JP2002153060A - スイッチング電源回路 - Google Patents

スイッチング電源回路

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JP2002153060A
JP2002153060A JP2000352529A JP2000352529A JP2002153060A JP 2002153060 A JP2002153060 A JP 2002153060A JP 2000352529 A JP2000352529 A JP 2000352529A JP 2000352529 A JP2000352529 A JP 2000352529A JP 2002153060 A JP2002153060 A JP 2002153060A
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voltage
switching element
circuit
switching
winding
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JP2000352529A
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Masayuki Yasumura
昌之 安村
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 交流入力電圧低下時のレギュレーション範囲
の拡大 【解決手段】 複合共振形スイッチングコンバータにお
いて、二次側には、二次側並列共振回路に得られる電圧
レベルを抑制するためのアクティブクランプ手段を備
え、二次側直流出力電圧の定電圧制御は、二次側直流出
力電圧のレベルに応じて、補助メインスイッチング素子
の導通角を制御することで行なう。そしてクランプ動作
停止制御手段により、交流入力電圧の低下時に補助スイ
ッチング素子のスイッチング動作を停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器に電
源として備えられるスイッチング電源回路に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】スイッチング電源回路として、一次側が
一石構成の電圧共振形コンバータ、二次側が半波整流方
式電圧共振回路を組み合わせた複合共振形コンバータに
おいて、二次側にアクティブクランプ回路を設け、この
アクティブクランプ回路のスイッチング素子の導通角を
制御することで、直流出力電圧を安定化する技術を、本
出願人は先に提案している。
【0003】図5の回路図は、先に本出願人が提案した
発明に基づいて構成することのできる、先行技術として
のスイッチング電源回路の一例を示している。この図に
示す電源回路においては、先ず、商用交流電源(交流入
力電圧VAC)を入力して直流入力電圧を得るための整流
平滑回路として、ブリッジ整流回路Di及び平滑コンデ
ンサCiからなる全波整流回路が備えられ、交流入力電
圧VACの1倍のレベルに対応する整流平滑電圧Eiを生
成するようにされる。
【0004】この電源回路の一次側には、1石のスイッ
チング素子Q1によりシングルエンド動作を行う電圧共
振形コンバータ回路として、自励式の構成が示される。
この場合、スイッチング素子Q1には、高耐圧のバイポ
ーラトランジスタ(BJT;接合型トランジスタ)が採
用されている。スイッチング素子Q1のベースは、起動
抵抗RSを介して平滑コンデンサCi(整流平滑電圧E
i)の正極側に接続されて、起動時のベース電流を整流
平滑ラインから得るようにしている。
【0005】また、スイッチング素子Q1のベースと一
次側アース間には、絶縁コンバータトランスPITの一
次側に巻数1T(ターン)で施されたドライブ巻線NB
と、インダクタLB−共振コンデンサCB−ベース電流制
限抵抗RBの直列回路よりなる自励発振駆動用の直列共
振回路が接続される。この自励発振回路によってスイッ
チング素子Q1をオン/オフするスイッチング周波数f
sが生成される。例えば直列共振回路によりスイッチン
グ周波数fs=66KHzとされる。
【0006】また、スイッチング素子Q1のベースと平
滑コンデンサCiの負極(1次側アース)間に挿入され
るクランプダイオードDD1により、スイッチング素子Q
1のオフ時に流れるクランプ電流の経路を形成するよう
