JP2002139823A - パワー変調方式による濃度分布マスクの製造方法 - Google Patents

パワー変調方式による濃度分布マスクの製造方法

Info

Publication number
JP2002139823A
JP2002139823A JP2000336594A JP2000336594A JP2002139823A JP 2002139823 A JP2002139823 A JP 2002139823A JP 2000336594 A JP2000336594 A JP 2000336594A JP 2000336594 A JP2000336594 A JP 2000336594A JP 2002139823 A JP2002139823 A JP 2002139823A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
mask
photosensitive material
unit cell
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000336594A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4437366B2 (ja
Inventor
Kazuhiro Umeki
和博 梅木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Optical Industries Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Optical Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Optical Industries Co Ltd filed Critical Ricoh Optical Industries Co Ltd
Priority to JP2000336594A priority Critical patent/JP4437366B2/ja
Publication of JP2002139823A publication Critical patent/JP2002139823A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4437366B2 publication Critical patent/JP4437366B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 濃度分布マスクを特別な装置を必要とするこ
となく安価に、しかも容易に、製作速度速く製作する。 【解決手段】 マスクブランクスを単位セルに分割し、
単位セルそれぞれの光透過領域又は遮光領域を決定す
る。決定された光透過領域又は遮光領域を「各グリッ
ド」に配置して、CADでグリッドごとに必要な描画エ
ネルギー、焦点深度、ビーム径を計算し、データ化す
る。そのデータに基づいて、マスクブランクスの感光性
材料を所定の条件(焦点深度、ビーム径)で描画し、そ
のマスクブランクスを現像・リンスして三次元の感光性
材料パターンを得る。その後、エッチングによって感光
性材料パターン形状を遮光膜に転写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三次元構造の表面
形状をもつ物品を製造する際に使用する濃度分布マスク
(レチクル)の製造方法に関するものである。この方法
により製造される濃度分布マスクは特に微細な三次元構
造の表面形状をもつ物品の製造に適しており、適用され
る技術分野としては、例えば光学部品製造分野、マイク
ロマシニング分野、壁掛けTV用ディスプレイ分野、液
晶ディスプレイ分野、太陽電池製造分野などを挙げるこ
とができる。
【0002】
【従来の技術】光学素子の屈折面や反射面に、球面や非
球面等に代表される特殊な面形状が使用されるようにな
ってきている。また近年は液晶表示素子や液晶プロジェ
クタ等に関連して、マイクロレンズ等にも特殊な面形状
が求められている。そこで屈折面や反射面を型成形や研
磨によらずに形成する方法として、光学基板の表面にフ
ォトレジスト(感光性材料の代表例)の層を形成し、こ
のフォトレジスト層に対して二次元的な透過率分布を有
する濃度分布マスクを介して露光し、フォトレジストの
現像によりフォトレジストの表面形状として凸面形状も
しくは凹面形状を得、しかる後にフォトレジストと光学
基板とに対して異方性エッチングを行ない、フォトレジ
ストの表面形状を光学基板に彫り写して転写することに
より、光学基板の表面に所望の三次元構造の屈折面や反
射面の形状を得ることが知られている(特開平7−23
0159号公報、特表平8−504515号公報を参
照)。
【0003】そこでは、屈折面や反射面等の三次元構造
の特殊表面形状を得るために用いられる濃度分布マスク
として、表面形状に対応して透過率が段階的に変化する
二次元的な透過率分布を持った濃度分布マスク(グラデ
ーションマスク(GM))が使用されている。
【0004】特表平8−504515号公報に記載され
ている濃度分布マスクでは、二次元的な透過率分布のパ
ターンを形成するために、マスクパターンを光伝達開口
と称する単位セルに分割し、各単位セルの開口寸法が、
形成しようとするフォトレジストパターンの対応した位
置の高さに応じた光透過量又は遮光量となるように設定
されている。その単位セルの遮光膜パターンは遮光膜が
存在して光の透過率が0%の領域と、遮光膜がなくて光
の透過率が100%の領域の2種類により構成され、光
の透過率が0%の領域と光の透過率が100%の領域は
互いに一方向に寄せられてひとつの塊になるように配置
されている。遮光膜パターンの最小寸法は露光に用いる
光の波長よりも短かくなるような超微細パターンであ
る。また、その製造方法として電子ビーム(EB)照射
による描画方法が採られている。
【0005】特開平7−230159号公報には、描画
時のレーザー光照射光量を単位セル内で変更することに
よって、単位セル内の光透過量を変更することによる濃
