JP2006082857A - 合成樹脂製容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 口部と前記口部の下端に設けられたサポートリングと前記サポートリングに続く肩部と胴部及び底部とを備え、熱可塑性樹脂層と酸素を遮断する酸素ガスバリア性樹脂層とを積層する多層構造からなる合成樹脂製容器本体と、前記容器本体の底部壁面を外部から覆う遮光性を有する被覆材と、前記容器本体の口部下端から底部まで連続して表面を被覆する筒状に形成された遮光性を有するシュリンクラベルとから構成され、かつ、遮光性を有するキャップが、前記容器本体の口部に装着されており、容器全体に遮光性および酸素ガスバリア性を付与するように構成されている。
【選択図】 図1
Description
中でも、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」という)樹脂に代表される芳香族ポリエステルからなるプラスチック製ボトルは、軽量で、機械的強度、耐熱性、ガス遮断性、耐薬品性、保香性、衛生性等に優れるため、広範に使用されている。
このようなプラスチック製ボトルは、通常、無色透明であり、金属容器やガラス容器と比べて紫外光線や可視光線を透過しやすく、乳飲料等を充填するような場合、光線による内容物の変質を防止するために遮光性を必要とする。
また、このようなプラスチック製ボトルにおいて、特に光線に敏感な発泡酒やビ−ルが内容物であるような場合は、いわゆる「日光臭」を発生しやすく、その他、酸素の影響により品質の変化を受けやすく、更に同じく特に光線に敏感な乳性飲料や医薬部外品ドリンク等が内容物であるような場合でも、光線と酸素の影響により品質の変化を受けやすいため、優れた酸素ガスバリヤー性を有するボトルであることが必要となるが、両機能を十分に有するボトルが無く実用化に至っていなかったのが実情である。
シュリンクの包装方法としては、例えば、円筒状のシュリンクフィルムに少し余裕を持たせて一次包装した後、熱風、スチーム等によって当該シュリンクフィルムをボトルの外周面に熱収縮させる方法が知られている。
前記のシュリンクフィルム付きボトルは、シュリンクフィルムとボトルとを接着剤等により直接接着していないため、シュリンクフィルムとボトルとを完全に分別することができるものである。
このため、「第二種指定PETボトルの自主設計ガイドライン」の要求事項の一つである、「ラベルは物理的に剥離でき、再生処理時に接着剤がボトルに残らないこと」という基準を満たすため、リサイクル適性の観点からも今後益々需要の拡大が期待される。
また、プラスチック容器に遮光性を付与するために、従来では容器自体を着色するやり方が一般的に用いられた時期もあった。
また、上記課題である遮光性という課題を解決するために、着色のシュリンクラベルを用いることによって、遮光性の機能を付加したシュリンクラベルで容器全体を包装することも行われている。
例えば、シュリンクラベルの構成が、熱収縮性合成樹脂フィルムの印刷層の上に、全面ベタ刷りの白色インキ層と全面ベタ刷りの金色インキ層を順次重ねた構成とすることで、シュリンクラベルに遮光性を付与する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、着色された飲料用ボトルを使用後にリサイクルする場合、再生ポリエステル樹脂が着色により不透明となり再生ポリエステル樹脂の用途が限定されてしまい、PETボトル等のリサイクルを円滑に行うことが困難になるという問題がある。
更に、本発明の合成樹脂製容器は、プラスチック製ボトルに異樹脂等を混合せずにPET単体で成形し、ボトル回収の際、容器回収の際、熱アルカリ洗浄により容易にプラスチック製ボトルからインキを剥離可能であるため、再生PET樹脂の用途が広範となる点から容器リサイクルに貢献することができるという利点を有する。
10は、プラスチックで形成された有底円筒状容器(以下「ボトル」ともいう。)本体であり、口部1と前記口部1の下端に設けられたサポートリング5と前記サポートリング5に続く肩部2と胴部3及び底部4とを備えている。
また、ボトル10は、熱可塑性樹脂層11と酸素を遮断する酸素ガスバリア性樹脂層12とを積層する多層構造からなる。すなわち、2層の熱可塑性樹脂層11とそれらの間に挟まれた1層の酸素ガスバリア性樹脂層12からなる。
なお、上記の多層構造に限定されることなく、3層の熱可塑性樹脂層11と2層の酸素ガスバリア性樹脂層12からなる5層構造とすることができる。
20は、ボトル10の口部2をねじ締め部6で螺着し、外部からの光線を遮断するために用いられる遮光性を有するキャップである。
30は、ボトル10の底部壁面を外部から覆う遮光性を有する被覆材である。
図1に示すように、被覆材30は、ボトル10の底部壁面を外側から覆う遮光性を有する略円板状の被覆板であるが、これに限定されず、例えば、ボトル10の底部4壁面に遮光性インキ組成物を塗布乾燥することにより形成してもよく、また、遮光性フィルムを使用してシュリンクラベル40の下部とを重ね合せてその重ね合わせ部で貼着してもよい。
40は、容器本体10の口部1下端Xから底部の位置Yまで連続して表面を被覆する筒状に形成された遮光性を有するシュリンクラベルである。
