満では、皮膜形成に長時間を要し、コイル状のアルミニ
ウム板を迅速に連続的に電解することができず、一方、
10A/dm2を越えると、皮膜やけなどの表面欠損が
生じ易くなり、いずれも好ましくない。
【0018】陽極酸化処理は、プレス加工などの加工を
施したアルミニウム板について行なうこともできるが、
コイル状に巻き取られた未加工の状態のアルミニウム板
を長尺に延ばして行なうのが好ましい。多量の素材アル
ミニウム板につき、迅速に陽極酸化処理を行うことがで
きるからである。
【0019】なお、微孔質陽極酸化皮膜には水分が含ま
れることがあるが、微孔質陽極酸化皮膜の含水量は、5
重量%以下のものが好ましい。これは、アルミニウム板
を熱可塑性樹脂被覆膜で被覆する際の加熱時に、微孔質
陽極酸化皮膜から水分が放出され、密着性を低下さる恐
れがあるからである。また、微孔質陽極酸化皮膜の中
に、リン酸塩、アジピン酸塩などの電解質化合物が含ま
れることがあるが、これら電解質化合物の残存量は3重
量%以下とするのが好ましい。電解質化合物の残存量が
3重量%を越えると、熱可塑性樹脂被覆膜との密着性が
低下したり、加工製品である成形体の性能に影響してく
る虞がある。
【0020】本発明に係る熱可塑性樹脂被覆アルミニウ
ム板は、上記微孔質陽極酸化皮膜の上に処理塗膜層を形
成する。上記処理塗膜層とは、シランカップリング剤、
エポキシ樹脂、脂肪酸、ヒドロキシ置換フェノールから
なる群から選ばれる1種を上記微孔質陽極酸化皮膜の上
に塗布して乾燥させて、形成させた塗膜層である。
【0021】上記シランカップリング剤とは、分子中に
二個以上の反応基をもつ有機ケイ素単量体を言い、二個
の反応基のうちの一方は、無機質(ガラス、金属など)
と化学結合する反応基であり、他方の反応基は、有機材
料(各種合成樹脂)と化学結合する反応基である。有機
材料と化学結合する反応基としては、ビニル基、アミノ
基、エポキシ基、アクリル基などがある。無機質である
アルミニウム板の微孔質陽極酸化皮膜と結合する反応基
は、特には限定されないが、例えばメトキシ基、エトキ
シ基、シラノ−ル基などがある。シランカップリング剤
の層は、Al−O−Siの結合を形成してアルミニウム
板と強固に結合し、熱可塑性樹脂とは、シランカップリ
ング剤中の有機官能基が反応して強固な結合力を発揮
し、アルミニウム板と熱可塑性樹脂被覆膜との間に強い
接着力が付与される。
【0022】かかるシランカップリング剤の例として
は、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチル
ジエトキシシラン等のアミノシランカップリング剤、ト
リメチルメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ジビニ
ルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメト
キシシランなどがある。本発明において、より好ましく
使用できるシランカップリング剤として、これに限定す
るわけではないが、上記アミノシランカップリング剤が
あげられる。
【0023】アルミニウム板表面の微孔質陽極酸化皮膜
の上へのシランカップリング剤の塗布量は、0.1〜1
000mg/m2が好ましい。シランカップリング剤を
塗布量が0.1mg/m2未満では、熱可塑性樹脂被覆
膜との間に十分な接着強度が得られず、1000mg/
2を越えると接着強度が飽和に達し、塗布量に比例せ
ず、またシラン結合し易くなり取り扱い難くなり、いず
れも好ましくない。
【0024】アルミニウム板表面の微孔質陽極酸化皮膜
の上へのシランカップリング剤は、シランカップリング
剤をアルコ−ルなどの揮発性溶媒によって希釈して塗布
するのが好ましい。塗布する方法は特に制限がなく、ロ
−ルコ−ト法、スプレ−コ−ト法、バ−コ−ト法、ディ
ッピング法などの従来から知られている方法によること
ができる。塗布した後は、溶媒などを揮発・飛散させて
乾燥させることが好ましい。
【0025】上記エポキシ樹脂の種類としては、エピク
ロルヒドリンとビスフェノールAとを反応させて得られ
るビスフェノールA型エポキシ樹脂や、ビスフェノール
