JP2002121697A - フッ素樹脂含有多孔質体、ガス拡散電極及びその製造方法 - Google Patents

フッ素樹脂含有多孔質体、ガス拡散電極及びその製造方法

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JP2002121697A JP2001149494A JP2001149494A JP2002121697A JP 2002121697 A JP2002121697 A JP 2002121697A JP 2001149494 A JP2001149494 A JP 2001149494A JP 2001149494 A JP2001149494 A JP 2001149494A JP 2002121697 A JP2002121697 A JP 2002121697A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な手段で短時間で製造し得るフッ素樹脂
含有多孔質体および高性能、長寿命で製造コストが低い
ガス拡散電極とその製造法を提供する。 【解決手段】 底面上に銀網を敷いてアノード2とした
円筒状のガラス容器1内に、フッ素樹脂の微粒子を含有
する分散液4を満たし、この分散液4の液面の少し下方
にニッケル網を前記銀網と平行に設置してカソード3と
し、電気泳動によって、アノード2上にフッ素樹脂を含
有した多孔質体を形成させ、得たフッ素樹脂含有多孔質
体をガス拡散電極に応用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、食塩電解の酸素
陰極及び燃料電池等に用いられるガス拡散電極に関し、
より詳しくは、簡単な操作で短時間に製造できるガス拡
散電極と、その構成素材であるフッ素樹脂含有多孔質
体、ならびに前記ガス拡散電極の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ガス拡散電極は、食塩電解の酸素陰極
や、酸水素燃料電池等に使用される電極であって、この
ガス拡散電極を用いる燃料電池の構成は、酸素を供給す
る酸素極(カソード)と、電解質を保持する電解質板、
及び燃料が供給される燃料極(アノード)の3つの要素
から成り立っており、食塩電解では、酸素を供給する酸
素極(カソード)のみを酸素陰極として用いられてい
る。
【0003】このガス拡散電極は、通常の状態では、固
定表面である電極上において、液体である電解質と気体
の反応ガスが供給されて三相界面が形成され、その界面
において電気化学的反応が進行しつつ、発電又は復極を
行うものであり、反応層とガス供給層から構成される。
【0004】これらのガス拡散電極は、触媒、カーボン
ブラック、四フッ化エチレン樹脂(PTFE分散液)及
び集電体から構成され、通常その厚みは0.6mm程度
で、この内の0.5mm程度がガス供袷層、0.1mm
程度が反応層という構造を有している。
【0005】ガス拡散電極を形成するガス供給層は、例
えば、疎水性カーボンブラックと、ポリテトラフルオロ
エチレン(PTFE)の微粒子を構成成分とし、また、
反応層は、触媒微粒子、親水性カーボンブラック、疎水
性カーボンブラック及びポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)の微粒子を構成成分とするものである。
【0006】したがって、その製造においては、まず、
原料として触媒微粒子、親水性カーボンブラック、疎水
性カーボンブラック及びPTFE分散液などが使用さ
れ、界面活性剤を含むカーボンブラックの質量の凡そ2
0〜100倍の水を用いてこれらが均一に混合され、分
散された液とされている。
【0007】これらのガス拡散電極材料を水性液中に微
細に分散するためには、超音波照射等が採用され、それ
らにより各粒子はコロイド状になり安定化している。
【0008】ガス拡散電極は、これらガス拡散電極材料
が分散された液(以下、単に「分散液」という。)を用
いて調製されるが、ガス拡散電極のガス供給層や反応層
を形成するためには、分散液から分散媒体を除く必要が
あるが、分散媒体の除去は、例えば、その手段として、
濾過を採用しようとすると、微細に分散され安定化した
微粒子の濾過が困難で、濾過終了までに要する時間が2
日間以上と長時間に及び、容易なものではない。
【0009】その解消のため、この分散液にアルコール
を加えて強制的に凝集させる手段を取ると、濾過時間は
3時間程度に短縮されるが、この方法ではPTFE微粒
子の偏析が生じやすく、生成した反応層に、局部的にP
TFE濃度が異なり、構成成分が均一ではないという問
題が生じやすい。
【0010】分散媒体が濾過などによって除去されたも
のは、乾燥し、ソルベントナフサを加えてシート化する
ことにより、反応層用シートやガス供給層用シートと
し、これを重ね合わせてシート化して所定の厚さのガス
拡散電極用シートとし、該シートから分散に用いられた
界面活性剤を除去し、乾燥し、集電体と共にホットプレ
スすることによりガス拡散電極を得ている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】反応層などにおける、
局部的にPTFE濃度が異なって、均一ではないという
性質は、製品であるガス拡散電極の反応層、ガス供給層
の性能に反映される。すなわち、長期耐久試験で明らか
になることであるが、このPTFE濃度の不均一が電極
の濡れ易さの原因となり、電極寿命を短縮させる大きな
要素となっている。
【0012】この欠点を解消するため、分散液の均一な
分散状態をそのまま残した状態で固形化できれば、電極
の高性能と長寿命を損なうおそれが無いが、均一な状態
で固形化するには、分散液をそのまま濾過する必要があ
り、先に述べたように濾過は困難で、濾過終了までに要
する時間が、2日間以上と長時間に及ぶ。
【0013】そのため、含水率の高い分散液から、短時
間で含水率の小さいケーキ状(固形物)にすることが望
まれる一方、凝集、濾過などの工程は煩雑で、製造コス
トが高く、また大きなシートを作製することが困難であ
るという問題点も有し、それの解決も求められている。
【0014】前記の課題を解決するため、発明者は、分
