JP2002115105A - 乳房カップ及びそれを有する衣料 - Google Patents

乳房カップ及びそれを有する衣料

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JP2002115105A
JP2002115105A JP2000309688A JP2000309688A JP2002115105A JP 2002115105 A JP2002115105 A JP 2002115105A JP 2000309688 A JP2000309688 A JP 2000309688A JP 2000309688 A JP2000309688 A JP 2000309688A JP 2002115105 A JP2002115105 A JP 2002115105A
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JP
Japan
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breast cup
breast
polyurethane foam
elongation
cup
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JP2000309688A
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Junichi Toyosaki
純一 豊▲崎▼
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Wacoal Corp
Original Assignee
Wacoal Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 違和感やきつさ、硬さなどが改良された自然
なソフトな着け心地を有し、しかも、乳房の形に対する
造形性も兼ね備えた乳房カップならびにそれを用いた女
性用衣料を提供する。 【解決手段】 略椀状に成形された伸縮性の良好なポリ
ウレタン発泡体8の表側の面に前記ポリウレタン発泡体
8よりも伸びの小さい編物又は織物の1重の生地からな
る伸び抑制布9が乳房カップの上脇側部分2近傍から脇
側部分近傍ならびに下辺側部分近傍を経由して前中心側
部分近傍にわたって設けられており、伸び抑制布9は乳
房カップ中心側に相当する縁10は縫着されず、E−D
の縁、E−Aラインに沿った(E−AラインのうちE側
近傍とA側近傍の2カ所)縁部、乳房カップの刳り側に
相当する縁が乳房カップのそれぞれの縁近傍に沿って縫
製ライン11でポリウレタン発泡体8に縫着されている
乳房カップ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳房の形を整えも
しくは補整するためにブラジャー、ボディスーツ、水着
などの乳房カップを有する衣料に用いられる乳房カップ
ならびにそれを有する女性用衣料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、乳房カップを有する女性用衣
料、具体的には、例えばブラジヤー、ロングラインブラ
ジャー、ビスチエ、ボディスーツ、スリーインワン、ブ
ラテディ、ブラキャミソールあるいはブラスリップなど
の乳房カップを有するファンデーション類や水着などの
衣料は、着用者の乳房に当てがわれる膨らみのある乳房
カップを有しており、これらの乳房カップを有する衣料
は、女性用の被服として広く普及している。乳房カップ
は、不織布やポリウレタン発泡体などの素材が使用され
ており、乳房の形を美しく補整するための機能を持たせ
るために種々の提案がなされている。
【0003】そして、このうちポリウレタン発泡体を使
用した乳房カップは、ポリウレタン発泡体シートを略椀
状のくぼみを有する雌型と略椀状に膨らんだ凸部を有す
る雄型などの金型を用いて加熱、加圧成形などによっ
て、継ぎ目のない成形された乳房カップが容易に得られ
ることから、広く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来より乳
房カップ用に用いられているポリウレタン発泡体は乳房
の形を補整する機能に主眼が置かれており、従って、柔
らかいものではあるが、容易には伸びてしまわないよう
に適当な伸度のものを、すなわち、着用したときに目的
の乳房形状補整機能が十分発揮される程度の硬さの発泡
体が用いられてきており、例えば、乳房を前中心側に寄
せたりバストアップさせる場合などには、特に乳房カッ
プの脇側部分とか下辺側部分とかあるいはその両者の部
分を成形の際に金型で更に圧縮して成形し、それらの部
分の発泡体の密度を高めて腰を強めにするとか、更には
ポリウレタン発泡体の片面全面ないし両面全面に布を接
着し、ポリウレタン発泡体が容易に伸びず、型くずれし
ないようにして、若干硬めにしたものが用いられてい
る。
【0005】また、更には、場合により乳房カップの脇
辺側部分とか下辺側部分とかあるいはその両者の部分
に、略三日月状などの厚みの厚いパッドを更に設けた
り、より腰の強い素材を用いてバストアップをはかった
り、乳房の脇への流れを防止する提案もなされている。
【0006】しかし、近年、着用者の指向も変化してき
ており、従来はどちらかというと乳房の形を整え補整す
ることが第1であり、そのために多少の着用感の低下は
我慢すると言う傾向があったが、近年は、より着用感が
重視されるようになってきており、従って、造形性を保
ちながら、違和感、きつさ、つくりもの、硬さなどの感
じを与えることの少ない、自然なソフトな着け心地を有
する乳房カップを有する女性用衣料の要求が強くなって
きている。
【0007】従って、上述したような従来よく用いられ
てきたポリウレタン発泡体の乳房カップを有する衣料で
も、自然なソフトな着け心地、着用感の点でより改善が
求められるようになってきている。ましてや、厚みの厚
いパッドを設けることによって、無理に乳房を造形する
ものは、かなり着用感が低下するので、着用感が低下し
ても特にバストボリュームを重視するような要求の着用
者を除いて、一般的な着用者の要求指向からは外れてし
まう。
【0008】本発明は、ポリウレタン発泡体を用いた従
来の乳房カップの着用感をより一層改良するために、従
来、乳房カップに用いられてきているポリウレタン発泡
体よりも、より伸縮性の良好なソフトなポリウレタン発
泡体を用い、違和感やきつさ、硬さなどが改良された自
然なソフトな着け心地を有し、しかも、乳房の形に対す
る造形性も兼ね備えた乳房カップならびにそれを用いた
女性用衣料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するために、下記のような乳房カップならびにそれを
有する衣料を提供する。
【0010】(1) 略椀状に成形されたポリウレタン
発泡体の表側の面の一部に伸び抑制布を有する乳房カッ
プであって、前記乳房カップのポリウレタン発泡体は伸
縮性の良好なポリウレタン発泡体からなり、伸び抑制布
は、乳房カップの脇側部分近傍、下辺側部分近傍、前中
心側部分近傍のうちの、少なくとも脇側部分近傍、また
は、少なくとも下辺側部分近傍に配置されており、前記
伸び抑制布は、前記ポリウレタン発泡体よりも伸びの小
さい編物又は織物の1重の生地からなり、前記伸び抑制
布は、ポリウレタン発泡体に(a)ホットメルト接着剤
で多点状に又は網目状に接着されているか、又は、
(b)伸び抑制布の乳房カップ中心側に相当する縁は縫
着されず、伸び抑制布の乳房カップの刳り側に相当する
縁が乳房カップの刳り近傍に沿ってポリウレタン発泡体
に縫着されていることを特徴とする乳房カップ。
【0011】(2) 伸び抑制布が、(b)伸び抑制布
の乳房カップ中心側に相当する縁は縫着されず、伸び抑
制布の乳房カップの刳り側に相当する縁が乳房カップの
刳り近傍に沿ってポリウレタン発泡体に縫着されている
前記(1)項に記載の乳房カップ。
【0012】(3) 伸び抑制布が、ポリウレタン発泡
体の表側の面であって乳房カップの脇側部分近傍、下辺
側部分近傍、前中心側部分近傍のうちの、少なくとも乳
房カップの脇側部分近傍から下辺側部分近傍の乳房カッ
プの最下点近傍の部分に配置されている前記(1)項又
は(2)項のいずれかに記載の乳房カップ。
【0013】(4) 伸び抑制布が、ポリウレタン発泡
体の表側の面であって乳房カップの脇側部分近傍、下辺
側部分近傍、前中心側部分近傍のうちの、少なくとも脇
側部分近傍から下辺側部分近傍の部分に配置されている
前記(1)項又は(2)項のいずれかに記載の乳房カッ
プ。
【0014】(5) 伸び抑制布が、ポリウレタン発泡
体の表側の面であって乳房カップの脇側部分近傍、下辺
側部分近傍、前中心側部分近傍のうちの、少なくとも乳
房カップの脇側部分近傍から下辺側部分近傍を通り、前
中心側部分近傍の部分に配置されている前記(1)項又
は(2)項のいずれかに記載の乳房カップ。
【0015】(6) 乳房カップが上脇側部分を有する
乳房カップであり、伸び抑制布が、ポリウレタン発泡体
の表側の面であって、更に乳房カップの前記上脇側部分
近傍の少なくとも一部の部分にも配置されている前記
(1)項〜(5)項のいずれかに記載の乳房カップ。
【0016】(7) 乳房カップが上脇側部分を有する
乳房カップであり、伸び抑制布が、ポリウレタン発泡体
の表側の面であって、乳房カップの脇側部分近傍から下
辺側部分近傍を通り、前中心側部分近傍ならびに上脇側
部分近傍に配置されている前記(1)項又は(2)項の
いずれかに記載の乳房カップ。
【0017】(8) 伸縮性の良好なポリウレタン発泡
体が、9.8N(1.0kgf)加重時の伸長性が70
〜180%のポリウレタン発泡体である前記(1)〜
(7)項のいずれかに記載の乳房カップ。
【0018】(9) 伸び抑制布が、9.8N(1.0
kgf)加重時の伸長性が30%以下の編物又は織物で
ある前記(1)〜(8)項のいずれかに記載の乳房カッ
プ。
【0019】(10) 伸び抑制布が、厚さ0.2mm
〜0.4mmの編物又は織物である前記(1)〜(9)
項のいずれかに記載の乳房カップ。
【0020】(11) 伸び抑制布が、弾性繊維を含ま
ない繊維糸からなる編物である前記(1)〜(10)項
のいずれかに記載の乳房カップ。
【0021】(12) 伸び抑制布が、マーキゼット、
トリコット、スムース、天竺から選ばれた伸び抑制布で
ある前記(11)項に記載の乳房カップ。
【0022】(13) 前記(1)〜(12)項のいず
れかに記載の乳房カップを有する女性用衣料。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明を説明するに当たり、乳房
カップに関し、本発明で用いる用語の説明は次の様であ
る。図1、図2、図3は人体左側の乳房に当てがわれる
