JP2003149596A - オプチカル・ホモジナイザー、及びオプチカル・ホモジナイザーを製造するための濃度分布マスク - Google Patents

オプチカル・ホモジナイザー、及びオプチカル・ホモジナイザーを製造するための濃度分布マスク

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JP2003149596A
JP2003149596A JP2001345541A JP2001345541A JP2003149596A JP 2003149596 A JP2003149596 A JP 2003149596A JP 2001345541 A JP2001345541 A JP 2001345541A JP 2001345541 A JP2001345541 A JP 2001345541A JP 2003149596 A JP2003149596 A JP 2003149596A
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JP
Japan
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optical
mla
light
homogenizer
micro
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JP2001345541A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Umeki
和博 梅木
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Ricoh Optical Industries Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Optical Industries Co Ltd
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロレンズの有効性を生かしながら、光
学性能に優れたオプチカル・ホモジナイザーを提供す
る。 【解決手段】 オプチカル・ホモジナイザーを構成する
位相整合MLA素子10のMLA配置領域11に正六角
形形状のマイクロレンズ13が稠密に形成されている。
MLA配置領域11は、入射するレーザー光12の領域
を10分の1以下に分割して、マイクロレンズ13が縦
横に6個(縦)×2個(横)=12個配置されたMLA
ブロック14を1単位として設計されている。各MLA
ブロック14では、隣り合うMLAブロック14間で、
絶対値で同じ量だけ透過光の光学的位相が反転するよう
に、マイクロレンズ13が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオプチカル・ホモジ
ナイザー、及びオプチカル・ホモジナイザーを製造する
ための濃度分布マスクに関するものである。本発明のオ
プチカル・ホモジナイザーは、例えば半導体装置製造用
露光装置や液晶プロジェクタ用の均一光源として利用で
きる。適用される技術分野としては、電気製品、室内装
飾、自動車ランプ等を含む面内均一光を必要とする光産
業分野、PDP(Plasma Display Panel)分野、FED
(Field Emission Display)分野、液晶分野等の表示素
子分野、マイクロマシニング分野、太陽電池分野、半導
体分野、バイオ関連や宇宙光関連等の高精度分析機器関
係分野など、高精度光部品を必要とする分野への利用の
可能性がある。
【0002】本発明にかかる濃度分布マスクは、所定3
次元形状の所望領域を光波長の数分の一以下の高精度に
制御するための濃度分布マスク(レチクル)に関するも
のである。そのような濃度分布マスクは、濃度分布マス
クを用いた露光により基板上に3次元構造の感光性材料
パターンを形成し、その感光性材料パターンを基板に彫
り写すことにより3次元構造の表面形状をもつ物品を製
造する際に用いられる。
【0003】
【従来の技術】例えば半導体集積回路装置の製造におい
て「マスクによりIC(集積回路)回路パターンをウエ
ハに露光する」場合や、液晶プロジェクタにおいて「液
晶を照明して液晶上の画像をスクリーン上に投影する」
場合等には、一定の面積領域を均一な強度の光で照明す
る必要が生じる。
【0004】一般に、光源側からの光束は、その光束断
面上の光強度が均一な場合は稀であり、通常は何らかの
強度分布を伴っている。このため、一定の面積領域を均
一な強度分布の光で照射するには、光源側からの光束の
強度分布を均一化(ホモジナイズ)する必要があり、こ
れを実行する光学素子を「オプチカル・ホモジナイザ
ー」と呼ぶ。
【0005】従来のオプチカル・ホモジナイザーとして
は、イ)ガラスやプラスチック等からなる)シリンダー
レンズの縦横配列の組み合わせ、ロ)ガラスモールド技
術による数mmから十数mm程度のレンズの組み合わ
せ、ハ)数百μmのマイクロレンズの組み合わせ(特開
2000−317668号公報等)が提案されている。
【0006】従来技術イ)のオプチカル・ホモジナイザ
ーとしては従来から種々のものが知られているが、中で
も実用的と思われるものは、「互いに等価な小径レンズ
(エレメントレンズ)を多数、互いに稠密に組み合わ
せ、押圧力により相互間を不動としてレンズ群(フライ
アイレンズ)とし、このレンズ群に光源側からの光束を
平行光束化して入射させ、各小径レンズにより集光した
光束が、発散しつつコンデンサーレンズに入射するよう
にし、コンデンサーレンズにより、各小径レンズからの
光束を平行光束化しつつ、所望の面積領域に照射するよ
うに構成した」ものである(例えば特開平3−1611
4号公報参照)。
【0007】この場合、精度の悪いエレメントレンズが
あると、エレメントレンズを互いに稠密に組み合わせる
ことができないため、プリズムに必要とされるような高
い精度でエレメントレンズを形成する必要があり、レン
ズ群の形成に際しては、エレメントレンズ群を組み合わ
せつつ、精度の悪いエレメントレンズを精度の良いエレ
メントレンズに置き換えて組み合わせており、レンズ群
の形成作業が面倒であり、レンズ群の製造コストの低減
が困難であるという問題があった。
【0008】さらに、シリンダーレンズ(エレメントレ
ンズ)の組み合わせであるため、良好なホモジナイズ効
果が得られないこと、分割間隔が数mmで大きいこと、
光源の面内ばらつきを十分に補正できない等の問題があ
った。
【0009】また、従来技術ロ)では、分割間隔が数m
mで大きいことに加え、レンズ面形状制御性が悪いとい
う問題があった。また、従来技術ハ)では、マイクロレ
ンズの形状制御性が悪いという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、マイ
クロレンズの有効性を生かしながら、光学性能に優れた
オプチカル・ホモジナイザーを提供することを目的とす
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のオプチカル・ホ
モジナイザーの一態様は、透過型の微小光学素子を2次
元アレイ配列して構成する微小光学素子群と、微小光学
素子群の透過光を集光するコンデンサーレンズとを備え