散液の均一な分散状態を残した状態で、短時間で含水率
の小さな均一なフッ素樹脂含有多孔質体を得るために、
従来の技術の工程の解析を行い、この解析の結果に基づ
いて、より簡単な手段でガス拡散電極の基本要素である
フッ素樹脂含有多孔質体を製造する手段を鋭意研究し
た。
【0015】その結果、分散液中のフッ素樹脂微粒子な
どは、電気泳動により一方の電極に付着し、簡単に分散
媒と分離されること、すなわち、2枚の電極(金属板)
の間に分散液を満たして凡そ2〜300Vの電圧を加え
ると、電気泳動によってフッ素樹脂微粒子などは、通
常、負イオンを帯びているため、陽極付近にケーキ状に
均一に付着してフッ素樹脂含有多孔質体を形成すること
を見出し、この発明を完成したのである。
【0016】この発明は、含水率の高い分散液から、短
時間で含水率の小さい、しかもフッ素樹脂の偏析による
濃度差が生じない、均一な濃度分布を有するフッ素樹脂
含有多孔質体、特にケーキ状のフッ素樹脂含有多孔質体
を調製し、該フッ素樹脂含有多孔質体を用いて、ガス拡
散電極の反応層やガス供給層を調製し、高性能で長寿命
を有するガス拡散電極を、容易な製造方法で、かつコス
トを安く製造せんとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、この発明の請求項1に記載の発明は、電気泳動によ
って、分散液中に含まれるフッ素樹脂微粒子を主体とす
るガス拡散電極材料を、導電性基材の表面に析出させた
ことを特徴とするフッ素樹脂含有多孔質体である。
【0018】この発明の請求項2に記載の発明は、前記
ガス拡散電極材料が、フッ素樹脂微粒子以外に、疎水性
カーボンブラック、親水性カーボンブラック及び触媒か
ら選ばれた1種もしくは2種以上の微粒子を構成成分とす
ることを特徴とするフッ素樹脂含有多孔質体である。
【0019】この発明の請求項3に記載の発明は、電気
泳動によって、分散液中に含まれるフッ素樹脂微粒子を
主体とするガス拡散電極材料を、導電性基材の表面に析
出させてフッ素樹脂含有多孔質体を形成し、得たフッ素
樹脂含有多孔質体を構成素材としたことを特徴とするガ
ス拡散電極である。
【0020】この発明の請求項4に記載の発明は、電気
泳動によって、主体とするフッ素樹脂微粒子以外に、疎
水性カーボンブラック、親水性カーボンブラック及び触
媒から選ばれた1種もしくは2種以上の微粒子を分散液
中に含むガス拡散電極材料を、導電性基材の表面に析出
させてフッ素樹脂含有多孔質体を形成し、得たフッ素樹
脂含有多孔質体を構成素材としたことを特徴とするガス
拡散電極である。
【0021】この発明の請求項5に記載の発明は、前記
構成要素が、ガス供給層又は/及び反応層であることこ
とを特徴とするガス拡散電極である。
【0022】この発明の請求項6に記載の発明は、電気
泳動によって、分散液中に含まれるフッ素樹脂微粒子を
主体とするガス拡散電極材料を、導電性基材の表面に析
出させてフッ素樹脂含有多孔質体を形成し、得たフッ素
樹脂含有多孔質体を、ガス拡散電極のガス供給層又は/
及び反応層とすることを特徴とするガス拡散電極の製造
方法である。
【0023】この発明の請求項7に記載の発明は、電気
泳動によって、主体とするフッ素樹脂微粒子以外に、疎
水性カーボンブラック、親水性カーボンブラック及び触
媒から選ばれた1種もしくは2種以上の微粒子を分散液
中に含むガス拡散電極材料を、導電性基材の表面に析出
させてフッ素樹脂含有多孔質体を形成し、得たフッ素樹
脂含有多孔質体を、ガス拡散電極のガス供給層又は/及
び反応層とすることを特徴とするガス拡散電極の製造方
法である。
【0024】この発明の請求項8に記載の発明は、前記
電気泳動が、調整された電気伝導度の下に行うことを特
徴とするガス拡散電極の製造方法である。
【0025】この発明の請求項に9に記載の発明は、前
記電気伝導度の調整を、イオン交換樹脂により行うこと
を特徴とするガス拡散電極の製造方法である。
【0026】この発明の請求項10に記載の発明は、前
記電気泳動は、前記分散液の液温を温度30℃以下に抑
えて行うことを特徴とするガス拡散電極の製造方法であ
る。
【0027】この発明の請求項11に記載の発明は、フ
ッ素樹脂微粒子を主体とし、疎水性カーボンブラック、
親水性カーボンブラック及び触媒から選ばれた1種もし
くは2種以上の微粒子を含有するガス拡散電極材料の分
散液に、導電性基材をアノードとし、対向電極のカソー
ドとの間に直流電圧を印加して、当該分散液からガス拡
散電極材料を導電性基材の表面に析出させてフッ素樹脂
含有多孔質体を形成し、得たフッ素樹脂微粒子含有多孔
質体を、ガス拡散電極のガス供給層又は/及び反応層と
することを特徴とするガス拡散電極の製造方法である。
【0028】この発明の請求項12に記載の発明は、フ
ッ素樹脂微粒子を主体とし、疎水性カーボンブラック、
親水性カーボンブラック及び触媒微粒子から選ばれた1
種もしくは2種以上の微粒子を含有するガス拡散電極材
料の分散液に、導電性基材をアノードとし、対向電極の
カソードとの間にフィルターを設置し、アノードとカソ
ードとの間に直流電圧を印加し、当該分散液からガス拡
散電極材料を導電性基材の表面に析出させてフッ素樹脂
含有多孔質体を形成し、得たフッ素樹脂微粒子含有多孔
質体を、ガス拡散電極のガス供給層又は/及び反応層と
することを特徴とするガス拡散電極の製造方法である。
【0029】この発明の請求項13に記載の発明は、フ
ッ素樹脂微粒子を主体とし、疎水性カーボンブラック、
親水性カーボンブラック及び触媒微粒子から選ばれた1
種もしくは2種以上の微粒子を含有するガス拡散電極材
料の分散液に、導電性基材をアノードとし、対向電極の
カソードとの間に隔膜を設け、アノード室とカソード室
を設置し、アノードとカソードとの間に直流電圧を印加
し、当該分散液からガス拡散電極材料を導電性基材の表
面に析出させてフッ素樹脂含有多孔質体を形成し、得た
フッ素樹脂微粒子含有多孔質体を、ガス拡散電極のガス
供給層又は/及び反応層とすることを特徴とするガス拡
散電極の製造方法である。
【0030】この発明の請求項14に記載の発明は、請
求項6〜13のいずれかに記載の製造方法で得たフッ素
