JP2002126935A - スローアウェイチップ及びスローアウェイ式ボールエンドミル - Google Patents

スローアウェイチップ及びスローアウェイ式ボールエンドミル

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JP2002126935A
JP2002126935A JP2000319495A JP2000319495A JP2002126935A JP 2002126935 A JP2002126935 A JP 2002126935A JP 2000319495 A JP2000319495 A JP 2000319495A JP 2000319495 A JP2000319495 A JP 2000319495A JP 2002126935 A JP2002126935 A JP 2002126935A
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cutting edge
tip
throw
arc
away
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JP2000319495A
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Koichi Ikenaga
幸一 池永
Atsushi Shibata
淳 柴田
Jun Kitajima
純 北嶋
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • B23C5/1009Ball nose end mills
    • B23C5/1027Ball nose end mills with one or more removable cutting inserts
    • B23C5/1045Ball nose end mills with one or more removable cutting inserts having a cutting insert, the cutting edge of which subtends substantially 90 degrees

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Milling Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 切れ味を確保しつつ、工具本体の剛性を高く
保つ 【解決手段】 切刃の先端のコーナー部16Aに向かう
にしたがい下面11に近づくような傾斜がつけられた円
弧状切刃部をなす第一凸曲線刃17Aを形成した。第二
の円弧状切刃部とされる第二凸曲線刃17Bを下面11
に対して平行にした。第一凸曲線刃17A及び第二凸曲
線刃17Bが、それぞれの延材する仮想平面P,Qに直
交する方向から見てそれぞれ円X,Yの円弧を呈してい
る。第一凸曲線刃17A及び第二凸曲線刃17Bが工具
回転軸線O上の一点O′を中心とする同一球面C上に位
置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スローアウェイ式
ボールエンドミル及びスローアウェイ式ボールエンドミ
ル等に装着されるスローアウェイチップ(以下、チップ
と称する。)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スローアウェイ式ボールエンドミ
ルは、例えば図9乃至図11に示すように、略円柱状の
工具本体1の先端部2に工具回転軸線Oを挟むようにし
て互いに反対側に、工具回転軸線O方向から見て直角に
切り欠かれるようにして一対のチップポケット3,3が
形成され、これらのチップポケット3,3の工具回転方
向T前方側を向く壁面に形成されたチップ取付座4,4
にそれぞれチップ5,6がクランプねじ7,7によって
着脱自在に装着された構成となっている。
【0003】ここで、チップ取付座4はチップポケット
3の前記壁面から工具回転方向T後方側に一段後退して
先端部2の外周面に交差するように形成された平面状の
底面4Aと、この底面4Aから屹立する壁面4Bとから
構成される。
【0004】一方、チップ5,6はいずれも略平板状を
なし、着座面とされる下面に対向する上面の辺稜部に切
刃8が形成されており、切刃8は略円弧状をなす凸曲線
