JP2002137598A - 転写フィルム用離型剤組成物および転写フィルム - Google Patents

転写フィルム用離型剤組成物および転写フィルム

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JP2002137598A JP2000338940A JP2000338940A JP2002137598A JP 2002137598 A JP2002137598 A JP 2002137598A JP 2000338940 A JP2000338940 A JP 2000338940A JP 2000338940 A JP2000338940 A JP 2000338940A JP 2002137598 A JP2002137598 A JP 2002137598A
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Shigekazu Takahashi
茂和 高橋
Shigeki Sugisaka
茂揮 杉坂
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 離型性、耐溶剤性、耐熱性に加え、帯電防止
性をも兼ね備えた転写フィルム用離型剤組成物、および
該離型剤組成物を塗布して離型剤層を形成した転写フィ
ルムを提供すること 【解決手段】 結着樹脂の主成分として4級アンモニウ
ム塩型カチオン性樹脂とアミノ樹脂を含有する転写フィ
ルム用離型剤組成物を、支持体フィルムの転写層とは反
対側の面に塗布して離型剤層を設けることにより、上記
課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、離型性と帯電防止
性の両性能を兼ね備えた転写フィルム用離型剤組成物、
およびこれを基材フィルムの転写層とは反対側の面に塗
布して形成した離型剤層を有する転写フィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】プラスチック、金属、ガラスの直接印刷
しにくい物体の表面に文字、記号、画像等を含む絵柄層
を形成する場合、転写フィルムを利用する方法が従来か
ら一般的に広く行われている。これは、支持体フィルム
の片面に絵柄層を有する転写層を形成した転写フィルム
を前記物体表面に密着させ、転写フィルムの背面から加
熱して転写層を熱転写させる方法である。転写フィルム
の代表的な構成は、支持体フィルム上に必要に応じて離
型剤層(1)を設け、その上に剥離層、絵柄層、及び接
着剤層がこの順に形成された転写層を設けたものであ
る。転写する絵柄に対しより高い美粧性を付与する目的
で、絵柄層と接着層との間にアンカー層を介してアルミ
ニウム蒸着層を設け、転写層に金属光沢を付与すること
もある。またアンカー層とアルミニウム蒸着層との間
に、マスクとして所望の形状の水溶性プライマー層を設
け、アルミニウム蒸着後該水溶性プライマー層と共にア
ルミニウム蒸着層を流水で除去することにより、転写層
の任意の部分に、所望の形状で金属光沢を有するアルミ
ニウム蒸着パターンを形成することも行われている。
【0003】転写フィルムの転写層をより低温で高速に
転写するためには、一般に接着剤成分としてより軟化点
の低い樹脂を使用する。この場合、転写フィルム製造時
にこれをロール状に巻き取った際、接着剤層と支持体フ
ィルムの背面とが密着するため、ブロッキングを起こし
やすい。この対策として、支持体フィルムの転写層とは
反対側の面に離型剤層(2)を設ける。この離型剤層
(2)は、製造時の耐ブロッキング性のほかにも、巻き
取り時に転写層に微量残留している溶剤に対する耐溶剤
性、および熱転写工程時に熱ロールや金型と200℃以
上の温度で接触するので耐熱性も要求される。
【0004】一方、転写フィルムの製造工程、あるいは
転写工程においては、静電気が発生するため、転写層
中、あるいは転写層と被転写体との間に雰囲気中のチリ
が混入するという問題もある。この問題の解決策として
は、転写フィルムを構成するいずれかの層に帯電防止剤
を含有させるか、あるいは転写層中に新たに一層帯電防
止層を設けるか、あるいは非転写性の離型層として支持
体フィルムの転写層を設ける反対面に帯電防止層を設け
る方法がある。帯電防止剤としてはインジウム、スズ、
あるいはチタン等のそれ自身導電性を有する金属酸化物
微粒子、あるいは雰囲気中の水分を利用し導電性を発揮
する高分子電解質や界面活性剤等が知られている。
【0005】金属酸化物微粒子を添加する場合は、帯電
防止効果は大きいが、金属酸化物微粒子自体コストが非
常に高く、転写フィルム用途には特別な場合を除いては
ほとんど使用されていない。高分子電解質や界面活性剤
をそのまま用いた場合は、耐ブロッキング性、耐溶剤
性、耐水性に劣り、上記アルミニウム蒸着パターンを設
ける際の水洗工程で帯電防止性能が低下するという欠点
