JP2002137670A - 自動車用シートバック - Google Patents

自動車用シートバック

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JP2002137670A
JP2002137670A JP2000331117A JP2000331117A JP2002137670A JP 2002137670 A JP2002137670 A JP 2002137670A JP 2000331117 A JP2000331117 A JP 2000331117A JP 2000331117 A JP2000331117 A JP 2000331117A JP 2002137670 A JP2002137670 A JP 2002137670A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッドレストを支持したヘッドレスト支持部
材にひずみ変形が生じない自動車用シートバックを提供
する。 【解決手段】 サイドフレームの上端部間に前後に回転
自在に架設されてなるヘッドレスト支持部材7と、ヘッ
ドレスト支持部材7に支持されてなると共に追突に伴う
衝撃荷重を受け得る位置に配されてなる受圧部材8と、
ヘッドレスト支持部材7に支持されてなるヘッドレスト
ホルダ9に上下に移動自在に支持されてなるヘッドレス
トとよりなり、ヘッドレスト支持部材7は、上面部7a
と後面部7bとより断面逆L字状に形成されてなると共
に前記後面部7bの下端部より突出したブラケット7d
及び前記上面部7aに、前記ヘッドレストホルダ9を支
持する支持部19を形成してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車用シート
バック、特に自車が他車に追突された時に、自車乗員の
頚椎を保護する自動車用シートバックの構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のかかる自動車用シートバックとし
ては、例えば特開平10−119619号公報に示すよ
うに、サイドフレームの上端部の前側に回転ヒンジを有
する横フレーム部材を備え、追突されたことに伴う受圧
部材を備えている。
【0003】このため、例えば自車が追突された時、シ
ートバックには、前側に向けての衝撃的な荷重(一次衝
突という)が最初に作用し、次に、乗員の身体自体によ
る反動荷重(二次衝突という)が後ろ側に向けて作用す
る。即ち、受圧部材に該荷重が作用する。その際、受圧
部材は、後ろ側に移動されることにより、前側の回転ヒ
ンジを中心に横フレーム部材が前側に回転して、該横フ
レーム部材に支持されたヘッドレストが乗員の頭部相当
部に移動することで、ヘッドレストは、乗員の頭部に接
近する方向に作動する。
【0004】従って、自車が追突された時に、自車乗員
の反動荷重でシートバックが後ろ側に撓んでも、該反動
荷重によって受圧部材が梃子の原理によりヘッドレスト
を瞬時にして乗員の頭部に接近作動させるので、乗員の
頭部は、ヘッドレストに確実に受け止められ、乗員の頚
椎の保護が図られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、前記横フレーム部材が、上
側部材と後ろ側部材と下側部材との三部品よりなり、そ
れぞれを溶接により固設しているので、溶接によるそれ
ぞれの部材のひずみ変形により、該上側部材と下側部材
に支持されるヘッドレストのステーの操作力にバラツキ
が生じるおそれがあり、該バラツキを少なくするという
改善が求められている。
【0006】この発明は、このような従来の技術に着目
してなされたものであり、ヘッドレストを支持したヘッ
ドレスト支持部材にひずみ変形が生じない自動車用シー
トバックを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、両側部に少なくともサイドフレームを有するシート
