JP2002145751A - アスコルビン酸類を含む皮膚外用剤 - Google Patents

アスコルビン酸類を含む皮膚外用剤

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JP2002145751A JP2000335579A JP2000335579A JP2002145751A JP 2002145751 A JP2002145751 A JP 2002145751A JP 2000335579 A JP2000335579 A JP 2000335579A JP 2000335579 A JP2000335579 A JP 2000335579A JP 2002145751 A JP2002145751 A JP 2002145751A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 脂肪酸モノグリセリドを主成分とするラメラ
構造体、及びアスコルビン酸、その誘導体又はその塩を
内包して含有し、好ましくは前記ラメラ構造体に酸化エ
チレン−酸化プロピレン共重合体のような親水基と疎水
基とを有する重合体を配合した皮膚外用剤。 【効果】 美白作用、抗しわ作用または老化防止作用を
有し、化粧料、医薬部外品として有効である。特に上記
ラメラ構造体に酸化エチレン酸化プロピレン共重合体を
配合した皮膚外用剤は、長期の保存してもアスコルビン
酸類の結晶化および着色がなく、アスコルビン酸類を高
濃度に皮膚に作用させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い保湿効果、抗
酸化効果、および美白効果を有するとともに、保存安定
性に優れた皮膚外用剤に関する。詳細には、脂肪酸モノ
グリセリドを主成分とするラメラ構造体にアスコルビン
酸、その誘導体又はその塩を少なくとも一部が内包され
そして任意に一部が被覆されたベシクルを有効成分とす
る皮膚外用剤に関するものである。本発明はまた、該ベ
シクルからのアスコルビン酸、その誘導体、又はその塩
の漏出を、共重合体によって防ぐ技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】アスコルビン酸、その誘導体、又はその
塩は、生体への安全性が高く、皮膚に対して種々の有用
性を与える物質として広く化粧料に用いられている。こ
れらの作用は、メラノサイト内でのチロシナーゼ阻害に
よる美白作用(西日本皮膚科、58,439,199
6)、真皮コラーゲン合成促進作用(Vitamin、
65,491,1991)、活性酸素の捕捉による抗酸
化作用(J.Invest.Dermatol.、8、158,1988)
等である。また、アスコルビン酸は酸化分解を受けやす
いことから種々の誘導体が開発され、アスコルビン酸リ
ン酸エステルマグネシウム塩は優れた誘導体の一つとし
て広く利用されている。さらに、アスコルビン酸をリン
脂質リポソームに内包し、安定化した方法が開示されて
いる(特開昭56−120612)。ところが、アスコ
ルビン酸、その誘導体又はその塩(類)をリポソームに
内包したときには、保存中に外液への漏出が起こり、徐
々にリポソーム内のアスコルビン酸濃度が低下する問題
がある。
【0003】また、アスコルビン酸、その誘導体又はそ
の塩は有効濃度が比較的高いにもかかわらず、高濃度の
製剤化は結晶化や着色等が生じるため、医薬部外品とし
ても、その配合量は3.0%を上限とする規定が設けら
れており、美白作用、抗しわ作用、或いは抗老化作用等
を高めるために十分な濃度を添加できない、といった問
題点があり、その改善が要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、高
い保湿効果、抗しわ効果、老化防止効果、および美白効
果を有するとともに、保存安定性に優れた皮膚外用剤を
提供することを目的としている。
【0005】また、本発明は、ラメラ構造体に内包した
アスコルビン酸、その誘導体、又はその塩(以下、単に
「アスコルビン酸類」とも云う)の漏出、結晶化、およ
び着色等を防止し、アスコルビン酸類が高濃度に皮膚に
作用する製剤を提供することも目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意研究を行った結果、脂肪酸モノグリセ
リドを主成分とするラメラ構造体にアスコルビン酸、そ
の誘導体又はその塩を内包しそして場合によっては更に
被覆し、好ましくはその後、親水基と疎水基とを有する
重合体、例えば酸化エチレン−酸化プロピレン共重合
体、を配合することにより、内包物の漏出が防止できる
こと見出した。また、この方法を用いると、アスコルビ
ン酸類の結晶化や着色が低下され、アスコルビン酸類を
高濃度に配合した製剤化を行うことが可能なことを見出
し、本発明を完成した。
【0007】すなわち本発明は、脂肪酸モノグリセリド
を主成分とするラメラ構造体と、少なくとも一部が該ラ
メラ構造体に内包されたアスコルビン酸、その誘導体又
はその塩を含有する皮膚外用剤を提供するものである。
また、本発明は、アスコルビン酸類を内包した上記ラメ
ラ構造体に、更に親水基と疎水基とを有する共重合体を
配合した皮膚外用剤を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いるラメラ構造体の主
