JP2002151752A - 粉末熱電材料製造装置及びそれを用いた粉末熱電材料製造方法 - Google Patents

粉末熱電材料製造装置及びそれを用いた粉末熱電材料製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱衝撃に対して耐久性があり、原料との反応
性のない、高速回転させることができる回転ディスクを
含む粉末熱電材料の製造装置を提供する。 【解決手段】 所定の組成を有する原材料を混合し、加
熱溶融するための容器1と、加熱溶融された原材料の溶
湯を注ぐための漏斗又は注湯口2と、注がれた溶湯を飛
散させるための窒化珪素又は窒化珪素を含む材料で作製
された回転ディスク3とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギーと電
気エネルギーとの間の変換を行う熱電モジュールを作製
するために使用する粉末熱電材料の製造装置、及び製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱電現象とは、ゼーベック現象、ペルチ
ェ現象、トムソン現象の総称であり、この現象を利用し
た素子を、熱電素子、熱電対、電子冷却素子等という。
熱電現象は、元来、異種の金属間で発見された現象であ
るが、近年、半導体の熱電材料が得られるようになり、
金属材料では得られなかった変換効率が得られるように
なった。熱電半導体材料を利用した熱電素子は、構造が
簡単で取り扱いが容易であり、安定な特性を維持できる
ことから、広範囲にわたる利用が注目されている。特
に、局所冷却や室温付近の精密な温度制御が可能である
ことから、オプトエレクトロニクスや半導体レーザ等の
温度調節、また、小型冷蔵庫等への適用に向けて、広く
研究開発が進められている。
【0003】熱電素子の製造においては、従来、原材料
を所望の組成に秤量し、加熱溶解して凝固して固溶体イ
ンゴットを作製し、さらに固溶体インゴットを粉末化し
た後焼結し、それをスライス、ダイシングするという方
法が採られている。上記工程において、熱電材料を粉末
化する方法としては、固溶体インゴットを粉砕し、ふる
いにかけて整粒するという方法がある。しかしながらこ
の方法によると、凝固した固体材料を粉砕するため、粉
末が鱗片状になり、整粒工程においてふるいの目詰まり
を生じさせたり、粉末を圧縮する工程において金型への
充填率の低下を招いたりしていた。
【0004】このような問題を改善するために、熱電素
子の製造に球状粉末熱電材料を用いる方法がある。例え
ば、日本国特許出願公開(特開)平4−293276号
公報には、球状粉末熱電材料の製造方法が掲載されてい
る。従来、球状粉末熱電材料は、所定の原材料を混合及
び溶融し、得られた溶湯を金属材料やセラミック材料に
より作製された回転するディスクに滴下して飛散させる
という回転ディスク法(又は遠心噴霧法)と呼ばれる方
法により得られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、球状粉末熱
電材料を用いて熱電モジュールを作製する場合、粉末の
径が小さいほど性能の良いモジュールを実現できること
が知られている。そこで、例えば40μm以下の微小な
粉末熱電材料を作製するためには、ディスクを高速回転
させる必要がある。
【0006】ディスクを高速回転させて粉末熱電材料を
得るために、ディスクが具備すべき条件がある。すなわ
ち、ディスクには(1)高速回転に耐えるよう軽量且つ
十分な機械的強度があること、(2)溶融された熱電材
料の高温に耐えうる耐熱性と耐熱衝撃性があり、熱膨張
係数が小さいこと(3)熱電材料の溶湯がディスク上で
凝固するのを防ぐため、ディスク全体の熱容量が小さい
こと、(4)熱電材料の溶湯との反応性が小さく熱電材
料への不純物の混入がないこと等の条件が課せられる。
【0007】しかしながら、従来のディスクは、ディス
クの径や質量が大きいため、高速回転しにくかった。ま