刃8Aと、この凸曲線刃8Aの接線方向に延びて直線状
の切刃8をなす直線刃8Aとを一対ずつ有する。このう
ち一方の凸曲線刃8A及び直線刃8Bに連なる側面をチ
ップ取付座4の壁面4Bに当接させて取り付けられると
ともに、他方の略円弧状の凸曲線刃8Aが工具本体1の
工具回転軸線O側から工具本体後端外周側に向けて延び
るように配置されている。
【0005】さらに、これらチップ5,6のうち、一方
のチップ5は他方のチップ6に対して相似形に、かつこ
の他方のチップ6よりもわずかに大きく形成されてい
て、前記他方の凸曲線刃8Aの切刃先端をなす一端が工
具回転軸線O上に位置させられ、そこから切刃8Aが延
びるように配置されており、これに対して、他方のチッ
プ6は、その前記他方の凸曲線刃8Aが工具本体の正面
視において図11に示すように工具回転軸線Oからわず
かに外周側に離間した位置から延びるように形成されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構成のス
ローアウェイ式ボールエンドミルでは、切刃8の切れ味
を良好に保つために、切刃8が工具本体後端側に向かう
にしたがい工具回転方向T後方側に向かう傾斜がつけら
れて芯下がりとされていなければならず、このためにチ
ップ5,6が装着されるチップ取付座4の底面4Aが工
具本体後方側に向かうにしたがい工具回転方向T後方側
に向かう傾斜がつけられ、チップ5,6の切刃8が工具
回転軸線Oに対してポジのすくい角を有する芯下がりに
配置されている。
【0007】これにより、工具本体1の先端部2におい
て、チップ取付座4の底面4Aの工具回転方向T後方側
に位置する部分(バックメタル)の肉厚が工具本体後端
側に向かうにしたがい薄くなってしまい、工具本体の剛
性が低くなる。それゆえ被削材の切削中にかかる負荷が
大きいと、工具本体1の先端部2の肉厚の薄くなってい
る部分において、クラックが発生したり、この部分から
工具本体1が欠損してしまうおそれが生じる。
【0008】とくに、切刃8の回転軌跡を略半球状にす
るために、工具回転軸線O上に凸曲線刃8Aの切刃先端
をなす一端が位置させられているチップ5において、チ
ップ取付座4の底面4Aをより工具回転方向T後方側に
設けなければならないので、バックメタルがより小さく
なってしまい、上記のような問題が顕著になる。また、
逆にチップ5の切刃8を工具回転軸線Oに対してネガの
すくい角を有する芯上がりに配置すればバックメタルは
大きくなるが切刃8の切れ味が低下するといった欠点が
ある。
【0009】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、切れ味を確保しつつ、工具本体の剛性を高く保つこ
とができるスローアウェイチップ及びスローアウェイ式
ボールエンドミルを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決して、
このような目的を達成するために、本発明は、着座面と
される下面に対向する上面の辺稜部に略円弧状の切刃が
形成されてなり、該切刃の回転軌跡が略球面の一部をな
すようにしたスローアウェイチップであって、前記切刃
は下面に対する傾斜角の異なる複数の円弧状切刃部が接
続されてなり、前記複数の円弧状切刃部はそれぞれ前記
球面上に位置する同一または異なる径の円弧状であり、
なおかつ前記切刃の先端に位置する円弧状切刃部は、切
刃先端をなす一端から離れるにしたがい下面との距離が
増大するように傾斜がつけられていることを特徴とす
る。このような構成としたことにより、本発明によるチ
ップをスローアウェイ式ボールエンドミルに装着する際
に、切刃先端をなす一端が工具回転軸線上に位置させら
れるとしても、切刃の先端に位置する円弧状切刃部が切
刃先端をなす一端から離れるにしたがい下面との距離が
増大するように傾斜しているため、従来よりもチップ取
付座を工具回転方向前方側に設けることができ、バック
メタルを大きく確保することができる。また、切刃の先
端に位置する円弧状切刃部を芯上がりに配置するととも
に、その円弧状切刃部に連なって切刃の後端側に位置し
ている円弧状切刃部を芯下がり方向に配置することによ
り、周速が小さく大きな切削抵抗がかかる切刃の先端に
位置する円弧状切刃部の切刃強度を高く保つことができ
るとともに、外周側での切刃の切れ味を損なうこともな
い。また、複数の円弧状切刃部がそれぞれ同一球面上に
