JP2001027233A - スライダ装置 - Google Patents

スライダ装置

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JP2001027233A
JP2001027233A JP11202742A JP20274299A JP2001027233A JP 2001027233 A JP2001027233 A JP 2001027233A JP 11202742 A JP11202742 A JP 11202742A JP 20274299 A JP20274299 A JP 20274299A JP 2001027233 A JP2001027233 A JP 2001027233A
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JP
Japan
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rolling
sliding body
shaft
slider device
sliding
Prior art date
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Pending
Application number
JP11202742A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Yamazaki
充 山崎
Takeshi Yamada
剛 山田
Shinichiro Yamada
信一郎 山田
Kazuhisa Suzuki
一久 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Bearing Co Ltd
Original Assignee
Nippon Bearing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Bearing Co Ltd filed Critical Nippon Bearing Co Ltd
Priority to JP11202742A priority Critical patent/JP2001027233A/ja
Publication of JP2001027233A publication Critical patent/JP2001027233A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成でありながら、摺動体の変形を押
さえて該摺動体のスムーズな摺動を達成することができ
る極めて実用性に秀れたスライダ装置を提供するもので
ある。 【解決手段】 軸1と,該軸1に被嵌される摺動体2と
から成り、この摺動体2は基部6の左右に袖部7が垂設
せしめられる構成で、軸1と摺動体2とは軸1と摺動体
2との夫々の間に設けられた転動機構Aにより摺動体2
が軸1に対して摺動する構造であり、摺動体2の上面に
は治具や工具等の取付部材を取り付ける為の平坦面8が
左右に設けられるとともに、該平坦面8間は凹部に設定
され、この左右の平坦面8には前記取付部材を取り付け
る為の取付孔9が夫々設けられ、前記凹部10と平坦面8
との境界部11が前記取付孔9に可及的に近接状態に設け
られているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スライダ装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】図1
は、軸21と,該軸21に被嵌される摺動体22とから成る一
軸型のスライダ装置の一例を図示したものであり、摺動
体22は、基部26の左右に袖部27が垂設せしめられた断面
視コ字状で、この左右の袖部27には負荷部24aと無負荷
部24bと両者を連通するリターン部とが設けられ、ま
た、軸21にはボール溝23が設けられ、これら負荷部24
a,無負荷部24b,リターン部,ボール溝23で構成され
るボール無限循環路24にはボール25が配設された構造で
あり、摺動体22は軸21に対して摺動するものである。
【0003】ところで、このスライダ装置は、摺動体22
の上面左右に治具や工具等の取付部材32を取り付ける為
の平坦面28が設けられ、この平坦面28には前記取付部材
32を取り付ける為の螺着孔29が夫々設けられ、この左右
