JP2002293510A - 一酸化炭素転化器 - Google Patents

一酸化炭素転化器

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JP2002293510A
JP2002293510A JP2001093882A JP2001093882A JP2002293510A JP 2002293510 A JP2002293510 A JP 2002293510A JP 2001093882 A JP2001093882 A JP 2001093882A JP 2001093882 A JP2001093882 A JP 2001093882A JP 2002293510 A JP2002293510 A JP 2002293510A
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catalyst
reformed gas
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Kouta Yokoyama
晃太 横山
Taketoku Hirano
竹徳 平野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭化水素系燃料を水蒸気改質などにより改質
して得られた改質ガスを、一酸化炭素濃度の低い改質ガ
スに変成するコンパクトな一酸化炭素転化器1を提供す
る。 【解決手段】 一酸化炭素転化器1に充填する一酸化炭
素転化触媒層7は、異なる一酸化炭素転化触媒を充填し
た2以上の触媒層によって構成し、改質ガスの流れ方向
に対して上流部にはCu系触媒を用いた高温用の触媒層
7aを設けて280℃以上の改質ガスを流通させ、下流
部には貴金属触媒を含む低温用の触媒層7bを設けて2
20℃以下の改質ガスを流通させるとともに、一酸化炭
素転化器内には冷却水を通す冷却管8を設けて温度制御
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素系燃料を
水蒸気改質などにより改質して得られた改質ガスを、一
酸化炭素濃度の低い改質ガスに変成する一酸化炭素転化
器に関する。
【0002】
【従来の技術】一酸化炭素と水蒸気との反応により水素
と二酸化炭素を生成する下記反応式(1)の反応は、化
学工業における重要な反応であり、現在でもアンモニア
合成プロセス、石油化学プロセス、燃料電池プロセスな
どで水素製造の基幹反応として広く使用されている。こ
の反応は熱力学的には発熱反応であるため、一酸化炭素
濃度を低減するためには低温ほど有利である。 CO + H2O = H2 + CO2 (1)
【0003】工業的に使用されている一酸化炭素転化触
媒としては2種類あり、一つは鉄、クロム系で比較的高
温(320℃〜510℃)で用いられるため高温転化触
媒ともいわれている。もう一つは銅、亜鉛系触媒であ
り、これは耐熱性には劣るが比較的低温(180℃〜2
90℃)で高活性を示すため低温転化触媒といわれてい
る。
【0004】炭化水素を原料とするリン酸型燃料電池や
固体高分子型燃料電池では、電池燃料に用いられる水素
の収率を高めるため、および一酸化炭素による電池の被
毒劣化を防止するため、リン酸型燃料電池では一酸化炭
素転化触媒が、固体高分子型燃料電池では一酸化炭素転
化触媒および一酸化炭素除去触媒が用いられている。こ
れら燃料電池の水素製造プロセスでは、一酸化炭素転化
触媒として高活性の銅、亜鉛系低温転化触媒が用いられ
るのが一般的である。
【0005】しかしながら、従来知られている高活性の
銅、亜鉛系低温転化触媒を、例えば燃料電池プロセス中
の一酸化炭素転化工程などに適用し、比較的低温で使用
する場合は、反応速度が遅いので、多くの触媒量が必要
となり、そのため一酸化炭素転化器は大きな容積を占め
る。
【0006】図3は、リン酸型燃料電池用水素製造装置
