JP4102599B2 - 樹脂成形における構成要素のクリーニング方法 - Google Patents

樹脂成形における構成要素のクリーニング方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂成形することにより成形品を製造する場合における構成要素、例えば、樹脂成形用の金型、樹脂成形前のインサート部材、及び樹脂成形後の成形品等における付着物を除去する、クリーニング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、樹脂成形により製造される成形品には、ますます高い品質、例えば、良好な寸法精度や外観品位等が要求されている。このことから、金型・成形品間における離型性の確保が、いっそう重要になっている。そこで、成形品の離型を容易にするために、金型の型面に沿って合成樹脂製のフィルムを張設した状態で、溶融樹脂を加圧しキャビティに注入して樹脂成形する方法が使用されている。このようなフィルムを使用することにより、成形品の離型が容易になるので、良好な寸法精度や外観品位を確保することができる。
【0003】
ここで、樹脂成形の一例として、成形品において適当な位置に成形されている部品、すなわち、インサート部材としてのリードフレームやプリント基板等(以下、基板という。)に装着されたチップ状の電子部品(以下、チップという。)を樹脂封止する場合を説明する。この場合には、樹脂封止することによって、成形品としてLSI等のパッケージが製造される。このようなパッケージに対しては、品質として、寸法精度や外観品位だけでなく、高信頼性が強く要求される。この樹脂封止では、チップと基板との間の配線に使用されるワイヤに、加圧された溶融樹脂による変形・断線等が発生するという問題がある。ここで、樹脂封止する際にフィルムを使用すれば、離型剤を含まない溶融樹脂を使用することができるので、樹脂流動性が向上する。したがって、樹脂封止する際の成形性が向上するとともに、ワイヤの変形・断線等が抑制されるので、パッケージの品質・歩留りが向上する。
【0004】
また、樹脂封止前の基板を搬送する際の便宜のために、粘着テープに基板を貼り付けることも行われている。この場合には、粘着テープに貼り付けられた状態で、基板を安定して搬送することができる。更に、樹脂封止後のパッケージを搬送する際の便宜のために、パッケージを粘着テープに貼り付けた状態で搬送することも行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の樹脂成形によれば、図6に示された場所において、主として有機物からなる付着物が見出される場合がある。以下、樹脂成形の例として、インサート部材としての基板に装着されたチップを樹脂封止して、LSI等のパッケージを製造する場合について説明する。図6は、樹脂封止工程においてフィルムを使用した場合に付着物が見出される場所を示した、部分断面図である。
図6において、相対向する下型30と上型31とは樹脂封止用の金型であり、それらの金型間にフィルム32が張設されている。下型30に設けられた凹部33においては、チップ(図示なし)が装着された基板34が載置される。下型30と上型31とが型締めした状態で、上型31に設けられたキャビティ35に沿ったフィルム32と基板34の上面とに囲まれた空間、すなわち、狭義のキャビティにおいて、溶融樹脂(図示なし)が加圧・注入されて硬化する。これによって、硬化樹脂36が形成される。フィルム32は、供給ロール37と巻取ロール38とによって金型間に供給されるとともに、使用後には巻取ロール38に巻き取られる。樹脂封止後のパッケージ39は、吸着パッド(図示なし)によって、吸着されて搬送される。
【0006】
樹脂封止工程においてフィルムを使用した場合には、上型31のキャビティ面40に付着物41が見出される場合がある。この付着物41は、次の原因で発生すると考えられる。まず、フィルム32から溶出した物質が、キャビティ面40に付着する場合がある。次に、加熱された溶融樹脂に含まれるガス成分が、加圧されることによりフィルム32の微小孔を経由してフィルム32を透過した後に凝縮して、キャビティ面40に付着する場合がある。これらの付着物41は、キャビティ面40とフィルム32との間の離型性を低下させるおそれがある。加えて、樹脂封止工程においてフィルムを使用しない場合でも、溶融樹脂の一部が樹脂かすとしてキャビティ面40に付着する場合がある。
【0007】
また、基板34の上面に付着物42が見出される場合があり、この付着物42はフィルム32から溶出した物質に起因して発生すると考えられる。更に、樹脂封止前の基板34の下面に付着物43が見出される場合があり、この付着物43は、基板34を粘着テープ(図示なし)に貼り付けた場合の粘着テープの粘着層等に起因して発生すると考えられる。これらの付着物42,43は、パッケージ39の外観品位を低下させるうえに、パッケージ39を実装する際のリフロー工程で蒸発して、リフロー装置内の雰囲気に悪影響を及ぼすおそれがある。更に、付着物43は、基板34の下面に設けられた電極(図示なし)にバンプを形成する際に、その電極とバンプとの間の密着性を低下させるおそれがある。