構成成分である脂肪酸モノグリセリドとしては、炭素数
8〜18の飽和または不飽和脂肪酸のモノグリセリドが
好ましい。これらのモノグリセリドは2種以上のものを
組み合わせて用いてもよい。また、このラメラ構造体の
他の構成成分としては、コレステロール、アルキルもし
くはアルケニルグリセリンエーテル等が挙げられる。コ
レステロールの配合は、ラメラ構造体の安定性を向上さ
せるため、特に好ましい。コレステロールの添加量は、
脂肪酸モノグリセリドの重量の1〜100重量%(以下
単に%と示す)、特に5〜25%が好ましい。
【0009】脂肪酸モノグリセリドを主成分とするラメ
ラ構造体の形態は特に限定されないが、ベシクル(小
胞)と同様の形態、すなわちラメラ構造が閉じた形態で
あることが好ましい。また、かかる閉じた形態のラメラ
構造体は、ユニラメラ構造ではなく、マルチラメラ構造
であることが、より好ましい。
【0010】本発明に用いるアスコルビン酸、その誘導
体、又はその塩(即ち、アスコルビン酸類)は、特に限
定されるものではなく、遊離型のアスコルビン酸、アス
コルビン酸硫酸エステル及びその塩、アスコルビン酸リ
ン酸エステル及びその塩、アスコルビン酸モノアルキレ
ート類、アスコルビン酸ジアルキレート類、アスコルビ
ン酸ジパルミテート類、アスコルビン酸グルコシド、ア
シルアスコルビン酸グルコシド等いずれも好適に使用で
きるが、特に安定性の点からアスコルビン酸リン酸エス
テルマグネシウム塩、アスコルビン酸硫酸エステルナト
リウム塩、アスコルビン酸グルコシドが好ましい。これ
らはいずれかを単独で用いてもよく、また2種以上を組
み合わせて使用してもよい。
【0011】本発明に用いるラメラ構造体の調製は、脂
肪酸モノグリセリド含有分散液を物理的に攪拌して再分
散せしめることにより行われる。前記分散液に用いる溶
媒としては水、或いは水溶液が望ましく、脂肪酸モノグ
リセリド濃度としては0.1〜20%程度が好ましい。
このような方法としては、たとえば、脂肪酸モノグリセ
リドまたはこれを含有する油相混合物をジクロロメタ
ン、クロロホルム、アセトン等の有機溶媒に溶解した
後、回転容器中で溶媒を留去して脂質層を沈殿させ、次
いで水または適当な水溶液を添加し、混合することによ
り、ラメラ構造体を調製することができる。また別法と
して、脂肪酸モノグリセリドまたはこれを含有する油相
混合物を加熱して溶融混合し液晶状態とした後、同程度
の温度に保持された水相(水または適当な水溶液)を添
加し、物理的に攪拌して油相を水相に分散することによ
っても、本発明に用いるラメラ構造体の分散液を調製す
ることができる。上記加熱温度としては、45〜100
℃、更に45〜80℃が好ましく、50〜70℃が特に
好ましい。ここで、物理的分散には、例えば超音波乳化
装置、高圧均一分散装置、ナノマイザー、ホモジナイザ
ー、コロイドミル等の微粒化装置を用いるのが好まし
い。
【0012】上記脂肪酸モノグリセリドを主構成成分と
するラメラ構造体に内包されたアスコルビン酸類を含有
するベシクルを製造するには、前記ラメラ構造体および
アスコルビン酸類の水溶液を各々単独で調製したものを
混合してもよい。或いは、アスコルビン酸類の水溶液中
で、前記のラメラ構造体の製造法に従って、即ち脂肪酸
モノグリセリドを含ませたアスコルビン酸類の水溶液を
物理的に撹拌することにより、製造することができる。
いずれの方法によって製造した場合でも、アスコルビン
酸類をラメラ構造体に少なくとも一部を内包させそして
部分的に被膜させる形態をとることができる。しかし後
者の方法の方が内包率が高くなり、効果および安定性の
点からもより好ましい。
【0013】脂肪酸モノグリセリドとアスコルビン酸類
との配合比は、内包率や保存時の安定性等の面から、ア
スコルビン酸類1重量部に対し脂肪酸モノグリセリドを
0.1重量部〜1.5重量部、特に0.3重量部〜1重
量部が好ましい。
【0014】こうして得られる本発明の、アスコルビン
酸類を少なくとも一部内包しそして場合によっては被覆
したラメラ構造体は、特に美白作用、抗しわ用または老
化防止用の化粧料、医薬部外品等の皮膚外用剤として用
いることができる。その際、アスコルビン酸類として皮
膚外用剤全体の1.0%以上配合すれば美白効果、抗し
わ効果等が高くなる。しかし、アスコルビン酸類は、
3.0%以上の濃度では結晶化、着色等が極めて容易に
起こり、医薬部外品としては、その配合量は3.0%の
規定が設けられている。一方、上記のように効果を高め
るためには、皮膚外用剤に数%の濃度が必要なことか
ら、以下の製造方法によってアスコルビン酸類の濃度
を、3.0%付近にすることが可能である。すなわち、
アスコルビン酸類の10.0%水溶液中でラメラ構造体
を製造し、得られたアスコルビン酸類を内包したラメラ
構造体を遠心分離又はろ過等によって集積し、上清を、
アスコルビン酸類を含有しないか若しくは含有しても
3.0%未満の低濃度の水溶液で置換して、アスコルビ
ン酸類の総量がラメラ構造体分散液中で3.0%となる
ようにすることができる。その際、アスコルビン酸類の
内包率を高めるために、上記の集積操作(遠心分離又は
ろ過等)はアスコルビン酸類を内包したラメラ構造体の
製造から約48時間経過した後に行うのがよい。
【0015】上記のアスコルビン酸類を内包したラメラ
構造体からアスコルビン酸類が漏出するのを、親水基と
疎水基とを有する共重合体、例えば酸化エチレン−酸化
