JP2002120848A - プラスチック容器 - Google Patents

プラスチック容器

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JP2002120848A
JP2002120848A JP2000314617A JP2000314617A JP2002120848A JP 2002120848 A JP2002120848 A JP 2002120848A JP 2000314617 A JP2000314617 A JP 2000314617A JP 2000314617 A JP2000314617 A JP 2000314617A JP 2002120848 A JP2002120848 A JP 2002120848A
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label
plastic container
oxygen
container
resin layer
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JP2000314617A
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English (en)
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Hiroshi Sasaki
佐々木  洋
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面に凹部を有するラベル装着プラスチック
容器において、容器表面の凹部とラベルの間に巻き込ま
れた空気による内容物の変質を防止するとともに、使用
済みのプラスチック容器からラベルを簡単に剥離し、リ
サイクルすることのできるプラスチック容器を低コスト
で提供する。 【解決手段】 表面に凹部を有するプラスチック容器に
おいて、少なくとも容器表面の該凹部全体を覆うよう
に、ガスバリヤー性樹脂層とその内側に設けた酸素吸収
性樹脂層を有するラベルを装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に凹部を有す
るプラスチックボトル等のプラスチック容器に関するも
のであり、特に、内容物の保存性に優れ、内容物の消費
後に、リサイクル時にプラスチック容器から容易にラベ
ルを剥離して、プラスチック容器とラベルを分別してプ
ラスチック容器を回収し、プラスチック製品を製造する
原料等として再使用可能とするプラスチック容器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、飲料、調味料、食品、化粧品等を
密封保存するために、ボトル、カップ、トレー等の各種
プラスチック容器が使用されている。そして、これらの
内容物の中には、外部からの酸素の侵入によって変質す
るものもある。これらの問題に対して、従来の各種プラ
スチック容器においては、ガスバリヤー性を付与するた
め容器壁を多層構造とし、その内の少なくとも一層をエ
チレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド等を使
用する、或いは熱可塑性樹脂に酸素吸収剤を配合した樹
脂組成物を使用している。また、カップ、トレーにおい
ては、アルミニウム箔等の金属箔をその容器の構成に用
いることもある。しかしながら、容器を異種の材料を用
いた多層構造にすると製造コストが上昇し、使用済み容
器を回収、分別してリサイクルすることが困難であり、
しかも製造コスト及びリサイクルコストが高くなるとい
った問題がある。
【0003】また、各種プラスチック容器では、内容物
を表示するためラベルが装着されているが、その形態
は、容器の外周を覆うシュリンクラベル、ストレッチラ
ベル、或いは容器の外周の一部にタックラベル、インモ
ールドラベルを貼着したものなどがある。これらのラベ
ルにガスバリヤー性を付与することで、内容物を外部酸
素から保護する提案もされている。しかしながら、図1
にみられるような、表面に凹部2を有するプラスチック
容器では、容器1の表面にラベル3を装着する際に、凹
部2とラベルの間に空気を巻き込むことが避けられず、
この巻き込まれた空気がプラスチック容器の器壁から容
器内に侵入し、容器の内容物を酸化させて変質させると
いう問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
表面に凹部を有するラベル装着プラスチック容器におけ
る特有の問題を解消し、外部からの空気と、容器表面の
凹部とラベルの間に巻き込まれた空気による内容物の変
質を防止するとともに、使用済みのプラスチック容器か
らラベルを簡単に剥離し、リサイクルすることのできる
