JP2002144003A - ダイカストマシン - Google Patents

ダイカストマシン

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JP2002144003A
JP2002144003A JP2000344023A JP2000344023A JP2002144003A JP 2002144003 A JP2002144003 A JP 2002144003A JP 2000344023 A JP2000344023 A JP 2000344023A JP 2000344023 A JP2000344023 A JP 2000344023A JP 2002144003 A JP2002144003 A JP 2002144003A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】型開閉方向と金属溶湯の射出方向とが直交する
ダイカストマシンにおいて、金属溶湯の射出後にプラン
ジャスリーブ内に凝固した金属溶湯が残存しても、プラ
ンジャスリーブを分割することなく当該プランジャスリ
ーブの損傷を防ぎ、凝固した金属溶湯の取り出しが比較
的容易なダイカストマシンを提供する。 【解決手段】射出装置21を移動ダイプレート3の移動
方向に沿って移動可能に支持する案内ロッド40と、射
出装置を移動させる油圧シリンダ41とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイカストマシン
に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、いわゆる横型・縦射出タイプの
ダイカストマシンにおける射出部の構成の一例を示して
いる。たとえば、図9に示すように、横型・縦射出タイ
プのダイカストマシンでは、移動ダイプレート101に
保持された移動金型102と、この移動金型102に対
向する固定ダイプレート103に保持された固定金型1
04とが型締された状態において、プランジャスリーブ
110が移動金型102および固定金型104の間に嵌
合するように鉛直方向に沿って設けられている。このプ
ランジャスリーブ110内に供給された金属溶湯LMを
プランジャスリーブ110に嵌合するプランジャロッド
112の先端に固定されたプランジャチップ111を図
示しない射出シリンダにより駆動することにより、移動
金型102および固定金型104の間に形成されたキャ
ビティCに射出する。射出が完了すると、移動ダイプレ
ート101を移動させて型開する。通常、型開すると、
製品は固定金型104から離れ、移動金型102ととも
に移動するようになっている。型開したのち、移動金型
102に設けた押出ピン106によってダイカスト製品
を移動金型102から押し出す。このような横型・縦射
出タイプのダイカストマシンは、比較的低速の射出速度
で金属溶湯をキャビティC内に充填して厚肉の製品を鋳
造するのに適している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図9に示し
たプランジャスリーブ110は、図10(a)に示すよ
うに、円筒状の部材の外周に鍔部110aを備えたもの
である。なお、鍔部110aは溶湯をプランジャスリー
ブ110から射出した際に受ける射出圧力により、プラ
ンジャスリーブ110が移動金型102および固定金型
104に対して移動することを防ぎ、射出力を無理なく
伝達させるために設けられている。上記のようなプラン
ジャスリーブ110を用いて鋳造を行った場合に、たと
えば、図11に示すように、金属溶湯LMの射出が完了
した時点で金属溶湯LMがプランジャスリーブ110内
に残存し、これが凝固してしまった状態で型開きを行う
と、プランジャスリーブ110が損傷する可能性があ
る。このため、金属溶湯LMがプランジャスリーブ11
0内で凝固した場合には、固定金型104および移動金
型102を固定ダイプレート103および移動ダイプレ
ート101からぞれ取り外す必要があり、大がかりな作
業となり、長時間を要する。
【0004】上記のような問題を解消するために、たと
えば、図10(b)に示すように、プランジャスリーブ
110を2つの分割体110a,110bに分割したも
のを使用するダイカストマシンが知られている。プラン
ジャスリーブ110を2分割すると、一方の分割体11
0aが移動金型102とともに移動させることが可能に
なるため、プランジャスリーブ110内に凝固した金属
溶湯LMが存在しても、プランジャスリーブ110が損
傷することはない。しかしながら、プランジャスリーブ
110は、プランジャチップ111が嵌合するため、高
精度に加工する必要があり、2分割されたプランジャス