バックフレームと、該サイドフレームの上端部間に前後
に回転自在に架設されてなるヘッドレスト支持部材と、
該ヘッドレスト支持部材に支持されてなると共に追突に
伴う衝撃荷重を受け得る位置に配されてなる受圧部材
と、前記ヘッドレスト支持部材に支持されてなるヘッド
レストホルダによって上下移動自在に支持されてなるヘ
ッドレストとより少なくとも構成されてなる自動車用シ
ートバックであって、前記ヘッドレスト支持部材は、上
面部と後面部とより断面逆L字状に形成されてなると共
に前記前記後面部の下端部より突出したブラケット及び
前記上面部に、前記ヘッドレストホルダを支持する支持
部を形成してなる。
【0008】請求項1に記載の発明によれば、ヘッドレ
ストを支持したヘッドレストホルダを支持したヘッドレ
スト支持部材が、上面部と後面部とブラケットにより一
体に形成されてなるので、個々の部材の支持手段を不要
とし、支持することによって生じるひずみの発生がない
ことになる。従って、ヘッドレストのステーの操作力に
バラツキが生ぜず、常に安定した操作力のヘッドレスト
を得られる。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の自動車用シートバックであって、前記支持部は、前記
ヘッドレストホルダの上端部を支持可能なるように前記
ヘッドレスト支持部材の上面部に形成されてなる第1貫
通孔と、前記ヘッドレストホルダの下端部を係合可能な
るように前記ヘッドレスト支持部材のブラケットに形成
されてなる第2貫通孔とよりなる。
【0010】請求項2に記載の発明によれば、前記ヘッ
ドレスト支持部材の第1貫通孔と、第2貫通孔とが、一
体のヘッドレスト支持部材に形成されてなるので、両貫
通孔の中心位置が確実に直線上に形成されてなり、ヘッ
ドレストを上下動させる際にスムースに上下動できる
し、擦れ音が発生しない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。尚、FRを前側、RRを後
ろ側、UPは上側、LWRは下側として説明する。
【0012】図1乃至図7は、この発明の一実施形態を
示すもので、符号1は自動車のシートバック、符号3は
ヘッドレストである。
【0013】前記シートバック1は、シートバックフレ
ーム4と、ヘッドレスト支持部材7と、受圧部材8と、
ヘッドレストホルダ9と、より構成されてなる。
【0014】前記シートバックフレーム4は、両側部に
配されてなる鉄板製のサイドフレーム2,2と、該サイ
ドフレーム2の上端部2a,2aの前側FR間に略水平
状に架設されてなる断面コの字状の鉄板製のアッパクロ
スメンバ10と、前記サイドフレーム2の下端部2b,
2bに略水平状に架設されてなる鉄板製のロアクロスメ
ンバ11とよりなり、サイドフレーム2とアッパクロス
メンバ10とロアクロスメンバ11とは、相互に溶接G
Wにより支持されている。
【0015】前記サイドフレーム2,2間には、通常使
用時には撓むことのないテンションスプリング12と、
通常使用時の荷重で撓むことが可能な乗員の乗り心地を
良くするためのS字スプリング35とが配されて、テン
ションスプリング12は、サイドフレーム2に直接架設
され、S字スプリング35は、クリップ17、17を介
してサイドフレーム2に架設されてなる。
【0016】前記受圧部材8は、前記ヘッドレスト支持
部材7の後面部7bの左右方向の中央部の前側FRの面
に、溶接GWにより固設されて垂下されてなる直線部1
4と、該直線部14の下端部から若干前側に曲がった位
置から垂下されてなる曲線部14aとよりなり、前後が
潰されて正面視で略I字状をなす。前記直線部14と前
記曲線部14aとの境部の後部は、図3に示す側面視
で、前側に「く」の字状に折曲される曲折部20を有す
る。該受圧部材8の配設位置は、前記シートバック1に
凭れる乗員による、追突に伴う二次衝撃荷重を受け得る
位置である。
【0017】また、受圧部材8の下端部8aには、合成