がある。転写層中にこれらを添加したり、支持体フィル
ムの転写層側に帯電防止層を設けた場合、転写に関わる
諸物性への影響は避けられない。理想的には離型剤層
(2)に帯電防止機能を持たせることであるが、従来使
用されている離型剤には、耐ブロッキング性、耐溶剤
性、耐熱性、および帯電防止性を同時に満足するものは
ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、離型性、耐
溶剤性、耐熱性に加え、帯電防止性をも兼ね備えた転写
フィルム用離型剤組成物、および該離型剤組成物を塗布
して離型剤層を形成した転写フィルムを提供することを
解決すべき課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、結着樹脂
の主成分として4級アンモニウム塩型カチオン性樹脂
(A)(以下、単に樹脂(A)という)とアミノ樹脂
(B)(以下、単に樹脂(B)という)を含有する転写
フィルム用離型剤組成物(以下、単に離型剤組成物とい
う)を、支持体フィルムの転写層とは反対側の面に塗布
して離型剤層を設けることにより、上記課題を解決し
た。すなわち、高分子電解質である樹脂(A)をそのま
ま用いた場合は、帯電防止性は得られるものの、上記の
ように耐ブロッキング性、耐溶剤性、耐水性が不十分で
ある。しかしながら、樹脂(A)と樹脂(B)とを併用
することによりこれらの欠点が大幅に改善され、離型
性、耐溶剤性、耐熱性に加え、帯電防止性をも兼ね備え
た離型剤層が得られる。
【0008】樹脂(A)は、α,β不飽和二重結合を有
する3級アミンを必須単量体成分として含有する共重合
体を4級アンモニウム塩化したものであり、該3級アミ
ン単量体としては、たとえばN−ジアルキル置換(メ
タ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレ
ート等を挙げることができる。窒素原子の置換基はいず
れも、C1〜C6のアルキル基であることが好ましい。
【0009】上記3級アミン単量体と共重合させる単量
体としては、たとえば(メタ)アクリル酸、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、エチレン、プロピレン、
酢酸ビニル、メチルビニルエーテル、スチレン、アクリ
ロニトリル等を挙げることができる。上記単量体を、公
知慣用の方法によって共重合させる。この場合、3級ア
ミン単量体の配合量は、全単量体に対して5〜40mo
l%が好ましく、より好ましくは10〜35mol%、
さらに好ましいのは15〜30mol%である。5mo
l%未満の場合は十分な離型性と帯電防止性が得られ
ず、40mol%を超えると、共重合体を4級アンモニ
ウム塩化したときに他の樹脂との相溶性が低下する。
【0010】本発明における樹脂(A)の好ましい分子
量は1000〜100000、さらに好ましくは500
0〜80000、最も好ましいのは5000〜5000
0である。樹脂(A)の分子量が1000未満の場合に
は耐溶剤性、耐ブロッキング性、および耐熱性が低下す
る。また部分金属蒸着領域を形成するためには水洗工程
が必要となるが、樹脂(A)の分子量が低い場合は耐水
性に劣るため帯電防止性が低下する。樹脂(A)の分子
量が100000を越える場合、他の樹脂との相溶性が
低下する。また塗工液の粘度が高くなりすぎ、取扱いや
塗工に困難を生ずる。
【0011】上記共重合体の3級アミンを4級アンモニ
ウム塩化する化合物としては、ハロゲン化アルキル、ハ
ロゲン化ベンジル、脂肪族硫酸エステル等、公知の化合
物を使用することができる。
【0012】結着樹脂の主成分として、樹脂(A)とと
もに樹脂(B)を使用することによって、離型剤層の耐
溶剤性、耐ブロッキング性、および耐熱ブロッキング性
が格段に向上する。本発明で使用する樹脂(B)として
は、たとえばメチロール化メラミン、メチロール化ベン
ゾグアナミン、メチロール化尿素等のメチロール化アミ
ノ化合物、およびその一部縮合物、前記メチロール化ア
ミノ化合物のアルキルエーテル、およびその一部縮合物
が挙げられる。前記アルキルエーテルのアルキル基とし
ては、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、あるいはイソブチル基等を挙げ
ることができる。離型剤組成物に配合する樹脂(A)と
樹脂(B)の質量比は20/80〜50/50の範囲が
好ましい。さらに好ましくは20/80〜40/60、
最も好ましいのは25/75〜40/60である。この
比が20/80未満の場合、表面抵抗値が高くなり充分
な帯電防止効果が得られない。また50/50を越える
場合、耐溶剤性、耐ブロッキング性、および耐熱ブロッ
キング性が低下する。
【0013】離型剤組成物に、側鎖および/または分子
鎖末端に樹脂(B)との反応性を有する、たとえば水酸