Aを他のものに代えたビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂のほか、ノボラ
ック系エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリセリントリエー
テル型エポキシ樹脂、ポリグリシジルアミン型エポキシ
樹脂などを挙げることができる。このエポキシ樹脂にお
いては、分子量は330〜3000の範囲が、エポキシ
当量は150〜3000の範囲が好適である。
【0026】上記脂肪酸は、低級脂肪酸、高級脂肪酸い
ずれでもよく、その種類としては、パルミチン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベ
ヘニン酸などを挙げることができる。また、上記ヒドロ
キシ置換フェノールの種類としては、サリチルアルコー
ル、o−ヒドロキシメチル−P−クレゾールなどを挙げ
ることができる。
【0027】上記エポキシ樹脂、脂肪酸またはヒドロキ
シ置換フェノールは、単独で、または、メチルエチルケ
トン、アセトン、トリクレン、アルコールなどの揮発性
溶媒によって希釈して、上記微孔質陽極酸化皮膜の上に
塗布することができる。また、作業環境の汚染を防ぐ目
的で、上記エポキシ樹脂、脂肪酸またはヒドロキシ置換
フェノールなどの有効成分を水系の希釈剤で希釈し、水
系エマルジョンとして塗布することもできる。上記のよ
うに希釈する際には、有効成分の濃度を1〜60重量%
の範囲と選ぶのが好ましい。
【0028】塗布方法としては、グラビアロール法、リ
バースロール法、キスロール法、エアーナイフコート
法、ロ−ルコ−ト法、スプレ−コ−ト法、バ−コ−ト
法、ディップ法などの通常のコーティング方法を挙げる
ことができる。乾燥方法としては、常温で数時間放置す
る方法や、例えば80℃〜180℃程度の高温で焼き付
ける方法などを挙げることができる。なお、後者の焼き
付け乾燥を行う場合には、後記する250℃以上の熱処
理と同一ラインで行うのが効率的である。また、この焼
き付け乾燥と250℃以上の熱処理とを同時に行うこと
もできる。
【0029】上記エポキシ樹脂、脂肪酸、ヒドロキシ置
換フェノールから形成される塗膜の厚さは、0.01〜
10μm程度とするのがよい。また、この塗膜は、25
0℃以上で熱処理されて熱変性塗膜とされるのが好まし
い。このようにすることにより、アルミニウム板の表面
に形成された微孔質陽極酸化皮膜と、熱可塑性樹脂被覆
膜との接着強度を高めることができる。なお、上記温度
での熱処理によって接着強度が高まる理由は明確には説
明できないが、熱処理により上記エポキシ樹脂、脂肪
酸、ヒドロキシ置換フェノールが化学的に変性し、アル
ミニウム板および熱可塑性樹脂被覆膜と強固な結合力を
発揮するものと推察される。熱処理温度が250℃未満
であると熱変性が不足するため、この熱変性塗膜に熱可
塑性樹脂被覆膜を積層した際の密着性に劣るので、好ま
しくない。
【0030】本発明に係る熱可塑性樹脂被覆アルミニウ
ム板においては、上記処理塗膜層の上に熱可塑性樹脂被
覆膜が形成される。この熱可塑性樹脂としては、特に限
定されるものではなく、ポリエチレンテレフタレ−ト、
ポリブチレンテレフタレ−ト、エチレンテレフタレ−ト
またはブチレンテレフタレ−トの酸成分であるテレフタ
ル酸の一部を他の酸で置き換えた共重合ポリエステル樹
脂、またはエチレンテレフタレ−トまたはブチレンテレ
フタレ−トのエチレングリコ−ルの一部を他のアルコ−
ルで置き換えた共重合ポリエステル樹脂などのポリエス
テル系樹脂、またはこれらのポリエステル系樹脂の2種
以上をブレンドした樹脂混合物、ポリアミド6、ポリア
ミド66、共重合ポリアミド66−6、ポリアミド6−
10、ポリアミド7、ポリアミド12、ポリメタキシリ
レンアジパミドなどのポリアミド系樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合樹脂な
どのポリオレフィン類やマレイン酸などを用いて酸変性
したポリオレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト、ポリエ