たオプチカル・ホモジナイザーであって、上記微小光学
素子群の微小光学素子が2次元アレイ配列された2次元
微小光学素子形成面は任意寸法に領域分けされており、
各領域を通過した複数の透過光学波面を合波すると各領
域の透過光学波面の位相が打ち消し合って均一の位相と
なるように、各領域内に1又は複数の微小光学素子が形
成されているものである。
【0012】本発明のオプチカル・ホモジナイザーの他
の態様は、反射型の微小光学素子を2次元アレイ配列し
て構成する微小光学素子群と、微小光学素子群での反射
光を集光するコンデンサーレンズとを備えたオプチカル
・ホモジナイザーであって、上記微小光学素子群の微小
光学素子が2次元アレイ配列された2次元微小光学素子
形成面は任意寸法に領域分けされており、各領域で反射
された複数の反射光学波面を合波すると各領域の反射光
学波面の位相が打ち消し合って均一の位相となるよう
に、各領域内に1又は複数の微小光学素子が形成されて
いるものである。
【0013】微小光学素子としては、例えば、一般的な
50〜500μm程度の長さを有し、円形又は多角形形
状で近似されたマイクロレンズが稠密に配置されたマイ
クロレンズアレイ(以下、MLAと称す)を挙げること
ができる。以下、微小光学素子としてMLAを例に挙げ
て説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0014】一般的にオプチカル・ホモジナイザーを構
成する微小光学素子群の2次元微小光学素子形成面の寸
法は、外形が□10〜50mm又は直径がΦ10〜50
mmである。したがって、2次元微小光学素子形成面の
有効領域面内に配置されるマイクロレンズの数は数万個
から数十万個となる。本発明においては、上記多数のマ
イクロレンズを任意寸法の領域(以下、MLAブロック
とも称す)に分割することを提案する。
【0015】隣り合うMLAブロックは、透過光位相又
は反射光位相が絶対値で同じ量だけ反転している。した
がって、これらのMLAブロックを透過又はMLAブロ
ックで反射した光学波面を合波すると、各MLAブロッ
クの透過光学波面又は反射光学波面の位相は打ち消し合
い、合波された面内で均一な位相、言い換えれば位相整
合された光学面(平面波)となる。
【0016】透過光学波面又は反射光学波面の合成波が
平面波となるため、オプチカル・ホモジナイザーを構成
するMLAレンズ形状の製作時の公差を大きくすること
が可能となり、製品の歩留が向上し、ひいては安価なホ
モジナイザーを提供することが可能となる。
【0017】本発明にかかる濃度分布マスクは、基板上
に三次元構造の感光性材料パターンを形成するための工
程で使用するマスクであって、露光に使用される領域は
適当な形状及び大きさの単位セルにより隙間なく分割さ
れており、少なくとも一部の単位セルはその光透過量又
は遮光量が、本発明のオプチカル・ホモジナイザーを構
成する微小光学素子群の前記2次元微小光学素子形成面
に対応した位置の高さに応じた値となるように設定され
た遮光パターンを備えているものである。
【0018】この濃度分布マスクを用い、基板上に、本
発明のオプチカル・ホモジナイザーを構成する微小光学
素子群の2次元微小光学素子形成面の表面形状に対応す
る三次元構造の感光性材料パターンを形成し、その感光
性材料パターンを基板に転写することにより、上記2次
元微小光学素子形成面を形成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明のオプチカル・ホモジナイ
ザーにおいて、例えば隣接する2以上の上記MLAブロ
ックの上記透過光学波面又は上記反射光学波面が互いに
打ち消し合う光学位相波面を有する。上記MLAブロッ
クを隣り合うMLAブロック同志で見た場合、隣接する
MLAブロック間で光学透過波面又は光学反射波面が互
いに打ち消し合うように配置する。ここで隣り合うと
は、分割されたMLAブロックが隣接することを意味し
ている。また、隣接するとは、上下、左右のようにML
Aの配置方法によっては多くの組み合わせが考えられる
ため、「隣り合う」の組み合わせは、2種類に限定され
るものではなく、多くの組み合わせが存在する。例えば
上下左右方向に、MLAブロックA,B,A,B,・・
・の組み合わせや、MLAブロックA,B,C,A,
B,C,・・・の組み合わせ、MLAブロックA,B,
C,D,A,B,C,D,・・・の組み合わせ等を挙げ
ることができる。
【0020】隣接するMLAブロック間で光学透過波面
又は光学反射波面が互いに打ち消し合うようにMLAブ
ロックを配置する場合、例えば隣接する上記MLAブロ
ックの上記透過光学波面又は上記反射光学波面が互いに
反転している光学位相波面を有するように、MLAブロ
ックを配置する。上記MLAブロックを隣り合うMLA
ブロック同志で見た場合、各MLAブロックからの光学
透過波面又は光学反射波面の位相が互いに打ち消し合う
ように、隣接するMLAブロック間で光学透過又は反射
波面が互いに位相が反転しているように、MLAブロッ
クを配置する。ここで位相が反転しているとは、位相の
ズレ量が同じ形状でかつ方向が+と−に異なることを意
味している。
【0021】隣接する上記MLAブロックの上記透過光
学波面又は上記反射光学波面が互いに反転している光学
位相波面を有するようにする例として、隣接する上記M
LAブロック内で、微小光学素子の光学面形状誤差が互
いに反転しているものを挙げることができる。ここで光
学面形状誤差とは、設計球面からのズレ量の絶対値、又
はFig。P.V.を意味する。
【0022】ここで、Fig。P.V.とは、以下の内容であ
る。設計時の非球面式のR(半径)のみを変化させて、
RMS(根二乗平均)が最小となる非球面をAとする。
非球面Aに対して、10次までの偶数時で近似して、R
MSが最小となる非球面をBとする。AとBの差をFi
g。といい、Fig。の最大値と最小値の差をFig。P.V.と
いう。当然のことであるが、「設計球面からのズレ量の
絶対値」又は「Fig。P.V.」の絶対値が小さいほど、形
状誤差が小さく、形状精度が良いことを意味している。
【0023】また、一つのMLAブロックは、入射する
光を光学的にホモジナイズするに当たり、光学的に意味
ある寸法に分割することが重要である。このためには、
入射する光束面積を必要かつ実効性のある寸法に分割す
ることが重要である。そこで、上記MLAブロックの寸
法は、上記2次元微小光学素子形成面に入射する光線最
小寸法の4分の1以下であることが好ましい。
【0024】具体的には、例えば入射光の寸法が□3×
5mmの場合、2次元微小光学素子形成面を少なくとも
4つのMLAブロックに分ける。つまり、3mm÷4=
0.75mm以下の寸法に領域分けする。勿論、0.5m
m以下に領域分けしても良いし、0.1mmでも良い。
したがって、MLAは、□0.5×0.5mm以下の小さ
なMLAブロックで構成される領域の集合体となる。M
LAブロックが何個のMLAで構成されるかは、入射光
の寸法、製品用途や求める性能により異なる。勿論、分
割されるMLAブロックの最小単位は、マイクロレンズ
1個であり、隣接するマイクロレンズ間で異なる位相を
もつマイクロレンズを配置するようにしても良い。
【0025】上記MLAブロックの分割形状の一例とし
