JP2002121667A - プラスチック容器内へのdlc膜連続成膜装置及び連続成膜方法 - Google Patents

プラスチック容器内へのdlc膜連続成膜装置及び連続成膜方法

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JP2002121667A
JP2002121667A JP2000312402A JP2000312402A JP2002121667A JP 2002121667 A JP2002121667 A JP 2002121667A JP 2000312402 A JP2000312402 A JP 2000312402A JP 2000312402 A JP2000312402 A JP 2000312402A JP 2002121667 A JP2002121667 A JP 2002121667A
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plastic container
internal
external electrode
electrode portion
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JP2000312402A
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Kenichi Hama
浜  研一
Takeshi Kage
鹿毛  剛
Tsuneo Shimizu
常雄 清水
Tomoyuki Araki
智幸 荒木
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Mitsubishi Corp Plastics Ltd
Universal Technics Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Corp Plastics Ltd
Universal Technics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】内部電極に付着した異物を燃焼分解するクリー
ニング部を具備することにより、プラスチック容器内へ
のDLCを膜連続成膜可能な装置を提供する。 【解決手段】 本発明に係るプラスチック容器の内側に
DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜を成膜する装
置において、該プラスチック容器の外側近傍を囲むよう
に配置された1以上の外部電極により構成される外部電
極部と、該各プラスチック容器の内部に相対的に挿脱関
係となるように配置される内部電極を具える内部電極部
と、該プラスチック容器の内部に原料ガスを導入する原
料ガス導入手段と、 該外部電極部に接続されたマッチ
ングユニットと、該マッチングユニットに接続された高
周波電源と、前記内部電極と相対的に挿脱関係にあっ
て、前記内部電極に付着した異物を燃焼分解して除去す
る炉室を具えたクリーニング部と、を具備するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック容器
の内側にDLC膜を成膜する成膜装置及び製造方法であっ
て、特に内部電極に付着した異物を燃焼分解により除去
するためのクリーニング機構を具えたプラスチック容器
内へのDLC膜連続成膜装置及び連続成膜方法、並びに
内部電極に付着した異物の除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスバリア性等の向上の目的でプラスチ
ック容器の内面にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)
膜を蒸着するために、CVD(Chemical Vapor Depositio
n、化学気相成長)法、特にプラズマCVD法を用いた蒸着
装置が、例えば特開平8−53117号公報に開示され
ている。また、特開平10‐258825号公報には、
DLC膜コーティングプラスチック容器の量産用製造装置
及びその製造方法が開示されている。さらに、特開平1
0‐226884号公報には、外面から外方に突出する
突出物を有する容器に、まだらなくDLC膜をコーティン
グすることができる製造装置及びその製造方法が開示さ
れている。
【0003】このDLC膜とは、iカーボン膜又は水素
化アモルファスカーボン膜(a−C:H) と呼ばれる膜
のことであり、硬質炭素膜も含まれる。またDLC膜
は、アモルファス状の炭素膜であり、SP結合も有す
る。このDLC膜を成膜する原料ガスとしては炭化水素系
ガスを用い、Si含有DLC膜を成膜する原料ガスとしてはS
i含有炭化水素系ガスを用いる。このようなDLC膜をプラ
スチック容器の内壁面に形成することにより、炭酸飲料
や発泡飲料等の容器として使用可能な容器を得ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
DLC膜コーティングプラスチック容器の製造装置におい
て、ペットボトルの内面にDLC膜を成膜すると、内部電
極の外表面および内表面にも炭素を主成分とする膜状の
異物(以下、「内部電極に付着した異物」という。)が
付着してしまう。このため、複数のペットボトル内への
DLC膜の成膜を繰り返していくと、内部電極に付着した
異物の膜厚が徐々に厚くなり、その膜厚がある厚さ(例
えば5μm程度の厚さ)になると内部電極から剥がれ落ち
てしまう。この剥がれ落ちた異物はペットボトル内に落