プラスチック容器を低コストで提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のような構
成をとることによって、上記課題を解決したものであ
る。 1.表面に凹部を有するプラスチック容器において、少
なくとも容器表面の該凹部全体を覆うように、ガスバリ
ヤー性樹脂層とその内側に設けた酸素吸収性樹脂層を有
するラベルを装着したことを特徴とするプラスチック容
器。 2.酸素吸収性樹脂層が酸素吸収剤を含有する熱可塑性
樹脂により構成されたものであることを特徴とする1に
記載のプラスチック容器。 3.酸素吸収性樹脂層が酸素吸収能を有する樹脂からな
ることを特徴とする1に記載のプラスチック容器。 4.ラベルが、酸素吸収性樹脂層、ガスバリヤー性樹脂
層及び表面保護層を有する多層構造体であることを特徴
とする1〜3のいずれかに記載のプラスチック容器。 5.ラベルが、ヒートシール性を有する酸素吸収性樹脂
層、ガスバリヤー性樹脂層及びヒートシール性を有する
表面保護層を有するシュリンクラベルであることを特徴
とする1〜4のいずれかに記載のプラスチック容器。 6.ラベルと容器表面の間に接着剤層を介在させたこと
を特徴とする1〜5のいずれかに記載のプラスチック容
器。 7.ラベルと接着剤との接着強度が、容器表面と接着剤
との接着強度よりも大きいことを特徴とする6に記載の
プラスチック容器。 8.ラベルが易剥離手段を設けたものであることを特徴
とする1〜7のいずれかに記載のプラスチック容器。 9.ラベル全体の比重が1未満であることを特徴とする
1〜8のいずれかに記載のプラスチック容器。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明では、表面に凹部を有する
プラスチック容器に装着するラベルとして、ガスバリヤ
ー性樹脂層とその内側に設けた酸素吸収性樹脂層を有
し、容器使用後に容器から剥離することのできるラベル
を使用する。このような構成を有するラベルを使用する
ことによって、外部から容器内に酸素が侵入するのをガ
スバリヤー性樹脂層で防止するとともに、容器表面の凹
部とラベルの間に巻き込まれた空気をラベルの酸素吸収
性樹脂層で吸収することによって、内容物を酸素から保
護し、使用後はラベルを容器から剥離して使用済容器を
回収し、プラスチック製品製造用の原料等としてリサイ
クルすることが可能となる。
【0007】本発明において、表面に凹部を有するプラ
スチック容器を構成する材料に特に制限はないが、好ま
しいプラスチック材料としては、例えばポリエチレンテ
レフタレート等のポリエステル類、高密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類が挙げられ
る。また、プラスチック容器はリサイクル上、単層のプ
ラスチック材料で構成するのが好ましく、多層構成とす
る場合は同種のプラスチック材料の積層とするのが好ま
しい。
【0008】本発明の表面に凹部を有するプラスチック
容器の形態は、密封性を有すれば特に制限はなく、ボト
ル、カップ、トレー等とすることができる。プラスチッ
ク容器の成型方法も特に制限はないが、通常は二軸延伸
ブロー成形、ダイレクトブロー成形、射出成形、真空成
形、圧空成形等で行われる。容器を構成する材料の種類
や容器の各部の厚さは、容器の形態や容器内部に収納す
る内容物の種類等に応じて選択する。また、容器を構成
する樹脂中には、必要に応じて着色剤、安定剤、増量
剤、滑剤、酸化防止剤、帯電防止剤等の通常の配合剤を
添加することができる。
【0009】表面に凹部を有するプラスチック容器に装
着するラベルのガスバリヤー性樹脂層を構成する熱可塑
性樹脂としては、公知のものは全て使用することがで
き、例えばエチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ
アミド、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコ
ール、フッ素樹脂等が挙げられるが、焼却処分時に有害
ガスを発生するおそれのない塩素を含まない樹脂を使用
することが好ましい。特に好ましいガスバリヤー性樹脂
としては、エチレン含有量が20〜60モル%、特に2
5〜50モル%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体
を、ケン化度が96モル%以上、特に99モル%以上と
なるようにケン化して得られる共重合体ケン化物が挙げ
られる。他の好ましいガスバリヤー性樹脂としては、炭
素数100個当たりのアミド基の数が5〜50個、特に
6〜20個の範囲にあるポリアミド類;例えばナイロン
6、ナイロン6,6、ナイロン6/6,6共重合体、メ
タキシリレンアジパミド(MXD6)、ナイロン6,1