【0008】
また、下型30の凹部33における型面に、付着物44が見出される場合がある。この付着物44は、基板34の下面における付着物43が転写されて形成されたものと考えられ、清浄な基板34に再び転写されるおそれがある。
【0009】
更に、これらの付着物41〜44を除去するためには、例えば、樹脂封止工程を中断してキャビティ面40等をブラシ等で物理的にクリーニングする工程や、樹脂封止工程とは別に基板34,パッケージ39を洗浄する工程を、設ける必要がある。したがって、チップを樹脂封止する際に、キャビティ面40に物理的なダメージを与えたり、樹脂封止全体の工数が増加するという問題がある。
【0010】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、樹脂成形することによって成形品を製造する場合における構成要素、例えば、樹脂成形用の金型、樹脂成形前のインサート部材、及び樹脂成形後の成形品等における付着物を除去する、クリーニング方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の技術的課題を解決するために、本発明に係るクリーニング方法は、
金型において設けられたキャビティに溶融樹脂を注入し硬化させることにより樹脂成形して成形品を製造する場合における構成要素を、照射手段を使用してクリーニングするクリーニング方法であって、構成要素と照射手段とを所定の距離まで接近させる工程と、照射手段を使用してエキシマ紫外光によって構成要素を照射することにより構成要素における付着物を除去する工程と、構成要素の表面における複数個所においてそれぞれ表面に対して照射光を照射する工程と、照射光の反射光をそれぞれ検出する工程と、照射光と反射光とに基づいて反射率をそれぞれ算出する工程と、算出された複数の反射率のうち表面の状態が最も変化したことを示す値又は複数の反射率の平均値に基づいて構成要素の表面状態を光学的に評価する工程と、評価された結果に基づいて、照射手段によって構成要素を照射するか否かを決定し、又は、照射手段が構成要素を照射する際の照射条件を決定する工程とを備えるとともに、決定する工程では、最も変化したことを示す値又は平均値を所定の基準値と比較することによって決定することを特徴とする。
【0012】
これによれば、単一ピーク波長を有し光子のエネルギーが大きいエキシマ紫外光によって、所定の距離を介して構成要素を照射する。そのエキシマ紫外光によって、構成要素における付着物、特に有機物の分子結合を切断するので、構成要素の表面と付着物との間の密着性を低下させる。更に、エキシマ紫外光によって発生した主に活性酸素により、分子結合が切断された付着物を酸化分解する。したがって、構成要素に物理的なダメージを与えることなく、付着物を構成要素の表面から除去することができる。また、構成要素の表面状態を光学的に評価する。具体的には、複数個所においてそれぞれ表面に対して照射光を照射し、照射光の反射光をそれぞれ検出し、照射光と反射光とに基づいて反射率をそれぞれ算出する。そして、算出された複数の反射率のうち表面の状態が最も変化したことを示す値又は複数の反射率の平均値に基づいて、構成要素の表面状態を光学的に評価する。そして、最も変化したことを示す値又は平均値に基づいて、構成要素を照射するか否かを決定し、又は照射条件を決定する。したがって、必要に応じて適切な照射条件で構成要素を照射することにより、構成要素をクリーニングする際の作業効率を向上させることができる。
【0013】
また、本発明に係るクリーニング方法は、上述のクリーニング方法において、構成要素は金型の型面であり、付着物は、溶融樹脂に起因して型面に付着した物質であることを特徴とする。
【0014】
これによれば、金型の型面において、溶融樹脂に起因して付着した付着物の分子結合を、エキシマ紫外光によって切断する。これにより、付着物と型面との間の密着性を低下させる。更に、エキシマ紫外光によって発生した主に活性酸素によって、分子結合が切断された付着物を酸化分解して、これを金型の型面から除去することができる。
【0015】
また、本発明に係るクリーニング方法は、上述のクリーニング方法において、構成要素は金型の型面であり、付着物は、樹脂成形する際に型面に沿って張設されるフィルムに起因して型面に付着した物質であることを特徴とする。
【0016】
これによれば、金型の型面において、フィルムに起因して付着した付着物の分子結合を、エキシマ紫外光によって切断する。これにより、付着物と型面との間の密着性を低下させる。更に、エキシマ紫外光によって発生した主に活性酸素によって、分子結合が切断された付着物を酸化分解して、これを金型の型面から除去することができる。
【0017】
また、本発明に係るクリーニング方法は、上述のクリーニング方法において、構成要素は樹脂成形により成形品と一体的に構成されるインサート部材であり、付着物は、樹脂成形する際にインサート部材の表面に沿って張設されるフィルムに起因してインサート部材の表面に付着した物質、又は、金型の型面に付着した物質が転写されることによりインサート部材の表面に付着した物質であることを特徴とする。