ては、上方からの投影図形状で表わすと、例えば多角形
形状を挙げることができる。例えばマイクロレンズの形
状が正方形であれば、分割形状(=MLAブロック形
状)は、正方形又は長方形が好ましい。また、マイクロ
レンズの形状が六角形であれば、六角形形状を並べてで
きる多角形形状であることが好ましい。
【0026】上記MLAブロックの分割形状の他の例と
しては、異なった形状の多角形形状を挙げることができ
る。例えば、現在多く用いられている液晶プロジェクタ
用光源のホモジナイザー・レンズ形状は、非同形状であ
る。これは、光を発生する光線長(光源の長さ)とリフ
レクターから反射されるの光分布(光量の合計和)が面
内不均一で大きな分布をもっているためである。この場
合のように、面内不均一分布をもつ光源用に適用する場
合は、MLAブロックの分割形状は場所に応じて異なっ
た形状の多角形形状に分割されていることが好ましい。
【0027】また、目的とするオプチカル・ホモジナイ
ザーの光利用効率を向上させるために、マイクロレンズ
が上記2次元微小光学素子形成面に稠密に配置されるこ
とが好ましく、任意領域に分割されるMLAブロックも
上記2次元微小光学素子形成面に稠密に形成されること
が好ましい。
【0028】MLAブロック間に隙間が存在する場合、
MLAブロックの分割領域の周辺部分に光遮光膜を備え
ていることが好ましい。例えば本発明のオプチカル・ホ
モジナイザーと組み合わせて用いられるコンデンサーレ
ンズを通過した光線が像を形成する面において、所望の
面積以外の部分の光を遮光することができる。ここで、
コンデンサーレンズを通過した光画像を形成する所望の
面積は、設計上で決まる光学的意図をもった集光面積を
意味し、通常は、マイクロレンズ1個づつの像を重ねた
面積となる。
【0029】
【実施例】図1は本発明のオプチカル・ホモジナイザー
を構成する微小光学素子群としての位相整合MLA素子
の一実施例を示す概略図であり、(a)は平面図、
(b)は1つのMLAブロックを抜き出して拡大して示
す平面図である。図2は位相整合MLA素子を用いたオ
プチカル・ホモジナイザーの使用例を説明するための概
略図である。
【0030】図2において、符号10は位相整合MLA
素子、符号15はコンデンサーレンズを示している。位
相整合MLA素子10は、平行平板状の透明基板であ
り、その片面にマイクロレンズ13が2次元的に分布す
るように形成されている。
【0031】位相整合MLA素子10に、図のように、
左側から平行光束Aを、位相整合MLA素子10におけ
る各マイクロレンズ13の光軸に平行に入射させる。マ
イクロレンズ13に入射した平行光束Aは、マイクロレ
ンズ13により集光され、一旦収束したのち、発散性の
光束となって、位相整合MLA素子10の後方に配置さ
れたコンデンサーレンズ15に入射する。各マイクロレ
ンズ13からの光束は、コンデンサーレンズ15の作用
により平行光束Bとなって、所定の面における面積領域
16を照射する。
【0032】位相整合MLA素子10について説明す
る。位相整合MLA素子10のMLA配置領域11に、
直径Φ200μmの円に内接する正六角形形状のマイク
ロレンズが稠密に形成されている。位相整合MLA素子
10は、基板材質:石英(屈折率n:1.508、SP
RASIL P−40)、基板厚さ:1.0mm、焦点
距離:4.0mm、ピッチ:0.1732mm、焦点位
置:3.34mm、曲率半径:2.0336、レンズ高
さ:2.46μm、外形寸法:□40×40mm、有効
領域:□35×35mmである。
【0033】MLA配置領域11の有効領域面内に配置
されるマイクロレンズ13の数は約35000個であ
る。また、位相整合MLA素子10には外形が概略□1
5×5mmのレーザー光12を入射させる。したがっ
て、レーザー光12が照射される面内に配置されるマイ
クロレンズ13の数は約2200個である。
【0034】位相整合MLA素子10のMLA配置領域
11においては、約35000個もの多数のマイクロレ
ンズ13が正六角形を連ねた蜂の巣状の形状で形成され
ているが、この実施例では、入射するレーザー光12の
領域を例えば10分の1以下に分割して、マイクロレン
ズ13が縦横に6個(縦)×2個(横)=12個配置さ
れたMLAブロック14を1単位として設計した。図1
(a)では、MLA配置領域11においてMLAブロッ
ク14の形状を長方形により簡単に示している。ここ
で、レーザー光12の最小幅寸法をwとすると、MLA
ブロックの最小幅寸法はレーザー光12の最小幅寸法w
の4分の1よりもかなり小さい。
【0035】各MLAブロック14は、「隣り合うML
Aブロック14間で、絶対値で同じ量だけ光学的位相が
反転している」関係で構成されている。この実施例で
は、位相を異ならせたMLAブロック14として4種類
のMLAブロックで構成した。4種類のMLAブロック
の配置は、図3に示すように、MLAブロックA,B,
C,D,A,B,C,D,…の組み合わせが上下左右に
千鳥状にズレながら配置されている。
【0036】各MLAブロックA,B,C,Dには、こ
れらのMLAブロックA,B,C,Dを透過した4種類
の光学波面を合波すると、各MLAブロックA,B,
C,Dの透過光学波面の位相は打ち消しあい、図2の面
積領域16のように、合波された面内で均一な位相とな
り、位相整合された光学面となるようにマイクロレンズ
13が形成されている。
【0037】ここで、光学波面位相が反転していると
は、例えばMLAブロックA,Bにおいて、個々のマイ
クロレンズの面形状がFig。P.V.で互いに反転すること
を意味する。Fig。P.V.の代表的な状態を図4(a),
(b)にそれぞれ示す。図4(a),(b)において、
縦軸はFig。P.V.を示し、横軸は照射光学面の幅方向を
示す。
【0038】Fig。P.V.として、例えば(a)の波形A
で示すように照射光学面の幅方向で増減を繰り返すもの
や、(a)の波形Aで示すように照射光学面の中央側ほ
どFig。P.V.が減少するものを挙げることができる。こ
れは、図5に示すように、マイクロレンズにおける目的
球面からの絶対値の形状誤差に起因するものである。図
5において、縦軸は絶対値の形状誤差、横軸はマイクロ
レンズの幅方向を示す。
【0039】ここで、図3のMLAブロックAに配置さ
れたマイクロレンズ13のFig。P.V.が図4(a)又は
(b)の波形Aとすると、隣接するMLAブロック、例
えばMLAブロックBにおいてはマイクロレンズ13の
Fig。P.V.が波形Aとは反転している波形B(図4
(a)又は(b)参照)になるようにマイクロレンズ1
3を形成する。
【0040】この実施例では、MLA形成領域11をM
LAブロック14に領域分けし、隣接するMLAブロッ
クA,B,C,Dの透過光学波面の位相が照射光学面で
打ち消し合うようにマイクロレンズ13を形成している
ので、高精度、安価、耐熱性・耐光性に優れた特性を有
するオプチカル・ホモジナイザーを構築することができ
る。さらに、オプチカル・ホモジナイザーを構成するM
LAレンズ形状の製作時の公差を大きくすることが可能
となり、製品の歩留が向上し、ひいては安価なホモジナ
イザーを提供することが可能となる。
【0041】この実施例では、製作上のコストの低減、
手間の簡略化、及び隣接効果(光の回り込み)の減少す
