JP2002127023A - 研磨用モノフィラメント - Google Patents

研磨用モノフィラメント

Info

Publication number
JP2002127023A
JP2002127023A JP2000320535A JP2000320535A JP2002127023A JP 2002127023 A JP2002127023 A JP 2002127023A JP 2000320535 A JP2000320535 A JP 2000320535A JP 2000320535 A JP2000320535 A JP 2000320535A JP 2002127023 A JP2002127023 A JP 2002127023A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
monofilament
resin
nylon
brush
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000320535A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenzo Ando
健三 安藤
Koji Ozaki
孝司 尾▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Monofilament Co Ltd
Original Assignee
Toray Monofilament Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Monofilament Co Ltd filed Critical Toray Monofilament Co Ltd
Priority to JP2000320535A priority Critical patent/JP2002127023A/ja
Publication of JP2002127023A publication Critical patent/JP2002127023A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属表面の研磨加工において、金属表面の研
磨性が優れ、かつ金属表面の平滑性付与に優れた性能を
兼ね備えた研磨用モノフィラメントの提供。 【解決手段】 相対粘度が3.0〜5.0のポリメタキ
シリレンアジパミド樹脂に対し、番手#60〜#300
0の砥材粒子を10〜30重量%含有せしめて溶融紡糸
してなり、糸径が0.2〜3.0mmである研磨用モノ
フィラメント。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として金属など
の被処理物の表面を研磨するために用いる研磨用モノフ
ィラメントの改良に関し、さらに詳しくは、研磨力が優
れると共に、平滑性の良好な研磨面を取得可能にする研
磨用モノフィラメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄板やアルミ板などの金属製造工程や加
工工程において、表面研磨加工に用いる研磨用の工業ブ
ラシ材料としては、従来から、砥材粒子を含有する合成
樹脂モノフィラメントが知られており、例えばこの砥材
粒子含有モノフィラメントを毛材として植毛したチャン
ネルまたはディスクブラシロールを、被処理金属表面に
押圧し、回転を付与することによって、被処理物の表面
に付着している金属酸化物粒子のスケール除去などを主
体とする表面研磨が行われている。
【0003】このような用途で使用する砥材粒子含有モ
ノフィラメントには優れた研磨力が要求されることか
ら、従来では、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイ
ロン6/66共重合体、ナイロン612、ナイロン61
0、ナイロン12のポリアミド樹脂、ポリブチレンテレ
フタレート樹脂およびポリフェニレンスルフィド樹脂な
どを合成樹脂素材として、また、例えばコークス粉、ボ
ーキサイト及び酸化アルミナに代表されるアルミナ系砥
材粒子、または白ケイ石および砥粉などの炭化ケイ素系
砥材粒子などを砥材粒子として、それぞれ用いることに
よって、研磨力の向上が図られてきた。
【0004】ところで、これらの砥材粒子含有モノフィ
ラメントを用いたブラシを実用する場合には、研磨工程
で発生する摩擦熱によるブラシの溶着を防止することお
よび研磨面を清浄化することを目的として、ブラシが研
磨面に接触する個所に水、温水、各種エマルジョンおよ
び弱アルカリ性液などの液体を散布しつつ作業すること
がほとんどであり、このために稼働するブラシ毛材は常
に湿潤状態下に置かれることになる。
【0005】しかるに、合成樹脂素材として上記ナイロ
ン6、ナイロン66、ナイロン6/66共重合体を用い
たブラシは、湿潤により毛材がへたり、金属表面に付着
した金属酸化物などを削り落とす研磨力が低下するとい
う問題があった。
【0006】また、合成樹脂素材として上記ナイロン6
12、ナイロン610、ナイロン12、ポリブチレンテ
レフタレート樹脂およびポリフェニレンスルフィド樹脂
を用いたブラシは、逆に湿潤によるへたりが小さく、強
い研磨力を有するものの、研磨加工の際に、金属表面と
のなじみ性が悪く、ブラシの接触圧の強弱が生じるた
め、特に金属表面の平滑化が要求される仕上研磨加工に
おていは、金属表面が凹凸状に不均一となり、平滑性の
