JP2002127880A - 車両の運動制御装置 - Google Patents

車両の運動制御装置

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JP2002127880A
JP2002127880A JP2000320024A JP2000320024A JP2002127880A JP 2002127880 A JP2002127880 A JP 2002127880A JP 2000320024 A JP2000320024 A JP 2000320024A JP 2000320024 A JP2000320024 A JP 2000320024A JP 2002127880 A JP2002127880 A JP 2002127880A
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hydraulic pressure
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brake pedal
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Tetsuya Kuno
哲也 久野
Tetsuaki Tsuzuki
哲明 都築
Akitaka Nishio
彰高 西尾
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バキュームブースタにより自動加圧制御を行
なう運動制御装置において、ブースタ駆動装置のリニア
ソレノイドへの通電を適切に制御することにより、自動
加圧制御時のバキュームブースタの作動に起因する騒音
を極力抑える。 【解決手段】 バキュームブースタVBを有する自動液
圧発生装置を車両の運動状態に応じて駆動制御すると共
に、液圧制御弁装置を駆動制御して自動加圧制御を行な
う。バキュームブースタを駆動するブースタ駆動装置B
Dのリニアソレノイドの目標電流を、ブレーキペダルB
Pの非操作時には、ブースタ駆動装置によりバキューム
ブースタが作動を開始する直前の電流値であってリニア
ソレノイドの目標電流の上限値より低い開始目標値まで
急増させた後、目標電流の上限値近傍まで緩やかに増加
させるように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクション制
御、制動操舵制御等の種々の制御を行なう車両の運動制
御装置に関し、特に、ブレーキペダルの操作とは無関係
にバキュームブースタを駆動してブレーキ液圧を発生す
る自動液圧発生装置とホイールシリンダの各々との間に
液圧制御弁装置を介装し、車両の運動状態に応じて自動
液圧発生装置を駆動制御すると共に液圧制御弁装置を駆
動制御し、ホイールシリンダに対し自動加圧制御を行な
い得る車両の運動制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】車両の運動制御装置における制御用のブ
レーキ力を得る手段としては、種々の手段が知られてい
るが、このうち、真空倍力装置、即ちバキュームブース
タを利用したものが知られている。具体的には、ブレー
キペダル操作とは無関係にバキュームブースタを駆動す
るブースタ駆動装置を備え、このブースタ駆動装置を制
御することによってトラクション制御等を行なうように
構成されている。このブースタ駆動装置を駆動する手段
として、リニアソレノイドを用いたものが知られてお
り、車両の運動状態に応じて適切な制御が可能となって
いる。
【0003】尚、バキュームブースタは従来から知られ
ており、種々の構成のものが用いられている。一般的な
バキュームブースタは、可動壁により定圧室と変圧室が
形成され、可動壁はパワーピストンと一体的に連結さ
れ、定圧室は常時エンジンの吸気管に連通し負圧が導入
されるように構成されている。パワーピストン内には、
定圧室と変圧室との間の連通を断続するバキュームバル
ブと、変圧室と大気との間の連通を断続するエアバルブ
が設けられている。そして、パワーピストンは、リアク
ションディスク及び出力ロッドを介してマスタシリンダ
に連結されている。更に、このように構成されたバキュ
ームブースタの内部に、自動加圧制御を行なうため、バ
キュームブースタを自動的に駆動し得るブースタ駆動装
置が設けられる。
【0004】ところで、ブレーキ装置に供されるリニア
ソレノイドに関し、特開平10−258716号公報
に、液圧制御弁としての比例ソレノイドを備えたスプー
ル式の液圧制御弁における起動時の応答性を改善するこ
とを目的としたブレーキ液圧制御装置が開示されてい
る。同公報においては、目標液圧が予め定められた所定
値以上になった場合に、比例ソレノイド(リニアソレノ
イド)に対し所定時間最大駆動電流を流すようにするこ
とが提案され、また、目標液圧に応じて最大駆動駆動電
流を流す時間を変化させることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の公報に開示され
ているように、一般的にリニアソレノイドの電流制御に
よってブレーキ液圧制御を行なう場合には、制御の立上
りの遅れ、出力のバラツキを低減するため、通電直後に
電流を急増させて一気に立ち上げ、その後目標電流まで
戻すように制御されていた。しかし、ブレーキペダルの
操作とは無関係にバキュームブースタを駆動してブレー
キ液圧を発生する自動液圧発生装置に供されるブースタ
駆動装置のリニアソレノイドに関しては、特に、ブレー
キペダルを操作していない非操作時の液圧制御に際し、