基、カルボキシル基、エポキシ基等の官能基をもったア
ルキッド樹脂、トリアジン系ポリオール、エポキシ樹
脂、ポリエステル、アクリル樹脂の群から選ばれる少な
くとも一種の反応性樹脂(C)(以下、樹脂(C)と略
す)を配合し、該組成物を基材に塗布後、樹脂(B)と
熱硬化反応させることにより、さらに高い耐溶剤性、耐
ブロッキング性、および耐熱ブロッキング性を有する離
型剤層が得られる。この場合の、樹脂(B)と樹脂
(C)の質量比は99/1〜70/30であることが好
ましく、さらに好ましくは99/1〜80/20であ
る。この比率が99/1を超えるときは、樹脂(C)を
配合したことによる顕著な効果が現れず、また70/3
0未満の場合は、逆に耐溶剤性・耐ブロッキング性・耐
熱ブロッキング性が低下する傾向にある。
【0014】離型剤組成物の溶剤は、一般に使用されて
いる有機溶剤を使用できるが、溶解性の面から好ましく
は、ペンタン、シクロペンタン、メチルシクロペンタ
ン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ン、エチルシクロヘキサン、イソホロン、ヘプタン、オ
クタン、ノナン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤、ト
ルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン等の芳
香族炭化水素系溶剤、またはメタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、2−ブ
タノール、イソブタノール、アミルアルコール、イソア
ミルアルコール、2−メトキシ−1−プロパノール、2
−エトキシ−1−プロパノール、メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ、ノルマルプロピルセロソルブ、イソプ
ロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ダイアセトンア
ルコール等のアルコール系あるいはアルコール・エーテ
ル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢
酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ア
ミル、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、酢酸シクロヘキ
シル、酢酸−2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸
−2−メトキシプロピル、酢酸−2−エトキシプロピル
等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、
ジエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、エチルブチルケトン、ジノルマルプロピルケ
トン、ジイソプロピルケトン、ジブチルケトン、ジイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサ
ノン等のケトン系溶剤を、単独あるいは適宜混合して使
用する。
【0015】本発明においては、支持体フィルムの片面
に転写層を形成し、これとは反対側の面に樹脂(A)と
樹脂(B)を含有する上記離型剤組成物を塗布し、離型
剤層を形成する。該離型層の塗布方法としては、例えば
グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法等、
公知の各種塗布方法を用いることができる。塗布する際
に、必要に応じて酸触媒を添加し、塗布後焼き付けを行
う事もできる。離型剤組成物の塗布量は、固形分0.1
〜3.0g/m2が好ましく、さらに好ましくは0.5
〜2.0g/m2である。
【0016】支持体フィルムとしては、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタ
レート等を使用することができるが、好ましくはポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタ
レートである。
【0017】支持体フィルムの片面に上記剥離剤層を形
成した後、該離型剤層とは反対側の面に、公知の方法で
転写層を形成する。以下に、転写フィルムの一般的な作
成法を説明する。支持体フィルムの離型剤層を設けた面
とは反対側の面に、アクリル系剥離剤をグラビアコート
法にて塗布し、80℃の温風で蒸発乾燥し、固形分で
1.5g/m2の剥離層を設ける。次に該剥離層上にア
クリル系グラビアインキを用いて任意の絵柄をグラビア
印刷し、80℃の温風で乾燥して絵柄層を設ける。さら
に、絵柄層の全面にグラビアコート法でアクリル系接着
剤を塗布し、80℃の温風で乾燥し、固形分質量が1.
