JP2002145938A - アクリロニトリル系重合体およびこれを用いた炭素材料 - Google Patents

アクリロニトリル系重合体およびこれを用いた炭素材料

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Hideto Kakita
秀人 柿田
Mitsuo Hamada
光夫 浜田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭素繊維等の炭素材料の原料に適した熱酸化
反応性の高いアクリロニトリル系重合体を提供する。 【解決手段】 熱流束型示差走査熱量計で100ml/
分の空気気流中、230℃で測定された等温発熱曲線に
おいて、発熱ピーク出現時間tp(分)の逆数1/tp
が、0.1<1/tp<2.0を満たすアクリロニトリ
ル系重合体である。2,2’−アゾビス(2−アミノジ
プロパン)二塩基酸塩を開始剤として使用し、かつ、水
系懸濁重合法で製造されたものが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭素材料の原料に適
した熱酸化反応性が高いアクリロニトリル系重合体と、
それを用いた炭素材料に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリロニトリル系重合体は、従来、主
にアクリル繊維用原料として生産されてきたが、アクリ
ロニトリル系重合体から製造された炭素繊維、いわゆる
PAN系炭素繊維は特に強度特性が優れることから、炭
素繊維原料としての使用が増加している。最近では、全
炭素繊維の90%以上がPAN系炭素繊維である。ま
た、その他に、アクリロニトリル系重合体を原料とした
二次電池用炭素電極材料、炭素フィルム等の開発も進ん
でいて、アクリロニトリル系重合体を利用した技術の今
後の伸びが期待されている。
【0003】アクリロニトリル系重合体から炭素繊維を
製造する場合には、アクリロニトリル系重合体を紡糸し
て得られたアクリル繊維、すなわち炭素繊維用前駆体を
酸化雰囲気中、200〜300℃で耐炎化処理し耐炎化
繊維とする。ついで、この耐炎化繊維を不活性ガス雰囲
気中、800〜2000℃で炭化処理して炭素繊維を製
造する。また、こうして得られた炭素繊維をさらに高温
の不活性ガス中で処理し、黒鉛繊維とする場合もある。
このような製造工程中、特に炭素繊維用前駆体を熱酸化
する耐炎化工程を短時間で行うために、アクリロニトリ
ルモノマー以外のコモノマーとして、イタコン酸やアク
リル酸等を共重合させたアクリロニトリル系重合体が前
駆体として使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のコモノマーを共重合させたアクリロニトリル系重合体
でも熱酸化反応速度が十分とは言えず、耐炎化工程に
は、1時間程度の時間を要する場合が多く生産性に問題
があった。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、炭素繊維等の炭素材料の原料に適した、熱酸化反応
性の高いアクリロニトリル系重合体を提供することを課
題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のアクリロニトリ
ル系重合体は、熱流束型示差走査熱量計で100ml/
分の空気気流中、230℃で測定された等温発熱曲線に
おいて、発熱ピーク出現時間tp(分)の逆数1/tp
が、下記式(1)を満たすことを特徴とする。 0.1<tp<2.0…(1) また、本発明のアクリロニトリル系重合体は、熱流束型
示差走査熱量計で100ml/分の空気気流中、230
℃で測定された等温発熱曲線において、発熱ピーク出現
時間tp(分)の逆数1/tpが、下記式(2)を満た
すことを特徴とする。 0.9<tp<2.0…(2) 上記アクリロニトリル系重合体は、2,2’−アゾビス
(2−アミノジプロパン)二塩基酸塩を開始剤として使
用した水系懸濁重合法で製造されたものであることが好
ましい。本発明の炭素繊維用前駆体は上記アクリロニト
リル系重合体からなることを特徴とする。また、本発明
の炭素繊維は、上記炭素繊維用前駆体から製造されたこ
とを特徴とする。さらに本発明の炭素材料は、上記アク
リロニトリル系重合体から製造されたことを特徴とす
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のアクリロニトリル系共重合体は、熱流束型示差
走査熱量計を使用して100ml/分の空気気流中、2
30℃で保持した場合に測定される等温発熱曲線におい
て、発熱ピーク出現時間tp(分)の逆数1/tpが、
下記式(1)を満たすものである。 0.1<tp<2.0…(1) 熱流束型示差走査熱量計で、測定試料と標準試料を一定
温度で保持した場合に両者に温度差が生じると、これを
打ち消すために測定試料または標準試料のどちらかの周
囲の熱流が増加したり、抑制されたりする。ここで等温
