JPH10278440A - 熱転写受容シートの製造方法 - Google Patents

熱転写受容シートの製造方法

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JPH10278440A
JPH10278440A JP9089160A JP8916097A JPH10278440A JP H10278440 A JPH10278440 A JP H10278440A JP 9089160 A JP9089160 A JP 9089160A JP 8916097 A JP8916097 A JP 8916097A JP H10278440 A JPH10278440 A JP H10278440A
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sheet
layer
film
film layer
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JP9089160A
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Hiroshi Tsukamoto
浩史 塚本
Toshikazu Onishi
俊和 大西
Shigeo Hayashi
滋雄 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】染料熱転写プリンターに用いられる受容シート
の受容層面をしわなどのない良好な状態に保ちながら、
カールのバラツキを小さくする熱転写受容シートの製造
方法に関する。 【解決手段】表側フィルム層、シート状芯材層、裏側フ
ィルム層を有するシート状基材の少なくとも一方の面
に、熱転写受容層を設ける熱転写受容シートの製造方法
において、表側フィルム層と裏側フィルム層に用いるフ
ィルムの弾性率の差の絶対値が2kgf/mm2以上の
フィルムを用い、表側フィルム層を貼合するニップ工程
と、裏側フィルム層を貼合するニップ工程の二回のニッ
プ工程により貼合するにあたり、ニップ工程を構成する
ニップロールが一回目と二回目とで異なるように、異な
る硬度のニップロールを組み合わせを使用することを特
徴とする熱転写受容シートの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写受容シート
(以下、単に受容シートと記す)の製造方法に関するも
のである。更に詳しく述べるならば、本発明はサーマル
プリンター、特に、染料熱転写プリンターに用いられる
受容シートの受容層面をしわなどのない良好な状態に保
ちながら、カールのバラツキを小さくする受容シートの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、サーマルプリンター、特に鮮明な
フルカラー画像がプリント可能な染料熱転写プリンター
が注目されてきた。染料熱転写プリンターは、染料イン
クシートに、受容シートの染料染着性樹脂を含む受容層
を重ね合わせ、サーマルヘッドなどから供給される熱に
より、染料層の所要箇所の染料を所定濃度だけ受容層上
に転写して画像を形成するものである。インクシート
は、イエロー、マゼンタおよびシアンの3色、あるいは
これにブラックを加えた4色の染料からなる。フルカラ
ー画像は、インクシートの各色の染料を受容シートに順
に繰り返し転写することによって得られる。
【0003】このようなサーマルプリンターにおいて、
良好な印字プリント印画を得るために、各種フィルムか
らなる基材の一面上に、染料染着性樹脂を主成分として
含む画像受容層を形成した受容シートが用いられてい
る。例えば、無機顔料とポリオレフィン樹脂とを主成分
とする一軸ないし二軸延伸フィルム、または、合成紙か
らなる基体の一面上に、ポリエステルなどの染料染着性
樹脂を主成分とする画像受容層を設け、受容シートとす
ることが知られている。このようなシート状基材は、厚
さが均一で、柔軟性があり、しかもセルロース繊維から
なる紙に比べて熱伝導度が低いなどの利点があり、この
ため、均一で濃度の高い転写画像が得られるという長所
がある。
【0004】しかし、上記のようなフィルムまたは合成