図1に示すように、本発明に係る合成樹脂製容器100は、多層構造からなるボトル本体10と、前記ボトル10の口部1に装着されるキャップ20と、前記ボトル10の底部4を覆う被覆部材30と、前記被覆部材30を保持した状態で前記ボトル10の口部下端から底部まで連続して表面を被覆するシュリンクラベル40とから構成されるものである。
このことによって、前記の合成樹脂製容器100全体の光透過率が、波長220〜400nmの紫外線と、波長400〜600nmの可視光線の領域にわたって、10%以下である遮光性を有することができるものである。
更に、前記の合成樹脂製容器100全体の酸素透過率が、0.003cc/pkg・day・atm以下である酸素ガスバリア性を有することができるものである。
図2に示すように、本発明において、ボトル10の口部に装着されるキャップ本体20は、円板状の頂板21と、その周縁から垂下したキャップ側壁部22とを有する。
更に、前記のキャップ本体20は、容器が未開封のものであるか開封後のものであるかを確認するための機能を有するピルファープルーフキャップであることが好ましく、ピルファ−プル−フ性機能を発揮させる機構としては、具体的に、例えば、前記のキャップ側壁部21にブリッジを介して連結された環状ピルファープルーフ裾壁23と、前記のピルファープルーフ裾壁23の内周壁面に、内方に延びる複数の可撓性を有するフラップ24が形成されて構成されている。
また、前記容器本体の口部1には、前記のキャップと螺子締めするための螺子部7を有するもので、更に、前記の螺子部の下方に、前記のピルファープルーフ裾壁23を係止するための膨出部を備えている。
本発明に係る合成樹脂製容器100は、前記のキャップ本体20をボトル10に装着した状態で、口部下端X、即ち、ピルファープルーフ裾壁23の上端部から遮光性を有するシュリンクラベル40で表面を被覆することにより、キャップを開栓後、再び閉栓して使用する場合でも、口部から外部の光線を完全に遮断できるという利点を有する。
図4に示すように、本発明に係る合成樹脂製容器本体の底部は、複数の突起状の脚部を有する「ペタロイド状4A」、環状の脚部の内側の底部がいわゆる上げ底状になっている「上底形状4B」、または丸底形状4Cの底部に脚部51を有するベースカップ50を装着させた「ベースカップ付き丸底」等により容器本体に自立安定性を持たせている。
上記のポリエステル樹脂としては、具体的に、飽和ジカルボン酸と飽和二価アルコールとからなる熱可塑性樹脂が使用できる。飽和ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−1,4−又は2,6−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4´−ジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸類、ジフェノキシエタンジエタンジカルボン酸類等の芳香族ジカルボン酸類、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、デカン−1.10−ジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸等を使用することができる。また飽和二価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ドデカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール類、シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、2,2−ビス(4´−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、その他の芳香族ジオール類等を使用することができる。好ましいポリエステルは、テレフタル酸とエチレングリコールとからなるポリエチレンテレフタレートである。
具体的には、B010(三井ペット樹脂(株)製共重合ポリエステル樹脂)、MXナイロン(三菱ガス化学(株)製ポリアミド樹脂)、XYDAR(ダートコ製)、VECTRA(セラニーズポリプラスチック製)、エコノール(住友化学製)、ロッドラン(ユニチカ製)、EPE(三菱化成製)、X7G(イーストマン製)、ULTRAX(BASF製)等がある。
またガスバリア性と水分バリア性の両方に優れたものとしては、テレフタル酸、エチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールからなるポリエチレンコポリマー(PETG)と、エチレンビニルアルコール共重合体とのブレンドポリマーや、上記PETGとポリビニルアルコールとのブレンドポリマー等を使用することができる。
中でも、ナイロンMXD−6は、遷移金属化合物を触媒量添加して使用することにより、酸素を遮断し、かつ酸素を捕捉することができるので、ボトル容器内の酸素を実質的にゼロにできるので内容物の酸化防止性に優れる点で好ましい。
上記の遷移金属は、通常、炭酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、第三リン酸塩、第二リン酸塩、有機酸塩、ハロゲン化物等と組み合わせて使用され、中でも、2−エチルへキサン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ステアリン酸コバルト等のような遷移金属塩を使用することが好ましい。