発熱曲線とは、この両者の熱流速度差Δqを保持時間に
対してプロットしたものである。そして、測定試料が発
熱し、この発熱に起因するピークが観測された時間を発
熱ピーク出現時間という。ここでは、アクリロニトリル
系重合体粉末4mgをアルミニウム製オープン容器に入
れた後、ステンレス製メッシュカバーで蓋をして、これ
を流量100ml/分の乾燥空気気流中、230℃に保
持して等温発熱曲線を測定する。また、アクリロニトリ
ル系重合体粉末には、380メッシュの篩を通過したも
のを使用する。
【0008】tp(分)において出現する発熱ピーク
は、アクリロニトリル系重合体の酸化反応および環化反
応に起因するものであり、本発明のアクリロニトリル系
重合体においては、0.1<1/tp<2.0となるt
p(分)においてこの発熱ピークが出現する。1/tp
が0.1以下であると、このアクリロニトリル系重合体
は熱酸化反応性が低すぎるため、この重合体を紡糸して
得られた繊維状の前駆体を耐炎化処理すると、処理に要
する時間が長くなり、炭素繊維の生産性が低下する。1
/tpは0.9を超えることが処理時間の短縮の点で好
ましい。一方、1/tpが2.0以上であると、このア
クリロニトリル系重合体の熱酸化反応性が高すぎて、前
駆体の耐炎化処理中に酸化反応および環化反応が暴走し
てしまう場合がある。
【0009】また、本発明のアクリロニトリル系重合体
はアクリロニトリルの他にコモノマーとして、アクリロ
ニトリルと共重合可能な酸コモノマーを含むことができ
る。酸コモノマーをアクリロニトリルと共重合させるこ
とによって、アクリロニトリル系重合体の熱酸化反応性
を高め、耐炎化処理に要する時間を短縮することができ
る。酸コモノマーとしては特に制限はなく、アクリル
酸、イタコン酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、クロトン酸等が挙げられるがイタコン酸が好まし
い。また、酸コモノマーは、通常0.05〜4モル%の
範囲で含まれる。酸コモノマーが0.05モル%未満で
は、耐炎化処理に要する時間を十分に短縮できず、一
方、4モル%を超えると、最終的に得られる炭素材料の
物性が低下する場合がある。
【0010】このようなアクリロニトリル系重合体は、
懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法等の種々の方法で
製造できるが、重合開始剤として2,2’−アゾビス
(2−アミノジプロパン)二塩基酸塩を使用し、かつ、
水系懸濁重合法で製造することが好ましい。このような
方法で製造すると、モノマー中における酸コモノマーの
種類や割合によらず、熱酸化反応性が高く、熱流束型示
差走査熱量計で100ml/分の空気気流中、230℃
の条件で等温発熱曲線を測定した場合、発熱ピーク出現
時間tp(分)の逆数1/tpが、上記式(1)を満た
すアクリロニトリル系重合体を容易に製造できる。
【0011】そして、得られたアクリロニトリル系重合
体を、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
ジメチルスルホキサイド等の有機溶媒に溶解し、乾湿式
紡糸法や湿式紡糸法等の通常の方法で紡糸することによ
って、炭素繊維用前駆体を製造できる。ついで、この炭
素繊維用前駆体を酸化雰囲気中、200〜400℃で処
理する耐炎化処理を行って、耐炎化繊維とする。その
後、この耐炎化繊維を不活性ガス中、800〜2000
℃で処理する炭化工程を行って炭素繊維を製造すること
ができる。さらにこの炭素繊維を不活性ガス中、250
0〜2800℃程度の高温で処理することによって、黒
鉛繊維を製造することもできる。
【0012】また、このようなアクリロニトリル系重合
体は、炭素繊維以外の炭素材料への使用にも適してい
る。例えば、アクリロニトリル系重合体の粉末またはフ
ィルムを耐炎化処理し、ついで炭化工程を行う方法で電
極用炭素材料を製造できる。その他には、アクリロニト
リル系重合体をジメチルスルホキシド等の溶媒に溶解し
た後フィルム化し、必要に応じて一軸延伸、二軸延伸等
の加工をし、ついで、耐炎化処理、炭化処理を行うこと
によって、炭素フィルムを製造できる。
【0013】このようなアクリロニトリル系重合体は、
熱流束型示差走査熱量計で100ml/分の空気気流
中、230℃で測定された等温発熱曲線において、発熱
ピーク出現時間tp(分)の逆数1/tpが、上記式
(1)を満たすので、熱酸化反応性が非常に高い。よっ
て、このアクリロニトリル系重合体を紡糸して得られた
炭素繊維用前駆体を耐炎化繊維とする場合の耐炎化処理
を効率的に行うことができる。また、その他の炭素材料
を製造する工程における熱酸化反応や耐炎化処理も非常
に短時間で行うことができる。したがって、このような
アクリロニトリル系重合体を使用すると炭素繊維、電極
用炭素材料、炭素フィルム等の炭素材料を効率的に製造
できる。
【0014】
【実施例】以下の実施例および比較例により、本発明を