における一酸化炭素転化器中の温度分布の概念図であ
り、図4は、一酸化炭素転化器中のCO濃度変化の概念
図である。図3および4から判るように、一酸化炭素転
化器入口直後は反応温度が高いため、一酸化炭素転化反
応がよく進み、また、発熱反応であるため、触媒層温度
も高くなる。しかし、一酸化炭素濃度が低くなり、ま
た、反応管内の冷却管などによる冷却により触媒層温度
が低くなると、一酸化炭素転化反応速度は低下している
ことがわかる。従って一酸化炭素転化器の特に低温部分
での触媒量が多くなり、その結果一酸化炭素転化器が大
きくなって、燃料電池の小型化を阻んでいる。
【0007】この問題は燃料電池システムのみならずそ
の他のアンモニア合成プロセス、石油化学プロセス等に
も同様に当てはまる問題である。このような問題の一つ
の解決方法としては、低温での触媒活性を向上させ、使
用する触媒量を少なくすることである。したがって、燃
料電池はもちろん、その他種々のシステム小型化の面か
らも一酸化炭素転化触媒の活性の向上が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、炭化
水素系燃料を水蒸気改質などにより改質して得られた改
質ガスを、一酸化炭素濃度の低い改質ガスに変成するコ
ンパクトな一酸化炭素転化器を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、水素、一酸化
炭素、二酸化炭素および水を含む改質ガスを、一酸化炭
素転化触媒層に流通して一酸化炭素濃度の低い改質ガス
に変成する一酸化炭素転化器において、前記一酸化炭素
転化触媒層は、異なる一酸化炭素転化触媒を充填した2
以上の触媒層から成り、一酸化炭素転化触媒層を冷却す
るための冷却管が設置されていることを特徴とする一酸
化炭素転化器である。
【0010】本発明に従えば、一酸化炭素転化触媒層
は、異なる一酸化炭素転化触媒を充填した2以上の触媒
層から成る。下記反応式(1)で表される改質ガスの変
成反応は、反応温度が高いほど反応速度も大きくなる。
しかし、この反応は発熱反応であるため、反応温度は低
いほど平衡は右側にシフトし、変成ガス中の一酸化炭素
濃度は低くなる。 CO + H2O = H2 + CO2 (1)
【0011】したがって前記一酸化炭素転化触媒層は、
少なくとも高温用の一酸化炭素転化触媒を充填した触媒
層と低温用の一酸化炭素転化触媒を充填した触媒層とを
含んで構成することによって、高温用の触媒層では変成
反応を促進し、低温用の触媒層では一酸化炭素濃度の低
減を図ることができる。しかし反応温度が低くなると改
質ガスの変成反応の速度は遅くなるので、反応を促進す
るには大量の触媒が必要となり、そのため一酸化炭素転
化器のコンパクト化を図るには、低温用の一酸化炭素転
化触媒は活性の高い触媒を用いる必要がある。
【0012】本発明に係る一酸化炭素転化器では、異な
る一酸化炭素転化触媒を充填した2以上の触媒層の内、
少なくとも改質ガスの流れ方向に対して上流側には高温
用の一酸化炭素転化触媒を充填した触媒層と、下流側に
は低温活性の高い一酸化炭素転化触媒を充填した触媒層
とを設けるとともに、一酸化炭素転化触媒層中には冷却
水を流通して触媒を冷却するための冷却管を配設した構
成とする。これにより、一酸化炭素濃度を低くするため
に必要な低温に制御することができる。
【0013】また本発明は、改質ガスの流れ方向に対し
て上流部に配設される触媒層は、Cu系触媒を含有し、
280℃以上の改質ガスが流通することを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、改質ガスの流れ方向に対
して上流部にはCO変成反応活性の高いCu系触媒を含
む触媒を充填した触媒層を設け、280℃以上の改質ガ
スを流通させる。これにより、改質ガスの変成反応を迅
速に進行させることができる。改質ガスの温度が280
℃未満の場合は、変成反応の十分な反応速度が得られな