【0018】
これによれば、インサート部材の表面において、フィルムに起因して付着した付着物、又は型面に付着した物質が転写されることにより付着した付着物の分子結合を、エキシマ紫外光によって切断する。これにより、付着物とインサート部材の表面との間の密着性を低下させる。更に、エキシマ紫外光によって発生した主に活性酸素によって、分子結合が切断された付着物を酸化分解して、これをインサート部材の表面から除去することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態を、図1と図2とを参照して説明する。ここでは、樹脂成形の一例として、成形品において適当な位置に成形されている部品、すなわち、インサート部材としての基板に装着されたチップを樹脂封止して、成形品としてLSI等のパッケージを製造する場合を説明する。また、成形品を製造する場合における構成要素として、金型を例にとって説明する。
図1は、本実施形態に係るクリーニング装置が樹脂封止装置に組み込まれた状態を示す、概略正面図である。図2は、図1のクリーニング装置がエキシマ紫外光により型面を照射する状態を示す、概略側面図である。
【0020】
図1において、モールドユニット1は樹脂封止を行うユニットであり、待機ユニット2はモールドユニット1に連結され後述するランプユニット(照射手段)が待機するユニットである。モールドユニット1において、上型3と下型4とは相対向して設けられた樹脂封止用の金型である。上型3は固定型であって、カル5,カル5に順次連通するランナ6,キャビティ7がそれぞれ設けられている。カル5とランナ6とキャビティ7とは、併せて上型3の側の樹脂流動部8を構成する。下型4は可動型であって、カル5に対向する位置にはポット9が、キャビティ7に対向する位置にはキャビティ10がそれぞれ設けられている。ポット9とキャビティ10とは、併せて下型4の側の樹脂流動部11を構成する。
【0021】
ノズル12は、バルブを介して気体供給源(いずれも図示なし)に接続されており、上型3と下型4との型面の近傍に、必要に応じて所定の気体を噴出して供給する気体供給手段である。この供給される気体は、酸素以外の気体であってエキシマ紫外光の減衰を抑制する性質を有する気体、例えば、窒素ガスである。排気管13は、バルブを介して吸引ポンプ(いずれも図示なし)に接続され、モールドユニット1内のガスを外部に排出する排気手段である。
【0022】
ランプユニット14は、被照射面、すなわち、上型3と下型4との型面に対して、所定の距離を介してエキシマ紫外光を照射する照射手段である。エキシマランプ15は、ランプユニット14の内部に取り付けられており、例えば、キセノン(Xe)を放電ガスとして使用した誘電体バリア放電により、波長172nmのエキシマ紫外光を発生するランプである。透光窓16は、ランプユニット14の上下両面に設けられ、例えば、合成石英ガラスからなる照射用の窓である。型面におけるエキシマ紫外光の放射照度低下を防止する観点から、透光窓16と各型面との間の距離は、できるだけ小さいことが好ましい。レール17は、ランプユニット14を移動させる移動手段であって、モータ(図示なし)によって駆動されたランプユニット14がレール17に沿って水平移動する。
【0023】
本実施形態に係るクリーニング装置の動作を、図1と図2とを参照して説明する。予め所定の成形温度(例えば、180℃)に加熱された上型3と下型4との樹脂流動部8,11の型面には、樹脂封止を行うことにより、例えば、次のような、主として有機物からなる付着物が付着する場合がある。
第1に、樹脂封止工程においてフィルムを使用しない場合に、溶融樹脂に起因する成分、すなわち、溶融樹脂の一部からなる樹脂かす等が、型面に付着する場合がある。ここでいう溶融樹脂には、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂の双方が含まれる。第2に、フィルムを使用する場合に、フィルムに起因する成分、すなわち、フィルムから溶出した物質が型面に付着する場合がある。第3に、フィルムを使用する場合に、溶融樹脂に起因する成分、すなわち、加熱された溶融樹脂に含まれるガス成分が、加圧されることによりフィルムの微小孔を経由してそのフィルムを透過した後に凝縮して、型面に付着する場合がある。
【0024】
本実施形態では、まず、図1において、ランプユニット14を、待機ユニット2からレール17に沿って移動させ、透光窓16を通過したエキシマ紫外光が上型3と下型4との型面における所望の領域を一様に照射する所定の位置で、停止させる。また、ノズル12によって上型3と下型4との型面の近傍に、窒素ガスを供給する。これにより、型面の近傍が低酸素濃度の雰囲気になる。
【0025】