樹脂含有多孔質体を乾燥後、ソルベントナフサを含浸さ
せ、ロール掛けすることにより電極用シートを得ること
を特徴とするガス拡散電極の製造方法である。
【0031】この発明の請求項15に記載の発明は、請
求項6〜13のいずれかに記載の製造方法で得たフッ素
樹脂含有多孔質体の両面を多孔膜で挟み、それを加圧下
で気体が十分移動できる多孔体で挟んだ後、加圧、加熱
下で溶媒を除去して電極用シートを得ることを特徴とす
るガス拡散電極の製造方法である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、この発明のフッ素樹脂含有
多孔質体、及びこのフッ素樹脂含有多孔質体を用いたガ
ス拡散電極、ならびにその製造方法を添付の図面に基づ
いて詳細に説明するが、この発明はこれらの実施の形態
にのみに限定されるものではない。
【0033】図1は、この発明のフッ素樹脂微粒子含有
多孔質体及びガス拡散電極の製造方法を示す概略説明図
であって、この製造方法は、直流安定化電源、平行に置
いた多孔質対極、銀網及びフッ素樹脂微粒子を主体とす
るガス拡散電極材料の分散液を、基本的な構成要素とす
るものである。
【0034】<電気泳動浴の構成>円筒状のガラス容器
1の底部に銀網を敷いてアノード2としたのち、ガラス
容器1に分散液4を満たし、この分散液4の液面の少し
下方に、ニッケル網を銀網と平行に設置してカソード3
とする。
【0035】電気泳動に際しては、理論上、アノード2
とカソード3は水平又は垂直に配置されたいずれの状態
でも行うことができるが、分散液中に分散している疎水
性カーボンブラックや、親水性カーボンブラックなどが
重力により沈降し易いので、アノード2とカソード3は
水平に配置し、かつ電気泳動によりフッ素樹脂微粒子な
どが移動する方向と重力による沈降方向が同じになるよ
うに、ガス拡散電極材料を付着させる導電性基材、すな
わち、通常、アノード2を下方に配置することが好まし
い。
【0036】以下、この説明においては、アノード2に
ガス拡散電極材料を析出付着させる方法について説明す
るが、アノード2とカソード3を前記のように配置する
ことによって、ガス拡散電極材料の移動時間を短くする
ことでき、能率的であるだけではなく、導電性基材であ
るアノード2に、ガス拡散電極材料を均一に付着させる
ことができ、しかもその組成が等しくなるようにするこ
とができる。
【0037】電気泳動においては、アノード2は必ずし
も固定させている必要はなく、図2に示すように連続的
に移動させるようにすれば、ガス拡散電極材料が均一に
付着した多孔質体を連続的に製造することができるが、
特に、多孔質体の基体となるアノードに金網を使用し、
それを連続的に移動させることにより、多孔質体を連続
的に製造することが好ましい。
【0038】アノード2の材料は、貴金属、銀、銅、亜
鉛、鉄、アルミニウム、ニッケル、ステンレスなどの金
属及びそれらの合金、カーボンなどであればよく、カソ
ード3も同様で、極間は5〜100mmが好適である
が、あまり近いと短絡の心配があり、広いと高電圧電源
が必要である。
【0039】アノード2の材料として、亜鉛、銅、鉄、
アルミニウム、ニッケルなどの金属を用いると、電着物
がこれらの金属を0.01〜2%程度含むことになり、
それらの微量金属はガス電極における触媒として機能す
る可能性があるが、それらの存在が問題となる場合は、
アノード2として、炭素、白金、金、パラジウムなどを
用いるのがよい。
【0040】炭素板をアノード2の材料とする場合、電
着面が酸化反応により消耗するため、表面を亜鉛などの
金属によりメッキして使用するのが好ましい。
【0041】アノード2とする金属の形状は、網状がよ
いが、板状であってもよく、網状の場合には、網目の大
きさが0.5〜2mm位のものが好適で、同様にカソー
ド3の形状も網状でも、板状でもよく、網状のものは、
発生した水素の気泡が除去されやすいので好ましい。ま
た、ガス拡散電極を用いることもできる。アノード2の
表面に、電極の補強のために、繊維状物質を密着させて
電着し、繊維状物質を多孔質体に含ませることもでき
る。
【0042】なお、アノード2の表面にフィルター(濾
紙)を密着させて設置することによって、フィルター上
部にガス拡散電極材料を析出させることができるととも
に、アノード2と析出によって得られた多孔質体を容易
に分離することができる。
【0043】また、アノード2とカソード3の間に隔膜
を設け、アノード室とカソード室を分離設置すると、カ
ソード3で水素の発生と共に生じたOH-イオンによ
り、分散液がアルカリ性に移行し、電気伝導度が大きく
なって電流が過大になり、電着は進行せず、電流が流れ
て液温の上昇をもたらし、電着に悪影響を与えるという
問題の発生を防止できる。
【0044】すなわち、隔膜により、電着槽をアノード
室とカソード室に分離すると、カソード3で発生したO
-イオンのアノード室への移動を防ぎ、分散液の電気
伝導度の上昇が防止でき、分散液のpH変化を少なく、
カソードの汚れを小さくすることができ、隔膜として
は、多孔質膜及びイオン交換膜などが使用でき、イオン
交換膜としては、陽イオン交換膜、陽イオン交換膜とカ
ルボン酸膜の複合膜などが使用できる。
【0045】<分散液の調製>フッ素樹脂微粒子を主体
とするガス拡散電極材料の分散液の調製は、例えば、ガ
ス供給層を形成させる分散液の場合は、疎水性カーボン
ブラックを界面活性剤を含む水に撹拌分散させ、さらに
ジェットミルで分散操作を行い、1ミクロン以下の粒径
にし、これにPTFEディスパージョンなどのフッ素樹
脂微粒子分散液を添加、撹拌混合して調製される。
【0046】フッ素樹脂微粒子としては、四フッ化エチ
レン樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重
合体、三フッ化塩化エチレン樹脂及びパーフロロアルコ
キシ樹脂などの微粒子が用いられる。
【0047】反応層を形成させるための分散液の場合
は、疎水性カーボンブラックの他に、親水性カーボンブ
ラック、触媒微粒子などを併用して同様に調製するもの
であるが、触媒と親水性カーボンブラックは別個の微粒
子としてでなく、親水性カーボンブラック上に触媒が付
着一体化したものでもよい。