以下の問題を生ずる。
【0006】即ち、ブレーキペダル非操作時にブースタ
駆動装置のリニアソレノイドに通電してバキュームブー
スタを駆動すると、バキュームブースタを構成するエア
バルブが急激に開弁して大気が変圧室に導入されるの
で、大きな作動音を発生し、同時にバルブ作動がリアク
ションディスクを介して車体に伝達されて振動音を発生
する。これらの音は、ブレーキペダル非操作時というこ
ともあって、NV(即ち、騒音・振動)性能上、看過で
きない騒音となるので、その発生自体を極力抑えること
が要請されている。同様に、ブースタ駆動装置によるバ
キュームブースタの駆動を解除したときにも騒音(この
場合には打音)が発生するため、これを抑制することも
必要である。
【0007】上記の問題を解決するには、リニアソレノ
イドへの通電を緩やかにすればよいが、従来装置におい
ては通電直後に電流を一気に立ち上げた後に目標電流ま
で戻すように制御することを前提としている以上、リニ
アソレノイドへの通電を緩やかにすることは、その目的
に反することになるので、考慮の対象外ということにな
る。むしろ、リニアソレノイドへの通電から作動開始ま
での遅延時間の存在が問題視される状況においては、リ
ニアソレノイドの過渡特性に起因する遅延時間さえ低減
対象とされていた。また、制御終了に際しブースタ駆動
装置によるバキュームブースタの駆動を解除するときに
は、ブースタ駆動装置のリニアソレノイドへの通電を一
挙に断つこととされていた。
【0008】そこで、本発明は、ブレーキペダルの非操
作時にブースタ駆動装置によりバキュームブースタを駆
動しホイールシリンダに対し自動加圧制御を行なう車両
の運動制御装置において、ブースタ駆動装置のリニアソ
レノイドへの通電を適切に制御することにより、自動加
圧制御時のバキュームブースタの作動に起因する騒音を
極力抑える運動制御装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は請求項1に記載のように、車両の各車輪に
装着するホイールシリンダと、ブレーキペダルの操作と
は無関係にブレーキ液圧を発生する自動液圧発生装置
と、該自動液圧発生装置と前記ホイールシリンダの各々
との間に介装し、前記ホイールシリンダの各々のブレー
キ液圧を制御する液圧制御弁装置と、前記車両の運動状
態に応じて前記自動液圧発生装置を駆動制御すると共
に、前記液圧制御弁装置を駆動制御し、前記ブレーキペ
ダルの操作とは無関係に前記ホイールシリンダに対し自
動加圧制御を行ない前記車両の運動制御を行なう制御手
段とを備えた車両の運動制御装置において、前記自動液
圧発生装置は、少くとも前記ブレーキペダルの操作に応
じて作動するバキュームブースタと、前記ブレーキペダ
ルの操作とは無関係に予め設定した目標電流に基づきリ
ニアソレノイドを駆動制御して前記バキュームブースタ
を駆動するブースタ駆動装置とを備え、前記制御手段
は、前記ブレーキペダルの非操作時に、前記リニアソレ
ノイドの目標電流を、前記ブースタ駆動装置の駆動によ
り前記バキュームブースタが作動を開始する直前の電流
値であって前記リニアソレノイドの目標電流の上限値よ
り低い開始目標値まで急増させた後、前記目標電流の上
限値近傍まで緩やかに増加させるように設定する構成と
したものである。
【0010】前記制御手段は、請求項2に記載のよう
に、前記ブレーキペダルの非操作時に、前記リニアソレ
ノイドの目標電流を、前記開始目標値まで急増させた
後、前記開始目標値より高く前記上限値より低い急増切
換目標値まで緩やかに増加させ、更に該急増切換目標値
から前記上限値まで急増させるように設定する構成とす
るとよい。
【0011】また、請求項3に記載のように、車両の各
車輪に装着するホイールシリンダと、ブレーキペダルの
操作とは無関係にブレーキ液圧を発生する自動液圧発生
装置と、該自動液圧発生装置と前記ホイールシリンダの
各々との間に介装し、前記ホイールシリンダの各々のブ
レーキ液圧を制御する液圧制御弁装置と、前記車両の運
動状態に応じて前記自動液圧発生装置を駆動制御すると
共に、前記液圧制御弁装置を駆動制御し、前記ブレーキ
ペダルの操作とは無関係に前記ホイールシリンダに対し
自動加圧制御を行ない前記車両の運動制御を行なう制御
手段とを備えた車両の運動制御装置において、前記自動
液圧発生装置は、少くとも前記ブレーキペダルの操作に
応じて作動するバキュームブースタと、前記ブレーキペ
ダルの操作とは無関係に予め設定した目標電流に基づき
リニアソレノイドを駆動制御して前記バキュームブース
タを駆動するブースタ駆動装置とを備え、前記制御手段
は、前記ブレーキペダルの非操作時に、前記リニアソレ
ノイドの目標電流を、前記バキュームブースタが前記ブ
ースタ駆動装置による駆動状態から停止作動を開始する
直前の電流値の停止目標値まで急減させた後、前記リニ
アソレノイドの目標電流が零近傍となるまで緩やかに減
少させるように設定する構成とすれば、前記ブースタ駆
動装置による前記バキュームブースタの駆動を解除する
ときに有効である。
【0012】この場合には、前記制御手段は、請求項4
に記載のように、前記ブレーキペダルの非操作時に、前
記リニアソレノイドの目標電流を、前記停止目標値まで
急減させた後、前記停止目標値より低く零より高い急減
切換目標値まで緩やかに減少させ、更に該急減切換目標
値から零となるまで急減させるように設定する構成とす
るとよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の望ましい実施形態
を図面を参照して説明する。先ず、図1に示すように、