ち、その結果、ペットボトル内に落ちた異物によってそ
のペットボトルの中に成膜されない部分が生じ、ガスバ
リア性を低下させ、不良品となってしまう。
【0005】一方、内部電極に付着した異物がペットボ
トル内に剥がれ落ちることを防止するには次の方法が考
えられる。つまり、内部電極に付着した異物が剥がれ落
ちる前であって、ある程度の本数のペットボトル内にDL
C膜を成膜した後に、DLC膜コーティングプラスチック容
器の製造装置を分解して内部電極を取り外し、異物が付
着している内部電極の外表面および内表面を作業者がヤ
スリで削る等して掃除する方法である。このように内部
電極の外表面および内表面を掃除すれば、ペットボトル
内に異物が剥がれ落ちることを防止することができるは
ずである。
【0006】このような方法を用いれば、ペットボトル
内に内部電極に付着した異物が剥がれ落ちることは防止
できる。しかし、プラスチック容器内へのDLC膜成膜
装置の稼働率低下を招いてしまう。
【0007】本発明は、上記したプラスチック容器内へ
のDLC膜成膜装置の稼働率低下を防止するため、究極
的には内部電極の汚れによる装置稼働率低下を全く生じ
させないためになされたものであって、その目的とする
ところは、特に内部電極に付着した異物を燃焼分解する
クリーニング部を具備することにより、プラスチック容
器内へのDLC膜連続成膜装置を提供することにある。
【0008】なお、本発明に係る容器とは、蓋若しくは
栓若しくはシールして使用する容器、またはそれらを使
用せず開口状態で使用する容器を含む。開口部の大きさ
は内容物に応じて決める。プラスチック容器は、剛性を
適度に有する所定の肉厚を有するプラスチック容器と剛
性を有さないシート材により形成されたプラスチック容
器を含む。本発明に係るプラスチック容器の充填物は、
炭酸飲料若しくは果汁飲料若しくは清涼飲料等の飲料、
並びに医薬品、農薬品、又は吸湿を嫌う乾燥食品等を挙
げることができる。
【0009】第2の目的は、事実上、内部電極に付着し
た異物を燃焼分解により除去し、装置稼働率低下を生じ
させないことである。
【0010】第3の目的は、同時に複数のプラスチック
容器にDLC膜をコーティングすることを可能とし、か
つ内部電極部を構成する複数の内部電極の異物除去を一
度に全数行なうことを可能とすることである。
【0011】第4の目的は、プラスチック容器内へのDL
C膜を連続成膜する方法を提供することにある。
【0012】第5の目的は、事実上、内部電極に付着し
た異物を燃焼分解により除去し、装置稼働率低下を生じ
させることがないプラスチック容器内へのDLC膜の連
続成膜方法を提供することにある。
【0013】第6の目的は、内部電極に付着した異物の
燃焼分解による除去の最適加熱条件を提案し、異物の燃
焼分解工程が装置稼動率低下の要因とならないようにす
ることにある。
【0014】第7の目的は、内部電極に付着した異物の
除去装置を提供し、DLC膜の成膜装置を複数台所有す
る顧客が、小額の設備投資により、内部電極に付着した
異物を燃焼分解により除去することを可能とすることで
ある。
【0015】第8の目的は、酸素ガス若しくは酸素を含
むガスを炉室内に強制的に流入させることにより、内部
電極に付着した異物の燃焼分解をさらに効率的に行なう
ことが出来る内部電極に付着した異物の除去装置を提供
することである。
【0016】第9の目的は、内部電極部を構成する複数
の内部電極の異物除去を一度に全数行なうことができる
内部電極に付着した異物の除去装置を提供することであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係るプラスチック容器内へのDLC膜連続
成膜装置は、プラスチック容器の内側にDLC膜を成膜
する装置において、該プラスチック容器の外側近傍を囲
むように配置された1以上の外部電極により構成される
外部電極部と、該各プラスチック容器の内部に相対的に
挿脱関係となるように配置される内部電極を具える内部
電極部と、該プラスチック容器の内部に原料ガスを導入
する原料ガス導入手段と、該外部電極部に接続されたマ
ッチングユニットと、該マッチングユニットに接続され
た高周波電源と、前記内部電極と相対的に挿脱関係にあ
って、前記内部電極に付着した異物を燃焼分解して除去
する炉室を具えたクリーニング部と、を具備することを
特徴とする。
【0018】本発明に係るプラスチック容器内へのDL
C膜連続成膜装置は、プラスチック容器の内側にDLC
膜を成膜する装置において、該プラスチック容器の外側
近傍を囲むように配置された1以上の外部電極により構
成される外部電極部と、該各プラスチック容器の内部に
相対的に挿脱関係となるように配置される内部電極を具
える内部電極部と、該内部電極部と同等の少なくとも1
組以上の循環的に配置交換可能な予備内部電極部と、該
プラスチック容器の内部に原料ガスを導入する原料ガス
導入手段と、該外部電極部に接続されたマッチングユニ
ットと、該マッチングユニットに接続された高周波電源
と、前記内部電極と相対的に挿脱関係にあって、前記内
部電極に付着した異物を燃焼分解して除去する炉室を具
えたクリーニング部と、を具備することが好ましい。
【0019】本発明に係るプラスチック容器内へのDL
C膜連続成膜装置では、前記プラスチック容器の外側近
傍を囲むように配置された外部電極部は、複数のプラス
チック容器を収納する空間を有する1組以上の外部電極
部により構成するか、あるいは、1本のプラスチック容
器を収納するための空間を有する2組以上の外部電極部
