JP2002154274A - 熱転写受容シートの製造方法 - Google Patents

熱転写受容シートの製造方法

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JP2002154274A
JP2002154274A JP2000352609A JP2000352609A JP2002154274A JP 2002154274 A JP2002154274 A JP 2002154274A JP 2000352609 A JP2000352609 A JP 2000352609A JP 2000352609 A JP2000352609 A JP 2000352609A JP 2002154274 A JP2002154274 A JP 2002154274A
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Hiroshi Tsukamoto
浩史 塚本
Naoki Kubo
直樹 久保
Yoshihiro Shimizu
良浩 清水
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シート状支持体の両表面上に受容層を有する受
容シートの製造の際に、受容層表面の光沢低下や、受容
層表面の融着を生じることのない製造方法を提供する。 【解決手段】シート状支持体と、前記シート状支持体の
両面に受容層を有する熱転写受容シートの製造方法にお
いて、前記シート状支持体の表裏面に、染着性樹脂と架
橋剤を含有する塗布液を塗布、乾燥させて受容層を形成
し、両受容層表面に融着防止シートを重ね合わせ、熱処
理を施して受容層を硬化させる熱転写受容シートの製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写受容シート
(以下、受容シートと称す)の製造方法に関するもので
ある。さらに詳しく述べるならば、本発明は、シート状
支持体の両表面上に受容層を形成する際に、受容層表面
の融着を生じることのない、受容シートの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】サーマルプリンター、特に鮮明なフルカ
ラー画像がプリント可能な染料熱転写プリンターが注目
されてきた。染料熱転写プリンターは、染料インクシー
トに、受容シートの染料染着性樹脂を含む受容層を重ね
合わせ、サーマルヘッドなどから供給される熱により、
染料層の所要箇所の染料を所定濃度だけ受容層上に転写
して画像を形成するものである。インクシートは、イエ
ロー、マゼンタおよびシアンの3色、あるいはこれにブ
ラックを加えた4色の染料からなる。フルカラー画像
は、インクシートの各色の染料を受容シートに順に繰り
返し転写することによって得られる。
【0003】サーマルプリンターの発達と、コンピュー
ターによるデジタル画像処理の発達にともない、得られ
る画像は格段に向上し、熱転写方式はその市場を拡大し
ている。代表的なものとしては、印刷やデザインの校正
刷りや出力、医療分野における内視鏡や、CTスキャン
の画像出力、アミューズメント分野での顔写真やカレン
ダー、証明写真分野でのIDカードやクレジットカード
への出力等が挙げられる。
【0004】従来の受容シートは、支持体の片面のみに
受容層を設けた構成が一般的であるが、受容層を支持体
の両面に設けることにより、一枚の受容シートの両面に
印画できるので、省スペースや省資源につながり、例え
ば、受容シート複数枚を綴じて本の形式にできること
等、新たな用途が期待される。
【0005】受容層としては一般に熱硬化樹脂が用いら
れ、受容層用樹脂を塗布した後、熱処理等により硬化せ
しめる必要がある。この際、受容層同士が重なっている
と、両面未硬化の状態で相溶性の極めてよい樹脂が接触
し、熱処理時に融着を起し易い。このような現象を回避
する手段として、受容層に酸化珪素、アルミナ、ポリメ
チルメタクリレート等の微粉末などの顔料を含有させ、
受容層面の平滑度を下げる方法が提案されている(特許
第2736411号公報)。しかし、受容層面の光沢低
下は避けられず、商品価値が下がる。支持体の両面に受
容層を設けた受容シートの開発においては、上記の如き
問題点の改善が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、シート状支
持体の両表面上に受容層を有する受容シートの製造の際
に、受容層表面の光沢低下や、受容層表面の融着を生じ