0、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン13等が挙
げられる。
【0010】ラベルのガスバリヤー性樹脂層の内側に設
ける酸素吸収性樹脂層は、(1)樹脂自体が酸素吸収性
を有する樹脂を使用する、もしくは(2)酸素吸収性を
有する又は有しない熱可塑性樹脂中に酸素吸収剤を配合
した樹脂組成物を使用することによって構成することが
できる。酸素吸収性樹脂組成物(2)を構成する熱可塑
性樹脂としては特に制限はなく、ガスバリヤー性を有す
る熱可塑性樹脂や、ガスバリヤー性を有さない熱可塑性
樹脂のいずれもが使用できる。樹脂組成物(2)を構成
する熱可塑性樹脂として、樹脂自体が酸素吸収性又はガ
スバリヤー性を有するものを使用した場合は、酸素吸収
剤による酸素吸収効果との組合せにより、容器内部への
酸素の侵入を効果的に防止することができるので好まし
い。
【0011】樹脂自体が酸素吸収性を有するものとして
は、例えば、樹脂の酸化反応を利用したものが挙げられ
る。酸化性の有機材料、例えば、ポリブタジエン、ポリ
イソプレン、ポリプロピレン、エチレン一酸化炭素共重
合体、6−ナイロン、12−ナイロン、メタキシリレン
ジアミン(MX)ナイロンのようなポリアミド類、に酸
化触媒としてコバルト、ロジウム、銅等の遷移金属を含
む有機酸塩類や、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ク
ロロケトン類のような光増感剤を加えたものが使用でき
る。これらの酸素吸収材料を使用した場合は、紫外線、
電子線のような高エネルギー線を照射することによっ
て、一層の効果を発現させることも出来る。
【0012】また、ガスバリヤー性を有さない熱可塑性
樹脂としては特に制限はなく、通常ラベルに用いられる
樹脂はいずれも使用することができる。好ましい熱可塑
性樹脂としては、例えば低−、中−或いは高−密度のポ
リエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、エチ
レン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリメチ
ルペンテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロ
ピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−
ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)或いは
これらのブレンド物等のオレフィン系樹脂を挙げること
ができ、更にポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重
合体、スチレン−イソプレン共重合体、ABS樹脂等の
ポリスチレン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレート、
ポリテトラメチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエ
ステルやポリカーボネート等が挙げられる。これらはい
ずれも単独で、又は他の樹脂とのブレンド物として使用
することができる。
【0013】これらの熱可塑性樹脂中に配合する酸素吸
収剤としては、従来この種の用途に使用されている酸素
吸収剤は全て使用できるが、一般には還元性でしかも実
質上水に不溶なものが好ましく、その適当な例として
は、還元性を有する金属粉、例えば還元性鉄、還元性亜
鉛、還元性錫粉;金属低位酸化物、例えばFeO、Fe
;還元性金属化合物、例えば炭化鉄、ケイ素鉄、
鉄カルボニル、水酸化第一鉄等の一種又は二種以上を組
み合わせたものを主成分としたものが挙げられ、これら
は必要に応じて、アルカリ金属、アルカリ土類金属の水
酸化物、炭酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、第三リン酸
塩、第二リン酸塩、有機酸塩、ハロゲン化物、更に活性
炭、活性アルミナ、活性白土のような助剤とも組み合わ
せて使用することができる。或いは多価フェノールを骨
格内に有する高分子化合物、例えば多価フェノール含有
フェノール・アルデヒド樹脂、α−トコフェロール、或
いはアスコルビン酸及びその塩等が挙げられる。これら
の酸素吸収剤は、透明あるいは半透明性を確保するため
に、一般に平均粒径10μm以下、特に5μm以下の粒
径を有することが好ましい。また、上記の樹脂自体が酸
素吸収性を有する樹脂を酸素吸収剤として熱可塑性樹脂
中に配合してもよい。
【0014】本発明で使用するラベルは、ガスバリヤー
性樹脂層とその内側に設けた酸素吸収剤層を有し、印刷
適性等を改善するためにラベルの表面に表面保護層を形
成した多層構造体とすることが好ましい。この多層構造