当該金属塩の添加量としては、当該樹脂組成物に対して0.001%〜1%程度で使用することが好ましい。
上記の紫外線吸収剤としては、例えば、2,2−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2,2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル−5−クロロベンゾトリアゾール、2,2−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−ヒドロキシ−4−メチルベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のヒドロキシベンゾエート系紫外線吸収剤、さらには、酸化チタン等の無機微粒子が例示できる。なお、これらの紫外線吸収剤は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせてもよい。中でも、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。これらの紫外線吸収剤の添加量としては、0.01〜0.2重量%の範囲で好適に使用でき、0.1重量%程度が好ましいものである。
上記の範囲とすることにより変色(褐色透明色)することなく、機械的強度を低下させることなく、波長220〜400nmの紫外線領域における光線の吸収性を向上させることができる。
前記のキャップ本体20は、具体的には、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体(ABS樹脂)、ポリアセタ−ル系樹脂、その他等の耐熱性等に富む樹脂を使用し、射出成形法等を利用して製造することができる。
上記において、前述のピルファ−プル−プ性機能を有する環状体を設けたキャップ等も、上記と同様に、上記のような樹脂を使用し、その形状に合致した成形金型等を使用し、射出成形法等を利用して製造することができる。
また、上記のキャップ20には、酸素ガスバリア性を付与するために、アルミニウム等の金属製、あるいは上記の耐熱性等に富む樹脂層の内面側に酸素ガスバリア性樹脂層を設けた構造からなるプラスティック製キャップを使用することができる。中でも、リサイクルの面から、前記のプラスティック製キャップを使用することが好ましい。
プラスチックキャップの仕様としては、酸素ガス吸収性樹脂層をインシェルモ−ルドによりキャップ内面側に形成する1ピ−ス仕様のものでも良く、あるいは、同機能を有するシ−ト、いわゆるライナ−を内面側に貼り合わせる2ピ−ス仕様のものでも良い。
上記の酸素ガスバリア性を付与したプラスチック製キャップの仕様としては、酸素ガス吸収性樹脂等をインシェルモールドによる射出成形によりキャップシェルの頂部内面側に酸素ガス吸収性樹脂層として設けて、容器の密封性を確保するいわゆるインナーリングがキャップシェルと一体成形されている1ピ−ス仕様のもの、あるいは、基材シ−トに酸素ガスバリア性樹脂層及び酸素ガス吸収性樹脂層が積層された積層シ−トが、キャップシェルの頂部内面側に貼着され、シ−ル面として容器口部に直接接触する2ピ−ス仕様のものであっても良い。
また、前記の酸素ガスバリア性樹脂層を構成する樹脂としては、前記のボトル本体の酸素バリア性樹脂層を構成する樹脂と同様のもの、及びキャップ本体を構成する樹脂と同様のものを使用することができる。更に、酸素を捕捉する機能を付与するために、前記のボトル本体に使用した遷移金属を添加した樹脂組成物と同様のもの、及び従来公知の任意の酸素吸収剤を使用することができる。
上記に説明した酸素を遮断しかつ酸素を捕捉する機能を有するキャップを使用することにより、容器内の内容物の酸化防止性を向上することができる点で好ましい。
遮光性キャップは、上記の樹脂に光反射性顔料や、光吸収性顔料を単独でまたは混合して添加して製造することができる。
前記の光反射性顔料は、具体的に、チタンホワイト、アルミニウム粉、マイカ粉、硫化亜鉛、亜鉛華等の白色顔料が好ましく、中でもルチル型のチタンホワイトを用いるのが好ましい。また、その添加量としては、上記樹脂100重量部に対して、2〜5重量部程度が、充分な光の散乱効果が得られるので好ましい。
前記の光吸収性顔料としては、カーボンブラック、セラミックブラック、ボーンブラック等の有色顔料が好ましく、中でも黒色顔料であるカーボンブラックを用いるのが好ましい。また、その添加量は、上記樹脂100重量部に対して、光吸収性顔料を0.0005〜0.015重量部添加することが、充分な光吸収効果が得られるので好ましい。
図3(a)に示すように、前記の遮光性樹脂板30Aは、単体プラスチック板または積層プラスチック板または合成紙を含む積層プラスチック板からなり、容器本体10の底部と略同形状に型抜き等でカットして得られる。
なお、前記の合成紙は、多数の微細空孔を有する延伸樹脂フィルムよりなるものであり、例えば、具体的に、ユポ、サンポピエ(いずれも商品名)等が挙げられ、空孔率が10〜50%、密度が0.600〜1.20g/cm3 、白色度が80〜100%のものを用いることがより好ましい。
前記の合成紙を使用することによって、基材自体に光隠蔽性があるため、紫外線や可視光線等を遮断する機能を向上できるという利点を有する。