にされており、また、スイッチング素子Q1のコレクタ
は、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1の一
端と接続され、エミッタは接地される。
【0007】また、上記スイッチング素子Q1のコレク
タ−エミッタ間に対しては、並列共振コンデンサCrが
並列に接続されている。そしてこの場合にも、並列共振
コンデンサCr自身のキャパシタンスと、絶縁コンバー
タトランスPITの一次巻線N1側のリーケージインダ
クタンスL1とにより電圧共振形コンバータの一次側並
列共振回路を形成する。
【0008】絶縁コンバータトランスPITは、スイッ
チング素子Q1のスイッチング出力を二次側に伝送す
る。絶縁コンバータトランスPITは、例えばフェライ
ト材によるE型コアを互いの磁脚が対向するように組み
合わせたEE型コアが備えられ、このEE型コアの中央
磁脚に対して、分割ボビンを利用して一次巻線N1と、
二次巻線N2をそれぞれ分割した状態で巻装している。
そして、中央磁脚に対してはギャップを形成するように
し、これによって、所要の結合係数による疎結合が得ら
れるようにしている。
【0009】絶縁コンバータトランスPITの一次巻線
N1の一端はスイッチング素子Q1のコレクタと接続さ
れ、他端は平滑コンデンサCiの正極(整流平滑電圧E
i)と接続されている。従って、一次巻線N1に対して
は、スイッチング素子Q1のスイッチング出力が供給さ
れることで、スイッチング周波数に対応する周期の交番
電圧が発生する。
【0010】絶縁コンバータトランスPITの二次側で
は、一次巻線N1により誘起された交番電圧が二次巻線
N2に発生する。この場合、二次巻線N2に対して、二次
側並列共振コンデンサC2が並列に接続されることで、
二次巻線N2のリーケージインダクタンスL2と二次側
並列共振コンデンサC2のキャパシタンスとによって並
列共振回路が形成される。この並列共振回路により、二
次巻線N2に誘起される交番電圧は共振電圧となり、従
って、二次側においては電圧共振動作が得られることと
なる。即ち、この電源回路は、一次側にはスイッチング
動作を電圧共振形とするための並列共振回路を備え、二
次側には電圧共振動作を得るための並列共振回路を備え
た「複合共振形スイッチングコンバータ」の構成を採
る。
【0011】上記のようにして形成される電源回路の二
次側に対しては、二次巻線N2に接続される二次側整流
ダイオードDO1と平滑コンデンサCO1とからなる半波整
流回路が備えられ、これにより、二次巻線N2に誘起さ
れる交番電圧のほぼ等倍レベルに対応する二次側直流出
力電圧EO1を得るようにしている。またこの場合、二次
巻線N2に対しては中間タップが設けられ、二次巻線N2
のタップ出力ラインと二次側アース間の巻線に対して、
図示するようにして、整流ダイオードDO2及び平滑コン
デンサCO2から成る半波整流回路が接続されることで、
二次側直流出力電圧EO2を生成して出力する。
【0012】また、この電源回路においては、二次側に
アクティブクランプ回路が備えられる。即ち二次側アク
ティブクランプ回路として、MOS−FETの補助スイ
ッチング素子Q2,クランプコンデンサC3,クランプ
ダイオードDD2を備える。また、補助スイッチング素子
Q2を駆動するための駆動回路系として、ドライブ巻線
Ng1,コンデンサCg1,抵抗Rg1を備えて成る。
【0013】補助スイッチング素子Q2のドレイン−ソ
ース間に対してはクランプダイオードDD2が並列に接続
される。その接続形態としては、クランプダイオードD
D2のアノードがソースに対して接続され、カソードがド
レインに対して接続されるようになっている。また、補
助スイッチング素子Q2のドレインはクランプコンデン
サC3を介して、二次巻線N2のタップ出力ラインと整
流ダイオードDO2のアノードとの接続点に対して接続さ
れる。また、補助スイッチング素子Q2のソースは二次
側アースに対して接続される。従って、二次側アクティ
ブクランプ回路としては、上記補助スイッチング素子Q
2、クランプダイオードDD2の並列接続回路に対して、
クランプコンデンサC3を直列に接続して成るものとさ
れる。そして、このようにして形成される回路を、二次
巻線N2に対して、更に並列に接続して構成されるもの
である。
【0014】また、補助スイッチング素子Q2の駆動回
路系としては、図示するように、補助スイッチング素子
Q2のゲートに対して、コンデンサCg1−抵抗Rg1−