ラベルには、所望によりラベルを容器に装着する接着剤
層や、さらに他の樹脂層を設けることができる。ラベル
の表面保護層を構成する樹脂としては特に制限はなく、
通常ラベルに用いられる樹脂はいずれも使用することが
できる。このような樹脂としては、例えばガスバリヤー
性樹脂或いはガスバリヤー性を有さない熱可塑性樹脂と
して、上記で例示した樹脂等が挙げられる。
【0015】ラベルの形態としては特に制限はなく、例
えばタックラベル、ストレッチラベル、シュリンクラベ
ル等が挙げられる。ラベルを装着したプラスチック容器
への酸素の侵入を有効に防止するには、少なくとも容器
表面の凹部全体をラベルで覆うように構成する。容器表
面の凹部を含めて容器本体の全表面積の80%以上をラ
ベルで覆うように構成するのが好ましい。ラベルを容器
胴部の全周を覆うシュリンクラベルとして構成する場合
には、ヒートシール性を有する酸素吸収性樹脂層を内層
とし、ガスバリヤー性樹脂層を中間層、ヒートシール性
を有する表面保護層を外層とする多層構造ラベルの1側
端の表面保護層(外層)上に他側端の酸素吸収性樹脂層
(内層)を重ね合わせ、ヒートシールすることにより接
合し、円筒状のシュリンクラベルを構成することが好ま
しい。このようなラベルでは、単に接着剤や溶剤により
接合したシュリンクラベルに比較して、接合部の段差を
大幅に低減することが可能となり、容器との密着性を向
上させることができる。
【0016】このようなヒートシール性を有する樹脂と
しては特に制限はなく、例えば結晶性ポリプロピレン、
結晶性プロピレン−エチレン共重合体、結晶性ポリブテ
ン−1、結晶性ポリ4−メチルペンテン−1、低−、中
−、或いは高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、イオン架橋
オレフィン共重合体(アイオノマー)等のポリオレフィ
ン類;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体等
の芳香族ビニル共重合体;ポリ塩化ビニル、塩化ビニリ
デン樹脂等のハロゲン化ビニル重合体;アクリロニトリ
ル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−
ブタジエン共重合体の如きニトリル重合体;ナイロン
6、ナイロン66、パラまたはメタキシリレンアジパミ
ドの如きポリアミド類;ポリエチレンテレフタレート、
ポリテトラメチレンテレフタレート等のポリエステル
類;各種ポリカーボネート;ポリオキシメチレン等のポ
リアセタール類等の熱可塑性樹脂を挙げることができ
る。
【0017】特に好ましい材料としては、例えば低密度
ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピ
レン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物でグラ
フト変性されたオレフィン樹脂等のオレフィン系樹脂、
比較的低融点乃至低軟化点のポリアミド乃至コポリアミ
ド樹脂、ポリエステル乃至コポリエステル樹脂等が使用
される。なかでも、ポリプロピレンや低密度ポリエチレ
ンを使用した場合には、ラベル全体としての比重を1未
満とすることができ、使用済みのプラスチック容器から
ラベルを剥離してリサイクルする際に、水による比重選
別が可能となるので好ましい。
【0018】ラベルを構成する各樹脂層間には、必要に
応じて接着性樹脂層を介在させることができる。このよ
うな接着性樹脂としては、エポキシ系樹脂、ウレタン系
樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、酸変性ポリオレフィ
ン系樹脂等が用いられる。また、ラベルと容器表面の間
にも、所望により接着剤層を介在させることができる。
このような接着剤層は、ラベルと容器表面の間に部分的
に設けてもよく、また全面的に設けてもよい。
【0019】このような接着剤層は接着剤を容器表面に
塗布することによって形成するか、または接着剤層をラ
ベル内層表面に設けることによって形成することができ
る。ラベルがシュリンクラベルの形態である場合には、
ラベル端部からの酸素の侵入を防止するために、図3に
みられるように、ラベル3の上端部と下端部に接着剤層
4、4をリング状に形成し、ラベル3と容器1を密着さ
せることが好ましい。シュリンクラベルがヒートシール
部を有するものである場合には、接合部でのふくれや損
傷を防止するために、接着剤を容器表面に塗布すること
が好ましい。シュリンクラベル以外の形態のラベルで
は、接着層をラベルの内層表面にあらかじめ形成するよ
うにすることが好ましい。
【0020】本発明でラベルと容器表面の間に介在させ
る接着剤としては、通常このような目的でラベルに用い
られる接着剤はいずれも使用することができる。好まし
い接着剤としては、例えば酸変性ポリオレフィン、エチ