プロピレン共重合体、を添加することにより防止するこ
とができる。前記共重合体は、アスコルビン酸類を含む
ラメラ構造体の重量1重量部に対して、通常0.1〜2
重量部、好ましくは0.5〜0.8重量部、特に0.6
重量部配合する。さらに、前記共重合体をアスコルビン
酸類内包ラメラ構造体分散液に配合して少なくとも24
時間作用させた後に、前記ラメラ構造体の集積操作を行
うのが好ましい。
【0016】前記重合体は親水基と疎水基とを有する
ものであり、例えば酸化エチレン−酸化プロピレン共重
合体、アクリル酸−メチルメタクリレート共重合体、フ
ォスファチジルコリン−メチルメタクリレート共重合
体、ビニルアルコール−ビニルアセテート共重合体、ビ
ニルアルコール−プロピレン共重合体、ビニルアルコー
ル−エチレン共重合体、ビニルアルコール−スチレン共
重合体が使用できるが、酸化エチレン−酸化プロピレン
共重合体で分子量が1000〜50000、特に140
0〜20000のものが好ましい。使用する共重合体
は、先ずその親水基をラメラ構造体の表面に十分吸着さ
せ、その後疎水基を漏出防止に関与させるために、次の
条件のいずれかを満たすものであるのが好ましい。1.
親水基(例えば酸化エチレン鎖)の付加モル数が10以
上であり、且つ親水基に対して疎水基(例えば酸化プロ
ピレン鎖)が3〜7倍であるもの。2.親水基の付加モ
ル数と疎水基の付加モル数がほぼ同一であるもの。3.
親水基の付加モル数が疎水基の付加モル数以上であって
も、疎水基が長鎖でありそして高分子の形態であるもの
(酸化エチレン−酸化プロピレン共重合体である場合
は、酸化プロピレン鎖が約30個以上結合した長鎖であ
るもの)。上記1〜3の条件の中で、特に1.の条件の
ものが好ましい。即ち、特に好ましい共重合体は、酸化
エチレン鎖と酸化プロピレン鎖とを1:3〜7のモル比
で含み、酸化エチレン鎖を10個以上含む、分子量が2
200〜20000の酸化エチレン−酸化プロピレン共
重合体である。このような共重合体配合したラメラ構造
体を製造すれば、皮膚に対してアスコルビン酸類が皮膚
外用剤のほぼ10%濃度で作用し、より効果を高めるこ
とができる。
【0017】本発明により得られるアスコルビン酸類、
および好ましくは更に前記の重合体を含むラメラ構造
体分散液は、皮膚外用剤としてそのまま、又はその他の
添加剤を添加して使用することができる。かかる皮膚外
用剤は、皮膚外用剤全体を基準にして、脂肪酸モノグリ
セリドを0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量
%、アスコルビン酸類を1〜15重量%、好ましくは
2.5〜5重量%、そして好ましくは前記の共重合体を
0.01〜10重量%、特に0.05〜8重量%含有す
る。上記皮膚外用剤は、本発明の効果を妨げない範囲で
公知の化粧料成分等を配合して化粧料等とすることがで
きる。かかる配合成分として、例えば水、アルコール
類、油成分、界面活性剤、防腐剤、香料、色素、保湿
剤、増粘剤、水溶性高分子、酸化防止剤、キレート剤、
pH調整剤、発泡剤、顔料、紫外線吸収・散乱剤、粉
体、ビタミン類、アミノ酸類、抗菌剤、植物抽出物、動
物由来成分、海藻抽出物、各種薬剤、添加剤等が挙げら
れる。
【0018】具体的には、油成分としては、マカデミア
ナッツ油、ヒマシ油、オリーブ油、カカオ油、椿油、ヤ
シ油、木ロウ、ホホバ油、グレープシード油、アボガド
油等の植物油脂類、ミンク油、卵黄油等の動物油脂類、
蜜ロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデ
リラロウ等のロウ類、流動パラフィン、スクワラン、マ
イクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、パラ
フィンワックス、ワセリン等の炭化水素類、カプリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘ
ニン酸、ラノリン脂肪酸、リノール酸、リノレン酸、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、イソステアリン
酸等の天然および合成脂肪酸類、セタノール、ステアリ
ルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノ
ール、ラウリルアルコール、カプリルアルコール、ミリ
スチルアルコール、セチルアルコール、コレステロー
ル、フィトステロール等の天然および合成高級アルコー
ル類、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプ
ロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オ
クチルドデシル、コレステロールオレート等のエステル
類等を例示することができる。
【0019】界面活性剤としては、モノラウリン酸ソル
ビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、セスキオレイン
酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノラウリ
ン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸
ポリオキセチレンソルビタン、ポリエチレングリコール