チレンナフタレ−ト、フッ素系樹脂などの熱可塑性樹脂
が挙げられる。
【0031】これらの熱可塑性樹脂からなる被覆膜は、
単層でもよいし、または異なる樹脂被覆膜を2層以上含
む多層の被覆膜であってもよい。これらの熱可塑性樹脂
からなる被覆膜は、未延伸の無配向被覆膜であってもよ
いし、一方向または二方向に延伸配向させた被覆膜であ
ってもよい。熱可塑性樹脂からなる被覆膜の厚さは、5
〜100μmの範囲が好ましい。被覆膜の厚さが5μm
未満であると、アルミニウム板表面に均一に積層するこ
とが困難であり、さらに得られた熱可塑性樹脂被膜アル
ミニウム板を絞り加工や絞りしごき加工した際に樹脂層
に亀裂が生じやすく、性能が劣る。他方、100μmを
越えると経済的に不利となり、好ましくない。なお、熱
可塑性樹脂からなる被覆膜は、接着性や濡れ性を改良す
るために、あらかじめコロナ処理、コ−ティング処理ま
たは火炎処理などの表面処理を行ってもよい。
【0032】本発明に係る熱可塑性樹脂被覆アルミニウ
ム板の製造方法は、特に限定されるものではないが、加
熱溶融した熱可塑性樹脂をTダイ、Iダイなどのダイス
を装備した押出機により薄膜状に押し出しながらから直
接アルミニウム板の表面に押出して積層する押出法や、
樹脂の融点以上に加熱したアルミニウム板に、インフレ
ーション法、Tダイ法、カレンダー法などによってあら
かじめ製膜した熱可塑性樹脂被覆膜を当接させ、一対の
ラミネ−トロ−ルで両者を挟みつけて積層して被覆する
フィルムラミネ−ト法で行うことができる。製造方法
は、これら例示した方法に限定されるものではない。
【0033】この熱可塑性樹脂被覆アルミニウム板は、
任意の方法で成型加工し、熱可塑性樹脂被覆アルミニウ
ム板製の成形体を得ることができる。このような成型加
工方法の例としては、絞り法、絞り再絞り法、絞り引張
曲げ伸ばし法、絞りしごき法のようなプレス成形法をあ
げることができる。
【0034】本発明に係る熱可塑性樹脂被覆アルミニウ
ム板は、建造物の壁面材、仕切板材、意匠板材としての
用途を有する。また、この熱可塑性樹脂被覆アルミニウ
ム板製の成形体は、アルミニウム電解コンデンサ−の外
装用容器などとして使用することができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を、実施例および比較例により
具体的に説明するが、本発明は以下に記載の例に限定さ
れるものではない。以下の方法で調製した熱可塑性樹脂
被覆アルミニウム板を、次に記載の方法で評価した。 (a)有孔度:熱可塑性樹脂被覆アルミニウム板を、走
査型電子顕微鏡により10万倍に拡大して任意の10箇
所を観察し、この10箇所の観察結果からアルミニウム
板の表面に存在する孔の総面積を算出し、この総面積を
アルミニウム板の全面積で除して算出した。 (b)プレス加工性:各被覆板を用い、ランス順送り絞
り機により7段の絞り加工を行い、容器外面側が樹脂層
となるように10mmφ×20mm高さの円筒容器(し
ごき率20%)を100個作成し、層間の剥離状態を目
視観察した。そのときの層間剥離が全くなかったものを
良品とし、評価結果を良品率(%)で示した。
【0036】(c)かしめ加工性:上記10mmφ×2
0mm高さの円筒容器を、100rpmの回転速度で回
転させながら、厚さ3mmの円板状のかしめごま(側面
はR=1.5mmの半円状)を押し当てて、直径が7.
5mm(直径変化率=25%)になるようにかしめ加工
し、層間の剥離状態を目視観察した。100個の容器に
ついて確認し、層間剥離のなかったものを良品とし、評
価結果を良品率(%)で示した。 (d)10日後の経時変化:上記の「かしめ性」試験に
おいて使用した100個の容器について、加工してから
10日経過後の容器の層間の剥離状況について目視観察
した。層間剥離のなかったものを良品とし、評価結果を
良品率(%)で示した。 (e)総合評価:上記(a)〜(d)の総ての項目にお
いて合格品質のものを「○」と判定し、一項目でも不合
格品質のものを「×」と判定した。また、不合格品質で
はないが、合格品質より多少品質の劣る程度のものを
「△」と判定した。
【0037】[実施例1] <熱可塑性樹脂被覆アルミニウム板の調製>厚さが0.
