JP2002127151A - 金型クリーニング装置及び金型クリーニング方法 - Google Patents

金型クリーニング装置及び金型クリーニング方法

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JP2002127151A JP2000319841A JP2000319841A JP2002127151A JP 2002127151 A JP2002127151 A JP 2002127151A JP 2000319841 A JP2000319841 A JP 2000319841A JP 2000319841 A JP2000319841 A JP 2000319841A JP 2002127151 A JP2002127151 A JP 2002127151A
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resin
resin molding
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brushing
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂成形用の金型の表面における付着物を、
樹脂成形工程を中断することなく効果的に除去する、金
型クリーニング装置及び方法を提供する。 【解決手段】 金型クリーニング装置に、樹脂成形装置
の搬送機構9に連結されたブラッシング機構16と、ブ
ラッシング機構16を介して搬送機構9に連結された紫
外線照射機構11と、ブラッシング機構16に連結され
た吸引機構20とを備え、基板10が上型3と下型4と
の型合わせ面に載置される前に、紫外線照射機構11に
より紫外線で上型3と下型4との型面を照射し、その後
に回転するブラシ17を型面に接触させるとともに吸引
機構20により型面近傍の雰囲気を吸引する。これによ
り、樹脂成形工程の一部である搬入動作の間において、
樹脂成形工程を中断することなく、金型の表面を効果的
にクリーニングすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂成形用の金型
の表面における付着物を除去する、金型クリーニング装
置及び金型クリーニング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、樹脂成形用の金型により製造され
る成形品に対しては、ますます厳しい品質、例えば、寸
法精度や表面の外観品位が要求されている。これによ
り、金型・成形品間における離型性の向上、ひいては、
金型の表面に対する効果的なクリーニングが必要になっ
ている。従来、金型の表面をクリーニングするには、回
転ブラシ又は往復ブラシと吸引機構とを組み合わせたユ
ニットや、金型の表面に紫外線を照射するユニット等
を、樹脂成形工程の合間に金型間に挿入する方式が使用
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のクリーニング方式によれば、1回の樹脂成形ご
とにクリーニングを行う場合には、樹脂成形の効率を極
端に低下させてしまう。このために、ある程度の時間連
続して樹脂成形を行った後に、金型の表面をクリーニン
グする作業を行う必要がある。したがって、樹脂成形工
程を中断しなければならないので、樹脂成形の効率化を
図る観点からは問題があった。また、小型で精密な製品
を成形する場合には、成形する際に金型のキャビティに
おける微小な凹部やコーナー部等に付着した樹脂かすを
効果的に除去することができない、という問題があっ
た。
【0004】本発明は、上述の課題を解決するためにな
されたものであって、樹脂成形用の金型の表面における
付着物を、樹脂成形工程を中断することなく効果的に除
去する、金型クリーニング装置及び金型クリーニング方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の技術的課題を解決
するために、本発明に係る金型クリーニング装置は、樹
脂成形用の金型の表面における付着物を除去する金型ク
リーニング装置であって、樹脂成形される際に樹脂が付
着する被成形部材を金型の型合わせ面に搬入する動作、
又は成形品を型合わせ面から搬出する動作のうち少なく
とも一方を行う搬送機構に連結され、紫外線により金型
の表面を照射する紫外線照射機構を備えるとともに、紫
外線照射機構は、搬入する動作前又は搬出する動作後の
うち少なくとも一方において金型の表面を照射すること
