JP2002150523A - 磁気ヘッドスライダの製造方法及びロウバーの整列装置 - Google Patents

磁気ヘッドスライダの製造方法及びロウバーの整列装置

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JP2002150523A
JP2002150523A JP2000344915A JP2000344915A JP2002150523A JP 2002150523 A JP2002150523 A JP 2002150523A JP 2000344915 A JP2000344915 A JP 2000344915A JP 2000344915 A JP2000344915 A JP 2000344915A JP 2002150523 A JP2002150523 A JP 2002150523A
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Hirokazu Yamanishi
宏和 山西
Yoshiaki Yanagida
芳明 柳田
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細なフェムトサイズのスライダを効率的に
量産可能な磁気ヘッドスライダの製造方法を提供するこ
とである。 【解決手段】 磁気ヘッドスライダの製造方法であっ
て、フレームにUVテープを貼り付け、UVテープ上に
それぞれ複数の磁気ヘッド素子が一列に形成された複数
のロウバーを整列させて接着する。その後、UVテープ
に接着された各ロウバーを長手方向に切断してダミー部
を除去し、更に個々の磁気ヘッドスライダに切断する。
UVテープに紫外線を照射して該UVテープの粘着性を
低減乃至は消滅させ、個々の磁気ヘッドスライダをピッ
クアップして、パレットに移し変える各ステップを含ん
でいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ディスク装置用
の磁気ヘッドスライダの製造方法に関する。
【0002】近年、磁気ディスク装置においては大容量
化が求められており、それに伴い記憶密度の緻密化が進
んでいる。そのため、磁気ヘッド素子を担持した磁気ヘ
ッドスライダはより微小化が求められており、現在のサ
イズは1.25×1.0×0.3mmのスライダ(以
下、本明細書ではピコスライダと称する)が主流であ
る。今後スライダの更なる微小化が進み、0.85×
0.70×0.23mmのスライダ(以下、本明細書で
はフェムトスライダと称する)サイズになると予想され
る。
【0003】
【従来の技術】磁気ヘッドスライダの製造プロセスは、
ヘッド素子がパターニングされたウエハーより、複数の
ヘッド素子が一列に形成されたブロック(ロウバー)の
状態に切断し、その後、ラップ工程及び浮上面形成工程
等を経て個々の磁気ヘッドスライダに切断するのが一般
的である。
【0004】ラップ工程ではロウバーをセラミック又は
ステンレス鋼等でできたロウツールにワックス等で接着
し、ロウバー単位でラッピングを行なって磁気ヘッド薄
膜の磁気抵抗層やギャップの高さが一定となるように加
工している。その後、ロウバーのラップ加工面に複数の
スライダの浮上面形状が加工される。
【0005】次いで、別のツールにロウバーを再度接着
して、ロウバーが個々のスライダに切断される。切断後
はワックス等の接着剤を有機溶剤で洗浄し、その後、個
々のスライダがパッケージングされて出荷される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、スラ
イダが今後ますます微小化されるため、磁気ヘッドスラ
イダの製造プロセスの見直しが必要とされている。ウエ
ハーからロウバーを切り出す際や成膜工程の際による残
留応力等によってロウバー自体が変形したり反ったりす
る。
【0007】よって、ロウバーのサイズを現在のサイズ
よりも小さくすると、ラップ工程や浮上面形成工程で所
望の加工精度が得られないため、ロウバーサイズを現在
のピコスライダのサイズで加工プロセスを進めることが
必要である。そのため、最後のスライダ個片化の際に、
ロウバーをフェムトサイズのスライダに切断する方法の
検討が必要である。
【0008】現状の個片化方法をフェムトスライダに適
用すると、フェムトスライダはスライダサイズが微小な
ため、スライダを扱うセラミック治具等の部品の成形に
限界があることや、接着用ワックスを洗浄する洗浄治具
の製作の問題や、人によるスライダの取扱が困難である
という問題がある。