3mmのアルミニウム(JIS1100)板の表面を、
10%水酸化ナトリウム水溶液で、50℃の温度で30
秒間エッチング処理した後、10%硝酸水溶液で中和処
理を行ない、10秒間水洗を行なった。ついで、このア
ルミニウム板を、2%アジピン酸アンモニウム水溶液
で、電解電圧を7V、電流密度3.0A/dm2とし、
120秒間の電解処理を施し、アルミニウム板の表面に
厚さが100オングストロームの無孔質陽極酸化皮膜を
形成した。電解処理を終了した後、アルミニウム板を3
0秒間水洗し、120℃の温度で乾燥した。このアルミ
ニウム板の無孔質陽極酸化皮膜の上に、エポキシシラン
カップリング剤を900mg/m2塗布して乾燥した後
に、アルミニウム板を250℃の温度に加熱し、カップ
リング剤を塗布した面に、厚さ15μのポリアミド6の
フィルムを積層し、ポリアミド樹脂被覆アルミニウム板
を得た。 <製品の評価方法>得られたポリアミド樹脂被覆アルミ
ニウム板につき、上記の評価方法で評価した結果を、表
1に示した。
【0038】[実施例2]実施例1に記載の例におい
て、電解電圧を70Vに代えたほかは、同例におけると
同様の手順で電解処理を施し、アルミニウム板の表面に
厚さが1000オングストロームの無孔質陽極酸化皮膜
を形成した。このアルミニウム板の無孔質陽極酸化皮膜
の上に、アミノシランカップリング剤を50mg/m2
塗布して乾燥した後に、アルミニウム板を250℃の温
度に加熱し、カップリング剤を塗布した面に厚さ15μ
のポリアミド6のフィルムを、同例におけると同様の手
順で積層し、ポリアミド樹脂被覆アルミニウム板を得
た。得られたポリアミド樹脂被覆アルミニウム板につ
き、上記の評価方法で評価した結果を、表1に示した。
【0039】[実施例3]実施例2に記載の例におい
て、厚さが1000オングストロームの無孔質陽極酸化
皮膜の上に、アミノシランカップリング剤を0.1mg
/m2の塗布量に代えたほかは、同例におけると同様の
手順で厚さ15μのポリアミド6のフィルムを積層し、
ポリアミド樹脂被覆アルミニウム板を得た。得られたポ
リアミド樹脂被覆アルミニウム板につき、上記の評価方
法で評価した結果を、表1に示した。
【0040】[実施例4]実施例1に記載の例におい
て、電解液を2%リン酸アンモニウム水溶液に代え、電
解電圧を140Vに代えて厚さが2000オングストロ
ームの無孔質陽極酸化皮膜を形成したほかは、同例にお
けると同様の手順でエポキシシランカップリング剤を5
0mg/m2塗布し、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムを積層し、ポリエステル樹脂被覆アルミニウム板を
得た。得られたポリエステル樹脂被覆アルミニウム板に
つき、上記の評価方法で評価した結果を、表1に示し
た。
【0041】[実施例5]実施例2に記載の例におい
て、電解液を2%ケイ酸ナトリウム水溶液に代え、電解
電圧を200Vに代えて厚さが2800オングストロー
ムの無孔質陽極酸化皮膜を形成したほかは、同例におけ
ると同様の手順でカップリング剤を塗布し、ポリアミド
6のフィルムを積層し、ポリアミド樹脂被覆アルミニウ
ム板を得た。得られたポリアミド樹脂被覆アルミニウム
板につき、上記の評価方法で評価した結果を、表1に示
した。
【0042】[実施例6]実施例1に記載の例におい
て、電解液を2%アジピン酸ンモニウム水溶液に代え、
電解電圧を180Vに代えて厚さが2500オングスト
ロームの無孔質陽極酸化皮膜を形成した。このアルミニ
ウム板の無孔質陽極酸化皮膜の上に、アクリルシランカ
ップリング剤を50mg/m2塗布して乾燥した後に、
アルミニウム板を250℃の温度に加熱し、カップリン
グ剤を塗布した面に厚さ15μの無水マレイン酸変性ポ
リプロピレンフィルムを積層し、ポリプロピレン樹脂被
覆アルミニウム板を得た。得られたポリプロピレン樹脂
被覆アルミニウム板につき、上記の評価方法で評価した
結果を、表1に示した。
【0043】[比較例1]実施例1に記載の例におい
て、電解電圧を3Vに代えたほかは同例におけると同様
の手順で電解処理を施し、アルミニウム板の表面に厚さ
が40オングストロームの無孔質陽極酸化皮膜を形成し
たほかは、同例におけると同様の手順で厚さ15μのポ
リアミド6のフィルムを積層し、ポリアミド樹脂被覆ア
ルミニウム板を得た。得られたポリアミド樹脂被覆アル
ミニウム板につき、上記の評価方法で評価した結果を、
表2に示した。
【0044】[比較例2]厚さが0.3mmのアルミニ
ウム(JIS1100)板の表面に、実施例1における
と同様の手順でエッチング処理を施した。この後、乾燥
後のクロムの塗布量を20mg/m2としてリン酸クロ
メート処理を施した。このリン酸クロメート処理面にア
ミノシランカップリング剤を50mg/m2塗布して乾
燥した後に、カップリング剤の塗布面に、厚さ15μの
ポリアミド6のフィルムを、同例におけると同様の手順
で積層し、ポリアミド樹脂被覆アルミニウム板を得た。
得られたポリアミド樹脂被覆アルミニウム板につき、上
記の評価方法で評価した結果を、表2に示した。
【0045】[比較例3]実施例2に記載の例におい
て、アミノシランカップリング剤の塗布量を0.07m
g/m2に代えたほかは、同例におけると同様の手順で
乾燥した後に、カップリング剤の塗布面に、厚さ15μ
のポリアミド6のフィルムを、同例におけると同様の手
順で積層し、ポリアミド樹脂被覆アルミニウム板を得
た。得られたポリアミド樹脂被覆アルミニウム板につ
き、上記の評価方法で評価した結果を、表3に示した。
【0046】[比較例4]実施例2に記載の例におい
て、電解液を10%硫酸水溶液に代え、電流密度を1.