次に、エキシマランプ15に対して、所定の高周波電圧を印加する。このことにより、図2に示すように、エキシマランプ15は、所定の中心波長(例えば、Xeを放電ガスとして使用した場合には172nm)を有するエキシマ紫外光18を発生する。ランプユニット14は、透光窓16を介して、エキシマ紫外光18を上型3と下型4との型面、すなわち、図1に示された樹脂流動部8,11における型面に照射する。このエキシマ紫外光18は、真空紫外線(VUV;Vacuum Ultra Violet)と呼ばれ、中心波長を中心に極めて狭い範囲の波長、すなわち、単一ピーク波長を有しており、光子のエネルギーが大きいという特性を有する。
【0026】
また、エキシマ紫外光18を照射する際の照射条件は、次のように定められている。まず、エキシマ紫外光18のエネルギーは、型面を一定時間照射した場合に、型面の保護や離型性の確保等を目的として型面に予め形成されためっき層等の層を、剥離させない程度の値になるように定められる。また、このエネルギーは、型面を一定時間照射した場合に、型面における付着物を十分に分解・除去できる程度の値になるように定められる。したがって、このようなエネルギーを有するエキシマ紫外光18によって型面を照射することにより、型面において、めっき層等を剥離させることなく付着物を十分に分解・除去することができる。そして、エキシマ紫外光18によって型面を一定時間照射することにより、型面のクリーニングを完了する。
【0027】
エキシマ紫外光18の作用を詳しく説明すれば、次のようになる。まず、エキシマ紫外光18のエネルギーにより、型面における付着物、特に有機物の分子結合が切断される。これにより、型面と付着物との間の密着性が低下する。それとともに、エキシマ紫外光18のエネルギーにより、モールドユニット1内に存在する酸素から、オゾン(O)及び活性酸素が発生する。次に、これらのうち主として活性酸素が、分子結合が切断された付着物に作用することにより、その付着物が酸化分解して揮発する。これにより、型面における付着物が分解・除去される。
なお、モールドユニット1内のガスは、人体に有害であり金属材料や高分子材料等を劣化・腐食させるオゾンを含んでいる。そこで、このガスを、排気管13によって樹脂封止装置の外部に排出している。
【0028】
また、本実施形態によれば、型面の近傍、すなわち、透光窓16と型面との間の空間が、エキシマ紫外光18の減衰を抑制する性質を有する窒素ガスを供給することによって、低酸素濃度の雰囲気になっている。これにより、酸素に起因するエキシマ紫外光18の減衰を抑制することになる。
したがって、エキシマ紫外光18により付着物の分子結合を切断する能力と活性酸素を発生させる能力とを、維持することになる。これにより、付着物の分子結合を切断するとともに分子結合が切断された付着物を酸化分解する能力、すなわち、構成要素をクリーニングする能力を、維持することができる。加えて、構成要素に凹凸が存在する場合であっても、照射距離が長くなる部分である凹部、例えば、キャビティ7,10においてエキシマ紫外光18の減衰を抑制する。したがって、凹部における付着物を効果的に除去することができる。
【0029】
次に、ノズル12による窒素ガスの供給を停止し、ランプユニット14をレール17に沿って図1に示された待機ユニット2まで移動させる。その後に、下型4の上にチップを装着した基板を載置し、上型3と下型4とを型締めし、ポット9からカル5,ランナ6を順次経由してキャビティ7,10にそれぞれ溶融樹脂(図示なし)を注入し、これを硬化させて硬化樹脂を形成する。
【0030】
次に、上型3と下型4とを型開きして、基板と硬化樹脂とからなる成形品(図示なし)を取り出す。これにより、チップの樹脂封止が完了する。
【0031】
次に、再び、ランプユニット14を待機ユニット2から所定の位置まで移動させ、ノズル12により上型3と下型4との型面の近傍に窒素ガスを供給する。そして、図2に示すように、ランプユニット14は、エキシマ紫外光18を上型3と下型4との型面に照射する。以下、型面のクリーニングとチップの樹脂封止とを繰り返す。
【0032】
以上説明したように、本実施形態によれば、チップの樹脂封止の合間に、単一ピーク波長を有し光子のエネルギーが大きいエキシマ紫外光18により、上型3と下型4との型面を照射して、非接触の方法により型面のクリーニングを行う。このことにより、樹脂封止を中断して別工程としてブラシ等によるクリーニングを行う必要がないので、型面に物理的なダメージを与えることなく、連続して樹脂封止を行うことができる。
また、窒素ガスを供給することによって、酸素に起因するエキシマ紫外光18の減衰を抑制する。したがって、付着物の分子結合を切断する能力と活性酸素を発生させる能力とが向上するとともに、型面に凹凸が存在する場合であっても、照射距離が長くなる部分である凹部における付着物を、効果的に分解・除去することができる。
【0033】
なお、本実施形態の説明では、所定の位置でランプユニット14を停止させた後に、エキシマランプ15を点灯してエキシマ紫外光18を照射した。これに代えて、エキシマランプ15を点灯させた状態で、型面に対してエキシマ紫外光18を照射しながら、ランプユニット14を移動させてもよい。この場合には、エキシマ紫外光18のエネルギーのみならずランプユニット14の移動速度をも考慮して、型面に対する照射条件を定めることが好ましい。また、図1の紙面に垂直に、1本又は複数本のエキシマランプ15を設けることが好ましい。
