JP2002121008A - 一酸化炭素の除去方法 - Google Patents

一酸化炭素の除去方法

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JP2002121008A
JP2002121008A JP2000308542A JP2000308542A JP2002121008A JP 2002121008 A JP2002121008 A JP 2002121008A JP 2000308542 A JP2000308542 A JP 2000308542A JP 2000308542 A JP2000308542 A JP 2000308542A JP 2002121008 A JP2002121008 A JP 2002121008A
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reaction
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gas
carbon monoxide
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Shigeru Nojima
野島  繁
Satonobu Yasutake
聡信 安武
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素量制御の困難性を回避して、水素ガスを
主成分とするガス中のCOについて、10ppm程度に
まで効果的に低減する方法を提供する。 【解決手段】 水素含有ガス中の一酸化炭素を選択的に
低減する除去方法であって、触媒活性成分であるルテニ
ウム金属成分および担体成分からなる触媒に、温度60
〜350℃、酸素/一酸化炭素のモル比0.01〜0.
5にて水素ガスを主成分として含むガスを導入すること
を特徴とする一酸化炭素の除去方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス中から選択的
に一酸化炭素を低減するのに好適な除去方法に関し、特
に、燃料電池システムにおける水素製造を行うメタノー
ル改質装置の後流側に好適に用いられるルテニウム系触
媒の使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、内燃機関の代わり固体高分子型燃
料電池(PEFC)を搭載した自動車の研究が広くなされてい
る。固体高分子型燃料電池は水素を高分子膜中をプロト
ンで拡散し、これに伴い電子が移動して電気エネルギー
を得るものであり、自動車に搭載するには効率的な水素
製造装置が必要である。水素製造において、メタノール
は、安価な液体燃料の中で容易に化石燃料から合成さ
れ、さらに、触媒を用いて比較的容易に水素に転換でき
る特徴を有する。
【0003】この水素製造において、例えば、水蒸気改
質反応によってメタノールを水素ガスに変換するLTS
(low temperature shift)装置
では、吸熱反応である水蒸気改質反応を促進するため、
部分酸化反応を併発させる方法が採用される。この場
合、LTS装置における部分酸化反応によって発生して
しまう燃料電池本体の被毒物質COについて、このCO
を選択的に除去すべく、LTS装置の後段にはCO選択
酸化触媒を有するPROx装置が後段に設けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記PROx装置にお
けるCO選択酸化において、PROx装置では、COを
酸素を導入することによって、二酸化炭素に変換する
が、ガス中は水素が大過剰なので、水素の燃焼反応を抑
制し、微量COの酸化反応を促進する触媒が必要であ
る。そして、PROx装置内では以下の反応が起こって
いる。 CO+1/2O2 → CO2 + Q ・・・(1) CO+3H2 → CH4 + H2O +Q ・・・(2) H2 +1/2O2 → H2O ・・・(3)
【0005】COの選択的な酸化除去の観点からは、
(1)の選択酸化反応が起こることが望ましい。しか
し、(1)の反応では、酸素を供給するために、通常は
空気を導入するので、不要な窒素ガスも系内に導入する
ことになる。また、供給される酸素が過剰だと、原料で
ある水素ガスとの反応を生じることとなるので、酸素量
については微妙な制御が要求される場合がある。つま
り、酸素系での制御(空気導入系の制御)は難しい場合