5g/m2となるように接着剤層を設ける。
【0018】上記は転写フィルムの基本的構成であり、
必要に応じてアルミニウム蒸着層など上記以外の層を加
えることもできる。また各層の塗布、印刷方法は例えば
グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法等の
公知の各種塗布方法やグラビア印刷、オフセット印刷、
シルクスクリーン印刷、フレキソ印刷、等の公知の各種
印刷方法を用いて行うことができる。必要であれば複数
の方式を併用することも可能である。
【0019】
【実施例】以下、実施例および比較例を用いて本発明を
さらに具体的に説明する。特に断らない限り%および部
は、それぞれ質量%および質量部を表す。
【0020】 (実施例1) 樹脂(A)(4級アンモニウム塩型カチオン性樹脂;第一工業製薬製 「レオレックス AS−170」、分子量:約10000) 3 0部 樹脂(B)(アミノ樹脂;日立化成工業製「メラン X81」) 70 部 上記樹脂混合物を、トルエン:メタノール=1:1の混
合溶剤に溶解し、固形分濃度を20%とした。この溶液
にパラトルエンスルフォン酸5%を加えて離型剤組成物
を得た。
【0021】 (実施例2) 樹脂(A)(4級アンモニウム塩型カチオン性樹脂;第一工業製薬製 「レオレックス AS−170」、分子量:約10000) 3 0部 樹脂(B)(アミノ樹脂;日立化成工業製「メラン X81」) 63 部 樹脂(C)(アルキッド樹脂;大日本インキ化学工業製 「バーノック D150−70」) 7部 (樹脂(B):樹脂(C)=90:10) 上記樹脂混合物を使用した以外は、実施例1と同様にし
て離型剤組成物を得た。
【0022】(実施例3)樹脂(A)に分子量約500
の4級アンモニウム型カチオン性化合物を使用した以外
は、実施例1と同様にして離型剤組成物を得た。
【0023】(実施例4)樹脂(A)と樹脂(B)の混
合質量比率を10:90とした以外は実施例1と同様に
して離型剤組成物を得た。
【0024】(実施例5)樹脂(A)と樹脂(B)の混
合質量比率を60:40とした以外は実施例1と同様に
して離型剤組成物を得た。
【0025】 (実施例6) 樹脂(A)(4級アンモニウム塩型カチオン性樹脂;第一工業製薬製 「レオレックス AS−170」、分子量:約10000) 3 0部 樹脂(B)(アミノ樹脂;日立化成工業製「メラン X81」) 42 部 樹脂(C)(アルキッド樹脂;大日本インキ化学工業製 「バーノック D150−70」) 28部 (樹脂(B):樹脂(C)=60:40) 上記樹脂混合物を使用した以外は、実施例1と同様にし
て離型剤組成物を得た。
【0026】(比較例1)樹脂(A)の代わりに、ポリ
エチレンオキサイド型ノニオン製高分子化合物(住友精
化製「アクアコークTQW−7」)を使用した以外は実
施例1と同様にして離型剤組成物を得た。
【0027】(比較例2)樹脂(A)30部および樹脂
(B)70部の代わりに、樹脂(A)のみを100部使
用した以外は、実施例1と同様にして離型剤組成物を得
た。
【0028】(比較例3)樹脂(A)30部および樹脂
(B)70部の代わりに、樹脂(B)のみを100部使
用した以外は、実施例1と同様にして離型剤組成物を得
た。
【0029】上記実施例1〜6、および比較例1〜3の
離型剤組成物を、厚さ25μmのポリエステルフィルム
(東洋紡績製「E5102」)の片面に、固形分質量が
1.0g/m2となるように塗布し、180℃で20秒
間焼き付け処理して離型剤層を形成した。次いで離型剤
層とは反対側の面に、転写フィルム用接着剤(大日本イ
ンキ化学工業製「TS−1280 透明メジューム」)
を、固形分質量が約2g/m2 となるように塗布して接
着剤層を形成し、耐溶剤性、耐ブロッキング性、耐熱ブ
ロッキング性、および表面電気抵抗値の試験サンプルと
した。
【0030】(比較例4)厚さ25μmのポリエステル
フィルム(東洋紡績製「E5102」)の片面に接着剤
層のみを、上記試験サンプルと同一の条件で設け、耐ブ
ロッキング性および表面電気抵抗値の試験サンプルとし
た。上記試験サンプルを使用して、以下の方法と評価基
準により、耐溶剤性、耐ブロッキング性、耐熱ブロッキ
ング性、および表面電気抵抗値を試験し、結果を評価し
た。
【0031】<耐溶剤性>メチルエチルケトンを充分含
ませた脱脂綿で、試験サンプルの離型剤層を擦る。離型
剤層が溶剤に侵されて曇りが生じるまでの擦った回数を
比較した。100回以上が好ましい。
【0032】<耐ブロッキング性>2枚の同一試験サン
プルの接着剤層と離型剤層を密着させ、50℃、1.0
MPaの加圧下、24時間圧着した。ブロッキングの有
無を目視判定し、◎、○、および×の3段階評価で、◎
と○を耐熱ブロッキング性を有するものとした。
【0033】<耐熱ブロッキング性>2枚の同一試験サ