【0034】
また、本実施形態の説明では、1回の樹脂封止ごとに型面を照射することとした。これに限らず、樹脂封止の連続回数と、型面の状態と、成形品、すなわち、パッケージの品質等との関係を事前に評価しておいて、その評価に応じて、所定の回数だけ樹脂封止を行った後に型面を照射してもよい。これにより、ランプユニット14が必要最小限の回数だけ動作することになるので、樹脂封止の作業効率が向上する。
【0035】
また、窒素ガスを供給することによって、酸素に起因するエキシマ紫外光18の減衰を抑制している。しかし、窒素ガスの濃度が高くなると、酸素ガスの濃度が低くなり、その結果、オゾン及び活性酸素が発生しにくくなるという現象が生じる。したがって、クリーニングの効率が低下するおそれがある。そこで、エキシマ紫外光18の放射照度に応じた最適な窒素ガスの濃度を予め実験的に調べておき、窒素ガスがその最適な濃度になることを目標にして、窒素ガスの供給を制御することが好ましい。これにより、エキシマ紫外光18の放射照度とその放射照度に応じた最適な窒素ガスの濃度という最適な条件の下で、型面のクリーニングを行うことができる。
【0036】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態を、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に係るクリーニング装置が樹脂封止装置に組み込まれた状態を示す、概略正面図である。本実施形態の特徴は、クリーニング装置に、型面の状態を光学的に検出し評価して照射の要否を判断する評価手段を、組み込んだことにある。
図3において、センサ19は、上下両方向に対して照射光20を照射し、照射光20がそれぞれ型面で反射した光である反射光21を検出し、照射光20に対する反射光21の比、すなわち、反射率を算出し、その算出値と所定の基準値とを比較する評価手段である。このセンサ19は、例えば、可視光、赤外線、レーザ等を使用する光学的な非接触センサであればよい。
【0037】
本実施形態に係るクリーニング装置の動作を、図3を参照しながら説明する。まず、第1の実施形態と同様に、ランプユニット14を移動させ、ノズル12によって上型3と下型4との型面の近傍に窒素ガスを供給する。
【0038】
次に、センサ19がキャビティ7,10の上方にまで到達すると、センサ19は、上下両方向に対して照射光20を照射し、照射光20が各キャビティ7,10の型面で反射した光である反射光21を検出する。更に、センサ19は、反射率を算出し、その算出値と所定の基準値とを比較する。ここで、基準値として、例えば、その金型が未使用の場合の反射率、すなわち、金型の初期状態における反射率を使用することができる。なお、反射光21の検出と反射率の算出及び基準値に対する比較とを、センサ本体と算出部とのように分離して行ってもよい。
【0039】
ここで、反射率の算出値が、例えば、基準値以上である場合には、センサ19は、型面の状態が初期状態に比べてさほど変化していないと判断して、エキシマランプ15を点灯させる信号を生成しない。そして、ランプユニット14が型面を照射することなく待機ユニット2に戻った後に、上型3と下型4とを型締めして、通常の樹脂封止を行う。
一方、反射率の算出値が基準値を下回る場合には、センサ19は、型面の状態が初期状態に比べて悪化した、すなわち、型面に相当量の付着物が付着したと判断して、エキシマランプ15を点灯させる信号を生成する。そして、ランプユニット14は、その信号に従って所定の照射条件で型面を照射した後に、待機ユニット2に戻る。その後に、通常の樹脂封止を行う。
【0040】
以上説明したように、本実施形態によれば、型面の状態を光学的に評価した結果に基づいて、型面を照射するか否かを決定する。したがって、第1の実施形態と同様の効果が得られるとともに、必要に応じて型面を照射することにより型面をクリーニングするので、樹脂封止の作業効率がいっそう向上する。
【0041】
なお、本実施形態の説明では、ランプユニット14が静止している状態で、型面を照射することとした。これに限らず、ランプユニット14が移動している状態で、型面を照射してもよい。
【0042】
また、センサ19による評価結果に基づいて、型面を照射してクリーニングするか否かを決定した。これに限らず、センサ19による評価結果に基づいて、例えば、照射距離、放射照度、静止状態で照射する場合の照射時間、移動しながら照射する場合の移動速度等の照射条件を決定することもできる。すなわち、型面が初期状態から大きく悪化していると評価された場合には、例えば、照射時間を長くすることによって、型面から付着物を確実に除去することができる。
【0043】