度分布マスクの製造方法が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特表平8−50451
5号公報に記載されている濃度分布マスクには次のよう
な問題がある。 EB描画に多大の時間を要する。即ち、濃度分布マス
ク製作に多大の労力、コストを要する。 超微細描画が必要である為、専用の高価な描画装置が
必要である。 製作した濃度分布マスクを用いると、遮光膜のある領
域とない領域との間で感光性材料に段差が露光され、滑
らかな形状とならない。 遮光膜パターンが超微細であるため、縮小露光時の光
が回折を起こし易く、単位セル間の隣接効果が生じる。
従って、多くのノウハウ蓄積が必要である。
【0007】特開平7−230159号公報に記載の濃
度分布マスクの製造方法は、特表平8−504515号
公報に記載されている発明に比較して、専用装置が不要
であるため低コストで短時間で製作できる、滑らかな形
状が製作できる、隣接効果が少ない、光の回折が生じな
いなどのメリットを有する。しかし、この方法は、単位
セル毎にレーザーのパワー変調をする為の新規プログラ
ムが必要で、このプログラムと描画形状プログラムを同
期させる必要がある。また、描画のパターン形状が円形
状に限られている。
【0008】そこで本発明は、上記従来例の問題点を解
決すべく、透過率が滑らかに変化する濃度分布を有する
マスクを特別な装置を必要とすることなく安価に、しか
も容易に、製作速度速く製作できる製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の濃度分布マスク
の特徴は、所望の形状を形成するために光の透過量を全
体的に制御することにある。そのため、遮光パターンは
連続的に変化していてもよいし、不連続的に変化してい
てもよい。グリッドの寸法を小さくすることができるの
で、配置の方法として不連続(例えばランダム)に中間
透過率をもつグリッドを配置することが可能となる。ま
た、同じ透過率をもつグリッドを塊状として配置するこ
ともできる。この方式を進めると、連続した濃度分布配
置となる。グリッド部分とはレーザービームや電子線
(EB)による走査線上の一部分を指している。グリッ
ドの1単位は、レーザーや電子線のビームの直径をON
/OFFする最小時間内に走査する距離の積である。例
えば、ビーム径0.2μm、ON/OFF時の走査距離
0.2μmでは、単位グリッドは0.2μm×0.2μm
である。
【0010】本発明の濃度分布マスク製造方法は、基板
上に三次元構造の感光性材料パターンを形成するための
工程で使用するものであれば全てその対象とする。本発
明では、透明基板上に遮光膜が形成され、さらにその上
に感光性材料膜が形成されたマスクブランクスを用意
し、その感光性材料膜をレーザー又は電子線による一度
の走査により描画するとともに、その走査の際、形成し
ようとする感光性材料パターンの三次元構造設計値に基
づいて求められた光透過量分布とマスクブランクスの感
光性材料の感度特性とに応じて、感光性材料に直接照射
するレーザー又は電子線の照射エネルギーを多段階に変
調することにより濃度分布マスクを製造する。
【0011】より具体的に述べると、別途、所望の三次
元構造設計が行われる。この設計に基づき、濃度分布マ
スクを製作する。具体的には、マスクブランクス上の感
光性材料の感度特性と、所望の形状設計による単位セル
の光透過量分布に応じて、感光性材料に直接照射するレ
ーザーまたは電子線描画の照射(露光)エネルギーを多
段階に変調する。ここで重要なことは、「照射エネルギ
ーを多段階に変更する」とは、ある「注目する単位セル
上を走査するレーザー又は電子線が1回の走査で目的形
状を製作できること」を意味する。つまり、描画のエネ
ルギーを変調するといっても単にパワー変更することを
意味するので、座標データとパワー変更の関係をデータ
入力すれば良いので特別の操作は必要としない。
【0012】エネルギー変調(頻度)は、感光性材料の
種類によって異なるが、例えばポジレジストの場合には
(描画部分のレジストが現像で除去されるので)、光透
過量を多くしたいグリッド部分を多くエネルギーを与え
て露光するのである。(当然のことであるが、ネガレジ
ストの場合には、光遮光のグリッド部分を多く露光す
る。)この制御をグリッド毎に、「照射エネルギー」と
「描画座標」で制御するのである。
【0013】「照射エネルギー」と「描画座標」で制御
することは、多くの労力を要するように思われるが、エ
ネルギー変調はAOM(パワー変調機)で容易に変調で
き、描画座標は簡単なプログラムで電気的に高精度制御
が可能であり、焦点位置変更(深度変更)も電気的に容
易に設定でき、また照射時のビーム径を変更することも
電気的に変更が容易であるので、非常に簡単で高速に描
画することが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の濃度分布マスク製造方法
は、図1に示されるように、以下のステップを備えてい
る。 (A)マスクブランクスを単位セルに分割するステップ
(ステップS1)。すなわち、所望の三次元形状から、
マスクブランクスをグリッド状に分割して、得ようとす
る濃度分布マスクの二次元の光強度分布パターンをグリ
ッド状に配列設計する。
【0015】(B)加工プロセス条件及び感光性材料の
感度から決定される数式化された「感度曲線」に基づい
て単位セルそれぞれの光透過領域又は遮光領域を決定す
るステップ(ステップS2)。 (C)上記決定された光透過領域又は遮光領域を「各グ
リッド」に配置してCAD(Computer Aided Design)
で必要な照射エネルギー、焦点深度、ビーム径を計算
し、データ化するステップ(ステップS3)。
【0016】(D)ステップ(C)のデータに基づい
て、マスクブランクス上の感光性材料を所定の条件(焦
点深度、ビーム径)で所定のエネルギー(多段階変調)
で走査して1回露光する(露光エネルギーを変化させ
る)ステップ描画ステップ(ステップS4)。
【0017】このステップは、図2(a)〜(d)示さ
れるように多段階変調して描画する。ここでは、一例と
して4種類のエネルギーに変調して描画をする場合を示