により構成し、前記内部電極部はプラスチック容器の数
と同数の内部電極を具え、かつ前記クリーニング部はプ
ラスチック容器の数と同数の炉室を具えたことがさらに
好ましい。予備内部電極部の組数は、DLC膜蒸着工程
時間によって決定する。DLC膜蒸着工程時間を短縮す
ることができれば、異物除去のための時間が充分に取れ
なくなるからである。
【0020】また、本発明に係るプラスチック容器内へ
のDLC膜連続成膜方法では、アース電位の内部電極を
容器の内部に配置し、この容器の外部に外部電極部を配
置し、容器内に原料ガスを供給し、外部電極部に高周波
出力を供給し、内部電極と外部電極部の間に原料ガス系
プラズマを発生させることにより、プラスチック容器の
内面にDLC膜を成膜する工程を1回行なった後、ある
いは前記工程を複数回繰り返した後、前記工程の際に内
部電極に付着した異物を、酸素ガスあるいは酸素を含む
ガス雰囲気下で該内部電極を加熱することにより、燃焼
分解して除去することを特徴とする。
【0021】さらに本発明に係るプラスチック容器内へ
のDLC膜連続成膜方法では、アース電位の内部電極を
容器の内部に配置し、この容器の外部に外部電極部を配
置し、容器内に原料ガスを供給し、外部電極部に高周波
出力を供給し、内部電極と外部電極部の間に原料ガス系
プラズマを発生させることにより、プラスチック容器の
内面にDLC膜を成膜する工程を1回行なう毎に、ある
いは前記工程を複数回繰り返す毎に、成膜工程中に待機
している予備内部電極部と内部電極部を循環的に配置交
換して、内部電極部の内部電極に付着した異物を、酸素
ガスあるいは酸素を含むガス雰囲気下で該内部電極を加
熱することにより、燃焼分解して除去することが好まし
い。
【0022】本発明に係るプラスチック容器内へのDL
C膜連続成膜方法では、前記内部電極を酸素ガスあるい
は酸素を含むガス雰囲気であって600℃以上に保持し
たクリーニング部の炉室内に3分間以上入れて加熱する
条件、あるいは前記内部電極を酸素ガスあるいは酸素を
含むガス雰囲気のクリーニング部の炉室内に入れて60
0℃以上に昇温した後、3分間以上加熱する条件である
ことが好ましい。
【0023】本発明に係る内部電極に付着した異物の除
去装置は、内部電極に付着した異物を燃焼分解により除
去するための、炉内温度を600℃以上に保温可能であ
る発熱部と、該内部電極を入れることが可能な開口部
と、対流により外部の空気を流入することが出来る通気
口と、を具えた炉室と、該炉室の炉内温度を制御するた
めの温度制御手段と、該発熱部に接続する電源装置と、
を具備することを特徴とする。
【0024】さらに本発明に係る内部電極に付着した異
物の除去装置は、内部電極に付着した異物を燃焼分解に
より除去するための、炉内温度を600℃以上に保温可
能である発熱部と、該内部電極を入れることが可能な開
口部と、を具えた炉室と、該炉室内へ酸素ガス若しくは
酸素を含むガスを強制的に流入させることが出来るガス
供給手段と、該炉室の炉内温度を制御するための温度制
御手段と、該発熱部に接続する電源装置と、を具備する
ことが好ましい。
【0025】本発明に係る内部電極に付着した異物の除
去装置は、前記内部電極部に具備された内部電極の総数
と同数の炉室を有することがさらに好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図1
に基いて説明する。本発明の実施の形態によるプラスチ
ック容器内へのDLC膜連続成膜装置は、プラズマCVD
法を用いて容器等の内側にDLC膜又はSi含有DLC膜等を成
膜する装置である。
【0027】本発明に係るプラスチック容器内へのDL
C膜連続成膜装置は、外部電極部3と、内部電極部11
と、予備内部電極部14と、原料ガス導入手段33と、
マッチングユニット16と、高周波電源17と、内部電
極に付着した異物を燃焼分解により除去するためのクリ
ーニング部32と、を具備する。
【0028】外部電極部3は、導電性の蓋部5及び絶縁
部材4とともに真空チャンバー6を構成する。蓋部5の
下には絶縁部材4が配置されており、この絶縁部材4の
下には外部電極部3が配置されている。この外部電極部
3は、上部外部電極2と下部外部電極1からなり、上部
外部電極2の下部に下部外部電極1の上部がOリング8
を介して着脱自在に取り付けられるよう構成されてい
る。また、外部電極3は絶縁部材4によって蓋部5と絶
縁されている。
【0029】複数例えば8本のプラスチック容器の内面
に同時にDLC膜をコーティングする場合の外部電極部に
ついては、下部外部電極1と上部外部電極2が重なり合う
面での断面図の例示を示す模式図である図3を基に説明
する。すなわち図3(a)は、プラスチック容器が収納さ
れる空間の数が複数であって1組の外部電極のみからな
る場合、図3(b)は、プラスチック容器が収納される空
間の数が複数であって2組の外部電極からなる場合、図
3(c)は、プラスチック容器が収納される空間の数が1
個であって、プラスチック容器の数と外部電極の組が同
数である場合、を示す。本発明では、これらの3形態の
うちいずれの場合でも良く、さらに図3(b)の別形態とし
て2本のプラスチック容器を収納できる外部電極部を4
組有するような場合でも良い。
【0030】なお、本実施形態では外部電極部3を下部
外部電極1と上部外部電極2の2つに分割しているが、
DLC膜の膜厚等の均一化を図るため、外部電極部を例え
ば底部電極、胴部電極及び肩部電極のように3つ、ある
いはそれ以上に分割し、各電極は例えばOリング等を挟
んでシール性を確保しつつ、テフロン(登録商標)シー
