JP2002144862A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2002144862A
JP2002144862A JP2000345710A JP2000345710A JP2002144862A JP 2002144862 A JP2002144862 A JP 2002144862A JP 2000345710 A JP2000345710 A JP 2000345710A JP 2000345710 A JP2000345710 A JP 2000345710A JP 2002144862 A JP2002144862 A JP 2002144862A
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Takahiro Minami
貴博 南
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窓ガラスへの空調風の吹出方向を自動切り替
えする機能を設定して、煩雑な手動操作を必要とするこ
となく、運転者の視界を良好に確保する。 【解決手段】 窓ガラス12に向けて空調風を吹き出す
デフロスタ吹出口25に、空調風の吹出方向を変更する
風向変更機構を設け、窓ガラス12の複数箇所の曇りを
センサ31〜33、31a〜33aにより検出し、窓ガ
ラス12の複数箇所のうち、曇っている領域に向けて空
調風を吹き出すように風向変更機構を自動制御する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用空調装置に
おける窓ガラスのくもり除去機能(デフロスタ機能)の
改良に関するもので、油圧ショベル、油圧クレーン等の
建設車両に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平7−47835号公報には
建設車両用空調装置における窓ガラスのくもり除去機能
および運転室の空調機能を改善するための提案が記載さ
れている。この従来技術では、空調ユニットの熱交換器
部で温度調整された空調風を運転席前方側へ導く空調ダ
クトに、空調風の吹出口を設けるとともに、この吹出口
に風向調整機構を設け、この風向調整機構の操作部(レ
バー)を手動操作して、空調風の吹出方向を窓ガラス方
向と運転席を含む他の方向とに切替可能としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術によると、風向調整機構の操作部(レバー)を手動操
作して、空調風の吹出方向を変更する必要があるので、
車両窓ガラスでの曇りの発生部位が変わると、その都
度、吹出方向変更の手動操作が必要となり、操作が煩雑
である。
【0004】特に、建設車両の作業中には運転者が両手
で別々の操作レバーを握って、種々な作業を行うので、
吹出方向変更の手動操作をタイミング良く実施できない
場合がしばしば生じる。その結果、窓ガラスでの曇り範
囲が拡大すると、運転者の視界が阻害され、その間に、
建設車両の旋回フレームや作業用ショベル等が移動し
て、周囲に危険をもたらすこともある。
【0005】本発明は上記点に鑑みて、窓ガラスへの空
調風の吹出方向を自動切り替えする機能を設定して、煩
雑な手動操作を必要とすることなく、運転者の視界を良
好に確保できる車両用空調装置を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、窓ガラス(12)に向
けて空調風を吹き出すデフロスタ吹出口(25)に設け
られ、空調風の吹出方向を変更する風向変更機構(2
7)と、窓ガラス(12)の複数箇所の曇りを検出する
曇り検出手段(31〜33、31a〜33a)と、この
曇り検出手段(31〜33、31a〜33a)の検出信
号が入力され、窓ガラス(12)の複数箇所のうち、曇
っている領域に向けて空調風を吹き出すように風向変更
機構(27)を自動制御する風向自動制御手段(30)
とを備えることを特徴とする。
【0007】これにより、窓ガラス(12)の曇ってい
る領域に空調風を集中的に吹き出して、曇りを短時間で
効率よく除去できる。従って、煩雑な手動操作を必要と
することなく、運転者の視界を常に良好に確保できる。
それ故、建設車両のように運転者が両手で別々の操作レ
バーを握って、種々な作業を行っていても、視界不良に
よる操作ミスの危険を未然に回避できる。
【0008】請求項2に記載の発明では、請求項1にお
いて、窓ガラス(12)の複数箇所について予め曇り除