良好な研磨面が得られないという問題があった。
【0007】かかる実状から、研磨力が優れると共に、
平滑性の良好な研磨面を取得可能な研磨用モノフィラメ
ントの実現が強く要望されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来の研磨用モノフィラメントが有する問題の解決を目的
として検討した結果達成されたものである。
【0009】したがって、本発明の目的は、被処理金属
の表面研磨加工において、金属表面の研磨力に優れ、し
かも金属全表面を均一に研磨して平滑性の良好な研磨面
を取得可能にする研磨用モノフィラメントを提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討した結果、合成樹脂素材と
して特定のポリアミド、具体的にはポリメタキシリレン
アジパミドを用い、これに砥材粒子を含有させたモノフ
ィラメントとすることにより、従来の研磨用モノフィラ
メントに比較して、研磨力がはるかに優れると共に、平
滑性の良好な研磨面を取得可能にする研磨用モノフィラ
メントが得られることを見出し、本発明に到達した。
【0011】すなわち、本発明の研磨用モノフィラメン
トは、ポリメタキシリレンアジパミド樹脂に、JIS
R6001に準じた番手が#60〜#3000の砥材粒
子を10〜30重量%含有せしめて溶融紡糸してなり、
糸径が0.2〜3.0mmであることを特徴とする。
【0012】なお、本発明の研磨用モノフィラメントに
おいては、前記ポリメタキシリレンアジパミド樹脂のJ
IS K6810に規定された98%硫酸法で測定した
相対粘度が3.0〜5.0の範囲にあることおよびモノ
フィラメントの線条形態が波状であることが、いずれも
好ましい条件として挙げられる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の研磨用モノフィ
ラメントについて詳述する。
【0014】本発明で使用するポリメタキシリレンアジ
パミド樹脂は、JIS K6810に規定された98%
硫酸法で測定した相対粘度が3.0〜5.0、特に3.
2〜4.5の範囲にあることが好ましく、相対粘度が上
記の範囲未満では、得られる研磨用モノフィラメントの
折損耐久性が不十分となり、また上記の範囲を越える
と、研磨用モノフィラメントを安定に溶融紡糸すること
が困難となる傾向を生じることがある。
【0015】本発明で使用する砥材粒子としては、コー
クス粉、ボーキサイト、酸化アルミナなどのアルミナ系
砥材、白けい石、砥粉などの炭化ケイ素系砥材、エメリ
ー、ざくろ石などの天然物系砥材、炭化物系砥材、ジル
コニア系砥材、ガラス系砥材および人工ダイヤモンド砥
材などが挙げられる。
【0016】これら砥材粒子のJIS R6001に準
じた番手は、#60〜#3000、特に#80〜#15
00の範囲にあることが好ましく、番手が上記の範囲よ
りも粗いと、溶融紡糸性が阻害される傾向となり、ま
た、上記の範囲よりも細かいと、研磨性能が十分に発揮
できなくなるため好ましくない。
【0017】ポリメタキシリレンアジパミド樹脂に対す
る上記砥材粒子の添加量は、10〜30重量%、特に1
5〜25重量%の範囲であることが好ましい。砥材粒子
の添加量が上記の範囲未満では研磨力が不十分であり、
また上記の範囲を越えるとモノフィラメントの折損耐久
性が低下するために好ましくない。
【0018】なお、ポリメタキシリレンアジパミド樹脂
に対しては、上記砥材粒子以外に、銅塩などの耐熱剤、
酸化防止剤、耐候剤、着色剤、滑剤、難燃剤および帯電
防止剤などの通常の添加剤や他の熱可塑性樹脂成分を、
本発明の目的を阻害しない範囲で添加することができ
る。
【0019】ここで、ポリメタキシリレンアジパミド樹
脂に対し、特にナイロン6を少割合混合することによっ
て、毛腰の調整などの向上を図ることができる。この場
合のナイロン6の混合率は5〜30重量%であることが
好ましい。
【0020】さらに、本発明の研磨用モノフィラメント
は、ポリメタキシリレンアジパミド樹脂に上記砥材粒子
を必要量含有せしめ、これを溶融混合して一旦ペレタイ
ズするか、またはペレタイズを経ずに直接溶融押出紡糸
機に供し、紡糸口金から紡出せしめた後冷却し、必要に
応じて延伸することにより得られる。
【0021】このようにして得られる本発明の研磨用モ
ノフィラメントにおいては、その線条形態が波状である
ことが好ましく、このように波状にすることによって、
植毛毛材の表面密度が均一となり、金属表面へのなじみ
がさらに優れたものとなって、被処理金属表面の平滑均
一性を一層優れたものとすることができる。
【0022】本発明の研磨用モノフィラメントの線条形
態を波状に形成する方法としては、モノフィラメントを
クリンプギヤを通し、押圧して波形状に形成せしめる方
法などを採用することができ、波形のピッチは特に限定
されないが、モノフィラメントの直径の3〜10倍の長
さ、深さは同じく0.5〜3倍であることが好適であ
る。
【0023】本発明の研磨用モノフィラメントの断面形
状は、円形以外にも、楕円形、三角形、矩形およびその
他の異形にすることができ、それらの長径と短径とから
求めた平均直径は、0.2〜3.0mm、特に0.4〜
2.0mmの範囲が好適である。ここで、モノフィラメ
ントの直径が上記の範囲未満では、毛腰が弱すぎて研磨
効果も小さく、上記の範囲を越えると、毛腰が強すぎる
ばかりか硬くしかも折れ易くくなり、例えばディスク板