ブレーキペダルBPの操作に応じてバキュームブースタ
VBを介してマスタシリンダMCが倍力駆動され、マス
タリザーバLRS内のブレーキ液が昇圧されて車輪F
R,RL側及び車輪FL,RR側の二つのブレーキ液圧
系統にマスタシリンダ液圧が出力されるように構成され
ており、所謂X配管が構成されている。マスタシリンダ
MCは二つの圧力室を有するタンデム型のマスタシリン
ダで、一方の圧力室は車輪FR,RL側のブレーキ液圧
系統に連通接続され、他方の圧力室は車輪FL,RR側
のブレーキ液圧系統に連通接続されている。尚、バキュ
ームブースタVBについては図2を参照して後述する。
【0014】本実施形態の車輪FR,RL側のブレーキ
液圧系統においては、一方の圧力室は主液圧路MF及び
その分岐液圧路MFr,MFlを介して夫々ホイールシ
リンダWfr,Wrlに接続されている。分岐液圧路M
Fr,MFlには夫々、常開型の2ポート2位置電磁開
閉弁PC1及びPC2(以下、単に電磁弁PC1,PC
2という)が介装されている。また、ホイールシリンダ
Wfr,Wrlに連通接続される排出側の分岐液圧路R
Fr,RFlに、夫々常閉型の2ポート2位置電磁開閉
弁PC5,PC6(以下、単に電磁弁PC5,PC6と
いう)が介装されており、分岐液圧路RFr,RFlが
合流した排出液圧路RFは補助リザーバRS1に接続さ
れている。
【0015】更に、電磁弁PC1,PC2と並列に夫々
逆止弁CV1,CV2が介装されている。逆止弁CV
1,CV2は、マスタシリンダMC方向へのブレーキ液
の流れを許容しホイールシリンダWfr,Wrl方向へ
のブレーキ液の流れを制限するもので、これらの逆止弁
CV1,CV2を介してホイールシリンダWfr,Wr
l内のブレーキ液がマスタシリンダMCひいてはマスタ
リザーバLRSに戻されるように構成されている。而し
て、ブレーキペダルBPが解放されたときに、ホイール
シリンダWfr,Wrl内の液圧はマスタシリンダMC
側の液圧低下に迅速に追従し得る。
【0016】車輪FR,RL側のブレーキ液圧系統にお
いては、電磁弁PC1,PC2の上流側で分岐液圧路M
Fr,MFlに連通接続する液圧路MFpに、液圧ポン
プHP1が介装され、その吸込側には逆止弁CV5を介
して補助リザーバRS1が接続されている。液圧ポンプ
HP1は、液圧ポンプHP2と共に一つの電動モータM
によって駆動され、吸込側からブレーキ液を導入し所定
の圧力に昇圧して吐出側から出力するように構成されて
いる。補助リザーバRS1は、マスタシリンダMCのマ
スタリザーバLRSとは独立して設けられるもので、ア
キュムレータということもでき、ピストンとスプリング
を備え、種々の制御に必要な容量のブレーキ液を貯蔵し
得るように構成されている。
【0017】液圧ポンプHP1の吐出側は、逆止弁CV
6及びダンパDP1を介して夫々電磁弁PC1,PC2
に接続されている。逆止弁CV5は補助リザーバRS1
へのブレーキ液の流れを阻止し、逆方向の流れを許容す
るものである。また、逆止弁CV6は液圧ポンプHP1
を介して吐出されるブレーキ液の流れを一定方向に規制
するもので、通常は液圧ポンプHP1内に一体的に構成
されている。尚、液圧ポンプHP1の吐出側にダンパD
P1が配設され、後輪側のホイールシリンダWrlに至
る液圧路にプロポーショニングバルブPV1が介装され
ている。
【0018】車輪FL,RR側のブレーキ液圧系統にお
いても同様に、常開型の2ポート2位置電磁開閉弁PC
3,PC4、常閉型の2ポート2位置電磁開閉弁PC
7,PC8、逆止弁CV3,CV4,CV7,CV8、
補助リザーバRS2、ダンパDP2及びプロポーショニ
ングバルブPV2が設けられており、液圧ポンプHP2
は電動モータMによって液圧ポンプHP1と共に駆動さ
れる。
【0019】而して、上記の電磁弁PC1乃至PC8に
よって本発明にいう液圧制御弁装置が構成され、これら
の電磁弁PC1乃至PC8が電子制御装置ECUによっ
て駆動制御され、トラクション制御、制動操舵制御等の
各種制御が行なわれる。例えば、車輪FRのホイールシ
リンダWfrの液圧制御に関し、増圧モード(及び、通常
のブレーキ作動時)では開閉弁PC1が開位置とされる
と共に開閉弁PC5が閉位置とされ、減圧モードでは開
閉弁PC1が閉位置とされると共に開閉弁PC5が開位
置とされ、保持モードでは開閉弁PC1及びPC5が共
に閉位置とされる。
【0020】本実施形態の電子制御装置ECUは、図示
は省略するが、バスを介して相互に接続されたプロセシ
ングユニット、メモリROM,RAM、入力ポート及び
出力ポート等から成るマイクロコンピュータを備えてい
る。そして、車輪速度センサ、ブレーキスイッチ、前輪
舵角センサ、ヨーレイトセンサ、横加速度センサ、スロ
ットルセンサ等(何れも図示省略)の出力信号は増幅回
路を介して夫々入力ポートからプロセシングユニットに
入力されるように構成されている。また、出力ポートか
らは駆動回路を介して制御信号が出力されるように構成
されている。
【0021】電子制御装置ECUにおいては、図3乃至
図9に示したフローチャートを含む種々の処理に供する
プログラムをメモリROMに記憶し、プロセシングユニ
ットは図示しないイグニッションスイッチが閉成されて
いる間当該プログラムを実行し、当該プログラムの実行
に必要な変数データをメモリRAMに一時的に記憶す
る。尚、スロットル制御等の各制御毎に、もしくは関連
する制御を適宜組合せて複数のマイクロコンピュータを
構成し、相互間を電気的に接続することとしてもよい。
【0022】次に、バキュームブースタVBは図2に示
すように構成され、その内部には、少くともブレーキペ