去の優先度を設定しておき、窓ガラス(12)の複数箇
所の曇り発生状況が同程度であるときは、優先度の高い
領域に向けて空調風を吹き出すことを特徴とする。
【0009】これにより、運転者の視界確保の観点から
優先度の高い領域の曇り除去を常に優先的に行うことが
でき、視界確保の効果を一層向上できる。
【0010】請求項3に記載の発明では、窓ガラス(1
2)に向けて空調風を吹き出すデフロスタ吹出口(2
5)に設けられ、空調風の吹出方向を変更する風向変更
機構(27)と、窓ガラス(12)の複数箇所について
予め曇り除去の優先度を設定しておき、優先度の高い領
域に対する空調風の吹出を優先するように風向変更機構
(27)を自動制御する風向自動制御手段(30)とを
備えることを特徴とする。
【0011】これにより、運転者の視界確保の観点から
優先度の高い領域の曇り除去を常に優先的に行うことが
でき、視界確保を効果的に行うことができる。
【0012】請求項4に記載の発明では、請求項3にお
いて、窓ガラス(12)の複数箇所の曇りを検出する曇
り検出手段(31〜33、31a〜33a)を備え、窓
ガラス(12)の複数箇所の曇り発生有無と優先度の両
方から複数箇所に対する空調風の吹出方向を決定するこ
とを特徴とする。
【0013】これにより、優先度の高い領域に曇りが発
生していないときに、優先度の低い領域に曇りが発生す
ると、この優先度の低い領域に空調風の吹出方向を決定
して、この領域の曇りを除去するという制御を行うこと
ができる。
【0014】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す一実施形
態に基づいて説明する。
【0016】図1〜図4は一実施形態による車両用空調
装置の配置形態を示すものであり、本実施形態の適用車
種は油圧ショベル、油圧クレーン等の建設車両である。
10は建設車両の運転室であり、その略中央部に運転席
11が配置されている。運転室10を構成する車体には
前面窓ガラス12、左右の側面窓ガラス13、後面窓ガ
ラス14が設けられている。
【0017】そして、前面窓ガラス12は運転室10の
天井部から床面部に至るまで、運転室10の前方部の略
全面にわたって配置され、そして、前面窓ガラス12は
面積の大きい上側前面窓ガラス12aと面積の小さい下
側前面窓ガラス12bとに区分して配置されている。
【0018】運転室10内部において、運転席11の後
方の床面上に空調ユニット15が配置されている。本例
では、図2に示すように空調ユニット15の空調ケース
16の左端部側に送風機17を配置し、この送風機17
の吸入側には図示しない内外気切替箱を配置し、この内
外気切替箱からの内気または外気を送風機17により空
調ケース16内を送風する。
【0019】送風機17の吹出側には冷凍サイクルの冷
媒蒸発器からなる冷房用熱交換器18が配置され、ここ
で送風空気が冷却される。冷房用熱交換器18の下流側
には図示しない車両エンジンの温水を熱源として送風空
気を加熱する暖房用熱交換器19が配置されている。
【0020】この暖房用熱交換器19の上流部には温度
調整手段としてのエアミックスドア19aが回転可能に
配置されている。このエアミックスドア19aは周知の
ように暖房用熱交換器19を通過する温風と暖房用熱交
換器19をバイパスする冷風との風量割合を調整して運
転室内への吹出空気温度を調整するものである。吹出空
気温度の温度調整手段として、暖房用熱交換器19への
温水量を調整する温水弁を用いてもよい。
【0021】そして、暖房用熱交換器19の下流側には
吹出モード切替機構20が配置されている。この吹出モ
ード切替機構20は、空調ケース16において暖房用熱
交換器19の下流側に開口しているフェイスダクト2
1、フットダクト22及びデフロスタダクト23の開口
部を切替開閉するもので、例えば、板状ドア等の周知の
ドア機構から構成できる。
【0022】フェイスダクト21は図1に示すように空
調ユニット15から上方へ立ち上がるように配置され、
その上端部に設けたフェイス吹出口21aから運転室1
0内の上方部へ温度調整後の空調風を吹き出すようにな
っている。また、フットダクト22は図1、図2に示す
ように運転室10の床面上を前方側(運転席11下側)
へ向かって配置され、その前端部に設けたフット吹出口
22aから運転者の足元部へ温度調整後の空調風を吹き
出すようになっている。
【0023】さらに、デフロスタダクト23は、運転室
10内部のうち最も右端部側の部位において運転室10
の床面上を前方側へ向かって配置され、その前端部に斜