前記の遮光性樹脂板30Aは、少なくとも、光反射性の白色からなる表面層を有することが好ましいが、光反射性の白色からなる外表面側の層と光吸収性の黒色からなる裏面層(容器本体側)とを組み合わせると更に良い。
光反射性と光吸収性を有する層との積層体からなる平板を用いた場合は、外部からの光線の透過を光反射性の外表面側の層で防止可能であり、更に、日光による発熱による容器内の温度上昇を防止可能であり、また、外表面側の層から洩れた光線を裏面層で吸収可能であるため、光反射性の層と光吸収性の層の内、いずれかの単層からなる平板の場合と比べて優れた遮光性が得られるという利点を有する。
前記の被覆部材30の厚みは、機械的強度、合成樹脂製容器に嵌合するためのハンドリングの面から、0.2mm〜1mm程度が好ましく 、0.5mm〜0.7mm程度がより好ましく用いられる。
その他、遮光性樹脂板30Aを構成する外表面側の層は、白色顔料を混練して製膜した合成樹脂シ−ト層を使用してもよい。
上記の白色顔料としてはアルミナ、チタニア(チタン白)、マイカ、酸化鉛(鉛白)、酸化亜鉛(亜鉛華)、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、珪酸ソーダ、クレイ、タルク等を使用することができる。
支持体としての樹脂は、ポリエチレン樹脂、エチレン・αオレフィン共重合体樹脂、ポリプロピレン樹脂、プロピレン・αオレフィン共重合体樹脂、ポリブテン−1樹脂、ポリオレフィンエラストマー等のポリオレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂等を使用することができる。
上記の白色顔料の添加量は、上記支持体としての樹脂100重量部に対して、2重量部〜5重量部程度が光散乱性、白色度の点から好ましい。
前記の黒色顔料としては、カーボンブラックの他、黒鉛、アニリンブラック、シアニンブラック、アセチレンブラック等の黒色顔料を使用できる。
支持体としての樹脂は、前記の白色顔料の支持体としての樹脂を使用することができ、白色顔料の支持体と同じ材質からなる樹脂を使用することが、共押出しして製膜する場合、層間密着性に優れるので好ましい。
上記の黒色顔料の添加量は、上記支持体としての樹脂100重量部に対して、0.009重量部〜0.012重量部程度が、外表面側の層20Aの白色度が低下することなく、必要な光吸収能を有するので好ましい。
このことによって、前記の遮光性樹脂板30Aが、脱落することなく、位置ずれを防止することが可能であり、容器の底部の凹部9に密着した状態で嵌合され、しかる後、前記のシュリンクラベル40で被覆することで保持されるという利点を有する。
凹部9の深さとしては、遮光性樹脂板30Aの厚み以下であれば、容器本体の底部を外部の光線から完全に遮断できるので好ましく、具体的に0.1mm〜1mm程度が生産性の点から好ましく、0.4mm〜0.5mm程度がより好ましい。
当該遮光性インキ樹脂組成物層の厚みは、各々1μm〜8μm位が好ましい。
そして、上記遮光性インキの形成方法としては、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等の印刷技術を用いることができ、通常、グラビア印刷を使用することができる。
具体的には、本発明においては、ラミネ−ト用接着剤層等を介して積層するドライラミネ−ト積層方式、あるいは、アンカ−コ−ト剤層、溶融押出樹脂層等を介して積層する溶融押出積層方式等を用いて遮光性樹脂板30Aを製造することができ、中でも、共押出ダイから共押出して溶融押出積層することが生産性に優れるので好ましい。
図3(b)に示すように、遮光性樹脂フィルム30Bは、遮光性を有する基材フィルムからなり、前記シュリンクラベルの下部と重ね合せる部分に、少なくともヒートシール性材質からなる層、または粘着層を形成していることが必要である。そして、当該遮光性樹脂フィルム30Bの形状としては、ボトル本体10の底部と略同形状に型抜き等でカットして得られる。
上記の遮光性樹脂フィルム30Bを構成する支持体としても基材フィルムは、フィルム強度、耐熱性、および印刷適性を有すれば特に限定されず、未延伸、一軸、若しくは、二軸に延伸した単体プラスチックフィルムまたは積層プラスチックフィルムまたは合成紙を含む積層プラスチックフィルムを使用することができ、具体的に、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、6ナイロンフィルム、6,6ナイロンフィルム等のポリアミドフィルム、低密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、低密度直鎖状ポリエチレンフィルム等のポリエチレンフィルム、環状ポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体等の樹脂から製膜されたポリオレフィン系フィルム、塩素化ポリエチレン,塩素化ポリプロピレンなどの樹脂から製膜された変性ポリオレフィンフィルム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の樹脂から製膜されたフィルム、アクリル系樹脂フィルム等が使用でき、更に、これらのフィルムをラミネートして2層以上の積層フィルムとして使用してもよい。
上記の基材フィルムの厚さとしては、5〜100μm程度が好ましく、10〜70μm程度がより好ましい。
