JP4597349B2 - ダイカストマシン及びダイカストマシンの制御方法 - Google Patents

ダイカストマシン及びダイカストマシンの制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイカストマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は、いわゆる横型・縦射出タイプのダイカストマシンにおける射出部の構成の一例を示している。たとえば、図9に示すように、横型・縦射出タイプのダイカストマシンでは、移動ダイプレート101に保持された移動金型102と、この移動金型102に対向する固定ダイプレート103に保持された固定金型104とが型締された状態において、プランジャスリーブ110が移動金型102および固定金型104の間に嵌合するように鉛直方向に沿って設けられている。
このプランジャスリーブ110内に供給された金属溶湯LMをプランジャスリーブ110に嵌合するプランジャロッド112の先端に固定されたプランジャチップ111を図示しない射出シリンダにより駆動することにより、移動金型102および固定金型104の間に形成されたキャビティCに射出する。
射出が完了すると、移動ダイプレート101を移動させて型開する。通常、型開すると、製品は固定金型104から離れ、移動金型102とともに移動するようになっている。型開したのち、移動金型102に設けた押出ピン106によってダイカスト製品を移動金型102から押し出す。
このような横型・縦射出タイプのダイカストマシンは、比較的低速の射出速度で金属溶湯をキャビティC内に充填して厚肉の製品を鋳造するのに適している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図9に示したプランジャスリーブ110は、図10(a)に示すように、円筒状の部材の外周に鍔部110aを備えたものである。なお、鍔部110aは溶湯をプランジャスリーブ110から射出した際に受ける射出圧力により、プランジャスリーブ110が移動金型102および固定金型104に対して移動することを防ぎ、射出力を無理なく伝達させるために設けられている。
上記のようなプランジャスリーブ110を用いて鋳造を行った場合に、たとえば、図11に示すように、金属溶湯LMの射出が完了した時点で金属溶湯LMがプランジャスリーブ110内に残存し、これが凝固してしまった状態で型開きを行うと、プランジャスリーブ110が損傷する可能性がある。このため、金属溶湯LMがプランジャスリーブ110内で凝固した場合には、固定金型104および移動金型102を固定ダイプレート103および移動ダイプレート101からぞれ取り外す必要があり、大がかりな作業となり、長時間を要する。
【0004】
上記のような問題を解消するために、たとえば、図10(b)に示すように、プランジャスリーブ110を2つの分割体110a,110bに分割したものを使用するダイカストマシンが知られている。
プランジャスリーブ110を2分割すると、一方の分割体110aが移動金型102とともに移動させることが可能になるため、プランジャスリーブ110内に凝固した金属溶湯LMが存在しても、プランジャスリーブ110が損傷することはない。
しかしながら、プランジャスリーブ110は、プランジャチップ111が嵌合するため、高精度に加工する必要があり、2分割されたプランジャスリーブ110を高精度に加工することは非常に難しく、コストも嵩むという不利益が存在する。
また、2分割されたプランジャスリーブ110は、分割面が互いの当接によって摩耗、損傷しやすく、プランジャスリーブ110の寿命が比較的短いという不利益も存在した。
さらに、通常、プランジャスリーブ110の外周には、保温用のヒータが配設されるが、プランジャスリーブ110を2分割すると保温用のヒータの配置が制約されるという不利益も存在した。
【0005】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、いわゆる横型・縦射出タイプ等の型開閉方向と金属溶湯の射出方向とが直交するダイカストマシンにおいて、金属溶湯の射出後にプランジャスリーブ内に凝固した金属溶湯が残存しても、プランジャスリーブを分割することなく当該プランジャスリーブの損傷を防ぎ、凝固した金属溶湯の取り出しが比較的容易なダイカストマシンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のダイカストマシンは、固定金型を保持する固定ダイプレートと、前記固定ダイプレートに対して移動可能に設けられた移動金型を保持する移動ダイプレートと、前記固定金型と前記移動金型との間に形成されるキャビティに当該固定金型と移動金型の分割面に沿った方向から金属溶湯を射出する射出装置とを有するダイカストマシンであって、前記射出装置を型開閉方向に沿って移動可能に支持する案内支持手段と、前記射出装置を移動させる移動手段とを有する。