紙をシート状基材として用いた受容シートに熱転写記録
を施すと、熱によりフィルムの延伸応力が開放されて熱
収縮し、その結果受容シートにカールやしわが発生し
て、プリンター中の走行が困難となり、また得られるプ
リントの商品価値を著しく低下させる等の欠点があっ
た。
【0005】このようなシート状基材に由来する問題点
を改善するために、紙などのように熱収縮性の小さな基
材を芯材とし、その両面に上記の一軸ないし二軸延伸フ
ィルムを貼合接着させ、基材表裏のフィルムのテンショ
ンバランスをとることで、基材のカールをコントロール
することが試みられている(特開昭62−198497
号公報)。
【0006】このような基材では一般に表側のフィルム
と裏側のフィルムは同一のものが使われている。これ
は、受容層塗工の乾燥時に、基材に100℃以上の熱が
加わるので、表裏のフィルムが熱による収縮が起こり、
フィルムの弾性率の表裏で差がある場合、カールが大き
くなるためである。
【0007】すなわち、表側(染料染着性受容層を設け
た側)のフィルムと裏側のフィルムの弾性率を同じもし
くは同程度に設定すると、受容シートのシートカールを
フラットに近いものするには貼合直後のシートカールを
フラットに近くすればよく、これは、貼合時の上紙と下
紙のテンションの差を少しだけ調整すればよい。このた
め、受容シート基材のフィルム構成をカールの制御がし
やすいよう、表裏のフィルムの弾性率を同じもしくは同
程度にして設定されてきた。
【0008】しかし、近年、高画質かつ写真ライクな受
容シートがもとめられている。それで、受容層面が高光
沢の受容シートを得るために表側に光沢度の極めて高い
フィルムを用いることが検討されている。そのために表
裏に弾性率の異なるフィルムを用いる必要ができ、表裏
フィルムの熱収縮性に差ができるためカールコントロー
ルが難しくなる。このため、製品のシートカールをフラ
ットにするために、貼合時の上紙と下紙のテンションの
差を大きく付けて貼合しなければならない。
【0009】貼合時の表側フィルムと裏側フィルムのテ
ンションの差を大きく付けて貼合を行うと受容シートの
受容層表面ににしわを生じ易くなるう。また、受容シー
トのカールのばらつきも大きくなる。このように、表裏
に弾性率の異なるフィルムを貼合する場合、従来のテン
ションをコントロールする方法だけでは、十分な受容シ
ートを得ることができなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、サーマルプ
リンター、特に染料熱転写プリンター用受容シートの製
造に適し、受容シートの受容層面をしわなどのない良好
な状態に保ちながら、カールのバラツキを小さくする受
容シートの製造方法を提供するものである。本発明の受
容シート製造方法は染料熱転写プリンター用受容シート
のみならず、溶融インク転写方式などの各種サーマルプ
リンター用受容シートの製造にも適用し得るものである
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために、とくに、貼合時のニップロールの硬
度につき鋭意検討した結果、表フィルム層、裏フィルム
層の弾性率の差の絶対値が2kgf/mm2以上のシー
ト状基材を得る際に、表フィルム貼合時と裏フィルム貼
合時とで異なる硬度のニップロール(圧着ロール)を組
合せて使用することにより貼合時の上紙と下紙のテンシ
ョンの差を小さいままで受容シートのカールをフラット
に制御でき、なおかつ受容シートの受容層表面にしわな
どのない良好な状態に保ちながら、また、カールのばら
つきも大きくならないこと特徴とする受容シートが得ら
れることを見いだすにいたった。
【0012】本発明は、表側フィルム層、シート状芯材
層、裏側フィルム層を有するシート状基材の少なくとも
一方の面に、熱転写受容層を設ける熱転写受容シートの
製造方法において、表側フィルム層と裏側フィルム層に
用いるフィルムの弾性率の差の絶対値が2kgf/mm
2以上のフィルムを用い、表側フィルム層を貼合するニ
ップ工程と、裏側フィルム層を貼合するニップ工程の二
回のニップ工程により貼合するにあたり、ニップ工程を
構成するニップロールが一回目と二回目とで異なるよう