ることのない製造方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の熱転写受容シー
トの製造方法は、シート状支持体と、前記シート状支持
体の両面に受容層を有する熱転写受容シートの製造方法
において、前記シート状支持体の表裏面に、染着性樹脂
と架橋剤を含有する塗布液を塗布、乾燥させて受容層を
形成し、両受容層表面に融着防止シートを重ね合わせ、
熱処理を施して受容層を硬化させることを特徴とするも
のである。本発明の熱転写受容シートの製造方法におい
て、前記融着防止シートとしては、ポリオレフィン系フ
ィルム又はポリエステル系フィルムが好ましい。
【0008】本発明の熱転写受容シートの製造方法にお
いて、前記融着防止シートの、受容層表面に接する表面
上のJIS P 8119に基づくベック平滑度は、
5,000秒以下が好ましい。又、本発明の熱転写受容
シートの製造方法において、前記融着防止シートが、受
容層表面と接する表面上に離型剤層を有するのが好まし
い。更に、本発明の熱転写受容シートの製造方法におい
て、前記シート状支持体の表裏面に、染着性樹脂と架橋
剤を含有する塗布液を塗布、乾燥させて受容層を形成
し、前記シート状支持体の受容層表面に融着防止シート
を重ねてロール状に巻取り、熱処理を施して受容層を硬
化させるのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の受容シートを用いる熱転
写プリンターとしては、染料熱転写プリンターが使用さ
れ、染料インクシートの染料層に、受容シートの染着性
受容層を重ね合わせ、サーマルヘッドなどから供給され
る熱により、染料層の所要個所の染料を所定濃度だけ受
容層上に転写して画像を形成するものである。例えば、
イエロー、マゼンタおよびシアンの3色を受容シートに
順に繰り返し転写することによってフルカラー画像が得
られる。
【0010】本発明の受容シートには、シート状支持体
の両面に染着性受容層を有することを特徴とするもので
あり、シート状支持体としては、一般に多層構造基材が
用いられる。積層に際し、基材表層には、特に限定され
るものではないが、印画された画質の均一性や階調性の
点から、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフ
ィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン等を主成分とした延伸プラスチックフ
ィルムや、ポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂を主成分
とする多層構造フィルム、及び合成紙類等が用いられ
る。
【0011】また、多層構造基材の芯材層としては、セ
ルロースパルプを主成分とする紙、コート紙、アート
紙、キャスト紙、少なくとも一方に熱可塑性樹脂層を設
けたラミネート紙等、または、合成樹脂を主成分とする
ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリスチ
レン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリ
塩化ビニル等のフィルムが用いられる。
【0012】積層方法としては、特に限定されるもので
はないが、ウェットラミネート、エキストルージョンラ
ミネート、ドライラミネート、ワックスラミネート等の
公知の技術が用いられてもよく、一般にドライラミネー
ト法が用いられる。ドライラミネート接着剤としてはポ
リエーテル系、ポリエステル系などの接着剤を用いるこ
とができる。また、本発明で得られる積層基材は、20
〜300μmの厚さを有することが好ましい。
【0013】受容シート表面の受容層は、染着性樹脂と
架橋剤を含有する塗布液を塗布、乾燥してキュアリング
した層である。染着性樹脂としては、特に限定するもの
ではないが、セルロースアセテートブチレートなどのセ
ルロース系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、等の熱可塑性樹脂が用いられ
る。これらの樹脂は、併用する架橋剤に対して反応性の
官能基を有していることが必要であり、例えば水酸基、
アミノ基等を有する。
【0014】架橋剤としては、一般に熱硬化性架橋剤が
用いられ、特に限定するものではないが、例えばイソシ
アネート化合物およびエポキシ化合物、等が用いられ
る。受容層は染着性樹脂を主成分とし、架橋剤の含有率
は、受容層中の染着性樹脂成分に対して、0.5〜30
重量%程度が好ましい。架橋剤の含有率が少な過ぎると