るために、MLAブロック14を6×2=12個の構成
としているが、本発明はこれに限定されるものではな
く、マイクロレンズ1個ずつを異なる位相をもつ形状と
しても良いし、12個以外の個数のマイクロレンズを含
むMLAブロックで異なる位相をもつ形状としても良
い。また、この実施例では、MLA配置領域11の周辺
部に光遮光部分を用いることは有効性がないので遮光領
域は設けなかったが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、必要に応じて、MLAブロック間及びMLA配
置領域11の周辺部に遮光領域を形成してもよい。
【0042】このような位相整合MLA素子を形成する
方法を説明する。ここでは、濃度分布マスクを用いて基
板上に三次元構造の感光性材料パターンを形成し、その
感光性材料パターンを転写して位相整合MLA素子を形
成する方法を説明する。まず、濃度分布マスクについて
説明する。
【0043】ここで用いる濃度分布マスクは、基板上に
三次元構造の感光性材料パターンを形成するための工程
で使用するものであって、露光に使用されるマスクのレ
ンズ領域は適当な形状及び大きさの単位セルにより隙間
なく分割されており、少なくとも一部の単位セルはその
光透過量又は遮光量が前記感光性材料パターンに対応し
た位置の高さに応じた値となるように設定された遮光パ
ターンを備えている。
【0044】その遮光パターンは単位セルの中心から周
辺に向かって光透過率が変化して所定の光学濃度を有し
ているものとすることができる。遮光パターンは光透過
部分の断面形状が滑らかに変化して光透過率が連続的に
変化していることが好ましい。このような遮光パターン
を備えた濃度分布マスクを用いて露光を行なうと、感光
性材料に段差が形成されることがなく、滑らかな形状と
なる。
【0045】また、遮光パターンは単位セルをグリッド
に分割して、グリッド内の光透過率が不連続に変化して
単位セル全体として所定の光透過量を有しているものと
することもできる。その際、光透過率が0%と100%
の中間に位置する光透過率を有するグリッドを配置し、
光透過率が不連続に変化して、かつ単位セルの総合的な
光透過量を制御することによって、中間調を得ることが
できるようになっていることが好ましい。
【0046】このような濃度分布マスクの特徴は、所望
の形状を形成するために光の透過量を全体的に制御する
ことにある。そのため、遮光パターンは連続的に変化し
ていても良いし、不連続的に変化していても良い。グリ
ッドの寸法を小さくすることができるので、配置の方法
として不連続(例えばランダム)に中間透過率をもつグ
リッドを配置することが可能となる。また、同じ透過率
をもつグリッドを塊状として配置することもできる。こ
の方式を進めると、連続した濃度分布配置となる。
【0047】グリッド部分とはレーザービームや電子線
(EB)による走査線上の一部分を指している。グリッ
ドの1単位は、レーザーや電子線のビームの直径をON
/OFFする最小時間内に走査する距離の積である。例
えば、ビーム径0.2μm、ON/OFF時の走査距離
0.2μmでは、単位グリッドは0.2μm×0.2μm
である。
【0048】濃度分布マスク製造方法は、上に記載した
濃度分布マスクに限らず、基板上に三次元構造の感光性
材料パターンを形成するための工程で使用するものであ
れば全てその対象とする。
【0049】より具体的に述べると、別途、所望の三次
元構造設計が行われる。この設計に基づき、濃度分布マ
スクを製作する。具体的には、マスクブランクス上の感
光性材料の感度特性と、所望の形状設計による単位セル
の光透過量分布に応じて、感光性材料に直接照射するレ
ーザー又は電子線による描画回数を多段階に設定する。
【0050】描画は、感光性材料の種類によって異なる
が、例えばポジレジストの場合には描画部分のレジスト
が現像で除去されるので、光透過量を多くしたいグリッ
ド部分を多く露光するのである。各回の描画ではマスク
ブランクス上をレーザービーム又は電子線ビームが走査
することにより全面を照射する。当然のことであるが、
ネガレジストの場合には遮光のグリッド部分を多く露光
する。この制御をグリッド毎に、「描画ON、OFF」
で制御するのである。「描画ON、OFF」で制御する
ことは、多くの労力を要するように思われるが、低いパ
ワーであれば高速のビーム走査が可能となる点、描画O
N、OFFは簡単なプログラムで電気的に高精度制御が
可能である点、焦点位置変更(深度変更)も電気的に容
易に設定できる点、及び照射時のビーム径を変更するこ
とも電気的に変更が容易である点から、この制御は非常
に簡単であり、高速に描画することが可能である。
【0051】本発明の濃度分布マスク設計は、図6に示
されるように、以下のステップを備えている。 (A)マスクブランクスを単位セルに分割するステップ
(ステップS1)。すなわち、所望の三次元形状から、
マスクブランクスをグリッド状に分割して、得ようとす
る濃度分布マスクの二次元の光強度分布パターンをグリ
ッド状に配列設計する。
【0052】(B)加工プロセス条件及び感光性材料の
感度から決定される数式化された「感度曲線」に基づい
て単位セルそれぞれの光透過領域又は遮光領域を決定す
るステップ(ステップS2)。 (C)上記決定された光透過領域又は遮光領域を「各グ
リッド」に配置してCAD(Computer Aided Design)
で必要な焦点深度、ビーム径を計算し、データ化するス
テップ(ステップS3)。
【0053】(D)ステップ(C)のデータに基づい
て、マスクブランクス上の感光性材料を所定の条件(焦
点深度、ビーム径)で描画する描画ステップ(ステップ
S4)。このステップは、描画することによりその単位
セルの光透過量が決定される。描画は、走査線に沿って
光ビーム又は電子線ビームを複数本同時に又は順次走査
し、グリッド毎に、「描画ON、OFF」を制御するこ
とにより行なう。
【0054】単位セル内の光透過率変化は、「中心から
周辺に向かって変化する」場合もあるし、「単位セルを
グリッドに分割し、そのグリッドにおいて光透過率が不
連続に変化する」場合もある。グリッドに光透過率が0
%と100%の中間の値を示す「中間透過率を有する部
分」を配置することができる。つまり、0%と100%
の中間の値を示す光透過率、例えば30%、50%、7
0%のような中間透過率を有する部分を配置することが
できる。
【0055】グリッドの寸法を小さくすることができる
ので、配置の方法として不連続(例えばランダム)に中
間透過率をもつグリッドを配置することが可能となる。
また、同じ透過率をもつグリッドを塊状として配置する
こともできる。この方式を進めると、連続した濃度分布
配置となる。この場合、中間階調を非常に細かくとる
ことができるため単位セル寸法を飛躍的に小さくするこ
とができる。したがって、所望の形状が急激に変化す
る形状、すなわち勾配の急な形状でも容易に階調を形成
することができる。ランダム配置することによって隣
接セルと光回り込み量を平均化できる、などの利点があ
る。
【0056】グリッドに光透過率が0%と100%の中
間の値を示す「中間透過率を有する部分」を配置する例
を図7に示す。ここでは、一辺1μmの単位セルを一辺
0.2μmの5×5=25のセルに分割した。例えば、