た、ディスクの材料に金属やセラミックを用いているた
め、円盤の熱容量が大きく、熱電材料の溶湯の熱がディ
スクに奪われて溶湯がディスク上で凝固しやすかった。
その結果、ディスクは更に重くなり、高速回転しにく
く、ディスクの回転バランスが崩れ易くなっていた。ま
た、粉末熱電材料の歩留まり低下の原因にもなってい
た。
【0008】これらの点を改善するために、例えば高速
回転を可能にし、熱容量を小さくするためにディスクを
軽量にすると、ディスクが肉薄になるために機械的強度
が失われてしまう。逆に、機械的強度を保持しようとす
ると、ディスクの慣性質量や熱容量が大きくなってしま
う。また、ディスクの材料として金属材料を用いると、
熱膨張係数が大きいために、熱応力により材料が歪ん
で、耐久性が悪くなる恐れがあった。特に、鉄やチタン
を材料として用いると、熱電材料の溶湯と反応し易いた
め、熱電材料の組成が変わってしまう。このように、こ
れまで上記の条件の全てを満たすようなディスクの材料
は見つかっていなかった。
【0009】そこで、2種の材料を組み合わせてディス
クを作製することも行われている。例えば、特開平2−
145710号公報には、金属円盤を断熱材で覆い、そ
の回りを金属の保持具で保持した構造が記載されてい
る。また、特開平7−34102号公報には、軽量なチ
タン合金の表面にセラミック層を配設した構造が記載さ
れている。しかしながら、上記従来の構造では、ディス
クが比較的大きいため高速回転できず、最大回転速度は
例えば15,000rpm程度であり、最小粒径も13
0μm程度までしか小さくすることができなかった。ま
た、溶湯の熱がディスクに奪われて溶湯が凝固し易く、
粉末歩留まりが低下するという問題も残っていた。
【0010】そこで、上記の点に鑑み、本発明は、回転
ディスク法により粉末熱電材料を作製する際に、軽量で
強度が高く、熱膨張係数が小さく、材料との反応性が小
さいという性質を持つ材料を用い、且つ、熱容量が小さ
くなるように設計されたディスクを用いることにより、
溶湯の凝固を防止すると共に高速回転による粉末作製を
可能とし、微粉末を高歩留まりで製造することができる
粉末熱電材料の製造方法及び製造装置を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、本発明に係る粉末熱電材料製造装置は、所定の組成
を有する原材料を混合し、加熱溶融するための容器と、
加熱溶融された原材料の溶湯を注ぐための漏斗又は注湯
口と、注がれた溶湯を飛散させるための窒化珪素又は窒
化珪素を含む材料で作製された回転ディスクとを具備す
る。ここで、上記回転ディスクは、窒化珪素を90%以
上含む材料で作製されても良い。また、本発明に係る粉
末熱電材料製造方法は、所定の組成を有する原材料を混
合し、加熱溶融する工程と、加熱溶融した原材料の溶湯
を窒化珪素又は窒化珪素を含む材料で作製された回転す
るディスクに注ぐ工程と、注がれた溶湯を前記回転する
ディスクにより飛散させて微小球状化し、冷却して球状
粉末熱電材料を作製する工程とを具備する。ここで、上
記回転ディスクは、窒化珪素を90%以上含む材料で作
製されても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。なお、同一の構成要素には
同一の参照番号を付して、説明を省略する。図1は、本
発明の一実施形態に係る粉末熱電材料製造装置を示す概
観図である。この装置は、チャンバ8内に設置されたル
ツボ1と漏斗2と回転ディスク3とモータ4と粉末収集
部7とを含んでいる。
【0013】また、図2は、本発明の一実施形態に係る
粉末熱電材料製造方法を示すフローチャートである。以
下、図1及び図2を用いて、本発明の一実施形態に係る
粉末材料製造方法について説明する。まず、所定の組成
を有する原料を秤量して、ルツボ1内に封入する(ステ
ップS1)。熱電材料の原材料としては、例えば、V族