に、異なる硬度のニップロールを組み合わせを使用する
ことを特徴とする熱転写受容シートの製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】受容シートの3層構造であるシー
ト状基材の製造に際し、カールのコントロールを行う方
法として、貼合時のフィルムのテンションをコントロー
ルして行うことが一般的である。表裏に使用するフィル
ムの弾性率の差が2kgf/mm2未満の場合、フィル
ムが大変形をおこさない程度(伸び率0.2%以内程
度)の貼合テンション内でフラットになるようカールコ
ントロールが可能である。しかし、表裏に使用するフィ
ルムの弾性率の差が2kgf/mm2以上のフィルムを
貼合する場合、表裏のフィルムの熱収収縮性をコントロ
ールするために、表裏いずれか一方のフィルムをフィル
ムが大変形をおこす程度のテンションでカールをコント
ロールする必要がある。
【0014】フィルムに大きなテンションを加えて貼合
すると、フィルムの巾方向での厚さや弾性率のムラ等の
影響を受けて、フィルムにシワ、タルミが発生し、受容
シートの外観に大きな悪影響を与える。また、巾方向、
流れ方向で均一なテンションがかけにくい為に、受容シ
ートのカールのばらつきが大きくなるという現象が起こ
っていた。
【0015】本発明では、表裏に使用するフィルムの弾
性率の差が2kgf/mm2以上のフィルムを貼合する
場合においても過剰なテンションをもってカールをコン
トロールせずに、貼合時のニップロールの硬度を適宜変
更することでカールコントロールを行うことを特徴とす
る。
【0016】一般に貼合基材の製造に際し、ニップロー
ルは表フィルム貼合時、裏フィルム貼合時とも同じ硬度
のロールを用いる。しかし、本発明は、異なる硬度のニ
ップロールの組合せを使用することが特徴である。恐ら
く、異なる硬度のニップロールの組合せを使用すると相
対的に小さな硬度のロールが押しつけられてくぼみが発
生し、貼合される際に基材にそのくぼみの型がつけら
れ、その結果テンションでカールをコントロールするの
と同様のカールコントロールを行うことができるもので
ある。
【0017】本発明で用いるニップロールの硬度組み合
わせはとくに限定されるものではないが、金属ロール・
金属ロール、金属ロール・弾性ロール、弾性ロール・弾
性ロールのいずれかの組み合わせを用いることが可能で
ある。弾性ロールは、硬度(ショアーD)が40〜95
°が好ましく用いられる。例えば、一回目の貼合で金属
ロール・弾性ロールのニップを用いた場合、二回目の貼
合で金属ロール・金属ロールのニップを用いるとよい。
【0018】また、表フィルム貼合時、もしくは裏フィ
ルム貼合時のいずれかのニップロールの硬ロールと軟ロ
ールの硬度差が5°以上であることが必要である。硬度
差が5°未満の場合効果的にカールコントロールができ
ない。
【0019】貼合方法としては、ウェットラミネート、
エキストルージョンラミネート、ドライラミネート、ワ
ックスラミネート等の公知の技術が用いられてもよく、
一般にドライラミネート法が用いられる。また、接着剤
としてはポリエーテル系、ポリエステル系などの接着剤
を用いることができる。接着剤の塗工量は、1.0〜5
0.0g/m2の範囲が望ましい。貼合の順序は、先に
芯材と表側フィルム層を貼合し、次いで裏側フィルム層
を貼合しても、裏側フィルム層を先に貼合し、次いで表
側フィルム層を貼合してもよい。
【0020】本発明において、シート状芯材上に貼合さ
れるフィルム層としては、印画された画質の均一性や階
調性の点から、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエ
ステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンな
どを主成分とした延伸フィルムや、ポリオレフィンなど
の熱可塑性樹脂を主成分とする多層構造フィルムが用い
られ、多層構造フィルムの代表例としては合成紙が挙げ
られる。
【0021】本発明に用いられるシート状基材は、20
〜300μmの厚さを有することが望ましい。この厚さ
が20μm未満であると、得られる受容シートの機械的