【0048】フッ素樹脂微粒子は前記と同じものが用い
られ、触媒としては、金、銀又は白金族金属、並びにこ
れらの合金からなど選ばれた金属又はそれらの酸化物の
微粒子が用いられる。
【0049】<分散液の電気伝導度の調整>分散液の調
製に際しては、分散液の電気伝導度を、低目に、かつ一
定にすることが好ましく、分散液の電気伝導度が一定し
ないと、得られるフッ素樹脂微粒子含有多孔質体の膜
厚、すなわち、電着量が一定しないという問題が発生す
るおそれがある。
【0050】また、分散液の電気伝導度が150μSc
m程度になると、1dm2当たりの電流値が1Aを越え
てしまうので、大面積の電着を行うときに大きな電源が
必要になるばかりでなく、ジュール熱による著しい液温
上昇をきたし、陽極で酸化反応が激しく起こり、陽極の
銀網が溶解して銀イオンが多量に分散液に混入し、分散
液を凝集させるおそれがある。
【0051】分散液の電気伝導度が不均一となる原因
は、原料であるフッ素樹脂微粒子の分散液中におけるイ
オン量、カーボンブラックに含まれる不純物に起因する
イオン量、界面活性剤に含まれるイオン量などが一定し
ていないためで、例えば、市販品のPTFEディスパー
ジョンについていえば、デュポン製のPTFEディスパ
ージョン30Jの電気伝導度は、0.98mScm、ダ
イキン工業(株)製のPTFEディスパージョンD−1
の電気伝導度は、0.39mScmであるが、分散剤と
して用いた界面活性剤トライトン(ユニオンカーバイド
社製界面活性剤)も、4%水溶液とした際に、その電気
伝導度は、ロットによって48μScm〜28μScm
と大きく異なっている。
【0052】界面活性剤水溶液の電気伝導度を低下させ
るには、当該水溶液を陰、陽のイオン交換樹脂で処理す
ればよく、前記トライトン4%水溶液も、その処理によ
り電気伝導度は2μScmと低下する。
【0053】この界面活性剤水溶液を用いて、疎水性カ
ーボンブラックとPTFEディスパージョンD−1から
分散液を調製した場合、その電気伝導度は50μScm
と低くなり、この程度の電気伝導度で有れば好適に使用
でき、さらに、これを脱イオン水で1/2に希釈すれ
ば、27μScmと電着し易い電気伝導度となる。
【0054】脱イオン水、脱イオン界面活性剤水溶液を
用いても、50μScm以下の電気伝導度の分散液を得
ることができない電気伝導度の高いPTFEディスパー
ジョンを使用する場合は、PTFEディスパージョン自
体をイオン交換樹脂で処理する必要があり、PTFEデ
ィスパージョンの濃度が高い場合は、PTFEの微粒子
がイオン交換樹脂に付着するので、脱イオン水で希釈
(5倍程度)してから処理するのが好ましく、それによ
りPTFEディスパージョンの電気伝導度を30μSc
m以下に調整することが可能である。
【0055】分散液の電気伝導度と電流値の関係は、ほ
ぼ比例関係となるが、電着量についてはあまり変化せ
ず、電気伝導度を低下させれば、小容量の電源で大きな
フッ素樹脂含有多孔質体を電着速度の低下なしに製造で
き、また、同一電気伝導度の分散液においては、2〜1
00V/cmの範囲で電圧と電着量の関係は比例するの
で、分散液中の電気伝導度を制御し、一定に保つことを
すれば、反応層及びガス供給層の電着量は電気化学的に
制御でき、再現性ある電着膜が得られる。
【0056】分散液は長期保存のためにpHを9付近に
することが望ましので、アンモニアなどでpHの調整が
行われる。分散液のpHを上げることは、電気伝導度の
上昇をもたらすものの、pHが4〜9の間では電流値の
上昇はあるが、電着量への影響は軽微で、電着量はその
間ではあまり変化せず問題となることはない。
【0057】アノード2の表面に電着により形成させた
多孔質体は、その中に含まれる水分が多いと、アノード
2上から流出することがあるので、電着により形成させ
た多孔質体中の水分を低下させる含水率低下剤が添加剤
として分散液に加えられる。
【0058】含水率低下剤は、分散液中では解離度は小
さく、電極面で解離しイオンを生成することにより、水
の移行を助勢する能力を発揮するものと思われるもの
で、具体的には、尿素、グリセリン、ホウ酸、サッカリ
ン、臭化メチルトリフェニルホスホニウム、チオ尿素、
ポリエチレングリコール#300、ホルムアミド、ブチ
ルジエタノールアミン、アニリン、ニトリロトリエタノ
ール、ジメチルアミノエタノール、グリシン、酢酸銅、
ニコチン酸、テトラメチルエチレンジアミン、チオジグ
リコール、塩化ラウリルトリメチルアンミニウム、トリ
エタノールアミン、ブチルトリエタノールアミン、グア
ニジン炭酸塩、塩化ラウリルピリジニウム、ピロガロー
ル、カテコール、Brヘキサデシルトリメチルアンモニ
ウム、アセトアミド、アリルアミン、パリビタールN
a、ピリジン、トリエタノールアミンなどの化合物を挙
げることができる。
【0059】これらの添加剤は、分散液の電気伝導率が
0.2mSを超えない範囲で、具体的には、0.1〜2
mmol/lの範囲内で加えることにより、電着により
形成させた多孔質体中の水分を1〜11%程度減少させ
ることができるもので、含水率が高くなり、電着により
形成させた多孔質体がアノード2上から流出することを
防止できる。
【0060】上記の添加剤のなかでも、含水率の低下が
大きく、好ましいものは、トリエタノールアミン、塩化
ラウリルピリジニウム、ピロガロール、ブチルトリエタ
ノールアミンなどであり、これらは単独でも効果が大き
く、複数併用することによりさらに顕著な効果を示すも
のである。
【0061】また、以下の添加剤は、含水率の低い場合
には、効果が認められないが、特に30℃以上の温度で
電着して得られる、含水率が60%以上という高含水率
のものには適用できるものである。
【0062】前記の添加剤としては、例えば、蟻酸ナト
リウム、トリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジメチルホルムアミド、ポリエチレングリコール#
600、メタノール、エタノール、ピロリジン、ヘキシ
レングリコール、バルビタール、ポリビニルピロリド
ン、ズルチン、グルコース、SDS、NMP、ビニルピ
ロリドン、ドデカンチオール、グルタミン酸、エチレン