位置することから、複数の円弧状切刃部の回転軌跡を半
球面状にすることができる。
【0011】また、本発明によるチップは、前記切刃が
切刃先端をなす一端から離れるにしたがい下面との距離
が増大するように傾斜がつけられた第一の円弧状切刃部
に該第一の円弧状切刃部より下面に対する傾斜角が小さ
い第二の円弧状切刃部が接続されてなることを特徴とす
る。このような構成としたことにより、切刃先端をなす
一端が工具工具回転軸線上に位置させられるとしても、
切刃の先端に位置する第一の円弧状切刃部が切刃先端を
なす一端から離れるにしたがい下面との距離が増大する
ように傾斜がつけられているため、従来よりもチップ取
付座を工具回転方向前方側に設けることができ、バック
メタルを大きく確保することができる。また、切刃の先
端に位置する第一の円弧状切刃部を芯上がりに配置する
ことにより、その第一の円弧状切刃部に連なる第二の円
弧状切刃部を芯下がりに配置することができ、切刃の切
れ味を損なうこともない。また、第一の円弧状切刃部及
び第二の円弧状切刃部がそれぞれ同一球面上に位置して
いることにより、第一の円弧状切刃部及び第二の円弧状
切刃部の工具回転軸線回りの回転軌跡を半球面状にする
ことができる。
【0012】また、本発明によるチップは、前記切刃の
工具回転軸線回りの回転軌跡が略半球面をなすように、
軸線回りに回転されるスローアウェイ式ボールエンドミ
ルに装着されることを特徴とする。このような構成とし
たことにより、切刃の切れ味を損なうことなく切刃先端
の切刃強度を高く保つことができ、さらに、チップ取付
座を従来よりも工具本体回転方向後方側に設けることが
でき、バックメタルを大きくとることができるととも
に、チップの切刃の回転軌跡を半球面状にできるボール
エンドミルを得る。
【0013】また、本発明は、前記チップの切刃先端側
に位置する円弧状切刃部が芯上がりとなるようにスロー
アウェイ式ボールエンドミルに配置されていることを特
徴とする。このような構成としたことにより、周速が小
さく切削抵抗が大きい切刃先端側での切刃強度を高くで
きる。また、切刃先端側に位置する円弧状切刃部に連な
って切刃後端側に位置する円弧状切刃部を芯下がりに配
置することで、その切れ味を損なうこともない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態によるチ
ップを添付した図面を参照しながら説明する。図1は本
発明の実施形態によるチップの平面図、図2は同チップ
のA方向矢視図、図3は同チップのB方向矢視図、図4
は同チップのC方向矢視図、図5は同チップがスローア
ウェイ式ボールエンドミルに装着されたときの様子を示
す概略説明図である。
【0015】本実施形態によるチップ10は、例えば超
硬合金等の硬質材料から形成されて、図1乃至図4に示
すように、略木の葉形板状を呈しており、工具本体に装
着される際の着座面をなす下面11に対向してすくい面
とされる上面12が設けられ、逃げ面とされる側面13
は下面11から上面12に向けて漸次外側に傾斜して設
けられていて、ポジチップとされている。
【0016】チップ10には、上面12の中央部から下
面11を貫通してクランプねじ止め用の挿通孔14が形
成されており、下面11には、その長手方向に交差して
挿通孔14の前後に例えば2つのキー溝15,15が形
成されている。なお、キー溝15,15は形成されてい
なくてもよい。
【0017】チップ10の上面12の辺稜部には、図1
に示すように一対の略1/4円弧状の切刃16,16が
形成されており、挿通孔14を挟んで互いに反対側に位
置するように形成されている。これらの切刃16,16
は平面視においてチップ10の中心に対して点対称とな
るように形成されていて、一つのチップで2回の使い回
しができるように図られている。
【0018】また、上面12のその長手方向の両端側部
分に、切刃両端のコーナー部16A,16B側に向かう
にしたがいチップ10の下面11に近づくように傾斜し
た2つの第二上面12A,12Aが形成され、これによ
り上面12は下面11と平行な第一上面12Bと第二上
面12A,12Aとから構成されている。上面12に第
二上面12Aが形成されていることにより、第二上面1
2Aと側面13との交差稜線部に設けられている一方の
切刃16の切刃先端のコーナー部16A側に、コーナー
部16Aから離れるにしたがい下面11との距離が増大
するように傾斜した第一の円弧状切刃部とされる第一凸