トやポリイミドフィルムで電気的に絶縁しても良い。
【0031】外部電極3の内部には空間が形成されてお
り、この空間はコーティング対象のプラスチック容器、
例えばポリエチレンテレフタレート樹脂製の容器である
ペットボトル7を収容するためのものである。外部電極
部3内の空間は、そこに収容されるペットボトル7の外
形よりも僅かに大きくなるように形成されている。絶縁
部材4及び蓋部5には、外部電極内の空間につながる開
口部が設けられている。また、蓋部5の内部には空間が
設けられており、この空間は上記開口部を介して外部電
極部3内の空間につながっている。外部電極部3内の空
間は、上部外部電極2と下部外部電極1の間に配置され
たOリング8によって外部から密閉されている。
【0032】インピーダンス整合器(マッチングユニッ
ト)16は、下部外部電極1に接続されている。さら
に、マッチングユニット16は同軸ケーブルを介して高
周波電源(RF電源)17に接続されている。
【0033】内部電極部11は、内部電極支持体10が
内部電極9を支持するように構成され、内部電極9は、
外部電極部3内に配置され、かつプラスチック容器7の
内部に配置される。すなわち、蓋部5の上部から蓋部5
内の空間、蓋部5と絶縁部材4の開口部を通して、外部
電極部3内の空間に内部電極9が差し込まれている。即
ち、内部電極9の基端は蓋部5の上部に配置され、内部
電極支持体10の下面と蓋部5の上面は接面するように
配置される。一方、内部電極9の先端9aは外部電極部
3内の空間であって外部電極部3内に収容されたペット
ボトル7の内部に配置される。内部電極9は、その内部
が中空からなる管形状を有している。内部電極9の先端
にはガス吹き出しロ9aが設けられている。
【0034】予備内部電極部14は、内部電極部11と
同等の構成、すなわち、内部電極12と内部電極支持体
13より構成される。内部電極12は、内部電極9と同
様にガス吹き出し口12aが設けられている。内部電極
部11と予備内部電極部14は、回転支持台15の回転
中心に対し対照となるように固定され、循環的に配置交
換が出来るようになっている。
【0035】なお、本実施形態では予備内部電極部14
を1組としているが、必要に応じて回転支持台15に予
備内部電極部を2組以上具えても良い。
【0036】原料ガス導入手段33は、プラスチック容
器7の内部に原料ガス発生源21から供給される原料ガ
スを導入する。すなわち、内部電極9の基端には、内部
電極支持体10を介して配管25の一方側が接続されて
おり、この配管25の他方側は真空バルブ24を介して
マスフローコントローラー23の一方側に接続されてい
る。マスフローコントローラー23の他方側は配管22
を介して原料ガス発生源21に接続されている。この原
料ガス発生源21はアセチレンなどの炭化水素ガス等を
発生させるものである。なお、内部電極部11と予備電
極部14との位置を循環的に配置交換させた場合には、
内部電極支持体10と同様に内部電極支持体14に配管
25を介して原料ガスが供給される。
【0037】蓋部5内の空間は配管20の一方側に接続
されており、配管20の他方側は真空バルブ19を介し
て真空ポンプ18に接続されている。この真空ポンプ1
8は排気側に接続されている。
【0038】内部電極に付着した異物を燃焼分解により
除去するためのクリーニング部32は、電源26の供給
を受ける温度制御手段すなわち温度コントローラー2
7、及び温度コントローラー27と電線を介して接続さ
れた発熱コイル31が巻かれた燃焼管30、さらには、
温度コントローラー27に接続された熱電対等の測温部
28により構成される炉室を具える。熱電対等の測温部
28は、燃焼管30の内部に配置される。燃焼管30に
は空気を対流により供給するための通気口(不図示)が設
けられ、燃焼管の材質はステンレスまたはセラミックス
等の耐熱材料であることが好ましい。
【0039】なお、内部電極に付着した異物を除去する
ための燃焼管は例示であって、異物を燃焼分解により除
去することができれば、例えば、バーナー加熱、光加
熱、又は内部電極の通電加熱等であってもよく、ここで
説明した燃焼管に制限されない。燃焼管30には、酸素ガ
スあるいは空気等の酸素を含むガスを供給する配管を接
続しても良い。
【0040】次に、図1に示すプラスチック容器内への
DLC膜連続成膜装置を用いて容器の内部にDLC膜を成
膜する方法について説明する。
【0041】まず、真空バルブ(不図示)を開いて真空
チャンバー6内を大気開放する。これにより、空気が蓋
部5内の空間、外部電極部3内の空間に入り、真空チャ
ンバー6内が大気圧にされる。次に、外部電極部3の下
部外部電極1を上部外部電極2から取り外し、上部外部
電極2の下側から上部外部電極2内の空間にペットボト
ル7を差し込み、設置する。この際、内部電極9はペッ
トボトル7内に挿入された状態になる。次に、下部外部
電極1を上部外部電極2の下部に装着し、外部電極3は
Oリング8によって密閉される。
【0042】この後、真空バルブ(不図示)を閉じた
後、真空バルブ19を開き、真空ポンプ18を作動させ
る。これにより、ペットボトル7内を含む真空チャンバ
ー6内が配管20を通して排気され、真空チャンバー6
内が真空となる。このときの真空チャンバー6内の圧力
は5×10-3〜5×10-2Torrである。
【0043】次に、真空バルブ24を開き、原料ガス発
生源21において炭化水素ガスを発生させ、この炭化水
素ガスを配管22内に導入し、マスフローコントローラ
ー23によって流量制御された炭化水素ガスを配管25
及びアース電位の内部電極9を通してガス吹き出しロ9