リーブ110を高精度に加工することは非常に難しく、
コストも嵩むという不利益が存在する。また、2分割さ
れたプランジャスリーブ110は、分割面が互いの当接
によって摩耗、損傷しやすく、プランジャスリーブ11
0の寿命が比較的短いという不利益も存在した。さら
に、通常、プランジャスリーブ110の外周には、保温
用のヒータが配設されるが、プランジャスリーブ110
を2分割すると保温用のヒータの配置が制約されるとい
う不利益も存在した。
【0005】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、いわゆる横型・縦射出タイプ等の型開閉方向
と金属溶湯の射出方向とが直交するダイカストマシンに
おいて、金属溶湯の射出後にプランジャスリーブ内に凝
固した金属溶湯が残存しても、プランジャスリーブを分
割することなく当該プランジャスリーブの損傷を防ぎ、
凝固した金属溶湯の取り出しが比較的容易なダイカスト
マシンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のダイカストマシ
ンは、固定金型を保持する固定ダイプレートと、前記固
定ダイプレートに対して移動可能に設けられた移動金型
を保持する移動ダイプレートと、前記固定金型と前記移
動金型との間に形成されるキャビティに当該固定金型と
移動金型の分割面に沿った方向から金属溶湯を射出する
射出装置とを有するダイカストマシンであって、前記射
出装置を型開閉方向に沿って移動可能に支持する案内支
持手段と、前記射出装置を移動させる移動手段とを有す
る。
【0007】前記射出装置は、先端部が前記固定金型と
前記移動金型の間に嵌合するプランジャスリーブと、前
記プランジャスリーブに嵌合し、当該プランジャスリー
ブ内に供給された金属溶湯を射出するプランジャチップ
と、前記プランジャチップを先端に保持するプランジャ
ロッドと、前記プランジャロッドを直動させる駆動手段
と、前記プランジャスリーブの後端部を支持し、かつ、
前記駆動手段と連結された支持部材と、を有し、前記案
内支持手段は、前記移動ダイプレートの移動方向に沿っ
て設けられ、前記支持部材を移動可能に支持する案内ロ
ッドを有する。
【0008】好適には、本発明のダイカストマシンは、
前記固定金型と前記移動金型との間に嵌合したプランジ
ャスリーブを当該固定金型および移動金型に向けて押圧
する押圧手段をさらに有する。
【0009】さらに好適には、前記押圧手段は、前記支
持部材に設けられ、前記プランジャスリーブの後端部を
支持する可動部材と、前記可動部材を背面側から押圧す
る駆動手段とを有する。
【0010】前記プランジャスリーブは、前記固定金型
および移動金型に嵌合し、当該プランジャスリーブの移
動を規制するための鍔部を外周に備える構成とすること
も可能である。
【0011】本発明では、案内支持手段により支持され
た射出装置は移動手段によって移動ダイプレートの移動
方向に沿って移動する。また、射出装置から金属溶湯を
固定金型と移動金型との間に形成されるキャビティに射
出すると、射出による反力は案内支持手段により支持さ
れる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。第1実施形態 図1は、本発明の一実施形態に係るダイカストマシンの
要部の構成を示す断面図であり、図2は図1のA−A線
方向の断面図である。図1に示すように、本実施形態に
係るダイカストマシン1は、ベース2と、ベース2上に
固定された固定ダイプレート4と、この固定ダイプレー
ト4に保持された固定金型6と、固定ダイプレート4に
対向してベース2上を移動可能に設置された移動ダイプ
レート3と、固定金型6に対向するように移動ダイプレ
ート3に保持された移動金型5と、移動ダイプレート3
の固定ダイプレート4とは反対側の面に設けられたトグ
ル機構51と、射出装置21と、案内ロッド40と、油
圧シリンダ41とを有している。
【0013】固定ダイプレート4は、ベース2上に固定
されている。この固定ダイプレート4は、移動ダイプレ
ート3の背後に設置された図示しないリンクハウジング
と4本のタイバー7によって連結されている。タイバー
7は、移動ダイプレート3を貫通している。
【0014】固定金型6は、固定ダイプレート4に保持
されており、鋳造するダイカスト製品の形状に応じた型
面6aとプランジャスリーブ22の先端部が嵌合する溝
部6bとが形成されている。移動金型5は、移動ダイプ
レート3に保持されており、鋳造するダイカスト製品の
形状に応じた型面5aとプランジャスリーブ22の先端
部が嵌合する溝部5bとが形成されている。型締された
状態の型面6aおよび型面5aによって鋳造するダイカ