曲線刃17が形成されている。
【0019】さらに、この第一凸曲線刃17の切刃後端
のコーナー部16B側に連なって第二の円弧状切刃部と
される第二凸曲線刃17Bと第二凸曲線刃17Bの接線
方向に延びる第一直線刃18Aが形成されている。ここ
で、上面12に第二上面12Aが形成されていることに
より、第一直線刃18Aの切刃後端のコーナー部16B
側にコーナー部16B側に向かうにしたがい下面11に
近づくように傾斜した第二直線刃18Bが形成されてい
る。また、他方の切刃16も、円弧状の第一凸曲線刃1
7Aと円弧状の第二凸曲線刃17B、第一直線刃18A
及び第二直線刃18Bとが形成されており、一方の切刃
16と同様の構成とされている。ここで、チップ10の
側面視において、図2及び図3に示すように、第二凸曲
線刃17Bは下面11と平行に形成されているともに、
第一凸曲線刃17Aと第二凸曲線刃17Bがなす角度が
鈍角θになっている。
【0020】チップ10がスローアウェイ式ボールエン
ドミルに装着された際に、上述の切刃16は、その第一
凸曲線刃17Aと第二凸曲線刃17Bとが、図5に示す
ように工具回転軸線O上の一点O′を中心とする同一球
面C上に位置している。さらに、第一凸曲線刃17Aは
その延材する仮想平面Pに対して直交する方向から見た
ときに、前記工具回転軸線O上の一点O′から仮想平面
Pに下ろした垂線と仮想平面Pとの交点P′を中心とす
る円Xの円弧を呈しており、第二凸曲線刃17Bもその
第二凸曲線刃17Bの延材する仮想平面Qに対して直交
する方向から見たときに、前記工具回転軸線O上の一点
O′から仮想平面Qに下ろした垂線と仮想平面Qとの交
点Q′を中心とする円Yの円弧を呈するように形成され
ている。また、仮想平面P,Qと球面Cとの交差稜線部
に第一凸曲線刃17A,第二凸曲線刃17Bが形成され
ている。このとき、本実施形態において、仮想平面P上
の円Xと仮想平面Q上の円Yは、それぞれの半径が異な
るものとされているが、同じ半径の円でもよい。また、
第二凸曲線刃17Bの延材する仮想平面Qは第一凸曲線
刃17Aの延材する仮想平面Pよりも切刃後端のコーナ
ー部16Bに向かって下面11側に傾いた状態となって
おり、例えば下面11と平行になっている。
【0021】また、チップ10の側面13は逃げ面とさ
れるが、図2乃至図4に示すように第一凸曲線刃17A
と第二凸曲線刃17Bと第一直線刃18A及び第二直線
刃18Bとに連なる側面は滑らかに接続されておらず、
それぞれ異なる逃げ面13A,13B,13Cが形成さ
れている。
【0022】本実施形態によるチップ10は上述のよう
な構成を備えており、次に、このチップ10を複数枚、
例えば2枚装着した2枚刃のボールエンドミルについて
図6乃至図8により説明する。図6は本実施形態による
スローアウェイ式エンドミルの平面図、図7は同エンド
ミルの側面図、図8は同エンドミルの正面図である。
【0023】本実施形態によるスローアウェイ式ボール
エンドミルは、軸線O回りに回転される略円柱状の工具
本体20の先端部21が略半球状をなしており、この先
端部21に工具回転軸線Oを挟むようにして互いに反対
側に、工具回転軸線O方向から見て図8に示すように直
角に切り欠かれるようにして一対のチップポケット22
A,22Bが形成され、これらのチップポケット22
A,22Bの工具回転方向T前方側を向く壁面には、そ
れぞれの工具本体先端側と後端側にチップ取付座23,
24が形成されている。
【0024】チップポケット22A,22Bの工具本体
先端側に設けられたチップ取付座23,23はチップポ
ケット22A,22Bの壁面から工具回転方向T後方側
に一段後退して先端部21の外周面に交差し、それぞれ
2つのキー23C,23Cが形成された平面状の底面2
3Aと、この底面23Aから屹立する壁面23Bとから
構成される。なお、キー23C,23Cは形成されてい
なくてもよい。また、このチップ取付座23,23の底
面23A,23Aは、図7に示すように工具本体後端側
に向かうにしたがい工具回転方向T後方側に傾斜するよ
うに形成されており、その工具回転方向T後方側に位置
する工具本体20の肉厚(バックメタル)が従来のもの
よりも大きくとられている。
【0025】ここで、本実施形態によるチップ10は、
一方のチップポケット22Aの工具本体先端側のチップ
取付座23において、上面12を工具回転方向T前方側
に向けて、他方の切刃16に連なる側面13を壁面23