乳房カップの平面略図(本発明で用いる用語の説明のた
めの平面略図)であり、図1に示した乳房カップ5は1
/2カップのタイプの乳房カップであり、図2に示した
乳房カップ6は3/4カップのタイプの乳房カップであ
り、図3に示した乳房カップ7はフルカップのタイプの
乳房カップである。いずれの乳房カップも、同じ部分に
は同じ符号を付したので、まとめて説明する。
【0024】ラインA−B−Cで示されるカップの外側
の縁のラインが乳房カップの刳りであり、図2や図3の
ような乳房カップが上脇側部分2を有する乳房カップの
ようなタイプの乳房カップの場合においては、C−Dの
カップの外側の縁のラインが乳房カップの上脇側部分の
刳りであり、図2や図3のような乳房カップの場合に
は、特に断らない限りこの両者をまとめて、通常、乳房
カップの刳りと称している。Bは乳房カップの最下点で
ある。乳房カップの脇側部分近傍、下辺側部分近傍、前
中心側部分近傍は、それぞれ1a、1b、1cのあたり
で、乳房カップの刳りに沿った近傍の領域を指してい
る。本発明においては、乳房カップの刳りに沿った近傍
の領域を説明の便宜上上述したようにほぼ3つの領域に
細分化し、1aで示されるあたりを「脇側部分近傍」
(読み方は“わきがわぶぶんきんぼう”)と称し、1b
で示されるあたりを「下辺側部分近傍」(読み方は“か
へんがわぶぶんきんぼう”)と称し、1cで示されるあ
たりを「前中心側部分近傍」(読み方は“まえちゅうし
んがわぶぶんきんぼう”)と称している。また、図2や
図3で示したような乳房カップが上脇側部分2を有する
乳房カップの場合には、符号2で示されている近傍の領
域を乳房カップの上脇側部分(読み方は“うえわきがわ
ぶぶん”)2と称している。これらの各部の領域を点線
で示したが、この領域は厳密なものではなく、説明の便
宜上、点線でおおよその領域を示したものである。従っ
て、本発明の目的を阻害しない範囲、矛盾しない範囲
で、これらの図の点線で示した領域から多少はみ出した
り、より小さくなったりすることは何ら差し支えない。
また、これらの領域は図1の1/2カップ、図2の3/
4カップ、図3のフルカップなどカップのタイプによっ
ても領域の形が若干異なるように、乳房カップの大きさ
や形によって多少異なってくる(本発明において、乳房
カップの形状は、図1、図2、図3に図示したものにの
み限定されるものではない。図1、図2、図3は代表例
として示したものである。)。従って、乳房カップの脇
側部分近傍、下辺側部分近傍、前中心側部分近傍とは、
乳房カップの刳りA−B−Cのラインに沿ったその近傍
の領域であり(乳房カップのトップ3より刳り側にな
る)、そのほぼ脇側の部分を「脇側部分近傍」と称し、
そのほぼ下辺側の部分を「下辺側部分近傍」と称し、そ
のほぼ前中心側の部分を「前中心側部分近傍」と称して
いるものである。これらは図1の1/2カップ、図2の
3/4カップ、図3のフルカップなどの各乳房カップに
おいて共通の名称となる。
【0025】図2や図3で示したような、乳房カップが
上脇側部分2を有するようなタイプの乳房カップの場合
において、上脇側部分2とは、上脇側部分の刳りC−D
のラインに沿ったその近傍の領域(乳房カップのトップ
3より刳り側になる)を指している。
【0026】3は乳房カップのトップと称し、カップの
膨らみの頂点部分であり、Bは乳房カップの最下点であ
る。また、図1においては上側のA−Cのラインに沿っ
たその近傍の領域(乳房カップのトップ3より上側のA
−Cのライン側になる。この領域は特に図示していな
い)、また、図2や図3においてはA−Eのラインに沿
ったその近傍の領域(乳房カップのトップ3よりA−E
のライン側になる。この領域は特に図示していない)を
乳房カップの上辺側部分と言う。図2や図3のようなタ
イプの乳房カップにおいては、D−Eラインのところ
は、その近傍に肩紐(ストラップ)が取り付けられる部
分である。図1のような乳房カップの場合には肩紐の存
在しない例えばストラップレスブラジャーのような態様
もあり、肩紐(ストラップ)が取り付けられる場合に
は、上側のA−Cのライン上のCの近傍側になる。
【0027】本発明の乳房カップに用いられるポリウレ
タン発泡体としては、従来、ブラジャー、ボディスーツ
その他の女性用の乳房カップを有する衣料の、乳房カッ
プ部に実際に用いられてきたポリウレタン発泡体に比べ
ると、相対的に伸縮性の良好なタイプのポリウレタン発
泡体を用いる。本発明で用いる伸縮性の良好なポリウレ
タン発泡体としては、特に限定するものではないが、
9.8N(1.0kgf)加重時の伸長性が、好ましく
は50〜230%、より好ましくは60〜200%、最
も好ましくは70〜180%のポリウレタン発泡体が好
ましく用いられる。
【0028】これらのポリウレタン発泡体は、通常のポ
リウレタン発泡体からなる乳房カップの熱成形法などに
従って乳房が適合する様な略椀状の形に成形される。
【0029】本発明においては、上述したように比較的
伸縮性の良好なタイプのポリウレタン発泡体を用いるの
で、このまま乳房カップとして使用すると、バストアッ
プをはかったり乳房の脇への流れを防止するなどの補整
機能があまり十分ではない。そこで、比較的伸縮性の大
きいソフトなポリウレタン発泡体を用いることにより、
違和感やきつさ、硬さなどが改良された自然なソフトな
着け心地を有し、しかも、乳房の形に対する造形性も兼
ね備えた乳房カップとするために、略椀状に成形された
前記ポリウレタン発泡体の表側の面の一部に伸び抑制布
を設けている。
【0030】伸び抑制布としては、前記ポリウレタン発
泡体よりも伸びの小さい編物又は織物の1重の生地が用
いられる。1重の生地とは、すべての部分が全部1重で
なければならないことを意味するものではなく、例えば
生地がカップに取り付けられる場合に、乳房カップの刳
り側に相当する縁が乳房カップの刳り近傍に沿ってポリ
ウレタン発泡体に縫着される場合など、縫着部分は2重
に折り返されている部分があっても実質上伸び抑制布と
して機能する生地の主要部分が2重でなければよいと言
う意味である。
【0031】不織布などの厚手の生地は段差が生じ、美
観が大幅に低下するので好ましくない。通常の薄さの1
重の生地は比較的薄いので、立体形状のカップの表側の
面になじみよく設けることができ、段差も生じにくく美
観を保ったまま、自然なソフトな着け心地を保ち、必要
な乳房の形の補整機能を発揮させることができる。一般
に伸び抑制布の主要部分を2重の生地にした場合には、
立体形状のポリウレタン発泡体カップの表側の面になじ
みよく、きれいに設けることができにくくなり、しわが
発生しやすくなったり、段差が生じたりなど、美観が低
下したり、着用した場合の着用感が低下し、自然なソフ
トな着け心地と言う本来の機能が阻害されたりするおそ
れがあり好ましくない。そのために、本発明において
は、編物又は織物の1重の生地が用いられるのである。
【0032】伸び抑制布の厚さとしては、通常の編物、
織物の厚さ、つまり、不織布などに比べて1重であれば
比較的薄いので、極めて厚い特殊なものでなければ特に
制限はないが、一般的に厚さ0.2mm〜0.7mm程
度、特に好ましくは0.2mm〜0.4mm程度の厚さ
の編物又は織物が好ましく用いられる。
【0033】伸び抑制布は、前記ポリウレタン発泡体よ
りも伸びの小さい編物又は織物を用いることが必要であ
る。ポリウレタン発泡体の伸びと同じ伸びの編物又は織
物を用いても、その部分はポリウレタン発泡体と編物又
は織物の2重構造になるのでポリウレタン発泡体の伸び
を抑制し、ある程度の乳房形状の補整効果は達成できる
が、伸び抑制布は、前記ポリウレタン発泡体よりも伸び
の小さい編物又は織物を用いることが、必要な補整機能
を発揮させる上で重要である。
【0034】伸び抑制布としては、前記ポリウレタン発
泡体よりも伸びの小さい編物又は織物であれば、その伸
長性は特に限定されるものではないが、用いるポリウレ
タン発泡体に比べて伸長性の差が、20%以上小さいこ
とが好ましく(例えばポリウレタン発泡体の伸長性が7
0%なら、伸び抑制布の伸長性は50%以下、という意
味)、伸長性の差はさらに大きく、50%以上の伸長性
の差があるものがより好ましい。ただ、150%以上な
ど、あまりに、異常に伸長性の差が大きいと、乳房カッ
プとして好適な性質を有するものを得にくくなる傾向が
あり、伸長性の差の好ましい上限は、乳房カップとして
適当な、100%位までが好ましい。
【0035】伸び抑制布の伸長性は、前述したように特
に限定されるものではないが、9.8N(1.0kg
f)加重時の伸長性が、好ましくは50%より小さく、
より好ましくは40%以下、更に好ましくは30%以下
であり、全く伸びない(現実には伸長性が0%と言うよ
うな布は樹脂加工でもしたものでないと存在しない
が、)生地よりは、最低5%以上の伸長性を有する編物
又は織物が好ましい。
【0036】そして、伸び抑制布は、上記の如くポリウ
レタン発泡体よりも伸びの小さい編物又は織物と言う条
件を満足すれば、その生地を構成する繊維材料としてポ
リウレタン繊維などの弾性繊維を含んでいても、含んで
いなくてもよい。特に、弾性繊維を含んでいない伸びの
比較的小さい生地で、その編ないし織組織の変化のみで
伸縮する生地は、乳房の補整機能を好適に発揮でき好ま
しい。
【0037】伸び抑制布の好ましいより具体的な生地と
しては、マーキゼット、トリコット、スムース、天竺、
サテン調パワーネット、ダブルトリコットなどが挙げら
れる。
【0038】これらは前述したようにその生地を構成す
る繊維材料としてポリウレタン繊維などの弾性繊維を含
んでいても、含んでいなくてもよい。一般的には、サテ
ン調パワーネット、ダブルトリコットなどは弾性繊維を
含んでいるものを指している。マーキゼット、トリコッ
ト、スムース、天竺は、弾性繊維を含んでいても、含ん
でいなくてもよいが、前述したように弾性繊維を含んで
いない生地がより好ましい。
【0039】マーキゼットは薄くて、ポリウレタン発泡
体の立体面になじみよくフィットさせることができ、一
般的にはポリウレタン繊維などの弾性繊維を含んでいな
いので、伸びが極めて小さく編組織の変化のみで伸縮す
る生地であり、また、トリコットは薄くて柔らかく、風
合いがよくポリウレタン発泡体の立体面になじみよくフ
ィットさせることができ、ポリウレタン繊維などの弾性
繊維を含んでいない場合には、伸びも比較的小さく好ま
しい。なお、トリコットの場合に、必要に応じてポリウ
レタン繊維などの弾性繊維を含有させた生地としてもよ
い。マーキゼットやトリコットの場合には、通常、厚み
が0.2mm〜0.4mm程度であり、特に好ましい素
材である。
【0040】スムースや丸編み物である天竺も、弾性繊
維を含んでいても、含んでいなくてもよいが、前述した
ように弾性繊維を含んでいない生地がより好ましい。こ
れらの素材の厚みは、通常、0.25mm〜0.5mm
程度である。スムースの方が一般的に薄く、例えば0.