も多く、回避すべき副反応である水素の酸化反応(3)
が起こりやすくなってしまう。一方、(2)のメタネー
ション反応であっても、COを除去する目的は達成され
る。また、この反応は燃料電池の原料である水素ガスを
減少させてしまうものの、反応に際して何ら原料(反応
物)を添加する必要がない。つまり、メタノールを改質
した得られた水素について、これをメタンに変換するこ
とになる。
【0006】本発明者らは、上記問題点に鑑み、選択酸
化反応(1)に捕らわれずに、酸素量制御の困難性を回
避して、0.2%〜0.3%のガス中のCOについて、
10ppm程度にまで低減する目的を効率的に達成する
方法を、鋭意検討した。その結果、本発明者らは、選択
酸化反応と同時に、積極的にメタネーション反応(2)
を併発させて行う方法により、上記問題点が解決される
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、水
素含有ガス中の一酸化炭素を選択的に低減する除去方法
であって、触媒活性成分であるルテニウム金属成分およ
び担体成分からなる触媒に、温度60〜350℃、酸素
/一酸化炭素のモル比0.01〜0.5にて水素ガスを
主成分として含むガスを導入することを特徴とする一酸
化炭素の除去方法を提供するものである。ここで、前記
担体成分は、Al23、ZrO2、SiO2、TiO2
メタロシリケートおよびゼオライトからなる群より選ば
れる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。本
発明の製造方法によれば、酸素量制御の困難性を回避さ
れて、PROx装置の運転・制御が容易になると共に、
燃料電池の原料ガス中の0.2%〜0.3%のCOにつ
いて、10ppm程度にまで低減する目的を効率的に達
成することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】一般に、メタノールから水素を製
造するには下記(4)式に示すように、水蒸気改質反応
によって最も多量の水素を製造することができる。 CH3OH+H2O → 3H2+CO2-11.8kcal/mol ・・・(4) ここで、上記反応(4)は、メタノールを改質して水素
を得る主反応であるが、かなりの吸熱反応であるため、
反応を促進するには熱エネルギーの供給が有効である。
そのため、酸素を添加して、発熱反応である部分酸化反
応(5)を併発させることによって、改質反応を促進す
るための熱エネルギーを与えている。 CH3OH+1/2O 2 → CO+H2+H2O+36.2kcal/mol ・・・(5)
【0009】水素製造に用いられるLTS装置は、メタ
ノール改質触媒によって、メタノール改質を行うための
装置である。メタノールと水の供給を受け、通常は上記
のような2つの反応の併発によって、メタノールから水
素を得るようにしている。しかし、上記反応(5)では
COを生じてしまい、このCOは燃料電池4の働きを阻
害する被毒物質として作用する。そこで、COシフト反
応(6)によってCOを除去するようにしており、メタ
ノールから燃料電池の原料である水素を生成すると同時
に、副生物であるCOを0.3〜0.4%程度にまで減
少させる。 CO+H2O → CO2+H2 ・・・(6)
【0010】一方、燃料電池本体に導入する原料ガス
は、通常50ppm以下のCO濃度であることが必要で
あり、これ以上の濃度では電池が被毒してしまう。そこ
で、過剰の水素ガス中から微量のCOガスを選択的に酸
化して除去する装置(PROx装置)が必要となる。こ
のようなPROx装置では、ガス中の0.3〜0.4%
のCOについて、更なる低減を目的に上記(1)式の触
媒反応を行わせる。これによって、前記反応(6)によ
りLTS装置2で0.3〜0.4%にまで除去された残
りのCOは、さらに濃度が低減される。
【0011】PROx装置では、COを含む水素含有ガ
スに酸素を導入して、二酸化炭素に変換する。ここで選
択酸化とは、水素を大過剰に含むガス中からCOを選択
的に取り出して酸化・除去することである。水素とCO
とでは、水素の方が燃焼しやすいが、そのまま燃焼させ
てしまうと、燃料電池の燃料として生成した水素が減少
してしまう。そこで、不要であるCOのみを選択的に燃
焼させ、副反応である水素の燃焼が極力起こらない触媒
を用いる必要がある。PROx装置の後流では、燃料電
池本体に送られる燃料ガス組成は、60%程度が水素で