いので好ましくない。また触媒の耐熱性を考慮すると、
改質ガスの温度は400℃以下であることが好ましい。
【0015】また本発明は、改質ガスの流れ方向に対し
て下流部に配設される触媒層は、担体と、担体上に担持
された貴金属触媒から成り、220℃以下の改質ガスが
流通することを特徴とする。
【0016】また本発明は、貴金属触媒は、Pt系触媒
であることを特徴とする。また本発明は、Pt系触媒を
担持する担体は、Ce化合物を含むことを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、改質ガスの流れ方向に対
して下流部には、担体上に担持した貴金属触媒、たとえ
ばPt/CeO2触媒などを充填した触媒層が設けられ、
装置内に設けられた冷却管には、改質ガスの流れ方向に
対して下流部から上流側に冷却水を流して、下流部側の
触媒層の温度を220℃以下、好ましくは160〜22
0℃に制御する。貴金属触媒は、従来のCu系触媒に比
べ低温においても活性が高いので、220℃以下でも改
質ガスの変成反応の速度は大きい。したがって貴金属触
媒を用いることによって触媒使用量を大幅に削減し、一
酸化炭素転化器のコンパクト化を図ることができる。触
媒層の温度が160℃程度より低い場合は、改質ガスの
変成反応の速度が小さく、十分な一酸化炭素濃度の低減
が図れない。また220℃を超えると、副反応が起こる
ので好ましくない。
【0018】またPt系触媒を担持する担体として、C
e化合物、たとえばCeO2やCeAlO3などを用いる
と、他の担体を用いた場合に比べ、触媒の高い活性が得
られるので、長期間安定して作動するコンパクトな一酸
化炭素転化器を実現することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実
施の一形態による燃料電池用の一酸化炭素転化器1の基
本的構成を示す模式断面図である。一酸化炭素転化器1
は、燃料タンクから供給される炭化水素系燃料を改質し
て得られる水素リッチな改質ガスを、一酸化炭素濃度の
低い改質ガスに変成して燃料電池に供給するものであっ
て、たとえば外径400mmφ、長さ650mmの円筒
状反応容器2の中に、改質ガス入口3および出口4近傍
で、ガスが流通できる仕切板5、6が設けられ、仕切板
5と6との間の空間には、改質ガス入口3側のCu系の
一酸化炭素転化触媒を充填した触媒層7aと、改質ガス
出口4側の貴金属系の一酸化炭素転化触媒を充填した触
媒層7bとを積層して一酸化炭素転化触媒層7が形成さ
れ、さらに冷却水を流通して一酸化炭素転化触媒層7を
冷却するためのコイル状の冷却管8を設置して構成され
る。
【0020】図2は、前記一酸化炭素転化器1を具備す
る燃料電池発電装置の燃料ガス、空気および冷却水の系
統を示す系統図である。図示しない燃料タンクから供給
された天然ガス(都市ガス)は、熱交換器14で所定温
度に加熱されて脱硫器12へ送られ、有機イオウ化合物
が除かれる.脱硫された天然ガスは、気水分離器28よ
り供給された水蒸気と混合器13で混合され、熱交換器
14で所定の温度に加熱された後、水蒸気改質器15へ
送られ、バーナー22で、たとえば500〜800℃に
加熱されて、水素濃度の高い改質ガスに改質される。得
られた改質ガスは、改質ガス供給ライン31を通じて熱
交換器14で、たとえば280〜340℃の所定温度に
冷却されて一酸化炭素転化器1の改質ガス入口3(図1
参照)へと送られる。
【0021】一酸化炭素転化器1の冷却管8には、気水
分離器28の貯水を冷却水ポンプ27によって燃料電池
17の冷却体29へ送る冷却水供給ライン32から分岐
して設けられた転化器冷却水供給ライン33を通じて、
150〜200℃の加圧水が供給される。一酸化炭素転
化触媒層7を冷却した冷却水の転化器冷却水排水ライン
34は、燃料電池の冷却体29から排出された冷却水を
気水分離器28へと戻す冷却水排出ラインに連結され