白、黒、30%、50%、70%の5段階の光透過率部
分を配置した場合、全部白、又は全部黒の場合は階調と
はなり得ないので、この場合は4階調である。したがっ
て、理論的には25×4=100階調である。つまり、
n段階の濃度変化では、n−1階調である。また、単位
セルの分割数(グリッド数)によって階調は異なる。上
の例では、グリッド数×(n−1)=25×4=100
である。グリッドの光透過率と階調の関係は、下の表1
のように設定した。
【0057】図7では、(A)は30/100階調の単
位セル、(B)は60/100階調の単位セルの光透過
率配置を示している。(C)は0/100階調、30/
100階調及び60/100階調を組み合わせた例を示
したものであり、(D)は各グリッドの階調数を数値で
示したものである。なお、図7の例は、乱数を発生させ
て各グリッド番地に光透過濃度分布を形成した場合であ
る。
【0058】(E)ステップ(D)で描画されたマスク
ブランクスを現像・リンスして三次元の感光性材料パタ
ーンを得るステップ(ステップS5)。このステップで
得られる感光性材料パターンの断面形状は、概念として
図8(1)のようになるが、実際に現像した後の感光性
材料パターンの断面形状は図8(2)に示されるように
連続した膜厚分布をもったものになる。図8で、21は
マスクブランクス材料基板、22は遮光膜(例えばCr
膜)、23aはパターン化された感光性材料の概念的な
断面図、23は現像後の感光性材料パターンの断面図で
ある。
【0059】(F)その後、ドライエッチング又はウエ
ットエッチングによって感光性材料パターン形状を遮光
膜22に転写するステップ(ステップS6)。このステ
ップで得られる遮光膜22の断面形状は、図8(3)の
ように連続した膜厚分布をもったものになる。
【0060】得られた濃度分布マスクを用いて三次元構
造の物品を製作するには、その濃度分布マスクを用い、
縮小光学系露光機で、感光性材料が塗布された基板上に
縮小露光する工程と、露光された感光性材料を現像しリ
ンスして三次元構造の感光性材料パターンを形成する工
程と、この感光性材料パターンをマスクとしてドライエ
ッチング法でパターンを上記基板に転写する工程から構
成される。また、上記縮小露光工程では、露光する際に
焦点が感光性材料層表面から外れた状態のデフォーカス
(焦点ボカシ)する場合もある。
【0061】次に、図6のステップS4での描画方法の
一例について説明する。具体的には、上記のようにして
作成したCADデータを図9に示すレーザー光照射装置
(リコー光学株式会社製)を用いてレーザー光を照射し
てレジスト材料に描画を行なった。このレーザー光照射
では、所望の形状に応じて最適のビーム形状を決定し、
多角形形状や円形状などをアパチャーで整形することが
できる。また、レーザーパワーは、レーザーに供給する
電流値を変更するか、または光出射側に減光フィルター
を挿入して変更しても良い。
【0062】図9に示すレーザー光照射装置は、レーザ
ー光発振装置1、レーザー光発振装置1からのレーザー
光を複数のレーザー光に分割するビームスプリッター
2、レーザー光の光路を折り曲げるミラー3、ミラー3
で折り曲げられたレーザー光を変調する光変調器4、デ
ータバスからの信号により光変調器4を制御して個々の
レーザー光のON・OFFを制御する光変調制御装置
5、光変調器4からのレーザー光を偏向する光偏向器
6、レーザー光をレジスト材料層に集光するための対物
レンズ7、載置されたマスクブランクスをX方向及びY
方向に移動するX−Yステージ8、並びに光偏向器6の
動作とX−Yステージ8の動作を制御する制御装置9な
どの主要構成部品から構成されている。
【0063】このレーザー光照射装置は、設計データに
応じてX−Yステージ8の動作と、個々のレーザー光の
ON・OFF及び偏向を制御することにより、マスクブ
ランクスのレジスト材料層に所望のマスクパターンを描
画する。すなわち、このレーザー光照射装置によりレジ
スト材料層にレーザー光を照射して各単位セル毎に光透
過領域又は遮光領域を所望の透過率分布になるように二
次元的にパターン形成を行なう。また基板表面高さ検出
器(AF(自動照準)機能)が付属しており、AF面か
ら僅かにずらすことによって焦点位置を変更している。
【0064】レーザービーム径は本実施例では直径0.
2μm、位置あわせ精度0.05μm、焦点位置精度0.
1μmで行なった。描画時のレーザーパワーの小刻みな
変更を行なう。これによって、露光時のエネルギーの制
御と感光性材料の深さを変更している。なお、単位セル
形状とグリッド形状は目的とする製品により適当なもの
を選択すれば良い。
【0065】図6のステップS3で作成したCADデー
タを図9に示したレーザー光照射装置にインストールし
て、X−Yステージとレーザー光のON・OFF及びビ
ーム照射位置と描画パワーを制御しながら、所定の方法
でマスクブランクスに露光した。そして、所定の方法で
現像、リンスを行なってレジスト材料層をパターニング
した。その後、ドライエッチングにてCr膜のパターニ
ングを行なった。
【0066】レーザービーム描画方法を用い、描画パワ
ーを制御することで電子線描画方法よりも高い再現性を
得ることができる。描画領域が円形の場合には、レーザ
ービーム描画方法は描画領域の直径が0.2μm以上の
ときは非常に高い再現性を得ることができる。描画領域
の直径が0.2μmより小さくなると再現性が悪くなっ
てくるが、電子線描画方法では描画領域の寸法が0.5
μmより小さくなると再現性が悪くなるのに比べると、
再現性が格段に優れている。但し、本件発明では、レー
ザーでも電子線描画でも実現できる。
【0067】「隣接効果」の予測は単位セルの形状と濃
度変化方法に依存する。単位セル形状が正方形や長方形
の場合には円形状のドットにより正確に描画できるた
め、隣接効果を計算で予測することができる。このよう
にして、目的とする開口寸法を有し、かつ濃度分布を有
する濃度分布マスクを製作した。
【0068】図9には示していないが、描画時のレーザ
ービーム径や電子線ビーム径は、装置に固有の値である
場合や変更が可能な場合など色々であるが、基本的には
どの装置でも変更が可能である。レーザーの場合には印
可する電流値やアパチャーを変更することによって、電
子線描画の場合には加速電圧を変更することによって変
更ができる。これを利用して所望の形状の寸法、精度、
階調数などから最適のビーム径を決定する。基本的には
ビーム径が細いほうが良いが細いほど描画に時間が掛か
る傾向にある。
【0069】また描画時の焦点深さは、ビーム径や断面
形状との関係が深い。ビーム径が大きい時には焦点深さ
の変更はさほど重要ではないが、細い場合には重要とな
る。焦点深さを変更することで断面形状を滑らかにする
ことが可能となる。焦点深さの変更は、断面形状や感度
曲線など入力時のインプットデータであり、設計時に決
定されるものである。
【0070】次に、本発明のオプチカル・ホモジナイザ
ーを構成する位相整合MLA素子用のマスク設計方法に
ついて説明する。上記濃度分布マスク設計・製作方法に
よってマスクを製作する。ここで、実際に製作したマイ
クロレンズの形状を測定することで、光学設計形状に対
して以下の結果が明らかとなっている。
【0071】光学素子(光軸中心から)半径の35〜