ドライブ巻線Ng1の直列接続回路が接続される。この
直列接続回路は補助スイッチング素子Q2のための自励
式駆動回路を形成する。即ちこの自励式駆動回路からの
信号電圧VGSがスイッチング素子Q2のゲートに印加さ
れスイッチング動作が行われる。この場合のドライブ巻
線Ng1は、二次巻線N2の巻始め端部側に形成されてお
り、この場合の巻数としては例えば1T(ターン)とし
ている。これにより、ドライブ巻線Ng1には、一次巻
線N1に得られる交番電圧により励起された電圧が発生
する。また、この場合には、その巻方向の関係から、二
次巻線N2とドライブ巻線Ng1とは逆極性の電圧が得ら
れる。
【0015】また本例においては、二次側に備えられる
制御回路1によって、補助スイッチング素子Q2のスイ
ッチング動作がPWM制御されるようになっている。即
ち二次側直流出力電圧EO1、E02は、誤差増幅器の制御
回路1に供給され、制御回路1がそれに応じた直流制御
電圧を補助スイッチング素子Q2のゲートに印加するこ
とで、補助スイッチング素子Q2の導通角が制御され
る。これによって交流入力電圧VACや負荷電力Poの変
動に対する直流出力電圧の定電圧化が行われる。例えば
直流出力電圧E01=135Vに定電圧化する。
【0016】このような回路構成において、絶縁コンバ
ータトランスPITは、EE−40、ギャップ=1mm
とされ、一次巻線N1=50T、二次巻線N2=55
T、ドライブ巻線NB=Ng1=1Tとされる。また、
起動抵抗Rs=330KΩ、抵抗RB=1Ω、コンデン
サCB=0.33μF、インダクタLB=10μH、共振
コンデンサCr=0.012μF、抵抗Rg1=10
Ω、共振コンデンサC2=0.012μF、クランプコ
ンデンサC3=0.47μFとし、スイッチング周波数
fsは66KHzである。
【0017】図6は交流入力電圧VAC=100V、負荷
電力Po=200W時の各部の動作波形を示している。
また図7は、交流入力電圧VAC=100Vで無負荷時の
各部の動作波形を示している。これらの図から負荷電力
Poの変動に応じて補助スイッチング素子Q2の導通角
(TON期間)が制御されることがわかる。
【0018】また図9は負荷電力Poの変動に対する導
通角(TON)及びAC/DC電力変換効率ηAC/DCの特
性を示しており、図10は交流入力電圧VACの変動に対
する導通角(TON)及びAC/DC電力変換効率ηAC/D
Cの特性を示している。各図からわかるように、負荷電
力Po及び交流入力電圧VACの変動に対して補助スイッ
チング素子Q2の導通角(TON)が、4.6μs〜13
μsまで制御されている。またAC/DC電力変換効率
(ηAC/DC)は、負荷電力Poの低下や交流入力電圧VA
Cの上昇に伴って導通角(TON)が長くなると、補助ス
イッチング素子Q2の導通損が増加することによって低
下することとなる。
【0019】またメインスイッチング素子Q1の両端に
発生する一次側電圧共振パルス電圧V1は、交流入力電
圧VAC=90V〜144Vの範囲で、530V〜850
Vとなるため、メインスイッチング素子Q1は900V
耐圧が必要である。また二次側のクランプ電圧V2は1
60V〜350Vであり、補助スイッチング素子Q2と
しては400V耐圧品が必要である。また、無負荷時に
はスイッチング素子Q1、Q2には、図7に電流IQ
1、IC3として示すように、鋸歯状波形の電流が流れ
ており、これらの大電流が絶縁コンバータトランスPI
Tの一次巻線N1、二次巻線N2、及び各スイッチング
素子Q1、Q2に流れるため、無効電力が大きく、この
ときの入力電力は13.5Wとなる。
【0020】また、二次側のアクティブクランプ回路の
補助スイッチング素子Q2は、二次巻線N2のドライブ
巻線Ng1から、電圧V2のパルス電圧と相似であるド
ライブ電圧が、抵抗Rg1、コンデンサCg1を介して
ゲート電極に印加される。このため補助スイッチング素
子Q2は常時スイッチング動作を繰り返している。従っ
て負荷電力Po=200Wで、交流入力電圧VACが低下
して例えば90Vとなった場合は、各部の動作波形は図
8に示すようになり、即ち補助スイッチング素子Q2の
スイッチング動作によるアクティブクランプ動作によっ
て、電圧V2のパルス幅が広くなる。このためスイッチ
ング素子Q1の導通角が短くなり、電流IQ1のピーク電
流が増加する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】以上の図5の電源回路
