JP2002153998A - プレス機械のスライドガイド装置 - Google Patents

プレス機械のスライドガイド装置

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JP2002153998A JP2000355350A JP2000355350A JP2002153998A JP 2002153998 A JP2002153998 A JP 2002153998A JP 2000355350 A JP2000355350 A JP 2000355350A JP 2000355350 A JP2000355350 A JP 2000355350A JP 2002153998 A JP2002153998 A JP 2002153998A
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    • F16C29/00Bearings for parts moving only linearly
    • F16C29/001Bearings for parts moving only linearly adjustable for alignment or positioning
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    • B30B15/04Frames; Guides
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】プレス機械において、精度の高いラムの昇降を
可能にする摺動面の片当りを防止したスライドガイド装
置を提供する。 【解決手段】プレス機械のスライド2の凹部に嵌め込ま
れた平坦なガイド面が形成されている球形シュー7,9
と、平坦なガイド面に対向させてプレス機械のフレーム
1側にギブ5,6を設け、球形シューとギブによりスラ
イドが案内される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、プレス機械のス
ライドガイド装置に関するものである。スライドガイド
装置は、プレス機械のスライドを案内する装置を意味す
る。即ち、スライドはスライドガイド装置によって案内
されることによって高精度に昇降運動する。
【0002】
【従来の技術】従来は、プレス機械のスライドに銅合金
製のライナを貼り、他方プレス機械のフレームに鉄製の
ギブを設け、上記ライナとギブとを摺動させることによ
って、フレームに対してスライドを案内させる構造にな
っていた。
【0003】上記ライナとギブとの摺動面には潤滑油が
供給され、前記摺動面には5/100mm程度のクリア
ランスが設けられていた。偏心荷重等に起因して、ライ
ナとギブが線接触になり、当該クリアランスが確保され
なくなると油膜が切れ、摺動面が焼き付き、プレス機械
のメーンモータが焼損することも考えられる。
【0004】高精度のプレス加工が要求される場合に
は、前記クリアランスが災いして所望のプレス加工が出
来ないと言う問題もあった。特にスライドが大きくなる
と偏心荷重に対しては加圧ポイントを増やし、所謂2ポ
イント、4ポイントプレス機械とすることによって対応
していた。この場合、スライド下面とボルスタ上面との
平行度を確保するためには、クラウン、コラム、ベッ
ド、クランク軸、コンロッド等の寸法の管理が必要とな
り、これら構成部品の製造は容易ではなかった。更に、
偏心荷重が大になれば、ライナとギブが線接触になると
言う問題も考えられる。
【0005】これらの問題を解決するために、出願人は
先に特願2000―193782を出願した。この出願
の場合、球面ブロックとギブはV字形に形成された摺動
面によってライナを介して摺動自在になっている。球面
ブロックのV字面とギブのV字面を合わせることは製作
上容易でなく、高荷重が掛かった場合に球面ブロック側
のV字面が開き、両V字面の当たり状態が悪くなるとい
う心配がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は上記の問題
を解決するためになされたもので、本願発明の目的は、
摺動面の当たりを良好にすること、換言すれば摺動面の
片当たりを防止して、面全体が一応に当たるようにする
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明においては、球
形シューを用いたギブ構造とした。更に詳しく言えば、
請求項1の発明は、プレス機械のスライドの凹部に嵌め
込まれ平坦なガイド面が形成されている球形シューと、