め上方へ向かう傾斜ダクト部24を形成してある。そし
て、この傾斜ダクト部24の上方部に上側前面窓ガラス
12aに向けて空調風を吹き出す上方デフロスタ吹出口
25を設けている。また、傾斜ダクト部24の下方部に
は下側前面窓ガラス12bに向けて空調風を吹き出す下
方デフロスタ吹出口26を設けている。
【0024】そして、上方デフロスタ吹出口25には図
5に示すように空調風の吹出方向を変更する風向変更機
構27が設けてある。この風向変更機構27は複数枚の
縦板27aと複数枚の横板27bとを格子状に組み合わ
せた形態になっており、縦板27aが上下方向に変位す
ることにより、複数枚の横板27bが図5(b)の矢印
のように連動して上下方向に回動するようになってい
る。横板27bはその左右両端部に一体に構成した回転
軸27b’(図5(c)参照)により上方デフロスタ吹
出口25の壁面に回転可能に支持されている。
【0025】傾斜ダクト部24の内側空間には電気的駆
動手段をなすサーボモータ27cが配置され、このサー
ボモータ27cの回転軸の歯車27dがかみ合うラック
状の歯27eが縦板27aに一体に設けてある。これに
より、サーボモータ27cの回転が歯車27dとラック
状の歯27eとのかみ合いにより縦板27aの上下動に
変換される。
【0026】次に、上側前面窓ガラス12aの曇り検出
手段について説明すると、本実施形態では、上側前面窓
ガラス12aを上中下の3つの領域に区分し、この3つ
の領域における窓ガラスの曇り程度をそれぞれ独立に検
出する光学的曇り検出手段を構成している。
【0027】この光学的曇り検出手段は、図1に示すよ
うに上側前面窓ガラス12aの上方領域に対応した部位
に配置した第1発光素子31と、上側前面窓ガラス12
aの中間領域に対応した部位に配置した第2発光素子3
2と、上側前面窓ガラス12aの下方領域に対応した部
位に配置した第3発光素子33とを備えている。
【0028】この第1〜第3発光素子31〜33はいず
れも上側前面窓ガラス12aの外側(運転室10の外
側)に位置してガラス面を透過して運転室10内の第1
〜第3受光センサ31a〜33aに向けて光を発光する
ものである。第1〜第3受光センサ31a〜33aは図
示の例では、傾斜ダクト部24のうち上方デフロスタ吹
出口25下側の比較的近接した部位にまとめて配置して
ある。
【0029】上側前面窓ガラス12aの内側面に曇りが
発生すると、受光センサ31a〜33aへの受光量が減
少して受光センサ31a〜33aの電気特性(抵抗値
等)が変化することを利用して、ガラス内側面の曇り発
生を検出できる。
【0030】図6は本実施形態の電気制御の概要を示す
ブロック図で、空調用制御装置30はマイクロコンピュ
ータとその周辺回路等により構成されるもので、風向変
更機構27の駆動用サーボモータ27c、送風機17の
駆動用モータ17a、エアミックスドア19aの駆動用
サーボモータ19b、吹出モード切替機構20の駆動用
サーボモータ20a、内外気切替ドア駆動用サーボモー
タ34等の空調機器の作動を制御する。
【0031】そして、運転席11近傍に配置された空調
操作パネル35の操作スイッチ36〜42から操作信号
が制御装置30に入力される。また、空調環境条件を検
出する周知のセンサ群43から空調環境条件の検出信号
が、また光学的曇り検出手段の受光センサ31a〜33
aから曇り検出信号がそれぞれ制御装置30に入力され
る。
【0032】次に、上記構成において本実施形態の作動
を説明する。最初に、空調装置全体の作動の概要を説明
すると、空調操作パネル35の風量切替スイッチ38を
投入すると、送風機17の駆動用モータ17aに通電さ
れて送風機17が作動する。また、空調操作パネル34
の内外気切替スイッチ37の切替操作により内外気切替
ドア駆動用サーボモータ34が内外気切替ドア(図示せ
ず)の位置を切り替えて、送風機17の送風空気を内気
と外気とに切り替える。
【0033】送風機17の送風空気は、まず、冷房用熱
交換器18で冷却されて冷風となり、次に、エアミック
スドア19aの開度で決められた割合にしたがって冷風
が暖房用熱交換器19を通過して加熱される。この暖房
用熱交換器19を通過する温風と暖房用熱交換器19を
バイパスする冷風との風量割合で吹出空気の温度調整を
行うことができる。エアミックスドア19aの開度はサ
ーボモータ19bにより調整される。
【0034】そして、上記の温度調整後の空気は、フェ
イスダクト21、フットダクト22及びデフロスタダク
ト23のうち、吹出モード切替機構20により選択され