の平坦面28間はわずかに低く形成され、凹部30となって
いる(以下、従来例という。)。
【0004】この従来例において、摺動体22の上面に取
付部材31を取り付ける為、螺着部材33を螺着孔29に螺入
締結すると、該螺着部材33と螺着孔29との螺着力によ
り、凹部30と平坦面28との境界部31を支点に摺動体22の
左右が上方へ持ち上げられ、よって、左右の袖部27間が
拡がり(図2中矢印参照。)、ボール25と袖部27の負荷
部24aとの当接,及びボール25と軸21に設けられたボー
ル溝23との当接が不良となってしまい、摺動体22が摺動
の際にガタついてしまうという問題点が指摘されてい
る。
【0005】この問題点を解決する為、左右の袖部27の
間隔を予め狭い間隔とし、ボール25に圧力を与えておく
与圧方法を採用し、摺動体22が変形して左右の袖部27間
が拡がって前記与圧が解除されても、ボール25が負荷部
24a及びボール溝23と適正に当接し、スムーズな摺動体
22の摺動を達成する手段も提案されているが、この方法
では、与圧が不足している場合には未だ摺動体22のガタ
つきを防止できない。また、摺動体22が変形する支点
(境界部31)をなくすことで袖部27間の拡がりを防止す
べく、前記凹部30をなくし、摺動体22の上面を全て平坦
面にすることも考えられるが、この場合、摺動体22の上
面の平坦度合いや、各螺着部材33と螺着孔29との螺着力
が正確に均一とはならないことなどの要因によって、該
平坦面のいずれかの部分が摺動体22が変形する支点とな
ってしまう為、この方法では、摺動体22の変形を防止す
ることはできない。更に、凹部30を除去する方法の場
合、摺動体22と取付部材33とを揺動不能に固定する為に
は、該摺動体22の上面を全て平滑度の高い面としなけれ
ばならず、製造コストが大幅に上昇してしまうという新
たな問題点も発生する(凹部30であれば、該凹部30と取
付部材32とが当接しない為、凹部30を粗面に設定するこ
とができる。)。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するもので、
簡単な構成でありながら、摺動体の変形を押さえて該摺
動体のスムーズな摺動を達成することができる極めて実
用性に秀れたスライダ装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0008】軸1と,該軸1に被嵌される摺動体2とか
ら成り、この摺動体2は基部6の左右に袖部7が垂設せ
しめられる構成で、軸1と摺動体2とは軸1と摺動体2
との夫々の間に設けられた転動機構Aにより摺動体2が
軸1に対して摺動する構造であり、摺動体2の上面には
治具や工具等の取付部材を取り付ける為の平坦面8が左
右に設けられるとともに、該平坦面8間は凹部に設定さ
れ、この左右の平坦面8には前記取付部材を取り付ける
為の取付孔9が夫々設けられ、前記凹部10と平坦面8と
の境界部11が前記取付孔9に可及的に近接状態に設けら
れていることを特徴とするスライダ装置に係るものであ
る。
【0009】また、請求項1記載のスライダ装置におい
て、転動機構Aとして、摺動体2の袖部7に形成される
負荷部4aと,摺動体2の袖部7に形成される無負荷部
4bと,負荷部4aと無負荷部4bとを連通させるリタ
ーン部と,軸1に形成される転動溝3とで構成される転
動体無限循環路4に複数の転動体5を配設した転動機構
Aが採用されていることを特徴とするスライダ装置に係
るものである。
【0010】また、請求項1記載のスライダ装置におい
て、転動機構Aとして、摺動体2の袖部7に形成される
溝部と,軸1に形成される転動溝3とで構成される転動
体有限循環路に複数の転動体を配設した転動機構が採用
されていることを特徴とするスライダ装置に係るもので
ある。
【0011】また、請求項1記載のスライダ装置におい
て、転動機構Aとして、摺動体2の袖部7に形成される
二条の転動路と,軸1に形成される二条の転動路とで形
成される合計四条の転動路にクロスローラが配設され、
このクロスローラには複数の円柱状の転動体が配設さ
れ、該転動体の袖部7側の転動路及び軸1側の転動路に
当接する転動面が夫々直交状態となるように配設され、
この転動体の転動面が前記四条の転動路の対向する二条
の転動路に夫々当接する構成の転動機構が採用されてい
ることを特徴とするスライダ装置に係るものである。