あり、CO濃度は10〜20ppm程度にまで減少させ
る。本発明のCO選択除去方法は、ルテニウム系触媒を
用いるPROx装置において、好適に使用される方法を
提供するものである。
【0012】本発明の除去方法には、触媒としてはルテ
ニウム系触媒が用いられる。活性金属成分であるルテニ
ウムは、COの選択酸化反応(1)のみならず、COメ
タネーション反応(2)も行わせるものである。 CO+1/2O2 → CO2 + Q ・・・(1) CO+3H2 → CH4 + H2O +Q ・・・(2)
【0013】ここで、(1)の反応は通常100℃程
度、(2)の反応は通常150〜200℃で進行しやす
い。よって、触媒反応の開始当初や触媒装置の入口付近
では、(1)の反応が進行するが、反応が進行して発熱
(+Q)してきた後には、(2)の反応が起こり始め
る。特に、触媒装置の後段部分ついては、(2)のメタ
ネーション反応が起こりやすくなり、COの除去に寄与
する。具体的にはPROx装置において、装置入口でガ
ス温度100℃とすると、ガス流れ方向の中間点では1
00℃以上、例えば150℃付近まで上昇する。つま
り、装置の前段で、COの選択酸化反応(1)が行わ
れ、後段でCOのメタネーション反応(2)を行われる
ことにより、PROx装置全体で極めて効率的にCOを
除去できる。
【0014】従来の選択酸化のみによるCO除去方法で
は、CO1モルに対して、酸素量を最低0.5モル導入
する必要があったが、本発明の方法では、酸素量が少な
くてもCOを除去することができる。例えば、装置の入
口部分の温度を上げるために、酸素を僅かに導入するだ
けでも運転を継続することが可能であり、酸素量を大幅
に減らすこともできる。本発明におけるCO除去方法に
おいて、触媒を設けた装置に導入されるガスの成分は、
酸素(O2)/一酸化炭素(CO)のモル比0.01〜
0.5であり、好ましくは0.1〜0.5である。ま
た、触媒入口のガス温度は60〜350℃の範囲で広く
選ばれるが、好ましくは80〜270℃の範囲である。
【0015】用いる触媒担体の種類については、例えば
アルミニウム化合物が好適に挙げられるが、これに何ら
限定されるものではなく、一般的に担体に用いられる成
分ならば広く用いることができる。具体的には、例えば
担体成分としては、Al23、ZrO2、SiO2、Ti
2、メタロシリケートまたはゼオライト等が挙げられ
る。また、耐熱成分もしくは活性向上成分と考えられる
アルカリ金属やアルカリ土類金属、さらには他の白金属
元素や遷移金属を、第3あるいは第4成分として加えるこ
とも可能である。このような本発明の除去方法によれ
ば、水素との燃焼反応等が生じてしまう酸素の投入量を
減少させることが可能であり、酸素量が少なくてもCO
のみを十分に除去できる。
【0016】次に、本発明に係るCO選択除去方法が好
適に用いられるPEFC装置について、その実施の形態
を説明する。図1は、本発明に係る方法によるPROx
装置を含むシステムの一実施の形態に関し、その概要を
説明するブロック図である。このPEFC装置1は、L
TS装置2、PROx装置3、燃料電池4、蒸発器5及
び排ガス燃焼器6を含む。これらの装置は、太い実線で
示した定常時ガス流れに沿って機能する。その機能を個
々の装置の概要と共に説明する。
【0017】LTS装置は、メタノール改質触媒によっ
て、メタノール改質を行うための装置であり、メタノー
ルと水の供給を受け、通常は上記した3つの反応(4)
〜(6)の併発によって、メタノールから水素を得るよ
うにしている。
【0018】LTS装置2から流れてくる気体は、空気
を加え、PROx装置3に送られる。PROx装置3は
上述したように、CO選択酸化触媒によって大過剰の水
素ガス中からCOを選択的に除去するための装置であ
り、LTS装置2で0.3〜0.4%まで除去された残
りのCOは、さらに20ppm以下の濃度にまで低減さ
れる。
【0019】PROx装置3からの水素を含む気体は、
燃料電池4に送られる。燃料電池4は、アノード電極7
にてアノード電極触媒により、以下の反応を起こさせ
る。 H2 → 2H++2e- ・・・ (7) この反応(7)によって生じるH+が拡散する。一方、
カソード電極8においてカソード電極触媒により、以下
の反応を起こさせる。 2H++2e―+1/2O2 → H2O ・・・ (8) これらの反応(7)と(8)を合わせて電池反応が構成
され、起電力を得ることができる。