モノオレート、ポリエチレングリコールアルキレート、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリグリコール
ジエーテル、ラウロイルジエタノールアマイド、脂肪酸
イソプロパノールアマイド、マルチトールヒドロキシ脂
肪酸エーテル、アルキル化多糖、アルキルグルコシド、
シュガーエステル、親油型グリセリンモノステアレー
ト、自己乳化型グリセリンモノステアレート、ポリグリ
セリンモノステアレート、ポリグリセリンアルキレー
ト、ソルビタンモノオレート、ポリエチレングリコール
モノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
オレート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオ
キシエチレン化ステロール、ポリオキシエチレン化ラノ
リン、ポリオキシエチレン化蜜ロウ、ポリオキシエチレ
ン硬化ヒマシ油等のノニオン界面活性剤、ステアリン酸
ナトリウム、パルミチン酸カリウム、セチル硫酸ナトリ
ウム、ラウリルリン酸ナトリウム、パルミチン酸トリエ
タノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルリン酸ナ
トリウム、N−アシルグルタミン酸ナトリウム、パルミ
チン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウリル酸
ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリ
エタノールアミンエーテル、ロート油、リニアドデシル
ベンゼン硫酸、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油マレイ
ン酸、アシルメチルタウリ等のアニオン界面活性剤、塩
化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステ
アリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチル
アンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、ラウ
リルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤、塩酸ア
ルキルアミノエチルグリシン液、レシチン等の両性界面
活性剤等を例示することができる。
【0020】防腐剤としては、安息香酸塩、サリチル酸
塩、ソルビン酸塩、デヒドロ酢酸塩、パラオキシ安息香
酸エステル、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロ
キシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロカ
ルバニリド、塩化ベンザルコニウム、ヒノキチオール、
レゾルシン、エタノール等を例示することができる。
【0021】保湿剤としては、グリセリン、エリスリト
ール、キシリトール、マルチトールグリセリン、プロピ
レングリコール、1,3−ブチレングリコール、ソルビ
トール、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、イ
ソプレングリコール等の多価アルコール類、アミノ酸、
乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等の
NMF成分、キシログルカン、クインスシード、カラギ
ーナン、ペクチン、マンナン、カードラン、ガラクタ
ン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ケラタン硫酸、コ
ンドロイチン、ムコイチン硫酸、ケラト硫酸、ローカス
トビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸、ヒアル
ロン酸、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸ナトリウム、コラ
ーゲン、ムコ多糖類、コンドロイチン硫酸等の水溶性高
分子物質、ジメチルポリシロキサン、メチフェニルシロ
キサン等のシリコーン類、ホエイ2等を例示することが
できる。
【0022】増粘剤としては、アルギン酸ナトリウム、
キサンタンガム、硅酸アルミニウム、マルメロ種子抽出
物、アラビアガム、ヒドロキシエチルグアガム、カルボ
キシメチルグアガム、グアガム、デキストラン、トラガ
ントガム、デンプン、キチン、キトサン、カルボキシメ
チルキチン、寒天等の水溶性天然高分子物質、セルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシ
プロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、可溶性
デンプン、カチオン化セルロース等の半合成高分子物
質、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ビニルアルコール・酢酸ビ
ニル共重合体等の水溶性合成高分子物質等を例示するこ
とができる。
【0023】酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシ
トルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロ
ピル、アスコルビン酸等を、キレート剤としては、エデ
ト酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、ピロリ
ン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、クエン酸、酒石酸、グル
コン酸等を例示することができる。
【0024】pH調整剤としては、水酸化ナトリウム、
トリエタノールアミン、クエン酸、クエン酸ナトリウ
ム、ホウ酸、ホウ砂、リン酸水素カリウム等を例示する
ことができる。
【0025】紫外線吸収・散乱剤としては、パラアミノ
安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収
剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収
剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収
剤、3−(4’−メチルベンジリデン)−d−カンファ
ー、3−ベンジリデン−d,1−カンファー、ウロカニ
ン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5
−メチルベンゾキサゾール、2,2’−ヒドロキシ−5
−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニ
ルベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイル
メタン、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイル
メタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデ
ン)−3−ペンタン−2−オン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチルパラアミノ
ベンゾエート、エチルヘキシルパラメトキシサイナメー
ト、酸化チタン、カオリン、タルク等を例示することが
できる。
【0026】ビタミン類としては、ビタミンA及びその
誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6 トリパル
ミテート、ビタミンB6 ジオクタノエート、ビタミン
B2及びその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15
及びその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロー
ル、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミ
ンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタ
ミンH、パントテン酸、パンテチン、ビタミンF、ビタ
ミンK、ビタミンP、ビタミンU、カルニチン、フェル
ラ酸、γ−オリザノール、α−リポ酸、オロット酸およ
びそれらの誘導体等を例示することができる。
【0027】アミノ酸類としては、グリシン、アラニ
ン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオ
ニン、フェニルアラニン、チロシン、アスパラギン、グ
ルタミン、タウリン、トリプトファン、シスチン、シス
テイン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、
アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、ヒスチジ
ン、リジンおよびそれらの誘導体等を例示することがで
きる。
【0028】抗菌剤としては、安息香酸、サリチル酸、
ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、ヘ
キサクロロフェン等を例示することができる。
【0029】植物抽出物としては、ギシギシ、クララ、
コウホネ、オレンジ、セージ、ノコギリソウ、ゼニアオ
イ、センブリ、タイム、トウキ、トウヒ、バーチ、スギ
ナ、ヘチマ、マロニエ、ユキノシタ、アルニカ、ユリ、
ヨモギ、シャクヤク、アロエ、クチナシ、サワラ、ブク
リョウ、サンシシ、オウゴン、甘草、カワラヨモギ、ク
ジン、ヨクイニン、ニンドウ、シャクヤク、ソウハク
ヒ、サンザシ、ボタンピ等からの抽出物を例示すること
ができる。
【0030】海藻抽出物としては、褐藻、紅藻、緑藻、
藍藻等からの抽出液があり、具体的にはコンブ、マコン
ブ、ワカメ、ヒジキ、テングサ、サンゴモ、パルマリ
ア、ツノマタ、ノリ、アオサ、アナアオサ、アスコフィ
ラム、ヒバマタ、モズク、オキナワモズク、ヒマンタリ
ア、等からの抽出物を例示することができる。
【0031】各種薬剤としては、ニコチン酸アミド、ニ
コチン酸ベンジル、γ−オリザノール、アラントイン、
グリチルリチン酸(塩)、グリチルレチン酸及びその誘
導体、ヒノキチオール、ビサボロール、ユーカルプトー
ン、チモール、イノシトール、サイコサポニン、ニンジ
ンサポニン、ヘチマサポニン、ムクロジサポニン等のサ
ポニン類、パントテニルエチルエーテル、エチニルエス
トラジオール、トラネキサム酸、アルブチン、セファラ
