JP2002129094A - 塗料用樹脂組成物 - Google Patents
塗料用樹脂組成物Info
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Abstract
料製造時においても分散ペーストの発色性、透明性を維
持し、高仕上がり性の塗膜を有することが可能な塗料用
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】セルロースアセテートブチレート(i)と
一分子中にイソシアネート基とビニル基を有する化合物
(ii)を反応させて得られるビニル基含有セルロースア
セテートブチレート(a)50〜90重量%、4級アン
モニウム塩基含有ビニルモノマー(b)0.05〜5.
0重量%、その他の重合性ビニルモノマー(c)45〜
9.95重量%を含む混合体を共重合せしめてなる4級
アンモニウム塩基含有変性ビニル系共重合体(A)を含
む塗料用樹脂組成物。
Description
燥性、硬度に優れた塗膜を形成しうる、特にベースコー
ト用として有用な塗料用樹脂組成物に関する。
業機械、建造物、構築物、家具(鋼製も含む)等の塗
装、補修に際し、アクリルラッカ−、アクリルウレタン
塗料、及びアミノアクリル樹脂塗料などが用いられてお
り、特に自動車補修用塗料の分野では、常温乾燥性の点
から、アクリルラッカ−、アクリルウレタン塗料が主に
用いられている。この分野においては、ソリッド仕上げ
やメタリック仕上げ塗装があるが、近年、光輝顔料を含
むメタリックベ−ス塗料、及びクリヤ−塗料を塗り重ね
るメタリック仕上げが主流になっており、そのベ−スコ
−トとしてラッカ−タイプの塗料が用いられる場合に
は、該ベ−スコ−トの乾燥性の点からポリエステル樹脂
とセルロ−スアセテ−トブチレ−ト(CAB)をブレン
ドしたもの、アクリル樹脂にポリエステル樹脂とCAB
をブレンドしたもの等をビヒクル主成分とした塗料が採
用されてきた。しかしながら、各成分の相溶性が不十分
であるためにソリッド原色塗料の分散性が低下し、透明
性などの仕上り性に悪影響を及ぼしたり、またメタリッ
クベ−スにおいてはフキムラ、モドリムラが生じてやは
り仕上り性が低下するなどの不具合があった。
12−178500号公報にCABのグラフト共重合
体、ポリエステル樹脂、及びアクリル樹脂を特定割合で
使用してなる組成物が開示されている。この方法では、
各成分の相溶性が向上し、メタリックベ−スにおいても
フキムラ、モドリムラが生じることなく、良好な仕上り
性を有するが、ソリッド原色において、顔料分散ペース
トの発色性、及び透明性が良好であってもCABのグラ
フト共重合体の組成によっては、塗料製造時に透明性、
発色性が損なわれる(色安定性不良)という問題点があ
った。特に顔料としてカーボンブラック等の黒色顔料を
使用した場合、その傾向が顕著であった。
を解決すべく鋭意検討した結果、CABのグラフト共重
合体に極性基として4級アンモニウム塩基、及びウレタ
ン結合を導入することにより上記した課題を解決するこ
とを見出し、本発明に至った。
中にイソシアネート基とビニル基を有する化合物(ii)
を反応させて得られるビニル基含有セルロースアセテー
トブチレート(a)50〜90重量%、4級アンモニウ
ム塩基含有ビニルモノマー(b)0.05〜5.0重量
%、その他の重合性ビニルモノマー(c)45〜9.9
5重量%を含む混合体を共重合せしめてなる4級アンモ
ニウム塩基含有変性ビニル系共重合体(A)を含む塗料
用樹脂組成物、 2、 セルロースアセテートブチレート(i)の数平均
分子量が20,000〜100,000である1項に記
載の塗料用樹脂組成物、 3、 ビニル基含有セルロースアセテートブチレート
(a)がセルロースアセテートブチレート(i)量に対
して一分子中にイソシアネート基と重合性不飽和基を有
する化合物(ii)を1〜6重量%反応させて得られるも
のである1項または2項に記載の塗料用樹脂組成物、 4、 その他の重合性ビニルモノマー(c)が、メチル
(メタ)アクリレート及び/またはエチル(メタ)アク
リレートを該重合性ビニルモノマー(c)全量中に75
〜100重量%含む1項ないし3項のいずれか1項に記
載の塗料用樹脂組成物、 5、 その他の重合性ビニルモノマー(c)が、炭素数