【0009】よって、現状の製造プロセスでフェムトス
ライダを製造するのは非常に困難である。
【0010】よって、本発明の目的は、微小サイズの磁
気ヘッドスライダを効率良く量産可能な磁気ヘッドスラ
イダの製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によると、磁気ヘ
ッドスライダの製造方法であって、粘着シート上にそれ
ぞれ複数の磁気ヘッド素子が一列に形成された複数のロ
ウバーを整列させて接着し、前記粘着シートに接着され
た前記各ロウバーを個々の磁気ヘッドスライダに切断
し、前記個々の磁気ヘッドスライダをピックアップす
る、ことを特徴とする磁気ヘッドスライダの製造方法が
提供される。
【0012】好ましくは、粘着シート上に複数のロウバ
ーを整列させるステップは、各ロウバーの第1基準マー
カーを認識し、フレームの第2基準マーカーを認識し、
第1及び第2基準マーカーの認識結果に基づいてロボッ
トがX軸方向に移動する距離を計算するステップを含ん
でいる。必要に応じて、認識結果に基づいてロウバーを
所定角度回転させる。
【0013】好ましくは、磁気ヘッドスライダの切断ス
テップでは、各ロウバーを完全に切断し、粘着シートを
その厚さの概略半分の深さまで切り込む。
【0014】本発明の他の側面によると、ロウバーをフ
レームに貼付された粘着シート上に整列させる装置であ
って、Y軸方向に移動可能なYテーブルと、X軸方向及
びY軸方向に移動可能なXYテーブルと、前記Yテーブ
ルと前記XYテーブルの間に設けられた各ロウバーの概
略の位置決めを行なう中間位置決めユニットと、前記Y
テーブル上に載置された各ロウバーを前記中間位置決め
ユニットに移載するX軸方向及びZ軸方向に移動可能な
第1のハンドと、前記中間位置決めユニット上に載置さ
れた各ロウバーを前記XYテーブル上に載置された、前
記フレームに貼付された粘着シート上に整列させる、X
軸方向及びZ軸方向に移動可能な第2のハンドと、を具
備したことを特徴とする装置が提供される。
【0015】好ましくは、整列装置は各ロウバーの第1
基準マーカーを認識する第1カメラと、フレームの第2
基準マーカーを認識する第2カメラと、第1及び第2基
準マーカーの認識結果に基づいて第2ハンドの移動距離
を計算する演算手段を更に含んでいる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、本発明の磁気
ヘッドスライダの製造方法に使用するのに適したUVテ
ープ貼り付け機2の正面図が示されている。本明細書で
使用する“UVテープ”という用語は、粘着力が紫外線
の照射により減少乃至は消滅する粘着テープという意味
で使用する。
【0017】UVテープ4はテープ供給ローラ6から供
給され、巻取りローラ8で巻き取られる。UVテープ4
の保護フィルム10は供給ローラ6からUVテープ4が
送り出された直後にはがされ、保護フィルムローラ12
により巻き取られる。
【0018】ステージ14は上下方向に移動可能であ
り、金属フレーム16が載置される。保護フィルム10
が上流側ではがされているため、ステージ14の上方で
はUVテープ4の粘着層が露出している。
【0019】ステージ14を上昇させ、上部に配置され
た密着ローラ18を金属フレーム16に沿って回転させ
ることにより、金属フレーム16にUVテープ4を貼り
付ける。
【0020】その後、テープカッター20を下降させ、
図2(A)に示すように金属フレーム16に沿ってテー
プカッター20を回転させてUVテープ4の余分な部分
をカットする。
【0021】次いで、はがしローラ22が図1で左方向
に移動し、余分な部分のテープを金属フレーム16から
はがすことにより、図2(B)に示すように金属フレー
ム16にUVテープ4が貼り付けられる。
【0022】図2(A)で符号5はUVフレーム4をカ
ットした後の穴を示している。UVテープ4のテンショ
ンは、巻取りローラ8を前後に移動することにより調整
する。金属フレームに換わり樹脂フレーム等も採用可能
である。
【0023】次に、フレーム16に貼られたUVテープ
4上に複数の磁気ヘッド素子が一列に形成されたロウバ
ーを一定の間隔で整列させていく。このロウバーの整列
には、図3及び図4に示すようなロウバー整列機24が
使用される。
【0024】ロウバー整列機24のガイドレール26に
はX軸方向に移動可能に第1ハンド28及び第2ハンド
30が取り付けられている。図4に示すように、第1及
び第2ハンド28,30はそれぞれ上下動作用のアクチ
ュエータ32を有しており、アクチュエータ32により