レン−ビニルアセテート系樹脂からなるホットメルト型
接着剤、オレフィン系ゴムあるいはこれらに−COOH
や−NH 成分を添加したもの等が挙げられる。
【0021】本発明のプラスチック容器は、使用後にラ
ベルをはがして使用済み容器を回収し、各種プラスチッ
ク製品製造用の原料等としてリサイクルされるものであ
る。したがって、容器内に内容物を収容した状態ではラ
ベルがはがれず、使用後には消費者が容器からラベルを
容易に剥離することができるように構成するのが好まし
い。
【0022】ラベル装着時の剥離強度は、例えばラベル
を容器に装着する接着剤層の材料や層厚、ラベル装着時
の条件等を選択することによって、所望の範囲に調整す
ることができる。また、ラベルを剥離する際に、ラベル
と容器表面の間に介在させる接着剤が、容器表面に残ら
ないようにするために、ラベルと接着剤との接着強度が
容器表面と接着剤との接着強度よりも大きくなるように
構成することが好ましい。
【0023】本発明で使用するラベルには、リサイクル
時にラベルの剥離を容易にするために、ラベルに摘み代
やミシン目、ノッチ、或いは一部に未接着部等を設ける
といった等の易剥離手段を設けることができる。ラベル
がタックラベルやストレッチラベル等の形態であるとき
には、ラベルに摘み代等を設けるとともに、ラベルの剥
離強度を特定の範囲に調整することによって、容器のリ
サイクル時に容器からラベルを容易に剥離することが一
層容易になる。
【0024】本発明のプラスチック容器内に収納する内
容物としては、例えば各種飲料、食用油、味噌、即席
麺、各種レトルト食品、調味料、化粧品等が挙げられ
る。内容物が光によって変質するものである場合には、
上記プラスチック容器のラベルの一つ、或いは複数の層
に紫外線吸収剤、或いは顔料を配合するか、或いは上記
紫外線吸収剤、顔料を配合した層を付加し、光に対する
遮断性を付与するようにしても良い。
【0025】
【実施例】以下図面を参照しながら本発明の実施例につ
いて説明するが、これらの実施例は本発明を限定するも
のではない。図1は本発明のプラスチック容器(ボト
ル)の一例を示す正面図であり、図2は本発明のプラス
チック容器に装着するラベルの一例を示す模式断面図で
ある。また、図3は本発明のプラスチック容器(ボト
ル)の他の例を示す正面図である。 (実施例1)二軸延伸ブロー成形法により、高さ210
mm、外径66mm、満注内容量528cc、表面積が
388cmで表面に凹部2(凹部の表面積は、合計で
157cm)を有するポリエチレンテレフタレート
(PET)から成る比重1.37のボトル1を製造し、
内部を窒素置換後密封した。図1に見られるように上記
ボトル1の外表面に、ボトル底部から上部170mmの位
置までシュリンクラベル3を装着(ボトル表面積の約8
0%)した後、熱風により収縮させることによりラベル
付きボトルを得た。
【0026】ボトル1に装着したシュリンクラベル3
は、図2において、厚さ20μmで比重0.9のポリプ
ロピレン(PP)からなる表面保護層11/厚さ3μm
で比重0.9の酸変性ポリプロピレンからなる接着性樹
脂層12/厚さ20μmで比重1.19のエチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)からなるガスバ
リヤー性樹脂層13/厚さ3μmで比重0.9の酸変性
ポリプロピレンからなる接着性樹脂層14/厚さ20μ
mでPPに酸素吸収剤を添加した比重0.9の樹脂組成
物からなる酸素吸収性樹脂層15からなる多層構造を有
するものである。このラベルは、全体としての比重が
0.987であり、使用済みのボトルをリサイクルする
際に、ボトルからラベルを剥離し、水又はアルカリ水洗
浄液により比重選別することが可能である。
【0027】(実施例2)この例では、図2において、
厚さ15μmで比重1.09のポリスチレンからなる表
面保護層11/厚さ3μmで比重0.9の酸変性ポリプ
ロピレンからなる接着性樹脂層12/厚さ15μmで比
重1.19のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
(EVOH)からなるガスバリヤー性樹脂層13/厚さ
3μmで比重0.9の酸変性ポリプロピレンからなる接
着性樹脂層14/厚さ40μmでPPに酸素吸収剤を添
加した比重0.9の樹脂組成物からなる酸素吸収性樹脂
層15からなる多層構造を有するシュリンクラベル3を
使用した以外は、実施例1と同様にしてラベル付きボト
ル1を得た。このラベルは、全体としての比重が0.9
87であり、使用済みのボトルをリサイクルする際に、
ボトルからラベルを剥離し、水又はアルカリ水洗浄液に
より比重選別することが可能である。
【0028】(実施例3)PETボトル1の表面にシュ
リンクラベル3を装着する際に、図3に示すようにボト