た吹出ダクトに流入する。
【0035】具体的には、空調操作パネル35のフェイ
ススイッチ39を投入すると、サーボモータ20aによ
り吹出モード切替機構20を操作して、フェイスダクト
21を開口するので、フェイスダクト21上端のフェイ
ス吹出口21aから空気を運転室10内の上方側へ吹き
出す。
【0036】また、空調操作パネル34のバイレベルス
イッチ40を投入すると、サーボモータ20aにより吹
出モード切替機構20を操作して、フェイスダクト21
とフットダクト22の両方を開口するので、フェイスダ
クト21上端のフェイス吹出口21aから運転室10内
の上方側へ空気を吹き出すと同時に、フットダクト22
の前端部のフット吹出口22aから運転室10内の運転
者足元部へ空気を吹き出す。
【0037】また、空調操作パネル34のフットスイッ
チ41を投入すると、サーボモータ20aにより吹出モ
ード切替機構20を操作して、フットダクト22を全開
するとともに、デフロスタダクト23を小開度で開口す
る。このため、温度調整後の空気は主にフットダクト2
2の前端部のフット吹出口22aから運転室10内の運
転者足元部へ吹き出す。同時に、温度調整後の空気の一
部がデフロスタダクト23の上下2つのデフロスタ吹出
口25、26から前面窓ガラス12へ向かって吹き出
す。
【0038】また、空調操作パネル34のデフロスタス
イッチ42を投入すると、サーボモータ20aにより吹
出モード切替機構20を操作して、デフロスタダクト2
3を開口し、上下2つのデフロスタ吹出口25、26か
ら前面窓ガラス12へ向かって空気を吹き出す。
【0039】本発明は、上記のように上下2つのデフロ
スタ吹出口25、26から前面窓ガラス12へ向かって
空気を吹き出すデフロスタモードにおいて空気吹出方向
を自動切替する点に特徴を持っており、以下、この空気
吹出方向の自動切替の制御について図7により具体的に
説明する。
【0040】図7の制御ルーチンは例えば、風量切替ス
イッチ37の投入により送風機17が作動状態になると
スタートし、ステップS100で空調操作パネル35の
操作スイッチ36〜42からの操作信号、受光センサ3
1a〜33aの検出信号、センサ群43の検出信号等を
読み込む。
【0041】次のステップS110でデフロスタスイッ
チ42の投入(オン)を判定し、デフロスタスイッチ4
2が投入されているとき(デフロスタモード時)には次
のステップS120で、上側前面窓ガラス12aの上方
領域の曇り発生を判定する。ここで、上側前面窓ガラス
12aの上方領域は運転席に着座した運転者の目線の略
前方に位置する部位であって、運転者の視界確保の観点
から曇り除去の優先度の最も高い領域である。
【0042】そして、上側前面窓ガラス12aの上方領
域に曇りが発生すると、第1受光センサ31aの受光量
が減少し、そのセンサ出力の変化に基づいて上方領域の
曇りを判定できる。ステップS120において、上方領
域の曇りを判定したときはステップS130に進み、上
方デフロスタ吹出口25からの空気吹出方向を上方領域
へ向かうように設定する。
【0043】具体的には、風向変更機構27の駆動用サ
ーボモータ27cの回転位置を調整して、風向変更機構
27の横板27bの先端面(図5(b)の左端面)が斜
め上方に向かうように、横板27bを回転変位させる。
これにより、上方デフロスタ吹出口25から空気は横板
27bの面に沿って斜め上方へ向かって吹き出すので、
空気吹出方向を窓ガラス12aの上方領域へ向かうよう
に設定できる。従って、優先度の最も高い上方領域から
まず曇り除去を行うことができる。
【0044】窓ガラス12aの上方領域が曇っていない
ときは、ステップS120からステップS140に進
み、窓ガラス12aの中間領域の曇り発生を判定する。
第2受光センサ32aの受光量減少により中間領域の曇
り発生を判定したときはステップS150に進み、上方
デフロスタ吹出口25からの空気吹出方向を中間領域へ
向かうように設定する。
【0045】具体的には、サーボモータ27cの回転位
置調整により風向変更機構27の横板27bの先端面の
斜め上方位置を上記の場合より所定量引き下げて、空気
吹出方向を窓ガラス12aの中間領域へ向かうように設
定する。これにより、上方領域の次に曇り除去の優先度
の高い中間領域に対して、曇り除去作用を発揮できる。
【0046】窓ガラス12aの中間領域も曇っていない
ときは、ステップS140からステップS160に進
み、窓ガラス12aの下方領域の曇り発生を判定する。
第3受光センサ33aの受光量減少により下方領域の曇