この中でも、特に耐熱性に優れた延伸ポリプロピレンフィルム(以下「OPPフィルム」ともいう。)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下「PETフィルム」ともいう。)が、好ましく使用できる。
また、前記の合成紙は、多数の微細空孔を有する延伸樹脂フィルムよりなるものであり、空孔率が10〜50%、密度が0.600g/cm3〜1.20g/cm3 、白色度が80〜100%のものを用いることがより好ましい。そして、その合成紙層の厚さは、60〜150μmの範囲にあると、機械的強度があり、折り曲げやすいため好ましい。前記の合成紙として、具体的には、ユポ、サンポピエ(いずれも商品名)等が挙げられる。
前記の合成紙を使用することによって、基材自体に光隠蔽性があるため、紫外線や可視光線等を遮断する機能を向上できるという利点を有する。
また、上記の基材フィルムの上に遮光性インキを形成してもよく、金属の薄膜層を形成してもよい。前記の遮光性インキの材料、形成方法、金属の種類、金属薄膜の形成方法としては、前記のシュリンクラベル40を構成する遮光層と同様の材料、形成方法を使用することができる。
中でも、遮光性樹脂フィルム30Bの遮光性を付与する層は、そのまま容器100の外観として現出されるので、シュリンクラベル40を構成する遮光層と同じ材質であることが、本発明に係る容器100の外観、意匠性に優れるので好ましい。
上記の白色顔料の添加量は、上記支持体としての樹脂100重量部に対して、2重量部〜5重量部程度が光散乱性、白色度の点から好ましい。
また、前記の黒色顔料としては、カーボンブラックの他、黒鉛、アニリンブラック、シアニンブラック、アセチレンブラック等の黒色顔料を使用できる。
上記の黒色顔料の添加量は、上記支持体としての樹脂100重量部に対して、0.009重量部〜0.012重量部程度が必要な光吸収能を有するので好ましい。
更に、前記の支持体には、必要に応じて、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤等の各種添加剤を添加してもよい。
また、前記の支持体の表面には、印刷性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理などの慣用の表面処理を施してもよい。
前記のヒートシール性の材質を有する樹脂としては、例えば、ポリエチレン、エチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブテン、ポエイソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−メタクリル酸共重合体、あるいはエチレン−アクリル酸共重合体等のエチレンと不飽和カルボン酸との共重合体、あるいはそれらを変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、その他等を使用することができる。
前記の熱可塑性樹脂膜を基材フィルムの片面に形成する方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、リップコート法、ナイフコート法等を用いることができる。
そして、シュリンクラベル40との重ね合せる領域に少なくとも形成することができる。前記の形成部分は、ベタ状、あるいはパターン状に形成してもよい。
前記のホットメルト型接着剤は、塗布時に高温にして溶融させる必要があり、高粘度であり、前記のディレードタック接着剤は、高分子材料、粘着付与剤、固体可塑剤よりなり、一般に塗布時に高温にする必要はなく、低粘度である。
被覆部材30を構成する基材フィルムの片面に粘着材が形成されるように塗布しておき、ホットメルト型樹脂の場合、120℃〜130℃程度に加熱し、ディレードタック接着剤の場合、60℃〜70℃程度に加熱すると粘着性を生じ、この粘着性が冷却後も1日〜数年間持続するものである。更に、上記の粘着層の材質は、アルカリ水溶液に接触すると溶解する性質のものを使用すると、リサイクル性に優れるという利点を有する。
更に、上記の樹脂は、アルカリ可溶性の樹脂であり、アルカリ処理によって容易に剥がすこともできので、リサイクル性にも優れるものである。
中でも、融点が50〜100℃程度のものを使用すると、粘着材の活性化の効率に優れると共に、被覆材30の保管、運搬する際、特別な温度管理が不要であるので好ましい。
また、必要に応じて分散剤や消泡剤、増粘剤等を使用することもできる。
そして、シュリンクラベル40との重ね合せる領域に少なくとも形成することができる。前記の形成部分は、ベタ状、あるいはパターン状に形成してもよい。
また、ヒートシール性層を形成した遮光性樹脂フィルム30Bの場合、上記で得られたシュリンクラベル40付き容器の底部でシュリンクラベル40の下部と密着させた状態で、外側より熱圧着することにより貼着することができる。前記の熱圧着する方法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の方法が利用できる。
図3(c)に示すように、遮光性インキ組成物層30Cは、ボトル10の底部4に遮光性を付与するために底部の壁面に遮光性インキ組成物を塗布乾燥することにより形成したものである。
上記の遮光性インキ組成物層30Cは、遮光性、印刷適性を有し、ボトル本体10のリサイクル処理工程で、容易に剥離可能であれば、特に限定されない。