aから吹き出す。これにより、炭化水素ガスがペットボ
トル7内に導入される。そして、真空チャンバー6内と
ペットボトル7内は、制御されたガス流量と排気能力の
バランスによって、DLC成膜に適した圧力(例えば0.0
5〜0.5Torr程度)に保たれる。
【0044】この後、外部電極3にマッチングユニット
16を介して高周波電源(RF電源)17からRF出力(例え
ば13.56MHz)を供給する。これにより、外部電極3
と内部電極9間にプラズマを着火する。このとき、マッ
チングユニット16は、外部電極と内部電極のインピー
ダンスに、インダクタンスL、キャパシタンスCによって
合わせている。これによって、ペットボトル7内に炭化
水素系プラズマが発生し、DLC膜がペットボトル7の内
側に成膜される。このときの成膜時間は数秒程度と短い
ものとなる。
【0045】次に、高周波電源17からのRF出力を停止
し、真空バルブ24を閉じて原料ガスの供給を停止す
る。この後、真空バルブ19を開き、真空チャンバー6
内及びペットボトル7内の炭化水素ガスを真空ポンプ1
8によって排気する。その後、真空バルブ19を閉じ、
真空ポンプ18を停止する。このときの真空チャンバー
6内の圧力は5×10〜5×10-2Torrである。この
後、真空バルブ(不図示)を開いて真空チャンバー6内
を大気開放し、前述した成膜方法を繰り返すことによ
り、次のペットボトル内にDLC膜が成膜される。
【0046】上述したような方法でペットボトル7の内
壁へDLC膜の成膜を所定回数(例えば60回)繰り返し
た後、回転支持台15を上方に移動させ、回転支持台1
5を回転させて、再び回転支持台15をもとの高さまで
下方に移動させ、内部電極部11と予備内部電極部14
の配置を循環的に配置交換する。配置交換した内部電極
部11(循環的に配置交換される前は予備内部電極部1
4であった内部電極部)を用いて上述のDLC膜の成膜
作業を継続する。このとき、内部電極部11と予備内部
電極部14の配置を配置交換した時間のみが、通常の作
業時間よりも余分に必要となるが、事実上、この時間は
非常に短時間であるため、稼働率を低下させる要因とは
ならない。
【0047】一方、それまでDLC膜の成膜に使用して
おり、予備となった予備内部電極部14(循環的に配置
交換される前は内部電極部11であった内部電極部)の
内部電極12は、燃焼管30の内部に挿入され、内部電
極12に付着している異物は、クリーニング部32の作
動により燃焼分解させることにより除去される。
【0048】次に、上記燃焼分解除去の具体的方法につ
いて説明する。上説した内部電極部が循環的に配置交換
され、内部電極12が燃焼管30に挿入される。次に発
熱コイル31に電流を流し、測温部28で測定した温度
値をもとに温度コントローラー27で燃焼管30内の温
度制御を行ないながら昇温させる。温度コントローラー
27は、例えば、毎分120℃で昇温して650℃まで
加熱されるようにプログラムする。
【0049】上記のように内部電極12が燃焼管30に
挿入されてから燃焼管30内の昇温を開始する方法の
他、内部電極12が燃焼管30に挿入される前にあらか
じめ燃焼管30を所定温度、例えば650℃に加熱して
おき、加熱状態の燃焼管30内に内部電極12を挿入す
るように温度コントローラー27の温度制御をプログラ
ムしてもよい。
【0050】クリーニング部32によって内部電極12
を650℃までの昇温5分間及び650℃での加熱12
分間にて加熱することにより内部電極表面に付着した異
物が燃焼分解し、除去される。なお、燃焼管30には通
気口から自然対流により空気が供給されるようになって
いるため、この酸素により異物が燃焼分解されることに
より二酸化炭素が生成すると考えられる。
【0051】内部電極12に付着した異物が燃焼分解し
た後、発熱コイル31に流れる電流を止めるように温度
コントローラー27が温度制御を行なう。
【0052】本発明の実施形態では、空気の供給を自然
対流に任せたが、ガス供給手段を設けて燃焼管内に空気
をフローして供給しても良いし、酸素ガスをフローして
供給しても良い。
【0053】異物が除去された内部電極12は、DLC膜
の成膜工程を所定回数経て再度内部電極部11と予備内
部電極部14の配置を循環的に配置交換するまで待機さ
せる。以上の工程を繰り返すことで、事実上、内部電極
に付着した異物除去に起因する装置の稼働率低下をなく
すことができる。
【0054】なお、本実施形態では予備内部電極部14
を具えた装置について説明したが、予備内部電極や回転
支持台を具えずに、内部電極9に異物が所定量付着した
後にクリーニング部32の炉室を移動し、内部電極9に
挿脱する機能を付与して、その内部電極に付着した異物
を燃焼分解して除去するような装置の構成を採っても良
い。
【0055】また、本実施形態ではペットボトル1本立
ての装置にしたがって説明したが、図2に示すように例
えばペットボトル8本立ての成膜装置のように複数のペ
ットボトルを同時にコーティングすることが出来る成膜
装置に対して適用することも出来る。
【0056】また、本発明は上記実施の形態に限定され
ず、種々変更して実施することが可能である。例えば、
原料ガス発生源としては、炭化水素ガスの発生源に限ら
れず、種々の発生源を用いることも可能であり、例えば
Si含有炭化水素系ガスなどを用いることも可能である。
【0057】また本実施の形態では、内部に薄膜を成膜
する容器として飲料用のペットボトルを用いているが、
他の用途に使用される容器を用いることも可能である。
【0058】また、本実施の形態では、CVD成膜装置で