Bに当接させ、さらに切刃先端のコーナー部16Aを工
具回転軸線O上に位置させて、そこから一方の切刃16
が工具本体後端外周側に延びるように配置されるととも
に、チップ10の第一凸曲線刃17A及び第二凸曲線刃
17Bの工具回転軸線O回りの回転軌跡が半球状になる
ようにクランプねじ25により装着されている。また、
チップ取付座23の底面23Aに形成されたキー23
C,23Cがチップ10のキー溝15,15に係合して
おり、チップ10のズレが防止されている。このとき、
第一凸曲線刃17Aは、そのアキシャルレーキ角が負角
のネガに設定されており、芯上がりとされている。これ
に対して、第二凸曲線刃17Bはそのアキシャルレーキ
角がポジに設定されており、芯下がりとされるように配
置されている。
【0026】また、他方のチップポケット22Bの工具
本体先端側のチップ取付座23に装着されるチップ30
は本実施形態によるチップ10と略同形状でわずかに小
さく形成されたものであり、図8に示すように、このチ
ップ30の切刃36の先端のコーナー部36Aが本実施
形態によるチップ10の切刃先端のコーナー部16Aよ
りもわずかに工具本体外周側に位置させられ、そこから
切刃36が工具本体後端外周側に延びており、チップ3
0の第一凸曲線刃37A及び第二凸曲線刃37Bの工具
回転軸線O回りの回転軌跡が、本実施形態によるチップ
10の第一凸曲線刃17A及び第二凸曲線刃17Bの回
転軌跡に重なるようになされている。
【0027】なお、本実施形態によるスローアウェイ式
ボールエンドミルでは、チップポケット22A,22B
の工具本体後端側のチップ取付座24,24に、直線状
の切刃41を有する略四角形平板状のチップ40,40
が取り付けられており、その切刃41,41がチップ1
0,30の第二直線刃18B,38Bとオーバーラップ
するように配列されている。
【0028】上述のような構成とされたチップ10及び
チップ10が備えられたスローアウェイ式エンドミルに
よれば、切刃16の先端のコーナー部16Aから離れる
にしたがい下面11との距離が増大するように傾斜がつ
けられた第一凸曲線刃17Aが形成されていることによ
り、切刃先端のコーナー部16Aを工具回転軸線O上に
位置させたとしても、チップ取付座23を従来より工具
回転方向T前方側に設けることができる。これにより、
バックメタルを大きく確保することができ、クラックの
発生や工具本体20の欠損を防止して、工具本体20の
剛性を高く保つことができる。
【0029】また、第一凸曲線刃17Aのアキシャルレ
ーキ角がネガに設定されているから周速の小さい回転中
心側に位置する第一凸曲線刃17Aの切刃強度を高く保
つとともに、第二凸曲線刃17Bのアキシャルレーキ角
がポジに設定されているから切刃16の切れ味を損なう
ことなく良好に維持できる。
【0030】また、チップ10の第一凸曲線刃17Aと
第二凸曲線刃17Bとが同一球面上に位置し、しかも切
刃先端のコーナー部16Aが工具回転軸線O上に位置し
ていることにより、被削材の加工面を略半球面状に加工
できる。
【0031】なお、本実施形態においては、第一凸曲線
刃17Aと第二凸曲線刃17Bとがチップ10の両側に
交互に配設されて、略木の葉型状とされたチップ10を
用いているが、これに限定されることなく、チップの片
側のみに切刃が形成されているようなチップを用いても
よい。また、本実施形態においては、半球面加工する円
弧状の切刃は第一の円弧状切刃部とされる第一凸曲線刃
17Aと第二の円弧状切刃部とされる第二凸曲線刃17
Bの2枚の刃で形成したが、アキシャルレーキ角(下面
に対する傾斜角)の異なる3枚刃以上であってもよく、
切刃後端側に向かうにしたがって次第にポジ方向に変化
するようにしたものが好適である。例えば、第一凸曲線
刃17Aがさらに複数の円弧状切刃部で形成されていた
り、第二凸曲線刃17Bが複数の円弧状切刃で形成され
ていてもよい。この場合も各円弧状切刃部は球面C上の
円弧を形成する。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、切刃にその先端から離
れるにしたがい下面との距離が増大するように傾斜がつ
けられた円弧状切刃部(第一の円弧状切刃部)が存在す
るため、該円弧状切刃部の先端を工具回転軸線上に位置
させたとしても、従来よりチップ取付座を工具回転方向
前方側に設けることができ、バックメタルを大きくとる