などに対する折り曲げ植毛が困難になるため好ましくな
い。
【0024】上記の構成からなる本発明の研磨用モノフ
ィラメントは、被研磨物、特に金属に対する研磨力が良
好で、かつ研磨処理された被研磨物の研磨表面は優れた
平滑性を発揮する。
【0025】したがって、本発明の研磨用モノフィラメ
ントは、これを所望の長さに切り揃え、回転ブラシとし
てチャンネルおよびディスクブラシに植毛し、被研磨物
である金属の表面に液体を散布しながらの研磨加工、特
に仕上研磨加工において好ましく適用されるばかりか、
通常の研削加工にも有効に利用することができる。
【0026】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに説明
する。 [実施例1]相対粘度3.5のポリメタキシレジンアジ
パミド樹脂(三菱ガス化学(株)製:ナイロンMXD
6)に対し、JIS R6001(1973)で規定さ
れた粒度番手#100の炭化ケイ素(昭和電工(株)
製)にスーパーミキサーを用いてアミノシラン系カップ
リング剤(東レダウシリコーン(株)製 SH602
0)を0.1重量%表面被覆した砥材粒子を23重量%
配合した組成物を、通常の押出紡糸機に供し、押出温
度:270℃の条件で、孔径2.5mmの紡糸口金から
溶融紡糸した後、190℃で3倍に延伸することによ
り、直径1.0mmのモノフィラメントを製造した。
【0027】外径30cm、軸径20cm、幅40cm
のブラシロール基体に、上記モノフィラメントを毛丈5
cmの長さで密に植毛したブラシロールを作成し、この
ブラシロールを用いて、厚み4mmの普通鋼板の表面研
磨作業を行った。
【0028】すなわち、ブラシロールの回転速度を12
00rpmとし、速度3m/分で走行させている厚み4
mmの普通鋼板の表面に対し、ブラシ毛材を2mm長押
圧し、鋼板とブラシ毛材に20℃の定量水を散布しつつ
研磨作業した。
【0029】この結果、鉄板に対する研磨力は良好で、
研磨面の平滑性も優れており、上記の研磨作業を12時
間継続した後でも、ブラシ毛材にはほとんどへたりが認
められなかった。[実施例2]実施例1のモノフィラメ
ントに対し、クリンプギヤによりピッチ6mm、深さ1
mmの波付け加工を施した。
【0030】この波付け加工モノフィラメントを用いて
実施例1と同様のブラシロールを作成し、このブラシロ
ールで実施例1と同様の条件の研削加工を行った結果、
鉄板に対する研磨力は極めて良好で、研磨面の平滑性も
さらに優れており、研磨作業を12時間継続した後で
も、ブラシ毛材にはほとんどへたりが認められなかっ
た。 [比較例1]実施例1において、ポリメタキシレジンア
ジパミド樹脂の代わりに、相対粘度3.5のナイロン6
を用いた以外は、実施例1と同様の条件で直径1.0m
mのモノフィラメントを製造した。
【0031】このモノフィラメントを用いて実施例1と
同様のブラシロールを作成し、このブラシロールで実施
例1と同様の条件の研削加工を行った結果、鉄板表面の
金属酸化物などの不純物を十分に除去することができ
ず、つまり研磨力が劣り、得られた研磨面の平滑性も悪
く、美観の劣るものであった。また、研磨作業を12時
間継続した後におけるブラシ毛材には大きなへたりが認
められた。 [比較例2]実施例1において、ポリメタキシレジンア
ジパミド樹脂の代わりに、相対粘度3.5のナイロン6
12を用いた以外は、実施例1と同様の条件で直径1.
0mmのモノフィラメントを製造した。
【0032】このモノフィラメントを用いて実施例1と
同様のブラシロールを作成し、このブラシロールで実施
例1と同様の条件の研削加工を行った結果、鉄板表面に
対する研磨力は良好であったが、得られた研磨面は平滑
性が悪く、美観の劣るものであった。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の研磨用モ
ノフィラメントは、被研磨物、特に金属に対する研磨力
が良好で、かつ研磨処理された被研磨物の研磨表面は優
れた平滑性を発揮する。
【0034】したがって、本発明の研磨用モノフィラメ
ントは、金属の表面に液体を散布しながらの工業的研磨
加工、特に仕上研磨加工において好ましく適用されるば
かりか、通常の研削加工にも有効に利用することができ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリメタキシリレンアジパミド樹脂に、
    JIS R6001に準じた番手が#60〜#3000
    の砥材粒子を10〜30重量%含有せしめて溶融紡糸し
    てなり、糸径が0.2〜3.0mmであることを特徴と
    する研磨用モノフィラメント。
  2. 【請求項2】 前記ポリメタキシリレンアジパミド樹脂
    のJIS K6810に規定された98%硫酸法で測定
    した相対粘度が3.0〜5.0の範囲にあることを特徴
    とする請求項1に記載の研磨用モノフィラメント
  3. 【請求項3】 線条形態が波状であることを特徴とする
    請求項1または2に記載の研磨用モノフィラメント。
JP2000320535A 2000-10-20 2000-10-20 研磨用モノフィラメント Pending JP2002127023A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000320535A JP2002127023A (ja) 2000-10-20 2000-10-20 研磨用モノフィラメント