を特徴とする。
【0006】これによれば、各々搬送機構によって、被
成形部材が搬入される間に、又は成形品が搬出される間
に、搬送機構に連結された紫外線照射機構によって金型
の表面が照射される。これにより、樹脂成形工程の一部
である搬入又は搬出する動作の間に、紫外線によって金
型の表面が照射されてクリーニングされる。したがっ
て、樹脂成形工程を中断することなく、金型の表面がク
リーニングされる。
【0007】また、本発明に係るクリーニング装置は、
上述のクリーニング装置において、搬送機構又は紫外線
照射機構の少なくともいずれか一方に連結されたブラッ
シング機構と、ブラッシング機構に連結された吸引機構
とを備えるとともに、ブラッシング機構は、紫外線照射
機構が金型の表面を照射した後に該表面をブラッシング
し、吸引機構は、少なくとも金型の表面がブラッシング
されている時に該表面近傍の雰囲気を吸引することを特
徴とする。
【0008】これによれば、紫外線の照射によって金型
の表面との間の密着力が低下した付着物が、ブラッシン
グ機構によって金型の表面から物理的に引き剥がされ、
吸引機構によって表面近傍から除去される。したがっ
て、金型の表面における付着物が効果的に除去される。
【0009】また、本発明に係るクリーニング装置は、
上述のクリーニング装置において、紫外線はエキシマ光
であることを特徴とする。
【0010】これによれば、単一ピーク波長のエキシマ
光により発生したオゾン(O3 )及び活性原子状酸素に
よって、付着物と金型の表面との間の密着性が低下する
とともに、付着物が酸化分解される。したがって、金型
の表面における付着物が、いっそう効果的に除去され
る。
【0011】また、本発明に係るクリーニング方法は、
樹脂成形用の金型の表面における付着物を除去する金型
クリーニング方法であって、樹脂成形される際に樹脂が
付着する被成形部材を金型の型合わせ面に搬入する工程
と、金型を型合わせする工程と、型合わせされた金型に
おけるキャビティに溶融樹脂を注入し硬化させる工程
と、金型を型開きする工程と、型合わせ面から成形品を
搬出する工程とを備えるとともに、搬入する工程又は搬
出する工程の少なくとも一方において、紫外線により金
型の表面を照射することを特徴とする。
【0012】これによれば、各々搬送機構が、被成形部
材を搬入する間に、又は成形品を搬出する間に、搬送機
構に連結された紫外線照射機構が金型の表面を照射す
る。これにより、樹脂成形工程の一部である搬入又は搬
出する動作の間に、紫外線により金型の表面を照射して
クリーニングする。したがって、樹脂成形工程を中断す
ることなく、金型の表面をクリーニングすることができ
る。
【0013】また、本発明に係るクリーニング方法は、
上述のクリーニング方法において、金型の表面を紫外線
によって照射した後に、金型の表面をブラッシングする
とともに該金型の表面近傍の雰囲気を吸引することを特
徴とする。
【0014】これによれば、ブラッシング機構が、紫外
線の照射によって金型の表面との間の密着力が低下した
付着物を金型の表面から物理的に引き剥がし、吸引機構
が、引き剥がされた付着物を金型の表面近傍から除去す
る。したがって、金型の表面における付着物を効果的に
除去することができる。
【0015】また、本発明に係るクリーニング方法は、
上述のクリーニング方法において、紫外線はエキシマ光
であることを特徴とする。
【0016】これによれば、金型の表面における付着物
に、単一ピーク波長のエキシマ光により発生したオゾン
(O3 )及び活性原子状酸素を作用させて、付着物と金
型の表面との間の密着性を低下させるとともに、その付
着物を酸化分解する。したがって、金型の表面における
付着物をいっそう効果的に除去することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)本発明の第1
の実施形態を、図1を参照して説明する。本実施形態に
係る金型クリーニング装置は、樹脂成形用の金型のう
ち、リードフレームやプリント基板等(以下、基板とい
う)に載置されたチップ状電子部品(以下、チップとい
う)を樹脂封止する樹脂封止装置の金型を、クリーニン
グするものである。
【0018】図1は、本実施形態に係る金型クリーニン
グ装置を取り付けた樹脂封止装置を示す概略正面図であ
る。図1において、1はモールディング部、2は搬送・
クリーニング部である。モールディング部1において、
上型3と下型4とは相対向して設けられた金型セットで
ある。上型3は固定型であって、カル5,カル5に連通