が1〜4のアルキル基を有するヒドロキシ(メタ)アク
リレートを該重合性ビニルモノマー(c)全量中に0〜
25重量%含む1項ないし4項のいずれか1項に記載の
塗料用樹脂組成物、 6、 4級アンモニウム塩基含有変性ビニル系共重合体
(A)が下記式(1)で表される4級アンモニウム塩基
を該変性ビニル系共重合体(A)固形分に対して0.0
01〜0.05mol/Kg含有する1項ないし5項の
いずれか1項に記載の塗料用樹脂組成物、
ルキル基を示す。) 7、 4級アンモニウム塩基含有変性ビニル共重合体
(A)の1級水酸基価が、該共重合体固形分に対し0.
1〜25mgKOH/gである1項ないし6項のいずれ
か1項に記載の塗料用樹脂組成物、 8、 4級アンモニウム塩基含有変性ビニル共重合体
(A)が、活性水素を有しない有機溶剤にセルロースア
セテートブチレート(i)を溶解し、該セルロースアセ
テートブチレート(i)の水酸基と一分子中にイソシア
ネート基と重合性不飽和基を有する化合物(ii)のイソ
シアネート基を反応させて得られるビニル基含有セルロ
ースアセテートブチレート(a)溶液に、4級アンモニ
ウム塩基含有ビニルモノマー(b)、その他の重合性ビ
ニルモノマー(c)を含むビニルモノマー混合体を重合
開始剤と共に滴下して共重合することにより製造される
ものである1項に記載の塗料用樹脂組成物、に関する。
塩基含有変性ビニル系共重合体(A)は、セルロースア
セテートブチレート(i)と一分子中にイソシアネート
基とビニル基を有する化合物(ii)を反応させて得られ
るビニル基含有セルロースアセテートブチレート(a)
50〜90重量%、4級アンモニウム塩基含有ビニルモ
ノマー(b)0.05〜5.0重量%、及びその他の重
合性ビニルモノマー(c)9.95〜45重量%を含む
混合体を共重合せしめてなるものである。
は、セルロ−スの部分アセチル化物をさらにブチルエス
テル化して得られるセルロ−ス誘導体であり、好ましく
はアセチル基含有量が一般に1〜30重量%で、ブチル
基含有量が一般に16〜60重量%である。具体的に
は、例えば「CAB−381−0.5」、「CAB−3
81−0.1」、「CAB−381−2.0」、「CA
B−551−0.2」(いずれも米国イ−ストマン・コ
ダック社製、商品名)などが例示できる。
ブチレート(i)の数平均分子量は20,000〜10
0,000の範囲が好ましい。20,000未満では塗
料製造時における色安定性が低下し、一方、100,0
00を超えると後述の他の樹脂との相溶性が不良となり
好ましくない。
有する化合物(ii)は、例えば、イソシアナトエチルア
クリレート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベ
ンジルイソシアネート等のイソシアネート基含有ビニル
モノマー、あるいはイソシアネート基を2個有する化合
物とヒドロキシル基含有ビニルモノマーを等モルで付加
反応して得られた生成物等が使用できる。
ては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリ
メチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジ
イソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、
1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレ
ンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネートなどの脂肪族系ジイソシアネート化合物、イ
ソホロンジイソシアネート、4,4′−メチレンビス
(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキ
サン−2,4−(又は−2,6−)ジイソシアネート、
1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,2−シ
クロヘキサンジイソシアネート等の脂環式系ジイソシア
ネート化合物、キシリレンジイソシアネート、メタキシ
リレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシ
アネート化合物が挙げられる。