しており、各グリッドを走査するときにビームのON/
OFFの制御と、ONの場合にはその4種類のエネルギ
ーのいずれかを選択して描画することにより、その単位
セルの光透過量が決定される。最上部に(A)として示
されている図はこれら4種類のエルルギーにより単位セ
ルを描画した場合の描画パターンである。
【0018】描画は図2の右上に矢印で示されているよ
うな走査線にそって光ビーム又は電子線ビームを複数本
同時に又は順次走査し、グリッド毎に、「描画ON,O
FF」とエネルギーを制御することにより行なう。
【0019】単位セル内の光透過率変化は、「中心から
周辺に向かって変化する」場合もあるし、「単位セルを
グリッドに分割し、そのグリッドにおいて光透過率が不
連続に変化する」場合もある。グリッドに光透過率が0
%と100%の中間の値を示す「中間透過率を有する部
分」を配置することができる。つまり、0%と100%
の中間の値を示す光透過率、例えば30%、50%、7
0%のような中間透過率を有する部分を配置することが
できる。
【0020】グリッドの寸法を小さくすることができる
ので、配置の方法として不連続(例えばランダム)に中
間透過率をもつグリッドを配置することが可能となる。
また、同じ透過率をもつグリッドを塊状として配置する
こともできる。この方式を進めると、連続した濃度分布
配置となる。この場合、中間階調を非常に細かくとる
ことができるため単位セル寸法を飛躍的に小さくするこ
とができる。したがって、所望の形状が急激に変化す
る形状、すなわち勾配の急な形状でも容易に階調を形成
することができる。ランダム配置することによって隣
接セルと光回り込み量を平均化できる、などの利点があ
る。
【0021】グリッドに光透過率が0%と100%の中
間の値を示す「中間透過率を有する部分」を配置する例
を図5に示す。ここでは、一辺1μmの単位セルを一辺
0.2μmの5×5=25のセルに分割した。例えば、
白、黒、30%、50%、70%の5段階の光透過率部
分を配置した場合、全部白、又は全部黒の場合は階調と
はなり得ないので、この場合は4階調である。したがっ
て、理論的には25×4=100階調である。つまり、
n段階の濃度変化では、n−1階調である。また、単位
セルの分割数(グリッド数)によって階調は異なる。上
の例では、グリッド数×(n−1)=25×4=100
である。グリッドの光透過率と階調の関係は、下の表1
のように設定した。
【0022】
【0023】図5では、(A)30/100階調の単位
セルと(B)60/100階調の単位セルの光透過率配
置を示している。(C)は0/100階調、30/10
0階調及び60/100階調を組み合わせた例を示した
ものであり、各グリッドの階調数を数値で示したものが
図5(D)である。なお、図5の例は、乱数を発生させ
て各グリッド番地に光透過濃度分布を形成した場合であ
る。
【0024】(E)ステップ(D)で描画されたマスク
ブランクスを現像・リンスして三次元の感光性材料パタ
ーンを得るステップ(ステップS5)。このステップで
得られる感光性材料パターンの断面形状は、概念として
図3(1)のようになるが、実際に現像した後の感光性
材料パターンの断面形状は図3(2)に示されるように
連続した膜厚分布をもったものになる。図3で、12は
マスクブランクス材料基板、14は遮光膜(例えばCr
膜)、16aはパターン化された感光性材料の概念的な
断面図、16は現像後の感光性材料パターンの断面図で
ある。
【0025】(F)その後、ドライエッチング又はウエ
ットエッチングによって感光性材料パターン形状を遮光
膜14に転写するステップ(ステップS6)。このステ
ップで得られる遮光膜パターン14の断面形状は、図3
(3)のように連続した膜厚分布をもったものになる。
【0026】得られた濃度分布マスクを用いて三次元構
造の物品を製作するには、その濃度分布マスクを用い、
縮小光学系露光機で、感光性材料が塗布された基板上に
縮小露光する工程と、露光された感光性材料を現像しリ
ンスして三次元構造の感光性材料パターンを形成する工
程と、この感光性材料パターンをマスクとしてドライエ
ッチング法でパターンを上記基板に転写する工程から構
成される。また、上記縮小露光工程では、露光する際に
焦点が感光性材料層表面から外れた状態のデフォーカス
(焦点ボカシ)することが有効である。
【0027】この発明を特表平8−504515号公報
(引例)に記載されている濃度分布マスクにおける単位
セルの考え方と比較すると、単位セルを透過する露光光
線の光学濃度(オプチカル・デンシチィー:OD値)は
同様になるように座標、照射エネルギー、焦点深さ、ビ
ーム径、感光性材料層厚さ、遮光膜(例えばCr膜)厚
さ、ドライエッチング選択比を設計している。即ち、引
例の方法では図4左側の図のように光透過量を光透過率
が0%と100%の遮光膜によりデジタル的に変化させ
ているのに対して、本発明では図4の右側に示した図の
ように光透過量を連続的(図では階段状に示している
が、図3で説明したように現像によって連続した膜厚分
布となる。)に変化させている。この連続的な光透過量
変化は、描画時の描画座標、照射エネルギー、及び感光
性材料の感度によって描画後の感光性材料の断面形状
(感光性材料の厚さ分布)を変化させることによって実
現されたものである。図4で、上側が単位セルの平面
図、下側が断面図である。
【0028】単位セル内の光透過率変化は、図3の例の
ように「中心から周辺に向かって変化する」場合もある
し、図5に示したように、「単位セルをグリッドに分割
し、そのグリッドにおいて光透過率が不連続に変化す
る」場合もある。
【0029】以上の感光性材料層の厚さ変化をドライエ
ッチングによってその下の遮光膜(例えばCr膜)に転
写する。この工程によって、上記露光条件の変化が遮光
膜の膜厚差の変化、すなわち光透過量の変化になって現
れる。
【0030】上記の照射エネルギーと座標は、予め別途
用意したシミュレーションによって決定する。つまり、
予め遮光膜厚と光透過量の関係をグラフ化し数式化して
おく。そして、単位セルの光透過量(O.D.)の集合
が所望の形状を表わすように各単位セルの光学濃度量を
決定し、次いでその光学濃度になるように中心から光透