28mmのものも容易に入手可能である。天竺は0.4
mm前後のものが多い。柔らかく、風合いがよく、ポリ
ウレタン発泡体の立体面になじみよくフィットする性質
ではマーキゼットやトリコットの方が、より優れてい
る。
【0041】サテン調パワーネットやダブルトリコット
などは通常は弾性繊維を含んでいるものが一般的に生産
されている。厚みも、通常、0.45mm〜0.7mm
程度である。
【0042】一般に、これらの伸び抑制布を構成する繊
維の内、非弾性繊維成分の素材は、その目的が達成され
る限り特に限定されるものではなく、ナイロン、ポリエ
ステル、レーヨン、アセテート、木綿、毛、絹その他の
合成繊維、半合成繊維、天然繊維又はこれらの混合繊維
が用いられる。特に好ましくはナイロン又はナイロンと
他の繊維の混合繊維である。
【0043】そして伸び抑制布は、乳房カップのポリウ
レタン発泡体の表側の面に配置されていることが必要で
ある。こうすることにより、乳房側においてはポリウレ
タン発泡体と伸び抑制布の両者が肌側面には現れて来な
いので、すなわちカップの肌側面はポリウレタン発泡体
からなるので、不自然なつっぱり感などがなく、ポリウ
レタン発泡体のソフトさが十分生かされて自然なソフト
な着け心地を有し、しかも、乳房の形に対する造形性も
兼ね備えた乳房カップとすることができる。なお、この
意味は、乳房が直接ポリウレタン発泡体に接触しなけれ
ばならないと言うことを意味しているものではなく、必
要に応じてポリウレタン発泡体の肌側に裏カップ布など
の裏布などを、本発明の目的を阻害しない素材や構成に
して設けてもよいし、また、ポリウレタン発泡体と伸び
抑制布からなる本発明の乳房カップの表側の面に、必要
に応じて更に表カップ布など、本発明の目的を阻害しな
い素材や構成にして設けてもよい。
【0044】実用的には、ポリウレタン発泡体の肌側に
は、適宜の裏カップ布などを設けることが、ポリウレタ
ン発泡体が直接肌に触れないようにして、触感を改良し
たり、洗濯などによって、ポリウレタン発泡体の脆化が
早くなるのを防止でき好ましい。裏カップ布などの裏布
を設ける場合には、例えば、ポリウレタン発泡体の裏
に、裏布をラミネートによって接着するとか、肌側にポ
リウレタン発泡体とは固着していない(ポリウレタン発
泡体の縁に沿って縫着されていて、縁部以外はポリウレ
タン発泡体カップに縫着ないし接着されていない)裏布
を設けることが好ましい。ポリウレタン発泡体とは固着
していない裏布とは、裏布の縁部がポリウレタン発泡体
の縁に沿って縫着ないし接着されていて裏布の縁部以外
の部分はポリウレタン発泡体に固定されていない裏布と
言う意味である。いずれにせよ、かかるラミネートに用
いる布や裏布としては、ポリウレタン発泡体と同等かそ
れよりよく伸びる布あるいは伸び抑制布に比べて伸長性
が20%以上大きく伸びる布を使うなど、ポリウレタン
発泡体の必要な伸びをあまり損なわないような布を用い
るよう配慮すればよい。
【0045】本発明で用いる伸縮性の良好なポリウレタ
ン発泡体としては、前述したように、9.8N(1.0
kgf)加重時の伸長性が、好ましくは50〜230
%、より好ましくは60〜200%、最も好ましくは7
0〜180%のポリウレタン発泡体が好ましく用いられ
るが、しかし、実際に乳房カップに使用された着用状態
では、乳房カップに9.8N(1.0kgf)加重がか
かることはなく、現実問題として50〜230%伸びる
ような状況で使用されることはない。使用するポリウレ
タン発泡体の物性として、上記のような伸縮性の良好な
ソフトなポリウレタン発泡体を用いることが、好ましい
と言うことである。従って、表カップ布(後述する)や
裏布などを用いる場合に、9.8N(1.0kgf)加
重がかかった時にポリウレタン発泡体が現実問題として
50〜230%伸びるのを表カップ布や裏布などが全く
妨害してはならないという意味ではない。しかし、着用
時に必要なポリウレタン発泡体の伸びなどを妨げないよ
うに配慮して表カップ布や裏布などを用いればよい。
【0046】しかして、かかる裏布の素材としては、例
えば、天竺、スムース、トリコットなどが挙げられ、ト
リコットを、裏布、あるいはラミネート布に使用し、か
つ伸び抑制布にもトリコットを使う場合は、裏布あるい
はラミネート布は伸び抑制布よりも、20%以上は伸び
の良いトリコットを使えばよい。弾性糸は含まれていて
も、含まれていなくてもよく、ツーウェイの良く伸び
る、かつ柔らかい素材が好ましい。丸編の天竺、スムー
スは、弾性糸が含まれていなくても良く伸びるので、前
述のような条件を満足する素材を用いればよい。トリコ
ットなどの経編の場合は、弾性糸が含まれている方が、
よく伸びるので好ましい。かかる裏布などは、通常、ポ
リウレタン発泡体の裏側をほぼ全面覆うように用いられ
るのが一般的である。
【0047】また、ポリウレタン発泡体と伸び抑制布の
さらに表側に、表カップ布を設けてもよく、かかる表カ
ップ布は、主にデザイン性を向上させ、美観をアップさ
せるために用いられる。通常、装飾性を付与するため
に、表カップ布を乳房カップ全面、あるいはブラジャー
などの場合には、土台や脇部も含めたブラジャーの前側
部全域に付けてもよい。表カップ布として、よく使用さ
れ、また好ましいのは、ストレッチレースが挙げられ
る。勿論、伸び抑制布よりも、伸長性が20%以上大き
く、ポリウレタン発泡体の必要な伸びを損なわない程度
に伸びるストレッチレースが好ましく用いられる。シン
プルなデザインとする場合は、トリコットを用いてもよ
い。この場合も、伸び抑制布よりも、伸長性が20%以
上大きく、ポリウレタン発泡体の必要な伸びをあまりそ
こなわない程度に伸びるトリコットとが好ましく用いら
れる。これらの表カップ布もポリウレタン発泡体の周囲
の縁に沿って縫製されるなど、ポリウレタン発泡体の必
要な伸びをあまりそこなわないように取り付ければよ
い。
【0048】本発明において伸び抑制布が設けられる部
位については、乳房カップの脇側部分近傍、下辺側部分
近傍、前中心側部分近傍のうちの、少なくとも脇側部分
近傍、または、少なくとも下辺側部分近傍に設けられて
いることが必要である。少なくとも脇側部分近傍に伸び
抑制布が設けられてることにより、乳房の脇への流れを
防いで、乳房を人体の前中心側に寄せて美しい乳房の形
に造形する機能を発揮することができる。また、少なく
とも下辺側部分近傍に設けられている場合には、乳房の
垂れ下がりを防止し、バストアップさせて美しい乳房の
形に造形する機能を発揮することができる。
【0049】そして前記(3)項に記載したように、伸
び抑制布が、ポリウレタン発泡体の表側の面であって乳
房カップの脇側部分近傍、下辺側部分近傍、前中心側部
分近傍のうちの、少なくとも乳房カップの脇側部分近傍
から下辺側部分近傍の乳房カップの最下点近傍の部分に
配置されている好ましい態様とすることにより、乳房の
脇への流れを防いで、人体の前中心側に寄せ、且つバス
トアップさせるなど、乳房の形をより美しい形に補整す
る機能を発揮することができ好ましい。
【0050】そして前記(4)項に記載したように、伸
び抑制布が、ポリウレタン発泡体の表側の面であって乳
房カップの脇側部分近傍、下辺側部分近傍、前中心側部
分近傍のうちの、少なくとも脇側部分近傍から下辺側部
分近傍の部分に配置されている好ましい態様とすること
により、前記のものに比べて更にバストアップ機能が強
化され好ましい。
【0051】更に前記(5)項に記載したように、伸び
抑制布が、ポリウレタン発泡体の表側の面であって乳房
カップの脇側部分近傍、下辺側部分近傍、前中心側部分
近傍のうちの、少なくとも乳房カップの脇側部分近傍か
ら下辺側部分近傍を通り、前中心側部分近傍の部分に配
置されている好ましい態様とすることにより、前述した
乳房の造形機能が発揮されるとともに、前記のものに比
べて更にバストアップ機能が強化されるとともに乳房を
より自然な丸みに造形でき好ましい。
【0052】また、前記(6)項に記載したように、乳
房カップが上脇側部分を有する乳房カップであり、伸び
抑制布が、ポリウレタン発泡体の表側の面であって、更
に乳房カップの前記上脇側部分近傍の少なくとも一部の
部分にも配置されている好ましい態様とすることによ
り、乳房を人体の前中心側に寄せ、脇側への乳房の贅肉
のはみ出しを防止し乳房の脇側の形をすっきりさせてス
レンダーな形に整える機能が強化され好ましい。
【0053】更に前記(7)項に記載したように、乳房
カップが上脇側部分を有する乳房カップであり、伸び抑
制布が、ポリウレタン発泡体の表側の面であって、乳房
カップの脇側部分近傍から下辺側部分近傍を通り、前中
心側部分近傍ならびに上脇側部分近傍に配置されている
好ましい態様とすることにより、前記のすべての機能を
総合して発揮でき、バストアップ機能が強化され、乳房
を人体の前中心側に寄せ、脇側への乳房の贅肉のはみ出
しを防止し乳房の脇側の形をすっきりさせてスレンダー
な形に整える機能が強化され、全体として自然な乳房の
美しい丸みが発揮される補整機能が発揮され好ましい。
【0054】そして、本発明の乳房カップにおいては、
前記伸び抑制布は、ポリウレタン発泡体に(a)ホット
メルト接着剤で多点状に又は網目状に接着されている
か、又は、(b)伸び抑制布の乳房カップ中心側に相当
する縁は縫着されず、伸び抑制布の乳房カップの刳り側
に相当する縁が乳房カップの刳り近傍に沿ってポリウレ