画像記録時に受容層とリボンが熱融着を生じ易くなり、
また多過ぎると転写感度が低下する傾向がある。
【0015】イソシアネート化合物としては、分子中に
イソシアネート基を2個以上、好ましくは3又は4個含
有する多官能ポリイソシアネート化合物が好ましく使用
される。多官能ポリイソシアネート化合物としては、例
えば、2,4−トリレンジイソシアネ−ト(2,4−T
DI)、2,6−TDI、ジフェニルメタン−4,4´
−ジイソシアネート(MDI)、水素化MDI、1,5
−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタント
リイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XD
I)、水素化XDI、メタキシリレンジイソシアネート
(MXDI)、3,3´−ジメチル−4,4´−ジフェ
ニレンジイソシアネート(TODI)等の芳香族系イソ
シアネートや、イソホロンジイソシアネート(IPD
I)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(T
MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HD
I)、ジメチルジイソシアネート(DDI)等の脂肪族
系イソシアネート等、これらのイソシアネート化合物同
士の反応物であるアダクト体、ビウレット体、イソシア
ヌレート体、或いはこれらのポリイソシアネートとトリ
メチロールプロパン等の多価アルコール類との付加物な
どが、好ましく使用される。
【0016】本発明の受容層中には、必要に応じて、融
着防止剤、有色顔料、有色染料、蛍光染料、可塑剤、酸
化防止剤、顔料、紫外線吸収剤等も添加してもよい。融
着防止剤として滑剤および離型剤等が用いられ、例え
ば、アミノ変性もしくはヒドロキシ変性シリコーンオイ
ル等のシリコーンオイル、アクリルシリコーン樹脂など
のシリコーン系樹脂、シリコーンオイルとイソシアネー
トのプレポリマー、シリコーン化合物、フッ素化合物、
燐酸エステル化合物、および脂肪酸エステル化合物等で
ある。また紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール
系、ベンゾフェノン系、フェニルサリシレート系および
シアノアクリレート系化合物等が用いられる。これら受
容層成分は架橋剤を介して架橋反応を起こしてもよい。
更にシート状支持体と受容層の間、もしくは受容層上に
導電性高分子や導電性無機顔料等を含有する帯電防止層
を設けることも勿論可能である。
【0017】受容層の塗工量は、1〜12g/m2、好
ましくは3〜10g/m2の範囲で調節される。因み
に、受容層の塗工量が1g/m2未満では、受容層が基
材表面を完全に覆うことができず、画質の低下を招いた
り、サーマルヘッドの加熱により受容層とインクシート
が接着してしまう融着トラブルが発生することがある。
一方、受容層の塗工量が12g/m2以上だと、効果が
飽和し不経済であるばかりでなく、受容層の強度が不足
したり、受容層の厚みが増し基材の断熱効果が十分に発
揮されず、画像濃度が低下することがある。
【0018】染着性樹脂を含む受容層に熱処理を施して
受容層を硬化せしめる方法については、染着性樹脂を含
む受容層が十分な強度や堅牢性を有しておればよく、適
宜、温度、時間等を考慮してキュアリングを行えばよ
い。特に限定するものではないが、例えば、受容層がイ
ソシアネート化合物等の架橋剤を含んでいる場合には、
30〜70℃の温度範囲で、1〜10日程度のキュアリ
ングが好ましく、必要に応じて湿度等も調節される。
【0019】本発明において、受容層表面同士の融着を
防ぐために染着性樹脂を含む塗布層(未硬化受容層)の
表面と重ね合わせる融着防止シートとしては、例えばセ
ルロースパルプを主成分とする紙、グラシン紙、コート
紙、アート紙、キャスト紙、少なくとも一方に熱可塑性
樹脂層を設けたラミネート紙等、或いはポリエチレン、
ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステ
ル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポ
リビニルアルコール、ポリ塩化ビニル等のフィルムが使
用される。好ましくはポリオレフィン系フィルム、ポリ
エステル系フィルムが用いられる。又前記受容シートの
シート状支持体として用いられるような多層構造基材を
使用することも可能である。