る。
【0022】一酸化炭素転化器1の改質ガス入口3から
供給された280〜340℃の改質ガスは、Cu系の一
酸化炭素転化触媒を充填した触媒層7aを通過する間に
変成反応が迅速に進行するとともに、冷却水によって2
20℃以下の温度に冷却されて、貴金属系の一酸化炭素
転化触媒を充填した触媒層7bに至る。触媒層7bは、
冷却水により220℃以下の温度に冷却されているが、
たとえばPtなどの貴金属系触媒は活性が高いため、低
温にもかかわらず変成反応が効率よく進行する。その結
果、改質ガス出口4から排出される改質ガスの一酸化炭
素濃度は1%以下、好ましくは0.5%以下に低減され
る。
【0023】一酸化炭素転化器1の一酸化炭素転化触媒
層7を通過して得られた、一酸化炭素濃度の低い改質ガ
スは、改質ガス出口4から改質ガス排出ライン36を通
って燃料電池17の燃料極18に供給され、空気極21
に供給される空気中の酸素とともに電気化学的反応によ
る発電に供される。燃料極18から排出されるオフガス
は、オフガス排出ラインから熱交換器23を経て、水蒸
気改質器15のバーナー22へ送られ、外部から供給さ
れる天然ガスおよび空気供給ライン37から供給される
空気とともに、水蒸気改質器15を加熱するための燃焼
ガスとして利用される。
【0024】(実施例)以下、50kW用リン酸型燃料
電池発電装置の一酸化炭素転化器を例にとり、実施例に
より本発明を詳細に説明する。なお、実施例および比較
例の発電装置の構成は、図2に示す発電装置の構成と同
様であるので、以下において同じ符号を使用する。
【0025】(実施例1)燃料(都市ガス)11は、一酸
化炭素転化器1より導かれる水素を主成分とする燃料ガ
スと適宜な混合比に混合されて、脱硫器12に導入され
付臭剤中の有機硫黄化合物が除去される。脱硫された燃
料11は、混合器13で気水分離器28から生成した水
蒸気と適宜の混合比で混合された後、水蒸気改質器15
に導入され、水蒸気改質反応に付されて水素を主成分と
する改質ガスに変換される。水蒸気改質器15から排出
される水素を主成分とする改質ガスは、一酸化炭素転化
器1に送られ、一酸化炭素含有量を減少させるとともに
水素含有量が高められる。
【0026】次いで、一酸化炭素転化器1から排出され
た改質ガスは、燃料電池17の燃料極18に送られ、空
気ブロワー19より空気極21に流入している空気20
中の酸素と電気化学的反応を行い、その結果改質ガスの
一部が消費されて電気エネルギーが得られ、水が副生す
る。なお、燃料極17から排出された改質ガスは、バー
ナー22に送り、燃焼させて水蒸気改質器の加熱源とし
て利用する。
【0027】一酸化炭素転化器1には、従来の触媒であ
る直径1/4インチ×長さ1/8インチの銅−亜鉛系触
媒29リットルと、直径1/4インチ×長さ1/8イン
チの2wt%Pt/CeO2触媒38リットルを、改質
ガスの流れに対して上流側に銅−亜鉛系触媒、下流側に
2wt%Pt/CeO2触媒が設置されるように充填し
た。2wt%Pt/CeO2触媒は、次の手順で作成し
た。cis−[Pt(NO22(NH32]をHNO3
に加熱溶解させ、H2Oを加えた。次いでPtが2wt
%となるように二酸化セリウム(CeO2)を投入し、
蒸発乾固させた。乾燥後、300℃にて2時間焼成し、
得られた粉末を直径1/4インチ×長さ1/8インチに
成型した。
【0028】13A都市ガスを燃料として該燃料電池を
運転した。定格負荷時において一酸化炭素転化器入口3
でのガス組成は、容量%で、水素75.2%、メタン
0.8%、二酸化炭素10.7%、一酸化炭素13.3
%であった。その時の一酸化炭素転化器出口4での一酸
化炭素濃度を測定したところ、0.469%(乾燥状
態)であった。
【0029】(実施例2)一酸化炭素転化器1には、従来
の触媒である直径1/4インチ×長さ1/8インチの銅
−亜鉛系触媒29リットルと、直径1/4インチ×長さ