り発生を判定したときはステップS170に進み、上方
デフロスタ吹出口25からの空気吹出方向を下方領域へ
向かうように設定する。
【0047】具体的には、サーボモータ27cの回転位
置調整により風向変更機構27の横板27bの先端面の
位置を斜め上方から略水平位置まで引き下げて、空気吹
出方向を窓ガラス12aの下方領域へ向かうように設定
する。これにより、下方領域に対する曇り除去作用を発
揮できる。
【0048】窓ガラス12aの上方領域、中間領域、及
び下方領域がいずれも曇っていないときはステップS1
80に進み、空気吹出方向を窓ガラス12aの上方領域
へ向かうように設定して、上方領域の曇り発生を予防す
る。
【0049】本実施形態によると、上方デフロスタ吹出
口25からの空気吹出方向を、上記のごとく窓ガラス各
領域の曇り発生状況に応じて自動切替するから、窓ガラ
ス12aのうち曇っている領域に上方デフロスタ吹出口
25からの空気吹出を集中させて、その曇り領域におけ
る曇りを短時間で効率よく除去できる。
【0050】しかも、窓ガラス12aの領域を複数、具
体的には上中下の3箇所の領域に区分して、運転者の視
界確保の観点から曇り除去の優先度を設定し、その優先
度の高い順に各領域の曇り除去を行うことができるか
ら、運転者の視界確保の観点から極めて好都合である。
【0051】特に、建設車両では運転者が両手で別々の
操作レバーを握って、種々な作業を行うので、吹出方向
変更の手動操作をタイミング良く実施できない場合がし
ばしば生じるが、本実施形態によると、運転者による吹
出方向変更の手動操作を必要とすることなく、空気吹出
方向の自動切替により、窓ガラスの曇り発生領域に対す
る曇り除去作用を自動的に行って、運転者の視界を常に
良好に確保できる。そのため、建設車両の旋回フレーム
や作業用ショベル等が移動して、周辺機器等との衝突と
いった危険をもたらすことを確実に回避できる。
【0052】なお、以上の説明から理解されるように、
本実施形態では空調用制御装置30により風向自動制御
手段を構成している。
【0053】(他の実施形態)なお、上記の一実施形態
では、窓ガラス12aの領域を上、中、下の3箇所の領
域に区分して、上方デフロスタ吹出口25からの空気吹
出方向を各領域の曇り発生状況に応じて自動切替するよ
うにしているが、窓ガラス12aの領域を4箇所以上の
多数箇所に区分して、その多数箇所の領域毎に曇り発生
状況を判定して空気吹出方向の自動切替を行うようにす
れば、窓ガラス12aの全領域に対して精度よく、きめ
細かく曇り除去を行って、視界確保の効果を一層高める
ことができる。
【0054】また、上記の一実施形態では、窓ガラス1
2aの曇り検出手段として、発光素子31〜33と受光
センサ31a〜33aとを組み合わせた光学的曇り検出
手段を用いているが、窓ガラス12aの内側面に導電性
透明薄膜部材を貼り付け、この薄膜部材の電気抵抗が曇
り発生時の水分付着により低下することを利用して、曇
り発生を検出してもよい。
【0055】また、窓ガラス12aでの曇りはガラス内
側面付近の空気の相対湿度が100%に達して結露する
ことにより発生するから、ガラス内側面に空気の相対湿
度を検出する湿度センサを配置し、この湿度センサによ
り検出される相対湿度に基づいて曇り発生状況を判定す
るようにしてもよい。
【0056】特に、湿度センサによると、所定レベル
(例えば、90%)以上の高湿度状態を判定して空気吹
出方向の自動切替を行うことができるから、完全に曇り
が発生する前に高湿度状態の領域に予防的に空気を吹き
出すようにしてもよい。
【0057】また、上記の一実施形態では、窓ガラス1
2aの複数箇所の領域の曇り程度を最初に判定している
が、窓ガラス12aの複数箇所の領域について予め曇り
除去の優先度を設定しておき、この優先度の順に複数箇
所の領域に対する空気吹出方向を切り替えるようにして
もよい。
【0058】例えば、上記の一実施形態において、曇り
除去の優先度が最も高い上方領域→中間領域→下方領域
の順にタイマーによる所定時間で順次空気吹出方向を自
動切替するようにしてもよい。この場合、上方領域への
空気吹出方向の時間>中間領域への空気吹出方向の時間
>下方領域への空気吹出方向の時間となるように、タイ
マーによる設定時間を決めて、曇り除去の優先度に対応
した曇り除去作用を発揮させるようにしてもよい。
【0059】更に、上記のように、タイマー時間で空気
吹出方向の切替を行う場合に、曇り検出手段により曇り
の発生を検出したときは、その曇り発生を検出した領域
に対して直ちに空気吹出方向を切り替えるようにしても
よい。
【0060】また、本発明による空気吹出方向の自動切
替の考え方を必要に応じて、前面窓ガラス12の下側前
面窓ガラス12bへの空気吹出、あるいは左右の側面窓
ガラス13への空気吹出に適用することもできる。
【0061】また、上記の一実施形態では本発明を建設
車両の空調装置に適用する場合について説明したが、建
設車両以外の種々な車両における空調装置にも本発明は
同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を適用した建設車両の概略
縦断面図である。
【図2】図1の建設車両の概略横断面図である。
【図3】図1の建設車両の運転室内を斜め後方の上部か
ら見た斜視図である。
【図4】図1の建設車両の運転室内におけるデフロスタ
ダクト部の斜視図である。
【図5】(a)は図4の上方デフロスタ吹出口の正面
図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は(a)の横断
面図である。
【図6】本発明の一実施形態の電気制御ブロック図であ
る。
【図7】本発明の一実施形態による制御フローチャート
である。
【符号の説明】
15…空調ユニット、23…デフロスタダクト、25、
26…デフロスタ吹出口、27…風向変更機構、30…
空調用制御装置(風向自動制御手段)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調ユニット(15)からの空調風を車
    両の窓ガラス(12)に向けて吹き出すことにより、前
    記窓ガラス(12)の曇りを除去する車両用空調装置に
    おいて、 前記窓ガラス(12)に向けて前記空調風を吹き出すデ
    フロスタ吹出口(25)に設けられ、前記空調風の吹出
    方向を変更する風向変更機構(27)と、 前記窓ガラス(12)の複数箇所の曇りを検出する曇り
    検出手段(31〜33、31a〜33a)と、 前記曇り検出手段(31〜33、31a〜33a)の検
    出信号が入力され、前記窓ガラス(12)の複数箇所の
    うち、曇っている領域に向けて前記空調風を吹き出すよ
    うに前記風向変更機構(27)を自動制御する風向自動
    制御手段(30)とを備えることを特徴とする車両用空
    調装置。
  2. 【請求項2】 前記窓ガラス(12)の複数箇所につい
    て予め曇り除去の優先度を設定しておき、前記窓ガラス
    (12)の複数箇所の曇り発生状況が同程度であるとき
    は、優先度の高い領域に向けて前記空調風を吹き出すこ
    とを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 空調ユニット(15)からの空調風を車
    両の窓ガラス(12)に向けて吹き出すことにより、前
    記窓ガラス(12)の曇りを除去する車両用空調装置に
    おいて、 前記窓ガラス(12)に向けて前記空調風を吹き出すデ
    フロスタ吹出口(25)に設けられ、前記空調風の吹出
    方向を変更する風向変更機構(27)と、 前記窓ガラス(12)の複数箇所について予め曇り除去
    の優先度を設定しておき、前記優先度の高い領域に対す
    る前記空調風の吹出を優先するように前記風向変更機構
    (27)を自動制御する風向自動制御手段(30)とを
    備えることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記窓ガラス(12)の複数箇所の曇り
    を検出する曇り検出手段(31〜33、31a〜33
    a)を備え、 前記複数箇所の曇り発生有無と前記優先度の両方から前
    記複数箇所に対する前記空調風の吹出方向を決定するこ
    とを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010076515A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Denso Corp 車両用空調装置
JP2014069770A (ja) * 2012-10-01 2014-04-21 Denso Corp 車両用防曇装置
JP2017149298A (ja) * 2016-02-25 2017-08-31 株式会社デンソー 車両用防曇装置

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