タン発泡体に縫着されていること、すなわちポリウレタ
ン発泡体の表側の面への伸び抑制布の取り付け態様は上
記(a)又は(b)のいずれかの態様で取り付けられて
いることが必要である。
【0055】(a)のホットメルト接着剤で多点状に又
は網目状に接着されているとは、伸び抑制布の裏側とポ
リウレタン発泡体の表側の面の間にホットメルト接着剤
が多数のドット状に介在してこの両者を接着している
か、この両者の間にホットメルト接着剤が網目状に介在
してこの両者を接着していることを意味している。
【0056】伸び抑制布が、ポリウレタン発泡体の表側
の面に、ホットメルト接着剤で多点状に又は網目状に接
着されている場合には、伸び抑制布の乳房カップ中心側
(乳房カップのトップ側)に相当する縁の部分など、こ
こは乳房の周辺縁部以外のところが当接される位置に相
当する位置であるが、この様な部分に伸びを極端に止め
てしまいやすい縫着糸などが存在しないし、ホットメル
ト接着剤が一面に隙間なくベタに使用されているのでは
なく多点状に又は網目状に接着されているので、この乳
房カップを有する衣料を着用した場合に、乳房の重みに
よってポリウレタン発泡体が伸びようとし、伸び抑制布
がその伸びを部分的にある程度のところで止めて、乳房
の形に対する造形性や補整機能を発揮する際に、違和感
やきつさ、硬さ、つっぱり感などが改良された自然なソ
フトな着け心地をもたらすことができ、また、伸び抑制
布とポリウレタン発泡体の伸びの違いにより、伸び抑制
布の存在する部分のポリウレタン発泡体と伸び抑制布の
存在しない部分のポリウレタン発泡体との境界で見苦し
い段差が生じて、着用者のバストラインの美観を低下さ
せることがない。
【0057】ポリウレタン発泡体の表側の面への伸び抑
制布の取り付け態様は上記(a)の取り付け態様より
も、より好ましい態様は、(b)の伸び抑制布の乳房カ
ップ中心側(乳房カップのトップ側)に相当する縁は縫
着されず、伸び抑制布の乳房カップの刳り側に相当する
縁が乳房カップの刳り近傍に沿ってポリウレタン発泡体
に縫着されている取り付け態様である。この取り付け態
様によれば、伸び抑制布の乳房カップ中心側(乳房カッ
プのトップ側)に相当する縁はポリウレタン発泡体に縫
着されておらず、フリーな状態であるので、ポリウレタ
ン発泡体が伸びた場合に伸び抑制布がポリウレタン発泡
体の伸びによる発泡体の表面積拡張と伸び抑制布との間
の両者の表面積の拡張度合いの相違によるある程度の
「ずれ」が許容され、従って、違和感やきつさ、硬さ、
つっぱり感などがより一層改良された自然なよりソフト
な着用感を発揮出来好ましい。そして、伸びすぎては好
ましくない部分に伸び抑制布が存在し、ポリウレタン発
泡体を伸び過ぎないよう制御することにより、乳房の形
に対する造形性や補整機能を発揮するのである。また、
伸び抑制布の乳房カップ中心側(乳房カップのトップ
側)に相当する縁はポリウレタン発泡体に縫着されてお
らず、フリーな状態であるので、伸び抑制布とポリウレ
タン発泡体は伸びの違いにより、伸び抑制布の存在する
部分のポリウレタン発泡体と伸び抑制布の存在しない部
分のポリウレタン発泡体との境界での段差の発生をより
一段と防止することができ好ましい。すなわち、一般に
伸び抑制布を必要とする部分は、着用時に乳房の重みな
どが強くかかる部分であり、伸び抑制布の存在しない部
分は、乳房の重みや圧力などがそれよりは強くかかって
こない部分であるが、この伸び抑制布の存在の境界部分
において伸び抑制布が接着や縫着で固定されていないの
で、ポリウレタン発泡体のこの境界部分の前後において
極端に伸度に差を付けずに伸びを比較的に均一に分散平
均化するためか、境界での段差の発生をより一段と防止
することができ好ましく、より美しい着用者のバストラ
インとすることができるのである。さらに、ポリウレタ
ン発泡体が伸び抑制布よりも肌側にあることで、伸び抑
制布との壕界部分の段差を、ポリウレタンの厚み(クッ
ション性)が吸収することによって、肌側は段差が無
く、クッション性の良いものとなるので、肌触りも好適
になる。
【0058】ポリウレタン発泡体や伸び抑制布の伸長性
を測定する場合には、その測定方法としては、それぞれ
幅2.5cm×長さ16.0cmの試験片を作成し、そ
の長さ方向を上下方向に向けてその両端をクリップでつ
かむ。上部つかみ長さを2.5cm、下部つかみ長さを
3.5cmとし、従ってクリップつかみ間隔は10.0
cmとして定速伸長型引張試験機(島津製作所製“オー
トグラフ”AG−500D)に取り付け、30±2cm
/分の速度で応力が9.8N(1.0kgf)になるま
で伸長し、この時の伸長状態での試験片の長さ(クリッ
プつかみ間隔)Acmを測定する。伸長性は、
【0059】
【数1】[(A−10)/10]×100% として表される。
【0060】なお、試験片としては2つの試験片を採取
し、その平均値を求めて伸長性の値とする。ポリウレタ
ン発泡体の場合には所定大きさの長方形のある1つの試
験片を採取した場合に、2つ目の試験片は第1の試験片
とその長手方向が直角になるような方向で第2の試験片
を採取する。また、伸び抑制布の場合には、2つの試験
片とも生地の経方向(編物の場合は編み機で糸が供給さ
れる方向に相当する。織物の場合には経糸の方向に相当
する)を試験片の長手方向として2枚採取し、伸長性を
測定して2枚の平均値を採用する。もし、所定の長さの
試験片が採取できない場合には、それより短い試料でも
やむを得ないが、その場合には、前記所定の応力になる
まで試験片を伸長した状態での試験片の長さ(クリップ
つかみ間隔)をd、伸長する前の試験片の長さ(クリッ
プつかみ間隔)をeとすると、伸長性は
【0061】
【数2】[(d−e)/e]×100% で示される。
【0062】また、所定の幅(2.5cm)の試験片が
採取できない場合には、それより幅が狭い試料でもやむ
を得ないが、その場合には、伸長する前の試験片の幅を
w(単位cm)とした場合に、幅が2.5cmより短い
ので、前記所定の応力とは、
【0063】
【数3】9.8×(w/2.5)N (kgfで表すと: 1.0×(w/2.5)kgf) と言う補正式で計算することになる。
【0064】尚、試験片が所定の大きさより小さいもの
しか採取できない場合には、採取できる範囲でできるだ
け大きなものを採取するのが好ましい。
【0065】次に図を用いて本発明の乳房カップの実施
の形態例を説明するが、本発明は図示したもののみに限
定されるものではない。
【0066】図4は図1に示したような1/2カップタ
イプの本発明の乳房カップの表側の面から見た平面図で
ある。図1と同じ部分は同じ符号を付して説明を省略し
た。以下の1/2カップタイプの本発明の乳房カップの
別の態様についても同様である。
【0067】図4の乳房カップにおいて、8が略椀状に
成形されたポリウレタン発泡体であり、9がポリウレタ
ン発泡体の表側の面に設けられた伸び抑制布であり、こ
れらの符号は他のすべての実施態様についても同様の符
号を用いている。図4の乳房カップは伸び抑制布9が乳
房カップの下辺側部分近傍に設けられている例である。
【0068】なお、伸び抑制布9は、前述したようにポ
リウレタン発泡体8に(a)ホットメルト接着剤で多点
状に又は網目状に接着されているか、又は、(b)伸び
抑制布9の乳房カップ中心側に相当する縁10は縫着さ
れず、伸び抑制布9の乳房カップの刳り側に相当する縁
が乳房カップの刳り近傍に沿ってポリウレタン発泡体に
縫着されている。特に(b)の態様で取り付けられてい
ることが好ましい。以下のすべての実施態様についても
同様であるので、以下の実施態様については、伸び抑制
布のポリウレタン発泡体の表側の面への取り付け態様の
説明を省略している。
【0069】図5は図2に示したような3/4カップタ
イプの本発明の乳房カップの表側の面から見た平面図で
ある。図2と同じ部分は同じ符号を付して説明を省略し
た。以下の3/4カップタイプの本発明の乳房カップの
別の態様についても同様である。
【0070】図5の乳房カップにおいても、伸び抑制布
9が乳房カップの下辺側部分近傍に設けられている例で
ある。
【0071】図6は図3に示したようなフルカップタイ
プの本発明の乳房カップの表側の面から見た平面図であ
る。図3と同じ部分は同じ符号を付して説明を省略し
た。以下のフルカップタイプの本発明の乳房カップの別
の態様についても同様である。
【0072】図6の乳房カップにおいても、伸び抑制布
9が乳房カップの下辺側部分近傍に設けられている例で
ある。
【0073】図4〜図6に示された本発明の乳房カップ
は、伸び抑制布9が乳房カップの下辺側部分近傍に設け
られているので、乳房の垂れ下がりを防止し、バストア
ップさせて美しい乳房の形に造形する機能を発揮するこ
とができる。
【0074】図7は1/2カップタイプの本発明の乳房
カップの別の態様の表側の面から見た平面図である。図
7の乳房カップは伸び抑制布9が乳房カップの脇側部分
近傍に設けられている例である。
【0075】図8は3/4カップタイプの本発明の乳房
カップの別の態様の表側の面から見た平面図である。図
8の乳房カップも伸び抑制布9が乳房カップの脇側部分
近傍に設けられている例である。
【0076】図9はフルカップタイプの本発明の乳房カ
ップの別の態様の表側の面から見た平面図である。図9
の乳房カップも伸び抑制布9が乳房カップの脇側部分近
傍に設けられている例である。