吸着部34が上下方向(Z軸方向)に移動される。
【0025】第1及び第2ハンド28,30は、ロウバ
ーを真空吸着する際や解放する際に、ロウバーを折った
り傷付けたりしないように、スプリングを利用したダン
パー36をそれぞれ有している。第2ハンド30は更
に、図5に示すようにロウバーをX軸に平行に保つため
の角度θを補正するθ補正用モータ38を有している。
【0026】40はY軸方向に移動可能なYテーブルで
あり、Yテーブル40上には複数のロウバー45が所定
間隔で置かれた前工程用の治具42が搭載されている。
第1ハンド28によりYテーブル40上に搭載された治
具42からロウバー45を一本ずつ取りだし、中間位置
決めユニット44に移載する。中間位置決めユニット4
4ではロウバー45の概略的位置決めを行なう。
【0027】図6はロウバー45を位置決めをした状態
の中間位置決めユニット44の平面図である。この状態
では、ロウバー45はL形状ブロック46とスライダ4
8と回動ブロック50のアーム50aで挟まれて位置決
めされる。
【0028】ロウバー45をYテーブル40から受取る
スタンバイ状態では、シリンダ51を作動させてピスト
ンロッド52によりレバー54を軸56を中心として反
時計回り方向に回動させる。これにより、ロッド58が
図6で下方に押されるため、スライダ48はコイルバネ
60の付勢力に抗して下方に移動する。
【0029】更に、回動ブロック50はコイルバネ62
の付勢力に抗して時計回り方向に回動し、アーム50a
がL形状ブロック46から離れる。その結果、L形状ブ
ロック46、スライダ48及び回動ブロック50の間に
ロウバー45を受け入れるための充分なスペースが形成
される。
【0030】このようにスペースを形成した状態で、第
1ハンド28により治具42からロウバー45を取出
し、中間位置決めユニット44に移載する。
【0031】ピストンロッド52を図6に示す状態に縮
めると、コイルバネ60の付勢力によりスライダ48が
上方に移動し、コイルバネ62の付勢力により回動ブロ
ック50が反時計回り方向に回動して、アーム50aが
L形状ブロック46に当接する。これにより、ロウバー
45はL形状ブロック46、スライダ48及びアーム5
0aに挟まれて、ロウバー45の概略の位置決めが行な
われる。
【0032】中間位置決めユニット44で概略の位置決
めが行なわれたロウバー45は、第2ハンド30でピッ
クアップされる。ピックアップの際に、図7(B)に示
すロウバー45の一対のアライメントマーカー68をC
CDカメラ64で認識し、第2ハンド30の中心に対す
るアライメントマーカー68の相対位置をコントローラ
70に設けられたMPUが計算する。
【0033】76はX軸方向及びY軸方向に移動可能な
XYテーブルであり、UVフィルム4の貼り付けられた
フレーム16が搭載されている。フレーム16には図7
(A)に示すような一対のアライメントマーカー74が
形成されており、CCDカメラ72でフレーム16のア
ライメントマーカー74を認識し、この認識結果に基づ
いて各ロウバー45をX軸に平行に保つための補正角度
θを求める。
【0034】アライメントを必要とするのは、ロウバー
45内の磁気ヘッドスライダの位置を把握するための
X,Y座標と、各ロウバー45をX軸に平行に保つため
の補正角度θである。
【0035】よって、カメラ64,72でロウバー45
のアライメントマーカー68とフレーム16のアライメ
ントマーカー74をそれぞれ認識し、コントローラ70
内のMPUで第2ハンド30が移動する距離と補正角度
θの計算を行ない、ロウバー45を中間位置決めユニッ
ト44からフレーム16に貼られたUVテープ4の所定
位置へ移載する。本実施形態ではロウバー45は14m
m間隔で置かれていく。この間隔は次の切断工程の砥石
と切断幅に最適な値である。
【0036】ロウバー45のアライメント方法について
更に詳細に説明する。θ補正については、ロウバー45
をフレーム16に移載する前に、カメラ72でフレーム
16の一対のアライメントマーカー74相互のずれを計
算して、補正角度θを求めておく。即ち、図8(A)に
示すように絶対座標からx,yの値を計算し、θを求め
る。
【0037】第2ハンド30がロウバー45をピックア
ップした後、求めた補正角度θだけ、図8(B)に示す
ようにモータ38によりロウバー45を回転させる。
【0038】位置補正に関しては、基本的にX軸方向
(ロウバーの長手方向)のアライメントのみ必要であ
る。Y軸方向は上記で求めた回転補正量θさえ合ってい
れば、XYテーブル76のパルス送り量で制御できる。