のような構成、つまり複合共振形コンバータの二次側の
アクティブクランプ回路において、補助スイッチング素
子Q2のスイッチング周波数は一定とし、導通角を制御
することで直流出力電圧Eoの安定化を行う構成におけ
る問題点は、上記説明から理解されるように次のように
なる。
【0022】・負荷電力Poの低下や交流入力電圧VAC
の上昇に伴って、2次側補助スイッチ素子Q2の導通時
間が長くなり、電力損失が増加して効率が低下する。 ・1次側スイッチング素子Q1に発生する電圧共振パル
ス電圧V1のピーク値は交流入力電圧VACに比例して上
昇するため、スイッチング素子Q1はAC100V系で
は900V耐圧、AC200系では1800V耐圧の素
子となり、高価なものが必要となる。 ・無負荷時には無効電力が多く、また重負荷時よりも電
圧共振パルス電圧V1は高くなり、補助スイッチング素
子Q2には放熱板が必要となる。 ・アクティブクランプ用の補助スイッチング素子Q2は
交流入力電圧VACが70V以上では常時ドライブ巻線N
g1からのパルス電圧でスイッチング動作を繰り返して
おり、2次側のクランプ電圧V2のパルス幅は大きいた
めに、最大負荷電力時に交流入力電圧が90Vに低下す
ると制御不能となり、制御範囲を外れてしまう。
【0023】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記し
た課題を考慮して、スイッチング電源回路として次のよ
うに構成する。即ち、交流入力電圧を整流平滑して直流
入力電圧を得る整流平滑手段と、上記直流入力電圧をス
イッチングして出力するためのメインスイッチング素子
を備えて形成されるスイッチング手段と、上記メインス
イッチング素子を固定のスイッチング周波数でスイッチ
ング駆動させるスイッチング駆動手段と、上記スイッチ
ング手段の動作を電圧共振形とする一次側並列共振回路
が形成されるようにして備えられる一次側並列共振コン
デンサと、一次側と二次側とについて疎結合とされる所
要の結合係数が得られるようにされ、一次側に得られる
上記スイッチング手段の出力を二次側に伝送する絶縁コ
ンバータトランスと、上記絶縁コンバータトランスに巻
装した二次巻線に対して二次側並列共振コンデンサを並
列に接続することで形成される二次側並列共振回路と、
上記絶縁コンバータトランスに巻装した二次巻線に得ら
れる交番電圧を入力して整流動作を行うことで二次側直
流出力電圧を得るように構成される直流出力電圧生成手
段と、上記二次側巻線に対して並列に接続され、クラン
プコンデンサと補助スイッチング素子とによる直列接続
回路を備えることで、二次側巻線に発生する電圧をクラ
ンプするように設けられるアクティブクランプ手段と、
上記二次側直流出力電圧のレベルに応じて、上記補助ス
イッチング素子の導通角制御を実行することで、上記二
次側直流出力電圧についての定電圧制御を行うようにさ
れる定電圧制御手段と、交流入力電圧の低下時に上記補
助スイッチング素子のスイッチング動作を停止させるク
ランプ動作停止制御手段と、を備えてスイッチング電源
回路を構成する。
【0024】上記構成によると、一次側においては電圧
共振形コンバータを形成するための一次側共振回路を備
え、二次側には、二次巻線及び二次側並列共振コンデン
サとにより形成される二次側共振回路とが備えられた、
いわゆる複合共振形スイッチングコンバータの構成が得
られる。この構成を基として、二次側には、二次側並列
共振回路に得られる電圧レベルを抑制するためのアクテ
ィブクランプ手段を備える。そして、二次側直流出力電
圧の定電圧制御は、二次側直流出力電圧のレベルに応じ
て、補助メインスイッチング素子の導通角を制御するこ
とで行われる。ここでクランプ動作停止制御手段によ
り、交流入力電圧の低下時に補助スイッチング素子のス
イッチング動作を停止させることで、制御範囲(レギュ
レーション範囲)を拡大できる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態とし
てのスイッチング電源回路の構成を示している。この図
に示す電源回路においては、先ず、商用交流電源(交流
入力電圧VAC)を入力して直流入力電圧を得るための整
流平滑回路として、ブリッジ整流回路Di及び平滑コン
デンサCiからなる全波整流回路が備えられ、交流入力
電圧VACの1倍のレベルに対応する整流平滑電圧Eiを
生成するようにされる。
【0026】上記整流平滑電圧Ei(直流入力電圧)を