元素であるアンチモン(Sb)やビスマス(Bi)を、
VI族元素であるセレン(Se)やテルル(Te)を用
いる。V族とVI族の固溶体は、六方晶構造を有するの
で、Bi、Te、Sb、Seの内、少なくとも2種類以
上の元素が原料として用いられ、一般的には次のように
表される。 (Bi1-XSbX2(Te1-YSeY3 ただし、0≦X,Y≦1 具体的には、P型素子の材料として、テルル化ビスマス
(Bi2Te3)とテルル化アンチモン(Sb2Te3)と
の混晶系固溶体にP型のドーパントを添加して用いた
り、N型素子の材料として、テルル化ビスマス(Bi2
Te3)とセレン化ビスマス(Bi2Se3)との混晶系
固溶体にN型のドーパントを添加して用いることができ
る。
【0014】次に、ルツボ1に封入した原材料を、高周
波コイルやヒータ等により加熱して溶融する(ステップ
S2)。さらに、溶融した原材料の溶湯を、漏斗2を介
して回転ディスク3上に注ぐ(ステップS3)。回転デ
ィスク3はモータ4に接続されていて、回転速度をコン
トロールされている。注がれた溶湯5は、回転ディスク
により飛散する(ステップS4)。飛散した溶湯6は、
冷却され、チャンバ8内を落下し、粉末収集部7に集め
られる(ステップS5)。ここで、ステップS3におけ
る注ぎ方としては、溶湯を液滴状に滴下しても良く、注
湯口から連続的に流しても良い。
【0015】図3は、このような球状粉末熱電材料を用
いて作製された熱電モジュールを示す図である。図3に
示すように、2枚のセラミック基板11と12との間
で、P型素子(P型半導体)13とN型素子(N型半導
体)14とを電極15を介して接続することによりPN
素子対を形成し、さらに、複数のPN素子対を直列に接
続したものである。このようなPN素子対の直列回路の
一方の端のN型素子には電流導入端子(正極)16が接
続され、他方の端のP型素子には電流導入端子(負極)
17が接続されている。これらの電流導入端子16、1
7の間に電圧を印加することにより、電流導入端子(正
極)16からPN素子対の直列回路を経て電流導入端子
(負極)17に向けて電流を流すと、セラミック基板1
1側が冷却されてセラミック基板12側が加熱される。
その結果、図中の矢印に示すような熱の流れが発生す
る。
【0016】ここで、熱電素子の性能を示す性能指数Z
は、ゼーベック係数α、電気伝導度σ、熱伝導率κを用
いて次のように表される。 Z=α2σ/κ 熱電素子の性能は、性能指数Zが大きいほど良い。熱電
素子は一般に焼結体で作製されるが、焼結体の結晶粒径
を微細化することにより熱伝導率を低減することができ
る。従って本発明により作製した微細な粉末熱電材料を
用いて焼結体を作製すれば、性能指数の大きい熱電素子
を作製することができる。即ち、熱電素子の性能を向上
させることができ、高性能な熱電素子の生産性を向上さ
せることができる。
【0017】次に、本実施形態に係る球状粉末製造装置
に用いられる回転ディスクの材料及び形状について説明
する。図4の(a)は、本実施形態に係る球状粉末製造
装置に用いられる回転ディスクの形状を示す断面図であ
る。また、図4の(b)は、比較例として用いた回転デ
ィスクの形状を示す断面図である。
【0018】回転ディスクに注がれた溶湯がディスク上
で凝固しないようにするためには、回転ディスクの熱容
量を小さくする必要がある。そのためには、比熱の小さ
い材料を用いるか、又は、回転ディスク自体を軽量にす
れば良い。また、回転速度を上げるためには直径も小さ
くしなければならない。そこで、厚みが薄くて直径の小
さい回転ディスクを作製しようとすると、次には熱衝撃
が問題になる。即ち、溶融してディスク上に落下してき
た原料の溶湯がディスク上面に接触すると、接触した部
分が急に高温になる。このとき、ディスクの下面は瞬間
的には依然として元の温度のままなので、ディスク内部
に温度勾配が生じる。温度勾配が大きいほど熱膨張によ
る内部応力は大きく、破壊が起こりやすくなるため、上