【0007】
前記射出装置は、先端部が前記固定金型と前記移動金型の間に嵌合するプランジャスリーブと、前記プランジャスリーブに嵌合し、当該プランジャスリーブ内に供給された金属溶湯を射出するプランジャチップと、前記プランジャチップを先端に保持するプランジャロッドと、前記プランジャロッドを直動させる駆動手段と、前記プランジャスリーブの後端部を支持し、かつ、前記駆動手段と連結された支持部材と、を有し、前記案内支持手段は、前記移動ダイプレートの移動方向に沿って設けられ、前記支持部材を移動可能に支持する案内ロッドを有する。
【0008】
好適には、本発明のダイカストマシンは、前記固定金型と前記移動金型との間に嵌合したプランジャスリーブを当該固定金型および移動金型に向けて押圧する押圧手段をさらに有する。
【0009】
さらに好適には、前記押圧手段は、前記支持部材に設けられ、前記プランジャスリーブの後端部を支持する可動部材と、前記可動部材を背面側から押圧する駆動手段とを有する。
【0010】
前記プランジャスリーブは、前記固定金型および移動金型に嵌合し、当該プランジャスリーブの移動を規制するための鍔部を外周に備える構成とすることも可能である。
【0011】
本発明では、案内支持手段により支持された射出装置は移動手段によって移動ダイプレートの移動方向に沿って移動する。また、射出装置から金属溶湯を固定金型と移動金型との間に形成されるキャビティに射出すると、射出による反力は案内支持手段により支持される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
第1実施形態
図1は、本発明の一実施形態に係るダイカストマシンの要部の構成を示す断面図であり、図2は図1のA−A線方向の断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るダイカストマシン1は、ベース2と、ベース2上に固定された固定ダイプレート4と、この固定ダイプレート4に保持された固定金型6と、固定ダイプレート4に対向してベース2上を移動可能に設置された移動ダイプレート3と、固定金型6に対向するように移動ダイプレート3に保持された移動金型5と、移動ダイプレート3の固定ダイプレート4とは反対側の面に設けられたトグル機構51と、射出装置21と、案内ロッド40と、油圧シリンダ41とを有している。
【0013】
固定ダイプレート4は、ベース2上に固定されている。この固定ダイプレート4は、移動ダイプレート3の背後に設置された図示しないリンクハウジングと4本のタイバー7によって連結されている。タイバー7は、移動ダイプレート3を貫通している。
【0014】
固定金型6は、固定ダイプレート4に保持されており、鋳造するダイカスト製品の形状に応じた型面6aとプランジャスリーブ22の先端部が嵌合する溝部6bとが形成されている。
移動金型5は、移動ダイプレート3に保持されており、鋳造するダイカスト製品の形状に応じた型面5aとプランジャスリーブ22の先端部が嵌合する溝部5bとが形成されている。型締された状態の型面6aおよび型面5aによって鋳造するダイカスト製品の形状のキャビティおよびこのキャビティに通じる金属溶湯の流路が形成されるとともに、プランジャスリーブ22の先端部が嵌合する嵌合部が形成される。
また、移動金型5には、型面5aから突出可能な押し出しピン8が設けられている。この押し出しピン8を型面5aから突出させることにより、鋳造したダイカスト製品を型面5aから取り外すことができる。
【0015】
移動ダイプレート3は、図1において矢印B1およびB2で示す向き、すなわち、型開閉方向B1およびB2に移動可能に設置されている。
トグル機構51は、移動ダイプレート3の背後と図示しないリンクハウジングとを連結している。なお、トグル機構51の構成は周知の構成であり詳細については省略する。
このトグル機構51を作動させることにより、移動ダイプレート3と図示しないリンクハウジングとが接近または離隔する。すなわち、移動ダイプレート3は型開閉方向B1およびB2に移動し、金型の開閉および型締が行われる。
【0016】
案内ロッド40は、図2に示すように、2本備わっており、この案内ロッド40は、水平方向に配置され、一端部が固定ダイプレート4に支持され、他端部が図示しないリンクハウジングに支持されている。また、案内ロッド40は、移動ダイプレート3を貫通している。さらに、案内ロッド40は、固定ダイプレート4に固定されているが、図示しないリンクハウジングには固定されていない。
【0017】