また、センサ19が型面の状態を評価する際には、複数個所で反射率を算出して、それらのうち最も型面の状態が変化したことを示す値に基づいて評価してもよく、それらの平均値に基づいて評価してもよい。また、型面の状態が変化しやすいと考えられる部分、例えば、各キャビティ7,10でランナ6に近い部分において、ピンポイント的に反射率を算出して、型面の状態を評価してもよい。
【0044】
また、センサ19は、反射率を算出して基準値と比較することとした。これに限らす、一定の領域を撮影して、その画像データに基づいて型面の状態を評価することとしてもよい。例えば、センサ19としてCCDカメラと画像処理部とを有するタイプを使用し、撮影した画像を所定のしきい値で2値化し、例えば、高濃度の部分の面積を基準値と比較することもできる。
【0045】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態を、図4を参照しながら説明する。図4は、本実施形態に係るクリーニング装置が樹脂封止装置に組み込まれてクリーニングを行う状態を示す、概略正面図である。本実施形態の特徴は、所定の気体を加熱して供給する手段を、クリーニング装置に設けたことにある。
【0046】
図4において、ノズル22は、気体用配管23及びバルブ24を介して気体供給源25に接続されており、ランプユニット14の上下両面において、例えば、各コーナー部からそれらの面の中心に向かうように設けられた気体供給手段である。このノズル22は、金型温度として成形温度(例えば、180℃)に加熱された上型3と下型4との型面の近傍に、エキシマ紫外光18の減衰を抑制する性質を有する気体、例えば、窒素ガス26を供給する。ヒータ27は、気体用配管23における気体供給源25とバルブ24との間の部分に取り付けられ、窒素ガス26を所定の温度(例えば、金型温度にほぼ等しい温度)に加熱する加熱手段である。冷却液用配管28は、ランプユニット14において透光窓16の周囲に設けられ、水等の冷却液を循環させることにより、透光窓16を所定の温度(例えば、120℃)以下に冷却する冷却手段である。
【0047】
なお、供給される窒素ガス26を所定の温度に加熱することが可能であれば、ヒータ27を、気体用配管23において各ノズル22に近い部分にそれぞれ取り付けることもできる。この場合には、バルブ24を、ヒータ27よりも更に各ノズル22に近い部分に、それぞれ取り付けることもできる。
また、冷却液用配管28に代えて、透光窓16の近傍にぺルチェ素子等の冷却手段を設けてもよい。
【0048】
本実施形態によれば、次のような効果がある。第1に、型面が所定の温度に保たれるので、以下の理由に基づいて型面をクリーニングする効果が維持される。すなわち、ヒータ27により、金型温度にほぼ等しい所定の温度に加熱された窒素ガス26が、上型3と下型4との型面の近傍に供給される。これにより、型面の温度が所定の金型温度に保たれる。ここで、エキシマ紫外光18により発生した活性酸素が付着物を酸化分解して型面をクリーニングする効果は、型面の温度が低下した場合には抑制される。したがって、型面が所定の金型温度に保たれることによって、型面をクリーニングする効果が維持される。
第2に、冷却液用配管28が透光窓16を冷却することにより、以下の理由に基づいて型面におけるエキシマ紫外光18の放射照度が維持される。すなわち、合成石英ガラスからなる透光窓16は、温度が上昇した場合には透光率が低下する性質を有するので、透光窓16を冷却することによって、その透光率が維持される。したがって、型面におけるエキシマ紫外光18の放射照度が維持されるので、型面をクリーニングする効果が維持される。
【0049】
なお、本実施形態では、成形温度(180℃)に加熱された金型の型面近傍において、金型温度にほぼ等しい温度の窒素ガス26を供給した。これに限らず、装置や工程等において許される範囲内で、クリーニングを行うために最適な温度に金型を加熱すればよい。例えば、金型を成形温度よりも高い温度で加熱して、クリーニングの効率化を図ることもできる。また、金型温度に応じて、窒素ガス26の温度を調整することが好ましい。また、付着物の密着強度が小さい場合、金型の温度がある程度高い場合、窒素ガス26の流量が少なくてもよい場合等には、窒素ガス26を常温で供給してもよい。
【0050】
なお、ここまで説明した第1〜第3の各実施形態においては、ノズル12,ランプユニット14(及びセンサ19,ノズル22)を、基板の搬入と成形品の搬出とを行う搬送手段、すなわち、ローダ/アンローダに取り付けてもよい。このことにより、基板を搬入する前、及び成形品を搬出した後のいずれにおいても、型面のクリーニングを容易に行うことができる。したがって、いっそう短い周期かつ高い頻度で、型面をクリーニングすることができる。
【0051】
また、上型3及び下型4の両方の型面をクリーニングすることとしたが、これに限らず、必要に応じていずれか一方の型面のみをクリーニングしてもよい。
【0052】
また、ノズル12,ランプユニット14(及びセンサ19,ノズル22)を、一方の型面に対して設けて、この型面に対して気体を供給し、エキシマ紫外光18を照射し、更に、型面の状態を評価する構成としてもよい。この場合には、必要に応じて、ノズル12,ランプユニット14(及びセンサ19,ノズル22)を反転して使用すればよい。