ダル非操作時にバキュームブースタVBを自動的に駆動
するブースタ駆動装置BDが設けられている。バキュー
ムブースタVBの基本構成は従来と同様であり、可動壁
B1により定圧室B2と変圧室B3が形成されており、
可動壁B1はパワーピストンB4と一体的に連結されて
いる。定圧室B2は常時エンジンの吸気管(図1にEG
で示す)に連通し負圧が導入されるように構成されてい
る。パワーピストンB4は、後述する固定コアD2及び
リアクションディスクB9を介して出力ロッドB10に
力伝達可能に連結され、出力ロッドB10はマスタシリ
ンダMCに連結されている。
【0023】パワーピストンB4内には、定圧室B2と
変圧室B3との間の連通を断続するバキュームバルブV
1と、変圧室B3と大気との間の連通を断続するエアバ
ルブV2とから成る弁機構B5が設けられている。バキ
ュームバルブV1は、パワーピストンB4に形成された
環状弁座V11と、この環状弁座V11に着脱可能な弾
性弁体V12とを備える。エアバルブV2は、弾性弁体
V12に装着された弾性弁座V21と、この弾性弁座V
21に着脱可能な弁体V22とを備える。弁体V22
は、ブレーキペダルBPに連動可能な入力ロッドB6に
連結され、スプリングB7の付勢力により弾性弁座V2
1に着座する方向に付勢される。また、スプリングB8
の付勢力により、バキュームバルブV1の弾性弁体V1
2は環状弁座V11に着座する方向に付勢されると共
に、エアバルブV2の弾性弁座V21は弁体22に着座
する方向に付勢されている。
【0024】而して、ブレーキペダルBP(図1)の操
作に応じて弁機構B5のバキュームバルブV1及びエア
バルブV2が開閉し、定圧室B2と変圧室B3との間に
ブレーキペダルBPの操作力に応じた差圧が生じ、その
結果、ブレーキペダルBPの操作に応じて増幅された出
力がマスタシリンダMCに伝達される。
【0025】ブースタ駆動装置BDはリニアソレノイド
D1、固定コアD2及び可動コアD3を有し、リニアソ
レノイドD1は、通電時に可動コアD3を固定コアD2
に向けて吸引するもので、図1に示す電子制御装置EC
Uに電気的に接続されている。固定コアD2は、パワー
ピストンB4とリアクションディスクB9の間に配設さ
れ、パワーピストンB4からリアクションディスクB9
へ力伝達可能となっている。可動コアD3は、リニアソ
レノイドD1内で固定コアD2と対向するように配置さ
れ、固定コアD2との間に磁気ギャップD4が形成され
ている。可動コアD3は、エアバルブV2の弁体V22
に係合しており、可動コアD3が固定コアD2に対し磁
気ギャップD4を減少させる方向に相対移動すると、エ
アバルブV2の弁体V22が一体的に移動するように構
成されている。そして、ブースタ駆動装置BDは、変圧
室B3を大気に連通する駆動位置、及びこの駆動位置を
解除する解除位置を、ブレーキペダルBPの操作とは無
関係に切換え得るように構成されている。尚、解除位置
では、バキュームブースタVBはブレーキペダル操作に
応じて弁機構B5によって駆動される。
【0026】入力ロッドB6は、第1入力ロッドB61
と第2入力ロッドB62とから構成されている。第1入
力ロッドB61は、ブレーキペダルBPに一体的に連結
されている。第2入力ロッドB62は、第1入力ロッド
B61に対し相対移動可能で、パワーピストンB4によ
ってキー部材B11を介して出力ロッドB10側に力伝
達可能に構成されている。従って、第2入力ロッドB6
2のみが前進駆動されると第1入力ロッドB61は残置
され、これらの第1及び第2入力ロッドB61,B62
によって所謂ペダル残置機構が構成されている。
【0027】而して、バキュームブースタVB、ブース
タ駆動装置BD及びマスタシリンダMCによって自動液
圧発生装置が構成されており、この自動液圧発生装置に
よって、少なくともブレーキペダル非操作時に制御対象
車輪に対し自動加圧制御(例えばトラクション制御や制
動操舵制御)を行なう際の、バキュームブースタVB等
の作動について、以下に説明する。
【0028】電子制御装置ECUにより自動加圧制御が
開始されると、リニアソレノイドD1が通電され、可動
コアD3が磁気ギャップD4側に移動し、エアバルブV
2の弁体V22がスプリングB7の付勢力に抗して可動
コアD3と一体的に移動する。その結果、スプリングB
8によりバキュームバルブV1の弾性弁体V12が環状
弁座V11に着座し、変圧室B3と定圧室B2との連通
状態が遮断される。その後、エアバルブV2の弁体V2
2が更に移動するため、弁体V22が弾性弁座V21か
ら離脱し、変圧室B3に大気が導入される。これによ
り、変圧室B3及び定圧室B2間に差圧が発生し、パワ
ーピストンB4、固定コアD2、リアクションディスク
B9及び出力ロッドB10がマスタシリンダMC(図
1)側に前進し、その結果、マスタシリンダMCから自
動的にブレーキ液圧が出力される。
【0029】そして、パワーピストンB4がキー部材B
11に係合した後、キー部材B11に係合する第2入力
ロッドB62がパワーピストンB4と一体的に前進す
る。このとき、第1入力ロッドB61にはパワーピスト
ンB4の前進力が伝達されないため、初期位置に維持さ
れる。つまり、ブースタ駆動装置BDによりバキューム
ブースタVBが自動的に駆動されている間に、ブレーキ
ペダルBPは初期位置に維持される。
【0030】例えば、トラクション制御時には、例えば
車輪FRの加速スリップ状態に応じて電磁開閉弁PC
1,PC5の断続制御により、ホイールシリンダWfr
に対し、急増圧、パルス増圧、パルス減圧及び保持の何
れかの液圧制御モードが設定される。これにより、車輪