【0039】まず、フレーム16のアライメントマーカ
ー74をカメラ72で認識して、ロウバー45のアライ
メントマーカー68がどこに置かれるべきかを計算して
おく。即ち、θ補正時に同時に位置を確認し、計算す
る。ロウバー45には図7(B)に示すような一対のア
ライメントマーカー68が形成してあり、基準ライン6
9から一個目のスライダの位置が決まっている。
【0040】第2ハンド30でピックアップしたロウバ
ー45を横方向からカメラ64で認識し、アライメント
マーカー68と第2ハンド30中心の相対位置を計算
し、アライメント補正値を算出する。
【0041】第2ハンド30中心の移動距離を計算し、
その計算値にアライメント補正値を付加して、フレーム
16に貼り付けられたUVテープ4上に置き、ロウバー
45をUVテープ4に接着する。ロウバー45を接着す
る目的のためには、UVテープ4に換えて他の粘着シー
トも本発明に採用可能である。
【0042】ロウバー整列工程の後にはロウバー圧着工
程を実行する。即ち、図9に示すように、ロウバー整列
機24でロウバー45がUVテープ4に整列接着された
フレーム16の裏面よりゴムローラ78を矢印79方向
に転動させ、ロウバー45とUVテープ4を圧着させ
る。
【0043】実際には、ロウバー整列終了後直ぐに圧着
を行なう必要があるため、ロウバー整列機24が圧着機
構を具備しているのが好ましい。
【0044】圧着工程の後にはロウバーのダミー部切断
除去工程を実施する。即ち、図10(A)に示すよう
に、ロウバー45がUVテープ4に整列接着されたフレ
ーム16をスライサ80のテーブルにセットし、ピコサ
イズのロウバー45を長手方向に切断し、図10(B)
の拡大図に示すようにダミー部45bを除去してフェム
トサイズのロウバー45aを得る。
【0045】実際には、フレーム16はスライサ80の
テーブル上にセットされた図示しないポーラスセラミッ
クチャックに吸着させる。そして、スライサ80に設け
られている図示しない顕微鏡でロウバー45のエッジと
スライサ動作軸の平行及び直角を合わせる。
【0046】スライサ80に装着されている砥石82と
して、本実施形態では刃幅0.15mm、直径91mm
の砥石82を使用した。スライサ80のテーブルを矢印
83方向に60mm/分で移動しながらロウバー45を
切断した。フェムトスライダの必要寸法が0.85mm
であるため、磁気ヘッド素子面より0.925mmの箇
所を切断した。
【0047】砥石82の切り込み深さはロウバー45を
フルカットし、UVテープ4をハーフカットする深さと
した。即ち、本実施形態では、ロウバー45の厚み寸法
0.23mm、UVテープ4のカット量0.07mmと
し、合計で0.3mmの切り込み深さとした。
【0048】ダミー部切断を終了したロウバー45を、
図11(A)に示すように、90℃方向を変えてスライ
サ80のテーブル上にセットし、個々のスライダに切断
する。フレーム16のセットは、ロウバー45のダミー
部45bの切断と同様に、ロウバー45のエッジとスラ
イサ動作軸の平行及び直角は合わせて、図示しないポー
ラスセラミックチャックに吸着させることにより行な
う。
【0049】砥石82´のサイズはダミー部切断除去工
程と同一サイズであるが、個片化の効率を考慮してマル
チブレード砥石82´を使用した。フェムトスライダの
幅寸法は0.7mmであるため、刃幅0.15mmの砥
石82´を使用すると、図11(B)の拡大図に示すよ
うにロウバー一本から44個のスライダ86を形成でき
る。
【0050】切断箇所は45箇所となり、5枚のマルチ
ブレード砥石82´で9回切断した。スライサ80のテ
ーブルを矢印85方向に20mm/分で送りながら、切
り込み深さはダミー部切断除去工程と同様に0.3mm
とした。
【0051】ロウバー45のダミー部分45bの切断及
びスライダ86の個片化切断とも、切り込み深さは切断
されたスライダ表面の形状とUVテープの厚みに関係し
ており、切り込み深さが大きいほどスライダ表面及び裏
面の形状が良好である。砥石の側面形状に左右される
が、砥石のドレッシングを適切な間隔で入れると、一様
なスライダ形状が得られる。
【0052】UVテープの厚みは厚い方が良く、本実施
形態では120μmのUVテープを使用した。予備実験
の段階では厚み90μmのUVテープも使用したが、こ
のUVテープを使用するとテープハーフカット量は50
μm程度が限界であり、砥石の減りによってスライダ裏
面側が曲面(R)形状になる場合があった。そのため、
本実施形態では厚み120μmのUVテープを使用し、
テープハーフカット量を70μmとした。
【0053】砥石の送り速度はスライダ切断面のチッピ
ングに影響し、本実施形態ではロウバー45のダミー部
分45bの切断には60mm/分、スライダの個片化切
断では20mm/分の送り速度を採用した。送り速度を
大きくすると、切断面のチッピングが多くなる傾向があ
る。
【0054】UVテープの粘着力は切断の際のスライダ
86の飛散に関係する。本実施形態では粘着力8N/2
0mmのUVテープを使用した。少なくとも、UVテー
プの粘着力は5N/20mm以上のものが好ましい。ま
た、紫外線照射後の残留粘着力は、後の工程であるスラ
イダのピックアップの際に影響するため、0.1N/2
0mm以下になることが好ましい。
【0055】砥石のドレッシング条件は使用する砥石に
よっても変わるが、本実施形態ではロウバーのダミー部
分の切断及びスライダの個片化切断とも7回連続して切
断した後、1回のドレッシングを行なった。
【0056】また、図12に示すように、ドレッシング
層87を入れた特殊なUVテープ4´を使用することで
別ルーチンで砥石のドレッシングを行なうことなく、連
続して切断を行なうことも可能である。図12で84は
テープベース、85は粘着層である。
【0057】スライダの個変化切断が終了すると、紫外
線照射工程を実行する。即ち、図13に示すようにスラ
イダの個片化切断が終了したフレーム16に光源88か
ら紫外線90を照射し、各スライダ86をUVテープ4
からはがせる状態にする工程である。
【0058】実際には市販の半導体製造用の紫外線照射
装置を用いて、フレーム16の裏面から紫外線を照射し
て、UVテープ4の粘着力を下げる。紫外線の照射量は
使用するテープにもよるが、本実施形態では総照射量が
500〜1000mJ/cm 2の紫外線を照射した。本
実施形態で使用したUVテープ4では、紫外線照射前の
粘着力は8N/20mm、紫外線照射後の粘着力は0.
08N/20mmとなった。
【0059】紫外線照射工程が終了すると、スライダの
ピックアップ工程を実施する。スライダのピックアップ
工程は、紫外線照射工程が終了した後、個片化されたフ
ェムトスライダをパレットに移載する工程である。
【0060】図14(A)を参照すると、矢印97方向
(Y軸方向)に移動可能なテーブル96上に紫外線照射
工程の終了したフレーム16が載置されている。また、
矢印99方向(Y軸方向)に移動可能なテーブル98上
にパレット100が載置されている。
【0061】真空吸着パッド94を有する移載ハンド9
3が矢印95方向(X軸方向)に移動可能に設けられて
いる。真空吸着パッド94でスライダ86を吸着し、ハ
ンド93がX軸方向に移動してパレット100にスライ
ダ86を移載する。
【0062】図14(B)に示すように、スライダの吸
着時にはUVテープ4の裏面から押し上げピン92でス
ライダ86を押し上げ、UVテープ4からはがしやすく
なったところを吸着パッド94で吸着する。押し上げ量
は、テープ裏面から1.5mm程度であり、吸着パッド
94のオリフィス径は0.5mmである。
【0063】位置決めにはCCDカメラ等でロウバー4
5を一本ずつ認識した後、移載ハンド93の吸着パッド
94でスライダ86をピックアップする。実際には、半
導体製造用の移載機の移載ハンド部、押し上げピン、テ
ーブル等を磁気ヘッドスライダ用に改造したものを使用
する。
【0064】スライダ86をパレット100に移載した
後は、従来のプロセスで行なっていた洗浄工程は必要な
い。スライダ裏面にUVテープ4の残留物である炭素成
分が若干増加するが、汚染などの問題になるレベルでは
ない。
【0065】以上のプロセスでロウバーから複数のフェ
ムトスライダを分離することが可能である。実際にはス
ライダの個片化終了後、外観検査などの検査工程を経
て、スライダを出荷する。
【0066】本発明は以下の付記を含むものである。
【0067】(付記1) 磁気ヘッドスライダの製造方
法であって、粘着シート上にそれぞれ複数の磁気ヘッド
素子が一列に形成された複数のロウバーを整列させて接
着し、前記粘着シートに接着された前記各ロウバーを個
々の磁気ヘッドスライダに切断し、前記個々の磁気ヘッ
ドスライダをピックアップする、ことを特徴とする磁気
ヘッドスライダの製造方法。
【0068】(付記2) 前記磁気ヘッドスライダ切断
ステップの前に、前記粘着シートに接着された前記各ロ
ウバーを長手方向に切断してダミー部を除去するステッ
プを更に具備したことを特徴とする付記1記載の磁気ヘ
ッドスライダの製造方法。
【0069】(付記3) 前記粘着シートはUVテープ
から構成され、前記ピックアップステップの前に該UV
テープに紫外線を照射して該UVテープの粘着性を減少
させるステップを更に具備したことを特徴とする付記1
記載の磁気ヘッドスライダの製造方法。
【0070】(付記4) 粘着シートの貼付されたフレ
ームをX軸方向及びY軸方向に移動可能なXYテーブル
上に載置するステップを更に具備し、前記粘着シート上
に複数のロウバーを整列させるステップは、X軸方向及
びZ軸方向に移動可能なロボットにより実行することを
特徴とする付記1記載の磁気ヘッドスライダの製造方
法。
【0071】(付記5) 前記粘着シート上に複数のロ
ウバーを整列させるステップは、前記各ロウバーの第1
基準マーカーを認識し、前記フレームの第2基準マーカ
ーを認識し、前記第1及び第2基準マーカーの認識結果
に基づいて前記ロボットが移動する距離を計算するステ
ップを含むことを特徴とする付記4記載の磁気ヘッドス
ライダの製造方法。
【0072】(付記6) 前記粘着シート上に複数のロ
ウバーを整列させるステップは、前記第1及び第2基準
マーカーの認識結果に基づいて、前記各ロウバーを所定
角度回転させるステップを含むことを特徴とする付記5
記載の磁気ヘッドスライダの製造方法。
【0073】(付記7) 前記磁気ヘッドスライダの切
断ステップは、前記各ロウバーを完全に切断し、前記粘
着シートをその厚さの概略半分の深さまで切り込むこと
を特徴とする付記1記載の磁気ヘッドスライダの製造方
法。
【0074】(付記8) 前記ダミー部の切断除去ステ
ップの前に、前記粘着シートと前記各ロウバーを密着さ
せるステップを更に含むことを特徴とする付記2記載の
磁気ヘッドスライダの製造方法。
【0075】(付記9) 前記密着ステップは、平らな
表面上に前記粘着シートに接着された前記複数のロウバ
ーを置き、前記粘着シートの裏面にローラを転動させる
ステップを含むことを特徴とする付記8記載の磁気ヘッ
ドスライダの製造方法。
【0076】(付記10) 前記粘着シートは、切断用
の砥石をドレッシングするためのドレッシング層を含ん
でいることを特徴とする付記1記載の磁気ヘッドスライ
ダの製造方法。
【0077】(付記11) ロウバーをフレームに貼付
された粘着シート上に整列させる装置であって、Y軸方
向に移動可能なYテーブルと、X軸方向及びY軸方向に
移動可能なXYテーブルと、前記Yテーブルと前記XY
テーブルの間に設けられた各ロウバーの概略の位置決め
を行なう中間位置決めユニットと、前記Yテーブル上に
載置された各ロウバーを前記中間位置決めユニットに移
載するX軸方向及びZ軸方向に移動可能な第1のハンド
と、前記中間位置決めユニット上に載置された各ロウバ
ーを前記XYテーブル上に載置された、前記フレームに
貼付された粘着シート上に整列させる、X軸方向及びZ
軸方向に移動可能な第2のハンドと、を具備したことを
特徴とする装置。
【0078】(付記12) 前記各ロウバーは第1の基
準マーカーを有しており、前記フレームは第2の基準マ
ーカーを有しており、前記第1基準マーカーを認識する
第1カメラと、前記第2基準マーカーを認識する第2カ
メラと、第1及び第2基準マーカーの認識結果に基づい
て前記第2ハンドの移動距離を計算する演算手段とを更
に具備した付記11記載の装置。
【0079】(付記13) 前記第2ハンドは角度補正
用のモータを有していることを特徴とする付記12記載
の装置。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、ロウバーの変形や反り
を発生させずに微小サイズのフェムトスライダを効率良
く量産することができる。ロウバーのラップ工程や浮上
面形成工程等を現状のプロセスから変更することなく、
微小サイズのフェムトスライダの個片化工程を効率良く
行なうことができ、自動化ラインの構築が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】UVテープ貼り付け機の概略正面図である。
【図2】図2(A)はUVテープ貼り付け工程を示して
おり、図2(B)はUVテープが貼り付けられたフレー
ムを示している。
【図3】ロウバー整列機の概略平面図である。
【図4】ロウバー整列機の正面図である。
【図5】第2ハンドの正面図である。
【図6】中間位置決めユニット平面図である。
【図7】図7(A)はフレームのアライメントマーカー
を示す図であり、図7(B)はロウバーのアライメント
マーカーを示す図である。
【図8】図8(A)及び図8(B)はロウバーのアライ
メント方法説明図である。
【図9】UVテープ圧着工程を示す図である。
【図10】図10(A)はロウバーのダミー部切断除去
工程を示す図であり、図10(B)はダミー部の切断さ
れたロウバーを示す図である。
【図11】図11(A)はスライダの個片化切断工程を
示す図であり、図11(B)は個片化された複数のスラ
イダを示す図である。
【図12】ドレッシング層を有するUVテープ断面図で
ある。
【図13】UV照射工程を説明する図である。
【図14】図14(A)及び図14(B)はスライダの
ピックアップ工程を説明する図であり、図14(A)は
移載機の概略平面図、図14(B)は押し上げピンでス
ライダをUVテープ裏面から押し上げる状態を説明する
図である。
【符号の説明】
4 UVテープ 6 テープ供給ローラ 8 テープ巻取りローラ 10 保護フィルム 12 保護フィルムローラ 14 ステージ 16 金属フレーム 18 密着ローラ 20 テープカッター 22 はがしローラ 28 第1ハンド 30 第2ハンド 40 Yテーブル 44 中間位置決めユニット 45 ロウバー 64,72 CCDカメラ 68,74 アライメントマーカー 76 XYテーブル 78 ゴムローラ 80 スライサ 82 砥石 86 スライダ 92 押し上げピン 93 移載ハンド 94 吸着パッド 100 パレット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドスライダの製造方法であっ
    て、 粘着シート上にそれぞれ複数の磁気ヘッド素子が一列に
    形成された複数のロウバーを整列させて接着し、 前記粘着シートに接着された前記各ロウバーを個々の磁
    気ヘッドスライダに切断し、 前記個々の磁気ヘッドスライダをピックアップする、 ことを特徴とする磁気ヘッドスライダの製造方法。
  2. 【請求項2】 粘着シートの貼付されたフレームをX方
    向及びY方向に移動可能なXYテーブル上に載置するス
    テップを更に具備し、 前記粘着シート上に複数のロウバーを整列させるステッ
    プは、X方向及びZ方向に移動可能なロボットにより実
    行することを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドスラ
    イダの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記粘着シート上に複数のロウバーを整
    列させるステップは、前記各ロウバーの第1基準マーカ
    ーを認識し、前記フレームの第2基準マーカーを認識
    し、前記第1及び第2基準マーカーの認識結果に基づい
    て前記ロボットが移動する距離を計算するステップを含
    むことを特徴とする請求項2記載の磁気ヘッドスライダ
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記磁気ヘッドスライダの切断ステップ
    は、前記各ロウバーを完全に切断し、前記粘着シートを
    その厚さの概略半分の深さまで切り込むことを特徴とす
    る請求項1記載の磁気ヘッドスライダの製造方法。
  5. 【請求項5】 ロウバーをフレームに貼付された粘着シ
    ート上に整列させる装置であって、 Y軸方向に移動可能なYテーブルと、 X軸方向及びY軸方向に移動可能なXYテーブルと、 前記Yテーブルと前記XYテーブルの間に設けられた各
    ロウバーの概略の位置決めを行なう中間位置決めユニッ
    トと、 前記Yテーブル上に載置された各ロウバーを前記中間位
    置決めユニットに移載するX軸方向及びZ軸方向に移動
    可能な第1のハンドと、 前記中間位置決めユニット上に載置された各ロウバーを
    前記XYテーブル上に載置された、前記フレームに貼付
    された粘着シート上に整列させる、X軸方向及びZ軸方
    向に移動可能な第2のハンドと、 を具備したことを特徴とする装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US7564044B2 (en) 2005-11-02 2009-07-21 Tdk Corporation Method of inspecting thin film magnetic head element using scanning electron microscope, and inspecting holding jig

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