樹脂製の受圧部15が配されて、該受圧部材8の下端部
8aを覆ってなり、該受圧部15の後ろ側RRの面に、
前記テンションスプリング12が係合されていて、前記
受圧部材8の下端部8aは、常時前側FRに付勢されて
なる。つまり、前記ヘッドレスト支持部材7の後述する
後面部7bが、前記アッパクロスメンバ10の後述する
ストッパ面10aに当接する方向に常時付勢されてい
る。前記受圧部15の後ろ側RRの面は、摩擦抵抗の少
ない滑面に形成されているので、前記テンションスプリ
ング12が、該滑面上を上下にスライド自在である。
【0018】前記テンションスプリング12は、針金状
に形成されてなり、断面が略真円でも略正多角形でもよ
く、それ自体が回転可能であれば良い。また、図示しな
い乗員の着座荷重では伸長せず、追突に伴う二次衝撃の
荷重でのみ伸長が可能である「ばね力」を有するよう
に、コイルスプリング12aを、前記テンションスプリ
ング12に二カ所介在してなる。
【0019】前記ヘッドレスト支持部材7は、鉄板製
で、左右に延在されてなると共に上面部7aと後面部7
bとが直角状に折り曲げられて、断面逆L字状に形成さ
れてなる。また、前記ヘッドレスト支持部材7は、その
左右端部が、前記後面部7b、7bから前側FRに折り
曲げられた支持部7c、7cが形成され、前記シートバ
ックフレーム4のサイドフレーム2,2の上端部2a,
2aに、段付きボルト5及び回転時の擦れ音や衝撃吸収
のためのブッシュ6により、前後FR,RRに回転自在
にそれぞれ軸支されてなる。
【0020】前記上面部7aそのもの及び前記後面部7
bより前側FRに曲折されて突出したブラケット7dに
は、図5乃至図7に示すように、前記ヘッドレストホル
ダ9が挿通支持される第1、第2貫通孔19、19が、
上下同軸状に左右に離間して形成されてなる。つまり、
上側の第1貫通孔19には、前記ヘッドレストホルダ9
の頭部9aが支持され、下側の第1貫通孔19には、前
記ヘッドレストホルダ9の係合部9bが係合支持されて
なる。
【0021】前記アッパクロスメンバ10は、図1、図
2そして図5に示すように、鉄板製で、左右に延在され
てなると共に上面部10bと、ストッパ面10aとより
一体に形成されてなる。前記上面部10bは、前側FR
が閉じられ且つ後ろ側RRが開口されてなる断面コの字
状をなす。前記ストッパ面10aは、該上面部10bの
下側から壁状に垂下されてなる。前記ストッパ面10a
と上面部10bとの折り曲がり部には、前記受圧部材8
の直線部14が挿入且つ移動可能な前後に長い孔10c
が形成されている。前記上面部10bには、前記ヘッド
レスト3のステー13との干渉を防止する切り欠き10
d、10dが形成されている。
【0022】前記ヘッドレスト支持部材7の後面部7b
の下端部7eは、図3に示すように、前記アッパクロス
メンバ10から垂下されたストッパ面10aに対向した
位置まで垂下されていて、該ストッパ面10aに配され
ている緩衝部材16の第1緩衝部16aに前記ヘッドレ
スト支持部材7の後面部7bの下端部7eが、図3に示
すように、ぶつかって、それ以上の動きが停止される。
つまり、前記ヘッドレスト支持部材7自体の後ろ側RR
への回転防止位置を特定している。
【0023】前記ヘッドレスト支持部材7の後面部7b
には、前記受圧部材8の直線部14が支持されていて、
該ヘッドレスト支持部材7が回転するに伴い受圧部材8
が前記アッパクロスメンバ10のストッパ面10aに近
接したとき、該ストッパ面10aに配されている前記緩
衝部材16の第2緩衝部16bに受圧部材8の後面が、
図7に示すように、ぶつかって、それ以上の動きが停止
される。つまり、前記ヘッドレスト支持部材7自体の前
側FRへの回転防止位置を特定している。前記第2緩衝
部16bは、前記ストッパ面10aへの緩衝部材16の
支持部でもある。
【0024】前記ヘッドレストホルダ9は、前記したよ
うに、前記ヘッドレスト支持部材7に形成された前記第
1,第2貫通孔19,19に係合して支持されてなると