過量の分布を設定する。このように、単位セルの中心か
ら光透過量を設定する場合には、中心から連続的に変化
する光透過量分布を製作することができる。また、不連
続に変化する光透過量分布を製作することもできる。中
間的な光透過率をもつグリッドの配置では、不連続な光
透過量分布ではランダムな配置もできるし、一塊になる
ように配置し部分的に連続するように配置することもで
きる。中心又は周辺から一方向に変化する場合は、連続
的な変化となる。
【0031】以上によって、引例方法の最大の欠点であ
る製作時間が掛かる、コストが高い、隣接効果(光
の回り込み)が生じる、パターン配置の向き(同じパ
ターンでも光透過部分がどこに配置されているか:同じ
形状でも右向きか左向きか)で製作形状が異なる、光
の回折が大きく、回折量の予測が難しい、などの問題点
を解決できる。本発明の製造方法を用いれば、滑らかに
変化する濃度分布を有するマスクを特別な装置を必要と
することなく安価に、しかも容易に、製作速度速く、製
作することが可能となる。
【0032】
【実施例】(実施例) (単位セル内の形状と配置、及び「光透過」、「光遮
光」グリッドの形状と配置)単位セル内の形状と配置、
及び「光透過」、「光遮光」グリッドの形状と配置につ
いて説明する。以下に示す例は、代表的な例を示したも
のであり、単位セルの寸法、グリッドの寸法、基点の位
置や寸法等は、所望の形状に対応して設計されるべきも
ので、本実施例に限定されるものではない。即ち、各単
位セルとグリッドの寸法によって階調数が決定されるの
で、これらの寸法は、目的形状と目的階調によって決定
するものである。
【0033】図6には、単位セル形状を変更する場合の
代表例として、多角形の単位セルの中心に光を透過する
丸形状パターンを製作する例を示した。この多角形形状
は、「所望の形状を上方向から見た際に、上方から多角
形の網を覆いかぶせる方法」で形状を決定する。所望の
形状に応じて、すなわち、例えば、なだらかな曲面が続
く場合、不連続な面で構成される場合など階調の変化量
によって、濃度分布マスク特性を発現する「最も効果的
な多角形」及び「その組み合わせ」を選択することで最
適な形状を決定することができる。また、同様に単位セ
ルの寸法も所望の形状に対して必要な階調をどの程度微
細にとるかにより決定される。即ち、短い距離で多くの
階調を必要とする時には、比較的小さな寸法の単位セル
を選択し、グリッド寸法(ビーム径の変更で容易に変更
できる)をできるだけ小さくするのが望ましい。
【0034】図7には、MLA(マイクロレンズアレ
イ)の濃度分布マスクの単位セル配置の例を示した。こ
こでは中心部分に配置する単位セルの組合わせパターン
の例を示している。(ア)は中心部分に配置する単位セ
ルの組合わせパターンの例、(イ)は周辺部分に配置す
る単位セルの組合わせパターンの例を示している。いず
れも実線で示されているのが単位セルで、破線の矢印は
その方向にも単位セルが配置されていることを示してい
る。
【0035】(ア)はMLAの中心付近に配置するた
め、所望の形状はなだらかな曲線形状である。このため
階調数はさほど必要としない。したがって、寸法の比較
的大きい単位セルで構成し、放射線状に単位セルを配置
している。 (イ)は周辺部分に配置するため、所望の形状は急激に
変化する曲面形状である。このため階調数は多くを必要
とする。したがって、MLAの四隅に近づくにつれて寸
法の小さな単位セルで構成しドット寸法も小さくする必
要がある。また、単位セルの形状も四角形だけでなく、
三角形のものも配置し、単位セル内でのドットの位置を
変更することにより光透過量の隣接効果に対処しやすく
している。
【0036】図8は、代表的な単位セル内の光透過領域
又は遮光領域の増加又は減少の起点となる初期パターン
の位置の違いと、光透過量又は遮光量を変化させる方法
を示している。いずれも最も外側の正方形が単位セルを
表わし、内側の正方形はそれぞれ光透過領域又は遮光領
域を表わしている。ここでは単位セルの中央に起点があ
る配置を表わしている。(A)では単位セルの中央に起
点があり、(B)では四隅のいずれかに起点が配置され
ていることを表わしている。
【0037】図9は、光を透過する開口部(Crがない
部分)を増加させていく例を示している。特に説明はし
ないが、光透過面積を減少させていく場合も同様であ
る。図9(ア)は螺旋状に中心から面積を増やす方法で
あることの例を示している。この例は、ある単位セルN
o.からのドットの増加方法の代表例を示している。ま
た、ある代表的な1ドットづつの増加方法あるいは減少
方法を示している。したがって、ここに示したドットの
中心に配置した初期四角形形状の寸法やドット寸法はモ
デル的なものであり、本発明では正方形に限定されるも
のではなく、長方形、三角形等の多角形でも構わない。
また、当然のことながら楕円形状を含む円形状でもよ
い。図9(イ)は単位セルが正六角形の場合の例を示し
ている。この場合は、斜線部で示されるドットは円であ
り、その大きさを変えることにより透過量又は遮光量が
変化していく。
【0038】図には示していないが、描画時のレーザー
ビーム径や電子線ビーム径は、装置に固有の値である場
合や変更が可能な場合など色々であるが、基本的にはど
の装置でも変更が可能である。レーザーの場合には印可
する電流値やアパチャーを変更することによって、電子
線描画の場合には加速電圧を変更することによって変更
ができる。これを利用して所望の形状の寸法、精度、階
調数などから最適のビーム径を決定する。基本的にはビ
ーム径が細いほうが良いが細いほど描画に時間が掛かる
傾向にある。
【0039】また描画時の焦点深さは、ビーム径や断面
形状との関係が深い。ビーム径が大きい時には焦点深さ
の変更はさほど重要ではないが、細い場合には重要とな
る。焦点深さを変更することで断面形状を滑らかにする
ことが可能となる。焦点深さの変更は、断面形状や感度
曲線など入力時のインプットデータであり、設計時に決
定されるものである。
【0040】(濃度分布マスクの設計)マイクロレンズ
の隣接間隔を限りなく零に近づけた微小ピッチMLAの
例を示す。液晶プロジェクタ用MLAにおいて、0.