FRに制動トルクが付与されて回転駆動力が制限され、
加速スリップが防止され、適切にトラクション制御を行
なうことができる。また、車輪FLに対しても同様に加
速スリップ防止制御が行なわれる。
【0031】具体的には、イグニッションスイッチ(図
示せず)が閉成されると、例えば図3のフローチャート
に示したトラクション制御のプログラムが所定の演算周
期(例えば6ms)で実行される。図3において、先ず
ステップ101にてマイクロコンピュータCMPが初期
化され、各種の演算値がクリアされる。次にステップ1
02において、車輪速度センサ(図示せず)の検出信号
に基づき車輪速度Vw**(**は車輪FL,FR,RL,RR を代表
して表す)が演算される。この車輪速度Vw**に基づ
き、ステップ103にて車輪速度Vw**が微分されて車
輪加速度DVw**が演算されると共に、例えばMIN
〔Vw**〕に従って推定車体速度Vsoが演算される
(尚、MINは最小値を求める関数である)。
【0032】続いてステップ104に進み、上記のよう
に演算された車輪速度Vw**と推定車体速度Vsoに基
づき、各車輪の車輪スリップ量Sv**がSv**=Vw**
−Vsoとして求められる。そして、ステップ105に
おいて、何れかの車輪**に関しトラクション制御を行
ない得る状態か否かについての判定、即ち許可判定が行
なわれる。次に、ステップ106において、何れかの車
輪**に関するトラクション制御の開始条件が判定さ
れ、ステップ107において、制動判定が行なわれ、ス
テップ108においてトラクション制御の終了条件が判
定され、ステップ109においてブースタソレノイドの
目標電流が設定される(これらのステップ105乃至1
09については図4乃至図9を参照して後述する)。そ
して、ステップ110において車輪**のホイールシリ
ンダに対する液圧モードが設定される。而して、ステッ
プ111に進み、ステップ109で設定された目標電流
に基づきブースタソレノイド信号が出力されると共に、
ステップ112に進み、ステップ110で設定された液
圧モードに基づき制御ソレノイド信号(開閉弁PC1乃
至PC8を制御する信号)が出力され、ホイールシリン
ダ液圧が制御される。
【0033】図4は、図3のステップ105で実行され
るトラクション制御の許可判定の処理を示すもので、先
ずステップ201においてアクセルペダル(図示せず)
が操作されたか否かが判定される。アクセルペダルが操
作中と判定されるとステップ202に進み、ブレーキペ
ダルBPの操作状態が判定される。ブレーキスイッチ
(図示せず)がオフでブレーキペダルBPが操作されて
いなければ、ステップ203にてトラクション制御の許
可フラグFaがセット(1)される。従って、アクセル
ペダルが操作されていないとき、あるいはブレーキスイ
ッチがオンであるときには、ステップ204に進み許可
フラグFaがリセット(0)され、トラクション制御は
行なわれない。
【0034】図5は、図3のステップ106で実行され
る開始判定の処理を示すもので、ステップ301におい
て何れかの車輪**の許可フラグFaの状態が判定さ
れ、セットされていなければそのまま図3のメインルー
チンに戻る。許可フラグFaがセットされておればステ
ップ302に進み、その車輪**のスリップ量Sv**が
所定量Kssと比較され、スリップ量Sv**が所定量K
ss以下と判定されたときには、そのままメインルーチ
ンに戻る。従って、許可フラグFaがセットされてお
り、且つスリップ量Sv**が所定量Kssを超えたとき
に、トラクション制御開始と判定され、ステップ303
にて車輪**に関しトラクション制御中フラグFt**が
セット(1)される。
【0035】図6は、図3のステップ107で実行され
る制動判定の処理を示すもので、ステップ401におい
て緩制動か否かが判定される。即ち、ブレーキスイッチ
がオンであり、且つブレーキペダルBPの操作量が所定
量以下もしくはブレーキペダルBPの操作速度が所定速
度以下のときに、緩制動と判定される。尚、ブレーキペ
ダルBPの操作量としては、ストロークセンサ、踏力セ
ンサ、マスタシリンダ液圧センサの何れかの出力値が用
いられ、ブレーキペダルBPの操作速度としては、何れ
かのセンサの出力値の微分値が用いられる。而して、ス
テップ401において緩制動と判定されると、ステップ
402に進み、緩制動フラグFbがセット(1)される
が、緩制動でないと判定された場合には、ステップ40
3に進み、緩制動フラグFbがリセット(0)される。
【0036】図7は、図3のステップ108で実行され
るトラクション制御の終了判定の処理を示すもので、ス
テップ501において何れかの車輪**の許可フラグF
aの状態が判定され、許可フラグFaがセットされてい
る場合には、ステップ502に進み、その車輪**のス
リップ量Sv**が所定量Kse(通常、Kse<Kss
に設定)と比較される。ステップ502において、スリ
ップ量Sv**が所定量Kse以下になった状態が所定時
間以上継続したと判定されたときには、ステップ503
に進み、そうでなければそのままメインルーチンに戻り
トラクション制御が継続される。従って、車輪**に関
し、許可フラグFaがリセット(0)されたとき、ある
いは車輪**のスリップ量Sv**が所定量Kse以下と
なった状態が所定時間以上継続したときには、トラクシ
ョン制御終了と判定され、ステップ503にてトラクシ
ョン制御中フラグFt**がリセット(0)される。
【0037】図8及び図9は、図3のステップ109で
実行される目標電流設定の処理を示すもので、図10の