【0020】一般に市販されているフィルムの表面に
は、コロナ処理や、ポリウレタン系、ポリエーテル系樹
脂層を形成して易接着処理を施している場合があり、未
硬化受容層とを接触させて熱処理を行うと、融着し易く
なる傾向がある。従って、融着防止シートとしては易接
着処理されていない未処理表面を有しているものが好ま
しい。
【0021】受容層表面と重ね合せて使用される融着防
止シート表面のベック平滑度は、一般には約12,00
0秒以下であり、好ましくは5,000秒以下、より好
ましくは50〜3,000秒の範囲である。シート表面
のベック平滑度が過度に高い場合には、シート表面と未
硬化受容層表面との接触面積が増加して融着し易くなる
傾向があり、一方、ベック平滑度が低過ぎると、シート
の表面形状が転写して受容層表面の光沢が低下する場合
がある。なお本発明のベック平滑度は、JISP 81
19に基づくものである。
【0022】融着防止シートの平滑度を調整する方法と
しては、例えばフィルムの場合には、フィルムを形成す
る高分子樹脂中に無機又は有機の顔料を添加してもよ
く、そのサイズ、添加量、及び延伸条件等により調整す
ることが可能である。更に、フィルム表面上に適宜顔料
を含む平滑度調整層を設けて平滑度をコントロールする
ことも可能である。例えば、無機顔料としては、二酸化
チタン、硫化亜鉛、酸化亜鉛、硫酸カルシウム、亜硫酸
カルシウム、硫酸バリウム、クレー、焼成クレー、タル
ク、カオリン、炭酸カルシウム、シリカ、珪酸カルシウ
ム等、又、有機顔料としては、スチレン樹脂、アクリル
樹脂、ポリオレフィン樹脂、ナイロン樹脂、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル樹脂、フェノール樹脂、ベンゾ
グアナミン樹脂およびこれらの架橋体等が挙げられる。
【0023】融着防止シート表面上に離型剤層を有して
いてもよく、離型剤としてはワックス、界面活性剤、シ
リコーン等があり、受容層の性質に合せて適宜選択され
る。好ましくはシリコーンが使用され、更に好ましく
は、熱処理などで反応し、硬化するタイプのシリコーン
オイルが用いられ、加工も容易である。具体的には、ア
ミノ変性シリコーンオイルとエポキシ変性シリコーンオ
イルの反応硬化物が示され、アミノ変性シリコーンオイ
ルとしては、KF−393、KF−857、KF−85
8(以上、信越化学工業製)等が挙げられ、エポキシ変
性シリコーンオイルとしては、KF−100T、KF−
101、KF−60−164、KF−107(以上、信
越化学工業製)等が挙げられる。
【0024】上記のシリコーンの融着防止シート上への
形成方法は、特に限定されない。例えば、エポキシ変性
シリコーンとアミノ変性シリコーンオイルと溶剤を適当
な比率で混合し、融着防止シート上に塗工、その後乾
燥、熱処理して硬化させればよい。本発明の受容シート
の受容層や、融着防止シートの離型剤層等の被覆層は、
バーコーター、グラビアコーター、カンマコーター、ブ
レードコーター、エアーナイフコーター、ゲートロール
コーターなどのコーターを用いて塗工、乾燥して形成す
ることができる。
【0025】未硬化受容層と融着防止シートを重ねる際
に特に指定の方法はない。例えば、ロール状のシート状
支持体を繰り出して、シート状支持体の両面に受容層を
形成しながら、同時にロール状の融着防止シートを繰り
出して未硬化の受容層面に重ね合せ、融着防止シートと
受容シートを、再びロール状に巻き取った状態で熱処理
を施し、受容層を硬化させてもよい。
【0026】受容シートに融着防止シートを挟みこんで
ロール状に巻き取る方法の場合には、必然的に融着防止
シートの両表面が受容層に接触する。従って、融着防止
シートの両表面のベック平滑度は、5,000秒以下が
好ましく、50〜3,000秒の範囲がより好ましい。
又、前述の離型剤層を融着防止シートの両表面上に形成
してもよい。実際に画像を記録する際には、融着防止シ
ートを取除いて断裁し、枚葉として使用してもよく、又
ロール形態の場合には、融着防止シートを予め除いて巻
き直して使用してもよいし、或いは融着防止シートを挟
み込んだまま装着して、記録時に融着防止シートを除き
ながら画像記録を行うことも可能である。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるもの
ではない。尚、実施例中の「部」および「%」は、すべ
て「重量部」および「重量%」を示す。
【0028】実施例1 コート紙(商標:OKトップコートN、127.9g/m
2、王子製紙製)を使用し、その両面上に、ポリプロピ