【0012】また、請求項1〜4いずれか1項に記載の
スライダ装置において、取付孔9は袖部7位置に設けら
れていることを特徴とするスライダ装置に係るものであ
る。
【0013】
【発明の作用及び効果】凹部10と平坦面8との境界部11
を、例えば螺着孔9などの取付孔9に可及的に近接させ
る構成としたから、摺動体2が変形する際の支点(境界
部11)と作用点(取付孔9)とが可及的に近接し、摺動
体2の変形が防止されて左右の袖部7間の拡がりが防止
される。
【0014】従って、この摺動体2の変形の防止によ
り、例えば、転動機構Aとして、摺動体2の袖部7に形
成される負荷部4aと,摺動体2の袖部7に形成される
無負荷部4bと,負荷部4aと無負荷部4bとを連通さ
せるリターン部と,軸1に形成される転動溝3とで構成
される転動体無限循環路4に複数の転動体5を配設した
転動機構Aが採用されている場合、転動体5が良好な当
接圧で負荷部4a及びボール溝3に当接することにな
り、摺動体2がスムーズな摺動を行うことができるスラ
イド装置を得ることができる。
【0015】本発明は上述のように構成したから、簡単
な構成でありながら、摺動体の変形が押さえられて該摺
動体のスムーズな摺動が達成される極めて実用性に秀れ
たスライダ装置となる。
【0016】
【発明の実施の形態】図面は本発明の一実施例を図示し
たものであり、以下に説明する。
【0017】本実施例は、軸1と,該軸1に被嵌される
摺動体2とから成り、この摺動体2は基部6の左右に袖
部7が垂設せしめられた断面視コ字型の構成で、軸1と
摺動体2とは軸1と摺動体2との夫々の間に設けられた
転動機構Aにより摺動体2が軸1に対して摺動する構造
であり、摺動体2の上面には治具や工具等の取付部材を
取り付ける為の平坦面8が左右に設けられるとともに、
該平坦面8間は凹部に設定され、この左右の平坦面8に
は前記取付部材を取り付ける為の取付孔9が夫々設けら
れ、前記凹部10と平坦面8との境界部11が前記取付孔9
に可及的に近接状態に設けられている一軸型のスライダ
装置に係るものである。
【0018】転動機構Aとしては、摺動体2の袖部7に
形成される負荷部4aと,摺動体2の袖部7に形成され
る無負荷部4bと,負荷部4aと無負荷部4bとを連通
させるリターン部と,軸1に形成される転動溝3とで構
成される転動体無限循環路4に複数の転動体5(図面で
はボール5。)を配設した転動機構Aが採用されてい
る。
【0019】取付孔9としては、螺着孔9を採用してい
る。
【0020】また、この取付孔9は袖部7位置に設けら
れている。尚、袖部7とは、図3におけるX−X線の外
側部位のことである。
【0021】凹部10は粗面に設定されている。
【0022】また、この凹部10は基部6の上面にして軸
1の前後方向が開口せしめられている。これは、一般
に、摺動体2は、該摺動体2の前後方向への引き抜き形
成法によって形成された引き抜き材が用いられており、
この引き抜き形成の際に凹部10を形成するからである。
【0023】図中、符号12は軸1を任意の場所に取り付
ける為の取付部である。
【0024】本実施例は上述のように構成したから、次
の作用効果を発揮する。
【0025】摺動体2に取付部材を取り付ける為、摺動
体2上に取付部材を載置し、螺着部材を螺着孔9に螺入
締結すると、この螺着部材と螺着孔9との螺着力によっ
て摺動体2の左右の螺着孔9近傍が上方へ持ち上げられ
ようとするが、この際、摺動体2の左右は凹部10と平坦
面8との境界部11を支点に擺動移動しようとし、この支
点と螺着孔9との距離が殆どないから、摺動体2の左右
は殆ど擺動移動することがなくなる。
【0026】従って、螺着部材を螺着孔9に螺入締結し
ても摺動体2は殆ど変形せず、左右の袖部7間が拡がっ
たりしないことになり、転動体無限循環路4に配設され
た転動体5が負荷部4a及び転動溝3と適正に当接され
たままとなり、摺動体2のスムーズな摺動が確保される
ことになる。
【0027】また、摺動体2の変形を防止する方法を採
用しているから、袖部7間を狭く設定して転動体無限循
環路4の転動体5を負荷部4a及び転動溝3に必要以上
に強い力で押圧させる前記与圧方法と異なり、無限循環
路4に配設された転動体5が負荷部4a及び転動溝3と
常に適正に当接されたままとなり、摺動体2の摺動騒音
が小さく、且つ、転動体5の寿命が低下したりせず、更
に、摺動体2を軸1に組み付ける際に袖部7間を拡げる