強度が不十分となり、かつその硬さおよび変形に対する
反発力が不十分となり、印画の際に生じる受容シートの
カールを十分に防止できないという不都合を生ずること
がある。また厚さが300μmを越えると、得られる受
容シートの厚さが過大になることがある。所定容積のプ
リンターでは、受容シート収容容積に限度があり、受容
シートの厚さの増大は、当然プリンター内蔵受容シート
収容枚数の低下を招く。この場合、所定枚数の受容シー
トを収容しようとすれば、プリンターの容積を大きくし
なければならず、これはプリンターのコンパクト化を困
難にする。
【0022】本発明の受容シートにおいては、少なくと
も一面にインキリボンの染料を受容するために受容層が
設けられている。受容層は、染料染着性の高い樹脂、架
橋剤、融着防止剤、および紫外線吸収剤等からなる。染
料染着性の高い樹脂にはアセテートブチレート系樹脂お
よびポリエステル系樹脂等が用いられる。また、架橋剤
にはイソシアネートおよびエポキシ等、紫外線吸収剤に
はベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、フェニルサリ
シレートおよびシアノアクリレート等、融着防止剤には
アクリルシリコン樹脂、滑剤および離型剤等が用いられ
る。これら受容層成分は架橋剤を介して架橋反応を起こ
すものが好ましい。塗工量は0.1〜20.0g/m2
の範囲であることが望ましい。
【0023】本発明の受容シートにおいて、受容層に対
し反対の面(裏面)上に、走行性向上、静電気の防止、
受容シート相互の擦れによる受像層の損傷防止、さらに
はプリントした受容シートを重ねおきしたとき、受容層
からそれに接触隣接する受容シート裏面への染料の移行
の防止などを目的として背面被覆層が形成されていても
よい。背面被覆層には、接着剤として有効な樹脂が含ま
れ、この樹脂は、受容シートの走行性、受容層面の傷つ
き防止の為にも有効なものである。このような樹脂とし
ては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、
メラミン樹脂等、並びにこれらの樹脂の反応硬化物を用
いることができる。
【0024】また背面被覆層には帯電防止処理のために
各種の導電剤を添加することができる。この導電剤とし
ては、カチオン系ポリマーを用いることが望ましい。カ
チオン系ポリマーとしては、一般的にポリエチレンイミ
ン、カチオン性モノマーを含むアクリル系重合体、カチ
オン変性アクリルアミド系重合体およびカチオン澱粉等
を用いることができる。背面被覆層の塗工量は、0.3
〜1.5g/m2の範囲内にあることが望ましい。0.
3g/m2 未満であると、受容層と裏面とが擦れ合った
時受容層の傷つきを十分に防止できないことがあり、ま
た1.5g/m 2 を越えると、効果が飽和し不経済であ
る。
【0025】本発明の受容シートの受容層やその他被覆
層は、バーコーター、グラビアコーター、ブレードコー
ター、エアーナイフコーター、ゲートロールコーターな
どのコーターを用いて塗工、乾燥して形成することがで
きる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
に説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるも
のではない。尚、実施例中の「部」および「%」は、す
べて「重量部」および「重量%」を示す。
【0027】 「受容層用塗料」 ポリエステル樹脂(商品名:バイロン200,東洋紡社製) 100部 シリコーンオイル(商品名:KF393,信越シリコン社製) 3部 イソシアネート(商品名:タケネートD−140N,武田薬品社製) 5部 トルエン 300部
【0028】 「背面被覆層用塗料」 アクリル酸エステル共重合体 (商品名:プライマールWL−81,ロームアンドハース社製)100部 エポキシ樹脂(商品名:エポコートDX−225,シェル化学社製) 5部 導電剤(商品名:サフトマーST1000,三菱油化社製) 50部 変性エタノール 1420部
【0029】実施例1 シート状芯材として巾1m、厚さ120μmのPETフ
ィルムを用い,この上に、表側フィルム層としてポリオ