共に前記ヘッドレスト3のステー13を保持する合成樹
脂製の部材である。該ヘッドレストホルダ9には、前記
ステー13の上下位置を適宜移動可能なると共に適宜の
位置で停止可能である周知のストッパ機構を有する。
【0025】前記直線部14は、正面視で垂直状をな
し、該直線部14の保持位置は、前記アッパクロスメン
バ10の後ろ側RRに配されてなるので、自車が追突さ
れたことにより、前記シートバックフレーム4の前側F
Rからの該乗員による荷重、つまり乗員がシートバック
1に前側FRから押し付けられても、該乗員のショルダ
ポイントが、直線部14に干渉しないことになる。
【0026】また、前記受圧部材8は、設置される位置
が図示しない乗員の背中部近傍であり、前側FRに寄り
且つ前後FR,RRに薄く潰して平面状に形成されるこ
とで、上下に所定の幅を有する。
【0027】次に、この実施形態に係る作動を説明す
る。
【0028】前記シートバック1は、常時、図1乃至図
3に示す状態にある。即ち、テンションスプリング12
により受圧部材8の下端部8aの受圧部15が前側FR
に押圧されてなるので、該受圧部材8を支持したヘッド
レスト支持部材7の後面部7bが緩衝部材16を介して
アッパクロスメンバ10のストッパ面10aに当接して
いて、該ヘッドレスト支持部材7に支持されたヘッドレ
ストホルダ9を介してヘッドレスト3が保持されてい
る。
【0029】この状態の前記シートバック1と図示しな
いシートクッションとよりなるシートのシートクッショ
ンに乗員が着座し、前記シートバック1に背中を凭れか
けない運転状態などでは、乗員の頭部とヘッドレスト3
との間には、隙間があり、乗員の背中と受圧部材8との
間にも隙間が形成されている。尤も、該乗員の背中と受
圧部材8との間には、図示しないパッドや表皮部材など
が介在されているので、密着されている。また、着座時
における乗員が、リラックス状態で、シートバック1に
凭れかけると、乗員の背中から加えられた荷重により、
パッド及びS字スプリング35の撓みによって、乗員の
背中を柔らかに受け止めることができる状態にある。従
って、着座感が良いものとなる。勿論、受圧部材8に
は、荷重が加わらない。
【0030】この状態で、自車が追突されると、まず前
側FRへの衝撃荷重となって、乗員はシートバック1か
ら前側FRに投げ出される方向の荷重を受ける。次に、
乗員には、後ろ側RRに移動される荷重、つまり二次衝
撃荷重(二次衝突という)が加わることになる。かかる
二次衝突に伴う衝撃値は、テンションスプリング12の
コイルスプリング12aが伸長を始める荷重以上である
ので、テンションスプリング12のコイルスプリング1
2aが伸張するに伴い、前記受圧部材8の下端部の受圧
部15が、後ろ側RRに移動される。
【0031】前記受圧部材8の下端部の後ろ側RRへの
移動により、ヘッドレスト支持部材7の支持部7c,7
cが、段付きボルト5及びブッシュ6を中心に、図8及
び図9に示すように、前側FRに回転する。前記ヘッド
レスト支持部材7に支持されたヘッドレストホルダ9
が、ヘッドレスト支持部材7と共に前側FRに回転し
て、該ヘッドレストホルダ9に支持されたステー13が
ヘッドレスト3と共に前側FRへ回転制御されることに
なり、乗員の頭部の後ろ側RRに移動することで、乗員
の頭部を確実に保持できることによって、頚部の保護が
可能となる。かかる回転制御は、瞬時に行われることは
勿論である。
【0032】また、かかるヘッドレスト3の回転中心3
aが、サイドフレーム2,2に設けられた段付きボルト
5と同軸であって、かかる段付きボルト5の配設位置
が、シートバック1の後ろ側RRであるので、シートバ
ック1の前側FRに着座した乗員に干渉せず、結果とし
て異物感を与えないことになる。また、受圧部材8に乗
員の二次衝突による荷重が加えられた場合、受圧部材8
は、サイドフレーム2,2の上端部2a,2aを中心に
回転するので、乗員の肩部に干渉しにくい位置にある。
つまり、その分、ヘッドレスト3は、前側FRに移動で