上記の顔料を使用することによって、ボトル10の底部4が波長220〜600nmの領域の光線を遮断することができるという利点を有する。
上記のインキを使用することによって、ボトルの底部に塗布されたコーティング膜は、80℃〜90℃に加熱された1%〜3%のアルカリ溶液に浸漬すると、ボトルから容易に剥離可能であり、簡単に無色透明のボトルを得ることができ、このボトルを再生樹脂として利用できるという利点を有する。
更に、前記の遮光性インキ組成物には、必要に応じて、体質顔料、ワックス、可塑剤等の各種添加剤を添加してもよい。
上記の体質顔料としては、シリカ、アルミナ、タルク、カオリン、ホワイトカーボン等を使用できる。また、上記のワックスとしては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等を使用できる。
上記の遮光性インキ組成物30Cを形成する方法としては、特に限定されず、例えば、ディッピング方法あるいはスプレー方法等の塗装手段により、ボトル10の底部4の所定領域に液状の遮光性インキ組成物30を塗布し、しかる後、自然乾燥、所定の硬化温度で加熱、あるいは紫外線照射により硬化して乾燥膜厚、0.1μm〜15μm程度に形成することができ、5μm〜10μm程度がより好ましい。
上記のディッピング方法は、前記プリフォームの状態のボトル10に、遮光性インキ組成物の塗料液中へその底部4のみを漬け込む方法であり、前記の方法によれば、簡易で塗工抜けを防止可能である点で好ましい。
スプレー法によれば、均一な厚さの遮光性インキ組成物層が得られる点で好ましい。
シュリンクラベルに付与する遮光性としては、波長220〜400nmの紫外線と、波長400〜600nmの可視光線の領域にわたって10%以下であることが必要である。
遮光性の機能を付加したシュリンクラベルは、具体的に、黒色系、褐色系、または橙系の有色顔料や染料で着色したシュリンクラベル、アルミニウムに代表される金属の薄膜層を形成したシュリンクラベル、シュリンクフィルムの全面にベタ刷りの白色インキ層とアルミペーストを含有する白色インキを重ね刷りしたシュリンクラベル、シュリンクフィルムの全面にベタ刷りの白色インキ層と金色インキを重ね刷りしたシュリンクラベル、シュリンクフィルムの全面にベタ刷りの白色インキ層と黒色インキを重ね刷りしたシュリンクラベル等を使用することができる。
中でも、シュリンクフィルムの全面にベタ刷りの白色インキ層とアルミペーストを含有する白色インキを重ね刷りしたシュリンクラベルを使用することが、遮光性以外に外観の色が黒ずんで見えず、白色隠蔽性に優れ、意匠性の点からも好ましい。
上記の遮光性インキとしては、顔料としてアルミペーストを含有するものを使用することが、可視光線および紫外線領域での遮光性に優れ、かつ、白色隠蔽性に優れるので好ましい。上記のアルミペーストの含有量としては、白色インキ全体の10重量%以下であることが必要な遮光性を付与するために好ましく、1重量%〜5重量%であることがより好ましい。
また、上記のアルミペーストを含有する白色インキを更に白色隠蔽性を向上させるために使用する白色インキは、コンクタイプの白インキを使用することが好ましく、耐熱性を有するグラビアインキであることがより好ましい。
また、上記のインキ層の厚みは、各々1μm〜8μm位が好ましい。
そして、上記インキの形成方法としては、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等の印刷技術を用いることができ、通常、グラビア印刷を使用することができる。
なお、本発明において、上記のインキを形成する場合、通常、シュリンクフィルムで筒状体を製造するため、シュリンクフィルムの両端部に設けない方が好ましい。
そして、その金属としては、具体的に、例えば、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銀(Ag)、銅(Cu)、スズ(Sn)等の金属を使用することができ、中でもアルミニウム(Al)を使用することが好ましい。金属の薄膜層としては、金属の薄膜の1層だけではなく、2層あるいはそれ以上を積層した積層体の状態でもよく、また、使用する金属としては、1種または2種以上の混合物で使用し、異種の材質で混合した金属の薄膜を構成することもできる。本発明においては、上記の金属の薄膜層の厚みとしては、使用する金属によって異なるが、50〜1000Å位が好ましく、100〜1000Å位の厚さに形成したものがより好ましい。
次に、金属の薄膜層を形成する方法について説明すると、基材であるシュリンクフィルムの上に、金属の薄膜層を形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を挙げることができる。本発明においては、主に、真空蒸着法を用い、一部、プラズマ化学気相成長法も用いることができる。
また、前記のシュリンクフィルムとしては、1軸方向、あるいは、2軸方向に延伸した延伸フィルムのいずれのものでも使用することができる。そして、例えばテンター方式等を用いて前記のシュリンクフィルムの流れに対して直角方向に1軸延伸して、その直角方向(流れ方向)の熱収縮率が、70℃〜90℃の温水において10秒間で最大40%となるように調整して製造したシュリンクフィルムを使用できる。ここで、熱収縮率とは、(加熱前の寸法−加熱後の寸法)/(加熱前の寸法)×100という意味を持つ値である。