イミン、βアラニン、アルギニン、ニコチンアミド、ピ
リジノール、Dキシロース、ドーバミン塩酸塩などがあ
る。
【0063】<フッ素樹脂含有多孔質体の調製>アノー
ド2とカソード4の間に20〜300Vの直流電圧を加
え、10〜200mA程度の電流を流し、20〜60分
程度の通電を行い、アノード2上に、電気泳動でフッ素
樹脂含有多孔質体(図示省略)を、好ましくはケーキ状
として析出させる。析出率は90〜99%以上である。
【0064】電源としては、直流定電圧、直流定電流、
直流パルス電流などが用いられ、多孔質体中のフッ素樹
脂濃度を均一にする、又は濃度に傾斜を持たせるなど目
的に応じて使い分けることができる。
【0065】電気泳動は常温で行うことが可能で好まし
いことであるが、例えば、電気泳動を高電圧、低微粒子
濃度、高電気伝導度の分散液で行うと、ジュール熱によ
って分散液の温度が上昇することがあり、液温が温度3
0℃を超えた分散液で電気泳動を行うと、得られるフッ
素樹脂含有多孔質体中に存在する溶媒(水)が50%以
上となって、フッ素樹脂含有多孔質体における微粒子同
士の結合力が弱くなり、流動性が大きくなり、分散液か
ら引き上げる際に、流出することがあるので、電気泳動
は分散液の温度が30℃を超えない範囲で、好ましくは
温度20℃を超えないように液温を制御しながら行うの
がよい。
【0066】得られたフッ素樹脂含有多孔質体、特にケ
ーキ状のフッ素樹脂含有多孔質体は乾燥した後、ソルベ
ントナフサを加えロール掛けしてシート化することによ
り、ガス拡散電極の反応層用又はガス供給層用シートと
することができる。
【0067】かくして得たガス供給層を用いてガス拡散
電極を調製する際には、ガス拡散電極に長期安定性を付
与するために、ガス供給層の表面に、フッ素樹脂の撥水
層を全面に径1mm程度の点状であるいは部分的に帯状
に設けるのが好ましい。
【0068】得られたフッ素樹脂含有多孔質体の含水率
が50%程度ある場合、フッ素樹脂含有多孔質体に乾燥
の際、収縮によりひび割れの発生のおそれがあり、一旦
生成したひび割れは、ホットプレス工程で外観上無くす
ることができても、ひび割れたところは、強度が他より
少し落ちるため、このような場合には、乾燥する時の収
縮力以上に電極の厚さ方向に加圧することでひび割れを
防ぐことが望ましい。
【0069】また、常温では乾燥に1日以上かかるの
で、乾燥に際し、温度を上げて水蒸気圧を高めることで
素早く乾燥させることが好ましいが、乾燥温度としては
温度200℃以下が好ましい。
【0070】その際、乾燥温度があまり高いと界面活性
剤を含む系では分解が生じるおそれがあり、溶媒がアル
コール等では、蒸気圧が高すぎて爆発的に蒸発するので
電極が破壊されるおそれもあるので、それらの防止のた
めに、フッ素樹脂微粒子含有多孔質体の表面を多孔膜で
挟み、さらにそれを加圧下で気体が十分移動できる多孔
体で挟んだ後、加圧、加熱下で溶媒を除去する方法が採
用される。
【0071】
【作用】この発明において、フッ素樹脂含有多孔質体を
調製するための基本的な要件である、フッ素樹脂の微粒
子を含有する分散液、例えば、PTFEディスパージョ
ンなどは、水を分散媒体とするもので、水中に分散され
たフッ素樹脂微粒子、さらには、フッ素樹脂微粒子を含
有した分散液に分散する疎水性カーボンブラックや親水
性カーボンブラックも、通常、負イオンを帯びているた
め、電気泳動によって、これら微粒子をアノードに付着
させることが可能となる。
【0072】一方、フッ素樹脂微粒子を含有する分散液
を、カチオン性界面活性剤を用いて調製した場合は、フ
ッ素樹脂微粒子、疎水性カーボンブラック、親水性カー
ボンブラックに陽イオンを付加させることも可能で、そ
の場合においては、それら微粒子をカソードに付着させ
ることも可能である。
【0073】したがって、フッ素樹脂微粒子を含有する
分散液、又は、該フッ素樹脂微粒子以外に疎水性カーボ
ンブラック、親水性カーボンブラック、触媒、金属微粒
子又は金属酸化物微粒子などの添加物を分散させた分散
液中に、導電性基材を浸して一方の電極とし、前記分散
液中に浸した他方の電極との間に電流を流し、電気泳動
によって、前記導電性基材(アノード又はカソード)の
表面にフッ素樹脂含有多孔質体、あるいは、前記各種添
加物を含有したフッ素樹脂含有多孔質体を形成させるこ
とが可能で、それらをガス拡散電極のガス供給層及び/
又は反応層の基材とすることを可能とする。
【0074】この発明によれば、従来のガス拡散電極の
製法における前記分散物をアルコールで凝集させ、濾
過、乾燥される工程が不要となり、装置は電極板間に電
圧を印加する定電圧電源だけですみ、装置構成が非常に
簡単なものとなり、両電極間には電流がほとんど流れな
いので、電力をほとんど消費せず経済的に、ガス拡散電
極のガス供給層及び/又は反応層の基材とすることがで
きるフッ素樹脂含有多孔質体を形成させることができ
る。
【0075】さらに、電極構成を平行平板電極系にすれ
ば、両電極間には平等電界が形成されるので、形成され
たガス供給層、反応層に厚さむらがなく、また、電気の
力、いわゆるクーロン力で、ガス拡散電極材料の微粒子
が電極表面へ付着するので、付着力も大きく、効率よく
ガス供給層及び/又は反応層となり得るフッ素樹脂含有
多孔質体を形成することができる。
【0076】
【実施例】以下、この発明の実施例を詳細に説明する。
なお、全実施例を通じて%は、質量%を意味する。
【0077】実施例1 図1に示すように、ガラス容器1内の分散液4の底に、
ガス拡散電極の基体となる銀網をアノード2として設
け、そこから上方に1cmの距離を隔てて、Ni網のカ
ソード3を前記アノード2と平行に設ける。
【0078】ガス供給層を形成させるための分散液4
は、100gの疎水性カーボンブラックに、4%トライ
トン(ユニオンカーバイド社製の界面活性剤)含有蒸留
水800mlを加え、ジェットミルで1ミクロン以下に
分散させ、75mlのPTFEディスパージョンを加
え、撹拌混合したものである。
【0079】この状態で、アノード2とカソード3との
間に直流安定化電源(図示せず)より、50Vの直流電
圧を60秒間印加して平等電界を形成すると、表面に負