射出装置21は、プランジャスリーブ22と、プランジャチップ23と、支持部材25と、連結ロッド26と、射出シリンダ27とを有している。
【0018】
支持部材25は、図2に示すように、2本の案内ロッド40がそれぞれ挿入される貫通孔25aが形成され、案内ロッド40に沿って型開閉方向B1およびB2に沿って移動自在に保持されている。
【0019】
プランジャスリーブ22は、支持部材25の上面に鉛直方向に沿って立設している。すなわち、固定金型6と移動金型5の分割面に沿って配置されている。
このプランジャスリーブ22は、図3に示すように、円筒部材からなり、外周面22b側には鍔部は形成されていない。また、内周面22aは、プランジャチップ23が嵌合するように、高精度に加工されている。
また、プランジャスリーブ22の先端部は、固定金型6および移動金型5に形成された溝部5bおよび6bに型閉状態あるいは型締状態において嵌合する。
プランジャスリーブ22の内部には、図示しない電磁ポンプ等の供給手段によって金属溶湯が供給される。
また、プランジャスリーブ22の周囲には、図示しないが、供給された金属溶湯が急激に凝固するのを防ぐため、保温用のヒータが配置される。
【0020】
プランジャチップ23は、プランジャロッド24の先端に固定され、プランジャスリーブ22の内周面22aに嵌合している。
プランジャロッド24は、支持部材25に鉛直方向に沿って形成された貫通孔25bに挿入されており、上端部にプランジャチップ23が固定されているとともに、下端部はカップリング24aによって射出シリンダ28のピストンロッド27bに連結されている。
【0021】
射出シリンダ28は、そのフランジ部27aが複数の連結ロッド26によって支持部材25の下端部に連結されている。このため、射出シリンダ28も支持部材25とともに型開閉方向B1およびB2に沿って移動する。
この射出シリンダ28は、たとえば、油圧力によって、ピストンロッド27bを伸縮させる。
射出シリンダ28は、ベース2の下部に設けられた地下ピットP内に収容されている。この地下ピットPによって、射出シリンダ28の可動空間が確保されている。
【0022】
油圧シリンダ41は、固定ダイプレート4に固定されており、伸縮するピストンロッド42を備えている。このピストンロッド42の先端は、上記の支持部材25に連結されている。
油圧シリンダ41を駆動させて、ピストンロッド42を伸長させると、支持部材25は型開方向B1に移動し、ピストンロッド42を縮小させると、支持部材25は型閉方向B2に移動する。
なお、本実施形態では、射出装置21(支持部材25)を移動させる移動手段として油圧シリンダ41を用いた場合について説明したが、たとえば、モータおよび回転運動を直線運動に変換する直動機構等で移動手段を構成することも可能である。
【0023】
次に、上記構成のダイカストマシンの動作について説明する。
まず、図4に示すように、トグル機構51を動作させて、移動ダイプレート3を型閉方向B2に移動させ、固定金型6と移動金型5とを型閉したのち、所定の型締力で型締する。
なお、この型締作業を行う前に、射出装置21は、プランジャスリーブ22の先端部が固定金型6の溝部6bに嵌合する位置に油圧シリンダ41によって位置決めされている。
【0024】
型締作業の後に、プランジャスリーブ22内に所定量の金属溶湯MLを供給する。
プランジャスリーブ22内に所定量の金属溶湯MLが供給されたら、図5に示すように、射出装置21を駆動し、金属溶湯MLを金型のキャビティ内に充填する。
図5において、金属溶湯MLは、型面5a,6aによって形成されるキャビティC内に各金型5,6の分割面5c,6cに沿った方向からプランジャチップ23によって射出される。
【0025】
上記の射出装置21の射出動作により、プランジャチップ23およびプランジャスリーブ22は金属溶湯MLから射出圧力を受ける。プランジャスリーブ22が受けた力は、支持部材25に直接作用し、プランジャチップ23が受けた力は射出シリンダ27および連結ロッド26を介して間接的に支持部材25に作用する。
このため、支持部材25を移動可能に保持している案内ロッド40には、支持部材25に作用する力を受け止めるのに十分な強度が必要である。
【0026】
プランジャスリーブ22内に供給された金属溶湯MLの供給量が適切であれば、図5に示すように、プランジャチップ23の先端部がプランジャスリーブ22の先端から突出した状態となり、プランジャスリーブ22内に金属溶湯MLが残存しない。
この状態は、たとえば、プランジャチップ23のストローク量から検出することができる。すなわち、プランジャチップ23のストローク量が所定の値よりも大きければ、プランジャチップ23の先端部がプランジャスリーブ22の先端から突出した状態となったと判断できる。
【0027】