きることになり、乗員の頸部を確実に保持できることに
なる。
【0033】また、シートバック1の図示しないパッド
が受圧部材8の直線部14に食い込むことがないため、
直線部14は、パッドの後面をスムースに移動できるこ
とになり、該直線部14の回転に伴うパッドの上昇UP
は妨げられず、十分ヘッドレスト3の作動量を確保する
ことができる。
【0034】こうして、乗員の背中が、衝撃によって、
後ろ側RRに移動することで、残される挙動をするはず
の乗員の頭部が、ヘッドレスト3の前側FRへの移動に
より、確実に保持されることになる。しかも、この状態
で、前記直線部14の下端部である曲折部20は、前側
に「く」の字状に曲がっているので、受圧部材8が後ろ
側RRに移動した時に、受圧部材8が後ろ側RRに出っ
張らず、後席乗員との空間が確保されることになる。
【0035】また、前記ヘッドレストホルダ9に対し
て、前記ヘッドレスト3のステイ13,13が上下移動
自在に支持されてなるので、体格の異なる乗員の頭部の
位置に適宜ヘッドレスト3を合致させることができる。
【0036】また、シートバック1は、サイドフレーム
2,2と、アッパクロスメンバ10と、ロアクロスメン
バ11とにより方形をなすので、シートバック1の強度
が著しく向上し、二次衝突を受圧する受圧部材8を支持
するヘッドレスト支持部材7が変形するような支障を来
すようなことがない。
【0037】また、前記受圧部材8は、テンションスプ
リング12により、前側FRに付勢されてなると共に着
座荷重では伸長せず、追突に伴う衝撃荷重でのみ伸長可
能なるので、通常時の乗員の着座やリラックス状態にお
いては、該乗員の背中による背凭れ荷重に対応してテン
ションスプリング12が伸長せず、S字スプリング35
により快適に乗員の背中部を保持できることになる。ま
た、追突による二次衝突による荷重が加わった時には、
テンションスプリング12のコイルスプリング12aが
伸張することが可能であるので、受圧部材8が移動する
ことに支障を与えないことになり、確実に移動できる。
【0038】二次衝突により、ヘッドレスト3が前側F
Rに回転して乗員の頸部を保護可能なる状態になった
時、アッパクロスメンバ10のストッパ面10aに支持
された緩衝部材16の第2緩衝部16bに、前記ヘッド
レスト支持部材7に支持された受圧部材8がぶつかるこ
とにより、ヘッドレスト3の前側FRへの回転角度を制
限できるので、異常にヘッドレスト3が前側FRに回転
してしまう不具合の発生は阻止される。つまり、一つの
緩衝部材16でもって、ヘッドレスト3の立設停止位置
及び前側回転停止位置が決まるため、製造原価が安価と
なる。また、位置精度が出しやすくなる。
【0039】また、前記テンションスプリング12が受
圧部材8に沿って上下スライド自在であるので、テンシ
ョンスプリング12の応力が低下し、反力が少ないこと
になり、ヘッドレスト支持部材7の回転がよりスムース
になる。
【0040】前記受圧部材8の受圧部15が合成樹脂製
なので、テンションスプリング12がスライドする際に
スムースに上下動できるし、擦れ音が発生しない。
【0041】追突に伴う衝撃荷重を受け得る位置である
乗員の背中に相当する受圧部材8が、正面視で略I字状
であるので、突起部が存在せず、その分、受圧用の作動
板などが不用となり、安価であると共に受圧部材8が1
本だけであり、著しい軽量化が図れる。
【0042】前記ヘッドレスト3を支持したヘッドレス
トホルダ9を支持したヘッドレスト支持部材7が、上面
部7aと後面部7bとブラケット7dとにより一体に形
成されてなるので、個々の部材の支持手段を不要とし、
支持することによって生じるひずみの発生がないことに
なる。従って、ヘッドレスト3のステー13の操作力に
バラツキが生ぜず、常に安定した操作力のヘッドレスト
を得られる。
【0043】前記ヘッドレスト支持部材7の第1貫通孔
19と、第2貫通孔19とが、一体のヘッドレスト支持