0A/dm2とし、20℃の温度で、8秒間電解処理を
施し、アルミニウム板の表面に厚さが3000オングス
トロームの陽極酸化皮膜を形成した。陽極酸化皮膜の有
孔度は30%以上であった。この陽極酸化皮膜の上に、
アミノシランカップリング剤の塗布量を50mg/m2
として塗布して乾燥した後に、カップリング剤の塗布面
に、厚さ15μのポリアミド6のフィルムを、同例にお
けると同様の手順で積層し、ポリアミド樹脂被覆アルミ
ニウム板を得た。得られたポリアミド樹脂被覆アルミニ
ウム板につき、上記の評価方法で評価した結果を、表2
に示した。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】表1及び表2より、次のことが明らかとな
る。 (1)有孔度が5%以下の無孔質で、厚さが50〜30
00オングストロームの陽極酸化皮膜が形成されたアル
ミニウム板の陽極酸化皮膜に、シランカップリング剤を
塗布量0.1〜1000mg/m2の範囲で塗布され、
このシランカップリング剤の層の上に熱可塑性樹脂の被
覆膜を形成した樹脂被覆アルミニウム板は、プレス加工
性、かしめ加工性において優れ、加工してから10日間
経過しても、加工した部分の密着強度の低下が起こら
ず、層間剥離が生じない(実施例1〜実施例6参照)。 (2)有孔度が1%の無孔質であっても、厚さが40オ
ングストロームと薄い陽極酸化皮膜の場合には、プレス
加工性、かしめ加工性において劣り、加工してから10
日間経過すると、加工した部分の密着強度が低下し、層
間剥離が生じる(比較例1参照)。
【0050】(3)また、アルミニウム表面処理皮膜が
リン酸クロメート処理で形成された無孔質陽極酸化皮膜
でない場合や、陽極酸化皮膜であっても有孔度が30%
以上と微孔質でない場合には、プレス加工性は問題ない
ものの、かしめ加工性が劣り、加工した部分の密着強度
が経時的に低下し、層間剥離が生じる(比較例2および
比較例4参照)。 (4)有孔度が1%の無孔質で、陽極酸化皮膜の厚さが
50〜3000オングストロームの範囲内にあっても、
シランカップリング剤の塗布量が0.1mg/m 2に満
たない場合には、プレス加工性、かしめ加工性に劣り、
加工した部分の密着強度が経時的に低下し、層間剥離が
生じる(比較例3参照)。
【0051】次に、実施例7〜13及び比較例5〜8に
ついて説明する。このときのかしめ加工性の測定及び判
断は、下記の方法にしたがった。なお、他の測定及び判
断は、上記の通りである。 (c’)かしめ加工性:上記した直径10mm×高さ2
0mmの円筒容器を、100rpmの回転速度で回転さ
せながら、厚さ3mmの円板状のかしめごま(側面は半
径1.5mmの半円状)を押し当てて、直径が8mm
(直径変化率=20%)になるようにかしめ加工し、層
間の剥離状態を目視観察した。100個の容器について
確認し、層間剥離のなかったものを良品とし、評価結果
を良品率(%)で示した。
【0052】[実施例7] <熱可塑性樹脂被覆アルミニウム板の調製>厚さが0.