入力して断続する電圧共振形コンバータとしては、1石
によるシングルエンド方式が採用される。また駆動方式
としては自励式の構成を採っている。この場合、電圧共
振形コンバータを形成するスイッチング素子Q1には、
高耐圧のバイポーラトランジスタ(BJT;接合型トラ
ンジスタ)が選定される。このスイッチング素子Q1の
コレクタ−エミッタ間に対しては、一次側並列共振コン
デンサCrが並列に接続される。また、ベース−エミッ
タ間に対しては、クランプダイオードDD1が接続され
る。ここで、並列共振コンデンサCrは、絶縁コンバー
タトランスPITの一次巻線N1に得られるリーケージ
インダクタンスL1と共に、一次側並列共振回路を形成
しており、これによって電圧共振形コンバータとしての
動作が得られるようになっている。
【0027】そして、スイッチング素子Q1のベースに
対しては、ベース電流制限抵抗RB−駆動巻線NB−イン
ダクタLB−共振コンデンサCBから成る自励発振駆動回
路が接続される。スイッチング素子Q1には、この自励
発振駆動回路にて発生される発振信号を基とするベース
電流が供給されることでスイッチング駆動される。ここ
で、駆動巻線NBは、絶縁コンバータトランスPITの
一次側において一次巻線N1とは独立して巻装されてお
り、例えば一次巻線N1に得られる交番電圧によって励
起される。そして、この励起動作によって上記自励発振
駆動回路が発振動作を行うようにされる。
【0028】この構成では、スイッチング素子Q1のス
イッチング周波数は、上記自励発振駆動回路において、
駆動巻線NB−インダクタLB−共振コンデンサCBの直
列接続により形成される共振回路の共振周波数によっ
て、固定的に決定される。なお、起動時においては整流
平滑電圧Eiのラインから起動抵抗Rsを介してベース
に流れる起動電流によって起動される。
【0029】絶縁コンバータトランスPITは、一次側
に得られるスイッチングコンバータのスイッチング出力
を二次側に伝送するために設けられる。この絶縁コンバ
ータトランスPITは、EE型コアに対して一次巻線N
1と二次巻線N2を分割して巻装し、中央磁脚に対しては
ギャップGを形成することで、所要の結合係数による疎
結合の状態が得られるようにして、飽和状態が得られに
くいようにしている。
【0030】絶縁コンバータトランスPITは、スイッ
チング素子Q1のスイッチング出力を二次側に伝送する
絶縁コンバータトランスPITは、図2に示すように、
例えばフェライト材によるE型コアCR1、CR2を互
いの磁脚が対向するように組み合わせたEE型コアが備
えられ、このEE型コアの中央磁脚に対して、分割ボビ
ンBを利用して一次巻線N1と、二次巻線N2をそれぞれ
分割した状態で巻装している。そして、中央磁脚に対し
ては図のようにギャップGを形成するようにしている。
これによって、所要の結合係数による疎結合が得られる
ようにしている。ギャップGは、E型コアCR1,CR
2の中央磁脚を、2本の外磁脚よりも短くすることで形
成することが出来る。また、結合係数kとしては、例え
ば0.7〜0.8程度という疎結合の状態を得るように
しており、その分、飽和状態が得られにくいようにして
いる。
【0031】絶縁コンバータトランスPITの一次巻線
N1の巻始め端部は、図1に示すようにスイッチング素
子Q1のコレクタと接続され、巻終わり端部は平滑コン
デンサCiの正極(整流平滑電圧Ei)と接続されてい
る。従って、一次巻線N1に対しては、スイッチング素
子Q1のスイッチング出力が供給されることで、スイッ
チング周波数に対応する周期の交番電圧が発生する。
【0032】絶縁コンバータトランスPITの二次側で
は、一次巻線N1により誘起された交番電圧が二次巻線
N2に発生する。この場合、二次巻線N2に対しては、二
次側並列共振コンデンサC2が並列に接続されること
で、二次巻線N2のリーケージインダクタンスL2と二次
側並列共振コンデンサC2のキャパシタンスとによって
並列共振回路が形成される。この並列共振回路により、
二次巻線N2に誘起される交番電圧は共振電圧となり、
従って、二次側においては電圧共振動作が得られること
となる。即ち、この電源回路は、一次側にはスイッチン
グ動作を電圧共振形とするための並列共振回路を備え、
二次側には電圧共振動作を得るための並列共振回路を備
えた「複合共振形スイッチングコンバータ」の構成を採
る。
【0033】上記のようにして形成される電源回路の二
次側においては、二次巻線N2及び二次側並列共振コン