量も小さくて済むことになり、組み付け作業も容易とな
る。
【0028】また、既存の摺動体2でも、平坦面8を削
ることによって簡単に凹部10と平坦面8との境界部11を
可及的に螺着孔9に近接させることができるから、簡単
な改造で本実施例の作用効果を得ることができる。
【0029】尚、従来例のような、取付部材33を取り付
けた際に摺動体22の左右の袖部27間が拡がってしまうと
いう問題点は、ボール無限循環路24に配設されたボール
25を介して軸21と摺動体22とが当接する摺動機構のスラ
イダ装置のみならず、摺動体2の袖部7に形成される溝
部と,軸1に形成される転動溝3とで構成される転動体
有限循環路に複数の転動体を配設した構成の転動機構
(有限ストロークタイプの転動機構)や、摺動体2の袖
部7に形成される二条の転動路と,軸1に形成される二
条の転動路とで形成される合計四条の転動路にクロスロ
ーラが配設され、このクロスローラには複数の円柱状の
転動体が配設され、該転動体の袖部7側の転動路及び軸
1側の転動路に当接する転動面が夫々直交状態となるよ
うに配設され、この転動体の転動面が前記四条の転動路
の対向する二条の転動路に夫々当接する構成の転動機構
(クロスローラタイプの転動機構)などにおいても発生
するが、本実施例のように凹部10と平坦面との境界部11
を取付孔9に可及的に近接させることにより、同様にこ
の問題点を解決することができる。
【0030】また、取付孔9として、螺着孔9以外に、
例えば摺動体2と取付部材とを,ボルトの頭とナットと
で挟持状態で固定する為の貫通孔などを採用した場合で
も同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の説明断面図である。
【図2】従来例の説明図である。
【図3】本実施例の説明断面図である。
【図4】本実施例の説明斜視図である。
【符号の説明】
1 軸 2 摺動体 3 転動溝 4 転動体無限循環路 4a 負荷部 4b 無負荷部 5 転動体 6 基部 7 袖部 8 平坦面 9 取付孔 10 凹部 11 境界部 A 転動機構
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月9日(1999.8.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 スライダ装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スライダ装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】図1
は、軸21と,該軸21に被嵌される摺動体22とから成る一
軸型のスライダ装置の一例を図示したものであり、摺動
体22は、基部26の左右に袖部27が垂設せしめられた断面
視コ字状で、この左右の袖部27には負荷部24aと無負荷
部24bと両者を連通するリターン部とが設けられ、ま
た、軸21にはボール溝23が設けられ、これら負荷部24
a,無負荷部24b,リターン部,ボール溝23で構成され
るボール無限循環路24にはボール25が配設された構造で
あり、摺動体22は軸21に対して摺動するものである。
【0003】ところで、このスライダ装置は、摺動体22
の上面左右に治具や工具等の取付部材32を取り付ける為
の平坦面28が設けられ、この平坦面28には前記取付部材
32を取り付ける為の螺着孔29が夫々設けられ、この左右
の平坦面28間はわずかに低く形成され、凹部30となって
いる(以下、従来例という。)。
【0004】この従来例において、摺動体22の上面に取
付部材31を取り付ける為、螺着部材33を螺着孔29に螺入
締結すると、該螺着部材33と螺着孔29との螺着力によ
り、凹部30と平坦面28との境界部31を支点に摺動体22の
左右が上方へ持ち上げられ、よって、左右の袖部27間が
拡がり(図2中矢印参照。)、ボール25と袖部27の負荷
部24aとの当接,及びボール25と軸21に設けられたボー
ル溝23との当接が不良となってしまい、摺動体22が摺動
の際にガタついてしまうという問題点が指摘されてい
る。
【0005】この問題点を解決する為、左右の袖部27の
間隔を予め狭い間隔とし、ボール25に圧力を与えておく
与圧方法を採用し、摺動体22が変形して左右の袖部27間
が拡がって前記与圧が解除されても、ボール25が負荷部