ル1の表面の上端部及び下端部に対応する位置に、ポリ
ブタジエン及びカルボン酸成分からなる接着剤をリング
状に塗布することによって、ボトル1とラベル3の間に
接着剤層4、4を介在させた以外は、実施例1と同様に
してラベル付きボトル1を得た。
【0029】(比較例1)ラベル3を装着しない以外
は、実施例1と同様にしてボトル1を得た。
【0030】(比較例2)実施例1において、ラベル3
の酸素吸収性樹脂層15に代えてPPを使用した以外
は、実施例1と同様にしてラベル付きボトル1を得た。
【0031】(酸素透過性試験)上記各例で得られたボ
トルをそれぞれ窒素置換後密封し、23℃、50%RH
の条件で2週間保管後、ボトル内の酸素濃度を測定し
て、ボトル内へ透過してきた酸素の量を求めた。結果を
表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】上記表1によれば、本発明の実施例1〜3
で得られたボトルは、いずれもボトル内への酸素の透過
量は極めて少ないものであった。これに対して、ラベル
を装着していない比較例1のボトルや、酸素吸収性樹脂
層を有さないラベルを装着した比較例2のボトルでは、
ボトル内への酸素の透過量は多いものであった。
【0034】
【発明の効果】本発明では、表面に凹部を有するラベル
装着プラスチック容器において、容器表面の凹部とラベ
ルの間に巻き込まれた空気による内容物の変質を低コス
トで、効率良く防止することができる。また、使用済み
のプラスチック容器からラベルを簡単に剥離して、リサ
イクルすることができるので、実用的な価値が極めて高
いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラスチック容器の1例を示す図であ
る。
【図2】本発明のプラスチック容器に装着するラベルの
1例を示す模式断面図である。
【図3】本発明のプラスチック容器の他の例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 ボトル 2 凹部 3 ラベル 4 接着剤層 11 表面保護層 12、14 接着性樹脂層 13 ガスバリヤー性樹脂層 15 酸素吸収性樹脂層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 3/10 G09F 3/10 A J

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に凹部を有するプラスチック容器に
    おいて、少なくとも容器表面の該凹部全体を覆うよう
    に、ガスバリヤー性樹脂層とその内側に設けた酸素吸収
    性樹脂層を有するラベルを装着したことを特徴とするプ
    ラスチック容器。
  2. 【請求項2】 酸素吸収性樹脂層が酸素吸収剤を含有す
    る熱可塑性樹脂により構成されたものであることを特徴
    とする請求項1に記載のプラスチック容器。
  3. 【請求項3】 酸素吸収性樹脂層が酸素吸収能を有する
    樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載のプラス
    チック容器。
  4. 【請求項4】 ラベルが、酸素吸収性樹脂層、ガスバリ
    ヤー性樹脂層及び表面保護層を有する多層構造体である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプラ
    スチック容器。
  5. 【請求項5】 ラベルが、ヒートシール性を有する酸素
    吸収性樹脂層、ガスバリヤー性樹脂層及びヒートシール
    性を有する表面保護層を有するシュリンクラベルである
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプラ
    スチック容器。
  6. 【請求項6】 ラベルと容器表面の間に接着剤層を介在
    させたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    のプラスチック容器。
  7. 【請求項7】 ラベルと接着剤との接着強度が、容器表
    面と接着剤との接着強度よりも大きいことを特徴とする
    請求項6に記載のプラスチック容器。
  8. 【請求項8】 ラベルが易剥離手段を設けたものである
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のプラ
    スチック容器。
  9. 【請求項9】 ラベル全体の比重が1未満であることを
    特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のプラスチッ
    ク容器。
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