面と下面の距離が短い、即ち、肉薄なディスクであるほ
ど破壊されやすいということになる。
【0019】この熱衝撃に対して耐久性を持たせ、且
つ、肉薄なディスクを作製するためには、熱膨張係数の
小さい材料を用いれば良い。或いは、応力に対して、そ
れに耐えられるくらいの強度がある材料を用いても良
い。本発明においては、回転ディスクを作製するため
に、窒化珪素又はサイアロンを含む材料を用いる。窒化
珪素又はサイアロンは、比熱は金属やセラミックと同程
度であるが、熱膨張係数及び熱応力が共に小さい材料で
ある。それに対して、曲げ強度は他の材料に比較しても
小さくない。
【0020】サイアロンとは、窒化珪素に酸化アルミニ
ウム及びその他の物質を混合したものであり、一般的に
はβサイアロンとして次のように表される。 Si6-Z8-ZAlZZ ここで、Zの値は、0〜3.8の範囲が適している。本
実施形態においては、Z≒0.34としたβサイアロン
を用いた。この場合、Si6-Z8-Zの分子量は266.
2であり、Si6-Z8-ZAlZZの分子量は280.8
であるから、上記βサイアロン中に含まれる窒化珪素S
34の割合は、 266.2÷280.8×100=94.8 より94.8%である。
【0021】また、本実施形態においては、上記βサイ
アロン約90%に、酸化イットリウムY23やSiO2
ガラス等を約10%混合したものを回転ディスクの材料
として用いた。従って、材料全体に対する窒化珪素Si
34の割合は、 94.8×0.9=85.3 より、85.3%となる。
【0022】図5は、窒化珪素又はサイアロンにより作
製された本発明の実施例に係る回転ディスクと、従来の
材料により作製された比較例の回転ディスクとを用いて
粉末熱電材料を製造した比較実験の結果である。実施例
1〜実施例4においては、図4の(a)の形状の回転デ
ィスクを用いた。運転は、回転ディスクの直径が30m
m、回転数が60,000rpm、溶湯温度720℃、
溶解量2kgという条件の下で行った。また、熱電材料
の組成としては、N型素子の原料であるテルル化ビスマ
スとセレン化ビスマスとの混晶系固溶体Bi2(Te0.9
Se0.13、及び、P型素子の原料であるテルル化ビス
マスとテルル化アンチモンとの混晶系固溶体(Bi0.25
Sb0.752Te3の2種類について行った。
【0023】ここで、比較に用いた回転ディスクの材料
及び形状について説明する。図5に示すとおり、比較例
1〜6のチタン・アルミニウム・バナジウム系合金、窒
化ホウ素、黒鉛のそれぞれについては、図4の(a)に
示す形状の回転ディスクを作製して比較実験を行った。
さらに、上記の実験結果から壊れやすかった窒化ホウ素
及び黒鉛については、比較例7〜10として、図4の
(b)に示すように窒化ホウ素又は黒鉛の円盤にチタン
によるホルダを取り付けた。
【0024】図5を参照しながら、実験結果について検
討する。まず、比較例1及び2に注目すると、チタン・
アルミニウム・バナジウム系合金により作製された回転
ディスクは、熱膨張係数は大きい反面、曲げ強度も大き
いので、熱衝撃及び高速回転には耐えられた。しかし、
合金に含まれる成分が原料の溶湯との反応するため、回
転ディスク表面に反応腐食が見られた。従って、製造さ
れた粉末は使用することができない。特に、比較例2に
ついては、激しく腐食され、ディスクが減ってしまっ
た。
【0025】次に、比較例3〜6にあげた窒化ホウ素及
び黒鉛に注目すると、これらの材料を用いた回転ディス
クは、運転安定性が悪く、粉歩留まりが2〜3%と極め
て低い。また、平均粒径は測定できなかった。これは、
自身の熱膨張に対して曲げ強度が小さいため、溶湯が注
がれるとすぐにディスクが破壊され、ほとんど粉末が製
造されなかったからである。このため、窒化ホウ素及び
黒鉛にチタンホルダを取り付けたものが、比較例7〜1
0である。このようにすると、回転ディスクの機械的強
度は保たれたが、同時に回転ディスクの質量及び熱容量