ンチン、プラセンタエキス等を例示することができる。
【0032】本発明の皮膚外用剤を含む化粧品、医薬
品、医薬部外品等は、常法により製造することができ、
化粧水、乳液、保湿クリーム、クレンジングクリーム、
マッサージクリーム、洗顔クリーム、パック、美容液等
の基礎化粧品、シャンプーやリンス等の頭髪用品、入浴
剤等の浴用化粧品、ファンデーション等のメーキャップ
化粧品、日焼け止め等の特殊化粧品等、種々の形態とす
ることができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、特に記載がない限り、以下の「%」は「重量%」
を意味する。
【0034】製造例1(本発明品1〜3の製造) アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の3%、
5%および10%水溶液中に、それぞれ最終濃度が1%
脂肪酸モノグリセリド(パルミチン酸モノグリセリド:
ステアリン酸モノグリセリド=30:60(モル
比))、0.3%モノステアリルグリセリンエーテルお
よび0.1%コレステロールとなる量の各々の脂質を添
加し、そして最終濃度が0.1%となる量の塩化カルシ
ウムを添加して、これらの各混合物をそれぞれ60℃
にて超音波処理(Bransonsonifer250、20KHz、5
5W、10分間)を行うことによって、アスコルビン酸
リン酸エステルマグネシウム塩を内包した3種のラメラ
構造体分散液(本発明品1〜3)を製造した。
【0035】製造例2(比較品1) 製造例1でアスコルビン酸塩水溶液中の代わりに純水中
で、製造例1と同様の手順でラメラ構造体分散液を製造
した。ラメラ構造体分散液に、その製造から48時間後
に0.6%POE(10)POP(66)(酸化エチレン10モルと酸
化プロピレン66モルの共重合体)水溶液を添加した。
さらに24時間後、室温にて3000rpm、5分間遠心
分離することによってラメラ構造体を沈殿させた。上清
を除去して3.0%アスコルビン酸リン酸エステルマグ
ネシウム塩の水溶液で置換して、比較品1(共重合体配
合のアスコルビン酸被膜ラメラ構造体分散液)を得た。
【0036】製造例3(本発明品4) 製造例1でアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム
塩の10%水溶液を用いて製造したラメラ構造体分散液
(本発明品3)を、室温にて3000rpm、5分間遠心
分離することによってラメラ構造体を沈殿させた。この
とき、沈殿物と上清の体積比は1:9であったので、上
清を除去し、2.2%アスコルビン酸リン酸エステルマ
グネシウム塩の水溶液で置換して、本発明品4とした。
【0037】製造例4(本発明品5) 製造例1でアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム
塩の10%水溶液を用いて製造したラメラ構造体分散液
(本発明品3)に、製造48時間後に0.6%POE(10)P
OP(66)水溶液を添加した。添加から24時間後、室温に
て3000rpm、5分間遠心分離することによってラメ
ラ構造体を沈殿させた。このとき、沈殿物と上清の体積
比は、1:9であったので、上清を除去し、2.2%ア
スコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の水溶液で
置換して、共重合体配合のラメラ構造体分散液(本発明
品5)を得た。
【0038】試験例1 製造例1で得られたラメラ構造体分散液を室温にて30
00rpm、5分間遠心分離することによって ラメラ
構造体を沈殿集積し、上清を除去後、10倍量の1%酸
化エチレン(20)ソルビタンモノステアレートを添加
してラメラ構造体(ベシクル)を崩壊した後、内包物を
定量して、各ラメラ構造体中のアスコルビン酸リン酸エ
ステルマグネシウム塩の内包物量の経時変化を測定し
た。なお、内包物であるアスコルビン酸リン酸エステル
マグネシウム塩の定量は、リン酸エステルに着目し、過
マンガン酸塩灰化法によって定量した。すなわちアスコ
ルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩が硫酸と過マン
ガン酸塩とによって酸化分解されるときに発生するリン
酸にモリブデン酸アンモニウムが反応して形成するモリ
ブデンブルーを比色定量した(綜合臨床、28、204
2、1979)。尚、測定には体外診断用薬であるリン
脂質−テストワコー(和光純薬)を使用した。また、高
速液体クロマトグラフィーを用いても測定した(香粧会
誌、18、563、1994)。即ち、シリカODSカ
ラムに、溶離液としてトリス−n−オクチルアミン2g
+酢酸4g/アセトニトリル500mL:EDTA−2
Na 1g/蒸留水500ml(1:1)を用い、紫外
部分光光度計(254nm)にて検出した。その結果を
図1〜3に示す。いずれの濃度のアスコルビン酸リン酸
エステルマグネシウム塩水溶液を用いて製造したときに
も、ラメラ構造体中のアスコルビン酸塩濃度(ラメラ構
造体中の水溶液の重量を基準とする)は経時的に上昇
し、48時間で外液とほとんど同じになり、内包率はほ
とんど100%となった。
【0039】試験例2 製造例1でアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム
塩の10%水溶液中で製造したラメラ構造体分散液(本