3mmのアルミニウム板(合金番号:A1100P H
24)の表面を、10%水酸化ナトリウム水溶液で、5
0℃の温度で30秒間エッチング処理した後、10%硝
酸水溶液で中和処理を行ない、10秒間水洗を行なっ
た。次いで、このアルミニウム板を、2%アジピン酸ア
ンモニウム水溶液で、電解電圧を7V、電流密度3.0
A/dm2として120秒間の電解処理を施し、アルミ
ニウム板の表面に厚さが100オングストロームの無孔
質陽極酸化皮膜を形成した。電解処理を終了した後、ア
ルミニウム板を30秒間水洗し、120℃の温度で乾燥
した。このアルミニウム板の無孔質陽極酸化皮膜の上
に、メチルエチルケトンに溶解させたビスフェノールA
型エポキシ樹脂(分子量:380、エポキシ当量:18
0〜200)を、ロールコーターにて塗布して常温で6
時間放置して乾燥させ、厚さが1μmの塗膜を形成し
た。この塗膜を350℃で熱処理して熱変性塗膜とし、
この熱変性塗膜の上に、厚さ15μmのポリアミド6の
被覆膜を積層し、ポリアミド樹脂被覆アルミニウム板を
得た。 <製品の評価>得られたポリアミド樹脂被覆アルミニウ
ム板につき、上記の評価方法で評価した結果を、表3に
示した。
【0053】[実施例8]実施例7に記載の例におい
て、電解電圧を70Vに、無孔質陽極酸化皮膜の厚さを
1000オングストロームにそれぞれ代えたほかは、同
例におけると同様の手順でポリアミド樹脂被覆アルミニ
ウム板を得た。得られたポリアミド樹脂被覆アルミニウ
ム板につき、上記の評価方法で評価した結果を、表3に
示した。
【0054】[実施例9]実施例7に記載の例におい
て、電解電圧を70Vに、無孔質陽極酸化皮膜の厚さを
1000オングストロームにそれぞれ代え、かつ、無孔
質陽極酸化皮膜の上に形成する塗膜を、オレイン酸から
なる塗膜に代えたほかは、同例におけると同様の手順で
ポリアミド樹脂被覆アルミニウム板を得た。得られたポ
リアミド樹脂被覆アルミニウム板につき、上記の評価方
法で評価した結果を、表3に示した。
【0055】[実施例10]実施例7に記載の例におい
て、電解水溶液を2%リン酸アンモニウム水溶液に、電
解電圧を140Vに、無孔質陽極酸化皮膜の厚さを20
00オングストロームに代え、かつ、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂からなる塗膜の厚さを0.1μmに、こ
の塗膜の熱処理温度を270℃に代えたほかは、同例に
おけると同様の手順でポリアミド樹脂被覆アルミニウム
板を得た。得られたポリアミド樹脂被覆アルミニウム板
につき、上記の評価方法で評価した結果を、表3に示し
た。
【0056】[実施例11]実施例7に記載の例におい
て、電解水溶液を2%ケイ酸ナトリウム水溶液に、電解
電圧を200Vに、無孔質陽極酸化皮膜の厚さを280
0オングストロームにそれぞれ代えたほかは、同例にお
けると同様の手順でポリアミド樹脂被覆アルミニウム板
を得た。得られたポリアミド樹脂被覆アルミニウム板に
つき、上記の評価方法で評価した結果を、表3に示し
た。
【0057】[実施例12]実施例7に記載の例におい
て、電解水溶液を2%アジピン酸アンモニウム水溶液
に、電解電圧を180Vに、無孔質陽極酸化皮膜の厚さ
を2500オングストロームにそれぞれ代えたほかは、
同例におけると同様の手順でポリアミド樹脂被覆アルミ
ニウム板を得た。得られたポリアミド樹脂被覆アルミニ
ウム板につき、上記の評価方法で評価した結果を、表3
に示した。
【0058】[実施例13]実施例7に記載の例におい
て、無孔質陽極酸化皮膜の上に形成する塗膜を、サリチ
ルアルコールからなる塗膜に代えたほかは、同例におけ
ると同様の手順でポリアミド樹脂被覆アルミニウム板を
得た。得られたポリアミド樹脂被覆アルミニウム板につ
き、上記の評価方法で評価した結果を、表3に示した。
【0059】[比較例5]実施例7に記載の例におい
て、電解電圧を3Vに、無孔質陽極酸化皮膜の厚さを4
0オングストロームにそれぞれ代えたほかは、同例にお
けると同様の手順でポリアミド樹脂被覆アルミニウム板
を得た。得られたポリアミド樹脂被覆アルミニウム板に
つき、上記の評価方法で評価した結果を、表4に示し
た。
【0060】[比較例6]実施例7に記載の例におい
て、アルミニウム板の表面に形成する皮膜を、リン酸ク
ロメート処理による皮膜(乾燥後のクロムの塗布量:2
0mg/m2)に代えたほかは、同例におけると同様の
手順でポリアミド樹脂被覆アルミニウム板を得た。得ら
れたポリアミド樹脂被覆アルミニウム板につき、上記の
評価方法で評価した結果を、表4に示した。
【0061】[比較例7]実施例7に記載の例におい
て、電解電圧を70Vに、無孔質陽極酸化皮膜の厚さを
1000オングストロームにそれぞれ代え、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂からなる薄膜の熱処理温度を20