レン樹脂を主成分とし、無機顔料を含有し、二軸延伸さ
れた厚さ50μの多層構造フィルム(商標:ユポFPG
50、王子油化合成紙製)をウレタン系接着剤でドライ
ラミネート方式で積層、貼合して、シート状支持体を作
製した。前記シート状支持体の片面上に、下記受容層用
塗工液Aを用いて、固形分塗工量が8g/m2となるよ
うに塗工し、乾燥(120℃、1分間)して受容層を形
成し、更にこのシート状支持体の他の面にも同様に受容
層を形成した後、両受容層の表面上に、融着防止シート
として二軸延伸ポリエステル(PET)フィルム(商
標:エステルフィルムE5000、東洋紡績製)を重ね
合わせてガラス版に挟み込み、20kPaの圧力下、5
0℃にて1週間熱処理を行い、受容層を硬化せしめて、
受容シートを作製した。ここで用いたPETフィルムに
は易接着処理はされておらず、受容層接触面のベック平
滑度は100,000秒であった。
【0029】 「受容層用塗工液A」 ポリエステル樹脂(商標:バイロン200、東洋紡績製) 100部 シリコーン樹脂(商標:KF101、信越化学製) 3部 イソシアネート(商標:タケネートD−140N、武田薬品製) 5部 トルエン 300部
【0030】実施例2 融着防止シートとして、二軸延伸ポリプロピレンフィル
ム(商標:トヨパールP6035、東洋紡績製)を用い
た以外は、実施例1と同様にして受容シートを作製し
た。ここで用いた二軸延伸ポリプロピレンフィルムには
易接着処理はされておらず、受容層接触面のベック平滑
度100,000秒であった。
【0031】実施例3 融着防止シートとして、ポリプロピレン樹脂を主成分と
し、無機顔料を含有し、二軸延伸された厚さ50μの多
層構造フィルム(商標:ユポFPG50、王子油化合成
紙製、受容層接触面のベック平滑度300秒)を用いた
以外は、実施例1と同様にして受容シートを作製した。
【0032】実施例4 融着防止シートとして、PETフィルム上に樹脂を主成
分とするコート層を設けたフィルム(商標:WE−11
0、日清紡績製、受容層接触面のベック平滑度2,50
0秒)を用いた以外は、実施例1と同様にして受容シー
トを作製した。
【0033】実施例5 融着防止シートとして、易接着処理として厚さ1μmの
ポリウレタン系接着剤層が設けられているPETフィル
ム(受容層接触面のベック平滑度100,000秒)を
用いた以外は、実施例1と同様にして受容シートを作製
した。
【0034】実施例6 [融着防止シートの作製]PETフィルムの片面に、下記
離型剤層用塗工液を塗布し、100℃で1分乾燥し、さ
らに60℃にて3日熱処理して、厚さ1μmの離型剤層
を形成して融着防止フィルムを作製した。 「離型剤層用塗工液」 アミノ変性シリコーンオイル(商標:KF−393、信越化学製) 10部 エポキシ変性シリコーンオイル(商標:X−22−343、信越化学製)10部 メチルエチルケトン 300部 次に、前記作製した融着防止フィルムを、離型剤層表面
が未硬化の受容層表面に接触するようにして熱処理を行
った以外は、実施例1と同様にして受容シートを作製し
た。
【0035】実施例7 実施例1と同様にしてシート状支持体の両面に受容層を
形成した後、融着防止シートとして、ポリプロピレン樹
脂を主成分とし、無機顔料を含有し、二軸延伸された厚
さ50μの多層構造フィルム(商標:ユポFPG50、
王子油化合成紙製)を用いて、未硬化の受容層面に重ね
合わせながら、受容シートと融着防止シートをロール状
に巻き取って、50℃にて1週間熱処理を行い、受容層
を硬化せしめて受容シートを作製した。ここで用いた多
層構造フィルムのベック平滑度は、表面側が300秒、
裏面側が350秒であった。
【0036】実施例8 [融着防止シートの作製]実施例6と同様にして、PET
フィルムの片面に離型剤層用塗工液を塗布し、100℃
で1分乾燥して離型剤層を形成し、このPETフィルム
の他の面にも同様に離型剤層を形成し、更に60℃にて
3日熱処理して、PETフィルムの両面に厚さ1μmの
離型剤層を形成して融着防止フィルムを作製した。次
に、実施例1と同様にしてシート状支持体の両面に受容
層を形成した後、前記作製した融着防止フィルムを用
い、未硬化の受容層面に重ね合わせながら、受容シート
と融着防止フィルムをロール状に巻き取って、50℃に
て1週間熱処理を行い、受容層を硬化せしめて受容シー
トを作製した。
【0037】比較例1 融着防止フィルムを使用しないで、未硬化の受容層表面
同士を直接重ね合わせて熱処理を行った以外は、実施例
1と同様にして受容シートを作製した。