イオンが付着した疎水性カーボンブラックと、PTFE
ディスパージョンの微粒子6は、クーロン力により対向
電極であるNi網のカソード3側から銀網のアノード2
側へ電気泳動により移動し、最終的にその表面へ付着
し、ガス供給層となるフッ素樹脂含有多孔質体を形成し
た。なお、図中7は、負イオンの微粒子6と対をなす正
イオンである。ガス供給層の厚さは0.9mm程度であ
った。
【0080】この実施例によれば、装置の構成が簡単で
あるので設備費を小さくでき、両電極間にはほとんど電
流が流れないので、消費電力も小さくて済み、両電極間
には平等電界が形成されるので、短時間で厚さむらのな
いガス供給層を形成することができるなどの効果があ
る。
【0081】実施例2 実施例1の操作に続いて、前記ガラス容器1内のガス供
給層を形成するための分散液4を、反応層を形成させる
ための分散液に換え、両電極問に直流定電圧電源(図示
せず)より50Vの直流電圧を15秒間印加すると、実
施例1で得たガス供給層となるフッ素樹脂含有多孔質体
が付着したアノード2の表面へ、さらに反応層となるフ
ッ素樹脂含有多孔質体が付着した。
【0082】なお、反応層を形成させるための分散液の
組成は、50gの疎水性カーボンブラックと、50gの
親水性カーボンブラックに、トライトン(ユニオンカー
バイド社製の界面活性剤)4%含有蒸留水1600ml
を加え、ジェットミルで1ミクロン以下に分散させ、さ
らに銀コロイド20g、PTFEディスパージョン60
mlを添加混合したもので、付着した反応層の厚さは
0.1mm程度であり、短時間の通電で反応層を得るこ
とができた。
【0083】実施例3 図2において、分散液4は、溶媒である蒸留水に、疎水
性カーボンブラックとPTFEディスパージョンを、ト
ライトン(ユニオンカーバイド社製の界面活性剤)を用
いて分散したもので、この分散液4中に帯状の銀網から
なるアノード2を一方側から他方側に移動自在に設ける
とともに、アノード2の上方にニッケル製の対向電極で
あるカソード3を配置しているので、カソード3に相対
する位置にアノード2が位置すると、ガス供給層材料で
ある疎水性カーボンブラックとPTFEの微粒子6が、
対向電極のカソード3側からアノード2側へ移動し、最
終的に銀網の表面にフッ素樹脂含有多孔質体として付着
した。
【0084】表面にフッ素樹脂含有多孔質体が形成され
たアノード2は、分散液4中から引き出され、ローラ9
を経由してヒーター(図示せず)内に入り、乾燥される
もので、乾燥されたガス供給層となるフッ素樹脂含有多
孔質体が付着した銀網は、カッター(図示せず)により
任意の大きさに切断することによって、ガス供給層用シ
ートが得られる。
【0085】同様に、反応層原料微粒子が分散している
分散液5 (図2では、4の後に(5)として表示)を、
分散液4と換えれば、反応層付き銀網が製造できる。
【0086】また、銀網を分散液4と分散液5中を連続
して通過させることにより、ガス供給層と反応層が付着
した銀網を製造することができるので、このガス拡散電
極材料付着銀網を、アルコール抽出器を使用して界面活
性剤を除去し、乾燥してホットプレスすればガス拡散電
極が得られる。
【0087】この実施例によれば、金属網及び炭素のフ
ェルト等の集電体表面に、ガス供給層と反応層を連続的
に付着させることができるので、量産性に優れていると
いう利点がある。
【0088】実施例4 疎水性カーボンブラック (No.6、平均粒径500オ
ングストローム、試作品;電気化学工業株式会社製)1
00gを、界面活性剤トライトン(ユニオンカーバイド
社製)を4%含む水1000mlに分散させ、ジェット
ミルで2回分散操作を行い、1ミクロン以下の粒径にし
たのち、これにPTFEディスパージョン(D−1;
ダイキン工業株式会社製)をPTFEとして66gを添
加し、撹拌混合して、分散液を調製した。
【0089】内径が6.2cmの円筒状のガラス容器の
底に、直径約6.2cmの銀網を敷いてアノードとし、
ガラス容器内に深さ6cmまで前記分散液を満たし、銀
網と平行にニッケル網を、銀網の上部約6cmの位置に
前記分散液内に浸漬するように設置し、カソードとした
のち、アノードとカソードの間に150Vの直流電圧を
印加したところ、40mA程度の電流が流れ、30分後
に電気泳動による電着を終了させたところ、アノード上
にケーキ状のフッ素樹脂含有多孔質体が析出した。析出
率は97%であった。
【0090】このケーキ状のフッ素樹脂含有多孔質体を
乾燥させ、断面を観察したところ、その厚みは非常に均
一であった。さらに、ソルベントナフサを加え、ロール
掛けしてシート化し、ガス供給層用シートを製造した。
【0091】実施例5 疎水性カーボンブラック(No.6、平均粒径500オ
ングストローム、試作品;電気化学工業株式会社製)3
0gと、親水性カーボンブラック(AB−12、平均粒
径400オングストローム、試作品;電気化学工業株式
会社製)70gを界面活性剤トライトン(ユニオンカー
バイド社製)を4%含む水1000mlに分散させ、ジ
ェットミルで2回分散操作を行い1ミクロン以下の粒径
にし、これにPTFEディスパージョン(D−1:ダイ
キン工業株式会社製)をPTFEとして66gを添加
し、撹拌混合した。さらに、触媒として銀コロイドを3
0g添加、撹拌混合して、反応層用分散液を調製した。
【0092】内径6.2cmの円筒状のガラス容器の底
に直径約6.2cmの銀網を敷いてアノードとし、この
ガラス容器内に深さ6cmまで前記分散液を満たし、銀
網と平行にニッケル網を、銀網の上部約6cmの位置で
前記分散液に浸漬するように設置し、カソードとし、こ
のアノードとカソードの間に150Vの直流電圧を印加
したところ、50mA程度の電流が流れ、30分後に電
着を終了させると、アノード上にケーキ状のフッ素樹脂
含有多孔質体が析出していた。
【0093】このケーキ状のフッ素樹脂含有多孔質体を
乾燥させて反応層用シートを得た。析出率は98%であ
った。 この反応層用シート断面を観察したところ、そ
の厚みは非常に均一であった。
【0094】この反応層用シートにソルベントナフサを
加え、ロール掛けして厚さ0.5mmの反応層用シート
とし、別に、前記ガス供給層用シートにソルベントナフ