部材7に形成されてなるので、両貫通孔19,19の中
心位置が確実に直線上に形成されてなり、ヘッドレスト
3を上下動させる際にスムースに上下動できるし、擦れ
音が発生しない。
【0044】前記作動説明で、乗員の頭部が、ヘッドレ
スト3の移動により、確実に保持されるとしたが、ヘッ
ドレスト3の移動と、シートバック1の移動とは、相対
的なものであり、乗員の背中によってシートバック1が
後ろ側RRに移動しても、乗員の頭部に対してヘッドレ
スト3が移動せず、その位置に保持されることで、乗員
の頭部が保護されるものと説明されるものも含むもので
ある。
【0045】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、ヘッド
レストを支持したヘッドレストホルダを支持したヘッド
レスト支持部材が、上面部と後面部とブラケットにより
一体に形成されてなるので、個々の部材の支持手段を不
要とし、支持することによって生じるひずみの発生がな
いことになる。従って、ヘッドレストのステーの操作力
にバラツキが生ぜず、常に安定した操作力のヘッドレス
トを得られる。
【0046】請求項2に記載の発明によれば、前記ヘッ
ドレスト支持部材の第1貫通孔と、第2貫通孔とが、一
体のヘッドレスト支持部材に形成されてなるので、両貫
通孔の中心位置が確実に直線上に形成されてなり、ヘッ
ドレストを上下動させる際にスムースに上下動できる
し、擦れ音が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るシートバックを示
す側面図。
【図2】図1の拡大側面図。
【図3】図2の要部拡大断面図。
【図4】図1の正面図。
【図5】図1及び図4の分解斜視図。
【図6】図5のヘッドレスト支持部材を下側から見た分
解斜視図。
【図7】図6の要部の組立後の断面図。
【図8】図1の作動後における側面図。
【図9】図8の要部拡大断面図。
【符号の説明】
1 シートバック 2 サイドフレーム 2a サイドフレームの上端部 3 ヘッドレスト 4 シートバックフレーム 5,6 回転ヒンジ 7 ヘッドレスト支持部材 8 受圧部材 9 ヘッドレストホルダ 10 アッパクロスメンバ 13 ヘッドレストステー 15 受圧部 19 貫通孔(支持部) FR 前側 RR 後ろ側 UP 上側 LWR 下側

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両側部に少なくともサイドフレームを有
    するシートバックフレームと、該サイドフレームの上端
    部間に前後に回転自在に架設されてなるヘッドレスト支
    持部材と、該ヘッドレスト支持部材に支持されてなると
    共に追突に伴う衝撃荷重を受け得る位置に配されてなる
    受圧部材と、前記ヘッドレスト支持部材に支持されてな
    るヘッドレストホルダによって上下移動自在に支持され
    てなるヘッドレストとより少なくとも構成されてなる自
    動車用シートバックであって、 前記ヘッドレスト支持部材は、上面部と後面部とより断
    面逆L字状に形成されてなると共に前記前記後面部の下
    端部より突出したブラケット及び前記上面部に、前記ヘ
    ッドレストホルダを支持する支持部を形成してなること
    を特徴とする自動車用シートバック。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の自動車用シートバック
    であって、 前記支持部は、前記ヘッドレストホルダの上端部を支持
    可能なるように前記ヘッドレスト支持部材の上面部に形
    成されてなる第1貫通孔と、前記ヘッドレストホルダの
    下端部を係合可能なるように前記ヘッドレスト支持部材
    のブラケットに形成されてなる第2貫通孔とよりなるこ
    とを特徴とする自動車用シートバック。
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