0℃に代えたほかは、同例におけると同様の手順でポリ
アミド樹脂被覆アルミニウム板を得た。得られたポリア
ミド樹脂被覆アルミニウム板につき、上記の評価方法で
評価した結果を、表4に示した。
【0062】[比較例8]実施例7に記載の例におい
て、アルミニウム板の表面に形成する皮膜を、厚さが3
000オングストロームで有孔度が30%以上の陽極酸
化皮膜に代えたほかは、同例におけると同様の手順でポ
リアミド樹脂被覆アルミニウム板を得た。上記した陽極
酸化皮膜は、温度20℃の10%硫酸水溶液で、電解電
圧16V、電流密度1.0A/dm2の条件下で8秒間
の電解処理をアルミニウム板の表面に施して形成したも
のであった。この得られたポリアミド樹脂被覆アルミニ
ウム板につき、上記の評価方法で評価した結果を、表4
に示した。
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】表3および表4より、次のことが明らかと
なる。 (1)アルミニウム板の少なくとも片面に、厚さが50
〜3000オングストロームで有孔度が5%以下の無孔
質陽極酸化皮膜を形成し、この無孔質陽極酸化皮膜の上
に、エポキシ樹脂、脂肪酸、ヒドロキシ置換フェノール
からなる群から選ばれる1種を塗布して塗膜を形成し、
この塗膜の上に熱可塑性樹脂被覆膜を形成した熱可塑性
樹脂被覆アルミニウム板は、プレス加工性、かしめ加工
性において優れ、加工してから10日間経過しても、加
工した部分の密着強度の低下が起こらず、層間剥離が生
じない(実施例7〜実施例13参照)。 (2)有孔度が5%以下(無孔質)であっても、厚さが
40オングストロームと薄い陽極酸化皮膜の場合には、
プレス加工性、かしめ加工性において劣り、加工してか
ら10日間経過すると、加工した部分の密着強度が低下
し、層間剥離が生じる(比較例5参照)。
【0066】(3)アルミニウム板の表面に形成された
皮膜が、リン酸クロメート処理によって形成された場合
(すなわち陽極酸化皮膜でない場合)や、陽極酸化皮膜
であっても有孔度が5%以上の場合(すなわち無孔質で
ない場合)には、プレス加工性は問題ないものの、かし
め加工性において劣り、加工した部分の密着強度が経時
的に低下し、層間剥離が生じる(比較例6および比較例
8参照)。 (4)有孔度が5%以下(無孔質)で、陽極酸化皮膜の
厚さが50〜3000オングストロームの範囲内にあっ
ても、エポキシ樹脂を塗布して形成した塗膜の熱処理温
度が250℃未満である場合には、プレス加工性、かし
め加工性において劣り、加工した部分の密着強度が経時
的に低下し、層間剥離が生じる(比較例7参照)。
【0067】[実施例14〜16]実施例1に記載の例
において、電解電圧を70Vに代えたほかは、実施例1
と同様の手順で電解処理を施し、アルミニウム板の表面
に厚さが1000オングストロームの無孔質陽極酸化皮
膜を形成した。このアルミニウム板の無孔質陽極酸化皮
膜の上に、表5に示すシランカップリング剤を50mg
/m2塗布して乾燥した後に、アルミニウム板を250
℃の温度に加熱し、カップリング剤を塗布した面に厚さ
15μのポリアミド6のフィルムを実施例1と同様の手
順で被覆し、ポリアミド樹脂被覆アルミニウム板を得
た。得られたポリアミド樹脂被覆アルミニウム板につ
き、上記の評価方法及び下記の剥離強度評価試験で評価
した結果を、表5に示した。
【0068】(剥離強度評価試験)熱可塑性樹脂被覆ア
ルミニウム板を元の厚みに対して40%になるまでに圧
延したものを試料とする。この試料について、熱可塑性
樹脂被覆を20mm幅で180度方向に、50mm/m
inの速度で剥離したときの最大荷重を剥離強度とし
た。
【0069】
【表5】
【0070】表5より、次のことが明らかとなる。有孔
度が2%以下の無孔質で、厚さが1000オングストロ
ームの陽極酸化被膜が形成されたアルミニウム板にシラ
ンカップリング剤を50mg/m2塗布され、このシラ
ンカップリング剤の層の上に熱可塑性樹脂の被覆膜を形
成した樹脂被覆アルミニウム板は、プレス加工性、かし
め加工性において優れ、加工してから10日経過して
も、加工した部分の密着強度の低下が起こらず、層間剥
離が生じない。また、剥離強度については、アミノシラ
ンカップリング剤が最も高い数値を示しており、効果が
高いといえる。
【0071】[実施例17]厚さが0.3mmのアルミ
ニウム板(合金番号:A1100P H24)の表面
を、10%水酸化ナトリウム水溶液で、50℃の温度で
30秒間エッチング処理した後、10%硝酸水溶液で中
和処理を行ない、10秒間水洗を行なった。次いで、こ
のアルミニウム板を10%硫酸溶液に浸漬し、次いで、
5%硫酸中、20℃で電解電圧を15V、電流密度1.