プランジャスリーブ22内に金属溶湯MLが残存しないと判断された場合には、移動ダイプレート3を型開方向B1に移動し、移動金型5と固定金型6とを型開する。なお、移動金型5と固定金型6とを型開する前に、製品とプランジャチップ23との干渉を避けるために、プランジャチップ23を一定量下降させる。
移動金型5と固定金型6とを型開すると、鋳造されたダイカスト製品は、固定金型6から離れ、移動金型5とともに移動する。
所定の型開位置まで移動金型5を移動させたら、押し出しピン8を突き出して、移動金型5からダイカスト製品を取り外す。
【0028】
プランジャスリーブ22に供給される金属溶湯MLの供給量は種々の原因によりばらつくことがあり、常に一定であるとは限らない。たとえば、金属溶湯MLの供給量が多すぎると、プランジャチップ23のストローク量が所定のストローク量よりも小さくなる。
プランジャチップ23のストローク量が小さくなると、射出完了時の状態が、たとえば、図6に示すような状態となる。
【0029】
図6に示すように、金属溶湯MLの供給量が多すぎると、プランジャチップ23の先端部がプランジャスリーブ22の先端から突出しなくなり、プランジャスリーブ22の先端部に金属溶湯MLが残存したまま凝固してしまう。
このプランジャスリーブ22の先端部に残存した金属溶湯MLは、キャビティC内で鋳造されたダイカスト製品と一体である。
【0030】
このため、図6に示すような状態において、移動ダイプレート3を型開方向B1に移動させると、鋳造されたダイカスト製品は移動金型5とともに移動しようとするので、プランジャスリーブ22の先端部に残った凝固した金属溶湯MLがプランジャスリーブ22の先端部に引っ掛かり、プランジャスリーブ22の先端部が損傷してしまう可能性がある。
【0031】
本実施形態では、プランジャスリーブ22の先端部に凝固した金属溶湯MLが残存していると判断された場合には、型開する際に、移動ダイプレート3とともにプランジャスリーブ22(射出装置21)を移動させる。なお、プランジャスリーブ22の先端部に金属溶湯MLが残存しているか否かの判断は、たとえば、プランジャチップ23の位置から判断することができる。
【0032】
プランジャスリーブ22の移動は、図7に示すように、油圧シリンダ41のピストンロッド42を伸長させることにより行う。
このとき、移動ダイプレート3の移動に同期させて、プランジャスリーブ22の移動を行う必要がある。移動ダイプレート3とプランジャスリーブ22との移動が同期していないと、鋳造されたダイカスト製品に捩じり力が作用し、プランジャスリーブ22の先端部に大きな力が発生する可能性があるからである。
【0033】
図7に示すように、射出装置21および移動ダイプレート3を所定の型開位置まで移動させたら、ダイカスト製品PRを移動金型5から取り外す。
このダイカスト製品PRの移動金型5からの取り外し作業は、移動金型5に設けられた押し出しピン8を移動金型5の型面から突出させることにより行う。
【0034】
押し出しピン8を突出させると、ダイカスト製品PRは、図7に示す矢印Cの向きに移動しようとする。
このため、本実施形態では、このダイカスト製品PRの移動に応じてプランジャスリーブ22(射出装置21)も移動させる。
プランジャスリーブ22をダイカスト製品PRの移動に応じて移動させるこおにより、プランジャスリーブ22の先端部に大きな力が発生してプランジャスリーブ22が損傷するのを回避することができる。
【0035】
さらに、ダイカスト製品PRが押し出しピン8によって移動金型5から離れたら、プランジャチップ23を図7に示す矢印Dの向きに移動させて、プランジャスリーブ22内に残るダイカスト製品PRの一部を押し上げ、ダイカスト製品PRをプランジャスリーブ22から取り外す。
【0036】
このように、本実施形態に係るダイカストマシンによれば、プランジャスリーブ22内にダイカスト製品PRの一部が残ってしまった場合にも、移動金型5を移動ダイプレート3から取り外すことなく、ダイカスト製品PRをプランジャスリーブ22を損傷させることなく金型から取り外すことができる。このため、ダイカスト製品PRの金型からの取り外し作業に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0037】
また、本実施形態によれば、プランジャスリーブ22を分割構造としていないため、プランジャスリーブ22が摩耗しにくく、長寿命化を図ることができる。
また、プランジャスリーブ22を分割構造としていないため、プランジャスリーブ22の周囲に保温用ヒータを配置しやすい。
さらに、本実施形態によれば、移動金型5および固定金型6のダイハイトが変更されても、これに合わせてプランジャスリーブ22の位置を変更すれば容易に対応することがでできる。