サを加え、ロール掛けして厚さ2mmのガス供給層用シ
ートとし、これに前記反応層用シートを重ね合わせ、全
体を0.6mmとした。
【0095】このシートを、エチルアルコールを用いた
抽出器で界面活性剤を除去し、温度100℃で乾燥後、
50メッシュ、0.19mm厚の銀網(集電体用)をガ
ス供給層側に敷き、温度380℃、50kg/cm2
圧力で60秒間ホットプレスして、ガス拡散電極を製造
し、得られた電極の酸素還元性能を測定したところ、3
0A/dm2で0.83V (vs.RHE)の高い性能
が得られた。
【0096】実施例6 まず、ガス供給層を以下のように電着させた。アノード
としてガス拡散電極を形成する銀網を設け、その上方1
cmの距離をおいてNi網のカソードを銀網と平行に設
ける。ガス供給層用分散液は、100gの疎水性カーボ
ンブラックに4%トライトン含有蒸留水800mlを加
えジェットミルで1ミクロン以下に分散させ、PTFE
ディスパージョンを40%添加、混合したものである。
【0097】60Vの直流電圧を100秒間印加する
と、電気泳動でアノードである銀網の表面へ、ガス供給
層となるフッ素樹脂含有多孔質体が電着した。フッ素樹
脂含有多孔質体の厚さは1.2mm程度である。
【0098】ついで、反応層用分散液を、疎水性カーボ
ンブラック、親水性カーボンブラック、白金微粒子及び
PTFEディスパージョンからなる分散液に入れ替え、
60Vの直流電圧を15秒間印加し、反応層となるフッ
素樹脂含有多孔質体を電着させて、銀網にそれぞれガス
供給層、反応層となる複層が形成されたフッ素樹脂含有
多孔質体を得た。反応層の厚さは0.15mmであっ
た。
【0099】このフッ素樹脂含有多孔質体を、以下の順
に積層した。 粗な多孔体(10ppi;厚さ6mmのクロム処理した
発泡ニッケル)、 緻密な多孔膜(厚さ2mm;穴径20ミクロンの焼結金
属)、 濾紙(No.5C)、 フッ素樹脂含有多孔質体、 濾紙、 緻密な多孔膜、 粗な多孔体 の順に重ね、温度150℃に昇温させたホットプレスに
挟み込み、プレス圧を20〜50kg/cm2程度で2
0分乾燥させたところ、ひび割れのない均一なフッ素樹
脂含有多孔質体が得られた。
【0100】クロム処理した発泡ニッケルは加圧に強
く、空孔率は90%以上あり、気体の透過は横方向には
自由である。このフッ素樹脂含有多孔質体は、界面活性
剤除去工程、乾燥、ホットプレス工程を経てガス拡散電
極となる。
【0101】実施例6 温度調節が可能な30mlの容器に、100gの疎水性
カーボンブラックに、4%トライトン(ユニオンカーバ
イド社製の界面活性剤)含有蒸留水800mlを加え、
ジェットミルで1ミクロン以下に分散させ、75mlの
PTFEディスパージョンを加え、撹拌混合した分散液
(pH=6.6、伝導率=0.075mS)22mlを
入れ、重さ既知の1mm径の銀線をアノードとし、1c
mの距離を隔てて1mm径の白金線をカソードとして平
行に設けた。両極は分散液中に22mm浸された。
【0102】分散液が所定の温度に制御されたら、アノ
ードとカソードの間に、直流安定化電源より30Vの定
電圧で直流電流を30秒間印加すると、電気泳動でアノ
ードである銀線の表面へ、フッ素樹脂含有多孔質体が電
着した。フッ素樹脂含有多孔質体が付着した銀線を取り
出し、溶媒(水)を含む重さを測定し、また24時間室
温で乾燥したのちの重さを測定し、電着量及び溶媒
(水)量を求めた。電気泳動の際に測定された温度、電
流値、電圧と電着量及び溶媒(水)量の関係を図に示し
た。
【0103】図3は電着量の温度依存性を示す図で、温
度30℃までは温度の上昇とともに電着量が増加する
が、温度30℃より高くなると、結合力が弱くなり、引
き上げ時に流出するためと思われるが減少していること
が判る。
【0104】図4は、電着効率(1クーロン当りの電着
量)の温度依存性を示す図で、温度30℃まではほぼ同
じ値0.45g/Cであるが、温度30℃より液温が高
くなると急速に低下することが判る。
【0105】図5は、含溶媒率の温度依存性を示す図
で、温度30℃を超えると含溶媒率が50%を超えるよ
うになり、電着物の流動性が増し、結合力や付着力が低
下していることが予測される。
【0106】実施例7 カーボンブラックNo.6を100gに4%トライトン
含有イオン交換水1000mlを加え、ジェットミルで
平均粒径0.5ミクロンとした。これにカーボンブラッ
ク:PTFE=60:40となるように、PTFEディ
スバージョンを加えて撹拌混合した。この分散液のpH
は6.83、伝導率は0.079mSであった。直径4
0mm、深さ30mmの円筒型電着槽の下部に金属板を
はさみこみ、極間15mmとなるように上部にニッケル
網を設置した。作製した分散液はニッケル網の上部1m
mまで満たし、金属板をアノード、ニッケル網をカソー
ドとし、電圧30Vで3分間電着した。
【0107】電着後の金属板の重さを量り、前もって図
っておいた金属板自体の重さを差し引き、含水した電着
物の重量とした。同様に乾燥後の重さも求め、含水率を
計算した。表1に各種の金属を用いた場合の結果を示
す。電着電圧は同一でも金属の種類によって、電着量、
電気量も異なり、この分散液系で効率よく電着するため
には銅、亜鉛等の金属がてきすること、特に亜鉛板を用
いると含水率の低い電着体が得られた。
【0108】
【表1】
【0109】
【発明の効果】この発明のフッ素樹脂含有多孔質体は、
導電性基材の表面にフッ素樹脂微粒子を主とするガス拡
散電極材料が均一に分散しているので、ソルベントナフ
サを加えることによって性能及び寿命が向上したガス供
給層用シート、又は反応層用シートを容易に、かつ短時
間に得ることができる。
【0110】特に、この発明においては、フッ素樹脂含
有多孔質体、ガス拡散電極を製造するための装置構成を
簡単にできるので、設備費を小さくでき、電極間にはほ
とんど電流が流れないので運転費が少なくて済み、電極
間には平等電界が形成されるので、厚さむらのないガス
供給層及び/又は反応層を形成することができる。
【0111】また、電気泳動で導電性基材の表面にガス
拡散電極材料を早く付着させることができるので、短時
間にガス供給層及び/又は反応層を形成することがで