なお、シュリンクフィルムの厚みは、特に限定されないが、耐熱性、剛性、機械適性、外観等を損なわない範囲で適宜選択され、5μm〜90μm程度が好ましく、10μm〜70μm位がより好ましい。
また、シュリンクフィルムの表面には、印刷性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理などの慣用の表面処理を施してもよい。
なお、筒状体からなる遮光性シュリンクラベル40には、縦方向に1本若しくは複数のミシン目を形成することができる。当該ミシン目の形成方法としては、例えば、周囲に切断部と非切断部とが繰り返し形成された円板状の刃物を押し当てる方法等により施すことができる。また、当該ミシン目はシュリンクフィルム断裁工程、筒貼り工程、シュリンクラベル断裁工程のうち、適宜の段階で施すことができる。
例えば、前記の筒状体の遮光性シュリンクラベル40を自動ラベル装着装置に供給し、必要な長さに切断した後、口部1から内容物を充填後に遮光性キャップ20で螺着した容器本体10の外表面に嵌着し、次いで、前記の容器本体10を、図示しないが、シュリンクトンネル等に通して、所定温度(例えば、80〜200℃程度)の熱風や、水蒸気及び水蒸気が結露した湯気により加熱するスチームや、赤外線等の輻射熱を作用させて遮光性シュリンクラベル40を周方向に高収縮させて、容器本体10の口部下端Xから底部の位置Yまで遮光性シュリンクラベル40で被覆することができる。
(予備成形体の製造)
ポリエチレンテレフタレート樹脂(遠東紡(株)製 Shinpet5015W)を用いて熱可塑性樹脂を調整した。
また、ナイロンMXD6(三菱ガス化学(株)製、MXナイロン6007)100重量部に対して、ステアリン酸コバルトを4000ppmでドライ混合したものを用いて酸素ガスバリア性・捕捉性樹脂を調整した。
具体的には、図5に示すホットランナ−ノズル200と射出成形型300を用いた。前記のホットランナ−ノズル200は、二つの流路A、Bを有し、流路Aは、更に中央の直線状流路A1と、その外側に設けられた円筒状流路A2とに等しく分けられている。また流路Bは、上記の二つの流路A1、A2間に円筒状に設けられている。中央流路A1の上端部にはチャッキ弁201が設けられており、チャッキ弁201は、流路A1と流路Bとの樹脂圧の差により上下に移動自在であり、流路Bの樹脂圧が高い場合に流路Bが開放し得るようになっている。流路Bは、流路A1に開口し、流路A1は上方で合流してホットランナ−ノズル200を出て、射出成形型300のキャビティ301に連絡している。
そして、流路Aに熱可塑性樹脂を流し、流路Bに酸素捕捉性および酸素ガスバリア性樹脂を流し、射出成形型300のキャビティ301に射出して多層予備成形品を成形した。
なお、胴部3における酸素ガスバリア性樹脂層の厚さは、胴部の肉厚の5〜15%であった。
上記で得られた予備成形体を遮光性インキ組成物(大日精化工業株式会社製 ニューダイエコロSR−C)からなる塗布液中にその底部のみを漬け込むディッピング方法によって塗布し、厚み10μmの遮光性インキ組成物層30を形成した。
ポリプロピレン樹脂に対して、カーボンブラックを添加し射出成形して黒色の遮光性キャップを得た。(日本クラウンコルク製 品名;NCフラップ)
この遮光性キャップ20は、図2に示すように、キャップ側壁部21にブリッジを介して連結された環状ピルファープルーフ裾壁23と、前記のピルファープルーフ裾壁23の内周壁面に、内方に延びる複数の可撓性を有するウイング24が形成されて構成されている。
ホモポリプロピレン樹脂(三井化学製 品名;E111G)を製膜して、厚さが約0.7mmの光反射性の白色不透明板を製造し、この白色不透明板の裏面に墨インキ組成物を用いて黒ベタのグラビア印刷を施し、光吸収性の墨インキ樹脂組成物層(厚さ5μm)を形成し、上記のボトル本体10の底部と略同径状に打ち抜いた。
シュリンクフィルムとしては、厚さ60μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂製 品名;ヒシペット)を準備した。
次に、前記のシュリンクフィルムの上にNT−ハイラミック藍(大日精化株式会社製)を用いて、グラビア印刷法により絵柄印刷した。しかる後、当該絵柄印刷面に、更に、NT−ハイラミックコンク白(大日精化株式会社製)を用いて、全面ベタ刷りの2度重ね刷りでグラビア印刷を施し、更にその上にアルミペーストを1重量%含有する白色インキ(大日精化株式会社製、NT−ハイラミックコンク白)を用いて、全面ベタ刷りのグラビア印刷を施した。
その結果、層構成、ポリエチレンテレフタレートフィルム(60μm)/絵柄印刷層/白色インキ組成物層/アルミペースト含有白色インキ組成物層からなる遮光性シュリンクフィルムを得た。
しかる後、上記のようにして得られた遮光性シュリンクフィルムを、所望の大きさのラベル用シートに断裁後、内側が遮光性インキ樹脂層となるようにして両端部を重ね合わせ、当該重ね合わせ部を熱接着させて筒状体とした。
まず、上記で得られた多層樹脂ボトル10の内部を炭酸ガスによりガス置換させた後、ヘッドスペ−スに酸素が残留しないように内容物(ビール)を充填し、上記で得られた遮光性キャップ20を螺着して密栓した。