9”−XGA用の画素サイズは、18μm×18μmで
ある。このMLAにおいては、レンズの両側に各1μm
づつのレンズ非形成部がある場合は、17μm×17μ
mのマイクロレンズ領域となり、全体の面積に占めるM
LA面積は、17×17/18×18=289/324
=0.892となり、MLAで全ての光を有効に集光す
ることができても89パーセントの集光効率でしかな
い。即ち、MLAの非形成部の面積を小さくすることが
光利用効率を向上させるには重要である。
【0041】具体的には、1/5倍(縮小の)ステッパ
ーを用いる場合、実際に製作した濃度分布マスクレチク
ルパターン寸法は、90μm×90μmである。この1
個のMLAを3.0μmの単位セルに分割し縦×横=3
0×30(個)=900(個)の単位セルに分割する。
【0042】次に、中央部の2×2単位セル(濃度分布
マスク濃度分布マスク上では6μm×6μm、実際のパ
ターンでは1.2μm×1.2μm)にはセルNo.1番
(クロム全部残り)を配置する。また、レンズ四隅部分
はセルNo.80番(クロム残り部分なし)を配置す
る。この間のNo.1〜No.80のセルには、各「階
調」に対応する「開口面積」を対応させる。この関係
は、露光プロセスとレジスト感度曲線から得られる関係
である。勿論、レジスト材料やプロセスが異なればその
都度感度曲線を把握する必要がある。このようにして、
MLA濃度分布マスク濃度分布マスクのCADデータを
作成する。本件実施例では、感度曲線とCr膜厚さと光
透過率の関係からの式を用いてCADプログラムを製作
した。
【0043】(濃度分布マスクの製作)上記のようにし
て作成したCADデータを図10に示すレーザー光照射
装置(リコー光学株式会社製)を用いてレーザー光を照
射しレジスト材料に描画を行なった。このレーザー光照
射では、所望の形状に応じて最適のビーム形状を決定
し、多角形形状や円形状などをアパチャーで整形するこ
とができる。また、レーザーパワーは、レーザーに供給
する電流値を変更するか、または光出射側に減光フィル
ターを挿入して変更しても良い。
【0044】図10に示すレーザー光照射装置は、レー
ザー光発振装置1、レーザー光発振装置1からのレーザ
ー光を複数のレーザー光に分割するビームスプリッター
2、レーザー光の光路を折り曲げるミラー3、ミラー3
で折り曲げられたレーザー光を変調する光変調器4、デ
ータバスからの信号により光変調器4を制御して個々の
レーザー光のON・OFFを制御する光変調制御装置
5、光変調器4からのレーザー光を偏向する光偏向器
6、レーザー光をレジスト材料層に集光するための対物
レンズ7、載置されたマスクブランクスをX方向及びY
方向に移動するX−Yステージ8、並びに光偏向器6の
動作とX−Yステージ8の動作を制御する制御装置9な
どの主要構成部品から構成されている。
【0045】このレーザー光照射装置は、設計データに
応じてX−Yステージ8の動作と、個々のレーザー光の
ON・OFF及び偏向を制御することにより、マスクブ
ランクスのレジスト材料層に所望のマスクパターンを描
画する。すなわち、このレーザー光照射装置によりレジ
スト材料層にレーザー光を照射して各単位セル毎に光透
過領域又は遮光領域を所望の透過率分布になるように二
次元的にパターン形成を行なう。また基板表面高さ検出
器(AF機能)が付属しており、AF面から僅かにずら
すことによって焦点位置を変更している。
【0046】レーザービーム径は本実施例では直径0.
2μm、位置あわせ精度0.05μm、焦点位置精度0.