タイミングチャートを参照しながら説明する。尚、図1
0において、ItmaxはリニアソレノイドD1の目標電流
の上限値を示し、Ixはブースタ駆動装置BDによって
バキュームブースタVBのエアバルブV2が開弁すると
きのリニアソレノイドD1の電流値、即ち不感帯領域の
限界となる電流値を示し、Ikは開始特定制御時におけ
る立ち上げ時の開始目標値を示し、不感帯領域限界値I
xの1/2以上の値に設定される。Tkはマスタシリン
ダMCの出力液圧が安定するまでの所定の遅延時間を示
し、IhはバキュームブースタVBによる加圧制御を解
除してマスタシリンダ液圧が減少するときの制御(以
下、抜き制御という)を容易に行なうために目標電流を
低減させる電流値で、換言すれば液圧制御におけるヒス
テリシスに対処する電流値である。
【0038】更に、Im及びInは夫々、終了特定制御
時における立ち下げ時の終了目標値及び急減切換目標値
を示し、終了目標値Imはブースタ駆動装置BDによる
バキュームブースタVBの駆動が解除されて駆動状態か
ら停止作動を開始する直前(エアバルブV2が閉位置と
なる前)の電流値、即ち終了特定制御時における不感帯
領域の限界となる電流値よりも大きい値であり、急減切
換目標値Inはこれより小さい値に設定される。例え
ば、終了目標値Imは開始時の不感帯領域限界値Ix近
傍の値に設定されるが、バキュームブースタVBの駆動
時と解除時の液圧制御のヒステリシスを考慮して設定さ
れるので、同一の値ではない。
【0039】図8において、先ず、ステップ600にて
何れかの車輪**のトラクション制御中フラグFt**の
状態が判定される。トラクション制御中フラグFt**が
セットされておればステップ601に進み、リニアソレ
ノイドD1の実電流Iaが立ち上げ時の開始目標値Ik
と比較され、開始目標値Ik以下であれば、ステップ6
02に進み、目標電流Itは開始目標値Ikに設定され
る(図10のta時)。ステップ601において実電流
Iaが開始目標値Ikより大と判定されると、ステップ
603に進み、実電流Iaは更に、目標電流の上限値I
tmaxと比較される。実電流Iaが上限値Itmax未満と判
定されると、ステップ604に進み、前述の抜き制御を
行なうための抜き制御フラグFdの状態が判定される。
ここで、抜き制御フラグFdが未だセットされていない
と判定されると、ステップ605に進み、目標電流It
がインクリメントされ、緩やかに増加する(図10のt
a−tb間)。既に、抜き制御フラグFdがセットされ
ておれば、図3のルーチンに戻る。
【0040】一方、ステップ603において実電流Ia
が上限値Itmax以上と判定されると、ステップ606に
進み、目標電流Itは上限値Itmaxに設定され(図10
のtb時)、ステップ607に進む。ステップ607に
おいては、目標電流Itが上限値Itmaxに設定された
後、所定時間Tk以上となったか否かが判定される。既
に所定時間Tk以上となり、マスタシリンダ液圧が安定
したと判定されると、ステップ608にて抜き制御フラ
グFdがセット(1)された後、ステップ609に進
み、目標電流Itはそのときの値Itからヒステリシス
対応電流値Ihが減算されて、新たな目標電流Itとさ
れる(図10のtc時)。尚、ステップ607におい
て、所定時間Tkを経過していないと判定されると、前
述のステップ604に進む。而して、開始特定制御時に
おいて、ブースタ駆動装置BDによるバキュームブース
タVBのエアバルブV2開弁時の大気吸入音及び車体の
振動音の発生が抑制され、自動加圧制御が円滑に行なわ
れる。
【0041】一方、ステップ600においてトラクショ
ン制御中フラグFt**がセットされていないと判定され
ると、図9のフローチャートに進み、終了特定制御が行
なわれる。先ず、ステップ610にて緩制動フラグFb
の状態が判定される。ここで、緩制動フラグFbがセッ
トされている場合には、目標電流Itを緩やかに減少さ
せることにより、変圧室B3の圧力が緩やかに減少し、
結果、自動加圧制御から通常ブレーキ作動へ円滑に移行
することができる。而して、緩制動フラグFbがセット
されておればステップ611に進み、更に目標電流It
が0を越えているか否かが判定され、越えている場合に
は、未だ目標電流Itが0となっていないので、ステッ
プ612にて目標電流Itがディクリメントされた後、
図3のルーチンに戻る。従って、この場合には図10に
破線で示すように目標電流Itは緩やかに減少する。既
に目標電流Itが0となっている場合には、そのまま図
3のルーチンに戻る。
【0042】緩制動フラグFbがセットされていない場
合には、ステップ610からステップ613に進み、目
標電流Itが終了目標値Imと比較される。目標電流I
tが終了目標値Imを越えておれば、ステップ614に
進み、目標電流Itが終了目標値Imに設定される(図
10のtd時)。目標電流Itが終了目標値Im以下と
なっている場合には、更にステップ615に進み、目標
電流Itが0を越えているか否かが判定され、越えてい
る場合には、未だ目標電流Itが0となっていないの
で、ステップ616にて目標電流Itがディクリメント
された後ステップ617に進み、更に目標電流Itが急
減切換目標値Inと比較される。
【0043】ステップ617において目標電流Itが急
減切換目標値Inを下回っていると判定されると、ステ
ップ618に進み、目標電流Itは0とされて(図10
のte時)図3のルーチンに戻る。従って、目標電流I
tは急減する。ステップ617において既に目標電流I
tが0となっている場合には、そのまま図3のルーチン
に戻る。而して、終了特定制御時においても、ブースタ