は、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シブチル(メタ)アクリレートなどのアクリル酸または
メタクリル酸のC2〜C8 ヒドロキシアルキルエステル
が挙げられる。
含有ビニルモノマーの反応は、必要に応じて、溶剤、ウ
レタン化触媒の存在下で反応温度80〜95℃で行うこ
とができる。
ート(a)は、セルロースアセテートブチレート(i)
量に対し、上記一分子中にイソシアネート基とビニル基
を有する化合物(ii)を1〜6重量%反応させて得られ
るものが好適である。該化合物(ii)の量が1重量%未
満では、成分(A)中に導入されるウレタン結合が減少
するために塗料製造時に色安定性が低下し、一方、6重
量%を超えると分子量が大きくなるために合成時、ゲル
化するために好ましくない。
(b)は、例えば、2−(メタクリロイルオキシ)エチ
ルトリメチルアンモニウムクロライド、2−(メタクリ
ロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムブロマイ
ド、メタクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、メタクリロイルアミノプロピルトリメ
チルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウ
ム(メタ)アクリレート、テトラメチルアンモニウム
(メタ)アクリレート、トリメチルベンジルアンモニウ
ム(メタ)アクリレート、メタクリロイルオキシエチル
トリメチルアンモニウムジメチルホスフェートなどが挙
げられる。
従来公知のビニルモノマ−類から1種又は2種以上選択
されてなるものであり、例えばメチル(メタ)アクリレ
−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、ブチル(メタ)ア
クリレ−ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレ−ト、イソボルニル(メタ)アクリレ
−トなどのアクリル酸、もしくはメタクリル酸のアルキ
ルエステル、もしくはシクロアルキルエステル;2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレ−トなどの水酸基含有ビニルモノ
マ−;(メタ)アクリル酸、スチレン、ビニルトルエ
ン、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)
アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレ−ト、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレ−トなどが挙げら
れる。
マー(c)として、メチル(メタ)アクリレート及び/
またはエチル(メタ)アクリレートが該重合性ビニルモ
ノマー(c)全量中に75〜100重量%含まれること
がセルロ−スアセテ−トブチレ−ト(i)との相溶性や
塗膜の硬度の点から好適である。メチルメタクリレ−ト
及び/又はエチルメタクリレ−トの使用比率が75重量
%未満では、該セルロ−スアセテ−トブチレ−ト(i)
との相溶性が低下し、ビニル変性が困難になり、ワニス
の濁りを生じる恐れがあるので望ましくない。
(c)として、炭素数が1〜4のアルキル基を有するヒ
ドロキシ(メタ)アクリレートを該重合性ビニルモノマ
ー(c)全量中に0〜25重量%含むことが好適であ
る。炭素数が1〜4のアルキル基を有するヒドロキシ
(メタ)アクリレートが25重量%を超えるとセルロー
スアセテートブチレート(i)との相溶性が低下し、ビ
ニル変性が困難になり、ワニスの濁りを生じる恐れがあ
るので好ましくない。
チレート(a)、4級アンモニウム塩基含有ビニルモノ
マー(b)、及びその他の重合性ビニルモノマー(c)
の共重合の比率は、ビニル基含有セルロースアセテート
ブチレート(a)が50〜90重量%、好ましくは60
〜85重量%、4級アンモニウム塩基含有ビニルモノマ
ー(b)が0.05〜5.0重量%、好ましくは0.1
〜2.5重量%、及びその他の重合性ビニルモノマー
(c)が9.95〜45重量%、好ましくは12.5〜
39.9重量%の範囲が好適である。該(a)成分が5