スト製品の形状のキャビティおよびこのキャビティに通
じる金属溶湯の流路が形成されるとともに、プランジャ
スリーブ22の先端部が嵌合する嵌合部が形成される。
また、移動金型5には、型面5aから突出可能な押し出
しピン8が設けられている。この押し出しピン8を型面
5aから突出させることにより、鋳造したダイカスト製
品を型面5aから取り外すことができる。
【0015】移動ダイプレート3は、図1において矢印
B1およびB2で示す向き、すなわち、型開閉方向B1
およびB2に移動可能に設置されている。トグル機構5
1は、移動ダイプレート3の背後と図示しないリンクハ
ウジングとを連結している。なお、トグル機構51の構
成は周知の構成であり詳細については省略する。このト
グル機構51を作動させることにより、移動ダイプレー
ト3と図示しないリンクハウジングとが接近または離隔
する。すなわち、移動ダイプレート3は型開閉方向B1
およびB2に移動し、金型の開閉および型締が行われ
る。
【0016】案内ロッド40は、図2に示すように、2
本備わっており、この案内ロッド40は、水平方向に配
置され、一端部が固定ダイプレート4に支持され、他端
部が図示しないリンクハウジングに支持されている。ま
た、案内ロッド40は、移動ダイプレート3を貫通して
いる。さらに、案内ロッド40は、固定ダイプレート4
に固定されているが、図示しないリンクハウジングには
固定されていない。
【0017】射出装置21は、プランジャスリーブ22
と、プランジャチップ23と、支持部材25と、連結ロ
ッド26と、射出シリンダ27とを有している。
【0018】支持部材25は、図2に示すように、2本
の案内ロッド40がそれぞれ挿入される貫通孔25aが
形成され、案内ロッド40に沿って型開閉方向B1およ
びB2に沿って移動自在に保持されている。
【0019】プランジャスリーブ22は、支持部材25
の上面に鉛直方向に沿って立設している。すなわち、固
定金型6と移動金型5の分割面に沿って配置されてい
る。このプランジャスリーブ22は、図3に示すよう
に、円筒部材からなり、外周面22b側には鍔部は形成
されていない。また、内周面22aは、プランジャチッ
プ23が嵌合するように、高精度に加工されている。ま
た、プランジャスリーブ22の先端部は、固定金型6お
よび移動金型5に形成された溝部5bおよび6bに型閉
状態あるいは型締状態において嵌合する。プランジャス
リーブ22の内部には、図示しない電磁ポンプ等の供給
手段によって金属溶湯が供給される。また、プランジャ
スリーブ22の周囲には、図示しないが、供給された金
属溶湯が急激に凝固するのを防ぐため、保温用のヒータ
が配置される。
【0020】プランジャチップ23は、プランジャロッ
ド24の先端に固定され、プランジャスリーブ22の内
周面22aに嵌合している。プランジャロッド24は、
支持部材25に鉛直方向に沿って形成された貫通孔25
bに挿入されており、上端部にプランジャチップ23が
固定されているとともに、下端部はカップリング24a
によって射出シリンダ28のピストンロッド27bに連
結されている。
【0021】射出シリンダ28は、そのフランジ部27
aが複数の連結ロッド26によって支持部材25の下端
部に連結されている。このため、射出シリンダ28も支
持部材25とともに型開閉方向B1およびB2に沿って
移動する。この射出シリンダ28は、たとえば、油圧力
によって、ピストンロッド27bを伸縮させる。射出シ
リンダ28は、ベース2の下部に設けられた地下ピット
P内に収容されている。この地下ピットPによって、射
出シリンダ28の可動空間が確保されている。
【0022】油圧シリンダ41は、固定ダイプレート4
に固定されており、伸縮するピストンロッド42を備え
ている。このピストンロッド42の先端は、上記の支持
部材25に連結されている。油圧シリンダ41を駆動さ
せて、ピストンロッド42を伸長させると、支持部材2
5は型開方向B1に移動し、ピストンロッド42を縮小
させると、支持部材25は型閉方向B2に移動する。な
お、本実施形態では、射出装置21(支持部材25)を
移動させる移動手段として油圧シリンダ41を用いた場
合について説明したが、たとえば、モータおよび回転運
動を直線運動に変換する直動機構等で移動手段を構成す
ることも可能である。
【0023】次に、上記構成のダイカストマシンの動作
について説明する。まず、図4に示すように、トグル機
構51を動作させて、移動ダイプレート3を型閉方向B
2に移動させ、固定金型6と移動金型5とを型閉したの
ち、所定の型締力で型締する。なお、この型締作業を行
う前に、射出装置21は、プランジャスリーブ22の先
端部が固定金型6の溝部6bに嵌合する位置に油圧シリ
ンダ41によって位置決めされている。