1/8インチの2wt%Pt/CeAlO3触媒34リ
ットルを、改質ガスの流れに対して上流側に銅−亜鉛系
触媒、下流側に2wt%Pt/CeAlO3触媒が設置
されるように充填した。2wt%Pt/CeAlO3
媒は、実施例1の触媒の高表面積化による高活性化を達
成した触媒であり、次の手順で作成した。Na2CO3
水に溶解させ、ウォーターバス中60℃で攪拌しながら
水に溶解したCe(NO33及びAl(NO32を滴下
し、1時間熟成させた。ろ過後60℃の温水で2回水洗
を行った。その後再びろ過して乾燥し、300℃にて2
時間焼成して得られた酸化物に、実施例1と同様な方法
で2wt%Ptを担持させ、得られた粉末を直径1/4
インチ×長さ1/8インチに成型した。
【0030】13A都市ガスを原料として実施例1と同
様にして該燃料電池を運転した。定格負荷時において一
酸化炭素転化器入口3での改質ガス組成は、容量%で、
水素75.6%、メタン0.8%、二酸化炭素10.4
%、一酸化炭素13.2%であった。その時の一酸化炭
素転化器出口4での一酸化炭素濃度を測定したところ、
0.466%(乾燥状態)であった。
【0031】(実施例3)一酸化炭素転化器1には、従来
の触媒である直径1/4インチ×長さ1/8インチの銅
−亜鉛系触媒29リットルと、直径1/4インチ×長さ
1/8インチの5wt%Pt/CeO2触媒31リット
ルを、改質ガスの流れに対して上流側に銅−亜鉛系触
媒、下流側に5wt%Pt/CeO2触媒が設置される
ように充填した。5wt%Pt/CeO2触媒は、次の
手順で作成した。cis−[Pt(NO22(N
32]をHNO3に加熱溶解させ、H2Oを加えた。次
いでPtが5wt%となるように二酸化セリウム(Ce
2)を投入し、蒸発乾固させた。乾燥後、300℃に
て2時間焼成し、得られた粉末を直径1/4インチ×長
さ1/8インチに成型した。
【0032】13A都市ガスを燃料として実施例1と同
様にして該燃料電池を運転した。定格負荷時において一
酸化炭素転化器入口3でのガス組成は、容量%で、水素
76.4%、メタン0.79%、二酸化炭素9.61
%、一酸化炭素13.2%であった。その時の一酸化炭
素転化器出口4での一酸化炭素濃度を測定したところ、
0.469%(乾燥状態)であった。
【0033】(比較例1)一酸化炭素転化器1には、従
来の触媒である銅−亜鉛系触媒を充填した。すなわち直
径1/4インチ×長さ1/8インチに成型したもの75
リットルを一酸化炭素転化器に充填した。次いで実施例
1と同様にして、13A都市ガスを燃料として該燃料電
池を運転した。定格負荷時において一酸化炭素転化器入
口3での改質ガス組成は、容量%で、水素75.48
%、メタン0.88%、二酸化炭素10.45%、一酸
化炭素13.19%であった。その時の一酸化炭素転化
器出口4での一酸化炭素濃度を測定したところ0.47
0%(乾燥状態)であった。実施例1〜3および比較例
1の結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1より、実施例1〜3の一酸化炭素転化
触媒を用いた一酸化炭素転化器では、使用触媒量60〜
67Lで、従来のCu系触媒75Lを用いた場合(比較
例1)と同等の一酸化炭素濃度低減効果が得られること
がわかった。すなわち、従来のものに比べて少ない触媒
量で同等の効果が得られるので、その分だけ一酸化炭素
転化器のコンパクト化を図ることができる。
【0036】なお、前述の実施例では、貴金属系触媒
は、高温では一酸化炭素と水素が反応し、メタンが生成
するため好ましくないので、触媒層温度の高い一酸化炭
素転化器の上流側では銅系触媒を使用した。一酸化炭素
転化触媒の形状としては、前述の実施例では直径1/4
インチ×長さ1/8インチのペレットを使用したが、直
径、長さの異なるペレットは勿論、ハニカム成型、粒状
成型、リング状成型などその他の成型を行ったものでも
得られる効果は同一である。さらに本実施例では、銅系