が大きくなり、溶湯がディスク上で凝固し易くなってし
まった。溶湯が凝固すると、比較例7〜10に示すとお
り振動が発生する等、運転安定性も低下し、粉末歩留ま
りも悪くなった。また、平均粒径は70μm程度となっ
た。
【0026】以上の比較例と比べて、窒化珪素及びサイ
アロンを材料とした実施例の回転ディスクは、熱膨張係
数が小さく、曲げ強度は大きいため、ディスク厚みを薄
くしても熱衝撃には十分に耐えられた。また、比重は金
属等と比較しても大きくはないため、熱容量もそれほど
大きくはならず、注がれた溶湯がディスク上で凝固する
ことは少なかった。従って、長時間の運転安定性が保た
れた。更に、小型、軽量な形状を保つことができたた
め、高速運転を保つことができ、粒径の小さな粉末を、
歩留まり良く製造することができた。このようにして、
窒化珪素やサイアロンを材料とした回転ディスクを用い
ることにより、良好な結果を得ることができた。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、回
転ディスク法による粉末熱電材料の製造に、窒化珪素を
含む材料により作製された回転ディスクを用いることに
より、従来よりも平均粒径の小さい粉末熱電材料を歩留
まり良く製造することができる。従って、熱電素子の性
能や生産性を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る粉末熱電材料製造装
置を示す概観図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る粉末熱電材料製造方
法を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態に係る製造方法により製造
された粉末熱電材料を用いて作製された熱電モジュール
の構造を示す斜視図である。
【図4】(a)は本発明の一実施形態において用いた回
転ディスクの断面形状を示す図であり、(b)は比較実
験で用いた回転ディスクの形状を示す図である。
【図5】各種の材料を用いて作製した回転ディスクによ
り粉末熱電材料を製造する実験を行った結果を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 ルツボ 2 漏斗 3 回転ディスク 4 モータ 5 注がれた溶湯 6 飛散した溶湯 7 粉末収集部 8 チャンバ 11、12 セラミック基板 13 P型素子(P型半導体) 14 N型素子(N型半導体) 15 電極 16 電流導入端子(正極) 17 電流導入端子(負極)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の組成を有する原材料を混合し、加
    熱溶融するための容器と、 前記加熱溶融された原材料の溶湯を注ぐための漏斗又は
    注湯口と、 前記注がれた溶湯を飛散させるための窒化珪素又は窒化
    珪素を含む材料で作製された回転ディスクと、を具備す
    る熱電材料製造装置。
  2. 【請求項2】 前記回転ディスクが窒化珪素を90%以
    上含む材料で作製されていることを特徴とする請求項1
    記載の熱電材料製造装置。
  3. 【請求項3】 所定の組成を有する原材料を混合し、加
    熱溶融する工程と、 加熱溶融した原材料の溶湯を窒化珪素又は窒化珪素を含
    む材料で作製された回転ディスクに注ぐ工程と、 注がれた溶湯を前記回転ディスクにより飛散させて微小
    球状化し、冷却して球状粉末熱電材料を作製する工程
    と、を具備する熱電材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記回転ディスクが窒化珪素を90%以
    上含む材料で作製されていることを特徴とする請求項3
    記載の粉末熱電材料の製造方法。
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