0重量%未満であると、セルロースアセテートブチレー
ト成分が減少するために乾燥性が低下し、一方、90重
量%を越えると、塗料製造時における色安定性が低下す
るために好ましくない。該(b)成分が0.05重量%
未満では、塗料製造時における色安定性が低下し、一
方、5.0重量%を超えると該(a)成分、該(b)成
分、及び該(c)成分同士の相溶性が低下し、ビニル変
性が困難となり、ワニスの濁りを生じる恐れがあるので
好ましくない。該(c)成分が9.95重量%未満で
は、該(a)成分、該(b)成分、及び該(c)成分同
士の相溶性が低下し、ビニル変性が困難となり、また、
後述の他の併用樹脂との相溶性低下により仕上がり性が
低下するために好ましくない。一方、45重量%を超え
ると、セルロースアセテートブチレート成分が減少する
ために乾燥性が低下するために好ましくない。
系共重合体(A)は、下記式(1)で表される4級アン
モニウム塩を該変性ビニル系共重合体(A)固形分に対
して0.001〜0.05mol/Kg含有することが
好適である。
ルキル基を示す。) 上記4級アンモニウム塩量が0.001mol/Kg未
満では、塗料製造時における色安定性が低下し、一方、
0.05mol/Kgを超えると後述の他の併用樹脂と
の相溶性が低下するために好ましくない。また、該4級
アンモニウム塩基含有変性ビニル系共重合体(A)の1
級水酸基価は、該共重合体固形分に対し0.1〜25m
gKOH/gであることが好適である。0.1mgKO
H/g未満では架橋官能基が減少するために硬化性が低
下し、一方、25mgKOH/gを超えると後述の他の
併用樹脂との相溶性が低下するために好ましくない。
変性ビニル系共重合体(A)の製造方法は、例えば活性
水素を有しない有機溶剤にセルロースアセテートブチレ
ート(i)を溶解し、該セルロースアセテートブチレー
ト(i)の水酸基と一分子中にイソシアネート基と重合
性不飽和基を有する化合物(ii)のイソシアネート基を
反応させて得られるビニル基含有セルロースアセテート
ブチレート(a)溶液に、4級アンモニウム塩基含有ビ
ニルモノマー(b)、その他の重合性ビニルモノマー
(c)を含むビニルモノマー混合体を重合開始剤と共に
滴下して共重合する方法が挙げられる。
ート(a)製造時における好ましい有機溶剤としては、
セルロースアセテートブチレートを溶解し、且つイソシ
アネート基に対して不活性なものが好適であり、例えば
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、
酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、3−メトキシブチルア
セテート、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、プロピ
オン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチ
ル、アジピン酸ジオクチル、シュウ酸エチル、酒石酸ジ
ブチル、クエン酸トリブチル、セバシン酸エステル、フ
タル酸エステル、エチレングリコールモノアセテート、
酢酸セロソルブ、酢酸カルビトール等のエステル系溶
剤、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、
2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、イソホロ
ン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤が挙げられ、こ
れらの中から単独で、もしくは2種以上適宜選択して使
用できる。
チレート(a)、4級アンモニウム塩基含有ビニルモノ
マー(b)、及びその他の重合性ビニルモノマー(c)
の共重合は、過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルハイド
ロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイ
ド、クミルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサ
イド、ジイソプロピルベンザンハイドロパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシベンゾエ−ト、ラウリルパー
オキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシ−2−エチルヘキサノエート等の過酸化物、α,
α´−アゾビスイソブチルニトリル、アゾビスジメチル
バレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリ
ル等のアゾ化合物等のラジカル重合開始剤の存在下に、
溶液重合法によって行なうことができる。
ル系溶剤、及びケトン系溶剤で列記した中から適宜選択
して使用できるが、4級アンモニウム塩基含有ビニルモ
ノマー(b)の溶解性を高め、また残存のイソシアネー
ト基を反応させる目的でさらにアルコール系溶剤を適宜
加えても良い。
基含有変性ビニル系共重合体(A)は、有機溶剤に対す
る溶解性や他の樹脂との相溶性が著しく優れている。さ
らには、分子中に極性基として4級アンモニウム塩基、
及びウレタン結合を含むため、顔料分散樹脂として使用
した場合に分散安定性に優れている。また、既存の顔料
分散ペーストを使用した場合では、該樹脂(A)を塗膜
形成成分として併用した際、顔料分散ペースト独自の透
明性、発色性を維持することができる。尚、本発明にお
いては、配合したセルロ−スアセテ−トブチレ−トの実
質的に全てがビニルモノマ−混合物と共重合しているこ
とが望ましいが、少量のセルロ−スアセテ−トブチレ−
ト、及びビニルモノマ−混合物が未反応のまま、該共重
合体中に残存していても支障はない。
ウム塩基含有変性ビニル系共重合体(A)を顔料分散用
樹脂か、もしくは塗膜形成樹脂として含有するものであ
り、さらに、必要に応じて従来公知の塗料用樹脂や架橋
剤を含有することができる。また、本発明の樹脂組成物
を1液形として、あるいはポリイソシアネ−ト化合物等
の架橋剤を併用して2液形塗料用として用いてもよい。
造するにあたっては、必要に応じて着色顔料、体質顔
料、金属粉顔料、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止
剤、表面調整剤、顔料分散剤、硬化触媒などの塗料用添
加剤等、それぞれの目的に応じて適宜選択し組み合わせ
て配合することができる。
には、上記樹脂(A)を分散樹脂として用いてもよい
し、従来公知の顔料分散樹脂、例えばアミノ基や酸基を
含有せしめてなるアクリル樹脂等を用いてもよい。
ベ−スコ−ト塗料を塗装し、次いでトップクリヤ−塗料
を塗装する塗装仕上げ方法において、該ベ−スコ−ト塗
料用として使用することが好適である。
説明する。ここで「部」及び「%」はそれぞれ「重量
部」及び「重量%」を意味する。
重合体(A)の製造 実施例1 温度計、攪拌機、還流冷却器及び滴下ロートを備えた反
応器に下記成分を仕込み、窒素ガス雰囲気下で加熱し、
約4時間かけて110℃まで昇温した。 酢酸ブチル 600部 「CAB−381−0.5」(注1) 200部 110℃に昇温後、「CAB−381−0.5」が完全
に溶解したことを確認した後、加熱を停止し、減圧下で
酢酸ブチルを133部を留去させた。反応器内の温度は
87℃であった。この温度を維持しながらイソホロンジ
イソシアネートと2ヒドロキシエチルアクリレートとの
等mol付加反応物の90%酢酸ブチル溶液を11.1
部、重合禁止剤としてp-t-ブチルカテコール0.02
部、およびウレタン化触媒としてジブチルスズジラウレ
ート0.02部を反応器に投入し、87℃で7時間、乾
燥空気下で熟成させて、不飽和基含有セルロースアセテ
ートブチレート溶液を得た。次いで、反応器内にn−ブ
タノールを15部を加え、反応温度を115℃に昇温
し、下記のビニルモノマーと重合開始剤の混合溶液を2
時間にわたって滴下した。 n−ブタノール 50部 酢酸ブチル 65部 2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムブロマイド 1.8部 メチルメタクリレート 58.2部 t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート 2部 滴下終了後、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノ
エートを0.5部、酢酸ブチル20部の混合溶液を1時
間かけて滴下し、窒素雰囲気下で115℃で1時間熟成
した。不揮発分30%、4級アンモニウム塩基含有量
0.032mol/Kgの4級アンモニウム塩基含有変
性ビニル系共重合体溶液(A1)を得た。 (注1)「CAB−381−0.5」:商品名、イース
トマン・コダック社製、セルロースアセテートブチレー
ト、数平均分子量30,000。
以外は実施例1と同様にして変性ビニル系共重合体溶液
(A2)、(A4)及び(A5)を得た。
ロースアセテートブチレートとして「CAB−381−
2.0」を使用し、それを酢酸ブチル734.5部で溶
解せしめる以外は実施例1と同様にして変性ビニル系共
重合体溶液(A3)及び(A6)を得た。
品名、イーストマン・コダック社製、セルロースアセテ
ートブチレート、数平均分子量40,000。
反応器に、酢酸ブチル25部、キシレン43部を仕込
み、攪拌しながら110℃まで昇温し、下記モノマ−混
合物と重合開始剤の混合液を、110℃で約3時間かけ
て一定速度で滴下した。 イソブチルメタクリレート 59.75部 メチルメタクリレート 10部 n−ブチルアクリレート 10部 ジメチルアミノエチルメタクリレート 1部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 19部 メタクリル酸 0.25部 t-ブチルパ−オキシ-2-エチルヘキサノエ−ト 2.5部 滴下終了後1時間110℃に保ち、攪拌を続けた。その
後、追加触媒としてアゾビスジメチルバレロニトリル
0.5部をキシレン14部に溶解させたものを1時間か
けて一定速度で滴下した。そして、滴下終了後1時間1
10℃に保ち、反応を終了した。得られたアクリル共重
合体溶液(B)は、不揮発分55.2%、ガ−ドナ−粘
度XYの均一で透明な溶液であり、該共重合体の重量平
均分子量は18,000、水酸基価は82mgKOH/
g、ガラス転移温度は56℃であった。
示す配合量で配合し、さらに「R5000U−3 」(商
品名、チバ・スペシャル・ケミカルズ社製、カーボンブ
ラック)、「BYK−160」(商品名、BYK−che
mie社製、顔料分散剤)、キシレン、酢酸ブチルを表
2に示す配合で加え、ディスパーで約20分間攪拌した
後、サンドミルで分散し、顔料分散ペースト(P1)、
(P2)を得た。
〜(A6)について下記評価基準に従って、試験を行っ
た。結果を表3に示す。
(商品名、チバ・スペシャル・ケミカルズ社製、顔料)
を12部、上記実施例、及び比較例で得た樹脂溶液(A
1)〜(A6)を100部、及びキシレン/酢酸ブチル
を重量比で40/60に混合した溶剤を46.5部仕込
んで十分混合した。次にさらに直径1mmのガラスビー
ズを300部加え、2時間ペイントシェーカーを用いて
分散した後、酢酸ブチルで5%に希釈し、各試験用分散
液を得た。各分散液をガラス製試験管に入れ、20℃で
48時間放置した後、下記基準により、顔料沈降性を評
価した。 ○:試験管の底に顔料沈降が全くないか、又は僅かに沈
降があっても試験管を10回上下に振ると再分散可能 △:試験管の底に顔料が沈降しており、試験管を10回
上下に振っても再分散が困難 ×:試験管の底に顔料が著しく沈降しており、試験管を
10回上下に振っても再分散不可能。
(A6)48.9部に対して分散ペースト(P1)を4
1.9部配合し、そこにキシレンを5.5部、酢酸ブチ
ルを3.7部加え、ディスパーで約20分間攪拌し、黒
色の塗料を作成した。分散ペースト(P2)についても
同様に操作を行った。各塗料について、塗装膜厚50μ
mとなるようにドクタ−ブレ−ドにてガラス板に塗装
し、下記評価基準にて漆黒性を評価した。
S INDEXの略で、下記式で表されるものである。 BI値=(1−L*/3.5)×100 L*はJIS Z−8105に示される明度指数であ
り、BI値が高いほど漆黒性が良好である。 BI値100:完全な黒 BI値0:人の目で判断されるぎりぎりの黒さ BI値0未満:灰色。
性良好、×:漆黒性不良)
ブチレートの変性ビニル系共重合体に特定の4級アンモ
ニウム塩基、及びウレタン結合を導入することにより、
顔料分散安定性が向上する。また、該組成物を既存の顔
料分散ペーストに併用しても、分散ペーストの発色性や
透明性を損なうことなく良好な仕上り性を有する塗膜を