するキャビティ6Aがそれぞれ設けられている。下型4
は昇降自在な可動型であって、キャビティ6Aに相対向
するキャビティ6Bが設けられ、カル5に相対向するポ
ット7が設けられている。また、型合わせ面P.L.、すな
わち下型4の型面には、樹脂封止前の基板が載置され
る。更に、モールディング部1には、その内部の雰囲気
を排気する排気管8が設けられている。
【0019】搬送・クリーニング部2において、搬送機
構9は、樹脂成形装置(この場合には樹脂封止装置)の
一部であって、樹脂成形により樹脂が付着する被成形部
材である樹脂封止前の基板10を保持するとともに、こ
れをモールディング部1に搬入し、かつ、成形品を搬出
する。紫外線照射機構11は、搬送機構9に連結して設
けられ、紫外線を照射する照射機構である。紫外線照射
機構11の内部には、紫外線を発生するランプ12が設
けられ、上下両面には透光窓13が設けられている。紫
外線の強度低下を防止する観点から、透光窓13と各型
面との間隙は、できるだけ小さいことが好ましい。搬送
機構9と紫外線照射機構11とは併せて搬送・クリーニ
ングユニット14を構成し、この搬送・クリーニングユ
ニット14は、ガイドレール15に沿って図1の左右方
向に移動する。
【0020】本実施形態に係る金型クリーニング装置の
動作について、図1を参照して説明する。まず、搬送機
構9が、図1に示された初期位置において、供給機構
(図示なし)から、例えば吸着により基板10を保持し
た後に、一体となった搬送・クリーニングユニット14
を、ガイドレール15に沿って図1の左方向に移動させ
る。そして、透光窓13を通過した紫外線が上型3と下
型4との型面における所望の領域を一様に照射する所定
の位置で、搬送・クリーニングユニット14を停止させ
る。
【0021】次に、ランプ12に対して、所定の高周波
電圧を印加する。これにより、ランプ12は、所定の波
長を有する紫外線を発生し、各透光窓13を介して上型
3と下型4との型面に照射する。その紫外線のエネルギ
ーによって、照射した型面に付着した付着物、例えば樹
脂かすのような有機物の化学結合を切断する。したがっ
て、付着物を分解し、また、型面とその付着物との間の
密着性を低下させて、付着物を分離飛散させることがで
きる。そして、分離飛散した付着物は、排気管8を経由
してモールディング部1の外部、すなわち装置の外部に
排出される。
【0022】次に、搬送・クリーニングユニット14
を、搬送機構9が上型3と下型4との間に位置するまで
更に移動させて、停止させる。その後に、搬送機構9は
吸着を解除して、基板10を下型4の型面に載置する。
これにより、基板10は型合わせ面P.L.に搬入されたこ
とになる。
【0023】次に、搬送・クリーニングユニット14を
再び初期位置に移動させて、待機させる。モールディン
グユニット1では、上型3と下型4とを型締めして、ポ
ット7に貯留された溶融樹脂(図示なし)を、カル5を
経由してキャビティ6A,6Bに注入して硬化させる。
【0024】次に、上型3と下型4とを型開きさせて、
再び搬送・クリーニングユニット14を、搬送機構9が
上型3と下型4との間に位置するまで移動させ停止させ
る。そして、搬送機構9は吸着により成形品を保持し
て、この状態で搬送・クリーニングユニット14を移動
させて、成形品用のトレイまで搬出する。更に、再び搬
送・クリーニングユニット14を初期位置に移動させ
て、搬送機構9が次の基板10を吸着して保持する。
【0025】ここで、ランプとして、紫外線の一種であ
るエキシマ光を発生するエキシマランプを使用すること
が好ましい。エキシマランプは、管内に、放電ガスとし
て、F,Ar,Kr,Xeの元素のうち少なくとも1つ
を含むガス、例えばキセノン(Xe)ガスが封入されて
おり、中心波長を中心に極めて狭い範囲の波長、すなわ
ち単一ピーク波長を有し光子のエネルギーが大きいエキ
シマ光を発光する。
【0026】このエキシマ光を、上型3,下型4の型面
に照射した場合の作用を説明する。まず、エキシマ光の
エネルギーによって、照射した型面における付着物、例
えば樹脂かすのような有機物の化学結合を切断する。し
たがって、型面とその付着物との間の密着性を低下させ
ることができる。次に、引き続きエキシマ光を照射し
て、化学結合が切断され密着性が低下した付着物に、エ
キシマ光のエネルギーにより発生したオゾン(O3 )及
び活性原子状酸素を作用させ、その付着物を酸化分解し
て飛散させる。これにより、型面から付着物を除去する
ことができる。更に、排気管8により、型面から除去さ