【0038】
なお、本実施形態では、プランジャスリーブ22に外周に鍔部を備えていないものを用いたが、プランジャスリーブ22の外周に移動金型5および固定金型6と嵌合する鍔部を設けたものを用いることも可能である。鍔部を備えるプランジャスリーブ22を用いることで、射出時に作用する圧力によってプランジャスリーブ22が移動するのを確実に規制することができる。また、鍔部を設けることにより、案内ロッド40に作用する力が小さくなるので、案内ロッド40を小径化することが可能となる。
【0039】
また、本実施形態では、いわゆる横型・縦射出タイプのダイカストマシンについて説明したが、プランジャスリーブ22を移動金型5および固定金型6に対して鉛直下向き、あるいは、水平に配置した構成のダイカストマシンにも本発明を適用することが可能である。
さらに、移動金型5および固定金型6を上下方向に配置し、プランジャスリーブ22を水平に配置した構成のダイカストマシンにも本発明を適用することができる。
【0040】
第2実施形態
図8は、本発明の他の実施形態に係るダイカストマシンの射出装置の周辺の構成を示す断面図である。なお、図8において、上述した実施形態に係るダイカストマシンと同一構成部分については同一の符号を付している。
本実施形態に係るダイカストマシン200の射出装置201は、第1の実施形態に係るダイカストマシン1の射出装置21と同様に支持部材25を備えているが、この射出装置201の支持部材25には、可動部材70と、複数のシリンダ装置72とが設けられている点が異なる。
【0041】
可動部材70は、プレート状の部材からなり、支持部材25の上面に形成された凹部内に収容されている。この可動部材70は、プランジャスリーブ22の下端面を支持している。
【0042】
シリンダ装置72は、たとえば、油圧また空気圧で駆動され、支持部材25の下面に複数設けられている。このシリンダ装置72のピストンロッド73は、支持部材25に形成された貫通孔を通じて、可動部材70の下面を押圧可能となっている。
【0043】
本実施形態に係るダイカストマシン200では、固定金型6と移動金型5の型締を行った後、射出装置201のプランジャスリーブ22に金属溶湯を供給する前に、シリンダ装置72を動作させて可動部材70を図8の矢印Eの向きに所定の力で押圧する。
【0044】
可動部材70を矢印Eの向きに押圧すると、プランジャスリーブ22の先端部は固定金型6と移動金型5とに押しつけられる。
この状態から、プランジャスリーブ22に金属溶湯を供給し、プランジャチップ23を駆動し、金型内に金属溶湯を射出充填する。
【0045】
プランジャスリーブ22には、金属溶湯の射出充填により、固定金型6および移動金型5から離れようとする力が働く。しかし、プランジャスリーブ22はシリンダ装置72により押圧されているので、プランジャスリーブ22が移動することが防がれる。これにより、プランジャスリーブ22と金型の間から金属溶湯が漏れる等の不具合の発生を防ぐことができる。
【0046】
本実施形態では、プランジャスリーブ22を金型に向けて押圧することにより、プランジャスリーブ22の外周に鍔部を設ける必要がない。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、型開閉方向と金属溶湯の射出方向とが直交するダイカストマシンにおいて、金属溶湯の射出後にプランジャスリーブ内に凝固した金属溶湯が残存しても、当該プランジャスリーブの損傷を防ぎつつ凝固した金属溶湯の取り出しを比較的容易に行うことができる。
また、本発明によれば、射出装置を型開閉方向に移動可能としたので、金型の高さ(ダイハイト)が変更された場合にも、それに応じて射出装置を移動させることにより容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るダイカストマシンの構成を示す断面図である。
【図2】図1のA−A線方向の断面図である。
【図3】本実施形態に係るダイカストマシンに用いるプランジャスリーブの形状を示す斜視図である。
【図4】本実施形態に係るダイカストマシンの型締状態を示す図である。
【図5】本実施形態に係るダイカストマシンにおいて良好な射出状態の場合を説明するための図である。
【図6】本実施形態に係るダイカストマシンにおいて不良な射出状態の場合を説明するための図である。
【図7】移動ダイプレートとともに、射出装置を移動させた状態を示す図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係るダイカストマシンの構成を示す断面図である。
【図9】いわゆる横型・縦射出タイプのダイカストマシンにおける射出部の構成の一例を示す断面図である。
【図10】プランジャスリーブの構造例を示す斜視図である。