【0077】図7〜図9に示された本発明の乳房カップ
は、伸び抑制布9が乳房カップの脇側部分近傍に設けら
れてることにより、乳房の脇への流れを防いで、乳房を
人体の前中心側に寄せて美しい乳房の形に造形する機能
を発揮することができる。
【0078】図10は3/4カップタイプの本発明の乳
房カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図であ
る。図10の乳房カップは伸び抑制布9が乳房カップの
脇側部分近傍とその上部の上脇側部分2近傍にわたって
設けられている例である。
【0079】図11はフルカップタイプの本発明の乳房
カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図であ
る。図11の乳房カップも伸び抑制布9が乳房カップの
脇側部分近傍とその上部の上脇側部分2近傍にわたって
設けられている例である。
【0080】図10〜図11に示された本発明の乳房カ
ップは、乳房カップが上脇側部分2を有する乳房カップ
であり、伸び抑制布9が乳房カップの脇側部分近傍から
前記上脇側部分2近傍にも配置されていることにより、
乳房の脇への流れを防いで、乳房を人体の前中心側に寄
せ、脇側への乳房の贅肉のはみ出しを防止し乳房の脇側
の形をすっきりさせてスレンダーな形に整える機能が強
化され美しい乳房の形に造形する機能を発揮することが
できる。
【0081】図12は1/2カップタイプの本発明の乳
房カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図であ
る。図12の乳房カップは伸び抑制布9が乳房カップの
脇側部分近傍から下辺側部分近傍の乳房カップの最下点
B近傍の部分にわたって配置されている態様である。伸
び抑制布9は乳房カップの最下点Bの真上で終わってい
ることが厳密に要求されるわけではなく、「乳房カップ
の最下点近傍」とされていることから明らかなように、
乳房カップの最下点Bより若干前中心側にはみ出してい
てもよく、また、乳房カップの最下点Bより若干脇側に
短くなっていてもよい。「乳房カップの最下点近傍」と
は、他の態様についても同様の意味である。
【0082】図13は3/4カップタイプの本発明の乳
房カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図であ
る。図13の乳房カップも伸び抑制布9が乳房カップの
脇側部分近傍から下辺側部分近傍の乳房カップの最下点
B近傍の部分にわたって設けられている例である。
【0083】図14はフルカップタイプの本発明の乳房
カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図であ
る。図14の乳房カップも伸び抑制布9が乳房カップの
脇側部分近傍から下辺側部分近傍の乳房カップの最下点
B近傍の部分にわたって設けられている例である。
【0084】図12〜図14に示された本発明の乳房カ
ップは、伸び抑制布9が乳房カップの脇側部分近傍から
下辺側部分近傍の乳房カップの最下点B近傍の部分にわ
たって設けられていることにより、乳房の脇への流れを
防いで、人体の前中心側に寄せ、且つバストアップさせ
るなど、乳房の形をより美しい形に補整する機能を発揮
することができる。
【0085】次に、図15は3/4カップタイプの本発
明の乳房カップの更に別の態様の表側の面から見た平面
図である。図15の乳房カップは伸び抑制布9が乳房カ
ップの上脇側部分2近傍から脇側部分近傍を経由して下
辺側部分近傍の乳房カップの最下点B近傍の部分にわた
って設けられている例である。
【0086】図16はフルカップタイプの本発明の乳房
カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図であ
る。図16の乳房カップも伸び抑制布9が乳房カップの
上脇側部分2近傍から脇側部分近傍を経由して下辺側部
分近傍の乳房カップの最下点B近傍の部分にわたって設
けられている例である。
【0087】図15〜図16に示された本発明の乳房カ
ップは、乳房カップが上脇側部分2を有する乳房カップ
であり、伸び抑制布9が乳房カップの上脇側部分2近傍
から脇側部分近傍を経由して下辺側部分近傍の乳房カッ
プの最下点B近傍の部分にわたって設けられていること
により、バストアップ機能が発揮されるとともに、乳房
の脇への流れを防いで、乳房を人体の前中心側に寄せ、
脇側への乳房の贅肉のはみ出しを防止し乳房の脇側の形
をすっきりさせてスレンダーな形に整える機能が強化さ
れ美しい乳房の形に造形する機能を発揮することができ
る。
【0088】次に図17は1/2カップタイプの本発明
の乳房カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図
である。図17の乳房カップは、伸び抑制布9が乳房カ
ップの脇側部分近傍から下辺側部分近傍の部分にわたっ
て配置されている態様である。
【0089】図18は3/4カップタイプの本発明の乳
房カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図であ
る。図18の乳房カップも伸び抑制布9が乳房カップの
脇側部分近傍から下辺側部分近傍の部分にわたって配置
されている態様である。
【0090】図19はフルカップタイプの本発明の乳房
カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図であ
る。図19の乳房カップも伸び抑制布9が乳房カップの
脇側部分近傍から下辺側部分近傍の部分にわたって配置
されている態様である。
【0091】図17〜図19に示された本発明の乳房カ
ップは、伸び抑制布9が乳房カップの脇側部分近傍から
下辺側部分近傍の部分にわたって設けられていることに
より、乳房の脇への流れを防いで、人体の前中心側に寄
せるとともに、特にバストアップ機能が更に強化され、
乳房の形をより美しい形に補整する機能を発揮すること
ができる。
【0092】次に図20は3/4カップタイプの本発明
の乳房カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図
である。図20の乳房カップは伸び抑制布9が乳房カッ
プの上脇側部分2近傍から脇側部分近傍を経由して下辺
側部分近傍にわたって設けられている例である。
【0093】図21はフルカップタイプの本発明の乳房
カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図であ
る。図21の乳房カップも伸び抑制布9が乳房カップの
上脇側部分2近傍から脇側部分近傍を経由して下辺側部
分近傍にわたって設けられている例である。
【0094】図20〜図21に示された本発明の乳房カ
ップは、乳房カップが上脇側部分2を有する乳房カップ
であり、伸び抑制布9が乳房カップの上脇側部分2近傍
から脇側部分近傍を経由して下辺側部分近傍にわたって
設けられていることにより、乳房の脇への流れを防い
で、乳房を人体の前中心側に寄せ、脇側への乳房の贅肉
のはみ出しを防止し乳房の脇側の形をすっきりさせてス
レンダーな形に整える機能が強化されるとともに、バス
トアップ機能が更に強化され、美しい乳房の形に造形す
る機能を発揮することができる。
【0095】次に図22は1/2カップタイプの本発明
の乳房カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図
である。図22の乳房カップは、伸び抑制布9が乳房カ
ップの脇側部分近傍から下辺側部分近傍を通り、前中心
側部分近傍の部分にわたって配置されている態様であ
る。
【0096】図23は3/4カップタイプの本発明の乳
房カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図であ
る。図23の乳房カップも伸び抑制布9が乳房カップの
脇側部分近傍から下辺側部分近傍を通り、前中心側部分
近傍の部分にわたって配置されている態様である。
【0097】図24はフルカップタイプの本発明の乳房
カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図であ
る。図24の乳房カップも伸び抑制布9が乳房カップの
脇側部分近傍から下辺側部分近傍を通り、前中心側部分
近傍の部分にわたって配置されている態様である。
【0098】図22〜図24に示された本発明の乳房カ
ップは、伸び抑制布9が乳房カップの脇側部分近傍から
下辺側部分近傍を通り、前中心側部分近傍の部分にわた
って設けられていることにより、乳房の脇への流れを防
いで、人体の前中心側に寄せ、また、バストアップ機能
が更に強化されるとともに、乳房をより自然な丸みに造
形でき、乳房の形をより美しい形に補整する機能を発揮
することができる。
【0099】次に図25は3/4カップタイプの本発明
の乳房カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図
である。図25の乳房カップは伸び抑制布9が乳房カッ
プの上脇側部分2近傍から脇側部分近傍ならびに下辺側
部分近傍を経由して前中心側部分近傍にわたって設けら
れている例である。
【0100】図26はフルカップタイプの本発明の乳房
カップの更に別の態様の表側の面から見た平面図であ
る。図26の乳房カップも伸び抑制布9が乳房カップの