1μmで行なった。描画時のレーザーパワーの小刻みな
変調を行ない、全体を一度で露光して描画時間の短縮を
実現している。また、レーザーの光源は413nmのク
リプトンレーザーを用い、出力は50〜300mWの範
囲でパワー変調して描画した。以上によって、露光時の
エネルギーの制御と感光性材料の深さを変更している。
尚、単位セル形状とグリッド形状は目的とする製品によ
り適当なものを選択すればよい。
【0047】上記のようにして作成したCADデータを
図10に示したレーザー光照射装置にインストールし
て、X−Yステージとレーザー光のON・OFF及びビ
ーム照射位置と照射エネルギーを制御しながら、所定の
方法でマスクブランクスに露光した。そして、所定の方
法で現像、リンスを行なってレジスト材料層をパターニ
ングした。その後、ドライエッチングにてCr膜のパタ
ーニングを行なった。
【0048】レーザービーム描画方法を用い、照射エネ
ルギーを制御することで電子線描画方法よりも高い再現
性を得ることができる。描画領域が円形の場合には、レ
ーザービーム描画方法は描画領域の直径が0.2μm以
上のときは非常に高い再現性を得ることができる。描画
領域の直径が0.2μmより小さくなると再現性が悪く
なってくるが、電子線描画方法では描画領域の寸法が
0.5μmより小さくなると再現性が悪くなるのに比べ
ると、再現性が格段に優れている。但し、本件発明で
は、レーザーでも電子線描画でも実現できる。
【0049】「隣接効果」の予測は単位セルの形状と濃
度変化方法に依存する。単位セル形状が正方形や長方形
の場合には円形状のドットにより正確に描画できるた
め、隣接効果を計算で予測することができる。以下の具
体例ではドット形状を円形状(中心から同心円状にレー
ザー光照射部分を増やしていく方式)を用いてCADプ
ログラムを作成した。このようにして、目的とする開口
寸法を有し、かつ濃度分布を有する濃度分布マスク濃度
分布マスクを製作した。
【0050】(濃度分布マスク製作の具体例) 液晶用MLAの製作:濃度分布マスク濃度分布マスクを
製作するに当たり、感光性材料であるレジスト材料とし
て、ポジ型レジスト材料のTGMR−950BE(東京
応化(株)の製品)を用いた。濃度分布マスクは、正方
形に分割された単位セルで構成され、各単位セル内の光
透過量又は遮光量が制御されたものとした。勿論、所望
の形状に応じて最適の単位セルを決め最適なドットで製
作すればよい。ここでは説明を簡単にするために、正方
形で説明する。光透過量の制御方法は、Cr開口面積
の制御、Cr膜厚の制御、との組合わせ方法が
ある。ここでは、の方法を採用した。
【0051】別途用意してある「単位セルパターンN
o.と感光性材料の除去膜厚(残る膜厚でも良い)関
係」、「Cr膜厚さと光透過量の関係」、「照射エネル
ギーと感光性材料の除去膜厚(残る膜厚でも良い)」、
「光学濃度とCrパターン」、「光学濃度とCr膜厚分
布」などのデータから設計シミュレーターで所望の形状
を製作するための濃度分布マスク単位セル配置を設計す
る。
【0052】濃度分布マスクを製作するために、透明ガ
ラス基板上に例えば150nm厚さのCr膜を成膜し、
その上に上記のレジスト材料を塗布する。そのレジスト
材料に図10のレーザー光照射装置を用いてレーザー光
を照射し描画を行なった。その後、現像とリンスを経て
レジスト材料層にマスクパターンを形成し、そのレジス
トパターンをエッチングマスクとしてCr膜をドライエ
ッチングすることにより、Cr膜をパターン化し、濃度
分布マスクを製作した。
【0053】出来上がった濃度分布マスクは、図3
(3)に示したように光透過率変化が連続している単位
セルが全面に並び、全体として濃度分布したもの、又は
図5に示したようにグリッドの光透過率変化がランダム
配列である単位セルが全面に並び、全体として濃度分布
したものである。
【0054】このような濃度分布マスクを用いて露光を
行なうと、図11に示されるように、その透過光の光強
度分布は中央部で少なく、周辺部で多くなるような形状
になる。そのため、この濃度分布マスクを用いてポジ型
の感光性材料を露光すると、現像後に得られる感光性材
料パターンの断面形状は中央部で厚く、周辺部で薄くな
った凸状となる。
【0055】(液晶用微小寸法MLA製作の具体例1)
上記液晶用微小寸法MLA製作の濃度分布マスク濃度分
布マスクを用い、図12に示す縮小投影露光装置(1/
5ステッパー)を使用して露光を行なって、レジストパ
ターンを形成し、それを光学デバイス用材料に転写して
製作した液晶プロジェクタ用MLAの例を述べる。
【0056】まず、その縮小投影露光装置の説明を行な
う。光源ランプ30からの光は、集光レンズ31により
集光され、本発明により製作された露光用マスク32を
照射する。マスク32を透過した光は、縮小倍率の結像
レンズ33に入射し、ステージ34上に載置された光学
デバイス用材料37の表面に、マスク32の縮小像、即
ち、透過率分布の縮小像を結像する。光学デバイス用材
料37を載置したステージ34は、ステップモーター3
5,36の作用により、結像レンズ33光軸に直交する
面内で、互いに直交する2方向へ変位可能であり、光学
デバイス用材料37の位置を、結像レンズ33の光軸に
対して位置合わせできるようになっている。
【0057】結像レンズ33によるマスク32の縮小像
を、光学デバイス用材料37のフォトレジスト層表面に
結像させる。この露光を、光学デバイス用材料37の全
面にわたって密に行なう。液晶プロジェクタ用MLAを
製作するために、ネオセラム基板を用意し、この基板上
に前述のTGMR−950BEレジストを8.56μm
の厚さに塗布した。次にホットプレートで、100℃に
てベーク時間180秒でプリベークした。
【0058】この基板を図12の1/5ステッパーで露
光した。次のような露光条件からを連続して行なっ
た。 デフォーカス:+4μm、光照射量:390mW×
0.44秒 デフォーカス:+2μm、光照射量:390mW×
0.44秒 デフォーカス:+0μm、光照射量:390mW×
0.13秒 この条件では、総合露光量は、光照射量390mW×
1.02秒(照度:394mJ)である。ここで、デフ
ォーカス量の表示の+の符号は、焦点がレジスト表面の
上方にあることを意味している。
【0059】この条件で露光後、PEB(ポスト・エキ
スポージャー・ベーク)を60℃にて180秒実施し
た。次いで、感光性材料の現像、リンスを行なった。そ
の後、紫外線硬化装置にて180秒間紫外線を光照射し
ながら真空引きを実施して、レジストのハードニングを
行なった。紫外線硬化装置は、レジストの露光に使用す
る波長よりも短波長でレジストを硬化させることのでき
る波長を光照射する。この操作によって、レジストの耐