成膜する薄膜としてDLC膜又はSi含有DLC膜を挙げている
が、容器内に他の薄膜を成膜する際に上記成膜装置を用
いることも可能である。
【0059】
【実施例】クリーニング部32における内部電極に付着
した異物の燃焼分解による除去条件を以下に示す実施例
で説明する。
【0060】(実施例1)DLC等の異物が付着した内部
電極9をクリーニング部32の燃焼管30内に挿入す
る。燃焼管30内と内部電極9内に空気を流しながら発
熱コイル31に電流を流し所定時間・所定温度で加熱す
る。加熱後内部電極9を取りだし、目視による表面の観
察を行った。なお、8本の内部電極に対して、表1の実
施例1に示す条件、すなわち、空気を毎分10リットル
の割合で燃焼管内にフローし、内部電極を650℃まで
の昇温5分間及び650℃での加熱10分間の合計15分間
について加熱を行なった。このときの評価結果を5段階
で分けて表2に示した。表2で示したように、内部電極
に付着した異物は完全に燃焼分解により除去することが
出来た。さらに異物除去した内部電極を再度使用してDL
C膜を成膜すると、内部電極はその後120分間は異物
再付着の影響を受けず、使用可能であった。なお、新品
の内部電極を使用してDLC膜を成膜するとその内部電極
は、その後120分間は異物付着の影響を受けず、使用
可能であった。
【0061】
【表1】
【表2】
【0062】(実施例2〜6)表1の実施例2〜6に示
す条件に従い、実施例1と同様に内部電極に付着した異
物の除去を行った。実施例1と同様に、加熱時間には、
各設定温度までの昇温時間が含まれている。ただし、実
施例5及び6ではあらかじめ燃焼管温度を設定温度に保
持してその中に内部電極を入れたため昇温工程を含ま
ず、昇温時間は0分と表記した。このときの評価結果を
表2に示す。表2で示したように、実施例2〜6におい
て内部電極に付着した異物をほぼ完全に燃焼分解により
除去することが出来た。さらに異物除去した内部電極を
再度使用してDLC膜を成膜すると、実施例2〜6の内部
電極は、表2に示した時間について異物再付着の影響を
受けず、使用可能であった。したがって成膜装置稼働率
を下げることが無かった。
【0063】(比較例1)DLC等の異物が付着した内部
電極9をクリーニング部32の燃焼管30内に挿入す
る。燃焼管30内と内部電極9内に空気を流しながら発
熱コイル31に電流を流し所定時間・所定温度で加熱す
る。加熱後内部電極9を取りだし、目視による表面の観
察を行った。なお、8本の内部電極に対して表1の比較
例1に示す条件、すなわちアルゴンを毎分6リットルの
割合で燃焼管内にフローし、内部電極を600℃までの
昇温4分間及び600℃での加熱10分間の合計14分間に
ついて加熱を行なった。このときの評価結果を表2に示
す。表2で示したように、内部電極に付着した異物は完
全に除去することが出来なかった。さらに異物除去した
内部電極を再度使用してDLC膜を成膜すると、内部電極
はその30分後には異物の再付着の影響が出はじめ、使
用不可能となった。したがって成膜装置稼働率の低下を
抑制することが不充分であった。
【0064】(比較例2及び3)表1の比較例2及び3
に示す条件に従い、比較例1と同様に内部電極に付着し
た異物の除去を行った。比較例1と同様に、加熱時間に
は各設定温度までの昇温時間が含まれている。このとき
の評価結果を表2に示す。表2で示したように、比較例
2及び3において内部電極に付着した異物は完全に除去
することが出来なかった。さらに異物除去した内部電極
を再度使用してDLC膜を成膜すると、比較例2及び3の
内部電極は表2に示した時間経過後に異物の再付着の影
響が出始め、使用不可能となった。したがって成膜装置
稼働率の低下を抑制することが不充分であった。
【0065】表2 に示した実施例と比較例の結果を比
較すると、温度が高いほど炭素膜が除去されやすい。ま
た処理時間を長くすると除去が進む。アルゴンガスを流
すよりも空気を用いた方が効果的である。本発明者ら
は、大気中の酸素による燃焼反応が起こっているものと
推測している。実施例1と実施例2では共に炭素膜がほ
ぼ完全に除去されていることから、空気のガスフローは
あってもなくても炭素膜除去にあまり影響を与えない。
いずれの実施例の内部電極も外表面がキツネ色から紫色
になっており表面酸化による絶縁化が懸念されたが、全
て導通があった。
【0066】以上の結果より昇温中の加熱の有無にかか
わらず、大気中にて加熱温度600℃以上で設定温度で
の加熱時間が3分以上、好ましくは、加熱温度650℃
以上で設定温度での加熱時間3分以上とすることが、効
率的に炭素膜を除去するための条件といえる。600℃
以下での加熱では炭素の熱分解という観点からは不充分
な加熱となるため、たとえ昇温時の加熱過程があったと
しても異物の熱分解の寄与は小さいと考えられる。ま
た、フローガスを酸素にすることで処理時間をさらに短
縮することが可能であった。さらに、実施例5又は6の
ように燃焼管の温度を内部電極挿入前に事前に設定温度
まで昇温しておくことで、必要な加熱時間を3分以下に
することも可能である。もちろん機械の制御上、これら
の加熱時間より長く加熱しておくことも可能であった。
【0067】ただし、内部電極に付着した異物を燃焼分
解することにより、DLC膜の成膜においてその内部電極
を120分間連続使用することが出来るので、その時間
内で異物の燃焼分解による除去が出来れば良いのであっ
て、燃焼分解条件は燃焼管の加熱に要するエネルギーが