れた付着物と、人体に有害なオゾンを含む雰囲気とを、
装置の外部に排出する。
【0027】以上の作用により、エキシマ光を使用して
上型3,下型4の型面を照射することにより、キャビテ
ィにおける微小な凹部やコーナー部等に付着した樹脂か
すを含む、型面に付着した付着物を、いっそう効果的に
除去することができる。
【0028】ここまで説明したように、本実施形態によ
れば、搬送機構9と一体的に連結された紫外線照射機構
11が、基板10を下型4の型面に搬送する工程の一部
として、基板10を載置する前に紫外線によって上型
3,下型4の型面を照射する。したがって、樹脂成形工
程を中断することなく金型の表面をクリーニングするこ
とができるので、樹脂成形の効率化を図ることができ
る。また、クリーニングの自動化を図ることができる。
また、短い周期かつ高い頻度で金型をクリーニングする
ので、樹脂かす等の付着を抑制することができる。更
に、エキシマランプを使用することにより、型面に付着
した付着物をいっそう効果的に除去することができる。
【0029】なお、本実施形態の説明では、基板10が
型合わせ面P.L.に搬入される前に、紫外線照射機構11
が紫外線を照射して上型3,下型4の型面をクリーニン
グする。これに代えて、搬送機構9が下型4の型面から
成形品を搬出した後に、同様に上型3,下型4の型面を
照射してクリーニングしてもよい。この場合において
も、樹脂成形工程を中断することなく、短い周期かつ高
い頻度で金型をクリーニングすることができる。
【0030】(第2の実施形態)ところで、紫外線を照
射しただけでは、型面における付着物を充分に除去でき
ない場合がある。例えば、封止樹脂の密着性が高い場合
や、型面の形状が複雑な場合等である。本発明の第2の
実施形態は、このような場合に適用される。本発明の第
2の実施形態を、図2及び図3を参照して説明する。図
2は、本実施形態に係るクリーニング装置を取り付け
た、樹脂封止装置の要部を示す概略正面図である。
【0031】図2に示されているように、搬送機構9と
紫外線照射機構11との間に、搬送機構9に連結されて
ブラッシング機構16が設けられている。言い換えれ
ば、ブラッシング機構16を介して、紫外線照射機構1
1が搬送機構9に連結されている。ブラッシング機構1
6には、上部と下部との両方において、回転又は往復運
動を行うブラシ17が設けられている。各ブラシ17
は、それらの先端が上型3及び下型4において樹脂かす
が付着する型面に接触するように取り付けられている。
搬送機構9と紫外線照射機構11とブラッシング機構1
6とは併せて搬送・クリーニングユニット14を構成
し、この搬送・クリーニングユニット14は、ガイドレ
ール15に沿って図2の左右方向に移動する。ブラッシ
ング機構16には吸引管18が連結され、更に吸引管1
8は真空ポンプ19に接続されている。吸引管18と真
空ポンプ19とは、併せて吸引機構20を構成する。
【0032】本実施形態に係る金型クリーニング装置の
動作について、図2を参照して説明する。まず、第1の
実施形態と同様にして、搬送機構9が基板10を保持し
た状態で、クリーニングユニット14を、ガイドレール
15に沿って図1の左方向に移動させる。
【0033】次に、第1の実施形態と同様に、ランプ1
2に所定の高周波電圧を印加して紫外線を発生させ、そ
の紫外線で上型3と下型4との型面を照射する。そし
て、これにより分離飛散した付着物を、排気管8を経由
してモールディング部1の外部に排出する。
【0034】次に、クリーニングユニット14を、ガイ
ドレール15に沿って図1の左方向に移動させて、ブラ
ッシング機構16を上型3と下型4との間に位置させ
る。そして、ブラシ17を回転又は往復させて、各金型
の型面における付着物を、型面から物理的に引き剥が
す。また、ここでは、真空ポンプ19によって、吸引管
18とブラッシング機構16内部を介して、上型3と下
型4との型面近傍の雰囲気を吸引する。したがって、型
面から引き剥がされた付着物を、吸引管18を経由して
装置の外部に排出することができる。
【0035】次に、クリーニングユニット14を、ガイ
ドレール15に沿って図1の左方向に移動させて、搬送
機構9を上型3と下型4との間に位置させる。そして、
搬送機構9は吸着を解除して、基板10を下型4の型面
に載置する。これにより、基板10は型合わせ面に搬入
されたことになる。
【0036】以下、第1の実施形態と同様に、搬送・ク
リーニングユニット14を再び初期位置に移動させた後
に、上型3と下型4とを型締めして、キャビティ6A,
6Bに溶融樹脂を注入して硬化させる。更に、上型3と