駆動装置BDによるバキュームブースタVBの駆動が解
除されてエアバルブV2が閉位置に戻るときの作動音
(打音)の発生が抑制される。
【0044】図11は開始特定制御及び終了特定制御の
他の例を示すタイミングチャートで、目標電流Itが上
限値Itmaxと不感帯領域限界値Ixの間の所定値(急増
切換目標値)に達した時点(即ち、図10のタイミング
チャートにおけるtb時の前のtx時点)で、目標電流
Itが一挙に上限値Itmaxに切換えられる態様を示すも
のである。これによれば、図10の態様に比べ、上限値
Itmaxに到達するまでの時間を短縮することができ、良
好な応答性を得ることができる。また、図11では、終
了特定制御時の目標電流Itの設定を終了目標値Imに
到達後、図10の態様に比べ、緩やかに減少する特性に
設定されている。従って、目標電流Itは図10のte
時より後のty時点で0となる。尚、図10及び図11
における開始特定制御時及び終了特定制御時の目標電流
Itの設定態様を適宜組み合わせることとしてもよい。
【0045】尚、上記のように目標電流Itを設定する
際の開始目標値Ik、終了目標値Im、急減切換目標値
In等の値、及び増加あるいは減少の程度(勾配)は、
制御対象のバキュームブースタVBの特性によって異な
るので、車両に搭載されるバキュームブースタVBの種
類に応じて目標電流Itが設定される。また、目標電流
Itを設定する際に基準とされる開始目標値Ik等に代
えて、これらの値に達する時間を判定基準としてもよ
い。
【0046】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下の効果を奏する。即ち、請求項1に記載の車両の
運動制御装置においては、ブレーキペダルの非操作時
に、ブースタ駆動装置のリニアソレノイドの目標電流
を、ブースタ駆動装置の駆動によりバキュームブースタ
が作動を開始する直前の電流値であってリニアソレノイ
ドの目標電流の上限値より低い開始目標値まで急増させ
た後、目標電流の上限値近傍まで緩やかに増加させるよ
うに設定することとしているので、バキュームブースタ
の作動に起因する騒音を極力抑えつつ、リニアソレノイ
ドへの通電を適切に制御することができ、円滑に運動制
御を行なうことができる。
【0047】更に、請求項2に記載のように、リニアソ
レノイドの目標電流を、開始目標値まで急増させた後、
急増切換目標値まで緩やかに増加させ、更に急増切換目
標値から上限値まで急増させることにより、バキューム
ブースタの作動に起因する騒音を極力抑えつつ、リニア
ソレノイドへの通電を迅速に行なうことができる。
【0048】また、請求項3に記載のように、ブレーキ
ペダルの非操作時に、リニアソレノイドの目標電流を、
バキュームブースタがブースタ駆動装置による駆動状態
から停止作動を開始する直前の電流値の停止目標値まで
急減させた後、リニアソレノイドの目標電流が零近傍と
なるまで緩やかに減少させるように設定することとすれ
ば、バキュームブースタを駆動状態から解除する際の騒
音を極力抑えつつ、リニアソレノイドへの通電を適切に
制御することができ、円滑に運動制御を行なうことがで
きる。
【0049】更に、請求項4に記載のように、リニアソ
レノイドの目標電流を、停止目標値まで急減させた後、
停止目標値より低く零より高い急減切換目標値まで緩や
かに減少させ、更に急減切換目標値から零となるまで急
減させることにより、バキュームブースタの作動に起因
する騒音を極力抑えつつ、リニアソレノイドへの通電を
迅速に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における車両の運動制御装
置を示す構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に供するバキュームブース
タの一部の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態における車両のトラクショ
ン制御の全体を示すフローチャートである。
【図4】図3における許可判定の処理を示すフローチャ
ートである。
【図5】図3における開始判定の処理を示すフローチャ
ートである。
【図6】図3における制動判定の処理を示すフローチャ
ートである。
【図7】図3における終了判定の処理を示すフローチャ
ートである。
【図8】図3における目標電流設定の処理を示すフロー
チャートである。
【図9】図3における目標電流設定の処理を示すフロー
チャートである。
【図10】本発明の一実施形態における目標電流設定の
一例を示すタイムチャートである。
【図11】本発明の一実施形態における目標電流設定の
他の一例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
BP ブレーキペダル, MC マスタシリンダ,VB
バキュームブースタ, BD ブースタ駆動装置,M
電動モータ, HP1,HP2 液圧ポンプ,LRS
マスタリザーバ, RS1,RS2 補助リザーバ,
Wfr,Wfl,Wrr,Wrl ホイールシリンダ, ECU
電子制御装置,FR,FL,RR,RL 車輪, P
C1〜PC8 電磁弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西尾 彰高 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 3D046 BB07 BB29 CC02 EE01 JJ14 JJ19 KK11 LL09 LL10 LL22 LL23 LL50 3D048 BB29 BB31 CC54 EE14 HH26 HH51 HH66 HH68 HH77 RR01 RR21 RR29