発明品3)を、製造48時間後に室温にて3000rp
m、5分間遠心分離することによってラメラ構造体を沈
殿させ、10倍量の0.1%塩化カルシウム水溶液を添
加して撹拌することよってラメラ構造体を洗浄した。こ
のとき、ラメラ構造体中のアスコルビン酸リン酸エステ
ルマグネシウム塩の濃度(ラメラ構造体中の水溶液の重
量を基準とする)を測定したところ、洗浄前に9.5%
であったものが、1.6%に減少した。
【0040】試験例3(内包アスコルビン酸類の保持
性) 製造例1でアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム
塩の10%水溶液を使用して製造したラメラ構造体分散
液に、その製造から48時間後に、いろいろなモル数で
酸化エチレンおよび酸化プロピレンを含む酸化エチレン
−酸化プロピレン共重合体(POE−POP)を、ラメ
ラ構造体(アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム
塩を含むラメラ構造体)重量と等しい重量で、0.6%
共重合体水溶液として添加した。24時間後、室温にて
3000rpm、5分間遠心分離することによってラメラ
構造体を沈殿させた。得られたラメラ構造体を試験例2
と同様の方法で洗浄して、アスコルビン酸リン酸エステ
ルマグネシウム塩の濃度を測定した。結果を図4に示
す。
【0041】図4に示すように、 酸化エチレンと酸化
プロピレンとの共重合体は、親水基酸化エチレン(PO
E)と疎水基酸化プロピレン(POP)とのバランスによっ
て結果は異なり、用いた共重合体の中でPOE(10)POP(66)
の場合が、洗浄後のアスコルビン酸リン酸エステルマグ
ネシウム塩濃度の最高値を示した。これ以外にも、POE
(12)POP(35)、POE(34)POP(39)、POE(22)POP(21)、POE(1
4)POP(16)および POE(296)POP(56)(括弧内の数字は平
均モル数を表す)を用いた場合にも洗浄後のアスコルビ
ン酸リン酸エステルマグネシウム塩濃度が高値を示し
た。一方、POE(2)POP(16)およびPOE(26)POP(30)の共重
合体の場合は効果が認められなかった。これらの結果か
ら、ラメラ構造体に内包されたアスコルビン酸リン酸エ
ステルマグネシウム塩の漏出を防止可能な共重合体は、
前述の通り、以下の特徴のいずれかを示すことが確認さ
れた。 1.親水基である酸化エチレン鎖の付加モル数は10以上
であり、且つ、親水基に比較して疎水基の酸化プロピレ
ン鎖が3〜7倍である。 2.親水基の付加モル数と疎水基のそれとがほぼ同一で
ある。 3.親水基の付加モル数が疎水基のそれ以上であって
も、疎水基である酸化プロピレン鎖も酸化プロピレン鎖
が約30以上の長鎖であり、高分子の形態をとる。
【0042】試験例4(内包物濃度変化についての保存
安定性試験) 製造例4で製造した共重合体配合アスコルビン酸類内包
ラメラ構造体分散液(本発明品5)を5℃および40℃
に保存し、経時的なアスコルビン酸リン酸エステルマグ
ネシウム塩の濃度変化を観察した。また、pHの低下に
よりアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の分
解が促進されることから、pHについても調べた。その
結果を図5および図6に示す。本発明品5を長期保存し
たとき、図5および6に示すようにラメラ構造体(ベシ
クル)内部および外部のアスコルビン酸リン酸エステル
マグネシウム塩の濃度は、調製時に比較してほとんど変
化が見られなかった。pHは、経時的にやや低下した
が、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の分
解には影響しない程度であった。
【0043】試験例5(結晶化、着色についての保存安
定性試験) 製造例3で製造したアスコルビン酸類内包ラメラ構造体
分散液(本発明品4)、および製造例4で製造した共重
合体を配合したアスコルビン酸類内包ラミラ構造体分散
液(本発明品5)を用いて、下記に示した評価基準に従
って、5℃、および40℃条件下で長期保存した場合に
おけるアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の
結晶の析出と着色性について調べた。また、比較例とし
ては、製造例2によって得られた比較品1(ラメラ構造
体にアスコルビン酸類を内包しないもの)を用いた。
【0044】結晶の評価基準 ◎;結晶の析出が見られず、製造直後と同じ状態であ
る。 ○;わずかに結晶が見られる。 △;かなり結晶が見られる。 ×;全体に結晶が多く見られる。着色の評価基準 ◎;着色は見られず、製造直後と同じである。 ○;わずかに淡黄色の着色が見られる。 △;淡黄色が明確に見られる。 ×;淡褐色の着色が見られる。 得られた結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】表1に示すように、長期保存したとき5℃
保存の場合、比較品1ではアスコルビン酸リン酸エステ
ルマグネシウム塩の結晶の析出が1ヶ月以内の早期から
見られたが、本発明品4では、2ヶ月で僅かに結晶がみ
られるが着色はない。また、40℃保存の場合、比較品
1では3ヶ月で結晶が析出し、明確な着色が見られた
が、本発明品4では、6ヶ月まで結晶の析出は見られな
い。これに対して本発明品5は、5℃保存で3ヶ月後に
アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の結晶の
析出がわずかに見られ、40℃保存の場合、6ヶ月後に
わずかの淡黄色の着色が見られただけで、製剤としての
安定性は満足できるものであった。
【0048】
【発明の効果】脂肪酸モノグリセリドを主成分とするラ
メラ構造体にアスコルビン酸類を内包した本発明の皮膚
外用剤は、特に美白作用、抗しわ作用または老化防止作
用を有し、化粧料、医薬部外品として有効である。上記
ラメラ構造体に酸化エチレン−酸化プロピレン共重合体
を配合することにより、アスコルビン酸類内包物の漏出
が防止でき、長期の保存しても、アスコルビン酸類の結
晶析出および着色が低下し、アスコルビン酸類を高濃度
に皮膚に作用させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】3%アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウ
ム塩水溶液中で製造したラメラ構造体の内包物濃度およ
び内包率の経時変化を示すグラフである。
【図2】5%アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウ
ム塩水溶液中で製造したラメラ構造体中の内包物量およ
び内包率の経時変化を示すグラフである。
【図3】10%アスコルビン酸リン酸エステルマグネシ
ウム塩水溶液中で製造したラメラ構造体中の内包物量お
よび内包率の経時変化を示すグラフである。
【図4】ラメラ構造体に添加した酸化エチレン−酸化プ
ロピレン共重合体(POE−POP)の種類と、ラメラ
構造体洗浄後にラメラ構造体に残存したアスコルビン酸
リン酸エステルマグネシウム塩の濃度との関係を示す図
面である。
【図5】本発明の共重合体を配合したアスコルビン酸類
内包ラメラ構造体分散液を5℃に保存した場合の、経時
的なアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の濃
度変化およびpH変化を示すグラフである。
【図6】本発明の共重合体を配合したアスコルビン酸類
内包ラメラ構造体分散液を40℃に保存した場合の、経
時的なアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の
濃度変化およびpH変化を示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/375 A61K 31/375 31/661 31/661 47/14 47/14 47/34 47/34 A61P 17/00 A61P 17/00 17/16 17/16 43/00 105 43/00 105 (72)発明者 吉川 聡 東京都港区東新橋1丁目1番19号 株式会 社ヤクルト本社内 Fターム(参考) 4C076 AA20 BB31 CC24 DD46A EE23 FF16 GG45 4C083 AB342 AC391 AC392 AD011 AD051 AD052 AD492 AD641 AD642 CC02 DD23 DD44 EE01 EE12 EE16 4C086 AA01 BA18 DA37 MA02 MA03 MA05 MA24 MA63 NA03 NA05 ZA89 ZB21 ZC22

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪酸モノグリセリドを主成分とするラ
    メラ構造体と、少なくとも一部が該ラメラ構造体に内包
    されたアスコルビン酸、その誘導体若しくはその塩とを
    含有する皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】 アスコルビン酸誘導体が、アスコルビン
    酸リン酸エステルマグネシウム塩である、請求項1又は
    2記載の皮膚外用剤。
  3. 【請求項3】 親水基と疎水基とを有する共重合体を更
    に含有する、請求項1又は2記載の皮膚外用剤。
  4. 【請求項4】 共重合体が酸化アルキレン共重合体であ
    る、請求項3記載の皮膚外用剤。
  5. 【請求項5】 共重合体が酸化エチレン−酸化プロピレ
    ン共重合体である、請求項3又は4記載の皮膚外用剤。
  6. 【請求項6】 酸化エチレン−酸化プロピレン共重合体
    が、下記の(a)〜(c): (a)親水基である酸化エチレン鎖の付加モル数が10以
    上であり、且つ親水基に比較して疎水基の酸化プロピレ
    ン鎖が3〜7倍である、(b)親水基の付加モル数と疎水
    基の付加モル数がほぼ同一である、(c)親水基の付加モ
    ル数が疎水基の付加モル数以上であって、酸化プロピレ
    ン鎖が30個以上の長鎖である、の何れか一つの特徴を
    有する酸化エチレン−酸化プロピレン共重合体である、
    請求項4又は5記載の皮膚外用剤。
  7. 【請求項7】 酸化エチレン−酸化プロピレン共重合体
    が、親水基である酸化エチレン鎖の付加モル数が10以
    上であり、且つ酸化エチレン鎖に対して酸化プロピレン
    鎖が3〜7倍である、請求項4ないし6のいずれか1項
    記載の皮膚外用剤。
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