【0038】比較例2 受容層塗工用液Aの代わりに、受容層用塗工液Bを用い
て受容層を形成し、且つ融着防止フィルムを使用しない
で、受容層表面同士を直接重ね合わせて熱処理を行った
以外は、実施例1と同様にして受容シートを作製した。 「受容層用塗工液B」 ポリエステル樹脂(商標:バイロン200、東洋紡績製) 100部 シリコーン樹脂(商標:KF101、信越化学製) 3部 イソシアネート(商標:タケネートD−140N、武田薬品製) 5部 水酸化アルミニウム(商標:ハイジライトH−42、昭和電工製、 平均粒子径:1μm) 10部 トルエン 300部
【0039】評価 各実施例及び比較例における、受容層硬化前後の受容シ
ートについて、下記のような項目について評価を行い、
表1に示した。 「受容層融着評価」受容層硬化処理における、受容層同
士、及び受容層と融着防止フィルムとの融着程度の評価
として、硬化処理前後の受容層表面の光沢度(20°反
射、JISZ 8764に準じる)をそれぞれ測定し、
受容層硬化前後の光沢度比(=硬化処理後受容層の光沢
度/硬化処理前受容層の光沢度)を求めて、下記基準で
判定した。実用的に、Aは優れており、Bは良好、Cは
普通、Dは欠陥がある。 A:光沢度比が0.95以上。 B:光沢度比が0.9以上から0.95未満。 C:光沢度比が0.8以上から0.9未満。 D:光沢度比が0.8未満である。
【0040】「硬化後受容層光沢度」受容層硬化処理後
に得られた受容層表面の光沢度(20°反射)につい
て、下記基準でで判定した。実用的に、Aは優れてお
り、Bは普通、Cは不十分である。 A:硬化後受容層光沢度が70%以上。 B:硬化後受容層光沢度が40%以上から70%未満。 C:硬化後受容層光沢度が40%未満。
【0041】
【表1】
【0042】上記の結果より、各実施例における受容層
表面と融着防止フィルム表面との融着の程度は、実用に
適しており、又実施例3,4のように融着防止フィルム
表面のベック平滑度は低目の方が、融着防止効果は優れ
ていることが判る。一方比較例1において、受容層表面
同士を直接重ね合わせた場合には、融着が著しく光沢も
不十分となる。又、比較例2で、一方の受容層に顔料と
して水酸化アルミニウムを含有せしめることにより、受
容層同士の融着は防止されるが、十分な光沢は得られな
い。
【0043】
【発明の効果】本発明により、支持体の両表面に受容層
を有する受容シートを、受容層表面の光沢低下がなく、
受容層表面の融着を生じることなく製造することが可能
となり、実用上産業界に寄与するところは大である。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H111 AA27 CA03 CA05 CA11 CA13 CA14 CA30 CA33 DA04 4D075 AC43 AE03 BB26Z CA07 DA04 DB36 DB48 DC21 EA05 EB45

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状支持体と、前記シート状支持体の
    両面に受容層を有する熱転写受容シートの製造方法にお
    いて、前記シート状支持体の表裏面に、染着性樹脂と架
    橋剤を含有する塗布液を塗布、乾燥させて受容層を形成
    し、両受容層表面に融着防止シートを重ね合わせ、熱処
    理を施して受容層を硬化させることを特徴とする熱転写
    受容シートの製造方法。
  2. 【請求項2】前記融着防止シートが、ポリオレフィン系
    フィルム又はポリエステル系フィルムである請求項1記
    載の熱転写受容シートの製造方法。
  3. 【請求項3】前記融着防止シートの、受容層表面に接す
    る表面上のJIS P8119に基づくベック平滑度
    が、5,000秒以下である請求項1又は2記載の熱転
    写受容シートの製造方法。
  4. 【請求項4】前記融着防止シートが、受容層表面と接す
    る表面上に離型剤層を有する請求項1〜3のいずれかに
    記載の熱転写受容シートの製造方法。
  5. 【請求項5】前記シート状支持体の表裏面に、染着性樹
    脂と架橋剤を含有する塗布液を塗布、乾燥させて受容層
    を形成し、前記シート状支持体の受容層表面に融着防止
    シートを重ねてロール状に巻取り、熱処理を施して受容
    層を硬化させる請求項1記載の熱転写受容シートの製造
    方法。
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