次に、上記で得られた筒状の遮光性シュリンクラベル40を自動ラベル装着装置に供給し、必要な長さに切断した。しかる後、上記で得られた多層樹脂ボトル10の上底4の凹部9に上記の被覆部材30の黒色印刷面側が重なるようにして嵌合すると共に、内容物(ビール)を充填し、上記で得られた遮光性キャップ20を螺着して密栓した状態で、このPETボトルの外表面に上記の筒状の遮光性シュリンクラベル40嵌着し、スチームヒータで90℃、10秒間加熱したシュリンクトンネルに通した。その結果、遮光性シュリンクラベル40を多層樹脂ボトル10の口部下端Xから前記の被覆部材30の一部が重なり合う位置Yまで遮光性シュリンクラベル40で被覆された。
この結果、PETボトル本体10に、異樹脂を混入せずに成形しても、合成樹脂製容器100全体として、可視光線、紫外光線を遮断する機能を有すると共に、酸素バリア性、酸素捕捉性を有し、容器内の酸素濃度を実質上ゼロにすることができ、内容物にいわゆる日光臭の発生がなく、変色せず、内容物の長期保存性に優れると共に、多層樹脂ボトル10とラベル等を完全分離でき、多層樹脂ボトル10の再生樹脂の用途が広範となるのでリサイクル性に優れるものであった。
上記で得られた合成樹脂製容器100の光透過率について、分光光度計を用いて測定したところ、波長220〜400nmの紫外線領域の光透過率が1%以下であり、波長400〜600nmの可視光線の領域の光透過率が8%以下であり、優れた遮光性を有することが確認された。
これは、温度23℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(M0CON)社製の測定機〔機種名、オクストラン(OXTRAN)〕にて測定した。
その結果、実施例に係る合成樹脂製容器100の酸素透過度は、0.002cc/pkg・atm・dayであり、酸素ガスの遮断性に優れるものであった。
容器内部のヘッドスペースの酸素濃度を測定した結果、試験開始直後の酸素濃度が、20ppbであったのに対し、7日後も20ppbを維持しており酸素バリア性及び酸素捕捉性能に優れるものであった。
2 肩部
3 胴部
4 底部
4A ペタロイド状
4B 上底形状
4C 丸底形状
5 サポートリング
6 螺子締め部
7 螺子部
8 ロッキングリング
9 凹部
10 多層合成樹脂容器(ボトル)
11 熱可塑性樹脂層
12 酸素ガスバリア性樹脂層
20 遮光性キャップ
21 頂部
22 キャップ側壁部
23 ピルファープルーフ裾壁
24 フラップ
30 遮光性を有する被覆材
30A 遮光性樹脂シート
30B 遮光性樹脂フィルム
30C 遮光性インキ組成物層
31 貼着部
40 遮光性シュリンクラベル
50 ベースカップ
51 脚部
100 本発明に係る合成樹脂製容器
200 ホットランナーノズル
201 チャッキ弁
300 射出成形型
301 キャビティ
A、B 流路
A1 直線状流路
A2 円筒状流路
Claims (6)
- 口部と前記口部の下端に設けられたサポートリングと前記サポートリングに続く肩部と胴部及び底部とを備え、熱可塑性樹脂層と酸素を遮断する酸素ガスバリア性樹脂層とを積層する多層構造からなる合成樹脂製容器本体と、
前記容器本体の底部壁面を外部から覆う遮光性を有する被覆材と、
前記容器本体の口部下端から底部まで連続して表面を被覆する筒状に形成された遮光性を有するシュリンクラベルとから構成され、
かつ、遮光性を有するキャップが、前記容器本体の口部に装着されており、
容器全体に遮光性および酸素ガスバリア性を付与することを特徴とする合成樹脂製容器。 - 前記の被覆材が、前記の合成樹脂製容器本体の底部に形成された凹部で嵌合して固定される遮光性樹脂板、または前記のシュリンクラベルの下部と接着層を介して貼着される遮光性樹脂フィルム、または前記の合成樹脂製容器本体の底部壁面に形成される遮光性インキ樹脂組成物からなる形成膜であることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製容器。
- 前記の合成樹脂製容器本体が、酸素ガスバリア性樹脂層を中間層に配置した3層構造の多層樹脂ボトルであって、外側からポリエチレンテレフタレート樹脂層と、酸素ガスバリア性樹脂層と、ポリエチレンテレフタレート樹脂層とを順次積層する層構成であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の合成樹脂製容器。
- 前記の合成樹脂製容器本体が、酸素ガスバリア性樹脂層を中間層に配置した5層構造の多層樹脂ボトルであって、外側からポリエチレンテレフタレート樹脂層と、酸素ガスバリア性樹脂層と、ポリエチレンテレフタレート樹脂層と、酸素ガスバリア性樹脂層と、ポリエチレンテレフタレート樹脂層とを順次積層する層構成であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の合成樹脂製容器。
- 前記の合成樹脂製容器本体が、酸素を遮断し、かつ酸素を捕捉する樹脂層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の合成樹脂製容器。
- 前記の合成樹脂製容器本体が、酸素を遮断し、かつ酸素を捕捉する機能を有するキャップを容器本体の口部に装着されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の合成樹脂製容器。
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