ンプルの離型剤層を密着させ、220℃、0.1MPa
の加圧下、5秒間圧着した。ブロッキングの有無を目視
判定し、◎、○、および×の3段階評価で、◎と○を耐
熱ブロッキング性を有するものとした。
【0034】<表面抵抗値>試験サンプルの離型剤層表
面の電気抵抗値を、デジタル超高抵抗計(アドバンテス
ト社製「R8340」)を用い、25℃、湿度65%R
H、印加電圧300Vの条件で測定した。また試験サン
プルを40℃の温水中に24時間浸漬、水洗した後、同
様に離型剤層表面の電気抵抗値を測定した。抵抗値の常
用対数値(logΩ)が12以下で、かつ水洗前後の差
が2以内を、帯電防止性を有するものとした。上記各試
験の結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】[発明の効果]表1に示した結果から明ら
かなように、本発明の転写フィルム用離型剤組成物を塗
布して離型剤層を設けた場合は、耐溶剤性、耐ブロッキ
ング性、耐熱ブロッキング性、および帯電防止性のすべ
てにおいて優れているのに対して、比較例1では耐ブロ
ッキング性および耐熱ブロッキング性には優れているも
のの、耐溶剤性と帯電防止性に劣る。比較例2ではすべ
てにおいて劣っている。比較例3では耐溶剤性、耐ブロ
ッキング性、および耐熱ブロッキング性には優れている
が、帯電防止性に劣る。支持体フィルムの片面に転写層
を有し、該転写層とは反対側の面に本発明の転写フィル
ム用離型剤組成物を塗布して離型剤層を設けた転写フィ
ルムは、製造時あるいは転写工程時にブロッキングを起
こさず、また帯電防止性を有しているので、チリや埃の
吸着による不良を大幅に削減することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C08L 61/20 (C08L 61/20 101:02) 101:02) (C08L 61/20 (C08L 61/20 101:00) 101:00) Fターム(参考) 3B005 EB01 EB10 FE39 FG04X FG06X FG07X FG08X FG20X 4F100 AK25C AK35C AK41C AK53C AK54C AK80C AL05C AR00B AT00A BA03 BA07 BA10B BA10C EC04B EH462 JA07C JB07 JG03 JJ03 JL14 JL14C YY00C 4J002 AA003 AA072 BG003 BG072 BG122 CC131 CC161 CC181 CC191 CD003 CF013 EU186 GF00 GT00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂として4級アンモニウム塩型カ
    チオン性樹脂(A)とアミノ樹脂(B)を含有すること
    を特徴とする転写フィルム用離型剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記樹脂(A)の分子量が1000〜1
    00000であることを特徴とする請求項1に記載の転
    写フィルム用離型剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記樹脂(A)と前記樹脂(B)の質量
    比が20/80〜50/50であることを特徴とする請
    求項1または2に記載の転写フィルム用離型剤組成物。
  4. 【請求項4】 結着樹脂として、側鎖および/または分
    子鎖末端に前記樹脂(B)との反応性を有する官能基を
    もったアルキッド樹脂、トリアジン系ポリオール、エポ
    キシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂の群から選
    ばれる少なくとも一種の反応性樹脂(C)を含有するこ
    とを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の転写
    フィルム用離型剤組成物。
  5. 【請求項5】 前記樹脂(B)と前記樹脂(C)の質量
    比が99/1〜70/30であることを特徴とする請求
    項4に記載の転写フィルム用離型剤組成物。
  6. 【請求項6】 支持体フィルムの片面に少なくとも転写
    層を有し、これとは反対側の面に離型剤層を有する転写
    フィルムにおいて、該離型剤層が、請求項1から5のい
    ずれかに記載の転写フィルム用離型剤組成物を塗布して
    形成されたことを特徴とする転写フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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