【0053】
また、フィルムを使用する場合には、フィルムによるエキシマ紫外光18の吸収を考慮して、ランプユニット14と照射される金型との間から水平方向又は上下方向にフィルムを退避させた状態で、エキシマ紫外光18を照射することが好ましい。更に、フィルムを交換する際にエキシマ紫外光18を金型に照射して、定期的に金型をクリーニングすることもできる。
【0054】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態を、図5を参照しながら説明する。図5は、本実施形態に係るクリーニング装置がパッケージを照射する状態を示す、概略正面図である。図5において、樹脂封止後のパッケージ39は、それぞれ搬送機構である吸着パッド29により吸着されることによって、固定されている。各吸着パッド29は、ランプユニット14の真上まで各パッケージ39を搬送して、停止する。その状態で、パッケージ39の一部である基板34の下面に対して、ランプユニット14がエキシマ紫外光18を照射する。これにより、基板34の下面における付着物43が、分解・除去される。
【0055】
本実施形態によれば、樹脂封止後の搬送工程の一部を利用して、樹脂封止後のパッケージ39における付着物を、分解・除去することができる。したがって、洗浄工程を別途設ける必要がないので、チップを樹脂封止する際に全体の工数を増加させることなく、パッケージ39をクリーニングすることができる。
【0056】
なお、本実施形態の説明では、樹脂封止後のパッケージ39、すなわち、成形品を、エキシマ紫外光18によって照射した。より詳しく言えば、パッケージ39の一部としての基板34の下面を、エキシマ紫外光18によって照射した。これに限らず、付着物の状況に応じて、他の物を照射することもできる。例えば、樹脂封止前の単体としての基板34や、チップが装着された状態の基板34を照射してもよい。また、パッケージの一部としての、基板34の上面又は硬化樹脂36を照射してもよい。言い換えれば、エキシマ紫外光18を照射する対象としては、金型を使用してチップを樹脂封止する際における構成要素であればよい。代表的な例としては、ここまでの各実施形態で説明した、金型の型面、樹脂封止前の基板、及び樹脂封止後のパッケージの他に、基板やパッケージを吸着する治具、搬送する治具や、収納するトレイ類が挙げられる。
【0057】
また、本実施形態では、図3のセンサ19を使用して、パッケージ39、すなわち、成形品の状態を光学的に評価してもよい。この場合には、その評価結果に基づいて、クリーニングの要否を判断し、照射条件を決定することができる。
【0058】
なお、上述の各実施形態においては、放電ガスとしてキセノン(Xe)単体からなるガスを使用して、波長172nmのエキシマ紫外光を発生させた。これに限らず、F,Ar,Kr,Xe等の元素のうち少なくとも1つを含む放電ガスを使用することもできる。これらの場合にも、波長172nm以外の単一ピーク波長、特に波長172nmよりも短い単一ピーク波長を有するエキシマ紫外光が得られる。
【0059】
また、ここまで、型面等における付着物として、次の物を挙げた。すなわち、溶融樹脂の一部からなる樹脂かす、フィルムから溶出した物質、溶融樹脂に含まれるガス成分がフィルムの微小孔を経由してそのフィルムを透過した後に凝縮した物質、及び、粘着テープの粘着層等に起因する物質である。型面等における付着物としては、これらに限らず、作業者がうっかり触れたことにより型面等に付着した油脂成分や、機構部の潤滑油が揮発して付着した物質等が含まれる。
【0060】
また、ここまで、金型の型面をクリーニングする場合には、ランプユニット14を金型の上まで移動させた。これに限らず、樹脂封止装置から取り外した金型を、ランプユニット14の下方(又は上方)まで移動させてもよい。この場合には、装置や工程等において許される範囲内で、クリーニングを行うために最適な温度まで、金型を予熱することが好ましい。
【0061】
また、ここまで、金型として、チップを樹脂封止する際に使用される金型を例にとって説明した。これに限らず、他の樹脂成形用の金型や樹脂成形における構成要素に対して、本発明を適用することができる。
【0062】
また、本発明は、上述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、必要に応じて、任意にかつ適宜に変更・選択して採用できるものである。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、単一ピーク波長を有し光子のエネルギーが大きいエキシマ紫外光により、構成要素における付着物の分子結合を切断する。更に、エキシマ紫外光によって発生した活性酸素により、分子結合が切断された付着物を酸化分解する。したがって、構成要素に物理的なダメージを与えることなく、付着物を構成要素の表面から除去することができる。