65%の領域で形状が3%高く(「あるポイントにおけ
る高さ」に対しての割合で、設計高さが1.03倍と)
なる。 光学素子高さが高くなるほど、形状誤差が大きくな
る。 光学素子中央(トップ付近)では、設計形状からの形
状誤差は小さい。 光学素子が占める体積に比例して、形状誤差は大きく
なる。 エッチング加工時の選択比が工程設計(予め予定され
ている選択比)の選択比からずれる時に形状誤差は大き
くなる。ここで選択比αは、図10に示すように、マイ
クロレンズの高さH((b)参照)を感光性材料の高さ
F((a)参照)で除算した値を意味し、1よりもかな
り小さい値である。通常、感光性材料の形状誤差Eはマ
イクロレンズの形状誤差Gよりも大きい。そこで、予め
工程設計してある選択比(1よりも小さい)でエッチン
グ加工する。
【0072】上記5項目を考慮し、位相整合MLA素子
を製作する方法として以下のステップで濃度分布マスク
を設計した。図3及び図11を参照して説明する。 光学位相Aを有するMLAブロックの設計 光学設計に対して製作した製品の高さが1.03倍とな
るMLAブロックである。光学設計どおりの形状を製作
するマスクを設計した(図11(A)参照)。
【0073】光学位相Bを有するMLAブロックの設
計 製作した製品の高さが0.97倍となるMLAブロック
である。 (1)上記光学設計に基づき、光軸中心から35%から
55%の領域(つまり、半径0.1mmに対して、0.0
35mmから0.055mmまでの領域)について設計
すべき目標レンズ高さを0.942倍に設計した形状
(X×1.03=0.97となる、Xの値が0.942:
つまり、目的高さは0.97である。製作時高さは1.0
3倍となるから上記式となる。)でマスク設計した。こ
れは、設計思想として部分的に体積を減少させる方向を
意味する。
【0074】(2)次いで、上記工程(1)で下側に生
じた段差を補正するために55%より裾の側で65%ま
での間を0.942倍にから順次値を目標レンズ高さに
近づけた。これにより、65%より(外側で)裾野に位
置する部分では当初のレンズ設計値より低くいレンズ高
さとなる。
【0075】(3)次いで、上記工程(1)で生じた段
差を補正するために35%より(光軸方向側で)20%
までの間を、0.942倍にから順次目標レンズ高さに
近づけた。これにより、20%より光軸側に位置する部
分では当初のレンズ設計値よりも低いレンズ高さとなる
(図11(B)参照)。
【0076】光学位相Cを有するMLAブロックの設
計 光学設計に対して製作した製品の高さが1.015倍と
なるMLAブロックである。 (1)光学設計に基づき、光軸中心から35%から55
%の領域について設計すべき目標レンズ高さを0.98
5倍(X×1.03=1.015)でマスク設計した。
【0077】(2)次いで、上記工程(1)で生じた段
差を補正するために55%より裾の側で65%までの間
を0.985倍にから順次目標レンズ高さに近づけた。
これにより、65%より(外側で)裾野に位置する部分
では当初のレンズ設計値より高いレンズ高さとなる。
【0078】(3)次いで、上記工程(1)で生じた段
差を補正するために35%より(光軸方向側で)20%
までの間を、0.985倍から順次目標レンズ高さに近
づけた。これにより、20%より光軸側に位置する部分
では当初のレンズ設計値より高いレンズ高さとなる(図
11(C)参照)。
【0079】光学位相Dを有するMLAブロックの設
計 光学設計に対して製作した製品の高さが0.985倍と
なるMLAブロックである。 (1)光学設計に基づき、光軸中心から35%から55
%の領域について設計すべき目標レンズ高さを0.95
6倍(X×1.03=0.985)でマスク設計した。
【0080】(2)次いで、上記工程(1)で生じた段
差を補正するために55%より裾の側で65%までの間
を0.985倍にから順次目標レンズ高さに近づけた。
これにより、65%より(外側で)裾野に位置する部分
では当初のレンズ設計値より低くいレンズ高さとなる。
【0081】(3)次いで、上記工程(1)で生じた段
差を補正するために35%より(光軸方向側で)20%
までの間を、0.985倍にから順次目標レンズ高さに
近づけた。これにより、20%より光軸側に位置する部
分では当初のレンズ設計値低いレンズ高さとなる(図1
1(D)参照)。
【0082】感光性材料高さは、8.0μmで設計し
た。ここで、CEL(コントラスト・エンハンスト・リ
ソグラフィー:感光初期の感光性材料除去量)は1.5
μmであるので、最終的な感光性材料高さは、8.0−
1.5=6.5μmになる。エッチング時の選択比を0.
377に設定した。(選択比:α=製品高さ/レジスト
高さ=0.245/0.65=0.377)
【0083】上記〜の設計思想によって、濃度分布
マスクを以下の条件で製作した。ここでは、マイクロレ
ンズの隣接間隔を限りなく零に近づけたMLAの例を示
す。具体的には、1/5倍(縮小の)ステッパーを用い
る場合、実際に製作した濃度分布マスクレチクルパター
ン寸法は、直径:1000μmの円に内接するピッチ:
866μm正六角形のMLAである。この1個のMLA
をピッチ:866μm正六角形のMLAに近似し、2.
0μmの単位セルに分割する。正六角形の頂点部分及び
斜辺部分は、三角形の単位セルに近似して設計した。
【0084】次に、中央部の2×2単位セル(濃度分布
マスク上では4μm×4μm、実際のパターンでは0.
8μm×0.8μm)にはセルNo.1番(クロム全部残
り)を配置する。また、レンズ四隅部分はセルNo.1
60番(クロム残り部分なし)を配置する。この間のN
o.1〜No.160のセルには、各「階調」に対応する
「開口面積」を対応させる。この関係は、露光プロセス
とレジスト感度曲線から得られる関係である。勿論、レ
ジスト材料やプロセスが異なればその都度感度曲線を把
握する必要がある。このようにして、MLA濃度分布マ
スクのCADデータを作成する。本件実施例では、感度
曲線とCr膜厚さと光透過率の関係からの式を用いてC
ADプログラムを製作した。
【0085】次に、濃度分布マスク製作の具体例を説明
する。濃度分布マスクを製作するに当たり、感光性材料
であるレジスト材料として、ポジ型レジスト材料のTG
MR−950BE(東京応化(株)の製品)を用いた。
濃度分布マスクは、正方形に分割された単位セルで構成
され、各単位セル内の光透過量又は遮光量が制御された
ものとした。勿論、所望の形状に応じて最適の単位セル
を決め最適なドットで製作すれば良い。ここでは説明を
簡単にするために、正方形で説明する。光透過量の制御
方法は、Cr開口面積の制御、Cr膜厚の制御、
との組み合わせ方法がある。ここでは、の方法を
採用した。
【0086】別途用意してある「単位セルパターンN
o.と感光性材料の除去膜厚(残る膜厚でも良い)関
係」、「Cr膜厚さと光透過量の関係」、「光学濃度と
Crパターン」、「光学濃度とCr膜厚分布」などのデ
ータから設計シミュレーターで所望の形状を製作するた
めの濃度分布マスク単位セル配置を設計する。
【0087】濃度分布マスクを製作するために、透明ガ
ラス基板上に例えば150nm厚さのCr膜を成膜し、
その上に上記のレジスト材料を塗布する。そのレジスト
材料に図9のレーザー光照射装置を用いてレーザー光を
照射し描画を行なった。その後、現像とリンスを経てレ