【0020】燃料電池4からのオフガスは、蒸発器5に
送られる。蒸発器5は、付属する燃焼器により、このオ
フガス中に20%程度含まれる水素を燃焼触媒により燃
焼して、水、メタノールをガス化する機能を果たしてい
る。ガス化した水、メタノールは、前記したように、L
TS装置2に送られる。さらに、排ガス燃焼器6では、
残存する水素を燃焼触媒により完全に燃焼させる。
【0021】燃料電池4の入口、燃料電池4、排ガス燃
焼器6には、熱交換器9、10、11が設けられてお
り、冷却水源12から、循環ポンプ13によって冷却水
が循環される。冷却水は、循環ライン14(点線)中を
流れ、このライン14中の温度を図示しない温度センサ
ーで検知する。温度センサーからの温度情報は、制御シ
ステムに送られ、流量を適宜コントロールすることによ
り、PROx装置3、燃料電池4内の温度を適正に保
つ。
【0022】さらに、PEFC装置1は、起動システム
を備えている。起動時には、予め、水とメタノールを電
気ヒータ20で加熱して蒸発させ、バーナ21に送り込
む。ここに空気を加え、メタノールの一部を燃焼させ、
250℃に昇温させる。昇温した気体にさらに空気を加
え、LTS装置2に送り込む。LTS装置2では、上記
した反応が起こる。そして、PROx装置3でも前記し
たように、COを選択的に酸化除去する。なお、PRO
x装置3は通常、一定の温度以上にならないとCO濃度
を十分に低減できないので、装置内が例えば約100℃
以上になるまで起動ルートで運転する。定常運転に切り
替わると、バーナ21等の使用を止める。PROx装置
3からの気体は、燃料電池4に送られ、電気を得る状態
となる。以下、実施例により本発明をより詳細に説明す
るが、本発明はこれら実施例によって何ら制限されるも
のでない。
【0023】
【実施例】まず、実施例で使用するハニカム触媒1〜24
を、以下に説明する方法で作製した。 (ハニカム触媒1)水ガラス1号(Si02:30%)5616gを水5429
gに溶解し、この溶液を溶液Aとした。一方、水4175gに
硫酸アルミニウム718.9g、塩化第二鉄110g、酢酸カルシ
ウム47.2g、塩化ナトリウム262g、濃塩酸2020gを溶解
し、この溶液を溶液Bとした。溶液Aと溶液Bを一定割合
で供給し、沈殿を生成させ、十分攪拌してpH=8のスラリ
ーを得た。このスラリーを20リットルのオートクレーブ
に仕込み、さらにテトラプロピルアンモニウムブロマイ
ドを500g添加し、16O℃にて72時間水熱合成し、合成後
水洗し乾燥した後、さらに500℃、3時間焼成することに
より、脱水された状態において下記表1に示す組成を有
する化合物1を得た。
【0024】前記化合物1を40℃で、4NのNH4Cl水溶液に
浸漬し、3時間攪拌してNH4イオン交換を実施した。イオ
ン交換後洗浄して100℃、24時間乾燥させた後、400℃、
3時間焼成することにより結晶性シリケート1を得た。な
お、結晶性シリケート1は、前述した表1の組成式にお
けるNaがHで置換された組成(H20・[O.2Fe203・0.8Al203
・0.2CaO]・25Si02)を脱水された状態において有するも
のであった。
【0025】得られた結晶性シリケート1について、CuK
α線を用いる粉末X線回折測定を行い、最強線から第15
位までのピークの格子面間隔(d値)及び相対強度を下記
表2に示す。下記表2から明らかなように、結晶性シリケ
ート1は、CuKα線を用いる粉末X線回折において格子面
間隔3.65±0.1Å、3.75±0.1Å、3.85±0.1Å、10.0±
0.3Å及び11.2±0.3Åに最強ピークから第5位までのピ
ークを示し、格子面間隔3.0±0.1Å、3.3±0.1Å、4.25
±O.1Å、5.6±0.2Å、6.0±0.2Åおよび6.4±O.2Å
に、第6位〜第11位までのピークを示し、かつ3.05±0.1
Å、4.6±0.1Å、5.7±0.2Åおよび6.7±O.2Åに、第12
位〜第15位までのピークを示した。
【0026】前記結晶性シリケート1・100部からなる担
体に塩化ルテニウム酸(H2RuCl6)水溶液を含浸させるこ
とにより、Ruを0.4重量部担持させた後、蒸発乾固
し、500℃で5時間焼成することにより粉末触媒を得た。
この粉末触媒に、バインダーとしてアルミナジル(A1
203:10%)3部およびシリカゾル(SiO2:20部)55部を添加
すると共に、水200部を加え、十分攪拌することにより
ウォッシュコート用スラリーを調製した。次いで、コー
