JP2002146186A - ポリアゾールポリマー系組成物及びそれを主成分とする膜、並びにポリアゾール系ポリマー組成物の成形方法 - Google Patents
ポリアゾールポリマー系組成物及びそれを主成分とする膜、並びにポリアゾール系ポリマー組成物の成形方法Info
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Abstract
用いることのできるイオン性基含有ポリアゾール系ポリ
マー組成物及び該ポリマー組成物より得られる膜、並び
に該ポリマー組成物の成形方法の提供。 【解決手段】 イオン性基含有ポリアゾール系ポリマー
とイオン性基を含有しないポリアゾール系ポリマーを混
合してポリアゾール系ポリマー組成物とする。
Description
して有用な膜及び、その主成分のポリアゾール系ポリマ
ー組成物、並びに該組成物の成形方法に関する。
をイオン伝導体として用いる電気化学的装置の例とし
て、水電解槽や燃料電池を挙げることができる。これら
に用いられる高分子膜は、カチオン交換膜としてプロト
ン導電率と共に化学的、熱的、電気化学的及び力学的に
十分安定なものでなくてはならない。このため、長期に
わたり使用できるものとしては、主に米デュポン社製の
「ナフィオン(登録商標)」を代表例とするパーフルオ
ロカーボンスルホン酸膜が使用されてきた。しかしなが
ら、100℃を越える条件で運転しようとすると、膜の
含水率が急激に落ちる他、膜の軟化も顕著となる。この
ため、将来が期待されるメタノールを燃料とする燃料電
池においては、膜内のメタノール透過による性能低下が
起こり、十分な性能を発揮することはできない。また、
現在主に検討されている水素を燃料として80℃付近で
運転する燃料電池においても、膜のコストが高すぎるこ
とが燃料電池技術の確立の障害として指摘されている。
含有ポリマーにイオン性基を導入した高分子電解質膜が
種々検討されている。例えば、ポリアリールエーテルス
ルホンをスルホン化したもの(Journal of
Membrane Science, 83, 211
(1993))、ポリエーテルエーテルケトンをスルホ
ン化したもの(特開平6−93114号公報)、スルホ
ン化ポリスチレン等である。しかしながら、これらのポ
リマーを原料として芳香環上に導入されたスルホン酸基
は酸又は熱により脱スルホン酸反応が起こりやすく、燃
料電池用電解質膜として使用するには耐久性が十分であ
るとは言えない。ポリアリールエーテルスルホン、ポリ
エーテルエーテルケトン、スルホン化ポリスチレン等に
比べてさらに耐熱性を有するポリマーとして、ポリベン
ズイミダゾール、ポリベンズチアゾール、ポリベンズオ
キサゾールなどのポリアゾール系ポリマーが挙げられ
る。
ールについては、J. Polym. Sci., P
olym. Chem., 15, 1309(197
7)における3,3’−ジアミノベンジジンと3,5−
ジカルボキシベンゼンスルホン酸又は4,6−ジカルボ
キシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸から合成するもの
が、米国特許第5312895号公報では1,2,4,
5−ベンゼンテトラミンと2,5−ジカルボキシベンゼ
ンスルホン酸を主成分として合成するものが報告されて
いる。これらの報告では、電解質膜用途などスルホン酸
基が持つ電気化学的特性について顧みられることはなか
った。
サゾールやポリベンズチアゾールを中心にしたものにつ
いても、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジチオー
ルと3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸又は4,
6−ジカルボキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸から
合成するものがJ. Polym. Sci., Po
lym. Chem., 34, 481(1996)
に、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジオールと
3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸によるものが
特開平10−158213号公報に、2,5−ジアミノ
−1,4−ベンゼンジオールとテレフタル酸などからな
るものをスルホン化したものが特開平4−353533
号公報に、2,5−ジカルボキシスルホン酸と各種ジア
ミンジオールやジアミンジチオールからなるものが米国
特許第5492996号公報に見られる。しかしなが
ら、これらのいずれにおいてもスルホン酸基をプロトン
イオンを伝導させる官能基として着目しているものはな
い。例えば、米国特許第5492996号公報において
は、ポリマーのアルコール溶解性を引き出すためにスル
ホン酸基をアルキルアンモニウム化処理することが特徴
となっているが、上述のメタノール燃料型燃料電池など
への応用でアルコール溶解性があることは致命的欠点で
あることからも明らかである。
と考えられるホスホン酸含有の芳香族ポリマーについ
て、高分子電解質の視点から着目したものはあまり見ら
れない。例えば、米国特許第5498784号公報にお
いて4,4’−(2,2,2−トリフルオロ−1−(ト
リフルオロメチル)エチリデン)ビス(2−アミノフェ
ノール)からなるポリベンズオキサゾールにおいて、ジ
カルボン酸成分の5%〜50%を3,5−ジカルボキシ
フェニルホスホン酸とするポリマーが報告されている
が、溶解性の良さと複合材料としての可能性に着目して
いるが、電池用途の高分子電解質としては考慮されるこ