き、連続的に集電体の金属網表面に微粒子を付着させて
ガス供給層及び/又は反応層を形成することができるの
で、量産性に優れているなどの効果を奏することができ
る。
【0112】また、この発明の製造方法によれば、得ら
れたガス供給層用シート又は反応層用シートは、ひび割
れのない乾燥したもので、その後の工程でシートが剥離
することがなく、ホットプレス後に強度の不均一が無
い、寿命の長いガス拡散電極が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のフッ素樹脂微粒子含有多孔質体及び
ガス拡散電極の製造方法の一例を示す概略説明図であ
る。
【図2】この発明のフッ素樹脂微粒子含有多孔質体及び
ガス拡散電極の他の製造方法を示す概略説明図である。
【図3】この発明のフッ素樹脂含有多孔質体の製造方法
における電着量の温度依存性を示す図である。
【図4】この発明のフッ素樹脂含有多孔質体の製造方法
における電着効率(1クーロン当りの電着量)の温度依
存性を示す図である。
【図5】この発明のフッ素樹脂含有多孔質体の製造方法
における含溶媒率の温度依存性を示す図である。
【符号の説明】
1 ガラス容器 2 アノード(銀網) 3 カソード(Ni網) 4,5 分散液 6 微粒子 7 正イオン 8,9 ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C25D 13/00 307 C25D 13/00 307D 13/12 13/12 A 15/00 15/00 C H01M 4/86 H01M 4/86 H 4/88 4/88 H

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気泳動によって、 分散液中に含まれるフッ素樹脂微粒子を主体とするガス
    拡散電極材料を、導電性基材の表面に析出させたことを
    特徴とするフッ素樹脂含有多孔質体。
  2. 【請求項2】前記ガス拡散電極材料は、 フッ素樹脂微粒子以外に、疎水性カーボンブラック、親
    水性カーボンブラック及び触媒から選ばれた1種もしく
    は2種以上の微粒子を構成成分とすることを特徴とする
    請求項1に記載のフッ素樹脂含有多孔質体。
  3. 【請求項3】電気泳動によって、 分散液中に含まれるフッ素樹脂微粒子を主体とするガス
    拡散電極材料を、導電性基材の表面に析出させてフッ素
    樹脂含有多孔質体を形成し、 得たフッ素樹脂含有多孔質体を構成素材としたことを特
    徴とするガス拡散電極。
  4. 【請求項4】電気泳動によって、 主体とするフッ素樹脂微粒子以外に、疎水性カーボンブ
    ラック、親水性カーボンブラック及び触媒から選ばれた
    1種もしくは2種以上の微粒子を分散液中に含むガス拡
    散電極材料を、導電性基材の表面に析出させてフッ素樹
    脂含有多孔質体を形成し、得たフッ素樹脂含有多孔質体
    を構成素材としたことを特徴とするガス拡散電極。
  5. 【請求項5】前記構成素材は、 ガス供給層又は/及び反応層であることを特徴とする請
    求項3又は請求項4に記載のガス拡散電極。
  6. 【請求項6】電気泳動によって、 分散液中に含まれるフッ素樹脂微粒子を主体とするガス
    拡散電極材料を、導電性基材の表面に析出させてフッ素
    樹脂含有多孔質体を形成し、 得たフッ素樹脂含有多孔質体を、ガス拡散電極のガス供
    給層又は/及び反応層とすることを特徴とするガス拡散
    電極の製造方法。
  7. 【請求項7】電気泳動によって、 主体とするフッ素樹脂微粒子以外に、疎水性カーボンブ
    ラック、親水性カーボンブラック及び触媒から選ばれた
    1種もしくは2種以上の微粒子を分散液中に含むガス拡
    散電極材料を、導電性基材の表面に析出させてフッ素樹
    脂含有多孔質体を形成し、 得たフッ素樹脂含有多孔質体を、ガス拡散電極のガス供
    給層又は/及び反応層とすることを特徴とするガス拡散
    電極の製造方法。
  8. 【請求項8】前記電気泳動は、 調整された電気伝導度の下に行うことを特徴とする請求
    項6又は請求項7に記載のガス拡散電極の製造方法。
  9. 【請求項9】前記電気伝導度の調整は、 イオン交換樹脂により行うことを特徴とする請求項8に
    記載のガス拡散電極の製造方法。
  10. 【請求項10】前記電気泳動は、 前記分散液の液温を温度30℃以下に抑えて行うことを
    特徴とする請求項6又は請求項7に記載のガス拡散電極
    の製造方法。
  11. 【請求項11】前記電気泳動は、 フッ素樹脂微粒子を主体とし、疎水性カーボンブラッ
    ク、親水性カーボンブラック及び触媒微粒子から選ばれ
    た1種もしくは2種以上の微粒子をも含有するガス拡散
    電極材料の分散液に、導電性基材をアノードとし、対向
    電極のカソードとの間に直流電圧を印加して行うことを
    特徴とする請求項6又は請求項7に記載のガス拡散電極
    の製造方法。
  12. 【請求項12】前記電気泳動は、 アノードとカソードとの間にフィルターを設置したこと
    を特徴とする請求項11に記載のガス拡散電極の製造方
    法。
  13. 【請求項13】前記電気泳動は、 アノードとカソードとの間に隔膜を設け、アノード室と
    カソード室を設置したことを特徴とする請求項11に記
    載のガス拡散電極の製造方法。
  14. 【請求項14】請求項6〜13のいずれかに記載の製造
    方法で得たフッ素樹脂含有多孔質体を乾燥後、ソルベン
    トナフサを含浸させ、ロール掛けすることにより電極用
    シートを得ることを特徴とするガス拡散電極の製造方
    法。
  15. 【請求項15】請求項6〜13のいずれかに記載の製造
    方法で得たフッ素樹脂含有多孔質体の両面を多孔膜で挟
    み、それを加圧下で気体が十分移動できる多孔体で挟ん
    だ後、加圧、加熱下で溶媒を除去して電極用シートを得
    ることを特徴とするガス拡散電極の製造方法。
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