ジスト材料層にマスクパターンを形成し、そのレジスト
パターンをエッチングマスクとしてCr膜をドライエッ
チングすることにより、Cr膜をパターン化し、濃度分
布マスクを製作した。
【0088】出来上がった濃度分布マスクは、光透過率
変化が連続している単位セルが全面に並び、全体として
濃度分布したもの、又はグリッドの光透過率変化がラン
ダム配列である単位セルが全面に並び、全体として濃度
分布したものである。
【0089】このような濃度分布マスクを用いて露光を
行なうと、図12に示されるように、その透過光の光強
度分布は中央部で少なく、周辺部で多くなるような形状
になる。そのため、この濃度分布マスクを用いてポジ型
の感光性材料を露光すると、現像後に得られる感光性材
料パターンの断面形状は中央部で厚く、周辺部で薄くな
った凸状となる。
【0090】次に、位相整合MLA素子製作の具体例1
を説明する。上記液晶用微小寸法MLA製作の濃度分布
マスクを用い、図13に示す縮小投影露光装置(1/5
ステッパー)を使用して露光を行なって、レジストパタ
ーンを形成し、それを光学デバイス用材料に転写して製
作したMLAの例を述べる。
【0091】まず、その縮小投影露光装置の説明を行な
う。光源ランプ30からの光は、集光レンズ31により
集光され、本発明により製作された露光用マスク32を
照射する。マスク32を透過した光は、縮小倍率の結像
レンズ33に入射し、ステージ34上に載置された光学
デバイス用材料37の表面に、マスク32の縮小像、即
ち、透過率分布の縮小像を結像する。光学デバイス用材
料37を載置したステージ34は、ステップモーター3
5,36の作用により、結像レンズ33光軸に直交する
面内で、互いに直交する2方向へ変位可能であり、光学
デバイス用材料37の位置を、結像レンズ33の光軸に
対して位置合わせできるようになっている。
【0092】結像レンズ33によるマスク32の縮小像
を、光学デバイス用材料37のフォトレジスト層表面に
結像させる。この露光を、光学デバイス用材料37の全
面にわたって密に行なう。MLAを製作するために、石
英(SPRASIL P−40)基板を用意し、この基
板上に前述のTGMR−950BEレジストを8.06
μmの厚さに塗布した。次にホットプレートで、100
℃にてベーク時間180秒でプリベークした。
【0093】この基板を図13の1/5ステッパーで露
光した。次のような露光条件からを連続して行なっ
た。 デフォーカス:+2μm、光照射量:390mW×
0.44秒 デフォーカス:+1μm、光照射量:390mW×
0.44秒 デフォーカス:+0μm、光照射量:390mW×
0.13秒 この条件では、総合露光量は、光照射量390mW×
1.02秒(照度:394mJ)である。ここで、デフ
ォーカス量の表示の+の符号は、焦点がレジスト表面の
上方にあることを意味している。
【0094】この条件で露光後、PEB(ポスト・エキ
スポージャー・ベーク)を60℃にて180秒実施し
た。次いで、感光性材料の現像、リンスを行なった。そ
の後、紫外線硬化装置にて180秒間紫外線を光照射し
ながら真空引きを実施して、レジストのハードニングを
行なった。紫外線硬化装置は、レジストの露光に使用す
る波長よりも短波長でレジストを硬化させることのでき
る波長を光照射する。この操作によって、レジストの耐
プラズマ性は向上し、次工程での加工に耐えられるよう
になる。このときのレジスト高さは6.5μmであっ
た。デフォーカスの効果によって、特段の段差を生じる
ことなく形状を製作することができた。
【0095】その後、上記基板をTCP(誘導結合型プ
ラズマ)ドライエッチング装置にセットし、真空度:
1.5×10-3Torr、CHF3:1.0sccm、C
4:30.0sccm、O2:15.0sccm、基板バ
イアス電力:600W、上部電極電力:1.25kW、
基板冷却温度:−20℃の条件下でドライエッチングを
行なった。またこの時、基板バイアス電力と上部電極電
力を経時的に変化させ、時間変化と共に選択比が小さく
なるように変更しながらエッチングを行なった。基板の
平均エッチング速度は、0.85μm/分であったが、
実際のエッチンング時間は、7.7分を要した。選択比
は、0.377であった。エッチング後のレンズ高さ
は、2.45μmであった。このMLAを測定器に挿入
し集光性能を評価した。その結果、光学的パワーメータ
では六角形の均一な形状が得られ、かつパワーも均一で
あった。
【0096】この結果から、以下のことがわかった。通
常、測定起用のオプチカル・ホモジナイザーにはレンズ
形状誤差精度0.01μm以下の高精度加工が要求され
る。これに対して、本実施例では、A,B,C,Dの各
MLAブロックでの形状誤差は、Fig。P.V.でそれぞれ
+0.1μm、−0.1μm、+0.05μm、−0.05
μmであった。これらの光を総合した光線が上記特性が
得られたことは、本件で提案する「MLA形状を高精度
に制御し、光学的位相整合を行なえば、光学的に十分な
ホモジナイズ効果が得られる」ことが判った。また、同
時に光学設計では非常に厳しい加工精度を要求される
が、本件「位相整合方法を用いれば、加工精度を10倍
緩和することができる」ことが判った。これによって、
安価なMLAを歩留まりよく製作することが可能とな
る。
【0097】次に、位相整合MLA素子製作の具体例2
を説明する。ここでは非球面形状のMLAを製作した。
上記の位相整合MLA素子製作の具体例1と同じ濃度分
布マスクを用い、ステッパー装置での露光条件を変更し
て行なった。
【0098】次のような露光条件からを連続して行
なった。 デフォーカス:+3μm、光照射量:390mW×
0.16秒 デフォーカス:+2μm、光照射量:390mW×
0.23秒 デフォーカス:+1μm、光照射量:390mW×
0.23秒 デフォーカス:+0μm、光照射量:390mW×
0.30秒 この条件では、総合露光量は、光照射量390mW×
0.92秒(照度:359mJ)である。
【0099】この条件で露光後、感光性材料のPEB、
現像、リンスを行なった。次いで、液晶用微小寸法ML
A製作の具体例1と同じ条件でレジストのハードニング
を行なった。このときのレジスト高さは6.7μmであ
った。デフォーカスの効果によって、特段の段差を生じ
ることなく形状を製作することができた。
【0100】その後、上記基板をTCPドライエッチン
グ装置にセットし、液晶用微小寸法MLA製作の具体例
1での条件のうち、O2を15.0sccmから0.9s
ccmへ変更してドライエッチングを行なった。基板の
平均エッチング速度は、0.85μm/分であったが、
実際のエッチンング時間は、7.9分を要した。エッチ
ング後のレンズ高さは、2.46μmであった。
【0101】この具体例2によって製作した位相整合M
LA素子は、具体例1で作成した位相整合MLA素子よ
りも焦点距離が短い位相整合MLA素子を実現すること
ができた。この位相整合MLA素子を測定器に挿入し集
光性能を評価した。その結果、光学的パワーメータでは
六角形の均一な形状が得られ、かつパワーも均一であっ
た。
【0102】この本実施例では、MLAブロックA,
B,C,Dの各MLAブロックでの形状誤差は、Fig。
P.V.でそれぞれ+0.13μm、−0.13μm、+0.