上脇側部分2近傍から脇側部分近傍ならびに下辺側部分
近傍を経由して前中心側部分近傍にわたって設けられて
いる例である。
【0101】図25〜図26に示された本発明の乳房カ
ップは、乳房カップが上脇側部分2を有する乳房カップ
であり、伸び抑制布9が乳房カップの上脇側部分2近傍
から脇側部分近傍ならびに下辺側部分近傍を経由して前
中心側部分近傍にわたって設けられていることにより、
乳房の脇への流れを防いで、乳房を人体の前中心側に寄
せ、脇側への乳房の贅肉のはみ出しを防止し乳房の脇側
の形をすっきりさせてスレンダーな形に整える機能が強
化されるとともに、バストアップ機能が更に強化され、
更に乳房をより自然な丸みに造形でき、美しい乳房の形
に造形する機能を発揮することができる。
【0102】以上説明した各態様において、すでに詳細
に説明したように、伸び抑制布9は、ポリウレタン発泡
体8に(a)ホットメルト接着剤で多点状に又は網目状
に接着されているか、又は、(b)伸び抑制布9の乳房
カップ中心側に相当する縁10は縫着されず、伸び抑制
布9の乳房カップの刳り側に相当する縁が乳房カップの
刳り近傍に沿ってポリウレタン発泡体に縫着されている
かのいずれかの態様で取り付けられており、特に(b)
の態様で取り付けられていることが好ましい。
【0103】(a)の態様については、図示して説明す
るまでもなく、十分理解できるので、(b)の取り付け
態様について、いくつかの図面を引用して説明する。
【0104】図27は図4に示した本発明の乳房カップ
に伸び抑制布の縫製ラインを記入した平面図であり、図
28は図13に示した本発明の乳房カップに伸び抑制布
の縫製ラインを記入した平面図、ならびに図29は図2
6に示した本発明の乳房カップに伸び抑制布の縫製ライ
ンを記入した平面図である。
【0105】11は伸び抑制布9が乳房カップの刳り近
傍に沿ってポリウレタン発泡体に縫着されている縫製ラ
インを示している。尚、図29に示した縫着態様の場合
には、E−Dの縁に沿った部分と、E−Aラインに沿っ
た(E−AラインのうちE側近傍とA側近傍の2カ所)
縁部もポリウレタン発泡体に縫着されている。いずれの
態様においても、伸び抑制布9の乳房カップ中心側(乳
房カップのトップ3側)に相当する縁10は縫着されて
おらず、伸び抑制布9の乳房カップの刳り側に相当する
縁が乳房カップの刳り近傍に沿ってポリウレタン発泡体
に縫着されているものである。すなわち伸び抑制布9の
周囲の縁のうち、乳房カップ中心側(乳房カップのトッ
プ3側)に相当する縁10は少なくともポリウレタン発
泡体に縫着されていないフリーな縁であることが必要で
ある。
【0106】少数の図面を引用したが、他のすべての態
様についても、伸び抑制布9を乳房カップの刳り近傍に
沿ってポリウレタン発泡体に縫着する場合は同様であ
る。そして、かかる伸び抑制布9の縫製による取り付け
が、ホットメルト接着剤で多点状に又は網目状に接着さ
れている態様に比べてより好ましいことは前述した通り
である。
【0107】以上、詳細に説明した本発明の乳房カップ
は、各種の女性用衣料に好適に適用できる。本発明の乳
房カップを有する女性用衣料としては、具体的には、例
えばブラジヤー、ロングラインブラジャー、ビスチエ、
ボディスーツ、スリーインワン、ブラテディ、ブラキャ
ミソールあるいはブラスリップなどの乳房カップを有す
るファンデーション類や水着などの衣料が挙げられる。
【0108】図30に本発明の乳房カップを有する女性
用衣料の1種であるブラジャーの一例の正面図を示し
た。図30に示したブラジャーに於ては乳房カップ10
0として前述した本発明の乳房カップが用いられてい
る。
【0109】そしてこの図の態様では、本発明の乳房カ
ップ自体は、その表側に存在する表カップ布101によ
り覆われており、本発明の乳房カップ自体は見えない状
態になっている。103は乳房カップの最下点であり、
この例では乳房カップの刳り104に沿ってカップワイ
ヤーがその内側にバイアステープなどにくるまれて縫製
により取り付けられているが、必要に応じてカップワイ
ヤーが存在しない態様としてもよい。尚、105はブラ
ジャーのバック布であり、106はストラップ(肩紐)
を示している。
【0110】表カップ布101は伸縮性の生地からな
り、前述したように本発明の乳房カップの機能をあまり
阻害しない特性を有する素材のもの、例えばストレッチ
レースなどで伸長性が大きいものなどを乳房カップの周
囲の縁の部分でブラジャー本体に縫着されている。表カ
ップ布は、必要に応じて、カップの刳りの近傍にギャザ
ーを設けた態様で取り付けてもよい。以上説明した事項
はブラジャーに限らず、他の本発明の乳房カップを有す
る女性用衣料にも同様に適用できるので、以後の説明に
は重複するので説明を省略した。
【0111】次に図31に本発明の乳房カップを有する
衣料の1種であるボディスーツの一例の斜視図を示し
た。図31に示したボディスーツに於ては乳房カップ1
00として前述した本発明の乳房カップが用いられてい
る。
【0112】尚、このボディスーツに於ても、本発明の
乳房カップ自体は、その表側に存在する表カップ布10
1により覆われており、本発明の乳房カップ自体は見え
ない状態になっている。103は乳房カップの最下点で
あり、この例では乳房カップの刳り104に沿ってカッ
プワイヤーがその内側にバイアステープなどにくるまれ
て縫製により取り付けられているが、必要に応じてカッ
プワイヤーが存在しない態様としてもよい。尚、106
はストラップ(肩紐)を示している。表カップ布が設け
られる場合には、前述した様に表カップ布の生地として
は少なくとも一方向に伸縮性の生地が用いられている。
また、ブラジャーにおいて説明したと同様な態様で取り
付けられ、必要に応じギャザーが設けられて取り付けら
れていてもよい。
【0113】次に図32に本発明の乳房カップを有する
衣類の1種である水着の一例の斜視図を示した。図32
に示した水着に於ては乳房カップ100として前述した
本発明の乳房カップが用いられている。尚、この水着に
於ては乳房カップ100は水着の表布(先のブラジャー
やボディスーツで説明した表カップ布に相当する)でカ
バーされているので本発明の乳房カップ自体は、その表
側に存在する水着の表布101により覆われており、本
発明の乳房カップ自体は見えない状態になっている。1
03は乳房カップの最下点である。尚、106はストラ
ップ(肩紐)を示している。表布101が設けられる場
合には、表布の生地としては前述したブラジャーやボデ
ィスーツで説明した表カップ布と同様に、本発明の乳房
カップの機能をあまり阻害しないで伸長性が大きい伸縮
性の生地が用いられている。また、ブラジャーにおいて
説明したと同様な態様で取り付けられ、必要に応じギャ
ザーが設けられて取り付けられていてもよい。
【0114】以上説明した様な本発明の乳房カップを有
する女性用衣料においては、違和感やきつさ、硬さ、つ
っぱり感、などが改良された自然なソフトな着用感を有
し、しかも、乳房の形に対する造形性も兼ね備えた乳房
カップを有する女性用衣料が提供される。
【0115】ちなみに、以上の各実施態様に具体的に使
用したポリウレタン発泡体としては伸長性80%のエー
テル系ポリウレタン発泡体(参考までにJIS K64
00による測定法では伸長性230%)を使用し、伸び
抑制布としては伸長性11%のマーキゼットを使用し、
表カップ布としてはストレッチレース、裏カップ布とし
てはスムースを使用した。なお、これらの態様ではポリ
ウレタン発泡体の伸長性は伸び抑制布の伸長性の7.3
倍のものを使用したが、これに限定されるものではな
く、ポリウレタン発泡体の伸長性は伸び抑制布の伸長性
の1.7倍以上、より好ましくは3倍以上のものが好適
な組合せとして好ましい。
【0116】以上、本発明の乳房カップを有する女性用
衣料について、その具体例としてブラジャー、ボディス
ーツ、水着を取り上げて説明したが、本考案はこの図示
した実施の態様例で示したもののみに限定されるもので
はなく、例えばビスチエ、スリーインワン、ブラテデ
ィ、ブラキャミソールあるいはブラスリップなどの乳房
カップを有するファンデーション類のみならず、他の各
種の乳房カップを有する女性用の衣料についても同様に
適用できることは容易に理解されるところである。
【0117】
【発明の効果】(1)本発明の乳房カップは、略椀状に
成形されたポリウレタン発泡体の表側の面の一部に伸び
抑制布を有する乳房カップであって、前記乳房カップの
ポリウレタン発泡体は伸縮性の良好なポリウレタン発泡
体からなり、伸び抑制布は、乳房カップの脇側部分近
傍、下辺側部分近傍、前中心側部分近傍のうちの、少な
くとも脇側部分近傍、または、少なくとも下辺側部分近
傍に配置されており、前記伸び抑制布は、前記ポリウレ
タン発泡体よりも伸びの小さい編物又は織物の1重の生
地からなり、前記伸び抑制布は、ポリウレタン発泡体に
(a)ホットメルト接着剤で多点状に又は網目状に接着
されているか、又は、(b)伸び抑制布の乳房カップ中
心側に相当する縁は縫着されず、伸び抑制布の乳房カッ
プの刳り側に相当する縁が乳房カップの刳り近傍に沿っ
てポリウレタン発泡体に縫着されているものであるの
で、違和感やきつさ、硬さなどが改良され、不自然なつ
っぱり感などがなく、ポリウレタン発泡体のソフトさが
十分生かされて自然なソフトな着け心地を有し、しか
も、乳房の形に対する造形性も兼ね備えた乳房カップを