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の各車輪に装着するホイールシリン
    ダと、ブレーキペダルの操作とは無関係にブレーキ液圧
    を発生する自動液圧発生装置と、該自動液圧発生装置と
    前記ホイールシリンダの各々との間に介装し、前記ホイ
    ールシリンダの各々のブレーキ液圧を制御する液圧制御
    弁装置と、前記車両の運動状態に応じて前記自動液圧発
    生装置を駆動制御すると共に、前記液圧制御弁装置を駆
    動制御し、前記ブレーキペダルの操作とは無関係に前記
    ホイールシリンダに対し自動加圧制御を行ない前記車両
    の運動制御を行なう制御手段とを備えた車両の運動制御
    装置において、前記自動液圧発生装置は、少くとも前記
    ブレーキペダルの操作に応じて作動するバキュームブー
    スタと、前記ブレーキペダルの操作とは無関係に予め設
    定した目標電流に基づきリニアソレノイドを駆動制御し
    て前記バキュームブースタを駆動するブースタ駆動装置
    とを備え、前記制御手段は、前記ブレーキペダルの非操
    作時に、前記リニアソレノイドの目標電流を、前記ブー
    スタ駆動装置の駆動により前記バキュームブースタが作
    動を開始する直前の電流値であって前記リニアソレノイ
    ドの目標電流の上限値より低い開始目標値まで急増させ
    た後、前記目標電流の上限値近傍まで緩やかに増加させ
    るように設定することを特徴とする車両の運動制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記ブレーキペダルの
    非操作時に、前記リニアソレノイドの目標電流を、前記
    開始目標値まで急増させた後、前記開始目標値より高く
    前記上限値より低い急増切換目標値まで緩やかに増加さ
    せ、更に該急増切換目標値から前記上限値まで急増させ
    るように設定することを特徴とする請求項1記載の車両
    の運動制御装置。
  3. 【請求項3】 車両の各車輪に装着するホイールシリン
    ダと、ブレーキペダルの操作とは無関係にブレーキ液圧
    を発生する自動液圧発生装置と、該自動液圧発生装置と
    前記ホイールシリンダの各々との間に介装し、前記ホイ
    ールシリンダの各々のブレーキ液圧を制御する液圧制御
    弁装置と、前記車両の運動状態に応じて前記自動液圧発
    生装置を駆動制御すると共に、前記液圧制御弁装置を駆
    動制御し、前記ブレーキペダルの操作とは無関係に前記
    ホイールシリンダに対し自動加圧制御を行ない前記車両
    の運動制御を行なう制御手段とを備えた車両の運動制御
    装置において、前記自動液圧発生装置は、少くとも前記
    ブレーキペダルの操作に応じて作動するバキュームブー
    スタと、前記ブレーキペダルの操作とは無関係に予め設
    定した目標電流に基づきリニアソレノイドを駆動制御し
    て前記バキュームブースタを駆動するブースタ駆動装置
    とを備え、前記制御手段は、前記ブレーキペダルの非操
    作時に、前記リニアソレノイドの目標電流を、前記バキ
    ュームブースタが前記ブースタ駆動装置による駆動状態
    から停止作動を開始する直前の電流値の停止目標値まで
    急減させた後、前記リニアソレノイドの目標電流が零近
    傍となるまで緩やかに減少させるように設定することを
    特徴とする車両の運動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記ブレーキペダルの
    非操作時に、前記リニアソレノイドの目標電流を、前記
    停止目標値まで急減させた後、前記停止目標値より低く
    零より高い急減切換目標値まで緩やかに減少させ、更に
    該急減切換目標値から零となるまで急減させるように設
    定することを特徴とする請求項3記載の車両の運動制御
    装置。
JP2000320024A 2000-10-19 2000-10-19 車両の運動制御装置 Pending JP2002127880A (ja)

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US09/981,923 US6676230B2 (en) 2000-10-19 2001-10-19 Vehicle motion control device

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009536892A (ja) * 2006-05-12 2009-10-22 デルファイ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド 車両油圧システムを制御するシステムおよび方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009536892A (ja) * 2006-05-12 2009-10-22 デルファイ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド 車両油圧システムを制御するシステムおよび方法

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