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000320535A JP2002127023A (ja) 2000-10-20 2000-10-20 研磨用モノフィラメント

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002127023A true JP2002127023A (ja) 2002-05-08

Family

ID=18798807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000320535A Pending JP2002127023A (ja) 2000-10-20 2000-10-20 研磨用モノフィラメント

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002127023A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004122289A (ja) * 2002-10-02 2004-04-22 Toray Monofilament Co Ltd 研磨用モノフィラメント

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004122289A (ja) * 2002-10-02 2004-04-22 Toray Monofilament Co Ltd 研磨用モノフィラメント

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0790719A (ja) 研磨用モノフィラメント
US20080280541A1 (en) Abrasive filament and brush
JP2002127023A (ja) 研磨用モノフィラメント
JP4660246B2 (ja) 研磨用基布およびそれを用いたディスク製造方法
JP2002283242A (ja) 研磨ブラシ用毛材
JPH0632908B2 (ja) 研磨ブラシ用毛材
JPH06158428A (ja) 研磨用ナイロン610モノフィラメント
JP2008155311A (ja) 研磨ブラシ用毛材および研磨ブラシ
JP3965471B2 (ja) 研磨ブラシ用毛材
JPS61234804A (ja) 研磨ブラシ用モノフイラメントの製造方法
JPS61252074A (ja) ブラシ用毛材
JP2000271871A (ja) 精密研磨仕上用毛材及び精密研磨仕上用ブラシ
JPS62224580A (ja) ブラシ用毛材
JPH032632B2 (ja)
JPS61252075A (ja) 工業ブラシ用毛材
JP4547482B2 (ja) 研磨ブラシ用毛材
JPS6176279A (ja) 改良研摩用剛毛
JPH05279916A (ja) 研摩用モノフィラメント
JPS61260977A (ja) ブラシ用毛材
JP2872478B2 (ja) アラミド研磨材料及びその製造方法
JP2004025393A (ja) 研磨ブラシ用毛材
JPH09193026A (ja) ブラシロールのブリッスル材
JPH0722900B2 (ja) 研磨ブラシ用毛材
JP2010240771A (ja) 研磨ブラシ用毛材および研磨ブラシ
JPH07109620A (ja) 研磨用モノフィラメント