前記平坦なガイド面に対向させてプレス機械のフレーム
側にギブを設けた。請求項2の発明は、プレス機械のス
ライド側に設けられた凹部に嵌め込まれガイド面が形成
されている球形シューを対にして設け、フレーム側に前
記球形シューのガイド面に対向させたギブを対にして設
け、前記対にして設けた球形シューと前記対にして設け
たフレーム側のギブとによって形成される対の摺動面が
適宜の角度を有する構成にした。
【0008】請求項3の発明は、請求項2の構成に加え
て、前記フレーム側の対の摺動面を凸形にした。
【0009】請求項4の発明は、請求項2の構成に加え
て、前記フレーム側の対の摺動面を凹形にした。
【0010】請求項5の発明は、請求項2の構成に加え
て、前記フレーム側の対の摺動面をほぼV字形にした。
【0011】
【発明の実施の形態】本願発明の第1実施例を図1、図
2を用いて説明する。図1はプレス機械の正面図であ
る。フレーム1のベッド部にボルスタ3が固定され、こ
れに対向してスライド2が昇降自在に設けられている。
スライド2は、コンロッド4に連結されクランク軸(図
示せず)とコンロッド4で構成されるクランク機構によ
って昇降運動をする。
【0012】フレーム1の左右のコラム部には、ステー
19が設けられている。ステーは、左右のコラム間の変
形を防止するための部材で、スライド2が昇降運動する
範囲のほぼ中央に来るような位置に配備される。ステー
19によって、フレーム1の変形や捩じりが防止され
る。
【0013】フレーム1には、ギブ5、6が設けられ、
スライド2に球形シュー7、8、9、10がもうけら
れ、ギブ5、6、球形シュー7、8、9、10等によっ
てスライド2は案内されて昇降する。
【0014】図2は図1のギブ部を切った横断面図で、
紙面の都合で90°左回りに回転させて表示した図であ
る。換言すれば、図2を右に90°回転させたものが正
規の断面図になる。図2の上部の部分を用いて本願装置
を説明する。フレーム1にギブホルダ13、14が固定
されている。ギブホルダ13、14に形成された係合部
13a、14aがフレーム1に設けられた溝に嵌め込め
られ、ギブホルダ13、14は図示しないボルトでフレ
ームに固定されている。
【0015】ギブホルダ14には中空ねじ15がねじ込
まれ、中空ねじ15に差し込まれたボルト16の端部が
ウエッジ12の端部にねじ込まれている。中空ねじ15
はその先端部でウエッジ12を押して、ウエッジ12の
位置を決める。ボルト16は、ギブホルダ14に中空ね
じ15を固定させる。中空ねじ15とボルト16でギブ
ホルダ14に対してウエッジ12の位置が固定される。
【0016】同様にして、ギブホルダ13に対してギブ
5の位置が固定される。ウエッジ12がテーパ状に形成
されているのでギブ5をスライド2に対して進退させる
ことができる。ウエッジ12及びギブ5の位置調整がで
きた時点でギブ5とウエッジ12はボルト17でフレー
ム1に固定される。
【0017】ギブ5には、ライナ11がビスで固定され
ている。ライナ11はテフロン(登録商標)系含侵多孔
質バイメタル等が使用される。板状のライナ11は、ギ
ブ5に沿って上下方向に長く貼られている。
【0018】球形シュー7は、球面を有し、スライド2
に設けられた球状の凹部18に嵌め込まれている。球形
シュー7の平坦部はライナ11に接触して摺動自在にな
っている。球面ギブ7はその球面の作用によって、平坦
部全面が常にライナ11に当たる構成になっている。
【0019】図2の下部の構造を説明する。前述のギブ
5は位置調整可能であったが、ギブ6は固定的である。
ギブ5が位置調整可能であるから、ギブ6を位置調整可
能にする必要はないためである。
【0020】ギブ6の係合部6bは、フレーム1に形成
された溝に嵌め込まれ、ギブ6はボルト17でフレーム
1に固定される。
【0021】ギブ等の組付けは、以下のようになる。ス
ライド2の凹部18に球形シュー7、8、9、10が嵌
め込まれ、まず、ギブ6がフレーム1に固定される。次
にウエッジ12、ギブ5が組み込まれ、ライナ11と球
形シューとの当たりを見ながら中空ねじ15、ボルト1
6でウエッジ12、ギブ5の位置調整を行う。最終的に
はボルト17でウエッジ12、ギブ5をフレーム1に固
定させる。
【0022】シュー23はスライド2に貼られ、ギブ
5、6のガイド面に接触し摺動する。実施例1において
は、スライド2の左右方向は球形シューで規制され、前
後方向はシュー23で規制される。
【0023】本願発明の第2実施例を図1、図3及び図
4を用いて説明する。図3は図1のギブ部を切った横断
