JP2010002677A - 濃度分布マスクとその製造方法及びマイクロレンズアレイの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】濃度分布マスクの個々の単位レンズのパターンの中心から同心円状に形成した仮想的な階調境界円により分割された単位レンズの環状領域毎に、階調に応じた寸法の菱形の遮光パターンを、仮想的な縦横の格子の交点の格子点の位置に設置した濃度分布マスクを用いてマイクロレンズアレイを製造する。
【選択図】図2
Description
(1)前記のような3次元構造を製作するために、その3次元構造を基に露光時の露光量の全体的な光強度分布を計算し、基板上での各ポイントの感光性材料の除去量をシミュレーションで計算し、除去量に見合った光を透過する寸法の円形の遮光パターンの配列を設計する計算シミュレーション工程。
(2)透明基板上に遮光膜を形成し、さらにその上にマスク用感光性材料層をもつマスク
ブランクスに電子線またはレーザー光線によって前記の設計された円形の遮光パターンの配列に基づいて露光し、現像してマスク用感光性材料パターンを形成するパターン化工程。
(3)形成されたマスク用感光性材料パターンをマスクにして、前記遮光膜をドライエッチング又はウエットエッチングして円形の遮光パターンの配列を形成する工程。
(4)次いで必要により、工程(3)で形成された遮光パターンを工程(1)で設計された円形の遮光パターンの配列と比較し、両者が一致するように前記形成された濃度分布マスクの遮光パターンを修正する工程。
位レンズは、平面上の画素の配列の個々のカラーフィルター層14の画素14r、14g、14b毎に夫々平面視略矩形状の単位レンズを配置する。
マイクロレンズアレイ1の形成用の濃度分布マスク2は、実際に形成するパターンの5倍や4倍や1.25倍の寸法に拡大して露光用パターンを形成し、パターン露光時に、縮小投影型露光装置(ステッパー)で縮小して、露光光の波長以下の寸法のパターンにして投影する。あるいは、濃度分布マスク2を実際に形成するパターンと同じ縮尺の寸法に形成し、マスクアライナーで濃度分布マスク2のパターンを半導体基板11に、コンタクト露光あるいはプロキシミティ露光又は投影露光しても良い。
濃度分布マスク2の濃度(階調)は、グリッド(格子)上の格子点4aの座標位置に配置された菱形の遮光パターン4の寸法を変えて調整する。すなわち、菱形の遮光パターン4の辺の長さを0からグリッドの格子間隔の1.4倍の大きさにまで変えることにより、マスクの光透過率を変えて調整する。菱形の遮光パターン4の辺の長さがグリッドの格子間隔の0.7倍の場合は、遮光パターン4と、その間の同じ大きさの菱形の開口パターンとが市松模様に形成される。菱形の遮光パターン4の辺の長さが開口パターンより大きい場合は、隣接する菱形の遮光パターン4同士が重なり合い、その間の菱形の開口パターンの寸法が小さくなる。こうして単位面積当たりに形成される光透過部の割合により濃度分布マスク2の階調を調整する。
す。その階調境界円5aから5dの間の環状領域6aから6d毎に、指定された階調に応じた寸法の菱形の遮光パターン4を格子点4aに設置して、本発明に係わる濃度分布マスク2を作製する。
濃度分布マスク上には、遮光パターンの配置する場所(座標)を決めるために、平面視で、複数本の平行線(例えば、単位レンズの中心を原点とするX軸に平行な複数の線)と、前記複数本の平行線と各々直交する複数本の線(例えば、単位レンズの中心を原点とするY軸に平行な複数の線)とからなる格子を仮りに設定している。平行線同士が交差する格子点4a(グリッド)の格子間隔は以下の様に設定する。すなわち、半導体基板11側のステッパーの投影レンズの開口比をNaとし、露光する光の波長をλとすると、(λ/Na)に0.2から0.7の係数K1を掛け算した値の寸法より小さい格子間隔のグリッドとする。
このようにパターンを設計して製造する濃度分布マスク2は、半導体基板11上に樹脂のマイクロレンズアレイ1を形成するために用いる。それは、そのパターンの設計を含めて、以下の工程で製造する。
(工程1)マイクロレンズアレイ1を製造するために、そのマイクロレンズアレイ1の3次元構造を基に露光時の露光量の全体的な光強度分布を計算し、マイクロレンズアレイ用基板15上での各ポイントの感光性レンズ材料層20の除去量をシミュレーションで計算し、除去量に見合った光を透過するように菱形の遮光パターン4の大きさを設計する。
透明基板上のマスク用感光性レジストに描画することができる。
(工程4)次いで必要に応じ、工程(3)で形成された遮光パターン4を工程(1)で設計された遮光パターン4と比較し、両者が一致するように、濃度分布マスク2の遮光パターン4の寸法を修正する。
図4に、単位レンズの縦横の寸法が約2μmのマイクロレンズアレイ1の濃度分布マスク2を用いて感光性レンズ材料層20に露光する場合の露光光量のシミュレーション結果を示す。図2(b)のように、階調境界円5間の環状領域6毎に、ステッパーで縮小投影するピッチが約140nmの格子点4a上に遮光パターン4を、階調の指定に応じて寸法を変えて設置したポジ型の濃度分布マスク2を形成した。図4(b)に、そのポジ型の濃度分布マスク2を用いてポジ型の感光性レンズ材料層20を露光する場合の露光光の強度分布のシミュレーション結果の平面図を示す。図4(a)に、図4(b)の横方向の直線の位置の露光光の強度を縦軸であらわすグラフを実線で示し、斜め45度方向の直線の位置の露光光の強度を破線であらわすグラフを示す。図4(a)、(b)に示すように、露光光の強度分布は、単位レンズ毎に3次元的なお椀形(凹状)の湾曲面の光強度分布が形成された。これにより、ポジ型の感光性レンズ材料層20を露光し、現像することで凸状の単位レンズの配列のマイクロレンズアレイ1が形成される。
以下、この濃度分布マスク2を用いてカラー撮像デバイス10にマイクロレンズアレイ1を製造する方法について、図5と図1を参照し詳細に説明する。先ず、図5(a)に示すように、複数のCMOSの撮像デバイス10のパターンが形成された半導体基板11を用いる。この撮像デバイス10は受光素子12の配列から成り、個々の受光素子12に対応する各画素のサイズは、長方形もしくは正方形等の四角形状で寸法が略0.5μm〜略100μmの範囲であり、例えば略0.8μm〜略2.7μmの画素の撮像デバイス10が形成された半導体基板11を用いる。
次に、図5(b)に示すように、半導体基板11の表面に熱硬化型のアクリル系樹脂をスピンコートにより塗布した後に加熱して熱硬化させることにより略0.1μmの厚さの平坦化層13を形成する。
(工程2)
次に、図5(c)に示すように、平坦化層13の上に、個々の受光素子12に対応した個々の画素で、厚さが略1μmの緑,青,そして赤の3色の画素14g、14b、14r
から成るカラーフィルター層14を形成する。この3色のカラーフィルター層14の画素14g、14b、14rは、平坦化層13の上の全面に均一に夫々の色のネガ型あるいはポジ型のカラーレジスト層を順次形成し、所望の受光素子12に対応した位置にのみ夫々の色のカラーフィルター層14の画素14g、14b、14rが残るようフォトリソグラフィー法により形成する。こうして、半導体基板11上に平坦化層13とカラーフィルター層14が形成されたマイクロレンズアレイ用基板15が形成される。
次には、図5(d)に示すように、マイクロレンズアレイ用基板15のカラーフィルター層14上に感光性レンズ材料層20を形成する。感光性レンズ材料層20は、カラーフィルター層14上にアクリル系樹脂やフェノール系樹脂やスチレン系樹脂を主体とするポジ型感光性レジスト材料をスピンコーターで1000〜2000rpmでコートし、約100℃で約2秒間プリベークすることで略0.6〜3μmの厚さに形成する。
次に、図5(e)に示すように、感光性レンズ材料層20を、現像後に対応する受光素子12上のカラーフィルター層14のカラーフィルター層14の画素14g、14b、14r上に図1に示すマイクロレンズアレイ1の単位レンズ1g、1b、1rが形成されるように濃度分布マスク2を用いて、ステッパーで露光する。この各濃度分布マスク2は、5倍レチクルであり、感光性レンズ材料層20の表面に露光するパターンの寸法の5倍の大きさの寸法のパターンを用い、半導体基板11の領域(1)の感光性レンズ材料層20の表面に濃度分布マスク2のパターンを1/5に縮小して、紫外線域の365nmの波長の光を200〜300mJ/cm2の露光量で照射する。
次に、その感光性レンズ材料層20を、有機アルカリ現像液(TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)水溶液:液濃度0.05重量%)を用いて現像する。
(工程6)
次に、現像後に残った感光性レンズ材料層20に365nmの波長の光を200〜2500mJ/cm2の露光量で照射することで、次の加熱処理によってマイクロレンズを形成する樹脂の熱だれが生じない程度に感光性レンズ材料層20を仮硬化させる。最後に、ホットプレートを使用して、3分間の160℃の加熱処理と、それに続く6分間の200℃の加熱処理とでベークすることで、図1のように単位レンズ1r、1g、1bを硬化させる。
ターンでは単位レンズの中心から外側に向かって遮光の濃度を薄くするように階調を変化させたパターンを用いることで、単位レンズを凹レンズにしたマイクロレンズアレイ1を形成することもできる。
1g、1b、1r・・・(マイクロレンズ)単位レンズ
2・・・濃度分布マスク
3・・・単位レンズの濃度分布パターン
4・・・遮光パターン
4a・・・格子点
5、5a、5b、5c、5d・・・階調境界円
6、6a、6b、6c、6d・・・環状領域
10・・・撮像デバイス
11・・・半導体基板
12・・・受光素子
13・・・平坦化層
14・・・カラーフィルター層
14g、14b、14r・・・カラーフィルター層の画素
15・・・マイクロレンズアレイ用基板
20・・・感光性レンズ材料層
Claims (4)
- 単位レンズを複数配列したマイクロレンズアレイの製造に用いる濃度分布マスクにおいて、前記濃度分布マスクの個々の単位レンズのパターンの中心から同心円状に形成した仮想的な階調境界円により分割された単位レンズの環状領域毎に、階調に応じた寸法の菱形の遮光パターンを、仮想的な縦横の格子の交点の格子点の位置に設置したことを特徴とする濃度分布マスク。
- 請求項1に記載の濃度分布マスクの製造方法において、前記濃度分布マスクの前記環状領域内の前記格子点の位置に前記環状領域の階調に応じた寸法の菱形の遮光パターンを描画する描画位置と遮光パターンの寸法から成る描画データを作成する工程と、次に、電子銃から放射された電子ビームを、第1の電子ビームアパーチャと、45度の開口辺を有する第2の電子ビームアパーチャを通すことで菱形ビームに成形する構成を有する電子ビーム描画装置により、前記菱形ビームを、縮小倍率レンズ系で縮小し、前記濃度分布マスク用の透明基板の遮光膜上に形成したマスク用感光性レジストに、前記描画データにより指定された寸法の菱形の遮光パターンを指定された描画位置に投影する工程と、前記マスク用感光性レジストを現像することで得たレジストパターンで前記遮光膜を被覆して前記遮光膜をエッチングすることで遮光パターンを形成する工程を有することを特徴とする濃度分布マスクの製造方法。
- 請求項1に記載の濃度分布マスクを用いて、マイクロレンズアレイ用基板上に塗布した感光性レンズ材料層に、前記濃度分布マスクのパターンを露光し、前記感光性レンズ材料層を現像することで単位レンズの配列を製造する工程を有することを特徴とするマイクロレンズアレイの製造方法。
- 請求項3に記載のマイクロレンズアレイの製造方法において、前記マイクロレンズアレイ用基板が、撮像デバイスの半導体基板上にカラーフィルター層を形成したマイクロレンズアレイ用基板であることを特徴とするマイクロレンズアレイの製造方法。
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