デンサC2から成る二次側並列共振回路に対して、図示
する接続形態によって、整流ダイオードDO1及び平滑コ
ンデンサCO1を接続することで半波整流回路が形成され
る。そして、この半波整流回路(DO1,CO1)によって
メインとされる二次側直流出力電圧EO1を生成する。こ
の二次側直流出力電圧EO1は、例えば135V程度とさ
れる。この二次側直流出力電圧EO1は、後述するPWM
制御回路42に対して分岐して入力されることで、検出
電圧として利用される。
【0034】さらに、二次巻線N2において、図示する
ようにタップ出力が設けられる。そして、このタップ出
力ラインと二次側アース間の巻線部分に対して、図示す
るようにして、整流ダイオードDO2及び平滑コンデンサ
CO2から成る半波整流回路が接続されることで、例えば
15V程度の低圧二次側直流出力電圧EO2を生成して出
力する。この低圧二次側直流出力電圧EO2は、PWM制
御回路42に対して分岐して入力されることで動作電源
としても利用される。
【0035】ところで、絶縁コンバータトランスPIT
の二次側の動作としては、一次巻線N1、二次巻線N2の
極性(巻方向)と整流ダイオードDO1、DO2の接続関係
と、二次巻線N2に励起される交番電圧の極性変化によ
って、一次巻線N1のインダクタンスL1と二次巻線N2
のインダクタンスL2との相互インダクタンスMについ
て、+M(加極性)となる場合と−M(減極性)となる
場合とがある。例えば、図3(a)に示す回路と等価と
なる場合に相互インダクタンスは+Mとなり、図3
(b)に示す回路と等価となる場合に相互インダクタン
スは−Mとなる。これを、図1に示す二次側の動作に対
応させてみると、二次側の半波整流回路では、二次巻線
N2に得られる交番電圧が正極性のときに二次側整流ダ
イオード(DO1)に整流電流が流れることから、この動
作は+Mの動作モード(フォワード動作)と見ることが
できる。
【0036】なお絶縁コンバータトランスPITの一次
巻線N1と二次巻線N2の極性は加極性結合とされても
減極性結合とされてもよい。また一次巻線N1と二次巻
線N2の捲き方向は同軸捲き或いは逆転捲きとされる。
いずれにしても、結合係数は上記のように0.7〜0.
8の疎結合とされる。
【0037】また、図1の電源回路の二次側において
は、アクティブクランプ回路40が備えられる。このア
クティブクランプ回路40は、図示するように、MOS
−FETの補助スイッチング素子Q2とクランプコンデ
ンサC3の直列接続回路を、二次側並列共振回路に対し
て更に並列に接続して設けられる。補助スイッチング素
子Q2のドレイン−ソース間に対してはクランプダイオ
ードDD2が並列に接続されるが、このクランプダイオー
ドDD2は、例えばMOS−FETにおいてボディダイオ
ードとして備えられたものが用いられている。
【0038】また、この場合のアクティブクランプ回路
40の補助スイッチング素子Q2は、駆動巻線Ng1−
コンデンサCg1−抵抗Rg1による自励式駆動回路に
よって駆動される。駆動巻線Ng2は、図示するよう
に、絶縁コンバータトランスPITの二次巻線N2の巻
始め端部側に設けられる。駆動巻線Ng1のターン数は
例えば1Tとされる。そして駆動巻線Ng1に得られる
交番電圧は、二次巻線N2に得られる交番電圧と逆極性
となるようにされ、従って、補助スイッチング素子Q2
は、二次巻線N2に得られる交番電圧によりオン/オフ
する二次側整流ダイオードDO1がオフとなる期間内にお
いてオンとなるようにスイッチング動作を行う。
【0039】PWM制御回路42は、アクティブクラン
プ回路40の補助スイッチング素子Q2の導通角制御
(PWM制御)を行うことで、二次側直流出力電圧の安
定化を図るために設けられている。この場合、PWM制
御回路42は、分圧抵抗R1−R2と制御素子Q5とから
成るシャントレギュレータと、ドライブトランジスタQ
4,抵抗R3,R4,R5,R6から成る反転増幅器とを備
えた誤差増幅回路として構成される。このようなPWM
制御回路42構成では、例えば交流入力電圧の上昇や、
負荷電力が軽くなるなどして二次側直流出力電圧EO1が
上昇したとすると、補助スイッチング素子Q3のスイッ
チング周波数は固定で、導通角を拡大してオン期間が長
くなるように動作する。これによって、整流ダイオード
DO1がオンとなって導通する期間は逆に短くなって、平
滑コンデンサCO1に充電される整流電流量は少なくなる
ために、二次側直流出力電圧EO1のレベルが低下する。
このようにして、二次側直流出力電圧の安定化を図るよ
うにしている。
【0040】さらに図示するようにクランプ停止制御回
路41が設けられる。このクランプ停止制御回路41
は、分圧抵抗R11、R12、ツェナーダイオードD10、抵
抗R10、PNPトランジスタによる制御素子Q6から構
成される。制御素子Q6のは、補助スイッチング素子Q
2のゲート・ソース電極間に接続される。そして制御素
子Q6のベース電極と直列にツェナーダイオードD10が
接続され、さらにツェナーダイオードD10のカソード電
極は、低電圧直流出力電圧E02に対する分圧抵抗R11、
R12の接続点に接続される。
【0041】ツェナーダイオードD10の導通電圧値と抵
抗R11、R12の分割抵抗値は、交流入力電圧VAC=90
V近辺で、ツェナーダイオードD10が導通して制御素子
Q6のがオフ状態となるように設定している。従って、
交流入力電圧VACが90V以下の場合は、制御素子Q6
はオン状態となっており、これによって駆動巻線Ng1
からの補助スイッチング素子Q2に対するドライブ電圧
は、制御素子Q6によって接地される。これによって補
助スイッチング素子Q2はスイッチング動作を行わず、
つまりアクティブクランプ回路40のクランプ動作が停
止される。
【0042】図4は交流入力電圧VACが90V以下とな
ってクランプ停止制御回路41によってクランプ動作が
停止された際の各部の動作波形を示す。この動作波形は
クランプコンデンサC3,補助スイッチング素子Q2が
接続されない場合と同様の波形となる。そして、同様に
交流入力電圧VACが90V以下となった場合でも、補助
スイッチング素子Q2がスイッチング動作を継続してい
る場合の波形を図8において説明したが、この図8と図
4を比較してわかるように、本例の場合、電圧V2のパ
ルス幅が6μsから5μsに縮小することによって、ス
イッチング素子Q1のコレクタ電流IQ1のピーク値が
4.5Apから4Apに低下し、レギュレーション範囲
が確保されている。
【0043】実験においては、本例のツェナーダイオー
ドD10のツェナー電圧は5.6Vとし、直流出力電圧E
01=135V、E02=15V、分割抵抗R11、R12を、
交流入力電圧VAC=90V近辺でツェナーダイオードD
10が導通する分圧比に設定した。絶縁コンバータトラン
スPITの二次巻線N2は、先行技術における50Tか
ら55Tに増加し、共振コンデンサCrは、先行技術に
おける0.012μFから1000pFに低減する。こ
の場合において交流入力電圧VAC=100V時の本例の
動作波形としては、図6で説明した負荷電力Po=20
0W時において、コレクタ電流IQ1のピークは4.5A
pから4Apに、電流IC3のピークは2Apから1.5
Apに低減した。また図7で説明した無負荷時におい
て、コレクタ電流IQ1のピークは3Apから2.5Ap
に、電流IC3のピークは3Apから2.5Apに低減し
た。
【0044】これらの効果によって、負荷電力Po=2
00W時に効率が約1%向上して、入力電力が約2W低
減した。また無負荷時にも入力電力が13.5Wから1
1.5Wと2W低減させることができた。
【0045】以上、実施の形態の電源回路について説明
してきたが、本発明としては上記回路構成に限定される
ものではない。例えばメインスイッチング素子Q1は、
バイポーラトランジスタに限らず、MOS−FET、B
JT、IGBT等を採用してもよい。また補助スイッチ
ング素子Q2についてもBJT、IGBT等を採用する
ことができる。さらには、例えばSIT(静電誘導サイ
リスタ)などの他の素子を採用することも考えられるも
のである。また、メインスイッチング素子Q1を他励式
により駆動することも当然考えられる。また、二次側共
振回路を含んで形成される二次側の整流回路としても、
実施の形態として図示した構成に限定されるものではな
く、他の回路構成が採用されて構わないものである。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、複合共振
形スイッチングコンバータにおいて、二次側には、二次
側並列共振回路に得られる電圧レベルを抑制するための
アクティブクランプ手段を備え、二次側直流出力電圧の
定電圧制御は、二次側直流出力電圧のレベルに応じて、
補助メインスイッチング素子の導通角を制御することで
行なうようにしている。そして特に、クランプ動作停止
制御手段により、交流入力電圧の低下時に補助スイッチ