さらに詳しく説明する。 [実施例1〜4]水1867g、モノマー133gを添
加して、水/モノマーの重量比を14/1に保ち、開始
剤として2,2’−アゾビス(2−アミノジプロパン)
二塩基酸塩をモノマーに対して0.6重量%加え、温度
30℃、120分の重合時間で、表1に示すようなアク
リロニトリルホモポリマー、アクリロニトリル−イタコ
ン酸共重合体を製造した。これらの極限粘度はいずれも
1.8であった。これらのポリマーを熱流束型示差走査
熱量計で100ml/分の空気気流中、230℃に保
ち、得られた等温発熱曲線における発熱ピーク出現時間
tp(分)の逆数1/tpは、いずれも0.9<tp<
2.0であった。得られたポリマーをジメチルスルホキ
サイドに溶解し湿式紡糸法で紡糸して繊維とし、この繊
維を230〜280℃の空気中で25分間耐炎化処理し
た。ついで、これを1200℃の窒素ガス中で、炭化処
理し炭素繊維を製造した。得られた炭素繊維は、十分な
強度発現性を示した。したがって、通常の約半分となる
短い耐炎化処理時間でも炭素繊維を製造することができ
た。
【0015】なお、各種測定は以下のようにして行っ
た。 (1)共重合体の組成:1H−NMR法(日本電子GS
X−400型超伝導FT−NMR)で測定した。 (2) 重合体の極限粘度η:25℃のジメチルホルム
アミド溶液で測定した。 (3) 等温DSC発熱曲線:380メッシュの篩を通
過した重合体粉末4mgを正確に秤量し、アルミニウム
製オープン型試料容器に入れ、ステンレス製メッシュカ
バーで押さえた状態で、100ml/分の流量の乾燥空
気気流中で230℃にて測定した。熱流束型示差走査熱
量計はセイコー電子工業製DSC220Cを使用した。
【0016】[実施例5〜8]水/ジメチルアセトアミ
ド/モノマーの重量比を5/1/1に保ち、開始剤とし
て、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメ
チルバレロニトリル)をモノマーに対して0.6重量%
加え、温度63℃、120分の重合時間で、表2に示す
ようなアクリロニトリル−イタコン酸共重合体を製造し
た。これらの極限粘度はいずれも1.7であった。これ
らのポリマーを熱流束型示差走査熱量計で100ml/
分の空気気流中、230℃に保ち、得られた等温発熱曲
線における発熱ピーク出現時間tp(分)の逆数1/t
pは、いずれも0.9以下であった。得られたポリマー
を実施例1と同様にして炭素繊維を製造したが、同じ処
理時間では耐炎化処理が不十分な傾向があった。
【0017】[実施例9]セパラブルフラスコに十分に
窒素置換した蒸留水を入れ65℃に保持した。そこへ、
2,2’−アゾビス(2−アミノジプロパン)二塩基酸
塩を入れ、引き続いてアクリロニトリルを一定速度で滴
下した。その後、内温を65℃に維持しながら攪拌を続
け、滴下終了後から1時間経過したところで重合を止
め、析出した重合スラリーから濾過、洗浄、乾燥を経て
ポリアクリロニトリルを得た。共重合体の固有粘度は
1.8であった。得られたポリマーの等温発熱カーブを
DSCにより測定した。発熱カーブから、発熱ピーク出
現時間は0.8分であった。したがって、1/tpは
1.25であった。
【0018】[実施例10]セパラブルフラスコに十分
窒素置換したジメチルスルホキシド(以下DMSOと略
す)を入れ60℃に保持した。そこへ、重合系開始剤
4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)を入れ、引き
続いてアクリロニトリルを一定速度で滴下した。その
後、内温を60℃に維持しながら攪拌を続け、滴下終了
後から2時間経過したところで重合を止めた。得られた
溶液を大量の水へ少しずつ投入し、析出してきた沈殿を
濾過、洗浄、乾燥を経てポリアクリロニトリルを得た。
得られたポリマーの固有粘度は1.8であった。得られ
たポリマーの等温発熱カーブをDSCにより測定し、そ
の結果を表3に示した。
【0019】[実施例11]セパラブルフラスコに十分
に窒素置換した蒸留水を入れ30℃に保持した。そこ
へ、アクリロニトリル、シュウ酸を所定量入れ、引き続
いて1wt%過マンガン酸カリウム水溶液を一定速度で
滴下した。その後、内温を30℃に維持しながら攪拌を
続け、滴下終了後から2時間経過したところで重合を止
め、析出した重合スラリーから濾過、洗浄、乾燥を経て
ポリアクリロニトリルを得た。共重合体の固有粘度は
1.8であった。得られたポリマーの等温発熱カーブを
DSCにより測定し、その結果を表3に示した。
【0020】[実施例12]実施例1と同様な重合方法
にて表3に示した組成及び固有粘度1.8のポリマーを
重合した。このポリマーについて同様に等温発熱カーブ
をDSCにより測定を行い、1/tpを求めた。結果を
表3に示した。
【0021】[実施例13]実施例2と同様な重合方法
にて表3に示した組成及び固有粘度1.8のポリマーを
重合した。このポリマーについて同様に等温発熱カーブ
をDSCにより測定を行い、1/tpを求めた。結果を