プラズマ性は向上し、次工程での加工に耐えられるよう
になる。このときのレジスト高さは7.5μmであっ
た。デフォーカスの効果によって、特段の段差を生じる
ことなく形状を製作することができた。
【0060】その後、上記基板をTCP(誘導結合型プ
ラズマ)ドライエッチング装置にセットし、真空度:
1.5×10-3Torr、CHF3:5.0sccm、C
4:50.0sccm、O2:15.0sccm、基板バ
イアス電力:600W、上部電極電力:1.25kW、
基板冷却温度:−20℃の条件下でドライエッチングを
行なった。またこの時、基板バイアス電力と上部電極電
力を経時的に変化させ、時間変化と共に選択比が小さく
なるように変更しながらエッチングを行なった。基板の
平均エッチング速度は、0.67μm/分であったが、
実際のエッチンング時間は、11.5分を要した。エッ
チング後のレンズ高さは、5.3μmであった。
【0061】(液晶用微小寸法MLA製作の具体例2)
ここでは非球面形状のMLAを製作した。上記の液晶用
微小寸法MLA製作の具体例1と同じ濃度分布マスク濃
度分布マスクを用い、ステッパー装置での露光条件を変
更して行なった。次のような露光条件からを連続し
て行なった。 デフォーカス:+3μm、光照射量:390mW×
0.16秒 デフォーカス:+2μm、光照射量:390mW×
0.23秒 デフォーカス:+1μm、光照射量:390mW×
0.23秒 デフォーカス:+0μm、光照射量:390mW×
0.30秒 この条件では、総合露光量は、光照射量390mW×
0.92秒(照度:359mJ)である。
【0062】この条件で露光後、感光性材料のPEB、
現像、リンスを行なった。次いで、液晶用微小寸法ML
A製作の具体例1と同じ条件でレジストのハードニング
を行なった。このときのレジスト高さは7.7μmであ
った。デフォーカスの効果によって、特段の段差を生じ
ることなく形状を製作することができた。
【0063】その後、上記基板をTCPドライエッチン
グ装置にセットし、液晶用微小寸法MLA製作の具体例
1での条件のうち、O2を15.0sccmから0.9s
ccmへ変更してドライエッチングを行なった。基板の
平均エッチング速度は、0.55μm/分であったが、
実際のエッチンング時間は、14.0分を要した。エッ
チング後のレンズ高さは、7.4μmであった。この具
体例2によって製作したMLAは、具体例1で作成した
MLAよりも焦点距離が短いMLAを実現することがで
きた。
【0064】
【発明の効果】本発明では、感光性材料膜をレーザー又
は電子線による一度の走査により描画するとともに、そ
の走査の際、形成しようとする感光性材料パターンの三
次元構造設計値に基づいて求められた光透過量分布とマ
スクブランクスの感光性材料の感度特性とに応じて、レ
ーザー又は電子線の照射エネルギーを多段階に変調する
ようにしたので、縮小光学系露光で三次元方向に光透過
量濃度分布を有するアナログマスクを特別な装置を使用
することなく、高速度に安価に製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の濃度分布マスク製造方法を示すフロ
ーチャート図である。
【図2】 多段階描画を示す図で、(a)〜(d)は各
エネルギーによる描画領域、(A)はこれら4種類の全
てを描画した場合の描画パターンである。
【図3】 描画されたマスクブランクスの現像・リンス
から遮光膜のエッチングの工程を示す単位セルの断面図
である。
【図4】 引例の方法と本発明の方法を比較する単位セ
ルの断面図である。
【図5】 単位セルをグリッドに分割して光透過濃度分
布を形成した例を示した単位セル光透過率配置を示す図
であり、(A)は30/100階調の単位セル、(B)
は60/100階調の単位セル、(C)は0/100階
調、30/100階調及び60/100階調の単位セル
を組み合わせた例を示したものである。
【図6】 6種類の単位セル形状の例を示す図である。
【図7】 MLAの濃度分布マスクに配置される単位セ
ルの例を示す図である。
【図8】 単位セル内の光透過領域又は遮光領域の増加
又は減少の起点となる初期パターンと光透過量又は遮光
量を変化させる方法を示す図である。
【図9】 単位セル内の光透過領域又は遮光領域を増加
又は減少させる方法を示す図で、(ア)は単位セルが長
方形の場合、(イ)は単位セルが正六角形の場合の例で
ある。
【図10】 濃度分布マスク濃度分布マスクの製作に用
いるレーザー光照射装置の一例を示す概略構成図であ
る。
【図11】 一実施例の濃度分布マスクを用いて露光を
行なったときの透過光の光強度分布と得られるポジ型感
光性材料パターンの断面形状を示す図である。
【図12】 縮小投影露光装置の一例を示す概略構成図
である。
【符号の説明】
12 マスクブランクス材料基板 14 遮光膜 16 現像後の感光性材料パターンの断面図

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に三次元構造の感光性材料パター
    ンを形成するための写真製版工程で使用する濃度分布マ
    スクの製造方法において、 透明基板上に遮光膜が形成され、さらにその上に感光性
    材料膜が形成されたマスクブランクスを用意し、 その感光性材料膜をレーザー又は電子線による一度の走
    査により描画するとともに、その走査の際、形成しよう
    とする感光性材料パターンの三次元構造設計値に基づい
    て求められた光透過量分布と前記マスクブランクスの感
    光性材料の感度特性とに応じて、前記レーザー又は電子
    線の照射エネルギーを多段階に変調することを特徴とす
    る濃度分布マスクの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記レーザー又は電子線の照射時の焦点
    深さも多段階に変調する請求項1に記載の濃度分布マス
    クの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記レーザー又は電子線の照射時のビー
    ム径も多段階に変調する請求項1又は2に記載の濃度分
    布マスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 以下のステップ(A)から(E)を含ん
    でいる請求項1から3のいずれかに記載の濃度分布マス
    クの製造方法。 (A)濃度分布マスクを生成すべき領域を適当な形状及
    び大きさの単位セルにより隙間なく分割し、前記光透過
    量分布と、前記感度特性を数式化した感度曲線とに基づ
    いて前記各単位セルの光透過領域又は遮光領域を決定す