ング素子のスイッチング動作を停止させるものとしてい
る。アクティブクランプ動作が常に行われると交流入力
電圧の低下時に制御不能となるが、この場合にクランプ
動作が停止されることで、制御不能状態となることを防
止し、これによって制御範囲(レギュレーション範囲)
を拡大できるという効果がある。また、電力変換効率は
向上や、無負荷時の無効電力の低減も実現される。さら
にそれに伴って、スイッチング素子における発熱も抑制
されることから、放熱板を設ける必要が無くなり、それ
だけ電源回路の小型軽量化及び低コスト化を図ることが
できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のスイッチング電源回路の
構成を示す回路図である。
【図2】絶縁コンバータトランスの構成を示す断面図で
ある。
【図3】相互インダクタンスが+M/−Mの場合の各動
作を示す等価回路図である。
【図4】実施の形態の電源回路における要部の動作を示
す波形図である。
【図5】先行技術のスイッチング電源回路の構成を示す
回路図である。
【図6】図5の電源回路の要部の動作を示す波形図であ
る。
【図7】図5の電源回路の要部の動作を示す波形図であ
る。
【図8】図5の電源回路の要部の動作を示す波形図であ
る。
【図9】図5の電源回路についての負荷電力に対する電
力変換効率及び導通角制御の特性の説明図である。
【図10】図5の電源回路についての交流入力電圧に対
する電力変換効率及び導通角制御の特性の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 制御回路、40 アクティブクランプ回路、41
クランプ停止制御回路、 42 PWM制御回路、Q1
(メイン)スイッチング素子、Q2 補助スイッチン
グ素子、PIT 絶縁コンバータトランス、N1 一次
巻線、N2 二次巻線、Cr 一次側並列共振コンデン
サ、C2 二次側並列共振コンデンサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流入力電圧を整流平滑して直流入力電
    圧を得る整流平滑手段と、 上記直流入力電圧をスイッチングして出力するためのメ
    インスイッチング素子を備えて形成されるスイッチング
    手段と、 上記メインスイッチング素子を固定のスイッチング周波
    数でスイッチング駆動させるスイッチング駆動手段と、 上記スイッチング手段の動作を電圧共振形とする一次側
    並列共振回路が形成されるようにして備えられる一次側
    並列共振コンデンサと、 一次側と二次側とについて疎結合とされる所要の結合係
    数が得られるようにされ、一次側に得られる上記スイッ
    チング手段の出力を二次側に伝送する絶縁コンバータト
    ランスと、 上記絶縁コンバータトランスに巻装した二次巻線に対し
    て二次側並列共振コンデンサを並列に接続することで形
    成される二次側並列共振回路と、 上記絶縁コンバータトランスに巻装した二次巻線に得ら
    れる交番電圧を入力して整流動作を行うことで二次側直
    流出力電圧を得るように構成される直流出力電圧生成手
    段と、 上記二次側巻線に対して並列に接続され、クランプコン
    デンサと補助スイッチング素子とによる直列接続回路を
    備えることで、二次側巻線に発生する電圧をクランプす
    るように設けられるアクティブクランプ手段と、 上記二次側直流出力電圧のレベルに応じて、上記補助ス
    イッチング素子の導通角制御を実行することで、上記二
    次側直流出力電圧についての定電圧制御を行うようにさ
    れる定電圧制御手段と、 交流入力電圧の低下時に上記補助スイッチング素子のス
    イッチング動作を停止させるクランプ動作停止制御手段
    と、 を備えていることを特徴とするスイッチング電源回路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110326187A (zh) * 2017-03-02 2019-10-11 欧姆龙株式会社 非接触供电装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110326187A (zh) * 2017-03-02 2019-10-11 欧姆龙株式会社 非接触供电装置

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