ジェライト製モノリス基材(400セル格子目)を前記スラ
リーに浸漬し、取り出した後、スラリーを吹き払い200
℃で乾燥させた。コート量はモノリス基材1リットルあ
たり150gとし、このコート物をハニカム触媒とする。
【0027】(ハニカム触媒2〜12)塩化第二鉄の代わり
に塩化コバルト、塩化ルテニウム、塩化ロジウム、塩化
ランタン、塩化セリウム、塩化チタン、塩化バナジウ
ム、塩化クロム、塩化アンチモン、塩化ガリウム及び塩
化ニオブを各々酸化物換算でFe203と同じモル数だけ添
加すること以外は、前述したハニカム触媒1で説明した
のと同様にし、脱水された状態で下記表1に示す組成を
有する化合物2〜12を得た。
【0028】各化合物2〜12から前述したハニカム触媒1
で説明したのと同様にして結晶性シリケートを得た。各
結晶性シリケート2〜12は、前述した表1の組成式におけ
るNaがHで置換された組成を脱水された状態において有
するものであった。また、各結晶性シリケート2〜12に
ついて、CuKα線を用いる粉末X線回折測定を行ったとこ
ろ、最強線から第15位までのピークの格子面間隔および
相対強度は前述した表2で説明したのと同様なものであ
った。
【0029】各結晶性シリケート2〜12から前述したハ
ニカム触媒1で説明したのと同様にしてハニカム触媒を
調製した。
【0030】(ハニカム触媒13〜15)酢酸カルシウムの代
わりに酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチウム、酢酸バ
リウムを各々酸化物換算でCaOと同じモル数だけ添加す
ること以外は、前述したハニカム触媒1で説明したのと
同様にし、脱水された状態で下記表1に示す組成を有す
る化合物13〜15を得た。
【0031】各化合物13〜15から前述したハニカム触媒
1で説明したのと同様にして結晶性シリケート13〜15を
得た。各結晶性シリケート13〜15は、前述した表1の組
成式におけるNaがHで置換された組成を脱水された状態
において有するものであった。また、各結晶性シリケー
ト13〜15について、CuKα線を用いる粉末X線回折測定を
行ったところ、最強線から第15位までのピークの格子面
間隔および相対強度は前述した表2で説明したのと同様
なものであった。各結晶性シリケート13〜15から前述し
たハニカム触媒1で説明したのと同様にしてハニカム触
媒を調製した。
【0032】(ハニカム触媒16)H型のY型ゼオライト粉末
に塩化ルテニウム酸水溶液を含浸させることにより、R
u0.4重量部を担持させ、粉末触媒を調製した。この粉
末触媒からハニカム触媒1で説明したのと同様な方法で
ハニカム触媒を調製した。
【0033】(ハニカム触媒17)H型のモルデナイト粉末
に、塩化ルテニウム酸水溶液を含浸させることにより、
Ru0.4重量部を担持させ、粉末触媒を調製した。この
粉末触媒からハニカム触媒1で説明したのと同様な方法
でハニカム触媒を調製した。
【0034】(ハニカム触媒18)Ca型のA型ゼオライト粉
末に、塩化ルテニウム酸水溶液を含浸させることによ
り、Ru0.4重量部を担持させ、粉末触媒を調製した。
この粉末触媒からハニカム触媒1で説明したのと同様な
方法でハニカム触媒を調製した。
【0035】(ハニカム触媒19)γ型Al2O3粉末に、塩化
ルテニウム酸水溶液を含浸させることにより、Ru0.4
重量部を担持させ、粉末触媒を調製した。この粉末触媒
からハニカム触媒1で説明したのと同様な方法でハニカ
ム触媒を調製した。
【0036】(ハニカム触媒20)アナターゼ型TiO2粉末
に塩化ルテニウム酸水溶液を含浸させることにより、R
uO.4重量部を担持させ、粉末触媒を調製した。この粉
末触媒からハニカム触媒1で説明したのと同様な方法で
ハニカム触媒を調製した。
【0037】(ハニカム触媒21,22)正方晶型ZrO2粉末、
非晶質SiO2に、塩化ルテニウム水溶液を含浸させること
により、各々Ru0.4重量部を担持させ、粉末触媒を調
製した。この粉末触媒からハニカム触媒1で説明したの
と同様な方法により、ハニカム触媒を調製した。
【0038】得られたハニカム触媒1〜22のイオン交換
前の化合物組成、及び担体に担持される金属の種類を下
記表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】実施例1〜22 0.6%のCO、24%のCO2、20%のH2O、0.28%のO2、1.