0A/dm2として10秒間の電解処理を施し、アルミ
ニウム板の表面に厚さが300オングストロームの微孔
質陽極酸化皮膜を形成した。この皮膜の有孔度は25%
であった。電解処理を終了した後、アルミニウム板を3
0秒間水洗し、120℃の温度で乾燥した。このアルミ
ニウム板の無孔質陽極酸化皮膜の上に、アミノシランカ
ップリング剤を50mg/m2塗布して乾燥した後に、
アルミニウム板を250℃の温度に加熱し、カップリン
グ剤を塗布した綿に厚さ15μmのポリエチレンテレフ
タレートフィルムを積層し、ポリエステル樹脂被覆アル
ミニウム板を得た。得られたポリエステル樹脂被覆アル
ミニウム板につき、上記の評価方法で評価した結果を、
表6に示した。
【0072】
【表6】
【0073】
【発明の効果】本発明は、以上詳細に説明したとおりで
あり、次のような特別に有利な効果を奏し、その産業上
の利用価値は極めて大である。 1.本発明に係る熱可塑性樹脂被覆アルミニウム板は、
絞り加工や絞りしごき加工などの加工を施す際に、層間
剥離や被覆樹脂層にクラックが発生し難く、樹脂被覆膜
に亀裂が発生し難く、かつ、樹脂被覆膜がアルミニウム
板から容易に剥離することがない。
【0074】2.本発明に係る熱可塑性樹脂被覆アルミ
ニウム板は、加工密着性および加工後密着性に優れてお
り、加工した後に時間が経過しても、加工した部分の密
着強度の低下が起こらず、特開平1−66030号公報
や特開平2−18043号公報によって提案されている
ような成形加工後の熱処理は不要であり、製造工程を簡
素化できる。
【0075】3.本発明に係る熱可塑性樹脂被覆アルミ
ニウム板は、アルミニウム電解コンデンサ−用外装容器
などの成形体製造用に極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01G 9/08 H01G 9/08 F (72)発明者 坂田 修裕 滋賀県長浜市三ッ矢町5番8号 三菱樹脂 株式会社長浜工場内 (72)発明者 山口 恵太郎 静岡県裾野市平松85 三菱アルミニウム株 式会社技術開発センター内 Fターム(参考) 4F100 AA19B AB10A AH06C AK01D AK33C AK46 AK53C BA04 BA07 BA10A BA10D DJ00B EH46C EJ42C EJ64C GB16 JB16D JK14 YY00C

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム板の少なくとも片面に、微
    孔質陽極酸化皮膜を形成し、さらにこの微孔質陽極酸化
    皮膜の上に処理塗膜層を形成し、この塗膜層の上に熱可
    塑性樹脂被覆膜を形成した熱可塑性樹脂被覆アルミニウ
    ム板。
  2. 【請求項2】 微孔質陽極酸化被膜の有孔度が5%以下
    である請求項1に記載の熱可塑性樹脂被覆アルミニウム
    板。
  3. 【請求項3】 上記処理塗膜層は、シランカップリング
    剤、エポキシ樹脂、脂肪酸、ヒドロキシ置換フェノール
    からなる群から選ばれる1種を塗布して形成された塗膜
    層である請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂被覆アル
    ミニウム板。
  4. 【請求項4】 上記シランカップリング剤がアミノシラ
    ンカップリング剤である請求項3に記載の熱可塑性樹脂
    被覆アルミニウム板。
  5. 【請求項5】 上記シランカップリング剤の塗布量は、
    0.1〜1000mg/m2である請求項3又は4に記
    載の熱可塑性樹脂被覆アルミニウム板。
  6. 【請求項6】 上記のエポキシ樹脂、脂肪酸、ヒドロキ
    シ置換フェノールからなる群から選ばれる1種を塗布し
    て形成された塗膜層が、250℃以上で熱処理された熱
    変性塗膜である、請求項3に記載の熱可塑性樹脂被覆ア
    ルミニウム板。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載の熱可
    塑性樹脂被覆アルミニウム板を成形加工した熱可塑性樹
    脂被覆アルミニウム板製の成形体。
  8. 【請求項8】 アルミニウム電解コンデンサ−用外装容
    器として使用される請求項7に記載の熱可塑性樹脂被覆
    アルミニウム板製の成形体。
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