提供することができる。そして伸び抑制布は、ポリウレ
タン発泡体よりも伸びの小さい編物又は織物の1重の生
地が用いられているので、これらは不織布などに比べて
薄く、例えば乳房カップの下辺側部分近傍や脇側部分近
傍などにバストアップや乳房の前中心側への寄せ機能を
発揮させるために厚手の不織布やポリウレタン発泡体な
どのパッドなどを更に取り付けた乳房カップに比べて、
着用感が低下することがなく、ポリウレタン発泡体の表
側の面に伸び抑制布が設けられていても、1重の生地は
比較的薄いので、立体形状のカップの表側の面になじみ
よく設けることができ、不織布などの厚手のものと異な
り段差も生じにくくカップの美観を保つことができる。
更に伸び抑制布はポリウレタン発泡体の表側の面に設け
られているので、伸び抑制布がポリウレタン発泡体の裏
側の面(人体の肌側に近い面)に設けられている場合に
比べて、ポリウレタン発泡体と伸び抑制布の両者がカッ
プの肌側面に現れて来ないので、すなわちカップの肌側
面はポリウレタン発泡体からなるので、造形性、補整機
能を有しているにもかかわらず、不自然なつっぱり感な
どがなく、ポリウレタン発泡体のソフトさが十分生かさ
れて自然なソフトな着け心地、着用感の乳房カップとす
ることができる。
【0118】そして本発明の乳房カップにおいては、前
記伸び抑制布は、ポリウレタン発泡体に(a)ホットメ
ルト接着剤で多点状に又は網目状に接着されているか、
又は、(b)伸び抑制布の乳房カップ中心側に相当する
縁は縫着されず、伸び抑制布の乳房カップの刳り側に相
当する縁が乳房カップの刳り近傍に沿ってポリウレタン
発泡体に縫着されているので、伸び抑制布の乳房カップ
中心側に相当する縁の部分など、ここには乳房の周辺縁
部以外のところが当接される位置に相当する位置である
が、この様な部分に伸びを極端に止めてしまいやすい縫
着糸などが存在せず、この乳房カップを有する衣料を着
用した場合に、乳房の重みによってポリウレタン発泡体
が伸びようとし、伸び抑制布がその伸びを部分的にある
程度のところで止めて、乳房の形に対する造形性や補整
機能を発揮する際に、違和感やきつさ、硬さ、つっぱり
感などが改良された自然なソフトな着け心地をもたらす
ことができ、また、伸び抑制布とポリウレタン発泡体の
伸びの違いにより、伸び抑制布の存在する部分のポリウ
レタン発泡体と伸び抑制布の存在しない部分のポリウレ
タン発泡体との境界で見苦しい段差が生じて、着用者の
バストラインの美観を低下させることがない。
【0119】(2)また、本発明の乳房カップにおい
て、伸び抑制布が、(b)伸び抑制布の乳房カップ中心
側に相当する縁は縫着されず、伸び抑制布の乳房カップ
の刳り側に相当する縁が乳房カップの刳り近傍に沿って
ポリウレタン発泡体に縫着されている本発明の好ましい
態様とすることにより、伸び抑制布の乳房カップ中心側
(乳房カップのトップ側)に相当する縁はポリウレタン
発泡体に縫着されておらず、フリーな状態であるので、
ポリウレタン発泡体が伸びた場合に伸び抑制布がポリウ
レタン発泡体の伸びによる発泡体の表面積の拡張と伸び
抑制布との間の両者の表面積の拡張度合いの相違による
ある程度の「ずれ」が許容され、従って、違和感やきつ
さ、硬さ、つっぱり感などがより一層改良された自然な
よりソフトな着用感がより発揮されやすく好ましい。そ
してポリウレタン発泡体が伸び抑制布の乳房カップ中心
側の縁と縫合されていないので、縫合されている場合に
比べて、ポリウレタン発泡体と伸び抑制布の乳房カップ
中心側の縁の境界でポリウレタン発泡体の伸びがあまり
に急激に大きく異なってしまうことがなく、段差の発生
をより一段と防止することができ、より美しい着用者の
バストラインとすることができる。
【0120】(3)また、本発明の乳房カップにおい
て、伸び抑制布が、ポリウレタン発泡体の表側の面であ
って乳房カップの脇側部分近傍、下辺側部分近傍、前中
心側部分近傍のうちの、少なくとも乳房カップの脇側部
分近傍から下辺側部分近傍の乳房カップの最下点近傍の
部分に配置されている好ましい態様とすることにより、
乳房の脇への流れを防いで、人体の前中心側に寄せ、且
つバストアップさせるなど、乳房の形をより美しい形に
補整する機能を発揮することができ好ましい。
【0121】(4)また、本発明の乳房カップにおい
て、伸び抑制布が、ポリウレタン発泡体の表側の面であ
って乳房カップの脇側部分近傍、下辺側部分近傍、前中
心側部分近傍のうちの、少なくとも脇側部分近傍から下
辺側部分近傍の部分に配置されている好ましい態様とす
ることにより、前記のものに比べて更にバストアップ機
能が強化され好ましい。
【0122】(5)また、本発明の乳房カップにおい
て、伸び抑制布が、ポリウレタン発泡体の表側の面であ
って乳房カップの脇側部分近傍、下辺側部分近傍、前中
心側部分近傍のうちの、少なくとも乳房カップの脇側部
分近傍から下辺側部分近傍を通り、前中心側部分近傍の
部分に配置されている好ましい態様とすることにより、
前述した乳房の造形機能が発揮されるとともに、前記の
ものに比べて更にバストアップ機能が強化されるととも
に乳房をより自然な丸みに造形でき好ましい。
【0123】(6)また、本発明の乳房カップにおい
て、乳房カップが上脇側部分を有する乳房カップであ
り、伸び抑制布が、ポリウレタン発泡体の表側の面であ
って、更に乳房カップの前記上脇側部分近傍の少なくと
も一部の部分にも配置されている好ましい態様とするこ
とにより、乳房を人体の前中心側に寄せ、脇側への乳房
の贅肉のはみ出しを防止し乳房の脇側の形をすっきりさ
せてスレンダーな形に整える機能が強化され好ましい。
【0124】(7)また、本発明の乳房カップにおい
て、乳房カップが上脇側部分を有する乳房カップであ
り、伸び抑制布が、ポリウレタン発泡体の表側の面であ
って、乳房カップの脇側部分近傍から下辺側部分近傍を
通り、前中心側部分近傍ならびに上脇側部分近傍に配置
されている好ましい態様とすることにより、前記のすべ
ての機能を総合して発揮でき、バストアップ機能が強化
され、乳房を人体の前中心側に寄せ、脇側への乳房の贅
肉のはみ出しを防止し乳房の脇側の形をすっきりさせて
スレンダーな形に整える機能が強化され、全体として自
然な乳房の美しい丸みが発揮される補整機能が発揮され
好ましい。
【0125】(8)また、本発明の乳房カップにおい
て、伸縮性の良好なポリウレタン発泡体が、9.8N
(1.0kgf)加重時の伸長性が70〜180%のポ
リウレタン発泡体である本発明の好ましい態様とするこ
とにより、抵抗感、違和感が非常に少なく、柔軟なポリ
ウレタン発泡体のソフトさが十分生かされて自然なソフ
トな着け心地を有する乳房カップが提供でき好ましい。
【0126】(9)また、本発明の乳房カップにおい
て、伸び抑制布が、9.8N(1.0kgf)加重時の
伸長性が30%以下の編物又は織物である本発明の好ま
しい態様とすることにより、乳房形状の造形、補整機能
が十分発揮でき好ましい。
【0127】(10)また、本発明の乳房カップにおい
て、伸び抑制布が、厚さ0.2mm〜0.4mmの編物
又は織物である本発明の好ましい態様とすることによ
り、伸び抑制布が立体形状のポリウレタン発泡体カップ
の表側の面になじみよく、きれいに設けることができ、
伸び抑制布の乳房カップ中心側(乳房カップのトップ
側)の方の縁のところで段差が生じたりせず美観を保
ち、また、比較的厚みが薄いので着用感を低下させず、
自然なソフトな着け心地を容易に達成でき好ましい。
【0128】(11)また、本発明の乳房カップにおい
て、伸び抑制布が、弾性繊維を含まない繊維糸からなる
編物である本発明の好ましい態様とすることにより、弾
性繊維を含んでいない編物は、伸びが比較的小さく、そ
の編組織の変化のみで伸縮する生地であり、あまり伸び
ないので、ポリウレタン発泡体の不必要な伸び抑制に有
効であり、乳房の造形性、形状補整機能が効果的に発揮
され好ましい。
【0129】(12)また、本発明の乳房カップにおい
て、伸び抑制布が、マーキゼット、トリコット、スムー
ス、天竺から選ばれた伸び抑制布である本発明の好まし
い態様とすることにより、マーキゼットは薄くて、ポリ
ウレタン発泡体の立体面になじみよくフィットさせるこ
とができ、ほとんど伸びがなく編組織の変化のみで伸縮
する生地であり、また、トリコットは薄くて柔らかく、
風合いがよくポリウレタン発泡体の立体面になじみよく
フィットさせることができ、伸びも比較的小さく、従っ
て着用感の低下がなく、乳房の造形性、形状補整機能が
効果的に発揮され好ましい。スムース、天竺も比較的薄
く、伸びも比較的小さく、ポリウレタン発泡体の立体面
になじみもマーキゼットやトリコットに次ぐものであ
り、乳房の造形性、形状補整機能が効果的に発揮され好
ましい。
【0130】(13)また、本発明の前記のいずれかに
記載の乳房カップを有する女性用衣料は、違和感やきつ
さ、硬さなどが改良され、不自然なつっぱり感などがな
く、ポリウレタン発泡体のソフトさが十分生かされて自
然なソフトな着け心地を有し、しかも、乳房の形に対す
る造形性も兼ね備えた乳房カップを有する女性用衣料を
提供することができ、近年の女性の要求にマッチしたソ
フトな着け心地と乳房造形性を兼ね備えた女性用衣料と
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】人体左側の乳房に当てがわれる1/2カップタ