12%のN2、および54%のH2からなる100℃の試料ガス
を、触媒群(触媒1〜22)10ccにGHSV(gas hourly s
pace velocity)を30,000h-1(ガス量が300Nl/h)にし
て導入し、一酸化炭素の除去を行い、除去試験中、触媒
群出口のCO濃度をND-IR方式のCO計およびFID方式の
炭化水素計で連続モニターし、安定となったCO濃度お
よびCH4濃度を計測し、その濃度を下記表3に示す。こ
のようなCO除去試験を試料ガスの温度を130℃、160
℃、190℃に変更して行い、得られた結果を表3に併記
する。
【0042】
【表3】
【0043】上記実施例1〜22に記すように,担持Ru触媒
を用いることにより、表3に示すように、PEFCリフォー
マ中のCO除去をCO選択酸化反応とC0メタネーション反応
の併発反応を生じさせることにより、触媒出口CO濃度を
100ppm以下に達成させることができた。本活性評価は02
/C0比0.5以下で行ったものであり、CO選択酸化反応とCO
メタネーション反応の併発により所定CO濃度までへの低
減を実現したものである。
【0044】実施例23〜26 実施例1〜22に準じて、ハニカム触媒1(10cc)を用い
て、下記に実験条件によりC0除去試験を行った。触媒群
出口のC0濃度はND-IR方式のCO計で、また炭化水素濃度
(CH4濃度)はFID方式の炭化水素計を用いて連続計測を行
った。試料ガス温度110℃,130℃,160℃,190℃における
試験結果を、表4に示す.実施例23では、C0:0.6%, C02:
24%, H20:20%, 02:0.23%, N2:O.92%, H2:54.25%,
GHSV:30000h-1、実施例24では、C0:O.5%, C02:24%, H
20:20%, O2:0.18%, N2:O.72%, H2:54.5%, GHSV:300
00h-l、実施例25では、CO:O.4%, C02:24%, H20:20%,
02:0.18%, N2:0,72%, H2:54.7%, GHSV=30000h-1
実施例26では、CO10.6%, C02:24%, H20:20%、 02:O.
28%, N2:0.72%, H2:54.O%, GHSV:50000h-1、であっ
た。
【0045】
【表4】
【0046】表4に示す実施例23〜26のように、02/CO
濃度比:0.01〜O.5、各CO濃度,GHSV:50000h-1以下にお
いて、CO選択酸化反応とCOメタネーションの併発によ
り、広い試験条件においてC0除去が可能であることが確
認でき、固体高分子燃料電池に悪影響を及ぼさない有効
なCO除去方法を確立することを確認した.
【0047】
【発明の効果】本発明の除去方法によれば、選択酸化反
応に捕らわれずに、酸素量制御の困難性を回避して、
0.2%〜0.3%のガス中のCOについて、10pp
m程度にまで効果的に低減することができる。そして、
PROx装置にて本発明の除去方法を用いれば、燃料電
池本体に送られる燃料ガス組成は、主成分の水素ととも
に、CO濃度は10〜20ppm程度にまで減少させる
ことができ、燃料電池システム等において好適に用いら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一酸化炭素の除去方法が好適に適
用されるPEFC装置の一実施の形態を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 PEFC装置 2 LTS装置 3 PROx装置 4 燃料電池本体 5 蒸発器 6 排ガス燃焼器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 29/87 B01J 29/87 M 5H027 29/88 29/88 M 29/89 29/89 M C01B 3/32 C01B 3/32 A C10K 3/04 C10K 3/04 // H01M 8/06 H01M 8/06 G 8/10 8/10 Fターム(参考) 4G040 EA02 EB31 FA02 FB04 FC07 FE01 4G069 AA03 AA08 BA01A BA01B BA02A BA02B BA04A BA04B BA05A BA05B BA07A BA07B BA13B BA15A BA15B BC09B BC10B BC12B BC13B BC17B BC26B BC42B BC43B BC50B BC54B BC55B BC58B BC66B BC67B BC70A BC70B BC71B CC32 EA19 FA06 FB14 ZA02B ZA04B ZA06B ZA37A ZA37B ZB03 ZB08 ZC02 ZD06 ZF05A ZF05B 4G140 EA02 EB31 FA02 FB04 FC07 FE01 4H060 AA01 BB08 BB11 FF02 GG02 5H026 AA06 5H027 AA06 BA08 BA17 BA20 CC06 KK48 MM16 MM21

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素含有ガス中の一酸化炭素を選択的に
    低減する除去方法であって、触媒活性成分であるルテニ
    ウム金属成分および担体成分からなる触媒に、温度60
    〜350℃、酸素/一酸化炭素のモル比0.01〜0.
    5にて水素ガスを主成分として含むガスを導入すること
    を特徴とする一酸化炭素の除去方法。
  2. 【請求項2】 前記担体成分が、Al23、ZrO2
    SiO2、TiO2、メタロシリケートおよびゼオライト
    からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の化合物を
    含むことを特徴とする請求項1記載の一酸化炭素の除去
    方法。
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