面図で、紙面の都合で90°左回りに回転させて表示し
た図である。図4は、ギブ部を拡大して示した図で、図
3の上部を紙面の都合で右回りに90°回転させて示し
ている。
【0024】図3の上部の部分と図4を用いて本願装置
を説明する。フレーム1にギブホルダ13、14が固定
されている。ギブホルダ13、14に形成された係合部
13a、14aがフレーム1に設けられた溝に嵌め込め
られ、ギブホルダ13、14は図示しないボルトでフレ
ームに固定されている。
【0025】ギブホルダ13には中空ねじ15がねじ込
まれ、中空ねじ15に差し込まれたボルト16の端部が
ウエッジ12の端部にねじ込まれている。中空ねじ15
はその先端部でウエッジ12を押して、ウエッジ12の
位置を決める。ボルト16は、ギブホルダ13に中空ね
じ15を固定させる。中空ねじ15とボルト16でギブ
ホルダ13に対してウエッジ12の位置が固定される。
【0026】同様にして、ギブホルダ14に対してギブ
5の位置が固定される。ウエッジ12がテーパ状に形成
されているのでギブ5をスライド2に対して進退させる
ことができる。ウエッジ12及びギブ5の位置調整がで
きた時点でギブ5とウエッジ12はボルト17でフレー
ム1に固定される。
【0027】ギブ5には、ライナ11がビスで固定され
ている。ライナ11はテフロン系含侵多孔質バイメタル
等が使用される。板状のライナ11は、ギブ5に沿って
上下方向に長く貼られている。
【0028】球形シュー7は、球面を有し、スライド2
に設けられた球状の凹部18に嵌め込まれている。球形
シュー7の平坦部はライナ11に接触して摺動自在にな
っている。球面ギブ7はその球面の作用によって、平坦
部全面が常にライナ11に当たる構成になっている。
【0029】図3の下部の構造を説明する。前述のギブ
5は位置調整可能であったが、ギブ6は固定的である。
ギブ5が位置調整可能であるから、ギブ6を位置調整可
能にする必要はないためである。
【0030】ギブ6は、フレーム1に形成された突当部
6aに突き当てられ、ボルト17でフレーム1に固定さ
れる。ギブホルダ14、中空ねじ15、ボルト16の構
造、作用は前述のものと同じである。即ち、これらの部
材でギブ6を前記突当部に突き当て、固定する。
【0031】ギブ等の組付けは、以下のようになる。ス
ライド2の凹部18に球形シュー7、8、9、10が嵌
め込まれ、まず、ギブ6がフレーム1に固定される。次
にウエッジ12、ギブ5が組み込まれ、ライナ11と球
形シューとの当たりを見ながら中空ねじ15、ボルト1
6でウエッジ12、ギブ5の位置調整を行う。最終的に
はボルト17でウエッジ12、ギブ5をフレーム1に固
定させる。
【0032】ギブ5、6に貼られた一対のライナ11、
11の面は、図3、図4に示されているようにαの角度
を形成している。スライド2からの押力は球形シュー7
を介して、球形シュー7の平坦部と接触するライナ11
の接触面で受けられる。
【0033】前記接触面に作用する力は、接触面の傾斜
によって、スライド2を左右方向に規制する力と、前後
方向に規制する力に分解して考えることができる。即
ち、スライド2は、ギブ5によって、左右方向及び前後
方向に規制される。前記角度は、約120°になってい
る。この角度は、プレス加工の偏心荷重の状態に合わせ
て決定される。本願の実施例においては、左右方向の偏
心荷重が前後方向のそれより大きいとして決められてい
る。即ち、ガイド面の左右方向の投影面積が前後方向の
それより大きくしてある。αが120°の場合は、コサ
イン、サインの関係で前記投影面積の比は√3:1で、
数値にすれば約1.7:1となる。
【0034】図5、図6を用いて第3実施例を説明す
る。スライド1とギブ5、6の対向している部分の形状
が、第2実施例の場合はスライド1が凹形でギブ5、6
が凸形であるのに対し、第3実施例の場合は、スライド
1が凸形でギブ5、6が凹形である。即ち、第2、第3
実施例は、スライド1とギブ5、6の凹凸が逆になって
いる。その他の違いは無い。本実施例において、一対の
ライナ11、11の成す角度αは第2実施例と同じく約
120°になっている。
【0035】スライド1とギブ5、6の温度差がない場
合は第2実施例、第3実施例両者の差は無い。スライド
1の温度が、ギブ5、6の温度より高くなって、スライ
ド1の熱変形量がギブ5、6のそれより大きくなる場合
は、熱変形を逃がし易い構造の第2実施例の方が優れて
いると言える。
【0036】第4実施例は、前述の摺動面がV字に形成
された球形シューを切り離してそのまま配備した構成に
なっている。換言すれば、第2、第3実施例の球形シュ