レフィンを主成分とし2軸延伸された巾1m、厚さ55
μmの高光沢多層構造フィルム(商品名:ラベライト2
60LLG−202,モービル社製:弾性率12kgf
/mm2)をポリエステル系接着剤を用いてドライラミ
ネート方式で貼合し、2層構造基材を得た。このときの
ニップロールは金属ロール,樹脂ロール(硬度80°)
の組み合せを樹脂ロールが高光沢多層構造フィルム(表
面フィルム層)側から当たるように用い、高光沢多層構
造フィルムは、200gf/cmのテンションで貼合さ
れた。つぎに、この2層基材のシート状芯材側に、裏側
フィルム層としてポリオレフィンを主成分とし2軸延伸
された巾1m、厚さ60μmの多層構造フィルム(商品
名:FPU−60,王子油化合成紙社製:弾性率5kg
f/mm2)をポリエステル系接着剤を用いてドライラ
ミネート方式で貼合し、3層構造基材を得た。このとき
ニップロールは金属ロール,金属ロールの組み合わせを
用い、多層構造フィルムは、100gf/cmのテンシ
ョンで貼合された。このシート状基材の表側フィルム層
側に、前記組成の受容層塗料を、固形分塗工量が8g/
2塗工、乾燥することで受容層を形成した。さらにこ
のシートの裏面側に前記組成の背面被覆層塗料を固形分
塗工量が1g/m2塗工、乾燥することで背面被覆層を
形成し受容紙シートを得た。
【0030】実施例2 実施例1においてPETフィルム(シート状芯材)と高
光沢多層構造フィルム(表側フィルム層)の2層構造基
材貼合時にニップロールは金属ロール、樹脂ロール(硬
度60°)の組み合せを樹脂ロールが高光沢多層構造フ
ィルム(表面フィルム層)側から当たるように用い、高
光沢多層構造フィルムは、70gf/cmのテンション
で貼合し、この2層基材と多層構造フィルム(裏側フィ
ルム層)の貼合時にニップロールは金属ロール、金属ロ
ールの組み合わせを用い、多層構造フィルムは、30g
f/cmのテンションで貼合された以外は実施例1と同
様にして受容紙を得た。
【0031】実施例3 シート状芯材として巾1m、厚さ120μmのPETフ
ィルムを用い,その上に、表側フィルム層として巾1
m、厚さ50μmの発泡ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(商品名:ルミラー#50E63、東レ社製、弾
性率280kgf/mm2)ポリエステル系接着剤を用
いてドライラミネート方式で貼合し、2層構造基材を得
た。このときニップロールは金属ロール、金属ロールの
組み合わせを用い、発泡ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムは、30gf/cmのテンションで貼合された。
つぎに、この2層基材のシート状芯材側に裏側フィルム
層としてポリオレフィンを主成分とし2軸延伸された巾
1m、厚さ60μmの多層構造フィルム(商品名:FP
U−60、王子油化社製:弾性率5kgf/mm2)を
ポリエステル系接着剤を用いてドライラミネート方式で
貼合し、3層構造基材を得た。このときニップロールは
金属ロール、樹脂ロール(硬度60°)金属ロールの組
み合わせを樹脂ロールが多層構造フィルム(裏面フィル
ム層)側から当たるように用い、多層構造フィルムは、
100gf/cmのテンションで貼合された。これ以外
は実施例1と同様にして受容紙を得た。
【0032】比較例1 実施例1においてPETフィルム(シート状芯材)と高
光沢多層構造フィルム(表側フィルム層)の2層構造基
材貼合時にニップロールは金属ロール、樹脂ロール(硬
度90°)の組み合わせを樹脂ロールが高光沢多層構造
フィルム(表側フィルム層)側から当たるように用い、
高光沢多層構造フィルムは、400gf/cmのテンシ
ョンで貼合し、この2層基材と多層構造フィルム(裏側
フィルム層)の貼合時にニップロールは金属ロール、樹
脂ロール(硬度90°)の組み合わせを樹脂ロールが多
層構造フィルム(裏側フィルム層)側から当たるように
用い、多層構造フィルムは、30gf/cmのテンショ
ンで貼合された以外は実施例1と同様にして受容シート
を得た。得られた受容シートのシートカール高さは、受
容層面を上向きにして1mm程度であった。また、受容