ことができる。これにより、工具本体の先端部の強度を
高めることができ、クラックの発生や工具本体の欠損を
防止して、工具本体の剛性を高く保つことができる。ま
た、切刃先端に位置する円弧状切刃部(第一の円弧状切
刃部)を芯上がりに配置することができるので、切刃先
端の強度を高く保つことができるとともに、切刃後端側
部分に位置する円弧状切刃部(第二の円弧状切刃部)を
芯下がりに配置することが可能となり、切刃全体の切れ
味を落とすことなく良好に維持できる。また、切刃の各
円弧状切刃部(第一の円弧状切刃部及び第二の円弧状切
刃部)が同一球面上に位置することにより、切刃の工具
回転軸線回りの回転軌跡が半球面状をなすので、被削材
の加工面を半球面状に仕上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態によるスローアウェイチップを示
す平面図である。
【図2】 図1におけるA方向矢視図である。
【図3】 図1におけるB方向矢視図である。
【図4】 図1におけるC方向矢視図である。
【図5】 本実施形態によるチップがスローアウェイ式
エンドミルに装着されたときの様子を示す概略説明図で
ある。
【図6】 本実施形態によるスローアウェイ式ボールエ
ンドミルの平面図である。
【図7】 本実施形態によるスローアウェイ式ボールエ
ンドミルの側面図である。
【図8】 本実施形態によるスローアウェイ式ボールエ
ンドミルの正面図である。
【図9】 従来のスローアウェイ式ボールエンドミルを
示す平面図である。
【図10】 従来のスローアウェイ式ボールエンドミル
を示す側面図である。
【図11】 従来のスローアウェイ式ボールエンドミル
の正面図である。
【符号の説明】
10 チップ 11 下面 12 上面 16 切刃 17A 第一凸曲線刃 17B 第二凸曲線刃 18A 第一直線刃 18B 第二直線刃 20 工具本体 21 先端部 23 チップ取付座 O 工具回転軸線 C 球面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北嶋 純 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社筑波製作所内 Fターム(参考) 3C022 KK02 KK12 LL01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着座面とされる下面に対向する上面の辺
    稜部に略円弧状の切刃が形成されてなり、該切刃の回転
    軌跡が略球面の一部をなすようにしたスローアウェイチ
    ップであって、 前記切刃は下面に対する傾斜角の異なる複数の円弧状切
    刃部が接続されてなり、前記複数の円弧状切刃部はそれ
    ぞれ前記球面上に位置する同一または異なる径の円弧状
    であり、 なおかつ前記切刃の先端に位置する円弧状切刃部は、切
    刃先端をなす一端から離れるにしたがい下面との距離が
    増大するように傾斜がつけられていることを特徴とする
    スローアウェイチップ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスローアウェイチップ
    において、 前記切刃は切刃先端をなす一端から離れるにしたがい下
    面との距離が増大するように傾斜がつけられた第一の円
    弧状切刃部に、該第一の円弧状切刃部より下面に対する
    傾斜角が小さい第二の円弧状切刃部が接続されてなるこ
    とを特徴とするスローアウェイチップ。
  3. 【請求項3】 軸線回りに回転する工具本体にスローア
    ウェイチップが装着されたスローアウェイ式エンドミル
    において、 前記スローウェイチップは請求項1または請求項2に記
    載のスローアウェイチップであって、 前記円弧状切刃部の工具回転軸線回りの回転軌跡が略半
    球面をなしていることを特徴とするスローアウェイ式ボ
    ールエンドミル。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のスローアウェイ式ボー
    ルエンドミルにおいて、 前記スローアウェイチップの切刃先端に位置する円弧状
    切刃部は芯上がりに配置されていることを特徴とするス
    ローアウェイ式ボールエンドミル。
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