触媒を一律29L用いたが、割合が変わっても得られる
効果は同じである。
【0037】前述の実施例では、リン酸型燃料電池にお
ける一酸化炭素転化器を例に挙げて説明を行ったが、ア
ンモニア合成プロセス、石油化学プロセス、他の燃料電
池プロセスなどで使用される一酸化炭素プロセスにおい
ても、本発明の一酸化炭素転化器は使用することがで
き、得られる効果も同じである。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、一酸化炭
素転化器に充填する一酸化炭素転化触媒層は、異なる一
酸化炭素転化触媒を充填した2以上の触媒層によって構
成し、改質ガスの流れ方向に対して上流部にはCu系触
媒を用いた高温用の触媒層を設けて280℃以上の改質
ガスを流通させ、下流部には貴金属触媒を含む低温用の
触媒層を設けて220℃以下の改質ガスを流通させると
ともに、一酸化炭素転化器内には冷却水を通す冷却管を
設けて温度制御を行う。これにより、従来に比べ少ない
触媒使用量で、炭化水素系燃料を水蒸気改質などにより
改質して得られた改質ガスを、一酸化炭素濃度が0.5
%より少ない改質ガスに変成することができ、したがっ
てコンパクトな一酸化炭素転化器を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による燃料電池用の一酸
化炭素転化器1の基本的構成を示す模式断面図である。
【図2】一酸化炭素転化器1を具備する燃料電池発電装
置の燃料ガス、空気および冷却水の系統を示す系統図で
ある。
【図3】リン酸型燃料電池用水素製造装置における一酸
化炭素転化器1中の温度分布の概念図である。
【図4】一酸化炭素転化器1中のCO濃度変化の概念図
である。
【符号の説明】
1 一酸化炭素転化器 2 反応容器 3 改質ガス入口 4 改質ガス出口 5,6 仕切板 7 一酸化炭素転化触媒層 7a Cu系触媒層 7b 貴金属系触媒層 8 冷却管 11 天然ガス、都市ガス 12 脱硫器 13 混合器 14 熱交換器 15 水蒸気改質器 17 燃料電池 18 燃料極 21 空気極 22 バーナー 27 冷却水ポンプ 28 気水分離器 31 改質ガス供給ライン 33 転化器冷却水供給ライン 34 転化器冷却水排水ライン 36 改質ガス排出ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G040 EA03 EA06 EB32 4G140 EA03 EA06 EB32

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素、一酸化炭素、二酸化炭素および水
    を含む改質ガスを、一酸化炭素転化触媒層に流通して一
    酸化炭素濃度の低い改質ガスに変成する一酸化炭素転化
    器において、 前記一酸化炭素転化触媒層は、異なる一酸化炭素転化触
    媒を充填した2以上の触媒層から成り、 一酸化炭素転化触媒層を冷却するための冷却管が設置さ
    れていることを特徴とする一酸化炭素転化器。
  2. 【請求項2】 改質ガスの流れ方向に対して上流部に配
    設される触媒層は、Cu系触媒を含有し、 280℃以上の改質ガスが流通することを特徴とする請
    求項1記載の一酸化炭素転化器。
  3. 【請求項3】 改質ガスの流れ方向に対して下流部に配
    設される触媒層は、担体と、担体上に担持された貴金属
    触媒から成り、 220℃以下の改質ガスが流通することを特徴とする請
    求項1または2記載の一酸化炭素転化器。
  4. 【請求項4】 貴金属触媒は、Pt系触媒であることを
    特徴とする請求項3記載の一酸化炭素転化器。
  5. 【請求項5】 担体は、Ce化合物を含むことを特徴と
    する請求項4記載の一酸化炭素転化器。
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