24a及びボール溝23と適正に当接し、スムーズな摺動体
22の摺動を達成する手段も提案されているが、この方法
では、与圧が不足している場合には未だ摺動体22のガタ
つきを防止できない。また、摺動体22が変形する支点
(境界部31)をなくすことで袖部27間の拡がりを防止す
べく、前記凹部30をなくし、摺動体22の上面を全て平坦
面にすることも考えられるが、この場合、摺動体22の上
面の平坦度合いや、各螺着部材33と螺着孔29との螺着力
が正確に均一とはならないことなどの要因によって、該
平坦面のいずれかの部分が摺動体22が変形する支点とな
ってしまう為、この方法では、摺動体22の変形を防止す
ることはできない。更に、凹部30を除去する方法の場
合、摺動体22と取付部材33とを揺動不能に固定する為に
は、該摺動体22の上面を全て平滑度の高い面としなけれ
ばならず、製造コストが大幅に上昇してしまうという新
たな問題点も発生する(凹部30であれば、該凹部30と取
付部材32とが当接しない為、凹部30を粗面に設定するこ
とができる。)。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するもので、
簡単な構成でありながら、摺動体の変形を押さえて該摺
動体のスムーズな摺動を達成することができる極めて実
用性に秀れたスライダ装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0008】軸1と,該軸1に被嵌される摺動体2とか
ら成り、この摺動体2は基部6の左右に袖部7が垂設せ
しめられる構成で、軸1と摺動体2とは軸1と摺動体2
との夫々の間に設けられた転動機構Aにより摺動体2が
軸1に対して摺動する構造であり、摺動体2の上面には
治具や工具等の取付部材を取り付ける為の平坦面8が左
右に設けられるとともに、該平坦面8間は凹部に設定さ
れ、この左右の平坦面8には前記取付部材を取り付ける
為の取付孔9が夫々設けられ、前記凹部10と平坦面8と
の境界部11が前記取付孔9に可及的に近接状態に設けら
れていることを特徴とするスライダ装置に係るものであ
る。
【0009】また、請求項1記載のスライダ装置におい
て、転動機構Aとして、摺動体2の袖部7に形成される
負荷部4aと,摺動体2の袖部7に形成される無負荷部
4bと,負荷部4aと無負荷部4bとを連通させるリタ
ーン部と,軸1に形成される転動溝3とで構成される転
動体無限循環路4に複数の転動体5を配設した転動機構
Aが採用されていることを特徴とするスライダ装置に係
るものである。
【0010】また、請求項1記載のスライダ装置におい
て、転動機構Aとして、摺動体2の袖部7に形成される
溝部と,軸1に形成される転動溝3とで構成される転動
体路に複数の転動体を配設した転動機構が採用されてい
ることを特徴とするスライダ装置に係るものである。
【0011】また、請求項1記載のスライダ装置におい
て、転動機構Aとして、摺動体2の袖部7に形成される
二条の転動路と,軸1に形成される二条の転動路とで形
成される合計四条の転動路にクロスローラが配設され、
このクロスローラには複数の円柱状の転動体が配設さ
れ、この転動体の軸芯が交互に交差することで該転動体
の袖部7側の転動路及び軸1側の転動路に当接する転動
面が夫々直交状態となるように配設され、この転動体の
転動面が前記四条の転動路の対向する二条の転動路に夫
々当接する構成の転動機構が採用されていることを特徴
とするスライダ装置に係るものである。
【0012】また、請求項1〜4いずれか1項に記載の
スライダ装置において、取付孔9は袖部7位置に設けら
れていることを特徴とするスライダ装置に係るものであ
る。
【0013】
【発明の作用及び効果】凹部10と平坦面8との境界部11
を、例えば螺着孔9などの取付孔9に可及的に近接させ
る構成としたから、摺動体2が変形する際の支点(境界
部11)と作用点(取付孔9)とが可及的に近接し、摺動
体2の変形が防止されて左右の袖部7間の拡がりが防止
される。
【0014】従って、この摺動体2の変形の防止によ
り、例えば、転動機構Aとして、摺動体2の袖部7に形
成される負荷部4aと,摺動体2の袖部7に形成される
無負荷部4bと,負荷部4aと無負荷部4bとを連通さ
せるリターン部と,軸1に形成される転動溝3とで構成
される転動体無限循環路4に複数の転動体5を配設した
転動機構Aが採用されている場合、転動体5が良好な当