表3に示した。
【0022】[実施例14]実施例3と同様な重合方法
にて表3に示した組成及び固有粘度1.8のポリマーを
重合した。このポリマーについて同様に等温発熱カーブ
をDSCにより測定を行い、1/tpを求めた。結果を
表3に示した。
【0023】[比較例1]セパラブルフラスコに十分窒
素置換した蒸留水を入れ55℃に保持した。そこへ、レ
ドックス系重合開始剤の過硫酸ナトリウム、亜硫酸水素
ナトリウム及び硫酸を入れ、引き続いてアクリロニトリ
ルを一定速度で滴下した。その後、内温を55℃に維持
しながら攪拌を続け、滴下終了後から2時間経過したと
ころで重合を止め、析出した重合スラリーから濾過、洗
浄、乾燥を経てポリアクリロニトリルを得た。得られた
ポリマーの固有粘度は1.8であった。このポリマーに
ついて同様に等温発熱カーブをDSCにより測定を行
い、1/tpを求めた。結果を表3に示した。
【0024】[比較例2]セパラブルフラスコに十分窒
素置換したジメチルスルホキシド(以下DMSOと略
す)を入れ60℃に保持した。そこへ、重合系開始剤
2,2’−アゾジ−(2,4−ジメチル−4−メトキシ
バレロニトリル)を入れ、引き続いてアクリロニトリル
を一定速度で滴下した。その後、内温を60℃に維持し
ながら攪拌を続け、滴下終了後から2時間経過したとこ
ろで重合を止めた。得られた溶液を大量の水へ少しづつ
投入し、析出してきた沈殿を濾過、洗浄、乾燥を経てポ
リアクリロニトリルを得た。得られたポリマーの固有粘
度は1.8であった。このポリマーについて同様に等温
発熱カーブをDSCにより測定を行い、1/tpを求め
た。結果を表3に示した。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明のアクリロニ
トリル系重合体は、熱酸化反応性が非常に大きいため、
耐炎化繊維、炭素繊維、二次電池用炭素電極材料、炭素
フィルム等の炭素材料を製造する際の耐炎化工程に要す
る時間が短縮化でき、これら炭素材料を効率よく製造で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D01F 9/22 D01F 9/22 4L037 Fターム(参考) 4G046 CA04 CB01 4J011 JB22 JB26 4J015 AA02 4J100 AJ01Q AJ02Q AJ08Q AJ09Q AM02P CA01 CA04 DA00 FA03 FA21 JA11 4L035 BB03 BB11 FF01 GG02 GG04 HH10 MB00 MB04 4L037 CS03 PA55 PA61

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱流束型示差走査熱量計で100ml/
    分の空気気流中、230℃で測定された等温発熱曲線に
    おいて、発熱ピーク出現時間tp(分)の逆数1/tp
    が、下記式(1)を満たすことを特徴とするアクリロニ
    トリル系重合体。 0.1<1/tp<2.0…(1)
  2. 【請求項2】 熱流束型示差走査熱量計で100ml/
    分の空気気流中、230℃で測定された等温発熱曲線に
    おいて、発熱ピーク出現時間tp(分)の逆数1/tp
    が、下記式(2)を満たすことを特徴とするアクリロニ
    トリル系重合体。 0.9<1/tp<2.0…(2)
  3. 【請求項3】 2,2’−アゾビス(2−アミノジプロ
    パン)二塩基酸塩を開始剤として使用した水系懸濁重合
    法で製造されたことを特徴とする請求項1または2に記
    載のアクリロニトリル系重合体。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載のアク
    リロニトリル系重合体からなることを特徴とする炭素繊
    維用前駆体。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の炭素繊維用前駆体から
    製造されたことを特徴とする炭素繊維。
  6. 【請求項6】 請求項1から3のいずれかに記載のアク
    リロニトリル系重合体から製造されたことを特徴とする
    炭素材料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011006293A (ja) * 2009-06-26 2011-01-13 Teijin Ltd 炭素材料及びその製造方法
EP1743870A4 (en) * 2004-03-30 2011-04-06 Kureha Corp PROCESS FOR PRODUCING SPHERICAL CARBON MATERIAL
JP2011213586A (ja) * 2010-03-18 2011-10-27 Teijin Ltd 炭素材料及びその製造方法

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