下型4とを型開きして、再び搬送・クリーニングユニッ
ト14を移動させて、成形品を搬出する。その後に、再
び搬送・クリーニングユニット14を初期位置に移動さ
せて、搬送機構9が次の基板10を吸着して保持する。
【0037】ここまで説明したように、本実施形態によ
れば、上型3と下型4との型面に紫外線を照射した後
に、ブラッシング機構16を使用して、型面における付
着物を型面から物理的に引き剥がす。また、吸引機構2
0を使用して、上型3と下型4との型面近傍の雰囲気を
吸引する。したがって、型面に付着した付着物を、いっ
そう効果的に除去するとともに装置の外部に確実に排出
することができる。
【0038】図3は、本実施形態の変形例に係るクリー
ニング装置を取り付けた、樹脂封止装置の要部を示す概
略正面図である。図2においては、基板10を型合わせ
面に搬入する前に、搬送・クリーニングユニット14を
使用して型面をクリーニングした。それに対して、本変
形例では、まず、搬送装置9により、成形品21を搬出
する。次に、紫外線照射機構11により、紫外線で上型
3と下型4との型面を照射する。次に、ブラッシング機
構16により上型3と下型4との型面をブラッシングし
つつ、吸引機構20により型面近傍の雰囲気を吸引す
る。本変形例を使用した場合においても、図2に示され
た場合と同様に、型面に付着した付着物を、いっそう効
果的に除去するとともに装置の外部に確実に排出するこ
とができる。
【0039】なお、本実施形態のブラシ17としては、
回転又は往復運動を行うブラシのほかに、毛先が高速で
振動するブラシを使用してもよい。
【0040】なお、ここまで説明した各実施形態におい
ては、搬入・搬出を行う搬送機構9を、搬送・クリーニ
ングユニット14に含めた構成とした。これに限らず、
搬送機構9をローダ,アンローダに分けて個別に設け、
少なくともそれらのいずれか一方を、搬送・クリーニン
グユニット14に含めた構成としてもよい。
【0041】また、上述の各実施形態では、1回の樹脂
封止ごとに金型の型面をクリーニングしたが、これに限
らず、付着物の量や密着性等によって、所定の回数だけ
樹脂封止を行った後に型面をクリーニングしてもよい。
これにより、樹脂成形の更なる効率化を図ることができ
る。
【0042】また、紫外線を照射する手段として、ラン
プに代えてエキシマレーザ等のレーザを使用することが
できる。この場合には、レーザの照射面積が小さいの
で、必要に応じて、レーザーで金型の表面をスキャンさ
せることが好ましい。
【0043】また、上型3及び下型4の両方の型面をク
リーニングすることとしたが、これに限らず、必要に応
じていずれか一方の型面のみをクリーニングしてもよ
い。
【0044】また、ランプ12をブラッシング機構16
内に組み込み、紫外線照射機構11とブラッシング機構
16とを一体化してクリーニングユニットとしてもよ
い。この場合には、各ブラシ17の間から紫外線を照射
することにより、金型クリーニング装置の小型化を図る
ことができる。更に、上述のクリーニングユニットを、
搬入と搬出とを行う搬送機構、すなわちローダ/アンロ
ーダの両側にそれぞれ連結してもよい。これにより、基
板10を搬入する前、及び成形品21を搬出した後のい
ずれにおいても、金型クリーニングを容易に行うことが
できる。したがって、いっそう短い周期かつ高い頻度で
金型をクリーニングすることができる。
【0045】また、紫外線が上型3と下型4との型面に
おける所望の領域を一様に照射する所定の位置で、搬送
・クリーニングユニット14を停止させた後に、ランプ
12を点灯して紫外線を照射した。これに限らず、ラン
プ12を点灯させた状態で、型面に紫外線を照射しなが
ら、搬送・クリーニングユニット14を移動させ続けて
もよい。同様に、ブラッシング機構16についても、停
止させた状態で型面をブラッシングしてもよく、移動し
ながら型面をブラッシングしてもよい。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、樹脂成形工程の一部で
ある搬入又は搬出する動作の間に、金型の表面が紫外線
により照射されてクリーニングされる。したがって、樹
脂成形工程を中断することなく金型の表面がクリーニン
グされるので、樹脂成形の効率化を図ることができる。
また、クリーニングの自動化を図ることができる。ま
た、紫外線の照射によって金型の表面との間の密着力が
低下した付着物が、ブラッシング機構によって金型の表
面から物理的に引き剥がされ、更に吸引機構によって表