イプの乳房カップの平面略図(本発明で用いる用語の説
明のための平面略図)。
【図2】人体左側の乳房に当てがわれる3/4カップタ
イプの乳房カップの平面略図(本発明で用いる用語の説
明のための平面略図)。
【図3】人体左側の乳房に当てがわれるフルカップタイ
プの乳房カップの平面略図(本発明で用いる用語の説明
のための平面略図)。
【図4】1/2カップタイプの本発明の乳房カップの表
側の面から見た平面図。
【図5】3/4カップタイプの本発明の乳房カップの表
側の面から見た平面図。
【図6】フルカップタイプの本発明の乳房カップの表側
の面から見た平面図。
【図7】1/2カップタイプの本発明の乳房カップの別
の態様の表側の面から見た平面図。
【図8】3/4カップタイプの本発明の乳房カップの別
の態様の表側の面から見た平面図。
【図9】フルカップタイプの本発明の乳房カップの別の
態様の表側の面から見た平面図。
【図10】3/4カップタイプの本発明の乳房カップの
更に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図11】フルカップタイプの本発明の乳房カップの更
に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図12】1/2カップタイプの本発明の乳房カップの
更に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図13】3/4カップタイプの本発明の乳房カップの
更に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図14】フルカップタイプの本発明の乳房カップの更
に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図15】3/4カップタイプの本発明の乳房カップの
更に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図16】フルカップタイプの本発明の乳房カップの更
に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図17】1/2カップタイプの本発明の乳房カップの
更に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図18】3/4カップタイプの本発明の乳房カップの
更に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図19】フルカップタイプの本発明の乳房カップの更
に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図20】3/4カップタイプの本発明の乳房カップの
更に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図21】フルカップタイプの本発明の乳房カップの更
に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図22】1/2カップタイプの本発明の乳房カップの
更に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図23】3/4カップタイプの本発明の乳房カップの
更に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図24】フルカップタイプの本発明の乳房カップの更
に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図25】3/4カップタイプの本発明の乳房カップの
更に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図26】フルカップタイプの本発明の乳房カップの更
に別の態様の表側の面から見た平面図。
【図27】図4に示した本発明の乳房カップに伸び抑制
布の縫製ラインを記入した平面図。
【図28】図13に示した本発明の乳房カップに伸び抑
制布の縫製ラインを記入した平面図。
【図29】図26に示した本発明の乳房カップに伸び抑
制布の縫製ラインを記入した平面図。
【図30】本発明の乳房カップを有する女性用衣料の1
種であるブラジャーの一例の正面図。
【図31】本発明の乳房カップを有する衣料の1種であ
るボディスーツの一例の斜視図。
【図32】本発明の乳房カップを有する衣類の1種であ
る水着の一例の斜視図。
【符号の説明】
1a 脇側部分近傍 1b 下辺側部分近傍 1c 前中心側部分近傍 2 上脇側部分 3 乳房カップのトップ 5、6、7 乳房カップ 8 略椀状に成形されたポリウレタン発泡体 9 伸び抑制布 10 伸び抑制布9の乳房カップ中心側に相当する縁 11 縫製ライン 100 乳房カップ 101 表カップ布 103 乳房カップの最下点 104 乳房カップの刳り 105 バック布 106 ストラップ(肩紐)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略椀状に成形されたポリウレタン発泡体
    の表側の面の一部に伸び抑制布を有する乳房カップであ
    って、前記乳房カップのポリウレタン発泡体は伸縮性の
    良好なポリウレタン発泡体からなり、伸び抑制布は、乳
    房カップの脇側部分近傍、下辺側部分近傍、前中心側部
    分近傍のうちの、少なくとも脇側部分近傍、または、少
    なくとも下辺側部分近傍に配置されており、前記伸び抑
    制布は、前記ポリウレタン発泡体よりも伸びの小さい編
    物又は織物の1重の生地からなり、前記伸び抑制布は、
    ポリウレタン発泡体に(a)ホットメルト接着剤で多点
    状に又は網目状に接着されているか、又は、(b)伸び
    抑制布の乳房カップ中心側に相当する縁は縫着されず、
    伸び抑制布の乳房カップの刳り側に相当する縁が乳房カ
    ップの刳り近傍に沿ってポリウレタン発泡体に縫着され
    ていることを特徴とする乳房カップ。
  2. 【請求項2】 伸び抑制布が、(b)伸び抑制布の乳房
    カップ中心側に相当する縁は縫着されず、伸び抑制布の
    乳房カップの刳り側に相当する縁が乳房カップの刳り近
    傍に沿ってポリウレタン発泡体に縫着されている請求項
    1に記載の乳房カップ。
  3. 【請求項3】 伸び抑制布が、ポリウレタン発泡体の表
    側の面であって乳房カップの脇側部分近傍、下辺側部分
    近傍、前中心側部分近傍のうちの、少なくとも乳房カッ
    プの脇側部分近傍から下辺側部分近傍の乳房カップの最
    下点近傍の部分に配置されている請求項1又は2のいず
    れかに記載の乳房カップ。
  4. 【請求項4】 伸び抑制布が、ポリウレタン発泡体の表
    側の面であって乳房カップの脇側部分近傍、下辺側部分
    近傍、前中心側部分近傍のうちの、少なくとも脇側部分
    近傍から下辺側部分近傍の部分に配置されている請求項
    1又は2のいずれかに記載の乳房カップ。
  5. 【請求項5】 伸び抑制布が、ポリウレタン発泡体の表
    側の面であって乳房カップの脇側部分近傍、下辺側部分
    近傍、前中心側部分近傍のうちの、少なくとも乳房カッ
    プの脇側部分近傍から下辺側部分近傍を通り、前中心側
    部分近傍の部分に配置されている請求項1又は2のいず
    れかに記載の乳房カップ。
  6. 【請求項6】 乳房カップが上脇側部分を有する乳房カ
    ップであり、伸び抑制布が、ポリウレタン発泡体の表側
    の面であって、更に乳房カップの前記上脇側部分近傍の
    少なくとも一部の部分にも配置されている請求項1〜5
    のいずれかに記載の乳房カップ。
  7. 【請求項7】 乳房カップが上脇側部分を有する乳房カ
    ップであり、伸び抑制布が、ポリウレタン発泡体の表側
    の面であって、乳房カップの脇側部分近傍から下辺側部
    分近傍を通り、前中心側部分近傍ならびに上脇側部分近
    傍に配置されている請求項1又は2のいずれかに記載の
    乳房カップ。
  8. 【請求項8】 伸縮性の良好なポリウレタン発泡体が、
    9.8N(1.0kgf)加重時の伸長性が70〜18
    0%のポリウレタン発泡体である請求項1〜7のいずれ
    かに記載の乳房カップ。
  9. 【請求項9】 伸び抑制布が、9.8N(1.0kg
    f)加重時の伸長性が30%以下の編物又は織物である
    請求項1〜8のいずれかに記載の乳房カップ。
  10. 【請求項10】 伸び抑制布が、厚さ0.2mm〜0.
    4mmの編物又は織物である請求項1〜9のいずれかに
    記載の乳房カップ。
  11. 【請求項11】 伸び抑制布が、弾性繊維を含まない繊
    維糸からなる編物である請求項1〜10のいずれかに記
    載の乳房カップ。
  12. 【請求項12】 伸び抑制布が、マーキゼット、トリコ
    ット、スムース、天竺から選ばれた伸び抑制布である請
    求項11に記載の乳房カップ。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の乳
    房カップを有する女性用衣料。
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