少なくなるよう選択すれば良い。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、クリーニング部を配置
することで、稼働率の低下を防止したプラスチック容器
内へのDLC膜連続成膜装置を提供することができた。
すなわち、プラスチック容器内へのDLC膜連続成膜装
置にクリーニング部を配置し、所定回数のDLC膜を成膜
した後に、燃焼分解によるクリーニングを行うことによ
り、内部電極に付着した異物が燃焼除去され、ペットボ
トル内に落ちることを防止することができた。従って、
従来のDLC膜成膜装置のようにペットボトル内に落ち
た異物によってそのペットボトルが不良品となることが
なかった。
【0069】また、従来のDLC膜成膜装置のように装
置を分解しなくても内部電極に付着した異物を除去する
ことができた。従って、従来の装置では内部電極のクリ
ーニングに1日必要であったが、そのクリーニングに必
要な時間を大幅に低減することができた。
【0070】さらに本発明によれば、予備内部電極部を
備え、内部電極部と循環的に配置交換し、使用していな
い内部電極部の内部電極をクリーニングすることで究極
的には内部電極の汚れによる装置稼働率低下を全く発生
させることがないプラスチック容器内へのDLC膜連続
成膜装置を提供することも可能であった。
【0071】本発明によれば、外部電極部のプラスチッ
ク容器を収納するための空間の総数と同数の内部電極を
具えることにより、同時に複数のプラスチック容器にD
LC膜をコーティングすることを可能であり、かつ内部
電極部を構成する複数の内部電極の異物除去を一度に全
数行なうことが可能であった。
【0072】本発明によれば、内部電極に付着した異物
を燃焼分解により除去する炉室を具えたクリーニング部
を設けることによりプラスチック容器内へのDLC膜連
続成膜方法を提供し、さらに、予備内部電極部を設け、
内部電極部と循環的に配置交換し、使用していない内部
電極部の内部電極をクリーニングすることにより事実上
異物除去による装置稼働率低下を生じさせないプラスチ
ック容器内へのDLC膜連続成膜方法を提供することが
できた。また、内部電極に付着した異物の燃焼分解によ
る除去の最適加熱条件を提案し、異物の燃焼分解工程が
装置稼動率低下の要因とならないようにすることが出来
た。
【0073】また本発明によれば、内部電極に付着した
異物の除去装置を提供することにより、DLC膜コーテ
ィングプラスチック容器の製造装置を複数台所有する顧
客が、小額の設備投資により、内部電極に付着した異物
を燃焼分解により除去することを可能とすることができ
た。
【0074】本発明によれば、内部電極に付着した異物
の除去装置に具えた炉室に酸素ガス若しくは酸素を含む
ガスを炉室内に強制的に流入させることにより、内部電
極に付着した異物の燃焼分解をさらに効率的に行なうこ
とができた。
【0075】さらに本発明によれば、外部電極部のプラ
スチック容器を収納するための空間の総数と同数の燃焼
管を有するクリーニング装置を提供することにより、内
部電極部を構成する複数の内部電極の異物除去を一度に
全数行なうことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラスチック容器内へのDLC膜連続
成膜装置の一形態を模式的に示す構成図である。
【図2】本発明において8本のペットボトルを同時にDL
C膜コーティング可能な連続装置の一形態を模式的に示
す図である。
【図3】本発明における外部電極部であって、下部外部
電極と上部外部電極が重なり合う面であって、上部外部
電極側の断面図の例示を示す模式図であって、(a)は、
プラスチック容器が収納される空間の数が複数であって
1組の外部電極のみからなる場合、(b)は、プラスチッ
ク容器が収納される空間の数が複数であって2組の外部
電極からなる場合、(c)は、プラスチック容器が収納さ
れる空間の数が1個であって、プラスチック容器の数と
外部電極の組が同数である場合、をそれぞれ示す図であ
る。
【符号の説明】
1,下部外部電極 2,上部外部電極 3,外部電極部 4,絶縁部材 5,蓋部 6,真空チャンバー 7,ペットボトル 8,Oリング 9,12,内部電極 9a,12a、ガス吹き出し口 10,13, 内部電極支持体 11,内部電極部 14,予備内部電極部 15,回転支持台 16,マッチングユニット(インピーダンス整合器) 17,高周波電源(RF電源) 18,真空ポンプ 19,24,真空バルブ 20,22,25,配管 21,原料ガス発生源 23,マスフローコントローラー 26,電源 27,温度コントローラー 28,測温部(熱電対) 30,燃焼管 31,発熱コイル 32,クリーニング部 33,原料ガス導入手段
フロントページの続き (72)発明者 鹿毛 剛 東京都品川区西五反田1丁目27番2号 三 菱商事プラ スチック株式会社内 (72)発明者 清水 常雄 千葉県流山市西平井956−1株式会社ユー テック内 (72)発明者 荒木 智幸 千葉県流山市西平井956−1株式会社ユー テック内 Fターム(参考) 3E033 AA01 BA13 BA18 BB08 CA16 DB01 DD05 EA10 3E062 AA09 AB02 AC02 JA07 JB24 JC04 JD01 4K030 AA09 BA28 CA07 CA14 DA06 FA03 HA01 HA15 JA10 KA41

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック容器の内側にDLC(ダイヤ
    モンドライクカーボン)膜を成膜する装置において、 該プラスチック容器の外側近傍を囲むように配置された