    るステップ、 (B)ステップ(A)で決定された光透過領域又は遮光
    領域に基づいて、CAD上で各単位セルのグリッドごと
    の照射エネルギー、焦点深度及びビーム径を計算し、デ
    ータ化するステップ、 (C)ステップ(B)により求められたデータに基づい
    て、前記マスクブランクスの感光性材料に照射を行なっ
    て描画するステップ、 (D)露光後のマスクブランクスを現像して三次元構造
    の感光性材料パターンを形成するステップ、及び (E)その感光性材料パターンをエッチングによって前
    記遮光膜に転写するステップ。
JP2000336594A 2000-11-02 2000-11-02 パワー変調方式による濃度分布マスクの製造方法 Expired - Fee Related JP4437366B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000336594A JP4437366B2 (ja) 2000-11-02 2000-11-02 パワー変調方式による濃度分布マスクの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000336594A JP4437366B2 (ja) 2000-11-02 2000-11-02 パワー変調方式による濃度分布マスクの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002139823A true JP2002139823A (ja) 2002-05-17
JP4437366B2 JP4437366B2 (ja) 2010-03-24

Family

ID=18812119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000336594A Expired - Fee Related JP4437366B2 (ja) 2000-11-02 2000-11-02 パワー変調方式による濃度分布マスクの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4437366B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4557242B2 (ja) * 2000-03-14 2010-10-06 孝 西 露光量制御用フォトマスクおよびその製造方法
JP2020120023A (ja) * 2019-01-25 2020-08-06 凸版印刷株式会社 インプリントモールドおよびその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4557242B2 (ja) * 2000-03-14 2010-10-06 孝 西 露光量制御用フォトマスクおよびその製造方法
JP2020120023A (ja) * 2019-01-25 2020-08-06 凸版印刷株式会社 インプリントモールドおよびその製造方法
JP7178277B2 (ja) 2019-01-25 2022-11-25 株式会社トッパンフォトマスク インプリントモールド製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4437366B2 (ja) 2010-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4296943B2 (ja) 露光用マスクの製造方法および露光方法ならびに3次元形状の製造方法
US4609259A (en) Process for producing micro Fresnel lens
US5637424A (en) Fine pattern lithography with positive use of interference
JP2001255660A (ja) 特殊表面形状の創成方法及び光学素子
US7771897B2 (en) Photomask for forming a resist pattern and manufacturing method thereof, and resist-pattern forming method using the photomask
JP2009276717A (ja) 濃度分布マスクとその製造方法及びマイクロレンズアレイの製造方法
JP4573418B2 (ja) 露光方法
JP5391701B2 (ja) 濃度分布マスクとその設計装置及び微小立体形状配列の製造方法
JP2002244273A (ja) 濃度分布マスクとその製造方法
JP2002139824A (ja) 濃度分布マスク及び多段階露光方法による濃度分布マスクの製造方法
JP4557373B2 (ja) 濃度分布マスクを用いた3次元構造体製造方法
JP2001296649A (ja) 濃度分布マスクとその製造方法及び表面形状の形成方法
JP4437366B2 (ja) パワー変調方式による濃度分布マスクの製造方法
JP4678640B2 (ja) 濃度分布マスクとそれを用いた3次元構造体製造方法
JP2003149596A (ja) オプチカル・ホモジナイザー、及びオプチカル・ホモジナイザーを製造するための濃度分布マスク
JP5136288B2 (ja) 濃度分布マスク及びその製造方法
JP4565711B2 (ja) 濃度分布マスクの製造方法
JP2002162747A (ja) 多段階露光による三次元構造体製造方法
JP4386546B2 (ja) 濃度分布マスクとそれを用いた3次元構造体製造方法
JP4794091B2 (ja) 三次元構造体の製造方法
US7056628B2 (en) Mask for projecting a structure pattern onto a semiconductor substrate
JP2005003879A (ja) 素子の製造方法
JP4249586B2 (ja) マイクロレンズの形成方法
JP2001312042A (ja) 濃度分布マスクの製造方法
JP2010002677A (ja) 濃度分布マスクとその製造方法及びマイクロレンズアレイの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091222

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4437366

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160115

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees