JP2020120023A - インプリントモールドおよびその製造方法 - Google Patents

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【課題】複数の段差,傾斜面,曲面の少なくとも何れかを有する断面形状の微細な3次元構造パターンを形成するために用いるインプリントモールドにおいて、クロム(Cr)層に3次元構造パターンが形成されたインプリントモールドとその製造方法を提供する。【解決手段】Cr膜が形成された高精細プロセス向けのフォトマスクブランクの電子線レジストに複数の段差を備える微細な3次元構造パターンを形成し、全面にプラズマエッチングを行ない、全体的に厚さ方向に削っていく操作により、形成された3次元構造パターンをCr膜表面に反映させて転写する(エッチバック)工程を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の段差や曲面,傾斜面を備える多様な断面形状を有する微細3次元構造パターンを形成するために用いるインプリントモールドおよびその製造方法に関する。
基材(例えば、ガラス,樹脂,金属,シリコンなど)に特定の微細な3次元構造パターンを形成したインプリントモールドは、広範な分野に用いられることが期待されている。例えば、半導体デバイス,光学素子,配線回路,記録デバイス(ハードディスクやDVDなど),医療検査用チップ(DNA分析用途など),ディスプレイパネル,マイクロ流路などが挙げられる。
インプリントモールドは10nm程度の解像度を有する加工技術であり、アライメント(位置合わせ)の精度が重要とされ、仮に22nmのデザインルールにナノインプリントを適用する場合にはアライメント精度は3nm以下が必要とされている。近年、インプリントモールドにおいて、より微細なパターンや、より段数の多い構造に対する要求が増加している。
例えば、半導体分野において、特定の微細な3次元構造パターンを形成したデュアルダマシン構造を形成するにあたり、多段のインプリントモールドを用いることが提案されている。(非特許文献1,特許文献1)
多段のインプリントモールドの製造では、被加工材料をパターニングするために感光性樹脂が用いられており、加工する段差に応じて複数回の感光性樹脂のパターニングが行なわれている。一例として、特許文献1におけるインプリントモールドの製造方法について、図2を用いて説明する。
<図2(a)>
エッチングの際のマスクとなる金属薄膜6を表面に有する基板7に感光性樹脂8を塗布する。基板7としては、シリコン(Si)のような代表的な半導体基板(Siウエハ)のみならず、低温工程が要求されるプラスチック基板の他に、非伝導性のガラスや石英(Quartz:Qz)基板も採用することが可能である。金属薄膜6としてはクロム(Cr)系材料が用いられ、感光性樹脂8としては露光・描画によるパターニングの際に用いる光源に応じて選択される。また、感光性樹脂8は追って施されるエッチングにおけるプラズマ発光に対して感光性を持たないことが求められる。以降は、クロム薄膜を形成した石英基板上に形成した電子線レジストに対する電子線描画を採用した場合について説明する。
<図2(b)>
感光性樹脂に電子線描画装置により、感光性樹脂8に段差の1段目にあたるパターンならびにアラインメントマーク(図面上省略)の描画を行ない、現像する。
<図2(c)>
パターニングされた感光性樹脂8をエッチングマスクとして、露出した金属薄膜6をプラズマエッチングにより除去する。アシストガスとして、Cl,Oを用いる。
<図2(d)>
アシストガスをCF,CHに切り替えて、1段目にあたる石英基板7のプラズマエッチングを行なう。この際、感光性樹脂8の上面の一部もエッチング除去される。
<図2(e)>
段差の2段目にあたるパターニングを行なうため、再度、残った感光性樹脂8に、電子線による新たなパターンの描画を行ない、現像する。
<図2(f)>
段差の1段目と同様に、Cl,Oをアシストガスとして、再度パターニングされた感光性樹脂8をエッチングマスクとして、金属薄膜6をプラズマエッチングする。
<図2(g)>
アシストガスをCF,CHに切り替えて、2段目にあたる石英基板7のプラズマエッチングを行なう。この際、残存する感光性樹脂8もエッチング除去される。
<図2(h)>
金属薄膜6をCl,Oガスをアシストガスとするプラズマエッチングにて除去する。
以上により、多段構造を有する石英(Qz)製インプリントモールドが製造される。
特許文献1による製造方法での特徴は、段差の1段目にあたる石英基板7のエッチング加工(図2(d))に続けて、段差の2段目にあたる石英基板7のエッチング加工箇所を規定する上での金属薄膜6(ハードマスクとして機能する)をパターニングするための感光性樹脂8のパターンを形成する際、一旦感光性樹脂8を全て洗浄除去した後、新たに感光性樹脂8を塗布形成した後でパターニングするのではなく、残留した感光性樹脂8を用いて、図2(e)に示す状態とすることにある。石英基板7のエッチング加工(1段目)後に、段差に応じた凹凸を持つ表面に感光性樹脂8を均一な厚さで形成した上でパターニングすることは、特に凸部の上面ではエッジ部の影響を受け、製造上の困難や加工精度上の弊害(あるいは、形状不良)を伴っていた。上記手法により、段差に応じて複数回の塗布形成を含めた感光性樹脂のパターニングを必要としていた従来プロセスに比べて、感光性樹脂の除去〜再度の塗布形成が不要となっている。
特許第4998168号公報
Proc. of SPIE.,vol.5992, pp.786-794 (2005)
複数の段差を備える微細な3次元構造パターンを具備するインプリントモールドの製造方法については、上記以外にも各種の報告例が見られるが、何れもバイナリー(2値的)な段差の形成を複数サイクル繰り返して得られる3次元構造であり、特許文献1の手法では2サイクル(2段)に過ぎない。3サイクル(3段)以上の加工にあたっては、図2(g)の状態で、凸部上面の金属薄膜6上に感光性樹脂8がまだ残存しており、3段目でのパターニングに供せられる必要があるが、感光性樹脂8の感光性(パターニング適性)の低下や膜厚,画線幅の不均一を招き、実用に耐える加工精度を維持するのは困難である。
本発明は、複数の段差や曲面,傾斜面を備える多様な断面形状を有する微細3次元構造パターンを形成するために用いるインプリントモールドにおいて、クロム(Cr)層に3次元構造パターンが形成されたインプリントモールドとその製造方法を提供することを目的とする。
本発明によるインプリントモールドは、
光学研磨された合成石英基板の一方の主面上に成膜された膜厚50nm以上200nm以下の範囲のクロム(Cr)膜に、複数の段差を備える微細な3次元構造パターンが形成されてなる構成である。
本発明によるインプリントモールド製造方法は、
電子線描画装置等の荷電粒子ビームを用いた露光装置を用い、ステージ上に載置された、表面に金属薄膜を有する平面状の基板上に形成された被加工樹脂に、複数の段差、傾斜面、曲面の少なくとも何れかを有する断面形状を備える微細な3次元構造パターンを形成するパターン形成工程と、
前記パターンの形成された感光性樹脂の全面にプラズマエッチングを行ない、全体的に厚さ方向に削っていく操作により、感光性樹脂に形成された3次元構造パターンを金属薄膜表面に反映させて転写する転写工程と、
を備えることを特徴とする。
被加工樹脂上での荷電粒子ビームの照射では、ビームの走査領域である1ステップ毎に段階的にビームの照射エネルギー量を制御し、複数の段差を備える微細な3次元構造パターンを形成することも採用される。
被加工樹脂に3次元構造パターンを形成する手法としては、サーマル走査プローブ描画装置を用いたプローブによる直接描画も採用しうる。
3次元構造パターンは3段階以上の複数の段差であっても良い。
本発明によるインプリントモールドの製造方法では、
平面状の基板は、光学研磨された6インチ角サイズ(厚さ0.25インチ)の合成石英基板の一方の主面上に、クロム(Cr)のターゲットを用いてアルゴンガス雰囲気下でCr膜を成膜して膜厚50nm以上200nm以下の遮光膜を形成してなるフォトマスク作製用マスクブランクが好適である。
被加工樹脂は電子線用感光性樹脂であり、塩素ガスと酸素ガスを含む反応ガスをアシストガスに用いたプラズマエッチングに対するエッチングレートが30Å/min以上400Å/min以下の範囲であることが好適である。
複数の段差を備える微細な3次元構造パターンを形成するために用いるインプリントモールドの製造方法においては、段差の数だけの「感光性樹脂層の形成」「感光性樹脂層のパターニング(露光,現像)」「基板または金属薄膜のパターニング(プラズマエッチング)」を要していた(各ステップ×段差数)が、本発明によると、3次元構造パターンの段差数に関わらずそれぞれ1ステップでの製造が可能となる。
本発明によるインプリントモールド製造方法の実施形態を示す説明図。 従来技術によるインプリントモールド製造方法の一例を示す説明図。 感光性樹脂上での荷電粒子ビームの照射による描画手法(ブレーズド型回折格子の作製方法の一例)を示す説明図。 階段状断面形状のブレーズド型回折格子を示す説明図。
以下、本発明のインプリントモールド製造方法の実施形態について、図面を参照しながら説明するが、本発明は以下の図示・説明によって限定されるものではない。尚、説明の便宜上、実際の縮尺とは異なるサイズで誇張して図示する場合もある。
<図1(a)>
エッチングにより、目的とする断面形状(複数の段差,傾斜面,曲面の少なくとも何れかを有する断面形状)を備えるインプリントモールド部となる金属薄膜2を表面に有する
基板1に被加工樹脂3を塗布する。基板1としては、非伝導性のガラスや石英(Quartz:Qz)基板の採用が好適である。金属薄膜2としてはクロム(Cr)系材料が用いられる。被加工樹脂3としては、電子線描画によるパターニングに用いられる感光性樹脂である電子線レジストが採用される。金属薄膜2,被加工樹脂3の厚さとしては、それぞれインプリントモールドの3次元構造パターンの高さ分は必要であるが、金属薄膜2が厚過ぎると、スパッタリング成膜に基づく内部応力の問題も生じるため、金属薄膜2の厚さは200nm程度が限度である。被加工樹脂3の厚さは、後述する「選択比の制御目標値=0.6〜2.0」の観点から、金属薄膜2の厚さを200nmに設定した場合、120nm〜400nmは必要であり、実用的な塗布適性も考慮して、50nm以上500nm以下の範囲で設定することが好適である。
基板1,金属薄膜2,被加工樹脂3がセットになった部材としては、電子部品の回路パターン等を被転写対象に転写する際の原版であるフォトマスク(または、レチクル)製造用のマスクブランクの採用が好適である。プロセスルールが180nm以下程度の高精細プロセス向けのマスクブランクでは、熱膨張による位置誤差が小さいことから、ソーダライム・ガラスに代わって合成石英ガラスが使用されており、高平滑に磨かれた基板の片側全面にスパッタリングによって遮光膜部分となるクロムの遮光膜が成膜され、その上にポジ型電子線レジストが塗布形成されてなるマスクブランク(先端品と呼ばれる)が使用可能である。
<図1(b)>
被加工樹脂3に電子線描画装置により、被加工樹脂3に形成するパターンの描画を行ない、現像する。
被加工樹脂上での荷電粒子ビームの照射では、ビームの走査領域である1ステップ毎に段階的にビームの照射エネルギー量を制御し、複数の段差を備える微細な3次元構造パターンを形成する。
インプリントモールドの構造パターンに限らず、フォトマスクの回路パターン,ディスプレイなどの回折格子パターンの作製にあたって、被加工樹脂上での荷電粒子ビームの照射による描画手法が採用されている。
被加工樹脂となる感光性樹脂に回折格子パターン(鋸刃形状のブレーズド型回折格子)の形状を形成していく手順での作製例により、上記の描画手法を説明する。
被加工樹脂となるポジ型の感光性樹脂が塗布された基板に荷電粒子ビームを照射し、現像処理を行うと凹の形状が得られるが、荷電粒子ビームの照射時間を長くしたり、強度を高めたりすることでより深い加工ができ、反対に荷電粒子ビームの照射時間を短くしたり、強度を下げたりすることで浅い加工ができる。
格子線と直交する方向に微小な間隔(ステップ)で荷電粒子ビームを移動させ、各地点で強度を制御することでブレーズド型回折格子の鋸刃形状を得ることができる。図3はこのような方式によるブレーズド型回折格子の作製方法の一例を示したものである。
図3(a)のように、基板11上に形成したポジ型電子線レジスト12にブレーズド型回折格子パターンを描画する際、回折格子の格子線方向に電子線(荷電粒子ビーム)13を走査し(荷電粒子ビームの走査方向14)、その後、図3(b)のように、格子線方向と直交する方向(荷電粒子ビームの描画方向15)に微小なステップで電子線の照射位置を徐々に移動させ、図3(a)で示したような電子線の走査を繰り返し行うことで回折格子を形成する。ここで、図3(b)で示したステップ毎の電子線照射を行う際に、ステップ毎に電子線の照射エネルギー量を変えることでブレーズド型回折格子の形状が得られる
。電子線の照射エネルギー量を変化させる方法としては、ステップ毎に走査回数を1回,2回,3回と単調増加させていく方法や、ステップ毎に走査速度を変化させる方法等が提案されている。
このような方法により作製されるブレーズド型回折格子(階段状断面形状のブレーズド型回折格子20)は原理的には図4に示すような階段状となるが、ステップを十分に細かく設定することで、荷電粒子ビームがレジスト内で散乱し、周辺部を感光する近接効果が生じ、また、現像条件を最適化することによっても、滑らかな斜面を有し、高い回折効率が得られるブレーズド型回折格子が作製できる。
なお、図3において、ポジ型レジスト12は荷電粒子ビームが照射されたことでブレーズド型回折格子の形状が得られているように描かれているが、これは荷電粒子ビームによる作製方法を概念的に示したものであり、厳密には、荷電粒子ビームによる描画後に適切な現像工程を行うことでブレーズド型回折格子の形状を得ることができる。
上記の手法を駆使して、図1(b)に示すように、複数の段差,傾斜面,曲面の少なくとも何れかを有する断面形状を含む特定のインプリントモールド断面形状を持った微細な3次元構造パターンを被加工樹脂3に形成する。図1(b)の例では、点線Aで囲んだ部分は複数の段差部、点線Bで囲んだ部分は曲率(凸状/凹状は問わない)、点線Cで囲んだ部分は直線的な傾斜部をそれぞれ有する断面形状を備えている。
尚、荷電粒子ビームに感光するレジストとしては、ポジ型レジストに限らずネガ型レジストの採用も可能である。ネガ型レジストでは、ポジ型レジストとは逆に荷電粒子ビームによる照射部分が照射エネルギー量に応じて現像処理(溶解)されずに残り、凸の形状が得られる特性を持つ。ネガ型レジストでは、HSQ(hydrogen silsesquioxane)が例示される。
また、被加工樹脂3に3次元構造パターンを形成する手法として、感光性樹脂に対する荷電粒子ビーム照射(光反応機構)でなく、サーマル走査プローブ描画装置を用いたプローブによる直接描画手法(熱反応機構)の採用も可能である。サーマル走査プローブ描画にあたっては、被加工樹脂3としてPPA(ポリフタルアルデヒド)などの熱昇華性樹脂を採用し、高性能な熱の針を使って被加工樹脂3をピンポイントで昇華させる工程を繰り返して凹凸構造を直接描画することが可能であり、被加工樹脂3が感光性樹脂である場合と異なり、現像過程を要さずに3次元構造パターンを形成することが可能となる。
<図1(c)>
本発明のプラズマエッチングにおいて特筆すべき手法は、「エッチバック」の応用である。
フォトリソグラフィにおける通常のエッチングでは、感光性樹脂(レジスト)パターンで被覆されずに露出した下層の基板をエッチング(腐食)にて除去(掘り込み)し、感光性樹脂(レジスト)は被覆された下層を保護(エッチングされずに維持)する。
「エッチバック」は、エッチングによって、感光性樹脂(レジスト)を含む表面を全面一様に削っていって、凹凸を有する表面を平坦化することを目的の一つとする手法である。表面に凹凸を有する基板の全面にレジスト(または、SOG:Spin On Glass=シリカを溶剤に溶かした絶縁材)を形成した全面をドライエッチングしていくと、基板の凸部上のレジストが薄く成膜されており、その部分は下地の基板表面が早く露出する。レジストもエッチングされて薄くなるが、レジストと基板の選択比(エッチングレート)を考慮してドライエッチングを続けることで、基板表面の凸部だけを削り取って、基板を平坦化する操作が可能である。(一般に、オーバーエッチングを伴う)
図1(b)の状態で、被加工樹脂3側から全面にプラズマエッチング処理を行なう際、被加工樹脂3の薄い箇所(荷電粒子ビームの照射エネルギー量が大きく、掘り込みが深い箇所)で被加工樹脂3のエッチングが早く終わり、下層の金属薄膜2のエッチングが始まる。被加工樹脂3の厚い箇所では、被加工樹脂3のエッチングが継続される。
全ての被加工樹脂3のエッチングが終了した時点で、図1(c)に示す様に、被加工樹脂3に形成した3次元構造パターンの断面形状は、金属薄膜2へのエッチング加工により反映される。同図中、下向きの矢印(先端)は、各箇所において金属薄膜2のエッチングが進んだ到達先を表す。
図1(c)に示す様に、3次元構造パターンが被加工樹脂3から金属薄膜2に至る過程で忠実に反映されるためには、被加工樹脂3と金属薄膜2の選択比(エッチングレート)が全く等しくなければならない。通常のエッチング加工では、選択比(エッチング対象とエッチング非対象:この場合、金属薄膜2と被加工樹脂3のエッチング速度比)は2〜4の範囲であるが、選択比を1.0に近づけることが求められる。
被加工樹脂3と金属薄膜2の選択比(エッチングレート)を制御する上では、材料の選定,材料の使用条件の設定,プラズマエッチング条件の設定など、多種の要因の組み合わせを適切に選択する必要がある。
材料(感光性樹脂):
ポジ型電子線レジストでは、PMMA(ポリメチルメタクリレート),PTFMA(メチル−α−ポリトリフルオロメチルアクリレート),PCLEF(ポリトリフルオロエチルα−クロロアクリレート)がプラズマエッチング耐性の低い材料として知られている。
プラズマエッチング条件:
塩素ガス及び酸素ガスを含む反応ガスをプラズマ化して生成した活性化ガスによりCrをエッチングするエッチング方法において、プラズマエッチング条件の変更に伴うクロム(Cr)のエッチング速度を変動させる点については、ガス流量比(塩素ガスに対する酸素ガスのガス流量比)を各種変更して変動しうることが確認されている。インプリントモールド向けの3次元構造パターンをプラズマエッチングにて形成する上でのエッチング速度としては、フォトマスクよりも高精細なパターニングを実行する上で必要な速度、例えば30Å/min以上400Å/min以下の範囲内で制御することが好適である。
電子線レジストとCr薄膜の選択比(エッチングレート)を1.0に近づけるように制御する上では、電子線レジストに形成した3次元構造パターンを、エッチバック手法の応用によりCr層に高い再現率で転写するには、プロセス条件(圧力,パワー,ガス種)の選定が重要である。
被加工樹脂3と金属薄膜2の選択比(エッチングレート)を同一に近づけるほど、図1(b)から図1(c)に至るエッチングでの3次元構造パターンの再現性が高まることが期待される。被加工樹脂(電子線レジスト)の種類,プラズマエッチング条件の選定のみならず、Crの組成や成膜条件によってもエッチングレートの変動に及ぼす影響があり、その他の要因も含めて、選択比(エッチングレート)の完全な一致は設定が困難である。本発明では、選択比(エッチングレート)を、Cr:被加工樹脂(電子線レジスト)=1:0.6〜2.0の範囲内で設定し、Crに形成されるパターンの修正や、予め被加工樹脂(電子線レジスト)に形成する描画パターンの設計補正などが容易となる値を選定することが望ましい。
1,7 基板(石英)
2,6 金属薄膜
3 被加工樹脂
8 感光性樹脂
11 基板
12 電子線レジスト
13 荷電粒子ビーム
14 荷電粒子ビームの走査方向
15 荷電粒子ビームの描画方向
20 ブレーズド型回折格子(階段状断面形状)

Claims (7)

  1. 電子線描画装置等の荷電粒子ビームを用いた露光装置を用い、ステージ上に載置された、表面に金属薄膜を有する平面状の基板上に形成された被加工樹脂に、複数の段差、傾斜面、曲面の少なくとも何れかを有する断面形状を備える微細な3次元構造パターンを形成するパターン形成工程と、
    前記パターンの形成された感光性樹脂の全面にプラズマエッチングを行ない、全体的に厚さ方向に削っていく操作により、感光性樹脂に形成された3次元構造パターンを金属薄膜表面に反映させて転写する転写工程と、
    を備えることを特徴とするインプリントモールド製造方法。
  2. 前記被加工樹脂は、感光性樹脂であり、
    前記パターン形成工程は、荷電粒子ビームを照射する照射工程と、現像処理を行なう現像工程を含み、
    前記照射工程では、ビームの走査領域である1ステップ毎に段階的にビームの照射エネルギー量を制御し、複数の段差を備える微細な3次元構造パターンを形成することを特徴とする請求項1記載のインプリントモールド製造方法。
  3. 前記被加工樹脂は、熱昇華性樹脂であり、
    前記パターン形成工程として、サーマル走査プローブ描画装置を用いたプローブによる直接描画を行なうことを特徴とする請求項1記載のインプリントモールド製造方法。
  4. 3次元構造パターンは3段階以上の複数の段差である請求項1〜3の何れかに記載のインプリントモールド製造方法。
  5. 平面状の基板は、光学研磨された6インチ角サイズ(厚さ0.25インチ)の合成石英基板の一方の主面上に、クロム(Cr)のターゲットを用いてアルゴンガス雰囲気下でCr膜を成膜して膜厚50nm以上200nm以下の範囲の遮光膜を形成してなるフォトマスク作製用マスクブランクである請求項1記載のインプリントモールド製造方法。
  6. 感光性樹脂は電子線用感光性樹脂であり、塩素ガスと酸素ガスを含む反応ガスをアシストガスに用いたプラズマエッチングに対するエッチングレートが30Å/min以上400Å/min以下の範囲である請求項1記載のインプリントモールド製造方法。
  7. 光学研磨された合成石英基板の一方の主面上に成膜された膜厚50nm以上200nm以下の範囲のクロム(Cr)膜に、複数の段差を備える微細な3次元構造パターンが形成されてなる構成のインプリントモールド。
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