とはなかった。実際、このポリマーはアルコール溶解性
が特徴であり、メタノールを燃料とする燃料電池用の電
解質膜と使用することに適さないことは明白である。ま
た、特開平11−286545号公報では、3,5−ジ
カルボキシフェニルホスホン酸を始めとする含リンポリ
アミド共重合体が報告されているが、これもその耐熱性
に着目した性質しか調べられていない。
は、単独で膜などの成形体の形態を保持できないものが
多かった。これはポリマー主鎖の化学構造に加え、イオ
ン性基の導入によって重合度の低いポリマーしか得られ
ないことも理由として考えられる。そのため、プロトン
交換膜など高分子電解質として利用できるポリマーはご
く一部であった。また、成形可能なポリマーであって
も、強度など機械特性は満足できるものではなかった。
性、機械特性に優れた膜の主成分として用いることので
きるイオン性基含有ポリアゾール系ポリマー組成物及び
該ポリマー組成物より得られる膜、並びに該ポリマー組
成物の成形方法の提供である。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、成形性に乏し
いイオン性基含有ポリアゾール系ポリマーであっても、
イオン性基を含有しないポリアゾール系ポリマーを配合
した組成物とすることで良好な成形性を示すことを見出
し、本発明の完成に至った。
性基を含まないポリアゾール系ポリマーと、(B)イオ
ン性基を有するポリアゾール系ポリマーとからなるポリ
マー組成物であり、(2) (A)が、下記一般式
(1)〜(3)のいずれかで表されるポリマーであるこ
とを特徴とする(1)に記載のポリマー組成物であり、
す。]
はホスホン酸基であることを特徴とする(1)又は
(2)のポリマー組成物であり、(4) (B)が下記
一般式(4)もしくは(18)のいずれかで表されるポ
リマーであることを特徴とする(1)〜(3)記載のポ
リマー組成物。であり、
PO3H2基を、n1は0.1以上1.0以下の数を、m
1は1〜4の整数を、A1及びA2は下記一般式(5)〜
(8);
れぞれ表す。A1及びA2は同一であっても異なっていて
もよい。B1は二価の芳香族基を表す。一般式(5)〜
(8)においてX1は、S、O原子、−NH−基、及び
下記一般式(9);
(9)においてRは炭素数1〜10のアルキレン基、ア
ラルキル基、芳香族基を表す。一般式(7)及び(8)
においてX2は、下記一般式(10)〜(17);
H基もしくは−PO3H2基を、n2は0.1以上1.0
以下の数を、m2は1〜3の整数を、X3、X4は、S、
O原子、−NH−基、及び一般式(9)で表される構造
より選ばれる基を、それぞれ表す。X3及びX4は同一で
あっても異なっていてもよい。一般式(9)においてR
は炭素数1〜10のアルキレン基、アラルキル基、芳香
族基を表す。] (5) (1)記載のポリマー組成物を主成分とする膜
であり、(6) (A)イオン性基を含まないポリアゾ
ール系ポリマーと、(B)イオン性基を有するポリアゾ
ール系ポリマーの混合溶液を成形加工するポリマー組成
物の成形方法、である。
る。
とは、イオン性基を含有する芳香族系のポリオキサゾー
ル類、ポリチアゾール類、ポリイミダゾール類及びそれ
らが混在する組成物や共重合体をさす。一般的には下記
一般式(19)のような繰り返し単位構造で示すことが
できる。
ゾール環を形成できる4価の芳香族基を示し、XはO、
S、又はNHを表し、NHの場合はHがイオン性基を含
む基で置換されていてもよい。R’は二価の芳香族基を
示し、R’のすべて又は一部にイオン性基を有してい
る。R、R’はいずれも単環であっても、複数の芳香環
の結合体、あるいは縮合環であってもよく、イオン性基
以外の安定な置換基を有していてもよい。また、R、
R’の芳香環中にN,S,O等が存在するヘテロ環構造
を有していてもかまわない。]
(20)で示すような繰り返し単位を含んでいてもよ
い。
環を形成できる三価の芳香族基を示す。XがNHの場合
はHがイオン性基を含む基で置換されていてもよい。)
ンとして解離可能な基を表し、カルボキシル基、スルホ
ン酸基、ホスホン酸基などのアニオン性基が好ましい。
中でも、スルホン酸基及びホスホン酸基がさらに好まし
い。
ン酸含有ポリアゾールを合成する経路は特には限定され
ないが、通常は式中Rで示すアゾール環を形成できる4
価の芳香族基単位を形成する芳香族ジアミンジオール、
芳香族ジアミンジチオール、芳香族テトラミン及びそれ
らの誘導体から選ばれる化合物と、R’で示す二価基を
形成するジカルボン酸及びその誘導体から選ばれる化合
物の反応により合成することができる。その際、使用す
るジカルボン酸の中にイオン性基を含有するジカルボン
酸を使用することで、得られるポリアゾール中にイオン
性基を導入することができる。
有しないポリアゾールにイオン性基を導入してもよい。
例えば、発煙硫酸、濃硫酸、無水硫酸及びその錯体、プ
ロパンサルトンなどのスルトン類、α−ブロモトルエン
スルホン酸、クロロアルキルホスホン酸などを用いるこ
とができる。例えば、高分子加工,49,146(20
00)に記載されているようなN,N’−ジメチルアセ
トアミド中でポリベンズイミダゾールに1,3−プロパ
ンサルトンを開環付加させることによるアルキルスルホ
ン化や、特開平4−353553号公報に記載された、
無水硫酸によるポリベンズオキサゾールのスルホン化な
どを挙げることができる。これらの化合物は、ポリアゾ
ールに直接反応させてもよいし、ポリアゾールを適当な
溶媒に溶解して反応させてもよい。
ジチオール、芳香族テトラミンの具体例としては、2,
5−ジヒドロキシパラフェニレンジアミン、4,6−ジ
ヒドロキシメタフェニレンジアミン、2,5−ジアミノ
−1,4−ベンゼンジチオール、4,6−ジアミノ−