    1以上の外部電極により構成される外部電極部と、 該各プラスチック容器の内部に相対的に挿脱関係となる
    ように配置される内部電極を具える内部電極部と、 該プラスチック容器の内部に原料ガスを導入する原料ガ
    ス導入手段と、 該外部電極部に接続されたマッチングユニットと、 該マッチングユニットに接続された高周波電源と、 前記内部電極と相対的に挿脱関係にあって、前記内部電
    極に付着した異物を燃焼分解して除去する炉室を具えた
    クリーニング部と、 を具備することを特徴とするプラスチック容器内へのD
    LC膜連続成膜装置。
  2. 【請求項2】プラスチック容器の内側にDLC膜を成膜
    する装置において、 該プラスチック容器の外側近傍を囲むように配置された
    1以上の外部電極により構成される外部電極部と、 該各プラスチック容器の内部に相対的に挿脱関係となる
    ように配置される内部電極を具える内部電極部と、 該内部電極部と同等の少なくとも1組以上の循環的に配
    置交換可能な予備内部電極部と、 該プラスチック容器の内部に原料ガスを導入する原料ガ
    ス導入手段と、 該外部電極部に接続されたマッチングユニットと、 該マッチングユニットに接続された高周波電源と、 前記内部電極と相対的に挿脱関係にあって、前記内部電
    極に付着した異物を燃焼分解して除去する炉室を具えた
    クリーニング部と、 を具備することを特徴とするプラスチック容器内へのD
    LC膜連続成膜装置。
  3. 【請求項3】前記プラスチック容器の外側近傍を囲むよ
    うに配置された外部電極部は、複数のプラスチック容器
    を収納する空間を有する1組以上の外部電極部により構
    成するか、あるいは、1本のプラスチック容器を収納す
    るための空間を有する2組以上の外部電極部により構成
    し、 前記内部電極部はプラスチック容器の数と同数の内部電
    極を具え、かつ前記クリーニング部はプラスチック容器
    の数と同数の炉室を具えたことを特徴とする請求項1又
    は2記載のプラスチック容器内へのDLC膜連続成膜装
    置。
  4. 【請求項4】アース電位の内部電極を容器の内部に配置
    し、この容器の外部に外部電極部を配置し、容器内に原
    料ガスを供給し、外部電極部に高周波出力を供給し、内
    部電極と外部電極部の間に原料ガス系プラズマを発生さ
    せることにより、プラスチック容器の内面にDLC膜を
    成膜する工程を1回行なった後、あるいは前記工程を複
    数回繰り返した後、 前記工程の際に内部電極に付着した異物を、酸素ガスあ
    るいは酸素を含むガス雰囲気下で該内部電極を加熱する
    ことにより、燃焼分解して除去することを特徴とするプ
    ラスチック容器内へのDLC膜連続成膜方法。
  5. 【請求項5】アース電位の内部電極を容器の内部に配置
    し、この容器の外部に外部電極部を配置し、容器内に原
    料ガスを供給し、外部電極部に高周波出力を供給し、内
    部電極と外部電極部の間に原料ガス系プラズマを発生さ
    せることにより、プラスチック容器の内面にDLC膜を
    成膜する工程を1回行なう毎に、あるいは前記工程を複
    数回繰り返す毎に、成膜工程中に待機している予備内部
    電極部と内部電極部を循環的に配置交換して、 内部電極部の内部電極に付着した異物を、酸素ガスある
    いは酸素を含むガス雰囲気下で該内部電極を加熱するこ
    とにより、燃焼分解して除去することを特徴とするプラ
    スチック容器内へのDLC膜連続成膜方法。
  6. 【請求項6】内部電極に付着した異物の燃焼分解による
    除去条件は、前記内部電極を酸素ガスあるいは酸素を含
    むガス雰囲気であって600℃以上に保持したクリーニ
    ング部の炉室内に3分間以上入れて加熱する条件、ある
    いは前記内部電極を酸素ガスあるいは酸素を含むガス雰
    囲気のクリーニング部の炉室内に入れて600℃以上に
    昇温した後、3分間以上加熱する条件であることを特徴
    とする請求項4又は5記載のプラスチック容器内へのD
    LC膜連続成膜方法。
  7. 【請求項7】内部電極に付着した異物を燃焼分解により
    除去するための、炉内温度を600℃以上に保温可能で
    ある発熱部と、 該内部電極を入れることが可能な開口部と、 対流により外部の空気を流入することが出来る通気口
    と、 を具えた炉室と、 該炉室の炉内温度を制御するための温度制御手段と、 該発熱部に接続する電源装置と、 を具備することを特徴とする内部電極に付着した異物の
    除去装置。
  8. 【請求項8】内部電極に付着した異物を燃焼分解により
    除去するための、炉内温度を600℃以上に保温可能で
    ある発熱部と、 該内部電極を入れることが可能な開口部と、 を具えた炉室と、 該炉室内へ酸素ガス若しくは酸素を含むガスを強制的に
    流入させることが出来るガス供給手段と、 該炉室の炉内温度を制御するための温度制御手段と、 該発熱部に接続する電源装置と、 を具備することを特徴とする内部電極に付着した異物の
    除去装置。
  9. 【請求項9】前記内部電極部に具備された内部電極の総
    数と同数の炉室を有することを特徴とする請求項7又は
    8記載の内部電極に付着した異物の除去装置。
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