ーを極端に近づけたもの言うことができる。V字の成す
角度βは、約120°となっている。
【0037】図7、図8を用いて第4実施例を説明す
る。尚、図7、図8は前述の第2実施例の場合の図3、図
4に相当し、図面の配置関係も図3、図4と同じである。
【0038】図7の下部において、ギブ6はボルト17
でフレーム1に固定されている。ギブ6にはライナ11
がビスで固定されている。他方スライド2にはブロック
21がボルト22で固定されている。ブロック21に球
面状の凹部18が設けられ、ここに球形シュー20、2
0が嵌め込まれている。球形シュー20、20の平坦部
がライナ11に接触して摺動自在になっている。
【0039】図7の上部及び図8に示す構造の内、ウエ
ッジ12、ギブ5等を含むフレーム1側の部分は、第2
実施例の場合の図3の上部及び図4のそれと酷似してい
る。換言すれば、第2実施例の場合の幅方向の寸法を短
くしたのが第4実施例になっている。従って、ギブホル
ダ13、14、中空ねじ15、ボルト16、ウエッジ1
2、ギブ5、ライナ11、ボルト17の構造、作用効果
は第2実施例と変わりは無い。
【0040】前述の如く、スライド2にはブロック21
がボルト22で固定されている。ブロック21には、凹
部18が設けられ、ここに球形シュー20、20が嵌め
込まれている。球形シュー20、20の平坦部はライナ
11に接触して摺動自在になっている。
【0041】第4実施例における組み込み方は、第2、
第3実施例の場合と良く似ていて、以下のようになる。
スライド2にブロック21を固定し、凹部18に球形シ
ュー20、20を嵌め込む。ギブ6をフレーム1に固定
する。ギブホルダ13、14をフレーム1に固定し、ウ
エッジ12、ギブ5の位置調整をした後ウエッジ12、
ギブ5をボルト17でフレーム1に固定する。
【0042】実施例4は、スライドが小さい場合、ギブ
等の取付けスペースの余裕がない場合等に有効である。
【0043】
【発明の効果】本願発明によれば、球面の効果でライナ
とギブが面当たりするので、焼き付き、かじりの心配が
ない。更に、ギブ部のクリアランスがほぼゼロのため、
プレス加工の加工精度が良い、金型のガイドポストを頑
強にする必要がない、等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレス機械の正面図
【図2】第1の実施例におけるギブ部の横断面図
【図3】第2の実施例におけるギブ部の横断面図
【図4】第2の実施例におけるギブ部の詳細図
【図5】第3の実施例におけるギブ部の横断面図
【図6】第3の実施例におけるギブ部の詳細図
【図7】第4の実施例におけるギブ部の横断面図
【図8】第4の実施例におけるギブ部の詳細図
【符号の説明】
1はフレーム、2はスライド、3はボルスタ、4はコン
ロッド、5はギブ、6はギブ、6aは突当部、6bは係
合部、7は球形シュー、8は球形シュー、9は球形シュ
ー、10は球形シュー、11はライナ、12はウエッ
ジ、13はギブホルダ、14はギブホルダ、15は中空
ねじ、16はボルト、17はボルト、18は凹部、19
はステー、20は球形シュー、21はブロック、22は
ボルト、23はシューである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プレス機械のスライドの凹部に嵌め込まれ
    平坦なガイド面が形成されている球形シューと、前記平
    坦なガイド面に対向させてプレス機械のフレーム側にギ
    ブを設けたことを特長とするプレス機械のスライドガイ
    ド装置。
  2. 【請求項2】プレス機械のスライド側に設けられた凹部
    に嵌め込まれ平坦なガイド面が形成されている球形シュ
    ーを対にして設け、前記球形シューの平坦なガイド面に
    対向させたフレーム側のギブとの摺動面を設け、前記対
    の摺動面が適宜の角度を有することを特長とするプレス
    機械のスライドガイド装置。
  3. 【請求項3】前記フレーム側の対の摺動面が凸形になっ
    ていることを特長とする請求項2記載のプレス機械のス
    ライドガイド装置。
  4. 【請求項4】前記フレーム側の対の摺動面が凹形になっ
    ていることを特長とする請求項2記載のプレス機械のス
    ライドガイド装置。
  5. 【請求項5】前記フレーム側の対の摺動面がほぼV字形
    になっていることを特長とする請求項2記載のプレス機
    械のスライドガイド装置。
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