接圧で負荷部4a及びボール溝3に当接することにな
り、摺動体2がスムーズな摺動を行うことができるスラ
イド装置を得ることができる。
【0015】本発明は上述のように構成したから、簡単
な構成でありながら、摺動体の変形が押さえられて該摺
動体のスムーズな摺動が達成される極めて実用性に秀れ
たスライダ装置となる。
【0016】
【発明の実施の形態】図面は本発明の一実施例を図示し
たものであり、以下に説明する。
【0017】本実施例は、軸1と,該軸1に被嵌される
摺動体2とから成り、この摺動体2は基部6の左右に袖
部7が垂設せしめられた断面視コ字型の構成で、軸1と
摺動体2とは軸1と摺動体2との夫々の間に設けられた
転動機構Aにより摺動体2が軸1に対して摺動する構造
であり、摺動体2の上面には治具や工具等の取付部材を
取り付ける為の平坦面8が左右に設けられるとともに、
該平坦面8間は凹部に設定され、この左右の平坦面8に
は前記取付部材を取り付ける為の取付孔9が夫々設けら
れ、前記凹部10と平坦面8との境界部11が前記取付孔9
に可及的に近接状態に設けられている一軸型のスライダ
装置に係るものである。
【0018】転動機構Aとしては、摺動体2の袖部7に
形成される負荷部4aと,摺動体2の袖部7に形成され
る無負荷部4bと,負荷部4aと無負荷部4bとを連通
させるリターン部と,軸1に形成される転動溝3とで構
成される転動体無限循環路4に複数の転動体5(図面で
はボール5。円柱状の転動体でも良い。)を配設した転
動機構Aが採用されている。
【0019】取付孔9としては、螺着孔9を採用してい
る。
【0020】また、この取付孔9は袖部7位置に設けら
れている。尚、袖部7とは、図3におけるX−X線の外
側部位のことである。
【0021】凹部10は粗面に設定されている。
【0022】また、この凹部10は基部6の上面にして軸
1の前後方向が開口せしめられている。これは、一般
に、摺動体2は、該摺動体2の前後方向への引き抜き形
成法によって形成された引き抜き材が用いられており、
この引き抜き形成の際に凹部10を形成するからである。
【0023】図中、符号12は軸1を任意の場所に取り付
ける為の取付部である。
【0024】本実施例は上述のように構成したから、次
の作用効果を発揮する。
【0025】摺動体2に取付部材を取り付ける為、摺動
体2上に取付部材を載置し、螺着部材を螺着孔9に螺入
締結すると、この螺着部材と螺着孔9との螺着力によっ
て摺動体2の左右の螺着孔9近傍が上方へ持ち上げられ
ようとするが、この際、摺動体2の左右は凹部10と平坦
面8との境界部11を支点に擺動移動しようとし、この支
点と螺着孔9との距離が殆どないから、摺動体2の左右
は殆ど擺動移動することがなくなる。
【0026】従って、螺着部材を螺着孔9に螺入締結し
ても摺動体2は殆ど変形せず、左右の袖部7間が拡がっ
たりしないことになり、転動体無限循環路4に配設され
た転動体5が負荷部4a及び転動溝3と適正に当接され
たままとなり、摺動体2のスムーズな摺動が確保される
ことになる。
【0027】また、摺動体2の変形を防止する方法を採
用しているから、袖部7間を狭く設定して転動体無限循
環路4の転動体5を負荷部4a及び転動溝3に必要以上
に強い力で押圧させる前記与圧方法と異なり、無限循環
路4に配設された転動体5が負荷部4a及び転動溝3と
常に適正に当接されたままとなり、摺動体2の摺動騒音
が小さく、且つ、転動体5の寿命が低下したりせず、更
に、摺動体2を軸1に組み付ける際に袖部7間を拡げる
量も小さくて済むことになり、組み付け作業も容易とな
る。
【0028】また、既存の摺動体2でも、平坦面8を削
ることによって簡単に凹部10と平坦面8との境界部11を
可及的に螺着孔9に近接させることができるから、簡単
な改造で本実施例の作用効果を得ることができる。
【0029】尚、従来例のような、取付部材33を取り付
けた際に摺動体22の左右の袖部27間が拡がってしまうと
いう問題点は、ボール無限循環路24に配設されたボール
25を介して軸21と摺動体22とが当接する摺動機構のスラ
イダ装置のみならず、摺動体2の袖部7に形成される溝
部と,軸1に形成される転動溝3とで構成される転動体
に複数の転動体を配設した構成の転動機構(有限スト
ロークタイプの転動機構)や、摺動体2の袖部7に形成
される二条の転動路と,軸1に形成される二条の転動路
とで形成される合計四条の転動路にクロスローラが配設