層面の表面性を目視で判断したところしわが生じてお
り、劣悪であった。
【0033】比較例2 実施例1においてPETフィルム(シート状芯材)と高
光沢多層構造フィルム(表側フィルム層)の2層構造基
材貼合時にニップロールは金属ロール、樹脂ロール(硬
度90°)の組み合わせを樹脂ロールが高光沢多層構造
フィルム(表側フィルム層)側から当たるように用い、
高光沢多層構造フィルムは、100gf/cmのテンシ
ョンで貼合し、この2層基材と多層構造フィルム(裏側
フィルム層)の貼合時にニップロールは金属ロール、樹
脂ロール(硬度90°)の組み合わせを樹脂ロールが多
層構造フィルム(裏側フィルム層)側から当たるように
用い、多層構造フィルムは、100gf/cmのテンシ
ョンで貼合された以外は実施例1と同様にして受容紙を
得た。
【0034】「評価」 (1)カール評価(ばらつき) 得られた巾1mの受容紙の巾方向両端部、中央部をA5
サイズに断裁し、20℃65%RHの環境下で24時間
水平な机上に受容層面上にして放置したときのカールを
測定した。カールの程度は、凹面側を上にして放置した
ときのカールを測定しそれらの平均値で表した。両端
部、中央部の3点のカールにおいて、ばらつきが、1m
m以下のものを“ばらつき小”、それ以上のものを“ば
らつき大”とした。
【0035】(2)受容層面の表面性 得られた受容層面側のシートの表面性を目視にて評価し
た。 ◎・・シワ等の欠陥なし ○・・シワ等の欠陥ほとんどなし(実用上問題ないレベ
ル) △・・しわあり(実用上問題有り) 上記実施例、比較例につき表1にまとめて示す
【0036】
【表1】
【0037】表1より明らかなように、各実施例におい
ては、ニップロールの硬度の組合せを替えることにより
カールコントロールした受容シートは、カール高さ、ば
らつき、受容層面側の表面性が良好である。比較例1で
は、テンションのコントロールによりカールのコントロ
ールを行ったものであり、カール高さは良好であるが、
フィルムに過剰なテンションをかけているために、フィ
ルム巾方向でシワ、タルミが発生し、巾方向でカールの
ばらつきが大きくなり、また受容紙の表面性も悪化す
る。比較例2は、カールのコントロールを行わなかった
結果、カール高さは著しくおおきくなってしまった。
【0038】
【発明の効果】本発明の受容シート製造法は、バラツキ
の少ない、なおかつ、表面にしわなど生じさせないカー
ル制御に有効であり、昇華熱転写方式を初めとする熱転
写方式の基材の製造を容易にするものであって、産業界
に寄与するところは大である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表側フィルム層、シート状芯材層、裏側フ
    ィルム層を有するシート状基材の少なくとも一方の面
    に、熱転写受容層を設ける熱転写受容シートの製造方法
    において、表側フィルム層と裏側フィルム層に用いるフ
    ィルムの弾性率の差の絶対値が2kgf/mm2以上の
    フィルムを用い、表側フィルム層を貼合するニップ工程
    と、裏側フィルム層を貼合するニップ工程の二回のニッ
    プ工程により貼合するにあたり、ニップ工程を構成する
    ニップロールが一回目と二回目とで異なるように、異な
    る硬度のニップロールを組み合わせを使用することを特
    徴とする熱転写受容シートの製造方法。
JP9089160A 1997-04-08 1997-04-08 熱転写受容シートの製造方法 Pending JPH10278440A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017136748A (ja) * 2016-02-03 2017-08-10 大日本印刷株式会社 シール型熱転写受像シートおよび印画物の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017136748A (ja) * 2016-02-03 2017-08-10 大日本印刷株式会社 シール型熱転写受像シートおよび印画物の製造方法

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