面近傍から除去される。したがって、金型の表面におけ
る付着物が効果的に除去される。また、エキシマ光によ
り発生したオゾン(O3 )及び活性原子状酸素により、
付着物と金型の表面との間の密着性が低下するととも
に、付着物が酸化分解される。したがって、金型の表面
における付着物がいっそう効果的に除去される。したが
って、本発明は、樹脂成形用の金型の表面における付着
物を、樹脂成形工程を中断することなく効果的に除去す
る、金型クリーニング装置及び金型クリーニング方法を
提供できるという、優れた実用的な効果を奏するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るクリーニング装
置を取り付けた、樹脂封止装置を示す概略正面図であ
る。
【図2】本発明の第2の実施形態に係るクリーニング装
置を取り付けた、樹脂封止装置の要部を示す概略正面図
である。
【図3】本発明の第2の実施形態の変形例に係るクリー
ニング装置を取り付けた、樹脂封止装置の要部を示す概
略正面図である。
【符号の説明】
1 モールディング部 2 搬送・クリーニング部 3 上型 4 下型 5 カル 6A,6B キャビティ 7 ポット 8 排気管 9 搬送機構 10 基板 11 紫外線照射機構 12 ランプ 13 透光窓 14 搬送・クリーニングユニット 15 ガイドレール 16 ブラッシング機構 17 ブラシ 18 吸引管 19 真空ポンプ 20 吸引機構 21 成形品 P.L. 型合わせ面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂成形用の金型の表面における付着物
    を除去する金型クリーニング装置であって、 樹脂成形される際に樹脂が付着する被成形部材を前記金
    型の型合わせ面に搬入する動作、又は成形品を前記型合
    わせ面から搬出する動作のうち少なくとも一方を行う搬
    送機構に連結され、紫外線により前記金型の表面を照射
    する紫外線照射機構を備えるとともに、 前記紫外線照射機構は、前記搬入する動作前又は前記搬
    出する動作後のうち少なくとも一方において前記金型の
    表面を照射することを特徴とする金型クリーニング装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の金型クリーニング装置に
    おいて、 前記搬送機構又は紫外線照射機構の少なくともいずれか
    一方に連結されたブラッシング機構と、前記ブラッシン
    グ機構に連結された吸引機構とを備えるとともに、 前記ブラッシング機構は、前記紫外線照射機構が前記金
    型の表面を照射した後に該表面をブラッシングし、 前記吸引機構は、少なくとも前記金型の表面がブラッシ
    ングされている時に該表面近傍の雰囲気を吸引すること
    を特徴とする金型クリーニング装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のいずれかに記載の金型
    クリーニング装置において、 前記紫外線はエキシマ光であることを特徴とする金型ク
    リーニング装置。
  4. 【請求項4】 樹脂成形用の金型の表面における付着物
    を除去する金型クリーニング方法であって、 樹脂成形される際に樹脂が付着する被成形部材を前記金
    型の型合わせ面に搬入する工程と、 前記金型を型合わせする工程と、 前記型合わせされた金型におけるキャビティに溶融樹脂
    を注入し硬化させる工程と、 前記金型を型開きする工程と、 前記型合わせ面から成形品を搬出する工程とを備えると
    ともに、 前記搬入する工程又は搬出する工程の少なくとも一方に
    おいて、紫外線により前記金型の表面を照射することを
    特徴とする金型クリーニング方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の金型クリーニング方法に
    おいて、 前記金型の表面を紫外線によって照射した後に、前記金
    型の表面をブラッシングするとともに該金型の表面近傍
    の雰囲気を吸引することを特徴とする金型クリーニング
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5のいずれかに記載の金型
    クリーニング方法において、 前記紫外線はエキシマ光であることを特徴とする金型ク
    リーニング方法。
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