形成することができる。特に、カーボンブラック等の黒
色の顔料において顕著な効果が得られるものである。
Claims (8)
- 【請求項1】 セルロースアセテートブチレート(i)
と一分子中にイソシアネート基とビニル基を有する化合
物(ii)を反応させて得られるビニル基含有セルロース
アセテートブチレート(a)50〜90重量%、4級ア
ンモニウム塩基含有ビニルモノマー(b)0.05〜
5.0重量%、その他の重合性ビニルモノマー(c)4
5〜9.95重量%を含む混合体を共重合せしめてなる
4級アンモニウム塩基含有変性ビニル系共重合体(A)
を含む塗料用樹脂組成物。 - 【請求項2】 セルロースアセテートブチレート(i)
の数平均分子量が20,000〜100,000である
請求項1に記載の塗料用樹脂組成物。 - 【請求項3】 ビニル基含有セルロースアセテートブチ
レート(a)がセルロースアセテートブチレート(i)
量に対して一分子中にイソシアネート基と重合性不飽和
基を有する化合物(ii)を1〜6重量%反応させて得ら
れるものである請求項1または2に記載の塗料用樹脂組
成物。 - 【請求項4】 その他の重合性ビニルモノマー(c)
が、メチル(メタ)アクリレート及び/またはエチル
(メタ)アクリレートを該重合性ビニルモノマー(c)
全量中に75〜100重量%含む請求項1ないし3のい
ずれか1項に記載の塗料用樹脂組成物。 - 【請求項5】 その他の重合性ビニルモノマー(c)
が、炭素数が1〜4のアルキル基を有するヒドロキシ
(メタ)アクリレートを該重合性ビニルモノマー(c)
全量中に0〜25重量%含む請求項1ないし4のいずれ
か1項に記載の塗料用樹脂組成物。 - 【請求項6】 4級アンモニウム塩基含有変性ビニル系
共重合体(A)が下記式(1)で表される4級アンモニ
ウム塩基を該変性ビニル系共重合体(A)固形分に対し
て0.001〜0.05mol/Kg含有する請求項1
ないし5のいずれか1項に記載の塗料用樹脂組成物。 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子を示し、Rはアルキル基を示
す。) - 【請求項7】 4級アンモニウム塩基含有変性ビニル共
重合体(A)の1級水酸基価が、該共重合体固形分に対
し0.1〜25mgKOH/gである請求項1ないし6
のいずれか1項に記載の塗料用樹脂組成物。 - 【請求項8】 4級アンモニウム塩基含有変性ビニル共
重合体(A)が、活性水素を有しない有機溶剤にセルロ
ースアセテートブチレート(i)を溶解し、該セルロー
スアセテートブチレート(i)の水酸基と一分子中にイ
ソシアネート基と重合性不飽和基を有する化合物(ii)
のイソシアネート基を反応させて得られるビニル基含有
セルロースアセテートブチレート(a)溶液に、4級ア
ンモニウム塩基含有ビニルモノマー(b)、その他の重
合性ビニルモノマー(c)を含むビニルモノマー混合体
を重合開始剤と共に滴下して共重合することにより製造
されるものである請求項1記載の塗料用樹脂組成物。
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JP2000329080A JP4125863B2 (ja) | 2000-10-27 | 2000-10-27 | 塗料用樹脂組成物 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005087822A1 (ja) * | 2004-03-11 | 2005-09-22 | Nisshinbo Industries, Inc. | 無溶剤型液状組成物 |
WO2020156740A1 (en) * | 2019-01-29 | 2020-08-06 | Tarkett Gdl | Cellulose ester compositions for surface coverings |
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- 2000-10-27 JP JP2000329080A patent/JP4125863B2/ja not_active Expired - Fee Related
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