【図11】従来のダイカストマシンにおいて、射出完了時にプランジャスリーブ内に凝固した金属溶湯が残存している状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…ダイカストマシン
2…ベース部材
3…移動ダイプレート
4…固定ダイプレート
5…移動金型
6…固定金型
7…タイバー
8…押し出しピン
21…射出装置
22…プランジャスリーブ
23…プランジャチップ
24…プランジャロッド
25…支持部材
26…連結ロッド
27…射出シリンダ
40…案内ロッド
41…油圧シリンダ
51…トグル機構

Claims (5)

  1. ベースと、
    前記ベース上に固定され、固定金型を保持する固定ダイプレートと
    前記ベース上において前記固定ダイプレートに対して移動可能に設けられ、移動金型を保持する移動ダイプレートと
    前記移動ダイプレートの背後に配置されたリンクハウジングと、
    型開閉方向に延び、前記移動金型の周囲において前記移動ダイプレートを貫通し、前記固定ダイプレートと前記リンクハウジングとを連結する4本のタイバーと、
    前記リンクハウジングに対して前記移動ダイプレートを移動させて型開閉を行うトグル機構と、
    前記固定金型と前記移動金型との間に形成されるキャビティに当該固定金型と移動金型の分割面に沿った方向から金属溶湯を射出する射出装置と
    前記射出装置を型開閉方向に移動可能に支持する案内支持手段と、
    前記射出装置を移動させる移動手段と
    を有し、
    前記射出装置は、
    先端部が前記固定金型と前記移動金型の間に嵌合するプランジャスリーブと、
    前記プランジャスリーブに嵌合し、当該プランジャスリーブ内に供給された金属溶湯を射出するプランジャチップと、
    前記プランジャチップを先端に保持するプランジャロッドと、
    前記プランジャロッドを直動させる駆動手段と、
    前記プランジャスリーブの後端部を支持し、かつ、前記駆動手段と連結された支持部材と、
    を有し、
    前記案内支持手段は、前記4本のタイバーの配置位置よりも前記ベース側において配置され、型開閉方向に延び、前記移動ダイプレートを貫通し、前記固定ダイプレートと前記リンクハウジングに支持され、前記固定ダイプレートに固定され、前記リンクハウジングに固定されていない案内ロッドを有し、
    前記支持部材は、前記固定ダイプレートと前記移動ダイプレートとの間において前記案内ロッドが貫通することにより型開閉方向に移動可能に支持されている
    ダイカストマシン。
  2. 前記プランジャスリーブは前記支持部材に固定されている
    請求項1に記載のダイカストマシン。
  3. 前記プランジャスリーブを前記分割面に沿った方向に駆動可能な押圧手段をさらに有する
    請求項に記載のダイカストマシン。
  4. 固定金型を保持する固定ダイプレートと、前記固定ダイプレートに対して移動可能に設けられ、移動金型を保持する移動ダイプレートと、先端部が前記固定金型と前記移動金型の間に嵌合するプランジャスリーブ、前記プランジャスリーブに嵌合し、当該プランジャスリーブ内に供給された金属溶湯を射出するプランジャチップ、前記プランジャチップを先端に保持するプランジャロッド、及び、前記プランジャロッドを直動させる駆動手段を有し、前記固定金型と前記移動金型との間に形成されるキャビティに当該固定金型と移動金型の分割面に沿った方向から金属溶湯を射出する射出装置と、前記射出装置を型開閉方向に移動可能に支持する案内支持手段と、前記射出装置を移動させる移動手段と、前記移動金型の型面から突出可能な押し出しピンとを有するダイカストマシンの制御方法であって、
    前記射出装置から前記キャビティに供給された溶湯の凝固後、前記プランジャスリーブの先端部に凝固した溶湯が残存する場合、
    型開する際に、前記移動手段により、前記移動ダイプレートに同期させて前記移動ダイプレートとともに前記プランジャスリーブを所定の型開位置まで移動させ、
    その移動後、前記押し出しピンを突出させて、前記凝固した溶湯により形成されたダイカスト製品を前記移動金型から取り外し、
    その取り外しの際に、前記移動手段により、前記ダイカスト製品とともに前記プランジャスリーブを移動させる
    ダイカストマシンの制御方法。
  5. 前記ダイカスト製品の前記移動金型からの取り外し後、前記駆動手段により、前記プランジャチップに前記ダイカスト製品を前記プランジャスリーブから押し出させる
    請求項4に記載のダイカストマシンの制御方法。
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