また、構成要素における被照射面の近傍に供給した気体によりエキシマ紫外光の減衰を抑制するので、エキシマ紫外光によって付着物の分子結合を切断する能力と活性酸素を発生させる能力とを、維持する。したがって、付着物の分子結合を切断する能力と分子結合が切断された付着物を酸化分解する能力とを、すなわち、構成要素をクリーニングする能力を、維持することができる。加えて、構成要素に凹凸が存在する場合であっても、照射距離が長くなる部分である凹部における付着物を、効果的に除去することができる。
また、構成要素の被照射面において、付着物の酸化分解が温度低下により阻害されるということが生じにくい。したがって、その被照射面における付着物を酸化分解して除去する能力、すなわち、構成要素をクリーニングする能力を、維持することができる。
以上説明したように、本発明は、樹脂成形することにより成形品を製造する場合における構成要素を、物理的なダメージを与えることなくクリーニングする、樹脂成形における構成要素のクリーニング方法を提供するという、優れた実用的な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係るクリーニング装置が樹脂封止装置に組み込まれた状態を示す、概略正面図である。
【図2】 図1に示されたクリーニング装置がエキシマ紫外光によって型面を照射する状態を示す、概略側面図である。
【図3】 本発明の第2の実施形態に係るクリーニング装置が樹脂封止装置に組み込まれた状態を示す、概略正面図である。
【図4】 本発明の第3の実施形態に係るクリーニング装置が樹脂封止装置に組み込まれてクリーニングを行う状態を示す、概略正面図である。
【図5】 本発明の第4の実施形態に係るクリーニング装置がパッケージを照射する状態を示す、概略正面図である。
【図6】 樹脂封止工程においてフィルムを使用した場合に付着物が見出される場所を示した、部分断面図である。
【符号の説明】
1 モールドユニット
2 待機ユニット
3 上型(金型)
4 下型(金型)
5 カル
6 ランナ
7,10 キャビティ
8,11 樹脂流動部
9 ポット
12 ノズル(気体供給手段)
13 排気管
14 ランプユニット(照射手段)
15 エキシマランプ
16 透光窓
17 レール
18 エキシマ紫外光
19 センサ
20 照射光
21 反射光
22 ノズル(気体供給手段)
23 気体用配管
24 バルブ
25 気体供給源
26 窒素ガス(気体)
27 ヒータ(加熱手段)
28 冷却液用配管
29 吸着パッド
30 下型
31 上型
32 フィルム
33 凹部
34 基板
35 キャビティ
36 硬化樹脂
37 供給ロール
38 巻取ロール
39 パッケージ(成形品)
40 キャビティ面(型面)
41〜44 付着物

Claims (4)

  1. 金型において設けられたキャビティに溶融樹脂を注入し硬化させることにより樹脂成形して成形品を製造する場合における構成要素を、照射手段を使用してクリーニングするクリーニング方法であって、
    前記構成要素と前記照射手段とを所定の距離まで接近させる工程と、
    前記照射手段を使用してエキシマ紫外光によって前記構成要素を照射することにより前記構成要素における付着物を除去する工程と、
    前記構成要素の表面における複数個所においてそれぞれ前記表面に対して照射光を照射する工程と、
    前記照射光の反射光をそれぞれ検出する工程と、
    前記照射光と前記反射光とに基づいて反射率をそれぞれ算出する工程と、
    前記算出された複数の反射率のうち前記表面の状態が最も変化したことを示す値又は前記複数の反射率の平均値に基づいて前記構成要素の表面状態を光学的に評価する工程と、
    前記評価された結果に基づいて、前記照射手段によって前記構成要素を照射するか否かを決定し、又は、前記照射手段が前記構成要素を照射する際の照射条件を決定する工程とを備えるとともに、
    前記決定する工程では、前記最も変化したことを示す値又は前記平均値を所定の基準値と比較することによって決定することを特徴とするクリーニング方法。
  2. 請求項1記載のクリーニング方法において、
    前記構成要素は前記金型の型面であり、
    前記付着物は、前記溶融樹脂に起因して前記型面に付着した物質であることを特徴とするクリーニング方法。
  3. 請求項1記載のクリーニング方法において、
    前記構成要素は前記金型の型面であり、
    前記付着物は、前記樹脂成形する際に前記型面に沿って張設されるフィルムに起因して前記型面に付着した物質であることを特徴とするクリーニング方法。
  4. 請求項1記載のクリーニング方法において、
    前記構成要素は前記樹脂成形により前記成形品と一体的に構成されるインサート部材であり、
    前記付着物は、前記樹脂成形する際に前記インサート部材の表面に沿って張設されるフィルムに起因して前記インサート部材の表面に付着した物質、又は、前記金型の型面に付着した物質が転写されることにより前記インサート部材の表面に付着した物質であることを特徴とするクリーニング方法。
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