【0024】型締作業の後に、プランジャスリーブ22
内に所定量の金属溶湯MLを供給する。プランジャスリ
ーブ22内に所定量の金属溶湯MLが供給されたら、図
5に示すように、射出装置21を駆動し、金属溶湯ML
を金型のキャビティ内に充填する。図5において、金属
溶湯MLは、型面5a,6aによって形成されるキャビ
ティC内に各金型5,6の分割面5c,6cに沿った方
向からプランジャチップ23によって射出される。
【0025】上記の射出装置21の射出動作により、プ
ランジャチップ23およびプランジャスリーブ22は金
属溶湯MLから射出圧力を受ける。プランジャスリーブ
22が受けた力は、支持部材25に直接作用し、プラン
ジャチップ23が受けた力は射出シリンダ27および連
結ロッド26を介して間接的に支持部材25に作用す
る。このため、支持部材25を移動可能に保持している
案内ロッド40には、支持部材25に作用する力を受け
止めるのに十分な強度が必要である。
【0026】プランジャスリーブ22内に供給された金
属溶湯MLの供給量が適切であれば、図5に示すよう
に、プランジャチップ23の先端部がプランジャスリー
ブ22の先端から突出した状態となり、プランジャスリ
ーブ22内に金属溶湯MLが残存しない。この状態は、
たとえば、プランジャチップ23のストローク量から検
出することができる。すなわち、プランジャチップ23
のストローク量が所定の値よりも大きければ、プランジ
ャチップ23の先端部がプランジャスリーブ22の先端
から突出した状態となったと判断できる。
【0027】プランジャスリーブ22内に金属溶湯ML
が残存しないと判断された場合には、移動ダイプレート
3を型開方向B1に移動し、移動金型5と固定金型6と
を型開する。なお、移動金型5と固定金型6とを型開す
る前に、製品とプランジャチップ23との干渉を避ける
ために、プランジャチップ23を一定量下降させる。移
動金型5と固定金型6とを型開すると、鋳造されたダイ
カスト製品は、固定金型6から離れ、移動金型5ととも
に移動する。所定の型開位置まで移動金型5を移動させ
たら、押し出しピン8を突き出して、移動金型5からダ
イカスト製品を取り外す。
【0028】プランジャスリーブ22に供給される金属
溶湯MLの供給量は種々の原因によりばらつくことがあ
り、常に一定であるとは限らない。たとえば、金属溶湯
MLの供給量が多すぎると、プランジャチップ23のス
トローク量が所定のストローク量よりも小さくなる。プ
ランジャチップ23のストローク量が小さくなると、射
出完了時の状態が、たとえば、図6に示すような状態と
なる。
【0029】図6に示すように、金属溶湯MLの供給量
が多すぎると、プランジャチップ23の先端部がプラン
ジャスリーブ22の先端から突出しなくなり、プランジ
ャスリーブ22の先端部に金属溶湯MLが残存したまま
凝固してしまう。このプランジャスリーブ22の先端部
に残存した金属溶湯MLは、キャビティC内で鋳造され
たダイカスト製品と一体である。
【0030】このため、図6に示すような状態におい
て、移動ダイプレート3を型開方向B1に移動させる
と、鋳造されたダイカスト製品は移動金型5とともに移
動しようとするので、プランジャスリーブ22の先端部
に残った凝固した金属溶湯MLがプランジャスリーブ2
2の先端部に引っ掛かり、プランジャスリーブ22の先
端部が損傷してしまう可能性がある。
【0031】本実施形態では、プランジャスリーブ22
の先端部に凝固した金属溶湯MLが残存していると判断
された場合には、型開する際に、移動ダイプレート3と
ともにプランジャスリーブ22(射出装置21)を移動
させる。なお、プランジャスリーブ22の先端部に金属
溶湯MLが残存しているか否かの判断は、たとえば、プ
ランジャチップ23の位置から判断することができる。
【0032】プランジャスリーブ22の移動は、図7に
示すように、油圧シリンダ41のピストンロッド42を
伸長させることにより行う。このとき、移動ダイプレー
ト3の移動に同期させて、プランジャスリーブ22の移
動を行う必要がある。移動ダイプレート3とプランジャ
スリーブ22との移動が同期していないと、鋳造された
ダイカスト製品に捩じり力が作用し、プランジャスリー
ブ22の先端部に大きな力が発生する可能性があるから
である。
【0033】図7に示すように、射出装置21および移
動ダイプレート3を所定の型開位置まで移動させたら、
ダイカスト製品PRを移動金型5から取り外す。このダ
イカスト製品PRの移動金型5からの取り外し作業は、
移動金型5に設けられた押し出しピン8を移動金型5の
型面から突出させることにより行う。
【0034】押し出しピン8を突出させると、ダイカス
ト製品PRは、図7に示す矢印Cの向きに移動しようと
する。このため、本実施形態では、このダイカスト製品
PRの移動に応じてプランジャスリーブ22(射出装置
21)も移動させる。プランジャスリーブ22をダイカ
スト製品PRの移動に応じて移動させるこおにより、プ
ランジャスリーブ22の先端部に大きな力が発生してプ
ランジャスリーブ22が損傷するのを回避することがで
きる。
【0035】さらに、ダイカスト製品PRが押し出しピ
ン8によって移動金型5から離れたら、プランジャチッ
プ23を図7に示す矢印Dの向きに移動させて、プラン
ジャスリーブ22内に残るダイカスト製品PRの一部を
押し上げ、ダイカスト製品PRをプランジャスリーブ2
2から取り外す。
【0036】このように、本実施形態に係るダイカスト
マシンによれば、プランジャスリーブ22内にダイカス
ト製品PRの一部が残ってしまった場合にも、移動金型
5を移動ダイプレート3から取り外すことなく、ダイカ
スト製品PRをプランジャスリーブ22を損傷させるこ
となく金型から取り外すことができる。このため、ダイ
カスト製品PRの金型からの取り外し作業に要する時間
を大幅に短縮することができる。
【0037】また、本実施形態によれば、プランジャス
リーブ22を分割構造としていないため、プランジャス
リーブ22が摩耗しにくく、長寿命化を図ることができ
る。また、プランジャスリーブ22を分割構造としてい
ないため、プランジャスリーブ22の周囲に保温用ヒー
タを配置しやすい。さらに、本実施形態によれば、移動
金型5および固定金型6のダイハイトが変更されても、
これに合わせてプランジャスリーブ22の位置を変更す
れば容易に対応することがでできる。
【0038】なお、本実施形態では、プランジャスリー
ブ22に外周に鍔部を備えていないものを用いたが、プ
ランジャスリーブ22の外周に移動金型5および固定金
型6と嵌合する鍔部を設けたものを用いることも可能で
ある。鍔部を備えるプランジャスリーブ22を用いるこ
とで、射出時に作用する圧力によってプランジャスリー
ブ22が移動するのを確実に規制することができる。ま
た、鍔部を設けることにより、案内ロッド40に作用す
る力が小さくなるので、案内ロッド40を小径化するこ
とが可能となる。
【0039】また、本実施形態では、いわゆる横型・縦
射出タイプのダイカストマシンについて説明したが、プ
ランジャスリーブ22を移動金型5および固定金型6に
対して鉛直下向き、あるいは、水平に配置した構成のダ
イカストマシンにも本発明を適用することが可能であ
る。さらに、移動金型5および固定金型6を上下方向に
配置し、プランジャスリーブ22を水平に配置した構成
のダイカストマシンにも本発明を適用することができ
る。
【0040】第2実施形態 図8は、本発明の他の実施形態に係るダイカストマシン
の射出装置の周辺の構成を示す断面図である。なお、図
8において、上述した実施形態に係るダイカストマシン
と同一構成部分については同一の符号を付している。本
実施形態に係るダイカストマシン200の射出装置20
1は、第1の実施形態に係るダイカストマシン1の射出
装置21と同様に支持部材25を備えているが、この射
出装置201の支持部材25には、可動部材70と、複
数のシリンダ装置72とが設けられている点が異なる。
【0041】可動部材70は、プレート状の部材からな
り、支持部材25の上面に形成された凹部内に収容され
ている。この可動部材70は、プランジャスリーブ22
の下端面を支持している。
【0042】シリンダ装置72は、たとえば、油圧また
空気圧で駆動され、支持部材25の下面に複数設けられ
ている。このシリンダ装置72のピストンロッド73
は、支持部材25に形成された貫通孔を通じて、可動部
材70の下面を押圧可能となっている。
【0043】本実施形態に係るダイカストマシン200
では、固定金型6と移動金型5の型締を行った後、射出
装置201のプランジャスリーブ22に金属溶湯を供給
する前に、シリンダ装置72を動作させて可動部材70
を図8の矢印Eの向きに所定の力で押圧する。
【0044】可動部材70を矢印Eの向きに押圧する
と、プランジャスリーブ22の先端部は固定金型6と移
動金型5とに押しつけられる。この状態から、プランジ
ャスリーブ22に金属溶湯を供給し、プランジャチップ
23を駆動し、金型内に金属溶湯を射出充填する。
【0045】プランジャスリーブ22には、金属溶湯の
射出充填により、固定金型6および移動金型5から離れ
ようとする力が働く。しかし、プランジャスリーブ22
はシリンダ装置72により押圧されているので、プラン
ジャスリーブ22が移動することが防がれる。これによ
り、プランジャスリーブ22と金型の間から金属溶湯が
漏れる等の不具合の発生を防ぐことができる。
【0046】本実施形態では、プランジャスリーブ22
を金型に向けて押圧することにより、プランジャスリー
ブ22の外周に鍔部を設ける必要がない。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、型開閉方向と金属溶湯
の射出方向とが直交するダイカストマシンにおいて、金
属溶湯の射出後にプランジャスリーブ内に凝固した金属
溶湯が残存しても、当該プランジャスリーブの損傷を防
ぎつつ凝固した金属溶湯の取り出しを比較的容易に行う
ことができる。また、本発明によれば、射出装置を型開
閉方向に移動可能としたので、金型の高さ(ダイハイ
ト)が変更された場合にも、それに応じて射出装置を移
動させることにより容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るダイカストマシンの
構成を示す断面図である。
【図2】図1のA−A線方向の断面図である。
【図3】本実施形態に係るダイカストマシンに用いるプ
ランジャスリーブの形状を示す斜視図である。
【図4】本実施形態に係るダイカストマシンの型締状態
を示す図である。
【図5】本実施形態に係るダイカストマシンにおいて良
好な射出状態の場合を説明するための図である。
【図6】本実施形態に係るダイカストマシンにおいて不
良な射出状態の場合を説明するための図である。
【図7】移動ダイプレートとともに、射出装置を移動さ
せた状態を示す図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係るダイカストマシン
の構成を示す断面図である。
【図9】いわゆる横型・縦射出タイプのダイカストマシ
ンにおける射出部の構成の一例を示す断面図である。
【図10】プランジャスリーブの構造例を示す斜視図で
ある。
【図11】従来のダイカストマシンにおいて、射出完了
時にプランジャスリーブ内に凝固した金属溶湯が残存し
ている状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…ダイカストマシン 2…ベース部材 3…移動ダイプレート 4…固定ダイプレート 5…移動金型 6…固定金型 7…タイバー 8…押し出しピン 21…射出装置 22…プランジャスリーブ 23…プランジャチップ 24…プランジャロッド 25…支持部材 26…連結ロッド 27…射出シリンダ 40…案内ロッド 41…油圧シリンダ 51…トグル機構

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定金型を保持する固定ダイプレートと、
    前記固定ダイプレートに対して移動可能に設けられた移
    動金型を保持する移動ダイプレートと、前記固定金型と
    前記移動金型との間に形成されるキャビティに当該固定
    金型と移動金型の分割面に沿った方向から金属溶湯を射
    出する射出装置とを有するダイカストマシンであって、 前記射出装置を型開閉方向に沿って移動可能に支持する
    案内支持手段と、 前記射出装置を移動させる移動手段とを有するダイカス
    トマシン。
  2. 【請求項2】前記射出装置は、先端部が前記固定金型と
    前記移動金型の間に嵌合するプランジャスリーブと、 前記プランジャスリーブに嵌合し、当該プランジャスリ
    ーブ内に供給された金属溶湯を射出するプランジャチッ
    プと、 前記プランジャチップを先端に保持するプランジャロッ
    ドと、 前記プランジャロッドを直動させる駆動手段と、 前記プランジャスリーブの後端部を支持し、かつ、前記
    駆動手段と連結された支持部材と、を有し、 前記案内支持手段は、前記移動ダイプレートの移動方向
    に沿って設けられ、前記支持部材を移動可能に支持する
    案内ロッドを有する請求項1に記載のダイカストマシ
    ン。
  3. 【請求項3】前記固定金型と前記移動金型との間に嵌合
    したプランジャスリーブを当該固定金型および移動金型
    に向けて押圧する押圧手段をさらに有する請求項2に記
    載のダイカストマシン。
  4. 【請求項4】前記押圧手段は、前記支持部材に設けら
    れ、前記プランジャスリーブの後端部を支持する可動部
    材と、 前記可動部材を背面側から押圧する駆動手段とを有する
    請求項3に記載のダイカストマシン。
  5. 【請求項5】前記プランジャスリーブは、型閉状態にあ
    る前記固定金型および移動金型に嵌合し、当該プランジ
    ャスリーブの移動を規制する鍔部を外周に備える請求項
    2に記載のダイカストマシン。
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