06μm、−0.06μmであった。これらの光を総合
した光線が上記特性が得られたことは、本件「位相整合
方法を用いれば、加工精度を10倍以上緩和することが
できる」ことが判った。これによって、安価なMLAを
歩留まりよく製作することが可能となる。
【0103】上記の実施例において、オプチカル・ホモ
ジナイザーを構成する微小光学素子群としても位相整合
MLA素子はMLA配置領域にマイクロレンズが稠密に
配置されたものであるが、本発明のオプチカル・ホモジ
ナイザーはこれに限定されるものではなく、MLA配置
領域において、MLAブロックが間隔をもって形成され
ていても良い。その場合、MLAブロック間の領域には
遮光膜が形成されていることが好ましい。その一例を図
14を参照して説明する。
【0104】位相整合MLA素子12aには、微小光学
素子形成面の中央部にMLAブロック14aが稠密に形
成されており、微小光学素子形成面の周辺部にMLAブ
ロック14bが間隔をもって形成されている。微小光学
素子形成面のMLAブロック14a,14b間及びML
Aブロック14b,14b間の領域には遮光膜24が形
成されている。これにより、位相整合MLA素子12a
及びコンデンサーレンズを通過した光線が像を形成する
面において、所望の面積以外の部分の光を遮光すること
ができる。
【0105】上記の実施例では、オプチカル・ホモジナ
イザーを構成する位相整合MLA素子として透過型のも
のを用いているが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、反射型光学系でも有効である。反射型光学系の場
合の場合には、光学面に例えばアルミニウム等の反射膜
を形成する。以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲に
記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0106】
【発明の効果】本発明のオプチカル・ホモジナイザーで
は、2次元微小光学素子形成面は任意寸法に領域分けさ
れており、各領域内では、それらの領域を通過した複数
の光学波面を合波すると、各領域の透過光学波面の位相
が打ち消し合い、均一の位相となるように1又は複数の
微小光学素子が形成されているようにしたので、従来の
ホモジナイザーの欠点である、イ)シリンダーレンズの
組み合わせであるためビームホーミング性が悪い、ロ)
ガラスモールド工法では、レンズ面形状制御性が悪い、
ハ)マイクロレンズの形状制御性が悪い等の問題を解決
することができ、入射光を微細分割できるMLAの特性
を生かし、ホモジナイズ効果が大きく、ビームホーミン
グ性と集光性能に優れ、高精度、安価、耐熱性・耐光性
に優れた特性を有するホモジナイザーを提供できる。さ
らに、高精度形状制御が難しいMLA加工上の欠点を補
正し、加工公差範囲の広いMLA設計・製作思想を提供
することができる。さらに、高精度研磨レンズを組み合
わせた場合に実現可能な高精度オプチカル・ホモジナイ
ザーと同様の性能を有するオプチカル・ホモジナイザー
を安価に提供することができる。さらに、オプチカル・
ホジナイザーのレンズ形状誤差は、高精度加工が要求さ
れるが、本発明によれば、「光学的に十分なホモジナイ
ズ効果が得られる」こと、「加工精度を10倍緩和する
ことができる」ことができる。これによって、「安価」
なMLAを「歩留まりよく」製作することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のオプチカル・ホモジナイザーを構成
する微小光学素子群としての位相整合MLA素子の一実
施例を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は1
つのMLAブロックを抜き出して拡大して示す平面図で
ある。
【図2】 位相整合MLA素子を用いたオプチカル・ホ
モジナイザーの使用例を説明するための概略図である。
【図3】 MLAブロックの配置例を示す平面図であ
る。
【図4】 Fig。P.V.の代表的な状態を(a),(b)
においてそれぞれ示す図であり、縦軸はFig。P.V.を示
し、横軸は照射光学面の幅方向を示す。
【図5】 マイクロレンズにおける目的球面からの絶対
値の形状誤差を示す図であり、縦軸は目的球面からの絶
対値、横軸はマイクロレンズの幅方向を示す。
【図6】 本発明の濃度分布マスクを製作するための製
造方法一例を示すフローチャートである。
【図7】 単位セルをグリッドに分割して光透過濃度分
布を形成した例を示した単位セル光透過率配置を示す図
であり、(A)は30/100階調の単位セル、(B)
は60/100階調の単位セル、(C)は0/100階
調、30/100階調及び60/100階調の単位セル
を組み合わせた例を示したものである。
【図8】 描画されたマスクブランクスの現像・リンス
から遮光膜のエッチングの工程を示す単位セルの断面図
である。
【図9】 濃度分布マスクの製作に用いるレーザー光照
射装置の一例を示す概略構成図である。
【図10】 選択比αを説明するための図であり(a)
は感光性材料の高さF及び形状誤差量E、(b)はマイ
クロレンズの感光性材料の高さH及び形状誤差量Gを示
す。
【図11】 図3の各MLAブロックでのマイクロレン
ズ表面の形状及び濃度分布マスク設計の形状を示す図で
ある。
【図12】 濃度分布マスクを用いて露光を行なったと
きの透過光の光強度分布と得られるポジ型感光性材料パ
ターンの断面形状を示す図である。
【図13】 縮小投影露光装置の一例を示す概略構成図
である。
【図14】 MLAブロック間の領域に遮光膜を備えて
いる位相整合MLA素子の一実施例を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
10 位相整合MLA素子 11 MLA配置領域 12 レーザー光 13 マイクロレンズ 14 MLAブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 1/08 G03F 1/08 G

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過型の微小光学素子を2次元アレイ配
    列して構成する微小光学素子群と、微小光学素子群の透
    過光を集光するコンデンサーレンズとを備えたオプチカ
    ル・ホモジナイザーにおいて、 前記微小光学素子群の微小光学素子が2次元アレイ配列
    された2次元微小光学素子形成面は任意寸法に領域分け
    されており、各領域を通過した複数の透過光学波面を合
    波すると各領域の透過光学波面の位相が打ち消し合って
    均一の位相となるように、各領域内に1又は複数の微小
    光学素子が形成されていることを特徴とするオプチカル
    ・ホモジナイザー。
  2. 【請求項2】 反射型の微小光学素子を2次元アレイ配
    列して構成する微小光学素子群と、微小光学素子群での
    反射光を集光するオプチカル・ホモジナイザーにおい
    て、 前記微小光学素子群の微小光学素子が2次元アレイ配列
    された2次元微小光学素子形成面は任意寸法に領域分け
    されており、各領域で反射された複数の反射光学波面を
    合波すると各領域の反射光学波面の位相が打ち消し合っ
    て均一の位相となるように、各領域内に1又は複数の微
    小光学素子が形成されていることを特徴とするオプチカ
    ル・ホモジナイザー。
  3. 【請求項3】 隣接する2以上の前記領域の前記透過光
    学波面又は前記反射光学波面が互いに打ち消し合う光学
    位相波面を有する請求項1又は2に記載のオプチカル・
    ホモジナイザー。
  4. 【請求項4】 隣接する前記領域の前記透過光学波面又
    は前記反射光学波面が互いに反転している光学位相波面
    を有する請求項3に記載のオプチカル・ホモジナイザ
    ー。
  5. 【請求項5】 隣接する前記領域内で、微小光学素子の
    光学面形状誤差が互いに反転している請求項4に記載の
    オプチカル・ホモジナイザー。
  6. 【請求項6】 前記領域の寸法は、前記2次元微小光学
    素子形成面に入射する光線最小寸法の4分の1以下であ
    る請求項1から5のいずれかに記載のオプチカル・ホモ
    ジナイザー。
  7. 【請求項7】 前記領域の分割形状は多角形形状である
    請求項1から6のいずれかに記載のオプチカル・ホモジ
    ナイザー。
  8. 【請求項8】 前記領域の分割形状は異なった形状の多
    角形形状である請求項7に記載のオプチカル・ホモジナ
    イザー。
  9. 【請求項9】 前記領域は前記2次元微小光学素子形成
    面に稠密に配置されている請求項1から8のいずれかに
    記載のオプチカル・ホモジナイザー。
  10. 【請求項10】 前記領域の分割領域の周辺部分に光遮
    光膜を備えている請求項1から8のいずれかに記載のオ
    プチカル・ホモジナイザー。
  11. 【請求項11】 基板上に三次元構造の感光性材料パタ
    ーンを形成するための工程で使用する濃度分布マスクに
    おいて、 露光に使用される領域は適当な形状及び大きさの単位セ
    ルにより隙間なく分割されており、 少なくとも一部の単位セルはその光透過量又は遮光量
    が、請求項1から10のいずれかに記載のオプチカル・
    ホモジナイザーを構成する前記微小光学素子群の前記2
    次元微小光学素子形成面に対応した位置の高さに応じた
    値となるように設定された遮光パターンを備えているこ
    とを特徴とする濃度分布マスク。
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