1,3−ベンゼンジチオール、2,5−ジアミノ−3,
6−ジメチル−1,4−ベンゼンジチオール、1,2,
4,6−テトラアミノベンゼン、3,3’−ジヒドロキ
シベンジジン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェ
ニルベンゼンジオール、3,3’−ジジメルカプトベン
ジジン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェニルベ
ンゼンジチオール、3,3’−ジアミノベンジジン、ビ
ス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)エーテル、
ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテ
ル、ビス(4−アミノ−3−メルカプトフェニル)エー
テル、ビス(3−アミノ−4−メルカプトフェニルフェ
ニル)エーテル、3,3’,4,4’−テトラアミノジ
フェニルエーテル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ
フェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ−4−ヒドロ
キシフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノ−3−メ
ルカプトフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ−4
−メルカプトフェニルフェニル)スルフィド、3,
3’,4,4’−テトラアミノジフェニルスルフィド、
ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、
ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、
ビス(4−アミノ−3−メルカプトフェニル)メタン、
ビス(3−アミノ−4−メルカプトフェニルフェニル)
メタン、3,3’,4,4’−テトラアミノジフェニル
メタン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)
スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−メルカプトフェ
ニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−メルカプトフ
ェニルフェニル)スルホン、3,3’,4,4’−テト
ラアミノジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−アミ
ノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−アミノ−3−メルカプトフェニル)
プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−メルカプト
フェニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,4−
ジアミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミ
ノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミ
ノ−3−メルカプトフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2−ビス(3−アミノ−4−メルカプトフェニ
ルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
(3,4−ジアミノフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベ
ンゼン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキ
シ)ベンゼン、ビス(4−アミノ−3−メルカプトフェ
ノキシ)ベンゼン、ビス(3−アミノ−4−メルカプト
フェノキシ)ベンゼン、ビス(3,4,−ジアミノフェ
ノキシ)ベンゼン、等が挙げられるがこれらに限定され
ることはない。また、これらの化合物を同時に複数使用
することもできる。
レンジアミン、4,6−ジヒドロキシメタフェニレンジ
アミン、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジチオー
ル、4,6−ジアミノ−1,3−ベンゼンジチオール、
2,5−ジアミノ−3,6−ジメチル−1,4−ベンゼ
ンジチオール、1,2,4,6−テトラアミノベンゼ
ン、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、3,3’−ジ
アミノ−4,4’−ジフェニルベンゼンジオール、3,
3’−ジジメルカプトベンジジン、3,3’−ジアミノ
−4,4’−ジフェニルベンゼンジチオール、3,3’
−ジアミノベンジジンが好ましく、2,5−ジヒドロキ
シパラフェニレンジアミン、4,6−ジヒドロキシメタ
フェニレンジアミン、2,5−ジアミノ−1,4−ベン
ゼンジチオール、4,6−ジアミノ−1,3−ベンゼン
ジチオール、2,5−ジアミノ−3,6−ジメチル−
1,4−ベンゼンジチオール、3,3’−ジヒドロキシ
ベンジジン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェニ
ルベンゼンジオール、3,3’−ジジメルカプトベンジ
ジン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェニルベン
ゼンジチオールがさらに好ましい。
ジアミンジチオール、芳香族テトラミンは、必要に応じ
て塩酸、硫酸、リン酸などの酸との塩でもあってもよ
く、塩化すず(II)や亜リン酸化合物など公知の酸化防
止剤を含んでいてもよい。
ジカルボン酸中に1個から4個のイオン性基を含有する
ものを選択することができる。スルホン酸基含有芳香族
ジカルボン酸としては、例えば、2,5−ジカルボキシ
ベンゼンスルホン酸、3,5−ジカルボキシベンゼンス
ルホン酸、4,6−ジカルボキシ−1,3−ジスルホン
酸、などのスルホン酸含有ジカルボン酸及びこれらの誘
導体を挙げることができる。またホスホン酸基含有芳香
族ジカルボン酸としては、2,5−ジカルボキシフェニ
ルホスホン酸、3,5−ジカルボキシフェニルホスホン
酸、2,5−ビスホスホノテレフタル酸、などのホスホ
ン酸含有ジカルボン酸及びこれらの誘導体を挙げること
ができる。これらのイオン性基含有ジカルボン酸基のイ
オン性基は、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金
属、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金
属、アンモニア、アミンなどと塩を形成していてもよ
い。これらのイオン性基含有ジカルボン酸は1種類だけ
でなく数種類を混合したり、イオン性基を含有しないジ
カルボン酸と共に共重合の形で導入することができる。
は特に制限されるものではないが、98%以上が好まし
く、99%以上がより好ましい。イオン性基を含有する
ジカルボン酸を原料として重合されたポリアゾールは、
イオン性基を含有しないジカルボン酸を用いた場合に比
べて、重合度が低くなる傾向が見られるため、イオン性
基を含有するジカルボン酸はできるだけ純度が高いもの
を用いることが好ましい。
用できるジカルボン酸の例としては、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエー
テルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、
ビフェニルジカルボン酸、ターフェニルジカルボン酸、
2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン等ポリエステル原料として報告されている一
般的なジカルボン酸及びその誘導体を使用することがで
き、ここで例示したものに限定されるものではない。イ
オン性基を含有しないジカルボン酸の使用量は特に限定
されるものではないが、一般には全ジカルボン酸に対し
て0〜90モル%であることが好ましく、0〜50モル
%であることがさらに好ましい。
れと共に使用するジカルボン酸の誘導体とは、酸クロラ
イド、酸無水物、金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、
エステル、アミドなどを挙げることができる。また、カ
ルボキシル基の代わりにシアノ基やトリハロメチル基な
ど同等の反応をすることができる基を有していてもよ
い。
ル単位を導入する経路は特には限定されないが、通常は
式中Rで示すアゾール環を形成できる三価の芳香族基単
位を形成するオルト位にアミノ基を2個持つ芳香族カル
ボン酸、オルト位の関係でアミノ基とヒドロキシル基を
持つ芳香族カルボン酸、オルト位の関係でアミノ基とメ
ルカプト基を持つ芳香族カルボン酸及びそれらの誘導体
から選ばれる化合物の重合により得ることができる。
て好ましい構造は一般式(4)又は(18)で示すこと
ができる。
基もしくは−PO3H2基を、n1は0.1以上1.0以
下の数を、m1は1〜4の整数を、A1及びA2は下記一
般式(5)〜(8);
れぞれ表す。A1及びA2は同一であっても異なっていて
もよい。B1は二価の芳香族基を表す。一般式(5)〜
(8)においてX1は、S、O原子、−NH−基、及び
下記一般式(9);
表す。一般式(9)においてRは炭素数1〜10のアル
キレン基、アラルキル基、芳香族基を表す。一般式
(7)及び(8)においてX2は、下記一般式(10)
〜(17);
H基もしくは−PO3H2基を、n2は0.1以上1.0
以下の数を、m2は1〜3の整数を、X3、X4は、S、
O原子、−NH−基、及び一般式(9)で表される構造
より選ばれる基を、それぞれ表す。X3及びX4は同一で
あっても異なっていてもよい。一般式(9)においてR
は炭素数1〜10のアルキレン基、アラルキル基、芳香
族基を表す。]
n2は、それぞれの繰り返し単位のモル比を表す。一般
式(4)、(18)におけるn1、n2は0.5〜1.
0であることが、m1、m2は1もしくは2であること
が、それぞれ好ましい。一般式(7)、(8)における
X2は式(10)、(11)、(16)で表される基で
あることがさらに好ましい。一般式(5)〜(8)、
(18)におけるX1、X3、X4は、S、O原子である
ことが好ましい。一般式(4)における二価の芳香族基
B1の例としては、p−フェニレン基、m−フェニレン
基、ナフタレン基、ジフェニレンエーテル基、ジフェニ
レンスルホン基、ビフェニレン基、ターフェニル基、
2,2−ビス(4−カルボキシフェニレン)ヘキサフル
オロプロパン基などを挙げることができるがこれらに限
定されるものではない。
子量は特に限定されるものではないが、1000〜10
00000であることが好ましい。低すぎると、水への
溶解など成形体から脱落してしまう恐れがある。
記モノマー類から合成する手法は、特には限定されない
が、J.F.Wolfe, Encyclopedia
of Polymer Science and E
ngineering, 2nd Ed., Vol.
11, P.601(1988)に記載されるようなポ
リリン酸を溶媒とする脱水、環化重合により合成するこ
とができる。また、ポリリン酸のかわりにメタンスルホ
ン酸/五酸化リン混合溶媒系を用いた同様の機構による
重合を適用することもできる。他に、適当な有機溶媒中
や混合モノマー融体の反応でポリアミド構造などの前駆
体ポリマーとしておき、その後の適当な熱処理などによ
る環化反応で目的のポリアゾール構造に変換する方法な
ども使用することができる。
ン性基が塩を形成している場合、ポリマーのイオン性基
も塩を形成している場合がある。必要に応じて、塩を形
成しているイオン性基の一部又は全部を再沈や酸・塩基
処理によって遊離のイオン性基にすることもできる。ま
た、遊離のイオン性基の一部又は全部を動揺の処理で塩
にすることもできる。本発明のイオン性基含有ポリアゾ
ールは、イオン性基の一部がアルカリ金属などと塩を形
成していてもよい。
ゾール系ポリマーとは、芳香族系のポリオキサゾール
類、ポリチアゾール類、ポリイミダゾール類及びそれら
が混在する組成物や共重合体をさす。一般的には下記一
般式(21)のような繰り返し単位構造で示すことがで
きる。
ゾール環を形成できる4価の芳香族基を示し、XはO、
S、又はNHを表す。R’は二価の芳香族基を示す。
R、R’はいずれも単環であっても、複数の芳香環の結
合体、あるいは縮合環であってもよく、安定な置換基を
有していてもよい。また、R、R’の芳香環中にN,
S,O等が存在するヘテロ環構造を有していてもかまわ
ない。]
り返し単位でも示すことができる。
環を形成できる三価の芳香族基を示す。)
を繰り返し単位とするポリマーであってもよい。
しい例としては、、ポリ{(ベンズ[1,2−d:5,
4−d’]ビスオキサゾール−2,6−ジイル)−1,
4−フェニレン}、ポリ{(ベンズ[1,2−d:4,
5−d’]ビスオキサゾール−2,6−ジイル)−1,
4−フェニレン}、ポリ{(ベンズ[1,2−d:5,
4−d’]ビスチアゾール−2,6−ジイル)−1,4
−フェニレン}、ポリ{(ベンズ[1,2−d:4,5
−d’]ビスチアゾール−2,6−ジイル)−1,4−
フェニレン}、ポリ{(ベンズ[1,2−d:5,4−
d’]ビスイミダゾール−2,6−ジイル)−1,4−
フェニレン}、ポリ{(ベンズ[1,2−d:4,5−
d’]ビスイミダゾール−2,6−ジイル)−1,4−
フェニレン}、ポリ{2,2’−(p−フェニレン)−
6,6’−ビベンズオキサゾール}、ポリ{2,2’−
(m−フェニレン)−6,6’−ビベンズオキサゾー
ル}、ポリ{2,2’−(p−フェニレン)−6,6’
−ビベンズチアゾール}、ポリ{2,2’−(m−フェ
ニレン)−6,6’−ビベンズチアゾール}、ポリ
{2,2’−(p−フェニレン)−6,6’−ビベンズ
イミダゾール}、ポリ{2,2’−(m−フェニレン)
−6,6’−ビベンズイミダゾール}、ポリ(2,6−
ベンズオキサゾール)、ポリ(2,5−ベンズオキサゾ
ール)、ポリ(2,6−ベンズチアゾール)、ポリ
(2,5−ベンズチアゾール)、ポリ(2,6−ベンズ
イミダゾール)、ポリ(2,5−ベンズイミダゾール)
などを挙げることができるがこれらに限定されるもので
はない。中でも、ポリ{(ベンズ[1,2−d:5,4
−d’]ビスオキサゾール−2,6−ジイル)−1,4
−フェニレン}、ポリ{(ベンズ[1,2−d:4,5
−d’]ビスオキサゾール−2,6−ジイル)−1,4
−フェニレン}、ポリ{(ベンズ[1,2−d:5,4
−d’]ビスチアゾール−2,6−ジイル)−1,4−
フェニレン}、ポリ{(ベンズ[1,2−d:4,5−
d’]ビスチアゾール−2,6−ジイル)−1,4−フ
ェニレン}、ポリ(2,6−ベンズオキサゾール)、ポ
リ(2,5−ベンズオキサゾール)、ポリ(2,6−ベ
ンズチアゾール)、ポリ(2,5−ベンズチアゾール)
が好ましい。
度は対数粘度が2〜50dl/gの範囲であることが好
ましい。あまり低すぎると組成物の成形性や機械特性が
低下し、高すぎると加工性が悪くなる。より好ましくは
5〜30dl/gである。
おける、イオン性基を含まないポリアゾールの含有量
は、1〜99重量%の範囲であることが好ましい。少な
すぎると、成形性や機械特性が向上しなくなるし、多す
ぎると本来の目的である高分子電解質としての特性が失
われてしまう。より好ましくは1〜50重量%であり、
さらに好ましくは10〜30重量%である。
を含まないポリアゾールを混合する手段は、公知の任意
の方法を用いることができる。例えば、両者を適当な溶
媒に溶解して混合したり、溶融混練りしたり、粉砕して
混合したりすることなどができるが、これらに限定され
るものではない。中でも、両者を溶媒に溶解して混合す
る方法が好ましい。それぞれ溶解した溶液を混合しても
よいし、一度に両者を混合してもよい。溶解する溶媒と
しては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル
−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホンアミドなど非
プロトン極性溶媒や、ポリリン酸、メタンスルホン酸、
硫酸、トリフルオロ酢酸などの強酸を用いることができ
るがこれらに限定されるものではない。これらの溶媒
は、可能な範囲で複数を混合して使用してもよい。ま
た、溶解性を向上させる手段として、臭化リチウム、塩
化リチウム、塩化アルミニウムなどのルイス酸を有機溶
媒に添加したものを溶媒としてもよい。溶液中のポリマ
ー濃度は0.1〜30重量%の範囲であることが好まし
い。低すぎると成形性が悪化し、高すぎると加工性が悪
化する。好ましくは0.5〜5重量%である。
し、紡糸、圧延、キャストなど任意の方法で繊維やフィ
ルムに成形することができる。中でも適当な溶媒に溶解
した溶液から成形することが好ましい。溶液から成形体
を得る方法は公知の方法を用いることができる。例えば
加熱、減圧乾燥、ポリマーを溶解する溶媒と混和できる
ポリマー非溶媒への浸漬などによって、溶媒を除去しポ
リアゾール組成物の成形体を得ることができる。溶媒が
有機溶媒の場合は、加熱又は減圧乾燥で溶媒を留去させ
ることが好ましい。溶媒が強酸の場合には、水、メタノ
ール、アセトンなどに浸漬することが好ましい。
る膜を成形する好ましい方法は、溶液からのキャストで
ある。キャストした溶液から前記のように溶媒を除去し
てポリアゾール組成物の膜を得ることができる。溶媒の
除去は乾燥によることが膜の均一性からは好ましい。ま
た、ポリマーや溶媒の分解や変質をさけるため、減圧下
でできるだけ低い温度で乾燥することが好ましい。キャ
ストする基板には、ガラス板やテフロン(登録商標)板
などを用いることができる。溶液の粘度が高い場合に
は、基板や溶液を加熱して高温でキャストすると溶液の
粘度が低下して容易にキャストすることができる。キャ
ストする際の溶液の厚みは特に制限されないが、10〜
1000μmであることが好ましい。薄すぎると膜とし
ての形態を保てなくなり、厚すぎると不均一な膜ができ
やすくなる。より好ましくは100〜500μmであ
る。溶液のキャスト厚を制御する方法は公知の方法を用
いることができる。例えば、アプリケーター、ドクター
ブレードなどを用いて一定の厚みにしたり、ガラスシャ
ーレなどを用いてキャスト面積を一定にして溶液の量や
濃度で厚みを制御することができる。キャストした溶液
は、溶媒の除去速度を調整することでより均一な膜を得
ることができる。例えば、加熱する場合には最初の段階
では低温にして蒸発速度を下げたりすることができる。
また、水などの非溶媒に浸漬する場合には、溶液を空気
中や不活性ガス中に適当な時間放置しておくなどしてポ
リマーの凝固速度を調整することができる。
ることができるが、イオン伝導性の面からはできるだけ
薄いことが好ましい。具体的には200μm以下である
ことが好ましく、50μm以下であることがさらに好ま
しく、20μm以下であることが最も好ましい。
性に優れているため、フィルム、膜状にして燃料電池や
電解装置などのイオン交換膜として使用するのに適して
いる。さらに、本発明のポリマー構造を主成分にするこ
とにより、本発明のイオン交換膜と電極との接合体を作
製するときのバインダー樹脂として利用することもでき
る。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されることはな
い。なお、各種測定は次のように行った。
(テフロン製)上で短冊状膜試料の表面に白金線(直
径:0.2mm)を押しあて、80℃95%RHの恒温
・恒湿オーブン((株)ナガノ科学機械製作所、LH−2
0−01)中に試料を保持し、白金線間の10KHzに
おける交流インピーダンスをSOLARTRON社12
50FREQUENCY RESPONSE ANAL
YSERにより測定した。極間距離を変化させて測定
し、極間距離と抵抗測定値をプロットした勾配から以下
の式により膜と白金線間の接触抵抗をキャンセルした導
電率を算出した。 導電率[S/cm]=1/膜幅[cm]×膜厚[cm]
×抵抗極間勾配[Ω/cm] ポリマー対数粘度:溶媒として硫酸もしくはメタンスル
ホン酸を用いてオストワルド粘度計を用いて測定した。
硫酸を用いる場合は、0.5g/dlの硫酸溶液につい
て30℃で測定した。また、メタンスルホン酸を用いる
場合は、0.05g/dlのメタンスルホン酸溶液につ
いて25℃で測定した。
730g(8.000x10-3mole)、3,5−ジ
カルボキシベンゼンスルホン酸モノナトリウム(略号:
SIA)1.430g(5.200x10-3mol
e)、テレフタル酸(略号:TPA)0.443g
(2.800x10-3mole)、ポリリン酸(五酸化
リン含量75%)24.98g、五酸化リン20.02
gを重合容器に量り取る。窒素を流し、オイルバス上ゆ
っくり撹拌しながら100℃まで昇温する。100℃で
1時間保持した後、150℃に昇温して1時間、190
℃に昇温して5時間重合した。重合終了後放冷し、水を
加えて重合物を取り出し、家庭用ミキサーを用いてpH
試験紙中性になるまで水洗を繰り返した。得られたポリ
マーは80℃で終夜減圧乾燥した。ポリマーの硫酸溶液
の対数粘度は0.80dl/gを示した。合成したポリ
マー試料0.12gにメタンスルホン酸1.8gを加え
て、数時間マグネティックスターラーで撹拌して溶解
し、メタンスルホン酸溶液における固有粘度が24dl
/gであるポリ{(ベンズ[1,2−d:5,4−
d’]ビスオキサゾール−2,6−ジイル)−1,4−
フェニレン}の1重量%メタンスルホン酸ドープを4g
加えて、さらに数時間撹拌し均一溶液とした。ホットプ
レート上でガラス板上に約400μm厚に流延し、1時
間室温で放置した後、水中にガラス板を浸した。水を時
々交換し、数日水浸漬を続ける。フィルムを取り出し、
周りを固定して収縮を押さえながら風乾した。最後に減
圧乾燥機により80℃終夜乾燥することでイオン伝導性
測定用フィルムを作製した。80℃95%RHにおける
イオン伝導度は0.039S/cmを示し、測定イオン
伝導度は長期にわたり安定した性能を保った。
PAに2,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸モノナ
トリウム(略号:STA)及び4,4’−ジフェニルス
ルホンジカルボン酸(略号:DSDA)を組み合わせて
混合比を変えて、合計で(8.000x10-3mol
e)になるようにして仕込む以外は、実施例1と同様に
して重合及び各種測定を行った。測定結果を表1に示
す。測定イオン伝導度は長期にわたり安定した性能を保
った。
ラアミノジフェニルスルホン(略号:TAS)を用いて
実施例1と同様の重合及び各種測定を行った。結果を表
2に示す。
アミノレ ゾルシノール二塩酸塩(略号:DAR)7.
443g(3.493 ×10−2mol)、STA
6.090g(2.271×10−2 mol)及びT
PA2.031g(1.223×10−2mol) 、
ポリリン酸(五酸化リン含量84%)26.817g、
五酸化リ ン15.693gを秤量し、窒素気流下70
℃で0.5時間、12 0℃で5時間、135℃で13
時間、190℃で5時間の順に攪拌しながらオイルバス
中で加熱すると、深緑色の曳糸性のあるドープ が得ら
れた。ドープはイオン交換水中に投入し、pH試験紙中
性に なるまで水洗を繰り返した。得られたポリマーは
80℃で終夜減圧 乾燥した。ポリマーのメタンスルホ
ン酸溶液の対数粘度は、2.6 5dl/gを示した。
得られたポリマーを用いて、実施例1と同様にして、イ
オン伝導 性測定用フィルムを作製した。80℃95%
RHにおけるイオン伝 導度は0.24S/cmを示
し、測定イオン伝導度は長期にわたり 安定した性能を
保った。
2g(2. 291×10−2mol)、SIA3.2
79g(1.223×1 0−2mol)を用いた他は
実施例12と同様にして重合したポリ マーから、実施
例1と同様にしてイオン伝導性測定用フィルムを作 製
した。ポリマーのメタンスルホン酸溶液の対数粘度は
2.32d l/gだった。80℃95%RHにおける
イオン伝導度は0.02 3S/cmを示し、測定イオ
ン伝導度は長期にわたり安定した性能 を保った。
ルボキシ フェニルホスホン酸(略号:DCP)8.5
98g(3.493× 10−2mol)を用いた他は
実施例12と同様にして重合したポ リマーから、実施
例1と同様にしてイオン伝導性測定用フィルムを 作製
した。ポリマーのメタンスルホン酸溶液の対数粘度は
1.35 dl/gだった。80℃95%RHにおける
イオン伝導度は0.0 43S/cmを示し、測定イオ
ン伝導度は長期にわたり安定した性能を保った。
2mol)、DCP1.677g(6.812×10−
3mol)、TPA 0.609g(3.668×10
−3mol)、ポリリン酸(五酸化リン含量84%)3
9.832g、五酸化リン6.404gを用いた他は実
施例12と同様にして重合したポリマーから、実施例1
と同様にしてイオン伝導性測定用フィルムを作製した。
ポリマーのメタンスルホン酸溶液の対数粘度は0.75
dl/gだった。80℃95%RHにおけるイオン伝導
度は0.0012S/cmを示し、測定イオン伝導度は
長期にわたり安定した性能を保った。
ないポリアゾールの組成比を変更してフィルムを作製し
た。実施例1、7、12、13、15で重合したイオン
性基含有ポリマー0.152gをメタンスルホン酸5.
0gに加えて攪拌して溶解し、ポリ{(ベンズ[1,2
−d:5,4−d’]ビスオキサゾール−2,6−ジイ
ル)−1,4−フェニレン}の1重量%メタンスルホン
酸ドープを0.8gを加えてさらに攪拌して溶解した。
得られた均一溶液から実施例1と同様にしてイオン伝導
性測定用フィルムを作製した。得られたフィルムはやや
脆かったため慎重な取扱いを要した。80℃95%RH
におけるイオン伝導度を表3に示す。
ないポリアゾールの組成比を変更してフィルムを作製し
た。実施例1、7、12、13、15で重合したイオン
性基含有ポリマー0.096gをメタンスルホン酸1.
2gに加えて攪拌して溶解し、ポリ{(ベンズ[1,2
−d:5,4−d’]ビスオキサゾール−2,6−ジイ
ル)−1,4−フェニレン}の1重量%メタンスルホン
酸ドープを6.4gを加えてさらに攪拌して溶解した。
得られた均一溶液から実施例1と同様にしてイオン伝導
性測定用フィルムを作製した。より強靭なフィルムが得
られた。80℃95%RHにおけるイオン伝導度を表4
に示す。
ないポリアゾールの組成比を変更してフィルムを作製し
た。実施例1、7、12、13、15で重合したイオン
性基含有ポリマー0.048gをメタンスルホン酸1.
2gに加えて攪拌して溶解し、ポリ{(ベンズ[1,2
−d:5,4−d’]ビスオキサゾール−2,6−ジイ
ル)−1,4−フェニレン}の1重量%メタンスルホン
酸ドープを11.2gを加えてさらに攪拌して溶解し
た。得られた均一溶液から実施例1と同様にしてイオン
伝導性測定用フィルムを作製した。さらに強靭なフィル
ムが得られた。80℃95%RHにおけるイオン伝導度
を表5に示す。
15gをメタンスルホン酸5.8gに溶解した溶液をガ
ラス板上に約300μmの厚みに展開して純水に浸漬し
たが、いずれのポリマーも評価可能なフィルムを形成し
なかった。
により、燃料電池などの高分子電解質としても際立った
性能を示す材料を提供することができる。
で合成されたスルホン酸含有ポリベンズオキサゾールの
IRスペクトル。
0)で合成されたスルホン酸含有ポリベンズオキサゾー
ルのIRスペクトル。
で合成されたスルホン酸含有ポリベンズオキサゾールの
IRスペクトル。
で合成されたスルホン酸含有ポリベンズイミダゾールの
IRスペクトル。
で合成されたスルホン酸含有ポリベンズイミダゾールの
IRスペクトル。
で合成されたスルホン酸含有ポリベンズオキサゾールの
IRスペクトル。
で合成されたスルホン酸含有ポリベンズオキサゾールの
IRスペクトル。
リベンズオキサゾールのIRスペクトル。
で合成されたホスホン酸含有ポリベンズオキサゾールの
IRスペクトル。
Claims (6)
- 【請求項1】 (A)イオン性基を含まないポリアゾー
ル系ポリマーと、(B)イオン性基を有するポリアゾー
ル系ポリマーとからなることを特徴とするポリマー組成
物。 - 【請求項2】 (A)が、下記一般式(1)〜(3)の
いずれかで表されるポリマーであることを特徴とする請
求項1に記載のポリマー組成物。[式中、XはO、S原
子もしくはNH基のいずれかを表す。] 【化1】 【化2】 【化3】 - 【請求項3】 (B)のイオン性基がスルホン酸基もし
くはホスホン酸基であることを特徴とする請求項1又は
2に記載のポリマー組成物。 - 【請求項4】 (B)が下記一般式(4)もしくは(1
8)のいずれかで表されるポリマーであることを特徴と
する請求項1〜3のいずれかに記載のポリマー組成物。 【化4】 [一般式(4)において、Z1は−SO3H基もしくは−
PO3H2基を、n1は0.1以上1.0以下の数を、m
1は1〜4の整数を、A1及びA2は下記一般式(5)〜
(8); 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 で表される構造より選ばれる2価の基をそれぞれ表す。
A1及びA2は同一であっても異なっていてもよい。B1
は二価の芳香族基を表す。一般式(5)〜(8)におい
てX1は、S、O原子、−NH−基、及び下記一般式
(9); 【化9】 で表される構造より選ばれる基をそれぞれ表す。一般式
(9)においてRは炭素数1〜10のアルキレン基、ア
ラルキル基、芳香族基を表す。一般式(7)及び(8)
においてX2は、下記一般式(10)〜(17); 【化10】 【化11】 【化12】 【化13】 【化14】 【化15】 【化16】 【化17】 で表される構造より選ばれる基を表す。] 【化18】 [一般式(18)において、Z2は−SO3H基もしくは
−PO3H2基を、n2は0.1以上1.0以下の数を、
m2は1〜3の整数を、X3、X4は、S、O原子、−N
H−基、及び一般式(9)で表される構造より選ばれる
基を、それぞれ表す。X3及びX4は同一であっても異な
っていてもよい。一般式(9)においてRは炭素数1〜
10のアルキレン基、アラルキル基、芳香族基を表
す。] - 【請求項5】 請求項1記載のポリマー組成物を主成分
とすることを特徴とする膜。 - 【請求項6】 (A)イオン性基を含まないポリアゾ
ール系ポリマーと、(B)イオン性基を有するポリアゾ
ール系ポリマーの混合溶液を成形加工することを特徴と
するポリマー組成物の成形方法。
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2000
- 2000-11-16 JP JP2000350047A patent/JP4061522B2/ja not_active Expired - Fee Related
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