され、このクロスローラには複数の円柱状の転動体が配
設され、この転動体の軸芯が交互に交差することで該転
動体の袖部7側の転動路及び軸1側の転動路に当接する
転動面が夫々直交状態となるように配設され、この転動
体の転動面が前記四条の転動路の対向する二条の転動路
に夫々当接する構成の転動機構(クロスローラタイプの
転動機構)などにおいても発生するが、本実施例のよう
に凹部10と平坦面との境界部11を取付孔9に可及的に近
接させることにより、同様にこの問題点を解決すること
ができる。
【0030】また、取付孔9として、螺着孔9以外に、
例えば摺動体2と取付部材とを,ボルトの頭とナットと
で挟持状態で固定する為の貫通孔などを採用した場合で
も同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の説明断面図である。
【図2】従来例の説明図である。
【図3】本実施例の説明断面図である。
【図4】本実施例の説明斜視図である。
【符号の説明】 1 軸 2 摺動体 3 転動溝 4 転動体無限循環路 4a 負荷部 4b 無負荷部 5 転動体 6 基部 7 袖部 8 平坦面 9 取付孔 10 凹部 11 境界部 A 転動機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 信一郎 新潟県小千谷市大字千谷甲2833番地 日本 ベアリング株式会社内 (72)発明者 鈴木 一久 新潟県小千谷市大字千谷甲2833番地 日本 ベアリング株式会社内 Fターム(参考) 3J104 AA03 AA23 AA34 AA64 AA69 AA74 AA76 BA21 DA11 EA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸と,該軸に被嵌される摺動体とから成
    り、この摺動体は基部の左右に袖部が垂設せしめられる
    構成で、軸と摺動体とは軸と摺動体との夫々の間に設け
    られた転動機構により摺動体が軸に対して摺動する構造
    であり、摺動体の上面には治具や工具等の取付部材を取
    り付ける為の平坦面が左右に設けられるとともに、該平
    坦面間は凹部に設定され、この左右の平坦面には前記取
    付部材を取り付ける為の取付孔が夫々設けられ、前記凹
    部と平坦面との境界部が前記取付孔に可及的に近接状態
    に設けられていることを特徴とするスライダ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスライダ装置において、
    転動機構として、摺動体の袖部に形成される負荷部と,
    摺動体の袖部に形成される無負荷部と,負荷部と無負荷
    部とを連通させるリターン部と,軸に形成される転動溝
    とで構成される転動体無限循環路に複数の転動体を配設
    した転動機構が採用されていることを特徴とするスライ
    ダ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のスライダ装置において、
    転動機構として、摺動体の袖部に形成される溝部と,軸
    に形成される転動溝とで構成される転動体有限循環路に
    複数の転動体を配設した転動機構が採用されていること
    を特徴とするスライダ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のスライダ装置において、
    転動機構として、摺動体の袖部に形成される二条の転動
    路と,軸に形成される二条の転動路とで形成される合計
    四条の転動路にクロスローラが配設され、このクロスロ
    ーラには複数の円柱状の転動体が配設され、該転動体の
    袖部側の転動路及び軸側の転動路に当接する転動面が夫
    々直交状態となるように配設され、この転動体の転動面
    が前記四条の転動路の対向する二条の転動路に夫々当接
    する構成の転動機構が採用されていることを特徴とする
    スライダ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれか1項に記載のスラ
    イダ装置において、取付孔は袖部位置に設けられている
    ことを特徴とするスライダ装置。
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